JP2005322344A - 光ピックアップ及び光ピックアップの対物レンズ調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】受光素子におけるレーザスポットの照射位置の調整を容易に行う。
【解決手段】光ディスク3に光ビームを照射する発光素子31と、光ディスク3から反射された光ビームを受光する受光素子32と、光ディスク3の信号記録面に光ビームを収束させる対物レンズ4と、対物レンズ4を保持するとともに、光ディスク3のトラッキング方向およびフォーカシング方向に移動させる対物レンズ駆動装置5とを備え、対物レンズ4は、受光素子32に光ビームが照射されるよう制御された位置に固定されている。
【選択図】図8
【解決手段】光ディスク3に光ビームを照射する発光素子31と、光ディスク3から反射された光ビームを受光する受光素子32と、光ディスク3の信号記録面に光ビームを収束させる対物レンズ4と、対物レンズ4を保持するとともに、光ディスク3のトラッキング方向およびフォーカシング方向に移動させる対物レンズ駆動装置5とを備え、対物レンズ4は、受光素子32に光ビームが照射されるよう制御された位置に固定されている。
【選択図】図8
Description
本発明は、光ディスクに対して情報信号の記録や再生を行うための光ピックアップに関し、特に光ピックアップの光学系に関する。
従来より、光学記録媒体の記録又は再生を行うための光ピックアップ装置においては、図11に示すように、発光素子と受光素子とをハイブリッドに配置した構造の、いわゆるレーザカプラと呼ばれる光集積素子が多く生産されている。
レーザカプラ100は、図11及び図12に示すように、表面領域に光検出部となるフォトダイオード101a,101bが設けられた1個のシリコンチップ102上に、発光素子であるレーザダイオード103とマイクロプリズム104が取り付けられたレーザカプラチップ105を、例えば、フラットパッケージ106内に収容して構成されている。
レーザダイオード103は、光ディスクドライブに挿入される各種光ディスクのフォーマットに応じて、一又は複数の波長帯域からなる光ビームを、記録時又は再生時に応じた強度で発光する。そして、レーザダイオード103の前面から出射した出射光は、マイクロプリズム104の傾斜端面104aでほぼ直角に反射され、フラットパッケージ106上面の透明カバーガラス110や図示しないグレーティングを通して、図12に示すように、対物レンズ112から光ディスク113の信号記録面に導かれる。一方、光ディスク113の信号記録面で反射した反射光は、光ディスク113及び対物レンズ112との間を同一経路で進んでフラットパッケージ106内へ入射され、マイクロプリズム104の傾斜端面104aを透過した光ビームがマイクロプリズム104内を通ってフォトダイオード101a,101bにより検出される。
このようにレーザカプラ100では、一つのパッケージ内に発光部であるレーザダイオード103や受光素子であるフォトダイオード101、及びサーボ信号、RF信号等を検出する光ビームの往復光路を制御するための光学素子が一体にマウントされるように構成されている。そのため、レーザカプラ100を用いた光学系では、高低温、多湿等の光ピックアップが用いられる環境変化の影響によってフォトダイオード101に照射されるレーザスポットのずれが生じにくく、かつ従来の光学系に比べて部品点数も少なくすることができ、光ピックアップの小型化やコストダウンが可能となっている。そのため、携帯型の音響機器やパソコン、ゲーム機等の様々な用途に用いることができる。
しかし、かかるレーザカプラ100においては、光ディスク113からの戻りの光ビームがフォトダイオード101上に形作るレーザスポットの位置を適正化するために必要な光路調整のための自由度が少なくなる。したがって、レーザカプラ100を構成する各部品の精度や組み立て精度、及びその他の光学系を構成する対物レンズ等の組み立て精度を、光学系の組み立て時に信号等を見ながら調整し、その後接着等を行う必要がある。
たとえば、レーザカプラ100の組み立て精度では、マイクロプリズム104の傾き精度がフォトダイオード101上でのレーザスポットの位置ずれに大きく影響する。したがって、マクロプリズムが乗った上記レーザカプラチップ105をフラットパッケージ106に接着する際に、相当の傾き精度を確保する必要があるが現実的には厳しいため、図13に示すように、最終的には光ピックアップの組み立て時にレーザカプラ100全体をはじめに球面座120の上にマウントし、その後、調整用光ディスクからの反射光を検出しながら検出信号に応じて球面座120の傾きを調整することにより光ピックアップのシャーシに組み付ける方法が取られている。
しかし、かかる調整方法においては、レーザカプラ100の組み付け精度を確保するために球面座120等の調整機構が必要となり、また調整工程も煩雑となる。さらに、球面座120を配置するためのスペースも必要となり、光ピックアップの小型化、低コスト化等にとって不利となる。
そこで、本発明は、受光素子におけるレーザスポットの照射位置の調整を容易に行うことができる光ピックアップ及び光ピックアップの対物レンズ調整方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明にかかる光ピックアップは、光ディスクに光ビームを照射する発光素子と、上記光ディスクから反射された光ビームを受光する受光素子と、上記光ディスクの信号記録面に光ビームを収束させる対物レンズと、上記対物レンズを保持するとともに、上記光ディスクのトラッキング方向およびフォーカシング方向に移動させる対物レンズ駆動装置とを備え、上記対物レンズは、上記受光素子に光ビームが照射されるよう制御された位置に固定されていることを特長とするものである。
また、本発明にかかる光ピックアップの対物レンズ調整方法は、光ディスクに光ビームを照射し、反射光を受光素子で検出し、反射光が上記受光素子の規定の位置に照射されるよう対物レンズを移動させ、当該移動後の位置を上記対物レンズの初期位置と設定することを特長とするものである。
このような光ピックアップ及び光ピックアップの対物レンズ調整方法によれば、光学ブロックの組み立て時に受光素子のレーザスポットの照射位置ずれが、対物レンズのトラッキング方向への移動によって予め補正されているため、受光素子の傾き補正を行う調整機構を設ける必要がない。したがって、光ピックアップの小型化、部品点数の削減を図ることができる。また光ピックアップの発光素子及び受光素子の傾き調整工程を省くことができ、光ピックアップの製造工程の簡略化を図ることができる。
以下、本発明が適用された光ピックアップ及び光ピックアップの対物レンズ調整方法について図面を参照しながら詳細に説明する。本発明が適用された光ピックアップ1は、図1に示すように、半導体レーザ、光検出素子等から構成される光学ブロック2と、光ディスク3と対向する位置に配設され光ビームを光ディスクの信号記録面に収束させる対物レンズ4と、この対物レンズ4を駆動変位させる対物レンズ駆動装置5とを備え、これらがピックアップベース6に組み付けられて形成されている。そして、このような光ピックアップ1は、図示しないが記録及び/又は再生装置の装置本体を構成する筐体内に配設されるベースに設けられたピックアップ送り機構によって、ディスク回転駆動部に装着された光ディスク3の径方向に送り操作される。
対物レンズ4を駆動変位させる対物レンズ駆動装置5は、対物レンズ4を保持すると共に対物レンズ4を光ディスク3のフォーカシング方向及びトラッキング方向へ駆動させることにより、通常使用時においては、光ディスク3からの反射光を検出することによりフォーカシング制御及びトラッキング制御を行うものであり、また、光ピックアップ1の組み立て時においては、後述するレーザカプラ30の組み付け精度に応じてレーザカプラ30の光検出素子の適正な位置にレーザスポットが当たるように対物レンズ4の位置を調整し、初期位置として設定するものである。
この対物レンズ駆動装置5は、図2に示すように、軸摺動型の二軸アクチュエータであり、固定部となるベース11と、上述した対物レンズ4を保持すると共に、ベース11に対する可動部となるレンズホルダ12とを備えている。
ベース11は、磁性材料で形成されており、全体がヨークとしても機能する。このベース11の略中央部には、底板11bに対して略垂直となる支軸13が圧入やカシメ等により取り付けられている。この支軸13は、光ディスク3の信号記録面に対して光ビームを垂直に照射する対物レンズ4の光軸と平行となるように設けられている。ベース11の両端部には、支軸13を挟んで対向する一対のマグネット取付片14a,14bが設けられている。これら一対のマグネット取付片14a,14bには、互いに対向する面に、一対のマグネット15a,15bが取り付けられている。一対のマグネット15a,15bは、互いに向き合う面の磁極が同一となるように、すなわち互いのN極同士又はS極同士が向き合うように着磁されている。
支軸13に取り付けられるレンズホルダ12は、支軸13との摺動が円滑となるように、液晶ポリマー等の剛性が高く摩擦抵抗の小さい合成樹脂材料によってモールド成形されている。レンズホルダ12の略中央部には、支軸13が摺動自在に挿通されるスリーブ部16が設けられている。スリーブ部16は、支軸13に対して回動方向(図2中矢印A方向)、すなわちトラッキング方向と支軸13の軸線方向(図2中矢印B方向)、すなわちフォーカシング方向に摺動する部分であり、支軸13の外径より内径が僅かに大きくなるように形成されている。また、スリーブ部16が支軸13の軸線方向に摺動できるように、長さが支軸13の高さより短くなるように形成されている。
このスリーブ部16の外周部には、図示しないフォーカシングコイルが取り付けられている。また、このフォーカシングコイルの外周部には、マグネット15a,15bに対向するように図示しない複数のトラッキングコイルが取り付けられている。
レンズホルダ12は、このスリーブ部16のスリーブ部16に支軸13が挿通されることによって、支軸13の軸線方向、すなわち図2中矢印B方向に摺動可能に支持されると共に、支軸13を中心とした回動方向、すなわち図2中矢印A方向に摺動可能に支持される。また、このスリーブ部16に支軸13が挿通されることによって、一方のトラッキングコイルと一方のマグネット15aとが所定の間隔で対向配置されると共に、他方のトラッキングコイルと他方のマグネット15bとが所定の間隔で対向配置される。
また、レンズホルダ12には、図2に示すように、フォーカシングコイルやトラッキングコイルに給電するためのフレキシブル配線基板19が取り付けられる。
レンズホルダ12の一端側には、図2に示すように、対物レンズ4を取り付けるためのレンズ取付部23が設けられている。このレンズ取付部23には、先端部に対物レンズ4が嵌合されるホルダ孔23aが形成されており、このホルダ孔23aに、支軸13の軸線と対物レンズ4の光軸とが平行となるように、対物レンズ4が保持される。
光ピックアップ1の光学ブロック2は、図1に示すように、光ディスク3に照射する光ビームの受発光部となるレーザカプラ30と、このレーザカプラ30から出射された光ビームを光ディスク3側へ立ち上げる立上げミラー33と、立ち上げられた光ビームを平行光にするコリメータレンズ34とを備える。
レーザカプラ30は、少なくとも光ビームを出射する半導体レーザ31と、半導体レーザ31から出射された光ビームと光ディスク3の信号記録面で反射された戻りの光ビームを検出する光検出素子32とをハイブリッドに配置した構造の光集積素子である。レーザカプラ30は、図3及び図4に示すように、表面領域に光検出用のフォトディテクタ等の光検出素子32a,32bが設けられた1個のシリコンチップ35上に、発光源である半導体レーザ31とマイクロプリズム36が取り付けられたレーザカプラチップ37を、例えば、フラットパッケージ38の収納凹部38a内に収容して構成されている。
レーザカプラチップ37のシリコンチップ35は、略矩形状に形成され、シリコンウェハ上に拡散等によってフォトディテクタ等の一対の光検出素子32a,32bが作り込まれ、シリコンウェハを略矩形状にダイシングされることにより形成される。シリコンチップ35に形成される光検出素子32a,32bは、図5に示すように、それぞれ2分割された検出領域を有し、前側の光検出素子32aの検出領域A,Bと、後側の光検出素子32bの検出領域a,bに照射される光量を検出する。そして、(A+b)−(a+B)よりトラッキングエラー信号TEを検出し、TE=0となるように上記対物レンズ駆動装置5によってトラッキングサーボ制御を行う。
また、シリコンチップ35には、長手方向の一端35a側に半導体レーザ31からの出射光をほぼ垂直に反射すると共に光ディスク3からの反射光を光検出素子32側へ透過させるマイクロプリズム6が設けられている。またシリコンチップ35の他端35b側には、マイクロプリズム36と正対された半導体レーザ31が搭載されたフォトダイオードチップ39が設けられている。このフォトダイオードチップ39には、半導体レーザ31の出力を制御する目的で、半導体レーザ31の後面から出射される光ビームをモニターするPINフォトダイオードが形成されている。
なお、シリコンチップ35は、フォトダイオードチップ39の近傍に、レーザカプラチップ37を収納するフラットパッケージ38の基板と接続するボンディングワイヤ用の図示しないワイヤパッドが設けられている。
レーザカプラチップ37を収納したフラットパッケージ38は、透明ガラス40等でシールされ、適宜、光ビームを0次光と±1次光に分割するグレーティング41が搭載される(図1参照)。
このようなレーザカプラ30の半導体レーザ31から出射された出射光は、図6に示すように、マイクロプリズム36の傾斜端面36aによって立ち上げられた後、グレーティングによって0次光と±1次光に分割されて立上げミラー33へ照射される。次いで、出射光は、立上げミラー33で光ディスク3側へ立ち上げられ、コリメータレンズ34で平行光とされた後、対物レンズ4へ入射する。そして、出射光は、対物レンズ4によって光ディスク3の信号記録面に収束されて照射される。
また、光ディスク3の信号記録面で反射された戻りの反射光は、対物レンズ4、コリメータレンズ34、立上げミラー33を経てレーザカプラ30内に入射される。そして、反射光はレーザカプラ30内に設けられたマイクロプリズム36を透過し、一対の光検出素子32a,32bに検出される。このとき、レーザカプラ30より出射された光ビームが光ディスク3の信号記録面に垂直に入射し、信号記録面のトラック中心に照射されている場合には、図5に示すように、前側の光検出素子32aの検出領域A,B及び後側の光検出素子32bの検出領域a,bに均等にレーザスポットが照射し、トラッキングエラー信号TE=0となる。
ここで、レーザカプラ30は、マイクロプリズム36のフラットパッケージ38に対する傾き精度が許容誤差を超えていると、光ビームが直角に光ディスク3に入射され、トラック中心に照射されている場合にも、トラッキングエラー信号が正確に検出されなくなる。すなわち、レーザカプラ30のマイクロプリズム36の傾きや、レーザカプラチップ37のフラットパッケージ38内での傾き精度が確保されていないと、図7に示すように、オントラック時にも一対の光検出素子32a,32bの各検出領域に均等にレーザスポットが照射されず、トラッキングエラー信号TE=0とはならない。
このように、レーザカプラ30を用いた光ピックアップ1におけるレーザスポットの位置ずれは、主としてレーザカプラチップ37とフラットパッケージ38の傾きずれによって引き起こされるが、これは言い換えると、復路系光路上に配置された光検出素子32a,32bの位置の復路系光路光軸からのずれと等価である。図6の光路系の概略図に示すように、往路光学系において、半導体レーザ31の発光点の共役点C1が光ディスク3上での集光スポットSとなり、逆に復路光学系においては、その光ディスク3上での集光スポットSの共役点C2が一対の光検出素子32a,32b間の点となるようレーザカプラチップ37上での半導体レーザ31と光検出素子32の位置関係が決まっている。このとき、レーザカプラチップ37に傾きずれが起こっていた場合、図7に示すように、一対の光検出素子32a,32bは、復路光学系の光軸に対し、それぞれ左右にずれた配置となる。したがって、光検出素子32側から見ると光検出素子32上でのレーザスポットの照射位置がずれたことになる。
本発明が適用された光ピックアップ1においては、かかるレーザスポットの照射位置ずれを補正するために、光ピックアップ1の組み立て時に、復路光学系の光軸と一対の光検出素子32a,32bとが一致するように対物レンズ駆動装置5を調整したものである。
実際には、光ピックアップ1のスキュー調整と同時に行い、光ピックアップ1の組み立て時に調整用の光ディスク3に対して光ビームを直角に照射し、その反射光を光検出素子32で受光することによりプッシュプル信号を検出する。そして、図8に示すように、プッシュプル信号のオフセットが0となるように、対物レンズ駆動装置5のフォーカシングコイルへの駆動電流を制御しラジアル方向及びタンジェンシャル方向へ対物レンズ4を調整すると共に、トラッキングコイルへの駆動電流を制御しXY方向(トラッキング方向)へ対物レンズ4を移動させる。このとき、図9に示すように、スキュー調整によって光ビームがトラック中心に照射されているにもかかわらず、トラッキングエラー信号TEが0にならない場合には、TE=0となるように、すなわち、光ディスク3の集光スポットSの共役点C2が一対の光検出素子32a,32bの間の点となり、復路光学系の光軸が一対の光検出素子32a,32bと一致するように対物レンズ4をトラッキング方向に移動させる。
なお、かかる光検出素子32のレーザスポット位置補正に要する対物レンズ4の移動量は、レーザカプラ30の組み立て精度や組み付け精度、立上げミラー33の傾き精度等の光ピックアップ1の組み立て精度がある程度(例えば±10分以内)確保されていることから、所定の範囲内に絞り込まれており、例えば±0.1とされる。
そして、光ピックアップ1は、トラッキングエラー信号TE=0となったときの対物レンズの移動後の位置が初期位置とされ、光ディスク3のトラッキング制御の際には常に当該初期位置を基準にサーボ制御が行われる。
以上のような光ピックアップ1によれば、光検出素子32上でのレーザスポット位置のずれを補正するためにレーザカプラ30の角度を調整するものではなく、対物レンズ駆動装置5によって対物レンズ4をトラッキング方向に移動させることにより行うものであるため、レーザカプラ30の組み付け精度を確保するための調整機構を必要とせず、またレーザカプラ30の組み付け調整工程が不要となる。さらに、球面座等の調整機構を配置するスペースを確保する必要がなく、光ピックアップの小型化、部品点数の削減を実現することができる。
ところで、以上のように対物レンズ4の調整が行われた光ピックアップ1は、図10に示すように、光検出素子32で光電変換された電気信号が供給されるRFアンプ51と、フォーカシング信号やトラッキング信号を生成するサーボ回路52と、検出されたトラッキングエラー信号に光ピックアップ1の組み立て時に検出した対物レンズ4の移動量の情報を加えて、組み立て時に設定した初期位置を基準にトラッキング制御を行わせる信号補正回路53とを備える。RFアンプ51は、光検出素子32からの電気信号に基づいて、RF信号を生成すると共に、非点収差法等によりフォーカシングエラー信号を生成し、更に、3ビーム法やプッシュプル法によりトラッキングエラー信号を生成する。そして、RFアンプ51は、RFアンプを信号処理回路に供給し、フォーカシングエラー信号とトラッキングエラー信号をサーボ回路52に供給する。サーボ回路52は、フォーカシングエラー信号に基づき、このフォーカシングエラー信号が0となるように、フォーカシングサーボ信号を生成する。そして、サーボ回路52は、フォーカシングサーボ信号に応じた電流を対物レンズ駆動装置5のフォーカシングコイルに供給する。また、サーボ回路52は、トラッキングエラー信号に基づき、このトラッキングエラー信号が0となるように、トラッキングサーボ信号を生成する。そして、サーボ回路52は、トラッキングサーボ信号に応じた電流を対物レンズ駆動装置5のトラッキングコイルに供給する。
このとき、上述したように光ピックアップ1は、組み立て時に光検出素子32の適正な位置にレーザスポットが照射されるように対物レンズ4が移動されているため、信号補正回路53によって、この移動後の位置を初期位置として設定されている。そして信号補正回路53は、トラッキングサーボ信号として対物レンズ4の初期位置への移動信号を送っている。したがって、トラッキングエラー信号は、この初期位置を0として検出され、トラッキングサーボ信号は、トラッキングエラー信号が初期位置の0となるよう対物レンズ駆動装置5を制御する。
光ピックアップ1は、情報信号の記録や再生のため、記録及び/又は再生装置のディスク回転駆動部によって光ディスク3が回転されると、光ディスク3の径方向に送り操作される。光ピックアップ1は、半導体レーザ31より光ビームを出射する。すると、この出射光は、レーザカプラ30に設けられたグレーティング41で0次光と±1次光に分離され、立上げミラー33及びコリメータレンズ34を介して対物レンズ4に入射され、光ディスク3の信号記録面に収束されて照射される。そして、光ディスク3の信号記録面で反射された戻りの反射光は、出射光と同一経路を経てレーザカプラ30に入射し、マイクロプリズム36の反射面36aで半導体レーザ31から出射された出射光と分離され、マイクロプリズム36を透過して光検出素子32に照射される。そして、光検出素子32は、この反射光を光電変換し、電気信号をRFアンプ51に供給する。
RFアンプ51は、この電気信号に基づいてRF信号とフォーカシングエラー信号とトラッキングエラー信号とを生成し、RF信号を信号処理回路に供給し、フォーカシングエラー信号とトラッキングエラー信号をサーボ回路52に供給する。サーボ回路52は、フォーカシングエラー信号に基づいてフォーカシングサーボ信号を生成し、フォーカシングサーボ信号に応じた電流を対物レンズ駆動装置5のフォーカシングコイルに供給すると共に、トラッキングエラー信号に基づいてトラッキングサーボ信号を生成し、トラッキングサーボ信号に応じた電流をトラッキングコイルに供給する。
フォーカシングコイルに対して電流が供給されると、一対のマグネットに発生する磁界との作用によって駆動力が発生し、対物レンズ駆動装置5の支軸13の軸線方向に沿って、すなわちフォーカシング方向である図2中矢印B方向にレンズホルダ12に取り付けられた対物レンズ4を変位させることができる。また、トラッキングコイルに対して電流が供給されると、一対のマグネットに発生する磁界との作用によって駆動力が発生し、支軸13の回動方向に、すなわちトラッキング方向である図2中矢印A方向にレンズホルダ12に取り付けられた対物レンズ4を変位させることができる。
以上のように、本発明が適用された光ピックアップ1によれば、光学ブロック2の組み立て時にレーザカプラ30の傾きによる光検出素子32a,32bのレーザスポットの照射位置ずれが、対物レンズ4のトラッキング方向への移動によって予め補正されているため、レーザカプラ30の傾き補正を行う球面座等の調整機構を設ける必要がない。したがって、光ピックアップ1は、小型化、部品点数の削減を図ることができる。
また、レーザカプラ30は、一つのパッケージ内に発光部である半導体レーザ31やフォトダイオード等の光検出素子32等が一体にマウントされるように構成されている。そのため、レーザカプラ30を用いた光ピックアップ1では、高低温、多湿等の環境変化の影響によって光検出素子32に照射されるレーザスポットのずれが生じにくく、かつ従来の光学系に比べて部品点数も少なくすることができ、光ピックアップ1の小型化やコストダウンが可能となっている。そのため、携帯型の音響機器やパソコン、ゲーム機等の様々な用途に用いることができる。
1 光ピックアップ、2 光学ブロック、3 光ディスク、4 対物レンズ、5 対物レンズ駆動装置、6 ピックアップベース、12 レンズホルダ、13 支軸、23 レンズ取付部、30 レーザカプラ、31 半導体レーザ、32a,32b 光検出素子、33 立上げミラー、34 コリメータレンズ
Claims (4)
- 光ディスクに光ビームを照射する発光素子と、
上記光ディスクから反射された光ビームを受光する受光素子と、
上記光ディスクの信号記録面に光ビームを収束させる対物レンズと、
上記対物レンズを保持するとともに、上記光ディスクのトラッキング方向およびフォーカシング方向に移動させる対物レンズ駆動装置とを備え、
上記対物レンズは、上記受光素子に光ビームが照射されるよう制御された位置に固定されていることを特長とする光ピックアップ。 - 上記発光素子及び受光素子は、一つの基板に搭載されたパッケージからなることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ。
- 光ディスクに光ビームを照射し、反射光を受光素子で検出し、
反射光が上記受光素子の規定の位置に照射されるよう対物レンズを移動させ、当該移動後の位置を上記対物レンズの初期位置と設定することを特長とする光ピックアップの対物レンズ調整方法。 - 上記受光素子は、発光素子と共に一つの基板に搭載されたパッケージからなることを特徴とする請求項3記載の光ピックアップの対物レンズ調整方法。
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Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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