JP2005326050A5 - - Google Patents

Claims (10)

1. マグネトロンから発振したマイクロ波を乾燥対象物に照射して乾燥処理を行う誘電加熱を利用した乾燥対象物の乾燥方法において、前記乾燥対象物の誘電正接tanδの値に応じて前記マイクロ波の吸収電力の上限値を定め、当該電力上限値の範囲内で該電力値を制御しつつマイクロ波を照射して乾燥処理を行うことを特徴とする誘電加熱を利用した乾燥対象物の乾燥方法。
2. 前記マイクロ波の吸収電力をＰ［Ｗ］、マイクロ波周波数をｆ［Ｈｚ］、前記乾燥対象物の比誘電率をε_ｓ、前記乾燥対象物の体積をＱ［ｍ³］、電界強度をＥ［Ｖ／ｍ］とした場合に、数式
   Ｐ＝２πｆ・ε_０・ε_ｓ・Ｑ・Ｅ²・tanδ
   より前記マイクロ波の吸収電力を算出して上限値を定めることを特徴とする請求項１に記載の誘電加熱を利用した乾燥対象物の乾燥方法。
3. 前記マグネトロンから発振されるマイクロ波の電力を、誘電正接tanδが0.1以上1.0未満の乾燥対象物に対しては電界強度を1500［Ｖ／ｍ］以下の値、誘電正接tanδが0.01以上0.1未満の乾燥対象物に対しては電界強度を5000［Ｖ／ｍ］以下の値、誘電正接tanδが0.001以上0.01未満の乾燥対象物に対しては電界強度を9000［Ｖ／ｍ］以下の値に制御し、このように電力制御したマイクロ波を当該乾燥対象物に照射して乾燥処理を行うことを特徴とする請求項２に記載の誘電加熱を利用した乾燥対象物の乾燥方法。
4. 前記乾燥対象物の水分が当該乾燥対象物の質量の10％以下になった状態で乾燥処理を続行する場合は乾燥室容器内の冷却用空気を強制循環させることを特徴とする請求項１から３のいずれかひとつに記載の誘電加熱を利用した乾燥対象物の乾燥方法。
5. マグネトロンから発振したマイクロ波を乾燥室容器内の乾燥対象物に照射して乾燥処理を行う誘電加熱を利用した乾燥対象物の乾燥装置において、前記マグネトロンから発振したマイクロ波が前記乾燥対象物に吸収される割合を測定する電界強度センサと、前記乾燥対象物の特性ないし性質に応じて当該マイクロ波の電力を制御するマグネトロン制御装置とを有しており、該マグネトロン制御装置は、誘電正接tanδが0.1以上1.0未満の乾燥対象物に対しては電界強度を1500［Ｖ／ｍ］以下の値、誘電正接tanδが0.01以上0.1未満の乾燥対象物に対しては電界強度を5000［Ｖ／ｍ］以下の値、誘電正接tanδが0.001以上0.01未満の乾燥対象物に対しては電界強度を9000［Ｖ／ｍ］以下の値に制御するものであることを特徴とする誘電加熱を利用した乾燥対象物の乾燥装置。
6. 前記乾燥室容器内には、前記乾燥対象物を収納しかつ風が抜ける構造の乾燥対象物収納容器を備えるものである請求項５記載の乾燥装置。
7. 前記乾燥対象物収納容器は前記乾燥室容器あるいは前記乾燥室容器内のターンテーブルに対して着脱可能である請求項６記載の乾燥装置。
8. 前記乾燥対象物収納容器は自転回転可能である請求項６または７記載の乾燥装置。
9. 前記乾燥対象物収納容器は前記乾燥室容器あるいは前記ターンテーブルと共に回転し、前記マグネトロンの照射口付近を通過するときに前記照射口付近で停止し、かつ前記乾燥対象物収納容器に収納した前記乾燥対象物の含水量が少ないときに比べて多いときには前記停止時間を長くするものである請求項５から８のいずれか１つに記載の乾燥装置。
10. 前記乾燥対象物収納容器は、収納する前記乾燥対象物の含水量が多いときには少ないときに比べて前記乾燥対象物収納容器の自転回転速度を高くするものである請求項５から８のいずれか１つに記載の乾燥装置。