以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
まず、図1により本発明の一実施の形態による映像記録装置の構成を説明する。図1は本発明の一実施の形態による映像記録装置の構成を示す構成図である。
図1において、映像記録装置1は、映像記録装置1の受信チャネル設定や録画予約情報を遠隔地から入力するリモコン3、映像記録装置1の機能制御を行う制御手段であるCPU4、放送データを受信する受信手段であるTVチューナ回路5、放送番組等の映像情報をMPEG等により圧縮する映像圧縮手段であるMPEGエンコーダ6、MPEG等により圧縮された映像データを元の映像情報に伸張するMPEGデコーダ7、映像記録装置1の操作指示・情報入力を行うキーボード/マウス(KB/MS)8、映像情報を記録する記憶手段であるHDD9、映像情報が記録されたDVD−ROMや映像情報が記録可能なDVD−RAM・DVD−R等のリムーバブルメディア10、電子番組表(EPG)が提供されるネットワーク12にアクセスするためのネットワークコントローラ11、TVチューナ回路5から受信した映像情報やHDD9とリムーバブルメディア10に記録されている映像情報を表示するモニタ2の表示制御を行う表示制御部から構成されている。
なお、これらの構成は、本発明を適用する映像記録装置の一例を示したものであり、以下に示すような各機能ブロックの動作を行うことのできる構成であればよく、このような構成に限定されないものである。
次に、図2により本発明の一実施の形態による映像記録装置1の各機能を示す機能ブロックについて説明する。図2は本発明の一実施の形態による映像記録装置の機能ブロックを示す図である。
図2において、映像記録装置1の各機能としては、CPU4などにより動作し、機能ブロック全体の動作シーケンスを制御する制御部20、映像記録装置1の外部からの映像情報を入力する手段であって、地上波や衛星波等のTV信号を受信するTVチューナ回路5や、ネットワーク12を経由して、配信される映像/音声情報を受信するネットワークコントローラ11により動作する映像/音声受信部21、MPEGエンコーダ6やMPEGデコーダ7により動作し、映像/音声受信部21で受信した、映像情報のMPEG等の圧縮・展開を行う映像/音声圧縮展開変換部22、HDD9等の一時記憶手段からなり、映像/音声受信部21や外部記録部26の映像情報を記録、再圧縮記録する映像/音声記録部23、モニタ2などからなり映像/音声記録部23・映像/音声受信部21・外部記録部26から入力あるいは記録された映像情報を表示する映像表示部24、CPU4やディスク装置などにより動作し、映像/音声情報が記録されたリムーバブルメディア10などの外部記録部26に対して読み書きを行うデータ入出力部25、DVD−RAM等のリムーバブルメディア10からなり、映像情報が記録あるいは退避記録される外部記録部26、TVチューナ回路5で受信したTV信号等の放送データに含まれる放送番組情報(以下、EPG情報と記す)やネットワーク12から配信されるEPG情報から、録画する番組単位に当該番組のタイトル情報(タイトル、開始時間、終了時間)を取得し、このタイトル情報に基づき映像情報の記録を行うタイトル情報/取得条件管理部27、MS/KB8やリモコン3からなり、録画する番組の指定や映像記録装置1の操作指示・情報入力を行う情報入力部28の各機能ブロックから構成されている。
次に、図2に示す各機能ブロックを用いた映像記録装置1の映像機能について説明する。本実施の形態の映像記録装置1には、大別すると、(1)映像視聴、(2)映像録画、(3)映像退避の映像機能がある。以下、これらの各映像機能のそれぞれについて説明する。
(1)映像視聴
映像/音声受信部21から受信した映像情報を映像表示部24に表示する。このとき、TV放送として受信した映像情報は、通常画像圧縮されていないので、画像伸張は行わずに映像表示部24に表示できる。
ネットワーク12により配信され映像/音声受信部21で受信した映像情報は、MPEG4等の帯域圧縮技術により画像圧縮されており、映像/音声圧縮展開変換部22により伸張されて映像表示部24に表示される。
また、外部記録部26に記録された映像情報もMPEG2等の帯域圧縮技術により画像圧縮されており、映像/音声圧縮展開変換部22により伸張されて映像表示部24に表示される。
このとき、TV放送やネットワーク12から受信して視聴する映像情報は、EPGデータから視聴番組を指定して表示するようにしてもよい。
外部記録部26のメディアに記録された映像情報を視聴する場合には、記録された映像情報に対応したメディアタイトル情報やメニュー情報を基に再生する映像情報を選択し、再生を行う。メディアタイトルの取得は、外部記録部26のメディアの装填時に行う。
メディアタイトル情報は、外部記録部26のメディアが映像情報を格納する際に記録するが、映像/音声記録部23上にも保存するようにしてもよい。この場合には、視聴映像を選択した後に、該映像情報が格納(退避)されている外部記録部26のメディアの装填を確認し、未装填の場合には、ユーザにメディア装填を行うようにメッセージ出力してもよい。このような処理を行うことにより、外部記録部26のメディアに退避した映像情報の管理も行えるため、コンテンツ管理が容易になる。
また、DVD−Video等のフォーマット規格が定められたメディアの場合には、映像情報を外部記録部26のメディアに記録する際に、規格に定められた映像情報のメニュー情報を記録するようにする。また、メディアタイトル情報を合わせて記録する。これにより、本実施の形態の映像記録装置1以外の映像再生装置でも、記録された映像情報の再生が行え、本実施の形態の映像記録装置1では、コンテンツ管理が行える。
(2)映像録画(ダイレクト録画・予約録画)
情報入力部28は、KB/MS8あるいは、リモコン3から録画の操作指示により、映像音声/受信部21で受信した映像情報を、映像/音声圧縮展開変換部22でMPEG等の帯域圧縮技術により圧縮し、圧縮された映像情報を映像音声記録部23により映像/音声記録部23に記録する。
このときの圧縮率については、本実施の形態では、例えば、外部記録部26のリムーバブルメディア10に退避する映像情報の圧縮率は、リムーバブルメディア10のメディア容量と映像情報のEPGデータから映像圧縮率を求める。
録画映像の選択は、TV放送やネットワーク12から受信したEPGデータの番組表を基に指定する。タイトル情報/取得条件管理部27は、指定された録画番組に対応するEPGデータから録画番組のタイトル情報を取得し、映像音声記録部23に記録した映像情報と関連付けて管理する。
さらに、EPGデータを利用して録画予約を行った場合にも、同様に録画番組のタイトル情報を生成し、記録した映像情報と関連付けて記録する。
(3)映像退避
上記(2)のように映像録画を行っていると、録画指示された映像情報は圧縮されてHDD9等の一時記憶部からなる映像/音声記録部23に記録蓄積されていき、徐々に記録容量が減少していく。
このため、ユーザ指示あるいは、残容量管理によって外部記録部26のメディアへの映像情報の退避を行う。
退避する映像情報は、タイトル情報を基にユーザ選択させるか、退避メディアに既に記録されているコンテンツと関連がある映像情報を自動的に選択し、映像退避を行う。 このとき、映像情報は予め退避するメディア容量に合わせて、圧縮されているので、再圧縮を行うことがない。
複数の映像情報を外部記録部26の1つのメディアに退避する場合には、再圧縮時間が短くなるように再圧縮する映像情報を特定し、映像情報の再圧縮を行って外部記録部26のメディアに退避する。
外部記録部26のリムーバブルメディア10に映像情報を退避する場合には、該映像情報に対応するタイトル情報も合わせて外部記録部26のリムーバブルメディア10に記録する。さらに、外部記録部26のリムーバブルメディア10がDVD−Video等の映像フォーマット規格に準拠するリムーバブルメディア10の場合には、タイトル情報からメニュー情報を生成し、メニュー情報も合わせて記録する。
次に、図3により本発明の一実施の形態による映像情報の処理機能について説明する。図3は本発明の一実施の形態による映像情報の処理機能の機能ブロックを示す図である。
図3において、映像情報の処理機能としては、TVチューナ回路5やネットワークコントローラ11からなる映像入力部30、CPU4などにより動作するビットレート計算部31、MPEGエンコーダ6からなる映像データ圧縮部32、HDD9などからなる映像データ記録部(HD)33、MPEGデコーダ7からなる映像データ伸張部34、モニタ2などからなる映像出力部35、リムーバブルメディア10などに対して読み書きを行うディスク装置などからなる映像データ記録部(DVD)37、CPU4などにより動作するトランスコード変換部38から構成されている。
まず、映像記録装置1で映像録画を行う場合、映像入力部30から入力された映像情報は、先に述べたように、当該映像情報の録画時間と退避する場合のリムーバブルメディア10のメディア容量から、画像圧縮時のビットレートをビットレート計算部31で計算する。このビットレートを基に、映像データ圧縮部32では、映像情報のMPEG2等により帯域圧縮を行い、圧縮された映像情報は、映像データ記録部(HD)33に記録される。
また、映像記録装置1で映像再生を行う場合、映像データ記録部(HD)33あるいは映像データ記録部(DVD)37のリムーバブルメディア10などに格納されている圧縮された映像情報を読み出し、映像データ伸張部34によりMPEG2等に圧縮された映像情報を伸張する。伸張された映像情報は、映像出力部35により映像表示される。
また、映像記録装置1で映像情報を映像データ記録部(DVD)37によりリムーバブルメディア10などに退避する場合には、映像データ記録部(HD)33から該映像情報を読み出し、映像データ記録部(DVD)34に書き込みを行う。
このように、リムーバブルメディア10などに映像情報を待避する場合に、従来技術のように全ての映像情報を一旦映像情報を再圧縮する方法では、再圧縮処理時間が多く必要となり、メディアの待避時間が長いという問題があり、また、この再圧縮期間中は、映像データ圧縮部32を使用中のため、放送映像を記録できない問題がある。これを避けるためには、このリムーバブルメディア10などに映像情報を待避させるための再圧縮を行う映像データ圧縮部32を新たに設ける必要があり、コスト的には不利となる。
しかし、本実施の形態のように、映像データ記録部(HD)33に予め待避するメディア容量を意識して記録すれば、リムーバブルメディアに退避する際の再圧縮が不要となるので、待避時間が映像記録部の書き込み時間により決まり、再圧縮する方法より短い時間での映像情報の退避が可能となる。また、映像データ圧縮部32を新たに設けることなく、映像記録と映像退避を並行して行うことも可能となる。
また、既にリムーバブルメディア10などのメディアに映像情報が記録され残容量が少ない場合や、メディア容量より大きい複数の映像情報をメディアに退避する場合には、映像再生時と同様に、映像データ記録部(HD)33あるいは映像データ記録部(DVD)37のリムーバブルメディア10などに格納されている圧縮された映像情報を読み出し、映像データ伸張部34によりMPEG2等に圧縮された映像情報を伸張する。その後、伸張した映像情報を映像データ圧縮部32で再圧縮を行う。このとき再圧縮する映像情報は全ての映像情報ではなく、選択して再圧縮し、また、その圧縮率は、待避するメディアに合わせて設定する。
このように再圧縮を行う場合であっても、本実施の形態では、再圧縮する映像情報を選択して再圧縮するので、再圧縮時間を短縮でき、その再圧縮する圧縮率も、待避するメディアに合わせて設定されるため、効率よく映像情報の退避を行うことが可能となる。
また、再圧縮を行う際に、映像データ伸張部34から出力した動きベクトルなどの圧縮情報を利用して、トランスコード変換部38により、映像変換処理を高速化するトランスコード変換を行うようにしてもよい。この場合には、映像情報を圧縮変換に伴う画質劣化を防止することができるとともに、再圧縮時間を低減することが可能となる。
次に、図4、図5により映像記録装置1で使用するデータについて説明する。図4は放送波やインターネットから配信されるEPGデータの一例を示す図、図5は映像記録装置内に格納される管理テーブルの一例を示す図である。
まず、図4に示すように、放送波やインターネットから配信されるEPGデータは、放送番組単位に、放送チャネル番号(CH)、該放送番組の放送開始時間、放送終了時間、該放送番組の番組タイトル、該放送番組の番組内容等により構成される。
本実施の形態の映像記録装置1では、図4に示すようなEPGデータを基に、番組単位で予約受付を行う。そして、録画予約された場合には、EPGデータのCH情報・開始時刻・終了時刻に基づいて、指定の開始時刻から指定のCHの放送番組を録画処理し、録画開始後、終了時刻になると、録画を終了する。
また、録画に際して、図5に示すような、管理テーブルに、録画したタイトル情報を録画した放送番組単位に記録する。タイトル情報は、図4に示すようなEPGデータから必要情報を抽出して記録する。ここで、録画時間は、EPGデータの開始時刻と終了時刻から計算できる。CH情報や番組タイトル・放送内容の情報は、EPGのデータを流用する。
また、図5に示すように、映像タイトルの管理を行うための管理テーブルでは、録画番組単位にIDを付け、映像データ記録部(HD)33に記録された記録番組の管理を行う。リムーバブルメディア10に映像データ記録部(HD)33に記録されていた映像情報を退避した場合には、管理テーブルから退避した映像情報に該当するデータを削除する。
なお、リムーバブルメディア10に退避した映像情報を含めて、映像記録装置1で管理する場合には、図5に示すような管理テーブルに映像情報が記録されているメディアIDを映像情報単位に設けるようにする。例えば、本体のHDD9と複数のリムーバブルメディア10の区別が付けられるように、メディアごとにIDを付け、このIDにより映像情報の所在地を管理する。ここで、リムーバブルメディア10に関しては、メディアIDごとのリムーバブルメディア10の保管場所を示す所在地管理テーブルを設けるようにしてもよい。
このような所在地管理テーブルを設けることにより、映像記録装置1で映像情報を再生する場合に、内蔵の映像データ記録部(HD)33以外のリムーバブルメディア10の映像情報の再生を指示された場合に、この所在地管理テーブルを参照して、ユーザにメディアの保管場所を表示しながら、メディア挿入を促すことができる。これにより映像記録装置1により、映像情報の一元管理が行える。
図5に示すように、ビットレート欄には、記録した映像情報の圧縮ビットレートを記録する。メディアに退避する際には、このビットレートと録画時間の積から映像情報の記録容量を算出する。
次に、図6、図7により放送番組の録画設定・録画処理からリムーバブルメディア10に映像情報を退避する一連の処理の流れについて説明する。図6は、放送番組の録画設定・録画処理からリムーバブルメディアに圧縮録画された映像情報を退避する一連の処理の流れを示すフローチャートであり、S1からS5は映像記録装置1の映像データ記録部への録画手順を示し、S6からS11には、リムーバブルメディア10に映像情報を退避する手順を示している。図7は録画ビットレートの算出処理の流れを示すフローチャートである。
まず、映像記録装置1の映像データ記録部への録画手順としては、放送番組等の映像情報を、本発明を適用して圧縮記録し、リムーバブルメディア10に退避させるか否かを判定する(S1)。S1で本発明を適用して圧縮記録しない場合には、映像情報の退避時に再圧縮の有無を設定して退避処理を行う。このような判断が必要な場合としては、放送映像をタイムシフト視聴するために、撮りダメするようなケースが考えられる。
また、S1で本発明を適用して圧縮記録する場合には、DVD−RAM・DVD−R等のリムーバブルメディア10の退避メディアの種別を入力する(S2)。この退避メディアの設定は、録画のたびに行わずに、予め登録しておいてもよい。また、リムーバブルメディア10に複数の映像情報を退避することが予定されている場合には、当該映像情報を記録する容量を直接指定してもよい。
そして、EPGデータから録画番組に該当する番組情報を取得し、図5に示したようなタイトル情報を生成し(S3)、S3で生成したタイトル情報から、録画番組の録画時間を取得し、前記録画時間と当該番組を退避するリムーバブルメディア10のメディア種別により決まるメディア容量から録画ビットレートを算出し、タイトル情報に登録する(S4)。このS4で算出する録画ビットレートの算出方法は、後述する図7のフローチャートで詳細を説明する。
そして、S4で算出した録画ビットレートで録画処理を行い、HDD9に圧縮された映像情報を記録する(S5)。録画予約設定の場合には、予約情報に、S4で算出した録画ビットレートと録画する番組情報(CH、開始時刻、終了時刻等)を予約情報として登録し、開始時刻になると予約情報に従い、録画を行う。
以上の処理により、1つの映像情報を圧縮録画するが、複数の映像情報を録画する場合には、上記処理を映像情報ごとに行う。
次に、リムーバブルメディア10に圧縮録画された映像情報を退避する手順としては、ユーザに映像情報を退避するリムーバブルメディア10を映像記録装置に挿入するように促し、退避するリムーバブルメディア10が挿入されるまで待機する(S6)。
そして、S6でのリムーバブルメディア10の挿入を確認した後に、退避する映像情報をリムーバブルメディア10から再生するときに使用する再生位置等の映像タイトルメニューを作成し(S7)、図5に示すようなタイトル情報から退避する映像情報の番組タイトル情報を取得し、メニュー内容を生成する(S8)。
そして、映像メニュー・番組タイトル情報をメディアに書き込む(S9)。例えば、DVD−Video規格に沿って、映像メニュー・番組タイトルを生成してリムーバブルメディア10に書き込めば、一般のDVDプレイヤーでも再生することができる。
そして、退避する映像情報の圧縮データをリムーバブルメディア10に書き込み(S10)、データの書き込みが終了したら、リムーバブルメディア10を排出し(S11)、映像情報の退避処理を終了する。
退避するリムーバブルメディア10に既に、映像情報が記録されている場合には、上記映像メニューや番組データを追記する。
なお、S1からS5の処理は複数の放送番組や映像コンテンツに適用して映像データ記録部に格納し、そのうちのいくつかをS6からS11のステップでリムーバブルメディア10に退避する場合も同様に行う。
次に、図7により図6に示したS4での録画で算出する録画ビットレートの算出方法について説明する。
まず、HDD9に録画する映像情報をメディアに退避する予定があるか否かを判定し(S12)、S12でリムーバブルメディア10に退避する予定がない場合には、録画ビットレートをユーザが予め設定したユーザモード(例えば、6Mbps程度の標準モード)に設定する(S14)。
また、S12でリムーバブルメディア10に退避する予定がある場合は、当該映像情報の録画時間をEPGデータ(電子番組表データ)から取得し(S13)、取得した録画時間が、リムーバブルメディア10の高画質モード録画時間より大きいか判定し(S15)、S15で録画時間がメディア録画時間以下の場合には、録画とビットレートを高画質モード(8Mbps、720×480、MPEG2、30フレーム等)に設定する(S16)。
また、S15で録画時間がメディア録画時間より大きい場合には、録画時間が、リムーバブルメディア10の標準モード録画時間より大きいか判定し(S17)、S17で録画時間がメディア録画時間以下の場合には、録画とビットレートを標準モード(6Mbps、720×480、MPEG2、30フレーム等)に設定する(S18)。
また、S17で録画時間がメディア録画時間より大きい場合には、録画時間が、リムーバブルメディア10の長時間モード録画時間より大きいか判定し(S19)、S19で録画時間がメディア録画時間以下の場合には、録画とビットレートを長時間モード(2Mbps、360×240、MPEG1、30フレーム等)に設定する(S20)。
また、S19で録画時間がメディア録画時間より大きい場合には、録画時間が、リムーバブルメディア10の節約モード録画時間より大きいか判定し(S21)、S21で録画時間がメディア録画時間以下の場合には、録画とビットレートを節約モード(1Mbps、360×240、MPEG4、30フレーム等)に設定する(S22)。
また、S21で録画時間がメディア録画時間より大きい場合には、例えば、ビットレートを節約モードとし、複数のリムーバブルメディア10に当該映像情報を退避できるように、映像情報を複数のファイルに分割して記録するようにするか、リムーバブルメディア10への退避時に、編集・再圧縮できるように高画質モードあるいは標準モードで録画するようにビットレートを設定する。
なお、録画ビットレートの算出方法としては、この方法に固定されたものではなく、単に録画時間とリムーバブルメディア10のメディア容量から一義的に決まるメディア容量/録画時間としてもよい。この方法でも、録画時間が短い場合には、必要以上の録画ビットレートにならないように、ビットレートの上限値を設けるようにしてもよい。
このように、録画予約で使用するEPGデータから、HDD9に録画する開始時刻と終了時刻から録画時間を取得し、HDD9から録画番組を退避するDVD−RAM等のリムーバブルメディア10の記録容量と録画時間から、MEPG等の映像圧縮のビットレートを算出し、このビットレートで映像圧縮しながらHDD9に記録するため、録画番組をHDD9からリムーバブルメディア10に録画映像を退避する場合には、既にリムーバブルメディア10に収納できるサイズに映像圧縮されているので、単にコピー処理を行えばよく、再圧縮の必要がない。
また、リムーバブルメディア10に映像情報を記録する際に、該映像情報に関するタイトル情報(番組名、放送時間、出演者等)を録画予約したEPGデータから取得し、録画映像をリムーバブルメディア10に記録する際に同時にタイトル情報を記録する。また、DVDプレイヤー等の、他の装置で再生が行えるように、リムーバブルメディア10にタイトル情報と同様の映像メニューを生成するようにする。これにより、本実施の形態の映像記録装置1以外の映像表示装置でもリムーバブルメディア10に記録されて映像情報の管理が容易に行えるようになる。
また、リムーバブルメディア10への映像情報の退避を容易に行えるため、HDD9の空き容量を容易に確保できるので、録画予約番組数が少なくなる心配がなくなり、撮り流し時間を長くすることが可能となる。
次に、図8,図9により、HDD9に録画された連続放送番組等を1つのリムーバブルメディア10に記録するときの手順について説明する。図8は、映像取得条件が映像記録装置にある場合の、自動タイトル集積処理としての映像情報の退避処理を示すフローチャート、図9は、映像取得条件がリムーバブルメディアにある場合の、自動タイトル集積処理としての映像情報の退避処理を示すフローチャートである。
ここで、リムーバブルメディア10に退避する映像情報の条件は、録画実行者・番組名・ジャンル・出演者・録画日時・ファイルサイズ・視聴の済み/未・タイトルの保護の有無等の情報のいずれかである。また、条件は複数、複合させて設定することも可能とする。
このリムーバブルメディア10に退避する映像情報の条件の情報は、映像取得条件として、映像記録装置1またはリムーバブルメディア10に記録され、映像取得条件が、映像記録装置1にある場合には、リムーバブルメディア10の記録メディアごとに映像取得条件を管理し、例えば、リムーバブルメディア10ごとの識別子をキーに映像取得条件が記録されている。
また、HDD9に録画された連続放送番組等を1つのリムーバブルメディア10に記録する場合には、HDD9に録画される映像情報は、予め複数番組が1つのリムーバブルメディア10に記録できるように圧縮時のビットレートが設定されて、録画されている。
まず、映像取得条件が映像記録装置1にある場合の、映像情報の退避処理としては、既に放送番組が記録されたリムーバブルメディア10を映像記録装置に挿入し(S23)、映像記録装置1に記録管理され、記録メディアの区別が行えるようにリムーバブルメディア10ごとに記録されているリムーバブルメディア10の識別子ファイルを読み込む(S24)。ここで、識別子ファイルは、ファイルとして記録されずに、メディア識別子の情報として、リムーバブルメディア10の特定領域に記録されているデータであってもいい。
そして、S24で読み込んだ識別子ファイルに基づいて、予め識別子ファイルのメディア識別子ごとに記録されている取得条件情報を映像記録装置1のHDD9から読み出す(S25)。
そして、S25で読み出した取得条件情報に合致する映像情報が、図5に示すような映像タイトルの管理を行うための管理テーブルに含まれているか検索する(S26)。このとき、この管理テーブルは当該映像記録装置1以外のネットワークを介して接続する装置にあってもよく、映像記録装置1は、ネットワーク12を介して、管理テーブルを格納している装置に接続する。この場合、図5に示した管理テーブルの情報では、取得条件欄を追加して記録するようにする。
そして、管理テーブルから検索された映像情報を、リムーバブルメディア10に退避する(S27)。
なお、映像取得条件は、映像記録装置1以外にネットワーク12に繋がる他の装置にあってもよく、さらに、リムーバブルメディア10に退避する映像情報が記録されている装置と別の装置であってもよい。
具体的には、映像情報が記録されているメディアサーバと、映像情報の視聴を行う装置と、リムーバブルメディア10に退避する記録装置とがそれぞれ別にあり、リムーバブルメディア10に退避する記録装置は、読み取ったメディア識別子をキーに、視聴装置から取得条件情報を取得し、対応する映像情報をメディアサーバから読み出してリムーバブルメディア10に記録することも可能である。
また、映像取得条件がリムーバブルメディア10にある場合の、映像情報の退避処理としては、既に放送番組が記録されたリムーバブルメディア10を映像記録装置1に挿入する(S28)。
そして、リムーバブルメディア10に記録されている取得条件情報ファイルを読み込み、退避する映像情報の取得条件を求める(S29)。
そして、S29で求められた取得条件情報に合致する映像情報が、図5に示すような映像タイトルの管理を行うための管理テーブルに含まれているか検索する(S30)。このとき、この管理テーブルは当該映像記録装置1以外のネットワークを介して接続する装置にあってもよく、映像記録装置1は、ネットワーク12を介して、管理テーブルを格納している装置に接続する。この場合、図5に示した管理テーブルの情報では、取得条件欄を追加して記録するようにする。
そして、管理テーブルから検索された映像情報を、リムーバブルメディア10に退避する(S31)。
このように、HDD9に記録されている複数の映像情報をメディアに退避する際に、既に映像記録されたリムーバブルメディア10には、リムーバブルメディア10のメディアごとの管理テーブルの情報を基に、既にリムーバブルメディア10に記録されている映像情報と同じ番組名の映像情報をHDD9に記録されている映像情報から選択し、選択された映像情報をリムーバブルメディア10にコピーする。これにより、連続番組等が1つのリムーバブルメディア10に収納され、映像情報の視聴が容易になる。
次に、図10、図11により、映像記録装置のHDに録画されている複数の映像情報をメディアに退避する際に、再エンコードが必要な場合の再エンコード処理について説明する。図10は再エンコード時の映像情報の状態を説明するための説明図であり、図10の(a)は、映像記録装置1のHDD9に録画されている映像情報を示し、図10の(b)は、リムーバブルメディア10に映像情報を退避するために再エンコード処理が行われた映像情報を示している。図11は再エンコード処理を示すフローチャートである。
まず、図10の(a)に示すように、映像情報として、コンテンツ1は、3Mbpsで圧縮された2時間の映像情報であり、約2.64GBの容量をもつ。コンテンツ2は、4Mbpsで圧縮された1時間の映像情報であり、約1.76GBの容量をもつ。コンテンツ3は、5Mbpsで圧縮された1時間の映像情報であり、約2.20GBの容量をもつ。
そして、これらの3つのコンテンツ映像を、DVDメディアなどのリムーバブルメディア10に退避する場合、リムーバブルメディア10は、例えば、約4.7GB容量なので、全てのコンテンツ映像を退避することができない。
そこで、本実施の形態では、一部のコンテンツ映像を再圧縮して、リムーバブルメディア10に収容する。これにより、全てのコンテンツ映像を平均的に再圧縮する方法より、再エンコード時間を短縮することができ、退避時間を早くすることが可能である。
一般に、映像記録装置1では、圧縮録画のために実時間圧縮が可能となっている。リムーバブルメディア10への書き込み時間は、映像の実時間より早くなっているが、再圧縮処理は展開・伸張を行うために、少なくとも映像の実時間だけかかる。
図10に示す例では、コンテンツ2と3を再圧縮処理することで、約2時間の再圧縮時間があれば、図10の(b)に示すように、全体の容量をリムーバブルメディア10の容量以下にすることができ、映像情報のリムーバブルメディア10への退避が可能となり、全てのコンテンツを再圧縮する場合(約4時間)に比べ、高速に映像情報の退避が可能である。
次に、この再エンコード処理の詳細について説明する。
まず、リムーバブルメディア10に退避するコンテンツ数を取得し(S31)、リムーバブルメディア10のメディア容量と退避するメディアの録画時間の総計から、メディアの平均ビットレートを算出する(S32)。
例えば、図10に示す例では、3つのコンテンツで4時間の録画時間があり、リムーバブルメディア10として、DVDメディア(4.7GB)に退避すると、平均ビットレートは、約2.6Mbpsとなる。
そして、圧縮ビットレートとして、8/6/4/2/1Mbpsの圧縮ビットレートが選択可能とすると、平均ビットレートより小さい2Mbpsで再圧縮を行うものとして、再エンコードのビットレートを設定する(S33)。
ここで、S33において、1Mbpsで再圧縮を行うことも考えられるが、再圧縮による画質低下を防止するために、平均ビットレートより小さいレートのうちの最大値を設定することにする。
そして、録画時間の短い順にコンテンツを選択し、選択されたコンテンツを再圧縮する(S34)。この選択は、図10に示す例では、コンテンツ3をまず選択し、選択された映像データをS33で設定された再圧縮ビットレートで再圧縮する。
そして、1つの映像情報の再圧縮後に、リムーバブルメディア10に退避する映像情報のコンテンツの総容量を算出し(S35)、S35で算出されたコンテンツの総容量がリムーバブルメディア10のメディア容量以下かを判定する(S36)。
そして、S36でコンテンツの総容量がリムーバブルメディア10のメディア容量以下の場合は、全てのコンテンツの総容量が退避メディアに収納できるので、再エンコード処理を終了し、全ての映像情報をメディアに書き込む。
図10に示す例では、コンテンツ3を2Mbpsに再圧縮した場合に映像データの総容量は5.28GBとなるが、まだDVDメディア容量(4.7GB)より大きいので、他のコンテンツも再圧縮が必要である。
また、S36でコンテンツの総容量がリムーバブルメディア10のメディア容量より大きい場合は、規定の再圧縮ビットレートで全てのコンテンツを再圧縮したか判定する(S37)。
そして、S37で再圧縮を行っていないコンテンツの映像データがある場合には、再圧縮するコンテンツを更新し(S38)、S34に戻る。
図10に示す例では、コンテンツ2を再圧縮する対象とし、S34からS36の処理を行うことにより、コンテンツ2を2Mbpsに再圧縮した場合には、コンテンツの総容量が約4.4GBとなり、1つのリムーバブルメディア10に収納可能となるため、この時点で正常終了となる。
また、S37で全てのコンテンツの映像データを再エンコードした場合には、再エンコードのビットレートが変更可能かを判定し(S39)、S39で再エンコードのビットレートが変更できない場合は、指定された複数のコンテンツをリムーバブルメディア10に退避できないことを表示し、異常終了とする。
また、S39で再エンコードのビットレートが変更できる場合は、再エンコードのビットレートをさらに小さくするように更新して(S40)、S34に戻り、再エンコード処理を繰り返す。
このように、番組録画時間の短いものから順にコンテンツを1つずつ再圧縮し、記録するリムーバブルメディア10の容量あるいはリムーバブルメディア10の空き容量と記録する映像情報の容量を比較し、映像情報の総容量がリムーバブルメディア10のメディア容量より小さくなるまで再エンコード処理を繰り返す。
これにより、全ての映像情報を再エンコードするより、再エンコード時間を短縮することができる。また、リムーバブルメディア10に可能な限り高ビットレートで映像情報が記録されるので、画質劣化が小さくなる。
また、再エンコード時間が短くなるので、録画予約や撮り流しのための映像エンコードを阻害することがなくなる。
なお、この再エンコード処理では、1つのコンテンツについて多数回の再圧縮を行う可能性があるため、再圧縮は元映像情報から行うようにし、再圧縮処理の終了時に、元映像情報を削除するようにする。
1…映像記録装置、2…モニタ、3…リモコン、4…CPU、5…TVチューナ回路、6…MPEGエンコーダ、7…MPEGデコーダ、8…キーボード/マウス、9…HDD、10…リムーバブルメディア、11…ネットワークコントローラ、12…ネットワーク、20…制御部、21…映像/音声受信部、22…映像/音声圧縮展開変換部、23…映像/音声記録部、24…映像表示部、25…データ入出力部、26…外部記録部、27…タイトル情報/取得条件管理部、28…情報入力部、30…映像入力部、31…ビットレート計算部、32…映像データ圧縮部、33…映像データ記録部(HD)、34…映像データ伸張部、35…映像出力部、37…映像データ記録部(DVD)、38…トランスコード変換部。