JP2005327757A - 低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法および該方法より得られる低誘電率非晶質シリカ系被膜 - Google Patents

低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法および該方法より得られる低誘電率非晶質シリカ系被膜 Download PDF

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Abstract

【課題】 比誘電率が3.0以下と小さく、しかもヤング弾性率が10.0 GPa以上で硬度が1.0 GPa 以上からなる被膜強度を有する低誘電率非晶質シリカ系被膜を形成する方法に関する。
【解決手段】 (a)テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)および特定のアルコキシシラン(AS)をテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解して得られるケイ素化合物、またはテトラアルキルオルソシリケート(TAOS)をテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解または部分加水分解した後、前記アルコキシシラン(AS)またはその加水分解物もしくは部分加水分解物と混合し、さらに必要に応じてこれらの一部または全部を加水分解して得られるケイ素化合物を含む液状組成物を調製する工程と、(b)該液状組成物を基板上に塗布する工程と、(c)該基板を80〜350℃の温度で加熱処理する工程と、(d)該基板上に形成された被膜にエレクトロンビームを照射して該被膜をキュアする工程とを含むことを特徴とする低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、比誘電率(Dielectric Constant)が3.0以下と小さく、しかも高い被膜強度を有する低誘電率非晶質シリカ系被膜を基板上に形成する方法および該方法より得られる低誘電率非晶質シリカ系被膜に関する。
近年における半導体装置の高集積化に伴い、多層配線を有する0.25ミクロンルール以下の半導体装置においては、金属配線間隔が狭くなるため、静電誘導による金属配線のインピーダンスが増大し、応答速度の遅れや消費電力の増大などが懸念されている。このため、半導体基板とアルミニウム配線層などの金属配線層との間、あるいは金属配線層間に設けられる層間絶縁膜の誘電率をできるだけ小さくすることが必要とされている。
上記のような目的で設けられる層間絶縁膜は、一般にCVD法(Chemical Vapor Deposition Method)などの気相成長法やスピンコート法などの塗布法を用いて半導体基板上に形成されている。
しかしながら、CVD法の最新技術を用いて得られるシリカ系被膜(特許文献1などに記載)では、比誘電率が3.0以下のものが得られるものの、従来の塗布法の場合と同様、比誘電率の低下に伴って被膜の膜強度も低下するという欠点がある。また、ポリアリール樹脂、フッ素添加ポリイミド樹脂やフッ素樹脂などのCVD被膜、あるいはこれらの塗布液を用いて形成される被膜では、比誘電率が2前後となるが、基板表面との密着性が悪く、また微細加工に用いるレジスト材料との密着性も悪く、さらには耐薬品性や耐酸素プラズマ性に劣るなどの問題がある。
また、従来から広く用いられているアルコキシシランおよび/またはハロゲン化シランの部分加水分解物またはこれらの加水分解物を含むシリカ系被膜形成用塗布液を用いて得られる被膜では、比誘電率が3.0以下のものが得られるものの、被塗布面との密着性、被膜強度、耐薬品性、耐クラック性、耐酸素プラズマ性その他が悪いなどの問題がある。
本願発明者らは、これらの問題を解決するため鋭意研究を行ったところ、a)アルコキシシランおよび/またはハロゲン化シランまたはこれらの加水分解物とシリカ微粒子との反応物であるポリシロキサンを含む低誘電率シリカ系被膜形成用塗布液(特許文献2などに記載)、b)アルコキシシランおよび/またはハロゲン化シランまたはこれらの加水分解物と、500℃以下の温度で分解または揮散する易分解性樹脂とを含む低誘電率シリカ系被膜形成用塗布液(特許文献3などに記載)、c)アルコキシシランおよび/またはハロゲン化シランまたはこれらの加水分解物とシリカ微粒子との反応物であるポリシロキサンと、500℃以下の温度で分解または揮散する易分解性樹脂とを含む低誘電率シリカ系被膜形成用塗布液(特許文献4などに記載)、d)アルコキシシランおよび/またはハロゲン化シランまたはこれらの加水分解物と有機テンプレート材を含む低誘電率シリカ系被膜形成用塗布液(特許文献5などに記載)などを用いれば、比誘電率が3.0以下と小さく、しかも被塗布面との密着性、被膜強度、耐アルカリ性などの耐薬品性や耐クラック性および被膜表面の平滑性に優れ、さらには耐酸素プラズマ性やエッチング加工性などのプロセス適合性にも優れた被膜を形成できることを見出した。
しかし、本発明者らは、これらの塗布液と従来公知の被膜形成法(スピンコート法やその他の塗布法)を用いて種々の半導体基板上に低誘電率シリカ系被膜を形成する試験を繰り返し行ったところ、前記の特性を有する被膜は得られるものの、昨今の半導体製造業界から要望のある6.0 GPa(ギガパスカル)以上のヤング弾性率(Young's Modulus)を有するものを安定的に得ることは難しいことを見出した。
一方、米国カルフォルニア大学より、高い被膜強度を有する低誘電率被膜を得ることを目的として、エチルアルコールに溶解されたテトラエチルオルソシリケート(TEOS)をテトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド(TPAOH)の存在下で加水分解させて得られたゼオライト微粒子から比較的粒径の大きい粒子を分離・除去した懸濁液を用いて半導体基板上にゼオライト被膜(MFI結晶構造を有するシリカゼオライト被膜)を形成する方法が提案されている。しかし、この方法から得られるゼオライト被膜は、16〜18 GPaのヤング弾性率を有しているものの、吸湿性が高いため空気中の水分を吸着して比誘電率が急激に増加(例えば、比誘電率が2.3から3.9に増加)して実用に耐えなくなってしまうという問題がある。(特許文献6および非特許文献1に記載。)
そこで、本願発明者らは、上記のような問題を解決することを目的として鋭意研究を続けたところ、(a)テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)および特定のアルコキシシラン(AS)をテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解して得られるケイ素化合物を含む液状組成物を調製した後、(b)該液状組成物を基板上に塗布し、(c)該基板を80〜350℃の温度で加熱し、さらに(d)該基板を350〜450℃の温度で焼成処理して低誘電率非晶質シリカ系被膜を形成すればよいことを見いだし、これを出願している。(特許文献7および特許文献8に記載。)
さらに、基板上に低誘電率でナノサイズの多孔誘電体被膜を形成する方法として、a)基板上にナノサイズの多孔誘電ポリマー配合物を形成する工程、b)オプションとしてポリマー配合物を表面改質配合物と接触させる工程、c)オプションとして膜を加熱し膜の孔から溶剤を蒸発させる工程、d)ポリマー配合物を電子ビーム(エレクトロンビーム)に曝す工程、および、e)オプションとして曝されたポリマー配合物をアニーリング処理する工程に供する方法、が既に開示されている。(特許文献9に記載。)
特開2000−349083号公報 特開平9−315812号公報 国際出願公開WO00/18847公報 国際出願公開WO00/12640公報 特開2002−30249号公報 米国特許出願公開公報US2000/0060364 A1 特願2002−318417号出願明細書 特願2002−318418号出願明細書 特表2004−500695号公報 Advanced Material 2001, 13, No.19, October 2, Page 1453-1466
前記の特許文献7および特許文献8に記載された液状組成物を用いて、基板上に配設された銅配線やアルミニウム配線等にダメージを与えることなく、より高い膜強度を有する低誘電率非晶質シリカ系被膜を基板上に形成する方法はないものかどうかを鋭意研究した結果、350〜450℃の温度雰囲気下で行う被膜の焼成処理の代わりにエレクトロンビームを該被膜に照射すればよいことを見いだし、本発明をなすに至った。すなわち、本発明は、比誘電率が3.0以下と小さく、さらに被膜強度を表わすヤング弾性率が10.0 GPa(ギガパスカル)以上で、硬度が1.0 GPa 以上である特性を備えた低誘電率非晶質シリカ系被膜を基板上に形成する方法および該方法より得られる低誘電率非晶質シリカ系被膜を提供することを目的としている。
本発明による第一の低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法は、
比誘電率が3.0以下で、高い被膜強度を有する低誘電率非晶質シリカ系被膜を基板上に形成する方法であって、
(a)テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)および下記一般式(I)で示されるアルコキシシラン(AS)をテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解して得られるケイ素化合物を含む液状組成物を調製する工程、
nSi(OR)4-n (I)
(式中、Xは水素原子、フッ素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、フッ素置換アルキル基、アリール基もしくはビニル基を表し、Rは水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、アリール基もしくはビニル基を表す。また、nは0〜3の整数である。)
(b)該液状組成物を基板上に塗布する工程、
(c)該基板を80〜350℃の温度で加熱処理する工程、および
(d)該基板上に形成された被膜にエレクトロンビームを照射して該被膜をキュアする工程
を含むことを特徴としている。
また、本発明による第二の低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法は、
比誘電率が3.0以下で、高い被膜強度を有する低誘電率非晶質シリカ系被膜を基板上に形成する方法であって、
(a)テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)をテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解または部分加水分解した後、上記一般式(I)で示されるアルコキシシラン(AS)またはその加水分解物もしくは部分加水分解物と混合し、さらに必要に応じてこれらの一部または全部を加水分解して得られるケイ素化合物を含む液状組成物を調製する工程、
(b)該液状組成物を基板上に塗布する工程、
(c)該基板を80〜350℃の温度で加熱処理する工程、および
(d) 該基板上に形成された被膜にエレクトロンビームを照射して該被膜をキュアする工程
を含むことを特徴としている。
これらの非晶質シリカ系被膜の形成方法において、前記調製工程(a)で使用されるテトラアルキルオルソシリケート(TAOS)は、テトラエチルオルソシリケート(TEOS)、テトラメチルオルソシリケート(TMOS)またはその混合物であることが好ましい。
前記調製工程(a)で使用されるアルコキシシランは、メチルトリメトキシシラン(MTMS)、メチルトリエトキシシラン(MTES)またはその混合物であることが好ましい。
前記調製工程(a)で使用されるテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)は、テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド(TPAOH)、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド(TBAOH)またはその混合物であることが好ましい。
また、前記塗布工程(b)、前記加熱処理工程(c)および前記焼成処理工程(d)の各操作は、以下の方法を用いて行うことが好ましい。
(i)前記塗布工程(b)の操作をスピンコート法で行う。
(ii)前記加熱工程(c)の操作を1〜10分間、窒素ガス雰囲気下または空気雰囲気下で行う。
(iii)前記キュア工程(d)の操作を、加速電圧10〜26kVのエレクトロンビームを用いてその照射線量が50〜1000μC/cm2となるように行う。
(iV)前記キュア工程(d)の操作を280〜410℃に加熱された不活性ガス雰囲気下で行う。
一方、本発明による低誘電率非晶質シリカ系被膜は、上記の被膜形成方法より得られる被膜で、3.0以下の比誘電率と、ヤング弾性率(Young's Modulus)が10.0 GPa以上で硬度(Hardness)が1.0 GPa 以上からなる被膜強度を有することを特徴としている。
さらに、前記被膜の好ましき用途としては、半導体基板上に形成される層間絶縁膜などがある。
本発明方法によれば、半導体基板等の基板表面に低誘電率非晶質シリカ系被膜を形成する際に、該基板を410℃を超えた温度に曝すことがないため、該基板上に配設された銅配線やアルミニウム配線等にダメージを与えることなく、比誘電率が3.0以下と小さく、しかもヤング弾性率(Young's Modulus)が10.0 GPa以上で硬度が1.0 GPa 以上からなる被膜強度を有する低誘電率非晶質シリカ系被膜を基板上に安定的に形成することができる。これにより、昨今の半導体業界で所望されている前記の低誘電率非晶質シリカ系被膜を形成した半導体基板等を歩留まりよく製造することができる。
以下、本発明の低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法および該方法より得られる低誘電率非晶質シリカ系被膜について具体的に説明する。
[低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法]
(a) 塗布液の調製工程
塗布液A
本発明による第一の低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法においては、被膜形成用塗布液として、テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)および下記一般式(I)で示されるアルコキシシラン(AS)をテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解して得られるケイ素化合物を含む液状組成物が使用される。
nSi(OR)4-n (I)
(式中、Xは水素原子、フッ素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、フッ素置換アルキル基、アリール基もしくはビニル基を表し、Rは水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、アリール基もしくはビニル基を表す。また、nは0〜3の整数である。)
ここで、前記テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)としては、テトラメチルオルソシリケート、テトラエチルオルソシリケート、テトラプロピルオルソシリケート、テトライソプロピルオルソシリケート、テトラブチルオルソシリケートなどが挙げられる。この中でも、テトラエチルオルソシリケート(TEOS)、テトラメチルオルソシリケート(TMOS)またはその混合物を使用することが好ましい。
また、前記アルコキシシラン(AS)としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリイソプロポキシシラン、フルオロトリメトキシシラン、フルオロトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジメトキシシラン、ジエトキシシラン、ジフルオロジメトキシシラン、ジフルオロジエトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリエトキシシランなどが挙げられる。この中でも、メチルトリメトキシシラン(MTMS)、メチルトリエトキシシラン(MTES)またはその混合物を使用することが好ましい。
さらに、前記テトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)としては、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラn-オクチルアンモニウムハイドロオキサイド、n-ヘキサデシルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイド、n-オクタデシルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイドなどが挙げられる。この中でも、テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド(TPAOH)、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド(TBAOH)またはその混合物を使用することが好ましい。
通常、一般的な用途のために市販されているテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)中には、不純物としてナトリウム(Na)、カリウム(K)などのアルカリ金属元素の化合物、および臭素(Br)、塩素(Cl)などのハロゲン族元素の化合物がそれぞれ元素基準で数100重量ppm〜数重量%のレベルで含有されていることが知られている。
しかし、ナトリウム(Na)やカリウム(K)などのアルカリ金属元素の化合物からなる不純物がそれぞれ元素基準で50重量ppbより多く含まれると、半導体基板を構成するトランジスタ部分へ拡散し、トランジスタの劣化を引き起こすことがある。また、臭素(Br)や塩素(Cl)などのハロゲン元素の化合物からなる不純物がそれぞれ元素基準で1重量ppmより多く含まれると、半導体基板を構成するアルミニウム配線や銅配線などが腐食して、致命的な損傷を与えることがある。
さらに、本発明者らは、これらのアルカリ金属元素化合物の不純物が50重量ppbより多く含まれると、テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)および前記一般式(I)で示されるアルコキシシラン(AS)をテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解する際に、この不純物が触媒として作用し、結果として得られるケイ素化合物がゼオライト状の結晶性シリカとなることを見出した。その結果、基板上に形成されるシリカ系被膜がゼオライト結晶質となるため、その被膜表面が凹凸となり、平滑な表面が得られないことが分かった。
したがって、上記のような性状を有する市販のテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)を使用する場合には、その中に含まれる前記不純物をあらかじめ上記レベルまで取り除いておく必要がある。すなわち、本発明方法で使用されるテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)は、市販のテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイドを陽イオン交換樹脂処理工程および陰イオン交換樹脂処理工程に供することにより、その中に含まれるナトリウム(Na)、カリウム(K)などのアルカリ金属元素の化合物および臭素(Br)、塩素(Cl)などのハロゲン族元素の化合物からなる不純物を実質的に除去して高純度化することが好ましい。
本発明において使用される、前記テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)と前記アルコキシシランのモル比(TAOS/AS)は、SiO2換算基準で6/4〜2/8、好ましくは5/5〜3/7の範囲にあることが望ましい。ここで、前記モル比(TAOS/AS)が6/4を超えると、得られるシリカ系被膜の疎水性が悪くなる。また、当該モル比が2/8未満であると、テトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)によるテンプレート効果が小さくなるので、被膜中に形成される細孔(細孔容積)が少なくなり、2.5以下の比誘電率を有するシリカ系被膜を得ることが難しくなる。
さらに、本発明方法で使用される、前記テトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)とシリカ系被膜形成成分(TAOS+AS)のモル比(TAAOH/(TAOS+AS))は、SiO2換算基準で1/10〜7/10、好ましくは1/10〜6/10の範囲にあることが望ましい。ここで、前記モル比(TAAOH/(TAOS+AS))が1/10未満であると、テンプレート材としての機能が弱いため、被膜中に形成される細孔(細孔容積)が少なくなり、3.0以下の比誘電率を有するシリカ系被膜を得ることが難しくなる。また、当該モル比が7/10を超えると、テンプレート材としての機能が強いため、被膜中に形成される細孔(細孔容積)が多くなり、10.0 GPa以上のヤング弾性率からなる膜強度のシリカ系被膜を得ることが難しくなる。さらに、半導体基板上にシリカ系被膜を形成した場合、該被膜中に一部、残存して、半導体としての機能に悪影響を及ぼす可能性もある。
次に、前記液状組成物、すなわち本発明方法で使用される被膜形成用塗布液(塗布液A)の調製方法を述べれば、以下のとおりである。
本発明方法で使用される被膜形成用塗布液(塗布液A)は、
(i)テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)および上記一般式(I)で示されるアルコキシシラン(AS)を有機溶媒と混合した後、10〜30℃の温度でこれらの成分が十分に混合するまで100〜200rpmの速度で攪拌し、
(ii)次に、攪拌下にある該混合溶液中にテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の水溶液を5〜20分かけて滴下した後、さらに10〜30℃の温度で30〜90分間、100〜200rpmの速度で攪拌し、
(iii)次いで、30〜80℃の温度に加熱した後、この温度に保ちながら1〜72時間、100〜200rpmの速度で撹拌することにより、前記テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)および前記アルコキシシラン(AS)の加水分解物であるケイ素化合物を含む液状組成物として調製することができる。
この場合、上記に示す滴下方法(すなわち、前記(i)で調製されたTAOS 、ASおよび有機溶媒からなる混合溶液中に前記(ii)のTAAOHの水溶液を滴下する方法)に代えて、前記(i)で調製されたテトラアルキルオルソシリケート(TAOS)、アルコキシシラン(AS)および有機溶媒からなる混合溶液を、上記と同様な条件下(温度10〜30℃、攪拌速度100〜200rpm)で、前記(ii)のテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の水溶液中に30〜90分かけてゆっくりと滴下してもよい。(すなわち、これらの方法は、本発明で使用される被膜形成用塗布液の第一の調製方法である。)
ここで、前記テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)、前記アルコキシシラン(AS)および前記テトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)は、それぞれ上記のモル比となるように混合または添加して使用される。
本発明方法で使用される有機溶媒としては、アルコール類、ケトン類、エーテル類、エステル類、炭化水素類などが挙げられ、より具体的には、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピレングリコールモノプロピルエーテルなどのグリコールエーテル類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコールなどのグリコール類、酢酸メチル、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチルなどのエステル類、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタンなどの炭化水素類やトルエン、キシレン、メシチレンなどの芳香族炭化水素類が挙げられる。この中でも、エタノールなどのアルコール類を使用することが好ましい。
また、この有機溶媒の使用量は、特に限定されるものではないが、前記のシリカ系被膜形成成分(TAOS +AS)に対する重量混合比(有機溶媒/(TAOS+AS))が1/1〜3/1、好ましくは1/1〜2.5/1の範囲にあることが望ましい。
さらに、前記の混合有機溶媒中に滴下されるテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の水溶液は、蒸留水または超純水中にテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)を5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%の割合で含んでいることが望ましい。しかし、この水溶液中に含まれる水は、テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)およびアルコキシシラン(AS)の加水分解反応を生起させるために使用されるので、その加水分解反応に必要な量を含むものでなければならない。なお、この加水分解反応を促進させるための触媒としては、テトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)がその機能を有しているので、特別にその他の触媒(たとえば、アンモニア)を外部から添加する必要はない。
前記加水分解の反応条件としては、30〜80℃、好ましくは35〜60℃の温度で、攪拌しながら1〜72時間、好ましくは10〜48時間かけて行うことが望ましい。
このようにして得られた液状組成物中に含まれるケイ素化合物(TAOS およびASの加水分解物)の数平均分子量は、ポリエチレンオキサイド換算で500〜1000000、好ましくは1000〜100000の範囲にあることが望ましい。この数平均分子量が上記の範囲にあれば、優れた経時安定性と良好な塗工性を示す被膜形成用塗布液(すなわち、前記液状組成物)を調製することができる。
さらに、この被膜形成用塗布液には、必要に応じて下記一般式(I)で示されるアルコキシシランおよび下記一般式(II)で示されるハロゲン化シランからなる群から選ばれる1種以上のケイ素化合物および/またはこれらの加水分解物と、5〜50nmの粒径を有するシリカ系微粒子との反応物であるポリシロキサン(PS)を含ませることができる。
nSi(OR)4-n (I)
nSiX'4-n (II)
(式中、Xは水素原子、フッ素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、フッ素置換アルキル基、アリール基もしくはビニル基を表し、Rは水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、アリール基もしくはビニル基を表し、X'はハロゲン原子を表す。また、nは0〜3の整数である。)
ここで、シリカ系微粒子は、前記一般式(I)のアルコキシシランの一種以上を有機溶媒に混合して、水およびアンモニアの存在下で加水分解・縮重合させることによって得ることができ、またその表面に前記のアルコキシシランおよび/またはハロゲン化シランの加水分解物を反応させて得られるポリシロキサン(PS)を含む塗布液を用いて基板上にシリカ系被膜を形成した場合、比誘電率が3.0以下と小さく、しかも比較的、疎水性に優れた被膜が得られることが知られている。(その詳細については、特開平9−315812号公報などを参照のこと。)
しかし、このポリシロキサン(PS)の含有量は、前記のシリカ系被膜形成成分(TAOS +AS)に対する重量混合比(PS/(TAOS+AS))がSiO2換算基準で1/3以下、好ましくは1/4以下であることが望ましい。
ここで、この重量混合比(PS/(TAOS+AS))が1/3を超えると、形成されるシリカ系被膜の膜強度が弱くなり、10.0 GPa以上のヤング弾性率からなる被膜強度を有するものが得られなくなる。さらに、比誘電率が増加して、3.0以下の比誘電率を有するシリカ系被膜を得ることが難しくなる。その理由は、テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)の量が少なくなって、テトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)によるテンプレート効果が小さくなるためである。
このようにして得られたシリカ系被膜形成成分、すなわちa)テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)およびアルコキシシラン(AS)の加水分解物であるケイ素化合物、またはb)テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)およびアルコキシシラン(AS)の加水分解物であるケイ素化合物とポリシロキサン(PS)を含む液状組成物を被膜形成用塗布液として使用する場合には、その塗布液中に該シリカ系被膜形成成分(ケイ素化合物、またはケイ素化合物およびPS)を、SiO2換算基準で2〜40重量%、好ましくは5〜20重量%の範囲で含んでいることが望ましい。
ここで、この含有量が40重量%を超えると、塗布液の経時安定性が悪くなり、また2重量%未満であると、均一な被膜を形成することが難しくなる。
なお、本発明の塗布液Aにおいては、上記の方法で得られた前記シリカ系被膜形成成分を含む液状組成物をそのまま被膜形成用塗布液として使用してもよいが、該液状組成物中に含まれる有機溶媒成分を、ロータリーエバポレーターなどを用いてプロピレングリコールモノプロピルエーテル(PGP)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート(PGMEA)などから選ばれた有機溶媒と溶媒置換する工程に供した後、前記シリカ系被膜形成成分の濃度を上記レベルに調整して使用することが好ましい。この溶媒置換工程では、前記液状組成物中に含まれる有機溶媒および水分、さらにはアルコキシシラン(AS)などの加水分解で副生されるアルコール類などが分離・除去されるが、これより得られる液状組成物には、当該工程に供する前に含まれていた有機溶媒および水分を該液状組成物の全量に対しそれぞれ0.1〜40重量%、好ましくは1〜30重量%の範囲で、残存させておくことが望ましい。
これにより、高い膜強度を有し、疎水性に優れた平滑な低誘電率非晶質シリカ系被膜を形成するための塗布液を得ることができる。
塗布液B
本発明による第二の低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法においては、被膜形成用塗布液として、テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)をテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解または部分加水分解した後、下記一般式(I)で示されるアルコキシシラン(AS)またはその加水分解物もしくは部分加水分解物と混合し、さらに必要に応じてこれらの一部または全部を加水分解して得られるケイ素化合物を含む液状組成物が使用される。
nSi(OR)4-n (I)
(式中、Xは水素原子、フッ素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、フッ素置換アルキル基、アリール基もしくはビニル基を表し、Rは水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、アリール基もしくはビニル基を表す。また、nは0〜3の整数である。)
ここで、前記のテトラアルキルオルソシリケート(TAOS)、アルコキシシラン(AS)およびテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)は、塗布液Aの調製用に例示したものと同じものを使用することができる。
また、前記テトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)は、塗布液Aの場合と同様に、市販のテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイドを陽イオン交換樹脂処理工程および陰イオン交換樹脂処理工程に供することにより、その中に含まれるナトリウム(Na)、カリウム(K)などのアルカリ金属元素の化合物および臭素(Br)、塩素(Cl)などのハロゲン族元素の化合物からなる不純物を実質的に除去しておく必要がある。すなわち、この中に含まれるナトリウム(Na)やカリウム(K)などのアルカリ金属元素の化合物からなる不純物の含有量をそれぞれ元素基準で50重量ppb以下とし、また臭素(Br)や塩素(Cl)などのハロゲン元素の化合物からなる不純物の含有量をそれぞれ元素基準で1重量ppm以下とする必要がある。
この液状組成物(塗布液B) の調製は、テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)を加水分解または部分加水分解した後、アルコキシシラン(AS)またはその加水分解物もしくは部分加水分解物を混合し、さらに必要に応じてそれらの一部または全部を加水分解させる形で行われる。
ここで、前記アルコキシシラン(AS)をあらかじめ加水分解(または部分加水分解)した後に混合する場合には、前記テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)の加水分解(または部分加水分解)の場合と同様に、前記テトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で行うことが望まれる。
この場合、テトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)は、塗布液Aの場合と同様に、各シリカ系被膜形成成分、すなわちテトラアルキルオルソシリケート(TAOS)およびアルコキシシラン(AS)に対するモル比(TAAOH/TAOSおよびTAAOH/AS))が、それぞれSiO2換算基準で1/10〜7/10、好ましくは1/10〜6/10の範囲となるように添加することが望ましい。従って、これらを混合した後のテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)とシリカ系被膜形成成分(TAOS+AS)のモル比(TAAOH/(TAOS+AS))は、塗布液Aの場合と同様に、SiO2換算基準で1/10〜7/10、好ましくは1/10〜6/10の範囲となる。
また、これらの成分を混合する場合、塗布液Aの場合と同様に、前記テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)と前記アルコキシシラン(AS)のモル比(TAOS/AS)が、SiO2換算基準で6/4〜2/8、好ましくは5/5〜3/7の範囲となるように混合することが望ましい。
次に、前記液状組成物、すなわち本発明で使用される被膜形成用塗布液(塗布液B)の調製方法を述べれば、以下のとおりである。
本発明で使用される被膜形成用塗布液(塗布液B)は、
(i)テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)を有機溶媒と混合した後、10〜30℃の温度でこれらの成分が十分に混合するまで100〜200rpmの速度で攪拌し、
(ii)次に、攪拌下にある該混合溶液中にテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の水溶液を5〜20分かけて滴下した後、さらに10〜30℃の温度で30〜90分間、100〜200rpmの速度で攪拌し、
(iii)次いで、30〜80℃の温度に加熱した後、この温度に保ちながら0.5〜72時間、100〜200rpmの速度で撹拌して、前記テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)の加水分解物および/または部分加水分解物を含む混合溶液を調製し、
(iv)さらに、上記一般式(I)で示されるアルコキシシラン(AS)またはこれを有機溶媒と混合したものを、前記(iii)で得られた混合溶液中に混合した後、10〜30℃の温度でこれらの成分が十分に混合するまで100〜200rpmの速度で攪拌し、
(v)次に、攪拌下にある該混合溶液中にテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の水溶液を5〜20分かけて滴下した後、さらに10〜30℃の温度で30〜90分間、100〜200rpmの速度で攪拌し、
(vi)次いで、前記(v)で得られた混合溶液を30〜80℃の温度に加熱した後、この温度に保ちながら10〜30時間、100〜200rpmの速度で撹拌することにより、
前記テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)および前記アルコキシシラン(AS)の加水分解物であるケイ素化合物を含む液状組成物として調製することができる。
この場合、上記に示す滴下方法(すなわち、前記(i)で調製されたTAOS および有機溶媒からなる混合溶液中に前記(ii)のTAAOHの水溶液を滴下する方法)に代えて、前記(i)で調製されたテトラアルキルオルソシリケート(TAOS)および有機溶媒からなる混合溶液を、上記と同様な条件下(温度10〜30℃、攪拌速度100〜200rpm)で、前記(ii)のテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の水溶液中に30〜90分かけてゆっくりと滴下してもよい。(すなわち、これらの方法は、本発明で使用される被膜形成用塗布液の第二の調製方法である。)
さらに、本発明で使用される被膜形成用塗布液(塗布液B)は、
(i)テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)を有機溶媒と混合した後、10〜30℃の温度でこれらの成分が十分に混合するまで100〜200rpmの速度で攪拌し、
(ii)次に、攪拌下にある該混合溶液中にテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の水溶液を5〜20分かけて滴下した後、さらに10〜30℃の温度で30〜90分間、100〜200rpmの速度で攪拌し、
(iii)次いで、30〜80℃の温度に加熱した後、この温度に保ちながら0.5〜72時間、100〜200rpmの速度で撹拌して、前記テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)の加水分解物および/または部分加水分解物を含む混合溶液を調製し、
(iv)さらに、上記一般式(I)で示されるアルコキシシラン(AS)を有機溶媒と混合した後、10〜30℃の温度でこれらの成分が十分に混合するまで100〜200rpmの速度で攪拌し、
(v)次に、攪拌下にある該混合溶液中にテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の水溶液を5〜20分かけて滴下した後、さらに10〜30℃の温度で30〜90分間、100〜200rpmの速度で攪拌し、
(vi)次いで、30〜80℃の温度に加熱した後、この温度に保ちながら0.5〜72時間、100〜200rpmの速度で撹拌して、前記アルコキシシラン(AS)の加水分解物および/または部分加水分解物を含む混合溶液を調製し、
(vii)次に、前記(iii)で得られた混合溶液と前記(vi)で得られた混合溶液を混合した後, 10〜30℃の温度でこれらの成分が十分に混合するまで100〜200rpmの速度で攪拌し、
(viii)さらに、必要に応じ前記(vii)で得られた溶液を30〜80℃の温度に加熱した後、この温度に保ちながら10〜30時間、100〜200rpmの速度で撹拌することにより、
前記テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)および前記アルコキシシラン(AS)の加水分解物であるケイ素化合物を含む液状組成物として調製することができる。
この場合、上記に示す滴下方法(すなわち、前記(i)で調製されたTAOSおよび有機溶媒からなる混合溶液中に前記(ii)のTAAOHの水溶液を滴下すると共に、前記(iv)で調製されたASおよび有機溶媒からなる混合溶液中に前記(v)のTAAOHの水溶液を滴下する方法)に代えて、前記(i)で調製されたテトラアルキルオルソシリケート(TAOS)および有機溶媒からなる混合溶液を、上記と同様な条件下(温度10〜30℃、攪拌速度100〜200rpm)で前記(ii)のテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の水溶液中に30〜90分かけてゆっくりと滴下すると共に、前記(iv)で調製されたアルコキシシラン(AS)および有機溶媒からなる混合溶液を、上記と同様な条件下(温度10〜30℃、攪拌速度100〜200rpm)で、前記(v)のテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の水溶液中に30〜90分かけてゆっくりと滴下してもよい。(すなわち、これらの方法は、本発明で使用される被膜形成用塗布液の第三の調製方法である。)
ここで、前記テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)、前記アルコキシシラン(AS)および前記テトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)は、それぞれ上記のモル比となるように混合または添加して使用される。
前記の有機溶媒としては、塗布液Aの調製用に例示したものと同じものを使用することができる。ここで、前記テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)および前記アルコキシシラン(AS)と混合するそれぞれの有機溶媒は、その種類(たとえば、アルコール類)が同じであれば異なっていてよいが、できるだけ同一なものであることが望ましい。
また、この有機溶媒の使用量は、特に限定されるものではないが、塗布液Aの場合と同様に、前記の各シリカ系被膜形成成分(TAOS およびAS)に対する重量混合比(有機溶媒/(TAOS+AS))が1/1〜3/1、好ましくは1/1〜2.5/1の範囲にあることが望ましい。従って、これらを混合した後の有機溶媒とシリカ系被膜形成成分(TAOS+AS)の重量混合比(有機溶媒/(TAOS+AS))は、塗布液Aの場合と同様に、1/1〜3/1、好ましくは1/1〜2.5/1の範囲となる。
さらに、前記の混合有機溶媒中に滴下されるテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の水溶液は、塗布液Aの場合と同様に、蒸留水または超純水中にテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)を5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%の割合で含んでいることが望ましい。
前記加水分解の反応条件としては、塗布液Aの場合と同様に、30〜80℃、好ましくは35〜60℃の温度で、攪拌しながら0.5〜72時間、好ましくは10〜48時間かけて行うことが望ましい。この場合、前記の第二調製方法および第三調製方法において、前記テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)またはアルコキシシラン(AS)を単独で加水分解する時間は短くてもよいが、次のステップではこれらが完全に加水分解する程度の時間(たとえば、10〜30時間)をかけて行うことが望ましい。
このようにして得られた液状組成物中に含まれるケイ素化合物(TAOS およびASの加水分解物)の数平均分子量は、塗布液Aの場合と同様に、ポリエチレンオキサイド換算で500〜1000000、好ましくは1000〜100000の範囲にあることが望ましい。
さらに、この被膜形成用塗布液には、塗布液Aの場合と同様に、必要に応じて下記一般式(I)で示されるアルコキシシランおよび下記一般式(II)で示されるハロゲン化シランからなる群から選ばれる1種以上のケイ素化合物および/またはこれらの加水分解物と、5〜50nmの粒径を有するシリカ系微粒子との反応物であるポリシロキサン(PS)を含ませることができる。
nSi(OR)4-n (I)
nSiX'4-n (II)
(式中、Xは水素原子、フッ素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、フッ素置換アルキル基、アリール基もしくはビニル基を表し、Rは水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、アリール基もしくはビニル基を表し、X'はハロゲン原子を表す。また、nは0〜3の整数である。)
しかし、このポリシロキサン(PS)の含有量は、塗布液Aの場合と同様に、前記のシリカ系被膜形成成分(TAOS +AS)に対する重量混合比(PS/(TAOS+AS))が、SiO2換算基準で1/3以下、好ましくは1/4以下であることが望ましい。
このようにして得られたシリカ系被膜形成成分、すなわちa)テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)およびアルコキシシラン(AS)の加水分解物であるケイ素化合物、またはb)テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)およびアルコキシシラン(AS)の加水分解物であるケイ素化合物とポリシロキサン(PS)を含む液状組成物を被膜形成用塗布液として使用する場合には、塗布液Aの場合と同様に、その塗布液中に該シリカ系被膜形成成分(ケイ素化合物、またはケイ素化合物およびPS)をSiO2換算基準で2〜40重量%、好ましくは5〜20重量%の範囲で含んでいることが望ましい。
なお、本発明の塗布液Bにおいては、塗布液Aの場合と同様に、上記の方法で得られた前記シリカ系被膜形成成分を含む液状組成物をそのまま被膜形成用塗布液として使用してもよいが、該液状組成物中に含まれる有機溶媒成分を、ロータリーエバポレーターなどを用いてプロピレングリコールモノプロピルエーテル(PGP)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート(PGMEA)などから選ばれた有機溶媒と溶媒置換する工程に供した後、前記シリカ系被膜形成成分の濃度を上記レベルに調整して使用することが好ましい。この溶媒置換工程では、前記液状組成物中に含まれる有機溶媒および水分、さらにはアルコキシシラン(AS)などの加水分解で副生されるアルコール類などが分離・除去されるが、これより得られる液状組成物には、当該工程に供する前に含まれていた有機溶媒および水分を該液状組成物の全量に対しそれぞれ0.1〜40重量%、好ましくは1〜30重量%の範囲で、残存させておくことが望ましい。
これにより、高い膜強度を有し、疎水性に優れた平滑な低誘電率非晶質シリカ系被膜を形成するための塗布液を得ることができる。
(b)塗布工程
一般に、このような塗布液の塗布方法としては、スピンコート法、ディップコート法、ロールコート法、転写法などが採用されているが、本発明においても、このような従来公知の方法を用いて低誘電率非晶質シリカ系被膜を形成することができる。この中でも、半導体基板上などに被膜形成用塗布液を塗布する場合には、スピンコート法が好適で、塗布膜厚の均一性や低発塵性などにおいて優れている。従って、本発明においては、このスピンコート法による塗布法を採用することが望ましいが、大口径の半導体基板上などに塗布する場合には、転写法などを採用してもよい。
(c)加熱工程
このようにして基板上に塗布された被膜は、80〜350℃の温度にて加熱処理される。
ここで、この加熱処理を、350℃を超えた温度で行うと、上記の塗布被膜中に含まれる有機溶媒が急激に蒸発して、被膜中に比較的、大口径の細孔や空隙を形成してしまうこともあるので、その被膜強度が低下することがある。従って、この加熱処理は、必要に応じその温度を80〜350℃の範囲で段階的に上げて行うことが望ましい。たとえば、150℃の温度にて1分間、250℃の温度にて1分間、さらに350℃の温度にて1分間などの段階的温度で加熱処理する方法等である。また、この加熱処理を80℃未満の温度で行うと、上記の塗布被膜中に含まれる有機溶媒の殆どが蒸発せずにそのまま被膜中に残ってしまうことが多く、この加熱処理の目的を達成することができないばかりでなく、形成される被膜の膜厚にムラが生じることがある。
また、この加熱処理は、被膜の膜厚などによっても異なるが、1〜10分、好ましくは2〜5分をかけて行うことが望ましい。
さらに、この加熱処理は、不活性ガスとしての窒素ガス雰囲気下または空気雰囲気下で行うことができる。しかし、本発明方法においては、空気雰囲気下で行うことが好ましい。これは、この処理が350℃以下という比較的、低い温度条件下で短時間行われるので、たとえ酸素を比較的多量に含んでいる空気雰囲気下で加熱処理しても半導体基板上に配設された金属配線に対し金属酸化などによるダメージを与えないからである。また微量の酸素が被膜中に取り込まれる可能性が高まるので、後段の焼成処理工程(c)で処理する過程でSi-O-Si結合の架橋の進んだシリカ系被膜が生成され、耐吸湿性(疎水性)と高被膜強度を有する低誘電率非晶質シリカ系被膜を形成し易くなる。
このようにして加熱処理を施すと、上記の塗布被膜中に含まれる有機溶媒が蒸発するとともに、該被膜中に含まれるテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)が分解して脱離し、また一方では固形成分であるシリカ系被膜形成成分の重合が進んで硬化するとともに、加熱の過程で重合体の溶融粘度が低下して被膜のリフロー性が増大し、得られる被膜の平坦性が向上する結果となる。なお、この加熱処理は、前記の塗布工程で得られた基板を枚葉式のホットプレート上に載置して行うことが好ましい。
(d)キュア工程
次いで、前記の加熱処理を施された被膜は、不活性ガス雰囲気下でエレクトロンビームを照射することによりキュア(硬化処理)される。
前記キュア工程(d)で照射されるエレクトロンビームは、加速電圧が10〜26kVの範囲にあることが望ましい。ここで、加速電圧が26kVを超えると、シリコン基板(シリコンウェハー)やその上に形成されるシリカ系被膜等へのダメージが大きくなり、さらには該被膜の比誘電率が所望値(3.0以下)より大きくなってしまうことがある。また、加速電圧が10kV未満であると、所望の被膜強度(例えば、ヤング弾性率が10 GPa 以上)を有するシリカ系被膜が得られないことがある。
また、エレクトロンビームの照射線量は、50〜1000μC/cm2、好ましくは300〜600μC/cm2範囲にあることが望ましい。ここで、照射線量が1000μC/cm2を超えると、形成されるシリカ系被膜の比誘電率が所望値(3.0以下)より大きくなってしまうことがあり、また50μC/cm2未満であると、所望の被膜強度(例えば、ヤング弾性率が10 GPa 以上)を有するシリカ系被膜が得られないことがある。
さらに、このエレクトロンビームの照射は、280〜410℃、好ましくは300〜400℃の温度に加熱された不活性ガス、たとえば窒素ガスの雰囲気下で行うことが望ましい。ここで、この温度が410℃を超えると、半導体基板を構成するアルミニウム配線や銅配線などが酸化されたり、あるいは溶融されたりして、当該配線層に致命的な損傷を与えることがある。また、この温度が280℃未満であると、シリカ系被膜形成成分の前駆体の架橋が進みにくいので充分な被膜強度を有する被膜が得られないことがある。
また、このキュア処理は、被膜形成用塗布液の種類や被膜の膜厚などによっても異なるが、5〜90分、好ましくは10〜60分かけて行うことが望ましい。さらに、このキュア処理は、前記加熱工程の場合と同様に、枚葉式のホットプレート上に基板を載せて行うことが好ましい。
このようにして得られるシリカ系被膜の膜厚は、被膜を形成する半導体基板やその目的によっても異なるが、例えば、半導体装置におけるシリコン基板(シリコンウェハー)上では通常、100〜600nmであり、また多層配線の配線層間では通常、100〜1000nmである。
[低誘電率非晶質シリカ系被膜]
本発明による低誘電率非晶質シリカ系被膜は、上記の被膜形成方法より得られる被膜で、3.0以下の比誘電率を有し、しかも10.0 GPa以上のヤング弾性率(Young's Modulus)と1.0 GPa 以上の硬度(Hardness)からなる被膜強度を有している。また、上記の被膜形成方法によれば、被膜中に含まれる細孔の平均細孔径が3nm以下で、しかも2nm以下のミクロポア(Micropores)の細孔含有率が70%以上であるシリカ系被膜を容易に形成することができる。これらの物理的特性は、前記の低い比誘電率と高い膜強度を与える上で重要な要素の一つである。よって、本発明においては、昨今の半導体製造業界からの要望に合致したシリカ系被膜を提供することができる。
さらに、上記の被膜形成方法によれば、被膜の表面粗さ(Rms)が1nm以下である平滑な表面を有するシリカ系被膜を容易に形成することができる。(この表面粗さは、原子間力顕微鏡AMFで測定された値の二乗平均粗さである。)これにより、基板上に形成された被膜の表面を平坦化するための煩雑な研磨処理などを施す必要性が必ずしもなくなるので、上述したゼオライト被膜のもつ欠点を解消することができる。
これに加えて、本発明によるシリカ系被膜は、それ自体が疎水性(耐吸湿性)に優れた被膜であるので、たとえ飽和水蒸気を含む空気雰囲気下に放置しても、上述したゼオライト被膜のように比誘電率の悪化(すなわち、比誘電率の増加)を招くことがない。従って、前記ゼオライト被膜で必要とされるシラン処理(Silylation)などをその被膜の表面に施す必要もない。なお、本発明によるシリカ系被膜は、ゼオライト被膜がもつMFI結晶構造などのX線回折ピークを有しない非晶質のシリカ系被膜である。
また、本発明によるシリカ系被膜は、半導体基板上、多層配線構造の配線層間、素子表面および/またはPN接合部を設けてなる基板上、あるいは当該基板上に設けられた多層の配線層間などに形成して使用される。この中でも、本発明によるシリカ系被膜は、半導体基板上などに形成される層間絶縁膜の用途として用いることが好適である。
本発明方法によれば、被膜の表面にシラン処理などを施さなくても、比誘電率が3.0以下と小さく、しかも10.0 GPa以上のヤング弾性率からなる高い被膜強度と耐吸湿性(疎水性)を備えた低誘電率非晶質シリカ系被膜を基板上に形成することができる。さらに、本発明方法によれば、被膜の表面に研磨処理などを施さなくとも、その表面粗さ(Rms)が1nm以下である平滑な表面を有する低誘電率非晶質シリカ系被膜を基板上に形成することができる。
また、本発明方法より得られるシリカ系被膜は、上記の性状のほかに、半導体基板などの被膜形成面との密着性、耐アルカリ性などの耐薬品性や耐クラック性に優れ、さらには耐酸素プラズマ性やエッチング加工性などのプロセス適合性においても優れた特性を備えている。すなわち、本発明によるシリカ系被膜では、本願発明者らが過去に出願した発明などで達成されたものに加えて、比誘電率が3.0以下と小さく、しかもヤング弾性率が10.0 GPa以上で硬度が1.0 GPa 以上からなる膜強度と耐吸湿性(疎水性)を兼ね備えた効果を奏することができる。
以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイドを40重量%含む水溶液1kg(TPAOH、ライオン(株)製)に、陽イオン交換樹脂の粉末300g(WK−40、三菱化学(株)製)を添加し、室温条件下、100rpmの速度で1時間撹拌した後、添加した陽イオン交換樹脂粉末を濾過して取り除いた。次に、陰イオン交換樹脂の粉末2100g(SAT−10、三菱化学(株)製)を添加し、室温条件下、100rpmの速度で1時間攪拌した後、添加した陰イオン交換樹脂粉末を濾過して取り除いた。
得られたテトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド(TPAOH)の水溶液に超純水を加えて、10重量%の濃度に調整し、該水溶液中に不純物として含まれるナトリウム(Na)およびカリウム(K)のアルカリ金属元素の化合物、並びに臭素(Br)および塩素(Cl)のハロゲン族元素の化合物の量をそれぞれ原子吸光法(AAS法、(株)日立製作所製偏光ゼーマン原子吸光光度計Z-5710)およびイオンクロマト法(DIONEX製2020i)で測定した。
さらに、上記のイオン交換処理を行う前の前記テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイドの水溶液(市販品)に超純水を加えて、10重量%の濃度に調整した後、同様にその中に含まれる不純物の含有量を測定した。
その結果、イオン交換処理前の水溶液中に含まれていた不純物量が元素基準でナトリウム50重量ppm、カリウム2500重量ppm、臭素2250重量ppmおよび塩素13重量ppmであったのに対し、イオン交換処理後の水溶液中に含む不純物の含有量は、元素基準でナトリウム10重量ppb以下(検出限界)、カリウム10重量ppb(検出限界)、臭素1重量ppm以下および塩素1重量ppm以下であった。すなわち、本発明で求められる許容不純物レベルまで、テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(市販品)の高純度化を行うことができた。
次に、テトラエチルオルソシリケート142.9g(TEOS、多摩化学工業(株)製)、メチルトリメトキシシラン90.9g(MTMS、信越化学工業(株)製)および99.5重量%濃度のエタノール467.9g(ETOH、和光純薬(株)製)を混合し、この混合溶液を20℃の温度に保持し、150rpmの速度で30分間撹拌した。
これらの混合溶液に、高純度化された前記テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液298.3g(10重量%のTPAOHを含む)を10分かけて滴下し、さらに20℃の温度で200rpmの速度で1時間撹拌した。その後、50℃の温度に加熱し、この温度条件下にて200rpmの速度で攪拌しながら20時間、前記のシリカ系被膜形成成分(TEOS およびMTMS)の加水分解を行った。
次いで、シリカ系被膜形成成分の加水分解物を含む混合溶液中のエタノール(有機溶媒)を、ロータリーエバポレーター(柴田科学(株)製R-114)を用いてプロピレングリコールモノプロピルエーテル(PGP、日本乳化剤(株)製)と溶媒置換する工程に供した後、テトラエチルオルソシリケート(TEOS)とメチルトリメトキシシラン(MTMS)の加水分解物からなるケイ素化合物の濃度を調整して、この化合物をSiO2換算基準で12重量%含む液状組成物(被膜形成用塗布液)を得た。
このようにして得られた被膜形成用塗布液5mlを、従来公知のスピンコート法(東京エレクトロン(株)製ACT-8)を用いて8インチサイズのシリコンウェハー基板上に滴下して、2000rpmの速度で20秒間、塗布処理を行った。このような操作を繰り返し行い、塗布処理を施した複数枚の基板を得た。
次に、これらの基板を枚葉式のホットプレート上に載置して、表1に示す条件下で加熱処理を行った。この加熱処理工程では、被膜中に含まれる有機溶媒(PGP)などが蒸発してくるので、これらを系外に排出した。
さらに、これらの基板を枚葉式のホットプレート上に載せたまま、表1に示す条件下で該基板上に形成された被膜にエレクトロンビームを照射して、該被膜のキュア処理を行った。次に、これらの基板(実施例基板(1)〜(3))を室温近くの温度まで冷却した後、系外に取り出した。
このようにして得られた基板上に形成されたシリカ系被膜の膜厚(SOPRA製分光エリプソメーターESVG)は、約500nmであった。
次いで、基板上に形成されたシリカ系被膜の(i)比誘電率(水銀プローブ法、周波数1MHz、Solid State Measurements 製SSM495)、(ii)被膜強度(ヤング弾性率Young's Modulus、ナノインデンテーション法、MTS Systems Corp製ナノインデンターXP)および(iii)被膜硬度(Hardness、ナノインデンテーション法、MTS Systems Corp製ナノインデンターXP)を測定した。
さらに、前記実施例基板(1)〜(3)と同様にしてシリカ系被膜(第一層目)を形成した基板を作成し、次にこの基板上に従来公知の方法で銅二層配線を形成した実施例基板(1)〜(3)を得た。なお、ここで第二層目のシリカ系被膜の形成その他は、前記の第一層目と同様な条件下で行った。次いで、このようにして得られた実施例基板(1)〜(3)について、シリカ系被膜の外観と基板への損傷の有無を観測した。その結果を表2に示す。
なお、この実施例1で使用された上記の処理装置および測定・分析装置については、以下に示す実施例2および比較例1でも同じものを使用した。
テトラエチルオルソシリケート85.7g(TEOS、多摩化学工業(株)製)および99.5重量%濃度のエタノール146.6g(ETOH、和光純薬(株)製)を混合し、この混合溶液を20℃の温度に保持し、150rpmの速度で30分間撹拌した。次に、高純度化された前記テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイドの水溶液89.5g(10重量%のTPAOHを含む)を10分かけて滴下し、さらに20℃の温度にて150rpmの速度で2時間攪拌した。その後、50℃の温度に加熱し、この温度条件下にて200rpmの速度で攪拌しながら40時間、テトラエチルオルソシリケートの加水分解を行った。
次いで、この混合溶液に、メチルトリメトキシシラン127.3g(MTMS、信越化学工業(株)製)と99.5重量%濃度のエタノール342.1g(ETOH、和光純薬(株)製)を混合した溶液を混合し、20℃の温度に保持しながら、150rpmの速度で10分間、攪拌した。次に、高純度化された前記テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイドの水溶液208.8g(10重量%のTPAOHを含む)を10分かけて滴下し、さらに20℃の温度で150rpmの速度で1時間、撹拌した。その後、50℃の温度に加熱し、この温度条件下にて200rpmの速度で攪拌しながら25時間、メチルトリメトキシシランおよびその他の被加水分解成分(テトラエチルオルソシリケートの部分加水分解物など)の加水分解を行った。
次に、実施例1の場合と同様に、シリカ系被膜形成成分の加水分解物を含む混合溶液中のエタノール(有機溶媒)を、ロータリーエバポレーターを用いてプロピレングリコールモノプロピルエーテル(PGP)と溶媒置換する工程に供した後、テトラエチルオルソシリケート(TEOS)とメチルトリメトキシシラン(MTMS)の加水分解物からなるケイ素化合物の濃度を調整して、この化合物をSiO2換算基準で12重量%含む液状組成物(被膜形成用塗布液)を得た。
このようにして得られた被膜形成用塗布液5mlを、実施例1と同じ条件下で、スピンコート法を用いて8インチサイズのシリコンウェハー基板上に塗布した。
次に、この基板を枚葉式のホットプレート上に載置して、表1に示す条件下で加熱処理を施した。この加熱処理工程では、被膜中に含まれる有機溶媒(PGP)などが蒸発してくるので、これらを系外に排出した。
さらに、この基板を枚葉式のホットプレート上に載せたまま、表1に示す条件下で該基板上に形成された被膜にエレクトロンビームを照射して、該被膜のキュア処理を行った。次に、この基板(実施例基板(4))を室温近くの温度まで冷却した後、系外に取り出した。
このようにして得られた基板上に形成されたシリカ系被膜の膜厚(SOPRA製分光エリプソメーターESVG)は、約500nmであった。
次いで、基板上に形成されたシリカ系被膜の(i)比誘電率、(ii)被膜強度(ヤング弾性率)および(iii)被膜硬度を測定した。
さらに、実施例1と同様にして、前記実施例基板(4)上に銅二層配線を形成した実施例基板(4)を得た。次いで、このようにして得られた実施例基板(4)について、シリカ系被膜の外観と基板への損傷の有無を観測した。その結果を表2に示す。
比較例1
実施例1で調製された被膜形成用塗布液5mlを、実施例1と同じ条件下で、スピンコート法を用いて8インチサイズのシリコンウェハー基板上に塗布した。このような操作を繰り返し行い、塗布処理を施した複数枚の基板を得た。
次に、これらの基板を枚葉式のホットプレート上に載置して、表1に示す条件下で加熱処理を施した。この加熱処理工程では、被膜中に含まれる有機溶媒(PGP)などが蒸発してくるので、これらを系外に排出した。
さらに、これらの基板を枚葉式のホットプレート上に載せたまま、表1に示す条件下で該基板上に形成された被膜にエレクトロンビームを照射して、該被膜のキュア処理を行った。次に、これらの基板(比較例基板(1)〜(6))を室温近くの温度まで冷却した後、系外に取り出した。
このようにして得られた基板上に形成されたシリカ系被膜の膜厚(SOPRA製分光エリプソメーターESVG)は、約500nmであった。
次いで、基板上に形成されたシリカ系被膜の(i)比誘電率、(ii)被膜強度(ヤング弾性率)および(iii)被膜硬度を測定した。
さらに、実施例1と同様にして、前記比較例基板(1)〜(6)上に銅二層配線を形成した比較例基板(1)〜(6)を得た。次いで、このようにして得られた比較例基板(1)〜(6)について、シリカ系被膜の外観と基板への損傷の有無を観測した。その結果を表2に示す。
表2に示す測定結果からも明らかなように、本発明方法によれば、比誘電率が3.0以下と小さく、しかもヤング弾性率が10.0 GPa以上で硬度が1.0 GPa 以上からなる被膜強度を有する低誘電率非晶質シリカ系被膜を形成できることが判った。これは、比較的低い温度条件下でのキュア処理(硬化処理)でも、被膜中にSi-CH3、Si-H等の末端基を有するシリカ系成分が含まれていると、エレクトロンビームの照射により、Si-C-Si、Si-O-Si等の結合が生じて、その架橋が進むため、高い被膜強度を有する低誘電率非晶質シリカ系被膜が形成できたものと察せられる。さらに、本発明に係る前記シリカ系被膜形成用塗布液が大きく貢献していることは明らかである。
また、本発明方法においては、シリコンウェハー基板(実施例基板(1)〜(4)および実施例基板(1)〜(4))が410℃を超えた温度に曝されることがないため、該基板上に配設された銅配線やアルミニウム配線等にダメージを与えないばかりでなく、エレクトロンビームの照射に用いられる加速電圧が10〜26kVの範囲にあり、しかもその照射線量が50〜1000μC/cm2の範囲にあるため、該基板やその上に形成される被膜にもまったくダメージを与えないことが判った。
これに対し、比較例に示すキュア処理条件の下で、シリコンウェハー基板(比較例基板(1)〜(6)および比較例基板(1)〜(6))上に被膜を形成すると、上記に示す性能の一部は得られるものの、その全ての性能または効果を発揮できないことが判明した。
さらに付言すれば、比較例基板(1)(キュア処理温度が450℃)では、ヤング弾性率が10.0 GPa以上で硬度が1.0 GPa 以上の被膜は得られるものの、その被膜の比誘電率が3.0を超えていることが判った。さらに、比較例基板(1)では、その基板上に配設された銅配線に損傷が見られた。一方、比較例基板(2)(キュア処理温度が250℃)では、比誘電率が3.0以下の被膜が得られるものの、ヤング弾性率が10.0 GPa 未満であり、また硬度が1.0 GPa 未満であった。しかし、比較例基板(2)では、その基板に何ら損傷が見られなかった。
また、比較例基板(3)(加速電圧が30kV)では、ヤング弾性率が10.0 GPa以上で硬度が1.0 GPa 以上の被膜は得られるものの、その被膜の比誘電率が3.0を超えていることが判った。さらに、比較例基板(3)では、その基板およびその上に形成された被膜に損傷が見られた。一方、比較例基板(4)(加速電圧が5kV)では、比誘電率が3.0以下の被膜が得られるものの、ヤング弾性率が10.0 GPa 未満であり、また硬度が1.0 GPa 未満であった。しかし、比較例基板(4)では、その基板に何ら損傷が見られなかった。
また、比較例基板(5)(照射量が1500μC/cm2)では、ヤング弾性率が10.0 GPa以上で硬度が1.0 GPa 以上の被膜は得られるものの、その被膜の比誘電率が3.0を超えていることが判った。さらに、比較例基板(5)では、その基板およびその上に形成された被膜に損傷が見られた。一方、比較例基板(6)(エレクトロンビームの照射なし)では、比誘電率が3.0以下の被膜が得られるものの、ヤング弾性率が10.0 GPa 未満であり、また硬度も1.0 GPa 未満であった。しかし、比較例基板(6)では、その基板に何ら損傷が見られなかった。
Figure 2005327757
Figure 2005327757

Claims (11)

  1. 比誘電率が3.0以下で、高い被膜強度を有する低誘電率非晶質シリカ系被膜を基板上に形成する方法であって、
    (a)テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)および下記一般式(I)で示されるアルコキシシラン(AS)をテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解して得られるケイ素化合物を含む液状組成物を調製する工程、
    nSi(OR)4-n (I)
    (式中、Xは水素原子、フッ素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、フッ素置換アルキル基、アリール基もしくはビニル基を表し、Rは水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、アリール基もしくはビニル基を表す。また、nは0〜3の整数である。)
    (b)該液状組成物を基板上に塗布する工程、
    (c)該基板を80〜350℃の温度で加熱する工程、および
    (d)該基板上に形成された被膜にエレクトロンビームを照射して該被膜をキュアする工程
    を含むことを特徴とする低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法。
  2. 比誘電率が3.0以下で、高い被膜強度を有する低誘電率非晶質シリカ系被膜を基板上に形成する方法であって、
    (a)テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)をテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解または部分加水分解した後、上記一般式(I)で示されるアルコキシシラン(AS)またはその加水分解物もしくは部分加水分解物と混合し、さらに必要に応じてこれらの一部または全部を加水分解して得られるケイ素化合物を含む液状組成物を調製する工程、
    (b)該液状組成物を基板上に塗布する工程、
    (c)該基板を80〜350℃の温度で加熱する工程、および
    (d)該基板上に形成された被膜にエレクトロンビームを照射して該被膜をキュアする工程
    を含むことを特徴とする低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法。
  3. 前記調製工程(a)で使用されるテトラアルキルオルソシリケート(TAOS)が、テトラエチルオルソシリケート(TEOS)、テトラメチルオルソシリケート(TMOS)またはその混合物であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法。
  4. 前記調製工程(a)で使用されるアルコキシシラン(AS)が、メチルトリメトキシシラン(MTMS)、メチルトリエトキシシラン(MTES)またはその混合物であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法。
  5. 前記調製工程(a)で使用されるテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)が、テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド(TPAOH)、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド(TBAOH)またはその混合物であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法。
  6. 前記塗布工程(b)における操作をスピンコート法にて行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法。
  7. 前記加熱工程(c)における操作を1〜10分間、窒素ガス雰囲気下または空気雰囲気下で行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法。
  8. 前記キュア工程(d)における操作を、加速電圧10〜26kVのエレクトロンビームを用いてその照射線量が50〜1000μC/cm2となるように行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法。
  9. 前記キュア工程(d)における操作を280〜410℃に加熱された不活性ガス雰囲気下で行うことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法。
  10. 請求項1〜9に記載の方法から得られる被膜が、3.0以下の比誘電率と、ヤング弾性率が10 GPa以上で硬度が1.0 GPa 以上からなる膜強度を有することを特徴とする低誘電率非晶質シリカ系被膜。
  11. 前記被膜が、半導体基板上に形成された層間絶縁膜であることを特徴とする請求項10に記載の低誘電率非晶質シリカ系被膜。
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