JP2005321830A - 液晶装置及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】斜め方向から入射した光に対する偏光度が低い反射偏光子を提供する。また、明るく二重像が見えにくい反射型あるいは半透過反射型の液晶装置を提供する。
【解決手段】面内に屈折率異方性を有する第一の層と面内に屈折率異方性を有しない第二の層を交互に多数積層して構成されることを特徴とする反射偏光子であって、前記第一の層が光学的二軸性であることを特徴とする反射偏光子。
またこの反射偏光子を液晶セルの上あるいは下に、特定の軸方向で配置したことを特徴とする液晶装置。
【選択図】 図2

Description

本発明は液晶装置に関し、さらにこの液晶装置を搭載した電子機器に関する。
PDA等の情報ツールや携帯電話、ウォッチ等の携帯型電子機器用途には、消費電力が小さい反射型液晶装置や半透過反射型液晶装置が適している。しかしながら、従来の反射型液晶装置や半透過型液晶装置には、表示が暗いという課題があった。
このような課題を解決する一手段として、複屈折性の誘電体多層膜を利用した反射偏光子を利用する方法が、特表平9−506985号公報や、国際公開された国際出願(国際出願の番号:WO97/01788)、Conference Record of the 1997 International Display Research Conference,M-98,1997等に開示されている。
この複屈折性の誘電体多層膜は、所定の直線偏光成分を反射し、それ以外の偏光成分を透過する機能を有する。このような反射偏光子を反射型液晶装置や半透過反射型液晶装置に利用すると、従来から利用されている金属反射板と異なり所定の偏光成分の光を全反射する上、吸収型の偏光板のように光を吸収しないため、大変に明るい表示が得られるという特徴を有する。
しかしながら、こうした従来の複屈折性の誘電体多層膜を利用した反射偏光子を用いても、まだ反射型液晶装置は表示が暗いという課題があった。また反射型液晶装置には視差によって二重像が生じるという別の問題もあった。
そこで本発明は、斜め方向から入射した光に対する偏光度が低い反射偏光子を提供することを目的とする。また本発明は、明るく二重像が見えにくい反射型あるいは半透過反射型の液晶装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の液晶装置は、一対の基板間に液晶組成物を挟んで成る液晶セルと、
面内に屈折率異方性を有する第一の層と面内に屈折率異方性を有しない第二の層を交互に多数積層して構成され、前記第一の層が光学的二軸性である反射偏光子とを有する液晶装置であって 前記反射偏光子を前記液晶セルの観察者側に配置し、且つ前記反射偏光子の反射軸が、前記液晶セルの12時方向を上方向とした場合の上下方向±30度の範囲内に配置されることを特徴とする。液晶セルの上下方向±30度の範囲を逸脱すると、斜め方向に光源があるといった特殊な環境下でしか本発明の効果が得られない。このように構成することによって、上側に反射偏光子を配置しても反射偏光子特有のぎらぎらとした光沢が抑えられ、すっきりした表示が出来る。また12時方向から入射する光が像を結ばず、そのまま表示に利用できる。従って、明るく二重像の見えにくい反射型あるいは半透過反射型の表示を提供することが出来る。
請求項2記載の液晶装置は、請求項1に記載の液晶装置であって、前記反射偏光子の前記反射軸が、前記液晶セルの12時方向を上方向とした場合の上下方向±15度の範囲に配置されることを特徴とする。
このように構成することにより、更に明るく二重像の見えにくい反射型あるいは半透過反射型の表示を提供することが出来る。
請求項3記載の電子機器は、請求項1または請求項2記載の液晶装置を、表示部として備えたことを特徴とする。このように構成したため、請求項3記載の電子機器は、消費電力が少なく、高品質な表示を得ることが出来る。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施例1)
図1は、本発明の請求項1乃至請求項3記載の発明に係る反射偏光子の構造の要部を示す図である。反射偏光子は、基本的に複屈折性の誘電体多層膜であって、二種類の高分子層101と102を交互に積層して成る。二種類の高分子は、一つは光弾性率が大きい材料から、もう一つは光弾性率が小さい材料から選ばれるが、その際に両者の常光線の屈折率が概ね等しくなるよう留意する。例えば、光弾性率の大きい材料としてPEN(2,6−ポリエチレン・ナフタレート)を、小さい材料としてcoPEN(70−ナフタレート/30−テレフタレート・コポリエステル)を選ぶ。両フィルムを交互に積層し、図1の直交座標系103のx軸方向に約5倍延伸したところ、x軸方向の屈折率がPEN層において約1.88、coPEN層において約1.64となった。またy軸方向の屈折率はPEN層でもcoPEN層でも約1.64であった。この積層フィルムに法線方向から光が入射すると、y軸方向に振動する光の成分はそのままフィルムを透過する。これが透過軸である。一方x軸方向に振動する光の成分は、PEN層とcoPEN層が、ある一定の条件を満たす場合に限って、反射される。これが反射軸である。その条件とは、PEN層の光路長(屈折率と膜厚の積)と、coPEN層の光路長(屈折率と膜厚の積)の和が光の波長の2分の1に等しいことである。このようなPEN層とcoPEN層を各々数十層以上、出来れば百層以上、厚みにして30μmほど積層させると、x軸方向に振動する光の成分のほぼ全てを反射させることが出来る。
このようにして作成された理想的な反射偏光子は、設計された単一の波長の光でしか偏光能を生じない。もちろん実際には、PEN層とcoPEN層の厚みにばらつきが生じるため、ある程度の波長幅で偏光能が生じるが、それでも数十nmの幅である。そこで、可視光の広い波長領域にわたって偏光能を持たせるためには、偏光反射波長範囲が異なる複数の反射偏光子を、軸を揃えて積層する。このように構成した反射偏光子は、可視光のほぼ全域にわたって90%以上の高い偏光度を示した。
以上は法線方向から反射偏光子に入射する光の挙動に対する説明である。本発明の主眼は斜め方向から入射する光の挙動にある。図2は、本発明の反射偏光子を構成する2種類の層101と102の屈折率特性を示す図である。201は光弾性率が大きい材料を延伸した第一の層101の屈折率楕円体を、202は光弾性率が小さい材料を延伸した第二の層102の屈折率楕円体を示す。各々の楕円体の3つの主屈折率をnx、ny、nzとする。但し、層の面(x−y平面231)内で主たる延伸方向と平行な方向の屈折率211と221をnx、層の面内で主たる延伸方向と直角な方向の屈折率212と222をny、膜厚方向の屈折率213と223をnzとする。但し主たる延伸方向とは、先ほどの説明では図1のx軸方向に相当し、二軸延伸した場合にはより延伸率の大きい方向を指す。
さて、実施例1の反射偏光子A、Bと比較のための反射偏光子Cの各層の屈折率を精密に測定した結果を表1に示す。但しこの測定は、第一の層と第二の層を別々に作成して同様に延伸したフィルムを用いて行った。
Figure 2005321830
いずれの反射偏光子においても、第一の層は面内に屈折率異方性(nx−ny)を有し、第二の層は面内に屈折率異方性をほとんど有しない。また反射偏光子AとBの第一の層はnx、ny、nzが全て大きく異なる値をとり、特に反射偏光子Aではnz<nyであるが、反射偏光子Cの第一の層はnyとnzの値がほぼ等しい。即ち、反射偏光子AとBの第一の層は光学的二軸性であるが、反射偏光子Cの第一の層は光学的一軸性である。また第一の層におけるnzとnyの比nz/nyと、第二の層におけるnzとnyの比nz/nyは、反射偏光子AとBでは大きく異なるが、反射偏光子Cではほぼ等しい。以上を総合すると、反射偏光子Aは本発明の請求項1乃至請求項3記載の発明に係る反射偏光子であり、反射偏光子Bは本発明の請求項1または請求項2記載の発明に係る反射偏光子である。
反射偏光子AやBのように、第一の層におけるnz/nyと、第二の層におけるnz/nyが大きく異なるように構成することによって、y−z平面内で斜めから入射した光242の内、y−z平面内で振動する光に対する屈折率は、第一の層と第二の層とで食い違ってくる。即ち入射角度が大きくなるほど反射される光の割合が増加し、偏光度が劣化する。
また反射偏光子Aのように、第一の層のnzがnyよりも小さくなるように構成することによって、x−z平面内で斜めから入射した光241の内、x−z平面内で振動する光に対する屈折率が小さくなり、光軸と一致する方向では複屈折が消失する。即ち入射角度が大きくなるほど、透過する光の割合が増加し、偏光度が劣化する。
図3は、偏光度の入射光角度依存性を示す図である。(a)がx−z平面内における入射光角度依存性、(b)がy−z平面内における入射光角度依存性である。302と312が反射偏光子Aの特性、303と313が反射偏光子Bの特性、301と311が反射偏光子Cの特性である。
反射偏光子AもBも、y−z平面内で斜めから入射した光に対する偏光度が悪い。これは本来透過されるべき偏光が反射されるからである。また反射偏光子Aは、x−z平面内で斜めから入射した光に対する偏光度も悪い。これは本来反射されるべき偏光が透過するからである。
(実施例2)
図4は本発明の請求項4または請求項5記載の発明に係る液晶装置の構造の要部を示す図である。まず構成を説明する。図4において、401は偏光板、402は位相差フィルム、403は上側ガラス基板、404は液晶層、405は下側ガラス基板、406は光散乱体、407は反射偏光子、408は光吸収体、409はITOからなる走査電極、410はITOからなる信号電極である。401と402、402と403、405と406、406と407、407と408は、それぞれ互いに糊で接着している。また上下の基板間は広く離して描いてあるが、これは図を明解にするためであって、実際には数μmから十数μmの狭いギャップを保って対向している。なお図示した構成要素以外にも、液晶配向膜や絶縁膜、スペーサー・ボール、ドライバーIC、駆動回路等の要素も不可欠であるが、これらは本発明を説明する上で特に必要が無く、却って図を複雑にし理解し難くする恐れがあるため、省略した。
次に各構成要素について順に説明する。偏光板401は所定の直線偏光成分を吸収し、それ以外の偏光成分を透過する機能を有している。これは現在最も一般に利用されているタイプの偏光板であって、ヨウ素等のハロゲン物質や二色性染料をポリ・ビニル・プチラール等の高分子フィルムに吸着させて作製する。
位相差フィルム402は、例えばポリ・カーボネート樹脂の一軸延伸フィルムであって、STN型液晶装置の表示の着色を補償するために利用される。TN型液晶装置の場合には省略されることが多い。
液晶層404は180度から270度ねじれたSTNネマチック液晶組成物から成る。表示容量が小さい場合には90°ねじれたTN液晶組成物を用いても良い。ねじれ角は上下ガラス基板表面における配向処理の方向と、液晶に添加するカイラル剤の分量で決定する。
光散乱体406には、透明ビーズを分散したプラスチックフィルムが利用できる。接着剤中にビーズを混入して、直接液晶装置等に接着しても良い。また特定の角度から入射した光のみを散乱する光制御板を利用してもよい。このような光制御板は住友化学工業株式会社からルミスティ(商品名)として発売されている。なおここで言う光散乱とは、偏光を乱さない程度の弱い散乱を指す。光散乱板は、鏡面に近い反射偏光子の反射光を適度に拡散させる目的で配置する。
反射偏光子407には、実施例1で説明した反射偏光子を利用した。
光吸収板408には、黒色ビニールシートや黒紙を接着するか、黒色塗料を直接塗布して利用する。なお、黒色以外にも比較的暗い色ならば、青色や茶色、灰色など好みによって利用できる。この光吸収板は不要な偏光を吸収する目的で配置するが、半透過反射型液晶装置等で、この偏光を利用しようとする場合には、半透明な光吸収板を利用すれば良い。
次に具体的な液晶セルの条件を紹介する。まず図4における液晶層404のリターデーション(複屈折率と層厚の積)を1.00μm、位相差フィルム402のリターデーションを0.65μmに設定した。図5は各軸の関係を示す図であり、501は偏光板101の偏光軸(透過軸)、502は位相差フィルムの遅相軸(延伸軸)、503は上側ガラス基板のラビング軸、504は下側ガラス基板のラビング軸、505は反射偏光子の反射軸である。また510は液晶セルの左右方向(水平方向)を示す。ここで、501が502と成す角度511を左58度に、502が503と成す角度512を左77度に、504が503となす角度、即ち液晶のねじれ角513を左240度に、505が504となす角度514を右44度に設定した。2本のラビング軸503と504は対称であるから、反射偏光子の偏光軸505が、液晶セルの左右方向510となす角度515は右14度になり、ほぼ左右方向に平行であると言って良い。
このようにして作製した液晶装置は、通常の偏光板を利用した液晶装置と比較して、30%以上明るいという特徴を有している。その理由は二つある。一つは金属アルミニウムの反射率が90%弱しかないのに対し、本発明の反射偏光子は反射軸に平行な光のほぼ100%を反射するからである。もう一つの理由は、通常の吸収型偏光板がヨウ素等のハロゲン物質や染料等の二色性物質を利用しており、その二色比が必ずしも高くないために、およそ20%の光を無駄にしていることである。
またこの液晶装置は、特に上方向(12時方向)から光が入射した際に、二重像を生じにくく、明るいという特徴がある。これは、上方向から光が入射したときに、反射偏光子407の偏光度が低く、反射率が高いためである。この効果は、実施例1の反射偏光子Cを利用したときよりも、反射偏光子AあるいはBを利用したときの方が高かった。
また反射偏光子の反射軸方向が液晶セルの左右方向にほぼ平行であることは、構造が複雑で高価な反射偏光子が原反から効率よく取れることを意味し、コスト的にも有利である。
(実施例3)
図6は本発明の請求項6記載の発明に係る液晶装置の構造の要部を示す図である。まず構成を説明する。図6において、601は反射偏光子、602は対向基板、603は液晶組成物、604は素子基板、605は光散乱板、606は反射偏光子、607は光吸収板、608はバックライトの導光板、609は光反射板、610はバックライトの光源であり、対向基板602上にはカラーフィルタ611と、対向電極(走査線)612を設け、素子基板604上には信号線613、画素電極614、MIM素子615を設けた。ここで601と602、604と605、605と606、606と607は、互いに離して描いてあるが、これは図を明解にするためであって、実際には糊で接着している。また対向基板602と素子基板604の間も広く離して描いてあるが、これも同様の理由からであって実際には数μmから十数μm程度のギャップしかない。また、図6は液晶装置の一部を示しているため、3本の走査線612と3本の信号線616が交差して出来る3×3のマトリクス、即ち9ドット分しか図示していないが、実際にはさらに多くのドットを有する。
対向電極612と画素電極614は透明なITOで形成した。信号線613は金属Taで形成した。MIM素子は絶縁膜Ta2O5を金属Taと金属Crで挟んだ構造である。液晶組成物603は90度ねじれたネマチック液晶である。611は加法混色の三原色である赤色(図中「R」で示した)と緑色(図中「G」で示した)と青色(図中「B」で示した)の3色から成り、モザイク状に配列した。
なお、ここではMIMアクティブマトリクス方式の液晶装置を例として挙げたが、単純マトリクス方式の液晶装置を採用しても、本発明の効果に変わりはない。その場合は、信号線を対向電極同様の短冊状ITOで形成して、MIM素子と画素電極を設けない。またTNモードの代わりに、実施例2と同様なSTNモードを採用する。
上側の反射偏光子601には、実施例1の反射偏光子Aを利用した。下側の反射偏光子606は、実施例1の反射偏光子A、B、Cを利用しても良いし、通常の偏光板付き半透過反射板を利用しても良い。後者の場合には605と607が不要である。
半光吸収板607としては、灰色の半透明フィルムが利用できる。灰色の半透明フィルムとしては、可視光の全波長範囲の光に対して10%以上80%以下、より好ましくは50%以上70%以下の透過率を有する散乱性のフィルムが適している。このようなフィルムは、例えば(株)辻本電機製作所から光拡散フィルムD202(商品名)という名称で発売されている。また部分的に透明な光吸収フィルム、つまり肉眼では観察できない直径数μmの微細な穴を多数設けた黒色フィルム等も利用できる。また吸収型偏光板を反射偏光子606と軸をずらして配置しても良い。
バックライトの導光体608には透明性の良いアクリル樹脂の平板を用い、その表面に白色塗料を印刷した。導光体の背面には白色の光反射板609を配置して後方に漏れる光を前方に戻す。
次に具体的な液晶セルの条件を紹介する。まず図6における液晶層603のリターデーション(複屈折率と層厚の積)を0.42μmに設定した。図7は各軸の関係を示す図であり、701は反射偏光子601の偏光軸(透過軸)、702は上側ガラス基板のラビング軸、703は下側ガラス基板のラビング軸、704は反射偏光子606の反射軸である。また710は液晶セルの左右方向(水平方向)を示す。ここで、701、702、704は平行であって、これらが703と成す角度711を90度に設定した。このとき、上側の反射偏光子601の偏光軸(透過軸)701が、液晶セルの左右方向710となす角度は、0度になる。
このようにして作製した液晶装置は、特に上方向(12時方向)から光が入射した際に、二重像を生じにくく、明るいという特徴がある。これは、上方向から光が入射したときに、反射偏光子601の偏光度が低く、透過率が高くなっているためである。また通常の反射偏光子を液晶セルの観察者側に配置すると、反射偏光子の鏡面的な反射が表示を損なうが、本発明の反射偏光子を利用するとそのような反射も抑制できる。
また反射偏光子の反射軸方向が液晶セルの上下方向にほぼ平行であることは、構造が複雑で高価な反射偏光子が原反から効率よく取れることを意味し、コスト的にも有利である。
(実施例4)
本発明の請求項7記載の電子機器の例を3つ示す。
本発明の液晶装置は、様々な環境で用いられ、しかも低消費電力が必要とされる携帯機器に適している。
図8(a)は携帯電話であり、本体801の前面上方部に表示部802が設けられる。携帯電話は、屋内屋外を問わずあらゆる環境で利用される。特に自動車内で利用されることが多いが、夜間の車内は大変暗い。従って携帯電話に利用される表示装置は、消費電力が低い反射型表示をメインに、必要に応じて補助光を利用した透過型表示ができる半透過反射型液晶装置が望ましい。本発明の液晶装置は、反射型表示でも透過型表示でも従来の液晶装置より明るく、また反射型表示特有の二重像が見えにくい。
図8(b)はウォッチであり、本体803の中央に表示部804が設けられる。ウォッチ用途における重要な観点は、高級感である。本発明の液晶装置は、明るいことはもちろん、光の波長による特性変化が少ないために色づきも小さい。また二重像も見えにくい。従って、従来の液晶装置と比較して、大変に高級感ある表示が得られる。
図8(c)は携帯情報機器であり、本体805の上側に表示部806、下側に入力部807が設けられる。また表示部の前面にはタッチ・キーを設けることが多い。通常のタッチ・キーは表面反射が多いため、表示が見づらい。従って、従来は携帯型と言えども透過型液晶装置を利用することが多かった。ところが透過型液晶装置は、常時光源を利用する消費電力が大きく、電池寿命が短かかった。このような場合にも本発明の液晶装置は、反射型、半透過反射型でも表示が明るく鮮やかであるため、携帯情報機器に利用することが出来る。
(発明の効果)
以上述べたように、本発明によれば、斜め方向から入射した光に対する偏光度が低い反射偏光子を提供することが出来る。また本発明は、明るく二重像が見えにくい反射型あるいは半透過反射型の液晶装置、消費電力の小さい電子機器を提供することが出来る。
本発明の実施例1における反射偏光子の、構造の要部を示す図である。 本発明の実施例1における反射偏光子を構成する2種類の層の屈折率特性を示す図である。 本発明の実施例1における反射偏光子の、偏光度の入射角依存性を示す図である。 本発明の実施例2における液晶装置の、構造の要部を示す図である。 本発明の実施例2における液晶装置の、各軸の関係を示す図である。 本発明の実施例3における液晶装置の、構造の要部を示す図である。 本発明の実施例3における液晶装置の、各軸の関係を示す図である。 本発明の実施例4における電子機器の、外観を示す図である。(a)携帯電話、(b)ウォッチ、(c)携帯情報機器。
符号の説明
101 光弾性率が大きい材料を延伸した層
102 光弾性率が小さい材料を延伸した層
103 直交座標系、x軸方向が延伸方向であり反射軸
201 層101の屈折率楕円体
202 層102の屈折率楕円体
211 層101の面内で主たる延伸方向と平行な方向の屈折率nx
212 層101の面内で主たる延伸方向と直角な方向の屈折率ny
213 層101の膜厚方向の屈折率nz
221 層102の面内で主たる延伸方向と平行な方向の屈折率nx
222 層102の面内で主たる延伸方向と直角な方向の屈折率ny
223 層102の膜厚方向の屈折率nz
231 x−y平面(反射偏光子表面と平行な面)
232 x−z平面(反射偏光子の延伸方向と膜厚方向を両方含む面)
233 y−z平面(反射偏光子の延伸方向と直角な方向と膜厚方向を両方含む面)
241 x−z平面内で斜めから入射した光
242 y−z平面内で斜めから入射した光

Claims (4)

  1. 一対の基板間に液晶組成物を挟んで成る液晶セルと、
    面内に屈折率異方性を有する第一の層と面内に屈折率異方性を有しない第二の層を交互に多数積層して構成され、前記第一の層が光学的二軸性である反射偏光子と
    を有する液晶装置であって
    前記反射偏光子を前記液晶セルの観察者側に配置し、且つ前記反射偏光子の反射軸が、前記液晶セルの12時方向を上方向とした場合の上下方向±30度の範囲内に配置される
    ことを特徴とする液晶装置。
  2. 請求項1に記載の液晶装置であって、
    前記反射偏光子の前記第一の層と前記第二の層の面内の屈折率の、前記液晶セルの12時方向を上方向とした場合の左右方向の屈折率は異なり、上下方向の屈折率はほぼ等しく、厚さ方向の屈折率は異なっている
    ことを特徴とする液晶装置。
  3. 請求項1または2に記載の液晶装置であって、
    前記反射偏光子の前記反射軸が、前記液晶セルの12時方向を上方向とした場合の上下方向±15度の範囲に配置される
    ことを特徴とする液晶装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の液晶装置を表示部として備えたことを特徴とする電子機器。
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