JP2005328894A - トイレ用マット - Google Patents

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猛史 宮村
Keiji Abe
啓二 阿部
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博靖 冨樫
Yuji Watabiki
雄二 綿引
Takashi Sakurai
高志 櫻井
Tsutomu Nehashi
勉 根橋
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Abstract

【課題】 簡便にトイレ周囲の床を隙間無く覆うことができ、更には吸水性、防水性に優れ、使用の簡便さを維持しつつ、強度を向上させた破れにくいトイレ用マットを提供する。
【解決手段】 防水層と吸水層とを有し、便器基部に設置することにより便器基部周囲の床面を実質的に被覆するトイレ用マットであって、設置時に便器基部を受容する切り込みを有するトイレ用マット。
【選択図】 図1

Description

本発明はトイレ用マットに関し、特に防水性と吸水性を有する使い捨て用途に好適なトイレ用マットに関する。
吸水性と防水性を有する使い捨てシートは既に知られており、汚れた際にすぐに捨てられるという簡便さがあり、トイレ用マット等として使用されている。例えば、特許文献1には、吸水性のシートに水透過防止のために合成樹脂フィルムを貼着したシートをトイレ用マットとして使用することが開示されている。また、特許文献2には、吸水性素材層を有するトイレ用マットに、尿の滲みを防止するために樹脂フィルムを積層できることが開示されている。また、特許文献3には、吸収性の高い紙を用いた特定形状のトイレ用マットが開示されており、当該紙の裏面に薄手のビニールを張り合わせることができることが開示されている。
特開平7−213458号公報 特開平8−164094号公報 特開平9−140634号公報
従来提案されている使い捨てのトイレ用マットは、便器基部への簡便かつ速やかな設置が困難であった。この点、トイレ周囲に設置しやすいよう、予め所定のくりぬき部分を設けているものもあるが、便器や便器基部の形状は多様であり、トイレ周囲の床を隙間無く覆うためには十分でない場合もある。
また、従来のトイレ用マットは、簡便に使用できることを目的とするため、耐久性、つまり使い捨てシートの破けにくさなどの強度に関しては十分な考慮がされていない。そのため、使用中に破れてしまい防水性能を発揮できなくなったり、更には足元で使用する際、足を乗せた状態で水平方向に力を加えた場合に使い捨てシートが破れて転倒してしまうおそれもある。
本発明の課題は、簡便にトイレ周囲の床を隙間無く覆うことができ、更には吸水性、防水性に優れ、使用の簡便さを維持しつつ、強度を向上させた破れにくいトイレ用マットを提供することである。
本発明は、防水層と吸水層とを有し、便器基部に設置することにより便器基部周囲の床面を実質的に被覆するトイレ用マットであって、設置時に便器基部を受容する切り込みを有するトイレ用マットに関する。
本発明によれば、簡便にトイレ周囲の床を隙間無く覆うことができ、更には吸水性、防水性に優れ、使用の簡便さを維持しつつ、強度を向上させた破れにくいトイレ用マットが得られる。
本発明のトイレ用マットは、便器基部に設置することにより便器基部周囲の床面を実質的に被覆するものであり、設置時に便器基部を受容する切り込みを有する。この切り込みは、設置時に便器基部周囲で立ち上がる少なくとも1つの舌片を形成するように前記切り込みが形成されていることが好ましい。舌片の数は3〜7が好ましい。また、本発明のトイレ用マットの切り込みは、マット外縁からマット中心に向かって延伸する第1の切り込みを含むことが好ましい。また、本発明のトイレ用マットは、ほぼ四角形の形状を有し、該四角形の1辺から、設置時に便器基部を受容する切り込み、好ましくは第1の切り込みが延伸することが好ましい。
図1に、切り込みが形成された本発明のトイレ用マットの概略図を示す。図1のトイレ用マット1は、平面図としてその幾何学形状がほぼ四角形である。ここで、ほぼ四角形とは、四角形のほか、角に丸みを持たせた形状も包含し、各辺が波形など直線以外の線を含んでいても全体として四角形の形状を認識できるものも包含する。図1のトイレ用マットでは、第1の切り込み2は、マット外縁からマット中心に向かって延伸している。切り込み2は、直線で構成される四角形の1辺から延伸しており、且つ1辺(直線)と切り込み2が直角をなしている。本発明のトイレ用マットでは、切り込みが、第1の切り込みと接続する第2の切り込みを少なくとも1つ含むことが好ましく、図1のトイレ用マットでは、第1の切り込み2には、第2の切り込み31、32が接続している。
図1のトイレ用マットでは、切り込み2と切り込み31あるいは切り込み2と切り込み32により形成される部分が、設置時に便器基部周囲で立ち上がる舌片となる。また、切り込み2、31、32は、何れも直線状である。
図1のトイレ用マットでは、切り込みの形状や数を変更できる。その一例を図2(a)〜(c)及び図3(a)〜(d)に示した。図2(c)、図3(d)のように、切り込み2に接続する切り込み31、32は延伸方向が変化するものでもよい。切り込み作成上、図2(a)、(b)、図3(a)〜(c)のように、第1の切り込み2と交差する直線で、第2の切り込みの少なくとも一部を形成することが好ましい。
また、図4(a)〜(d)に示すように、切り込みの形状にミシン目2a、31a〜34aを入れ、使用時(設置時)に切断して切り込みを形成するようにしても良い。
図5に、図2(a)のトイレ用マットの使用状況を示した。図5に示すように、設置時には、切り込みの部分を折り曲げて、舌片52、53、54を便器基部51の周囲で立ち上げて設置する。これにより、便器基部51周囲の床面を被覆することができ、小便等が滴下しても床への液体の浸透を防止することができる。特に舌片52〜54が存在する場合、滴下した液体を効果的に捕捉でき、より好ましい。
次に、本発明のトイレ用マットの構成材料について説明する。本発明のトイレ用マットにおいて、防水層は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂、更には合成樹脂のフィルムを構成部材とするものが好ましい。これら合成樹脂は、フィルム状に加工でき、かつ防水性を有するものであれば特に限定されないが、例えば足元で使用する際に滑り止めの作用も得られる、摩擦抵抗の高いEVAやEMMA、ポリウレタンなどを用いるのが好ましい。なお、本発明において、防水層とは、液体及び湿気を通さない機能を有する層をいう。
また、本発明のトイレ用マットにおいて、吸水層は、吸水性を有する材質からなるものであれば特に限定されないが、紙、不織布、織物、編物などを構成部材とするものが好ましく、生産性を考慮すると紙、不織布が好ましく、更には強度を考慮すると不織布が好ましい。吸水層はセルロース系繊維であるパルプを含むことが好ましく、更にはセルロース系繊維(A)、合成繊維(B)及びバインダー(C)とを含む不織布を構成部材とすることが好ましい。
本発明に用いられる不織布は、公知の不織布の製造に準じて、エアレイド法、スパンレース法、湿式抄紙法、エアースルー法などにより製造されたウェブ(繊維マット)を用いて製造できるが、吸水性、強度、風合い、嵩高性等の総合面から、エアレイド法により製造されたウェブからなることが好ましい。
エアレイド法(エアレイ法と称されることもある)は、ウェブの乾式製造法の一つであり、短繊維の塊を乾燥状態で機械的にほぐし、単繊維化して、ウェブを連続的に形成した後、バインダーを散布し、更にその後ドライヤー工程を経て、ウェブ中の繊維間同志を固着させるものである。エアレイド法は水を使用せず、空気によりシート化するので、シート内に大量の空気層を保持することが可能となる。このため、低坪量での高い嵩高性(ふわっと感)が得られ、また、高吸収性、ソフトな肌触り感などが得られる。本発明でも、エアレイド法による場合、繊維の本質的な結合(ボンディング)はバインダー(C)によりなされるが、合成繊維(B)の少なくとも一方に熱融着性あるいは熱可塑性の繊維を用い、加熱工程を経てサーマルボンディングさせることが好ましい。
本発明に用いられる不織布は、単一層からなるものであっても、複数の層を積層した積層型であってもよい。積層型の場合は全体を吸水層とし、少なくとも1つの層がセルロース系繊維(A)と、2種以上の合成繊維からなる合成繊維(B)と、バインダー(C)とを含む層であることが好ましいが、全ての層がかかる層からなることが好ましい。積層型の場合、各層における(A)、(B)、(C)の比率は異なっていても良い。また、単層であっても、(A)、(B)、(C)の比率が層中で変化する、すなわち比率が勾配を持つような層からなるものであってもよく、更にはこのような層の積層型も可能である。特に、エアレイド法では、(A)、(B)、(C)を含む層の積層構造あるいは(A)、(B)、(C)比率が勾配を持つ構造(見かけ上単層であってもよい)を容易に形成できる。
本発明に用いられる不織布は、坪量が28〜78g/m2、更に38〜50g/m2であることが、吸水量、引張強度、使い勝手(コシの強さ)が良好となることから、好ましい。この坪量は、JIS P 8124に従って測定される値である。
また、本発明に用いられる不織布の厚みは、0.4〜1.5mm、更に0.5〜0.8mmが好ましい。この厚みは、ピーコックデジタルリニアゲージを用い、不織布を4枚重ねた状態で測定して得られる値を4で割ったもの(1枚あたりの厚みに換算したもの)である。
また、本発明に用いられる不織布は、吸水倍率が12以上、更に14以上、特に15以上であることが好ましい。この吸水倍率は次の方法で測定されたものである。不織布を1辺が7cmの正方形に裁断し(厚み0.5〜0.7mm)、その重量W0(g)を測定する。該不織布を大過剰の水(23℃)中に20秒間浸漬した後、大気中23℃、湿度50%RHで30秒間垂直方向に保持した後の重量W1(g)を測定する。(W1−W0)/W0を吸水倍率とする。
また、本発明に用いられる不織布は、クレム法〔JIS P 8141(昭和40年6月1日制定)に従う。ただし、試験片の大きさは長さ200mm、幅15mmとし、水面下に5mm沈ませて測定する。〕で測定される1分間の水吸収高さ(mm)が15以上、更に20以上、特に25以上であることが、吸水速度の点から、好ましい。また、同じく10分間の水吸収高さ(mm)が18以上、更に22以上、特に30以上であることが好ましい。
<セルロース系繊維(A)>
本発明に用いられる不織布を構成する成分であるセルロース系繊維(A)としては、綿、パルプ、レーヨン、キュプラ、リヨセル等が挙げられ、特に吸水性能、価格の面からパルプが好ましい。パルプは、広葉樹、針葉樹等のパルプチップから得られるクラフトパルプ(KP)等が挙げられる。
<合成繊維(B)>
また、本発明に用いられる不織布を構成する成分である合成繊維(B)としては、ポリエチレン(以下、PEと表記する)、ポリプロピレン(以下、PPと表記する)等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと表記する)等のポリエステル、ナイロン、ポリ塩化ビニル等の高分子化合物からなるものが挙げられる。
本発明では、合成繊維(B)として、異なる材質からなる2種の合成繊維(B1)、(B2)を用いるのが好ましい。なお、「異なる材質」とは、物質として相違すると認識し得るものであれば良く、例えば繊維原料となる高分子化合物の構成モノマーが異なることはもちろんのこと、構成モノマーが同じであっても、構成モノマーのモル比が異なるもの、高分子化合物の分子量の異なるもの、高分子化合物の融点等の物性が異なるものは、「異なる材質」として取り扱うものとする。異なる材質からなる2種の合成繊維(B1)、(B2)は、融点が異なることが好ましい。合成繊維(B1)、(B2)は別々に用いてもよいが、(B1)と(B2)の複合繊維、特に芯鞘構造を形成するものが好ましい。中でも芯部の方が高融点であるものが好ましい。安全性、加工性、価格等の面から、オレフィン系繊維、ポリエステル系繊維が好ましく、PE、PP、PETが更に好ましく、PPとPE、PETとPE、第1のPETと第2のPET(好ましくは第1のPETと融点が異なるもの)の組み合わせがより好ましく、PPとPE、第1のPETと第2のPET(好ましくは第1のPETと融点が異なるもの)の組み合わせが特に好ましい。更には、芯/鞘がPP/PEである複合繊維、芯/鞘が第1のPET/第2のPET(第1のPETと融点等が異なる)である複合繊維が最も好ましい。なお、3種以上の合成繊維を使用することもできる。
合成繊維(B)は、短繊維であることが好ましく、繊維長は1〜10.5mmm、更に2.5〜6mmが好ましい。また、繊維径は1〜6.6dtexが好ましく、更に1.5〜2.2dtexが好ましい。
なお、セルロース系繊維(A)と合成繊維(B)の重量比は、(A)/(B)=10/0〜3/7、更に8/2〜5/5、特に7/3〜6/4であることが、吸水性と強度の点で好ましい。また、合成繊維(B1)、(B2)を用いる場合は、(B1)、(B2)の重量比は(B1)/(B2)で7/3〜3/7、更に6/4〜4/6が好ましく、(A)、(B1)、(B2)の重量比は、〔(B1)+(B2)〕/(A)で2/8〜5/5、更に3/7〜4/6が好ましい。
<バインダー(C)>
本発明に用いられる不織布を構成する成分であるバインダー(C)は、不織布の成形に必要であると共に、引張強度の付与、及び毛羽立ちやパルプ粉の発生防止の効果も有する。特に、バインダーを不織布表面のみではなく内部まで均一に染み込ませることにより、前記した効果をより顕著に得ることができる。バインダー(C)の量は、引張強度の付与、及び毛羽立ちやパルプ粉の発生防止の点から、不織布重量基準で、10〜20重量%、更に12〜17重量%が好ましい。
バインダー(C)としては、アクリル系、ウレタン系、シリコン系、エポキシ系、酢酸ビニル系、合成ゴム系などが挙げられる。特に、エアレイド法に適する、風合いを維持できる、不織布内部まで浸透しやすい、臭いが少ない、等の点でアクリル系バインダーが好ましい。
なお、本発明において、吸水層とは、液体の吸収機能を有する層であり、後述の吸水量を有することが好ましい。
本発明のトイレ用マットは、上記吸水層、防水層に加え、強度支持層を有することができる。強度支持層は、引張強度(乾燥時)が5〜25N/25mmが好ましい。また、強度支持層は液体透過性であることが好ましい。強度支持層の坪量は8〜50g/m2が好ましい。強度支持層の厚みは0.01〜1mmが好ましい。
強度支持層を構成する材質は、紙、不織布、織物、編み物などのうち、吸水層への水分の浸透を妨げず、かつ引張強度がある材質であれば特に限定されないが、生産性を考慮すると、不織布、中でもPPスパンボンド不織布が好ましく、更には界面活性剤等により親水処理を施した不織布、特にPPスパンボンド不織布が好ましい。本発明のトイレ用マットにおいて、強度支持層は吸水層に隣接して形成され、マットの少なくとも一方の表面が強度支持層により構成されること(つまり、表層を強度支持層とし、その下層を吸水層とすること)が好ましい。なお、前記した吸水層として使用される不織布の構成成分を強度支持層の構成成分として使用することもできる。
なお、防水層、吸水層、更には強度支持層が対象とする液体は水や尿のみではなく、その他、血液や体液、消毒薬など、あらゆる液体を指す。
本発明のトイレ用マットは、特に防水層と吸水層の2層構造の場合、引張強度(乾燥時)が6〜20N/25mm、更に10〜18N/25mm、特に12〜15N/25mmであることが好ましい。トイレ用マットの引張強度がこの範囲であると、強度に優れ、生産性やコスト点でも好ましいものとなる。特に、足との接触による破損を防止する観点から、本発明のトイレ用マットの引張強度は6〜20N/25mmが好適である。また、強度支持層を有する3層構造の場合、引張強度(乾燥時)は12〜40N/25mmが好ましい。
なお、本発明において、トイレ用マットの引張強度は、以下の方法で測定されたものをいう。
<引張強度の測定方法>
長さ80mm、幅25mmに評価用のトイレ用マットを裁断する。引張試験器〔テンシロン、RTC−1210A(オリエンテック社製)、チャック間50mm〕にトイレ用マットをセットした後、長さ方向に300mm/minで引っ張った時の破断時の強度を測定し、これを引張強度とする。
トイレ用マットの引張強度は、吸水層や防水層、更には強度支持層の素材、製法、厚み、坪量等を適宜選択することにより調整することができる。従来、提案されている吸水層と防水層とを設けたトイレ用マットには、引張強度が6〜20N/25mmのものは見出されていない。
また本発明のトイレ用マットは、防水層の坪量が8〜40g/m2、更に15〜35g/m2、特に18〜30g/m2であることが、防水機能を確実に発揮する点で好ましい。また吸水層の坪量は20〜100g/m2、更に40〜75g/m2、特に45〜60g/m2であることが、吸水量の確保及び強度維持の点で好ましい。また、吸水層が不織布からなる場合は、前記の坪量も好ましい。また、本発明のトイレ用マットの坪量は30〜120g/m2、更に50〜90g/m2、特に65〜85g/m2であることが好ましい。トイレ用マット坪量がこの範囲であれば、ドアを開けた際の風圧等によるトイレ用マットの移動を十分に防止でき、また足を引っかけたり、ドアを引っかけてしまうなどの問題も防止できる。これら、坪量は、何れもJIS P 8124に従って測定したものである。
また本発明のトイレ用マットは、吸水量が300〜1200g/m2、更に400〜1000g/m2、特に500〜800g/m2であることが好ましい。吸水量がこの範囲であれば十分な水分の吸収が可能となり、また効果とトイレ用マットの生産性やコストとのバランスの点でも好ましい。
なお、本発明において、吸水量は、以下の方法で測定されたものをいう。この方法で、トイレ用マット、吸水層、不織布等の吸水量が測定される。
<吸水量の測定方法>
試料(トイレ用マット、吸水層、不織布等)を1辺が7cmの正方形に裁断し、その重量W0(g)を測定する。その後大過剰の水(23℃)中に20秒間浸漬した後、大気中23℃、湿度50%RHで30秒間垂直方向に保持した後の重量W1(g)を測定する。以下の計算式の結果を吸水量(g/m2)とする。
計算式:(W1−W0)×10000/49
また本発明のトイレ用マットは、防水層の厚みが0.01〜0.05mm、更には0.02〜0.03mmであることが、防水機能を発揮する点で好ましい。また、吸水層の厚みは0.2〜2mm、更に0.4〜1.5mm、特に0.5〜1mmであることが、吸水機能及び強度を発揮する点で好ましい。吸水層が不織布から構成される場合は前記の範囲も好ましい。またトイレ用マットの厚みは0.2〜2mm、更に0.4〜1.5mm、特に0.5〜1mmであることが好ましい。厚みがこれらの範囲であれば、ドアを開けた際の風圧等によるトイレ用マットの移動を十分に防止でき、また足を引っかけたり、ドアを引っかけてしまうなどの問題も防止できる。なお、これらの厚みは、ピーコックデジタルリニアゲージを用い、防水層又は吸水層又はトイレ用マットを4枚重ねた状態で測定して得られる値を4で割ったもの(1枚あたりの厚みに換算したもの)である。なお、本発明のトイレ用マットは、防水層と吸水層の2層構造であることが好ましい。
なお、本発明において、各層の物性(坪量、吸水量、厚み等)は、トイレ用マット製造前の構成部材について測定したものでもよいし、トイレ用マットから分離した各層について測定したものであってもよい。また、各層に関する記述は、各層に対応する不織布や合成樹脂フィルム等の構成部材においても適用できる。
本発明のトイレ用マットは、全ての層が同じ色であってもよいが、防水層と吸水層の色を変えることにより、使用する時に表裏を間違わないようにすることができる。
このトイレ用マットの用途は吸水性、防水性、及び強度が必要な用途であれば特に限定されないが、例えばトイレ用マット、床用マット、人体用マットに使用するのが好ましく、更にはトイレ用マット、床用マットに使用するのが好ましい。特にトイレマット用途には、吸水性と強度の両方に優れることが望まれるが、従来の不織布と合成樹脂フィルムの積層シートなどでは、これらの両者を満足するものは見出されていない。しかし、本発明では、吸水性と強度に優れた、トイレマット用として好適なトイレ用マットを容易に得ることができる。特に、エアレイド法によるウェブからなる不織布と合成樹脂フィルムの積層シートを用いることにより、より好適なトイレ用マットが提供される。
本発明のトイレ用マットは、強度が高いため洗濯して繰り返し使用することも可能であるが、汚れた場合にすぐに捨てる使い捨てタイプのトイレ用マット(トイレ用ディスポーザブルマット)として使用することがより好ましい。
本発明のトイレ用マットの好ましい態様を示す。
(1a)不織布を構成部材とする吸水層と、該吸水層と隣接する合成樹脂フィルムを構成部材とする防水層とを有する、引張強度が6〜20N/25mmである本発明のトイレ用マット。
(1b)不織布を構成部材とする第1の層と、該第1の層と隣接する合成樹脂フィルムを構成部材とする第2の層とを有する、引張強度が6〜20N/25mmである本発明のトイレ用マット。
(1c)不織布と合成樹脂フィルムとの積層体を構成部材とする、引張強度が6〜20N/25mmである本発明のトイレ用マット。
(1d)シート状不織布と、該不織布の一方の面に配置された合成樹脂フィルムとを含む、引張強度が6〜20N/25mmである本発明のトイレ用マット。
(1e)シート状不織布の一方の面に合成樹脂フィルムを貼着してなる、引張強度が6〜20N/25mmである本発明のトイレ用マット。〔以下、(1a)、(1b)、(1c)、(1d)、(1e)を合わせて(1)とする〕
(2)不織布を含む前記の層と合成樹脂フィルムを含む前記の層とからなる、又は前記不織布と前記合成樹脂フィルムとからなる、2層型の上記(1)の本発明のトイレ用マット。
(3)前記不織布の吸水量が300〜1200g/m2であり、全体の吸水量が300〜1200g/m2である、上記(1)又は(2)の本発明のトイレ用マット。
(4)前記不織布の厚みが0.2〜2mmであり、前記合成樹脂フィルムの厚みが0.01〜0.05mmであり、かつ全体の厚みが0.2〜2mmである、上記(1)〜(3)の本発明のトイレ用マット。
(5)前記不織布の坪量が20〜100g/m2であり、前記合成樹脂フィルムの坪量が8〜40g/m2であり、かつ全体の坪量が30〜100g/m2である、上記(1)〜(4)の本発明のトイレ用マット。
(6)前記不織布が、エアレイド法により製造されたウェブからなる、上記(1)〜(5)の本発明のトイレ用マット。
(7)前記不織布が、セルロース系繊維(A)、合成繊維(B)及びバインダー(C)とを含む不織布である、上記(1)〜(6)の本発明のトイレ用マット。
(8)前記不織布が、セルロース系繊維(A)と、第1の合成繊維(B1)と、該第1の合成繊維とは異なる材質からなる第2の合成繊維(B2)と、バインダー(C)とを含む不織布である、上記(1)〜(7)の本発明のトイレ用マット。
(9)前記(A)と、前記(B1)と前記(B2)の合計との重量比が、〔(B1)+(B2)〕/(A)で2/8〜5/5、更に3/7〜4/6である、上記(8)の本発明のトイレ用マット。
(10)前記(A)が、パルプ繊維である、上記(7)〜(9)の本発明のトイレ用マット。
(11)前記(B1)及び/又は前記(B2)が、オレフィン系繊維である、上記(8)〜(10)の本発明のトイレ用マット。
(12)前記(B1)及び/又は前記(B2)が、ポリエステル系繊維である、上記(8)〜(10)の本発明のトイレ用マット。
(13)前記(B1)と前記(B2)とが、芯鞘構造を形成する、上記(8)〜(12)の本発明のトイレ用マット。
(14)(1)〜(13)の何れか1つ以上の要件を満たし、ほぼ四角形の幾何学形状を有し、該四角形の1辺から第1の切り込みが延伸する本発明のトイレ用マット。
(1)トイレマット用シートの作製
パルプ(A)とPP/PE芯鞘繊維(芯がPP、鞘がPE、PP/PE重量比=5/5)(B)とを、(A):(B)=6:4の重量比で混ぜた繊維群を使用し、最終不織布重量に対しバインダーを15重量%噴霧したエアレイド不織布からなる吸水層に、防水層として押し出しラミネート製法によりEMMAフィルムをラミネートしてシートを製造した。該シートの引張強度は全体で15N/25mm、坪量は全体で60g/m2、厚みは全体で0.7mm、吸水量は全体で600g/m2であった。これらは、以下の方法で測定したものである。
<引張強度>
長さ80mm、幅25mmに評価用シートを裁断する。引張試験器〔テンシロン、RTC−1210A(オリエンテック社製)、チャック間50mm〕にシートをセットした後、長さ方向に300mm/minで引っ張った時の破断時の強度を測定し、これを引張強度とする。
<坪量>
JIS P 8124に従って測定した。
<吸水量>
シートを1辺が7cmの正方形に裁断し、その重量W0(g)を測定する。その後大過剰の水(23℃)中に20秒間浸漬した後、大気中23℃、湿度50%RHで30秒間垂直方向に保持した後の重量W1(g)を測定する。以下の計算式の結果を吸水量とする。
計算式:(W1−W0)×10000/49
<厚み>
ピーコックデジタルリニアゲージを用いシートを4枚重ねた状態で測定して得られる値を4で割ったもの(1枚あたりの厚みに換算したもの)である。
(2)トイレ用マットの作製及び評価
上記で得られたシートを図1の形状に裁断し、切り込み2、31、32を入れて本発明のトイレ用マットとした。これを、切り込み2と切り込み31あるいは切り込み2と切り込み32により形成される部分を便器基部周囲で立ち上げて2つの舌片として、一般家庭の洋式便器の基部に、図5のように設置した。その結果、トイレ周囲の床を隙間無く覆うことができ、また、使用により吸液した後もマットが破れず、床への液透過もなかった。
本発明のトイレ用マットの一例を示す平面概略図である。 本発明のトイレ用マットの他の例を示す平面概略図である。 本発明のトイレ用マットの他の例を示す平面概略図である。 本発明のトイレ用マットの他の例を示す平面概略図である。 本発明のトイレ用マットの実施状況を示す概略図である。
符号の説明
1:トイレ用マット
2:第1の切り込み
31〜36:第2の切り込み

Claims (7)

  1. 防水層と吸水層とを有し、便器基部に設置することにより便器基部周囲の床面を実質的に被覆するトイレ用マットであって、設置時に便器基部を受容する切り込みを有するトイレ用マット。
  2. 設置時に便器基部周囲で立ち上がる少なくとも1つの舌片を形成するように前記切り込みが形成されている請求項1記載のトイレ用マット。
  3. 前記切り込みが、マット外縁からマット中心に向かって延伸する第1の切り込みを含む請求項1又は2記載のトイレ用マット。
  4. 前記切り込みが直線で構成される請求項1〜3の何れか1項記載のトイレ用マット。
  5. マットが、直線を含む幾何学形状を有し、該直線と前記第1の切り込みが直角をなす請求項3又は4記載のトイレ用マット。
  6. 前記切り込みが、前記第1の切り込みと接続する第2の切り込みを少なくとも1つ含む請求項3〜5の何れか1項記載のトイレ用マット。
  7. マットが、ほぼ四角形の形状を有し、該四角形の1辺から、設置時に便器基部を受容する前記切り込みが延伸する請求項1〜6の何れか1項記載のトイレ用マット。
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JP2013244670A (ja) * 2012-05-25 2013-12-09 Keiwa Inc 防水用シート及び防水用シートの製造方法

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