JP2005326586A - 拡散シート - Google Patents

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Abstract

【課題】
液晶ディスプレイ装置における液晶パネル固有の視角による色相シフトを抑制することができる拡散シートを提供することを課題とする。
【解決手段】
本発明の拡散シートは、透明性を有する基材シート1と、この基材シート1の少なくとも片面側に定着して光を散乱させる光拡散層2とを備える拡散シートであって、前記光拡散層2には少なくとも、厚さ方向に凸面を有する複数の有色透明粒体21が散在してなることを特徴とする。また、前記光拡散層2には、凸面を有する無色透明粒体22が、前記複数の有色透明粒体21の間に散在してなることが好ましい。また、前記無色透明粒体22及び前記有色透明粒体21は、様々な粒度のビーズから構成されていることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光源から導光体を経て導かれた光線を拡散させるための拡散シートに関するもののうち、特に、液晶ディスプレイ装置の液晶パネルと蛍光ランプ(熱陰極管や冷陰極管)の間に組み込まれる拡散シートに関するものである。
現在汎用されている液晶ディスプレイ装置においては、図3に示したように、液晶パネルを背面からライティングするバックライト機構が配設されている。バックライト機構の構成は、液晶パネルから遠い順に、1)管状の光源である蛍光ランプL(熱陰極管や冷陰極管)、2)蛍光ランプLに隣接し液晶パネルに対し斜設された反射シートF、3)断面台形の透明性光板からなり、液晶パネルに平行な面を一構成面とする導光体G、4)導光体Gの前記一構成面に貼設された下拡散シート、5)この下拡散シート上面に重畳された断面鋸歯状(或いは蒲鉾状)のレンズシートP、及び、6)レンズシートP上面に重畳された上拡散シート、という6つの構成からなる。
蛍光ランプLから出射された光は反射シートFで反射され、導光体Gによって均一な面光源になり、下拡散シートで出射方向がやや調整され、レンズシートPで液晶パネル側へ向かう垂直方向に集光される。そして、レンズシートPと液晶パネル間の上拡散シートによって再度配光が調整され、液晶パネル面に対して均一なライティングが可能になっている(図3と同様の構成)。
従来の液晶ディスプレイ用の上拡散シートは、主にポリエチレンテレフタレート等からなる透明プラスチックシートの液晶パネル側の一面に、透明アクリルビーズを混入したアクリルバインダー樹脂23を塗設してなるものが使用されていた。この透明アクリルビーズは、視角による輝度変化や彩度、明度シフトの偏りを抑えて均一化するものである。
しかしながら、上記上拡散シートは、液晶パネル固有の視角による色相シフトを相殺することができず、視角が大きくなるにつれて黄色に色シフトすることを避けられなかった。
特開平7−174908号公報
そこで、本発明は、液晶ディスプレイ装置における液晶パネル固有の視角による色相シフトを抑制することができる拡散シートを提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決すべく以下(1)ないし(5)の手段を採用したもので、その要旨とするところは、有色の粒体を散在させることで視角による色相シフトを最小化することにある。
(1)すなわち、本発明の拡散シートは、透明性を有する基材シート1と、この基材シート1の少なくとも片面側に定着して光を散乱させる光拡散層2とを備える拡散シートであって、前記光拡散層2には少なくとも、厚さ方向に凸面を有する複数の有色透明粒体21が散在してなることを特徴とする。
このようなものであれば、有色透明粒体21を透過する光は、層面に対する出射角度が大きい程、長光路となって大きく有色化される。もって、液晶ディスプレイ装置の視角による色相シフトを層面内で均一に補正することが可能となる。
(2)また、前記光拡散層2には、凸面を有する無色透明粒体22が、前記複数の有色透明粒体21の間に散在してなることが好ましい。
このようなものであれば、光散乱機能に富んだ複数の無色透明粒体22が前記有色透明粒体21と共に層面内で散在することとなり、層厚さが比較的薄いまま十分な光散乱機能を達成できる。もって、輝度が低下することなく、コンパクトな厚さの拡散シートを得ることができる。
(3)また、前記無色透明粒体22及び前記有色透明粒体21は、様々な粒度のビーズから構成されていることが好ましい。
このようなものであれば、粒度の異なるビーズ毎に光散乱角度が相違することとなり、簡易な構成によって十分な光散乱機能を得ることができる。また、ビーズは比較的安価に得られ、光拡散層2への散在も比較的容易であることから、容易に或いは安価に光拡散層2を形成することが可能となる。
(4)また、前記光拡散層2は、前記複数の無色透明粒体22及び前記複数の有色透明粒体21を混在させたバインダー樹脂23を、前記基材シート1に定着してなることが好ましい。
このようなものであれば、複数の無色透明粒体22及び有色透明粒体21を容易に散在固定することができ、より容易に或いは安価に得ることができる。
(5)また、前記複数の有色透明粒体21のうち少なくともいずれかは、青の色相であることが好ましい。
青の色相の有色透明粒体21によって、すべての色相の補正を達成することができる。多くの場合、視角差の増加に従って緑及び赤の色相が増加する一方、青色の色相が減少するため、青の色相を補色することで均一な色相を得ることができる。
本発明は、上述のような構成としたことで、液晶ディスプレイ装置における液晶パネル固有の視角による色相シフトを抑制することができ、これによって、液晶ディスプレイ装置のさまざまな視角からの色相や美観を好ましいものにする拡散シートを得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例として示す図と共に説明する。図1は実施例1の拡散シートの断面模式図を、図2は実施例1の拡散シートの斜視図及び斜視部分拡大図を、図3は実施例1の拡散シートのバックライト装置への使用状態の断面模式図を、そして図4は実施例2の拡散シートの断面模式図をそれぞれ示す。なお、図3は、従来の拡散シートのバックライト装置への使用状態の断面模式図と同様の例である。
以下の実施例を含む本発明の拡散シートは、透明性を有する基材シート1と、この基材シート1の少なくとも片面側に定着して光を散乱させる光拡散層2とを備える。
本発明の拡散シートが具備する基材シート1は、拡散層を保持する構造機能を有した板又はフィルムであり、完全又は不完全な透明性を有する。主たる構成材として、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、透明ガラス、無機透明物質等の透明質のものであれば使用可能である。厚さは特に限定するものではないが、加工の容易性、ハンドリング性、用途に応じた弾性、耐久性等を考慮して、10μmm〜500μmm程度が好ましい。
そして、本発明の拡散シートの光拡散層2は、複数の透明粒体が、層面内に散在すると共に、バインダー樹脂23等の定着剤によって基材シート1に定着されてなる。この光拡散層2は基材シート1の表面、裏面のいずれに定着するものでもよい。実施例1では表面に定着するものとし、重畳される表面不連続のレンズシートPと反対側に位置させて、バックライト機構への組み込み時における基材シート1のたわみや設置歪みを効果的に防止している(図1)。一方、実施例2では裏面に定着するものとし、重畳される表面不連続のレンズシートPと接面して、光拡散と同時にスティッキングを防止することとしている(図4)。
光拡散層2の厚みは特に限定するものではないが、基材シート1への塗設の容易性、強度、光拡散効果及び色相シフト量などを考慮して、5μmm〜50μmm程度が好ましい。
複数の透明粒体は、厚さ方向(さらに好ましくは基材シート1と反対側)に凸面を有する複数の有色透明粒体21と、同じく凸面を有する複数の無色透明粒体22とからなるが、このうち少なくとも複数の有色透明粒体21が含まれればよい。つまり、下記実施例1のように基材シート1の表面へ有色透明粒体21及び無色透明粒体22を混合させて定着したものでもよく、あるいは、図4に示す実施例2のように、基材シート1の表裏面双方に光拡散層2として透明流体を定着したものでもよい。実施例2では、光拡散層2として、裏面に有色透明粒体21のみを定着させ、表面にエンボス加工を施したものとしている(図4)。
無色透明粒体22と有色透明粒体21との混合比は、光拡散効果及び色相シフト量を考慮して、重量比99:1ないし1:99の任意の比とするが、中でも97:3ないし87:13程度、さらには95:5(±1)程度であることが好ましい。
光拡散層2における複数の透明粒体の配置態様としては、光拡散効果及び色相シフト量を考慮し、バインダー樹脂23に埋設された透明粒体とバインダー樹脂23に部分的に埋設された透明粒体とを混在させて用いることができる。これはすなわち、図1に示すように、透明粒体の凸表面の一部または全部がバインダー樹脂23から表出した部分と、透明粒体の凸表面の全部がバインダー樹脂23に埋設した部分とが混在する状態であり、また、複数の同じ粒径の透明粒体を比較した場合に、基材シート1表面から透明粒体の凸表面までの距離が大きい箇所と小さい箇所とが混在する状態である。これにより、よりランダムな拡散機能を得ることができる。
面積あたりの透明粒体の数は、実施例1のように有色透明粒体と無色透明粒体を同面内に混合させる場合、透明粒体を基材シート1の面に分散するように、或いは基材シート1の面をほぼ被うように密集させる態様が好ましい(図1)。
透明粒体たる無色透明粒体22及び有色透明粒体21は、好ましくは様々な粒度のビーズから構成される。粒度の異なるビーズを混在させて用いることで、多様な拡散方向を得ることができる。粒度の異なるビーズは略同数用いると、拡散方向の偏りを減少させることができる。
透明粒体のうち有色透明粒体21は、たとえば染色ビーズならば成型により作製されたものが入手の点で好ましく、染色プラスチック樹脂(例えば染色アクリル、染色ウレタン、染色塩化ビニール)、染色有機物質、無機着色物質、着色ガラスなどが使用可能である。
粒径は特に限定されるものではないが、光拡散効果及び色相シフト量などを考慮して、1μm〜50μm程度、さらには6μm±1μm程度が好ましい。
複数の有色透明粒体21のうち少なくともいずれかは、青の色相である。青の色相の有色透明粒体21は、平均粒径3ないし8μm、さらには6μm程度であることが好ましく、粒度分布は平均粒径±1.5ないし2μm以内の単分散分布であれば、微小粒体の混在によるヘイズの上昇や、粗大粒体の混在による塗工斑の発生を押さえることが出来る。比重は1ないし1.5程度、さらには1.2程度であり、屈折率は1ないし2、さらには1.5程度であり、CV値は9.00程度であることが好ましい。
また、有色透明粒体21についての青の色相としては、白黒明度5.2ないし5.4程度の可視反射光下で色差色素計によって測定したときの、青−黄の色相における青色へのシフト量が、赤−緑の赤色へのシフト量の3ないし4倍程度であれば好ましい。さらに具体的には、色相が緑から赤へ10ないし15程度シフトしているときに、黄色から青へ45ないし50程度(黄色シフトを正値とすれば、−45ないし−50、さらには−47.5程度の色相値)である。
なお、有色透明粒体21によって色相のシフトを施すことによって、他の色相の透過率に影響が及ぶ。例えば上記青の色相では、無色透明粒体と比して、赤や緑の透過率が下がる傾向にある。このような他色の透過率の変化に対しても、青色の有色シフトは補正の余地を大きく残す好ましい色である。つまり、赤及び緑の透過率の減少は、蛍光管の添加割合の調整等によって赤、緑各色の刺激値を比較的容易に増大させることができる。このため青色への有色シフトは、色相四原色のうち他の色(緑、赤、黄)への有色シフトよりも、有色にしたことに基づく他の色への影響(透過率に基づく印象の変化等)を抑えた、全体的な色相の補正が容易である。
透明粒体のうち無色透明粒体22は、透明プラスチック樹脂(たとえばアクリル、塩化ビニール、ウレタン、)、有機透明物質、無機透明物質、透明ガラスなどが使用可能であり、ビーズによるものが安価に入手できるため好ましい。無色透明粒体22は、前記複数の有色透明粒体21の間に散在してなる。粒径は特に限定されるものではないが、光拡散効果を考慮して、1μmm〜50μmm程度が好ましい。
定着剤たるバインダー樹脂23は、透明紫外線硬化型プラスチック樹脂(例えば、アクリル樹脂或いはウレタン樹脂)が使用できる。
また、本発明の拡散シートの光拡散層2は、図4に示す実施例2のように基材シート1の表面にエンボス加工を施すことによって形成することもできる。エンボス加工は、あるいは裏面に施すものとしてもよい。
さらに、基材シート1の両面のうち、液晶パネル側とは反対側の導光体G側にも無色透明粒体22が付設されている。これは、本発明の拡散シートがバックライト装置に設置される際にレンズシートPあるいは導光体Gと接触固定されるとき、主にこのレンズシートPあるいは導光体Gとのスティッキングを防止するためのスティッキング防止材である。このため、基材シート1の両面のうち液晶パネル側の拡散層よりも低密度で付設される。なお、予備的に拡散機能も発揮する。スティッキング防止材としての無色透明粒体22は、透明ビーズを用いることが好ましい。スティッキング防止と光拡散効果を考慮して、1μmm〜50μmm程度の粒径のもの、好ましくは、粒度の異なるビーズを、互いに1mm〜5mm程度の間隔を設けて配置する。前期拡散層の無色透明粒体22と同一のものを使用すれば、より安価に得ることができる。
(本発明の製造方法)
そして、この発明の拡散シートの製造方法は、例えば以下の拡散層形成工程を具備することによる。すなわち、所定の組成を有する塗工液(無色透明粒体22および有色透明粒体21をバインダー樹脂23内に混入したもの)を用いて、基材シート1の表面に周知のロールコート方式によって塗工し、高圧水銀灯やカーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプなどを使用して、波長領域100nm〜400nm、照射エネルギー50kcal〜300kcal/molの紫外線を照射して、拡散層を形成する工程である。
(本発明の使用態様と作用効果)
本発明の上記構成の拡散シートは、図3のようにバックライト装置に設置され、以下のような作用効果を有する。
先ず、蛍光ランプLから出射した光線は、導光体Gを透過して下拡散シートを経てプリズムシートに達する。プリズムシートに入射する光線の角度は斜め方向の光線が支配的で、プリズムシートのプリズム面で屈折されライティングの法線方向に出射される。この光線が本発明の拡散シートに入射されると、無色透明粒体22たる透明ビーズと有色透明粒体21たる染色(青)ビーズによって光散乱される際、染色(青)ビーズを透過して屈折した光は、法線方向から視角差が大きくなるに従って、色相が染色した青色にシフトしていく。このことにより、液晶パネル固有の視角による色相シフトを抑制することが可能となる。
また、無色透明粒体22たる透明ビーズと有色透明粒体21たる染色(青)ビーズとを拡散層内に配置することにより、光の拡散度合いを加減することができるのみならず、透明ビーズと染色ビーズとの混合比を調整することによって色相シフト量の下限が可能で、かつ、透明ビーズと染色ビーズの合計重量(絶対配設量、すなわちバインダー樹脂23への混入量)のコントローにルよって、輝度の調整も可能となる。
さらに、本実施例の拡散シートは、従来のライティングの拡散シートに色相補正機能を持たせたことから新たな光学フィルムの積層も省け、最小限の光学ロスで光拡散が行われるため、液晶ディスプレイ装置の輝度低下を最小にするなど種々の効果を奏する。
〔比較試験1〕
全光線透過率およびヘイズ特性に関して比較試験1を行った。本発明の実施例1の基材シート1として、100μmmの厚さのポリエチレンテレフタレート(PET)シート(三菱化学ポリエステルフィルム株式会社製「ダイヤホイルO300E易接着処理フィルム」)を用いて、その一方の面に、周知のロールコート方式で、バインダー樹脂23の層厚さが3〜15μmとなるように、下記表1に示した組成を有する塗工液を塗布した。
紫外線硬化型アクリル樹脂は、固形分80%光重合開始剤込(ユニディック17−824:大日本インキ化学工業株式会社製)のものを用い、透明ビーズ(MX−500:綜研化学株式会社製)平均粒径5μmmを使用した。
塗工後、高圧水銀灯で照射エネルギー200kcal/molを照射しアクリル樹脂を硬化させた。
この拡散シート組み込み時の液晶ディスプレイ装置と、従来拡散シート組み込み時の液晶ディスプレイ装置の法線方向と左右方向30°の色度x、yを比較したものを表4、表5及び表6に示す。
液晶ディスプレイ装置の色度の測定は、色彩輝度計BM−7TOPCON株式会社製を用いて、ライティングを所定のランプ電流に設定し、点灯から20分後に、液晶ディスプレイの中央部を測定した。
上表に示すように、本発明の拡散シートを組み込むと、法線方向及び左右方向のそれぞれの色度がほとんど変わらず、液晶パネル固有の視角差による色相シフトを抑制する効果が認められた。
〔比較試験1〕
次に、光拡散効果を示す輝度及び色相シフト量を示す色度に関する比較試験により、最適な有色透明粒体21の混合比の評価を行った。本比較試験のサンプルとして、無色透明粒体22に対する有色透明粒体21の混合比が0%(光拡散層に無色透明粒体22のみを有する従来の拡散シート)、5%、10%、15%、および30%(以上、本発明の実施例1の拡散シート)のものを用いた。主要材料は、以下表7に示すとおりの基材シート、アクリル塗工ベース剤、及びアクリルビーズ混合剤である。
上記「MA−1000」および「MX−300」は、透明粒体のうち無色透明粒体22として、それぞれ1重量部と5重量部との合計6重量部が添加される。
一方、「CMX−600」は、透明粒体のうち有色透明粒体21として、0.3重量部(無色透明粒体6重量部の5%)、0.6重量部(無色透明粒体6重量部の15%)、および1.8重量部(無色透明粒体6重量部の30%)の3種類の配合による3サンプル(それぞれBDF05、BDF15、BDF30)を作成した。
なお、上記アクリル塗工ベース剤の配合割合(上記実施例では「バインダー、硬化剤、溶剤」それぞれの重量部〔100:5:52.5〕)によって、更には溶剤の「バインダー及び硬化剤の混合剤」に対する配合割合(上記実施例では〔(100+5):52.5〕=〔100:50〕)によって、透明粒体の基材シートへの浮き沈みや、乾燥後のアクリル塗工ベース剤の厚みが決定される。この配合割合は好ましくは、上記割合値のプラスマイナス10%程度以内、更には5%程度以内の配合割合が良いと考えられる。
本発明のサンプルとしての拡散シートは、アクリル塗工ベース剤75重量部に対して、アクリルビーズ混合剤25重量部を添加する調液工程と、この調液工程によって得られた調液剤を、テーブルコーター上に載置した基材シートに塗工する塗工工程と、この塗工工程によって得られたシートを80℃雰囲気下で20分間乾燥させる乾燥工程とによって得られる。
(左右方向の色度チャート)
xy軸に色度をとったときの左右方向の色度チャート(色度の絶対値変化)を図5に示す。
視角が左から正面視を介して右へシフトしたときの色度の変化は、図5においてチャートの上方点から下方点への変化で示される。正面視たる視角0°は(x、y)=(0.31、0.33)の中央点で、中央点を中心にxyそれぞれプラスマイナス0.02の円内が、色度の偏りの無い白色領域である。また、第一から第四象限の順に、黄色相、緑色相、青色相、および赤色相を示す。一般的に、黄色相に偏ると古ぼけた薄い印象になり、赤色相に偏ると刺激が強く不自然な印象になり、緑色相に偏るとボケた印象になることから、有視角内では青色相に偏ることが好ましいものとされる。また、視角シフトによっても色度が白色領域(中央点を中心にxyそれぞれプラスマイナス0.02の円内)に近いことが、視角による色度差がない拡散シートと評価される。
図5から、従来の拡散シート(以下、DFという)では左視角で緑色相から黄色相にシフトし、白色領域を経て、右視角ではやや黄色相寄りのまま赤色相にシフトすることが読み取れる。これに対して、有色透明粒体21の混合比が5%、15%、30%と上がる度に、左右視角から正面視に至る色度変化が青色相(第三象限)にシフトすることがわかる。特に、混合比15%(以下、BDF15という)では左右の大きな有視角内が白色領域に位置することから、左右方向の色度チャートではBDF15が最適な色度変化を示すことが判った。
(左右方向の色度のシフトチャート)
次に、上記左右方向の色度の変化の割合を、中心点を原点とするシフトチャートで表した。つまり、白色中心からの色度ベクトルの変化の度合いをシフトチャートで示すものであり、各点の原点からの距離が小さいほど、視角による色度変化が小さいことを示す。これを図6に示す。
図6から、いずれも本発明(以下、BDFという)のほうがDF(従来品)と比して色度ベクトルの変化が少ないことが判る。またBDF同士で比較すると、有色透明粒体21の混合比の変化に対して緑色相及び赤色相の変化は小さく、混合比の赤色相および緑色相(、特に緑色相)への影響が小さいことが判る。逆に、比較的大きい左右視角においては、有色透明粒体21の混合比が大きくなる程、黄色相から青色相へシフトすることが判る。
白色領域内に収まる視角の大きさを考慮すると、BDF05及び30が、色度変化の割合が少なく、比較的最適な色度変化度を示すことが判る。
(左右方向の輝度プロファイル)
次に、横軸に視角度をとったときの輝度プロファイル(輝度B〔cd/m2〕の絶対値変化)を図7に示す。
図7から、光量が一定のままであれば、BDF15、30では輝度が落ちてしまうことが判る。従って、輝度を落とさずに色度の視角変化の偏り(黄色への色シフト)を抑制するためには、BDF05が比較的最適であることが、上記色度変化との総合評価により判った。
(左右方向の規格化輝度プロファイル)
なお、上記輝度プロファイルによる輝度の左右視角変化による変化量(規格化輝度の変化の度合い)を、正面視(視角0°)の輝度を100%として図8に示した。
図8から、輝度変化の割合は、従来品とほとんど同様であり、視角変化に対する輝度変化は、本発明によって影響しないことが判った。
このようにして得られた本発明の拡散シートは、主に、液晶ディスプレイ装置に組み込まれるライティング機構用の上拡散シートとして好適に用いられるが、その他、光源から導光体を経て導かれた光線を拡散させる光学フィルムとしても広く用いられることもできる。
本発明の実施例1の拡散シートの部分断面模式図である。 実施例1の拡散シートの斜視図である。 図1に示す実施例1の拡散シートの使用状態を説明する断面模式図である。 本発明の実施例2の拡散シートの部分断面模式図である。 比較試験2による左右方向の色度チャートを示すグラフである。 比較試験2による左右方向の色度のシフトチャートを示すグラフである。 比較試験2による左右方向の輝度プロファイルを示すグラフである。 比較試験2による左右方向の規格化輝度プロファイルを示すグラフである。
符号の説明
1 基材シート
2 光拡散層
21 有色透明粒体
22 無色透明粒体
23 バインダー樹脂

Claims (5)

  1. 透明性を有する基材シート1と、この基材シート1の少なくとも片面側に定着して光を散乱させる光拡散層2とを備える拡散シートであって、前記光拡散層2には少なくとも、厚さ方向に凸面を有する複数の有色透明粒体21が散在してなることを特徴とする拡散シート。
  2. 光拡散層2には、凸面を有する無色透明粒体22が、前記複数の有色透明粒体21の間に散在してなる請求項1記載の拡散シート。
  3. 無色透明粒体22及び有色透明粒体21は、様々な粒度のビーズから構成されている請求項1又は2のいずれか記載の拡散シート。
  4. 光拡散層2は、前記複数の無色透明粒体22及び前記複数の有色透明粒体21を混在させたバインダー樹脂23を、前記基材シート1に定着してなる請求項1、2又は3のいずれか記載の拡散シート。
  5. 複数の有色透明粒体21のうち少なくともいずれかは、青の色相である1、2、3又は4のいずれか記載の拡散シート。
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