JP2005319712A - 三次元造形方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 フィラーなどに頼ることなく、物性の優れた造形物を製造することができる三次元造形装置を提供する。
【解決手段】 第1の重合反応性液体4と第2の重合反応性液体6を重合反応させて三次元造形物を製造する三次元造形装置であって、上下方向に可動自在なテーブル1と、テーブル1の上に三次元造形物の形状に倣った壁部を形成するために冷却すると固化するワックス液2を塗布する前後・左右方向に可動自在なワックス塗布装置3と、壁部内に第1の重合反応性液体4を貯留する前後・左右方向に可動自在な第1液体吐出装置5と、貯留された第1の重合反応性液体4に第2の重合反応性液体6を吐出する前後・左右方向に可動自在な第2液体吐出装置7を備え、第1の重合反応性液体4と第2の重合反応性液体6がレドックス触媒重合反応を起こして形成される高分子樹脂層を積層して三次元造形物を製造する。
【選択図】 図1
【解決手段】 第1の重合反応性液体4と第2の重合反応性液体6を重合反応させて三次元造形物を製造する三次元造形装置であって、上下方向に可動自在なテーブル1と、テーブル1の上に三次元造形物の形状に倣った壁部を形成するために冷却すると固化するワックス液2を塗布する前後・左右方向に可動自在なワックス塗布装置3と、壁部内に第1の重合反応性液体4を貯留する前後・左右方向に可動自在な第1液体吐出装置5と、貯留された第1の重合反応性液体4に第2の重合反応性液体6を吐出する前後・左右方向に可動自在な第2液体吐出装置7を備え、第1の重合反応性液体4と第2の重合反応性液体6がレドックス触媒重合反応を起こして形成される高分子樹脂層を積層して三次元造形物を製造する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、三次元造形物を製造するための三次元造形方法及びその装置に関する。
従来の三次元造形方法及びその装置としては、液体の吐出装置にフィラーの吐出装置を付け加えて構成し、樹脂としてワックス系の熱溶融性樹脂、紫外線硬化樹脂或いは粘度の非常に高いウレタン系樹脂を使用し、これらの樹脂にフィラーを混入させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、石膏粉末に水を反応させることで、硬化した三次元造形物を得る方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、石膏粉末に水を反応させることで、硬化した三次元造形物を得る方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
しかし、特開平8−318573号公報に記載された造形方法においては、樹脂そのものに強度がなく、ガラスや酸化チタンなどのフィラーで強度を上げる方法では、フィラーの強度のみに依存している。即ち、専ら造形物全体の強度はフィラーに依存しているが、逆にフィラーが多過ぎると、フィラーを支える樹脂が少なくなり、かえって造形物全体の強度が下がってしまうという問題があった。そのため、フィラーの量を常にコントロールしなければならなかった。しかも、フィラーのみに頼って重合した樹脂は、一般的に硬くて脆い性質を持ち、耐環境性能も非常に低かった。
また、フィラーなしで強度を上げるには、液体の粘度を大幅に上げなければいけないが、液体の粘度が水なみ(少なくとも数十〜100mPa・秒以下)に低くないと吐出できないという問題も抱えていた。即ち、吐出装置による緻密な吐出量のコントロールが難しいため、高粘度の液体を使うことは現実的ではなかった。
また、特開2000−15613号公報に記載された造形方法においては、硬化した造形物が耐衝撃性に欠けるだけでなく、造形物にそのまま製品としての価値を求めることができないという問題があった。
本発明は、従来の技術が有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、フィラーなどに頼ることなく、物性の優れた造形物を製造することができる三次元造形方法及びその装置を提供しようとするものである。
上記課題を解決すべく請求項1に係る発明は、第1の重合反応性液体と第2の重合反応性液体を重合反応させて三次元造形物を製造する三次元造形方法であって、前記三次元造形物の形状に倣った壁部を形成するために冷却すると固化する液体を塗布する液体塗布工程と、前記壁部内に第1の重合反応性液体を貯留する液体貯留工程と、貯留された第1の重合反応性液体に第2の重合反応性液体を吐出する液体吐出工程と、第1の重合反応性液体と第2の重合反応性液体がレドックス触媒重合反応を起こして高分子樹脂層を形成する樹脂層形成工程とからなり、前記各工程を順次繰り返すことによって、前記高分子樹脂層を積層して三次元造形物を製造するものである。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の三次元造形方法において、前記第1の重合反応性液体及び前記第2の重合反応性液体に、光重合開始剤を配合し、更に前記樹脂層形成工程において、光重合開始剤を光開裂反応させる紫外線・赤外線・可視光線などの光線を照射するものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載の三次元造形方法において、前記第1の重合反応性液体と前記第2の重合反応性液体のいずれか一方又は両方が、顔料又は染料にて着色されている。
請求項4に係る発明は、第1の重合反応性液体と第2の重合反応性液体を重合反応させて三次元造形物を製造する三次元造形装置であって、上下方向に可動自在なテーブルと、このテーブルの上に三次元造形物の形状に倣った壁部を形成するために冷却すると固化する液体を塗布する前後・左右方向に可動自在な液体塗布装置と、前記壁部内に第1の重合反応性液体を貯留する前後・左右方向に可動自在な第1液体吐出装置と、貯留された第1の重合反応性液体に第2の重合反応性液体を吐出する前後・左右方向に可動自在な第2液体吐出装置を備え、第1の重合反応性液体と第2の重合反応性液体がレドックス触媒重合反応を起こして形成される高分子樹脂層を積層して三次元造形物を製造するものである。
請求項5に係る発明は、請求項4記載の三次元造形装置において、前記第1の重合反応性液体及び前記第2の重合反応性液体に光重合開始剤を配合する配合装置と、この配合装置により配合された光重合開始剤を光開裂反応させる紫外線・赤外線・可視光線などの光線を照射する光源を備えた。
請求項6に係る発明は、請求項4又は5記載の三次元造形装置において、前記高分子樹脂層の面を平坦にする切削装置を備えた。
請求項7に係る発明は、請求項4、5又は6記載の三次元造形装置において、散在する粉末や切削屑などの不要物を処理する吸引装置を備えた。
以上説明したように請求項1に係る発明によれば、冷却すると固化する液体を用いて、目的とする三次元造形物の形状に倣った壁部を形成し、その壁部内で重合反応を起こさせるため、三次元造形物の形状を形成し易い。更に、フィラーなどに頼らず、造形プロセス中にレドックス触媒重合反応を起こさせることにより、物性の優れた樹脂製の造形物を作り上げることができる。
請求項2に係る発明によれば、重合反応性液体に光重合開始剤を配合し、更に光重合開始剤を光開裂反応させる紫外線・赤外線・可視光線などの光線を照射することにより、重合の反応速度を上げることで、造形速度を早くすることができる。
請求項3に係る発明によれば、重合反応性液体を顔料又は染料にて着色することにより、容易に三次元造形物を着色することができる。
請求項4に係る発明によれば、冷却すると固化する液体を用いて、目的とする三次元造形物の形状に倣った壁部を形成し、その壁部内で重合反応を起こさせるため、三次元造形物の形状を形成し易い。更に、フィラーなどに頼らず、造形プロセス中にレドックス触媒重合反応を起こさせることにより、物性の優れた樹脂製の造形物を製造することができる。
請求項5に係る発明によれば、第1の重合反応性液体及び第2の重合反応性液体に光重合開始剤を配合し、更に光重合開始剤を光開裂反応させる紫外線・赤外線・可視光線などの光線を照射することにより、重合の反応速度を上げることで、造形速度を早くすることができる。
請求項6に係る発明によれば、高分子樹脂層の面を平坦にする切削装置を設けたことにより、品質のよい三次元造形物を製造することができる。
請求項7に係る発明によれば、散在する切削屑などの不要物を処理する吸引装置を設けたことにより、それらが三次元造形物に混入することがなく、品質のよい三次元造形物を製造することができる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。ここで、図1は本発明に係る三次元造形装置の構成図、図2は三次元造形の作業手順を示すフローチャート、図3は各工程の説明図である。
本発明に係る三次元造形装置は、図1に示すように、水平且つ平坦なテーブル1と、テーブル1の上に冷却すると固化するワックス液2を吐出するワックス塗布装置3と、第1の重合反応性液体4を吐出する前後・左右方向に可動自在な第1液体吐出装置5と、第2の重合反応性液体6を吐出する前後・左右方向に可動自在な第2液体吐出装置7と、第1の重合反応性液体4及び第2の重合反応性液体6に光重合開始剤8を配合する配合装置9と、光重合開始剤8を光開裂反応させる光線を照射する光源10と、樹脂層の面などを平坦にする切削装置11と、散在する粉末や切削屑などの不要物を処理する吸引装置12などを備えている。なお、これらの装置1,3,5,7,9,10,11,12は、密閉された空間(不図示)内に配置されている。
テーブル1は、上下方向(Z軸)が可動自在で、上下方向の任意の位置で位置決めできるように構成されている。ワックス塗布装置3と第1液体吐出装置5と第2液体吐出装置7は、テーブル1の上方に配置され、前後方向(X軸)及び左右方向(Y軸)が可動自在に構成されている。テーブル1、ワックス塗布装置3、第1液体吐出装置5、第2液体吐出装置7は、夫々NC(数値制御)により、目的とする三次元造形物の形状データに基づいて駆動される。
ワックス塗布装置3は、前後方向(X軸)及び/又は左右方向(Y軸)に動きながら所望な量のワックス液2を吐出して目的の三次元造形物の形状に倣った壁部K1,K2,K3……,Kn(図3)を形成することができる。ワックス液2は、冷却すると固化し、加熱または有機溶剤により容易に溶解する性質を有する。
第1液体吐出装置5は、前後方向(X軸)及び/又は左右方向(Y軸)に動いてワックス液2が固化して形成された壁部内に第1の重合反応性液体4を吐出して貯留することができる。また、第2液体吐出装置7は、前後方向(X軸)及び/又は左右方向(Y軸)に動きながら壁部内に貯留されている第の1重合反応性液体4に対して第2の重合反応性液体6を散布することができる。
第1の重合反応性液体4は、MMA(メチルメタクリレート)液にジメチルパラトルイジンを溶融させたものである。また、第2の重合反応性液体6は、MMA(メチルメタクリレート)液に過酸化ベンゾイルを溶融させたものである。
第1の重合反応性液体4と第2の重合反応性液体6は、室温にて接触・混合されると、一般に知られているレドックス触媒重合反応を起こして硬化する。おおよそ、レドックス触媒重合反応においては、双方の重量比が厳密に一定である必要がなく、混合比に多少のばらつきがあっても、重合反応後の樹脂は、ほぼ同程度の物性を示す。
配合装置9は、第1の重合反応性液体4及び第2の重合反応性液体6に光重合開始剤8を配合し、光源10は、配合された光重合開始剤8を光開裂反応させる紫外線・赤外線・可視光線などの光線を照射する。
ここで、光重合開始剤8としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンや2.2−ジメトキシ−1.2−ジフェニルエタン−1−オンが挙げられるが、要は紫外線・可視光線・赤外線に反応して開裂し、ラジカル重合反応・カチオン重合反応・アニオン重合反応などを起こすものであれば、どんなものでもよい。
切削装置11が、冷えて固化したワックス層の面及び第1の重合反応性液体4と第2の重合反応性液体6が重合反応して形成した樹脂層の面を平坦にするのは、これらの面に積層される次のワックス層及び樹脂層を平滑に形成するためである。
また、吸引装置12が、散在する粉末や切削屑(ワックス、樹脂)などの不要物を吸引処理するのは、これらの不要物が樹脂層に混入することによる品質の低下を防止するためである。
次に、本発明に係る三次元造形装置の動作及び三次元造形方法を、図2に示すフローチャートにより説明する。
先ず、ステップSP1において、図3(a)に示すように、1枚の樹脂層を形成するため、ワックス塗布装置3、第1液体吐出装置5及び第2液体吐出装置7にとって最適な位置(高さ)にテーブル1を位置決めする(テーブル位置決め工程)。
先ず、ステップSP1において、図3(a)に示すように、1枚の樹脂層を形成するため、ワックス塗布装置3、第1液体吐出装置5及び第2液体吐出装置7にとって最適な位置(高さ)にテーブル1を位置決めする(テーブル位置決め工程)。
次いで、ステップSP2において、図3(b)に示すように、テーブル1の上に目的の三次元造形物の形状に倣う壁部K1が得られるようワックス塗布装置3を動かしながらワックス液2を所定の厚さ(例えば、0.1mm)に塗布する(ワックス塗布工程)。ワックス液2は、加熱または有機溶剤により容易に溶解する性質のもので、ワックス塗布装置3から吐出されるときは水と同じくらいの粘度の液体であるが、テーブル1に付着した直後に冷えて固化する。
次いで、ステップSP3において、図3(c)に示すように、ワックス液2が固まって形成された壁部K1の内部に第1液体吐出装置5が第1の重合反応性液体4を所定の厚さ(例えば、壁部K1の高さ0.1mmの約半分である0.05mm)になるまで吐出して貯留する(液体貯留工程)。吐出された第1の重合反応性液体4は、それ自体では重合反応を起こさないため、吐出後も液体のままである。なお、反応速度を上げるために、第1の重合反応性液体4に光重合開始剤8を予め配合しておくこともできる。
次いで、ステップSP4において、図3(d)に示すように、第1の重合反応性液体4が貯留されている部分に、第1の重合反応性液体4の厚さを含めた合計の厚さが壁部K1の高さ(例えば、0.1mm)になるまで、第2の重合反応性液体6を吐出する(液体吐出工程)。なお、反応速度を上げるために、第2の重合反応性液体6に光重合開始剤8を予め配合しておくこともできる。
ステップSP3で吐出される第1の重合反応性液体4とステップSP4で吐出される第2の重合反応性液体6の体積比率は、必ずしも1対1である必要はなく、用途に応じて変更しても差し支えない。
次いで、ステップSP5において、図3(e)に示すように、第1の重合反応性液体4に含まれるジメチルパラトルイジンと第2の重合反応性液体6に含まれる過酸化ベンゾイルが接触した瞬間から反応性ラジカルが発生し、レドックス触媒重合反応を開始し、硬化した樹脂層W1を形成する(樹脂層形成工程)。
なお、第1の重合反応性液体4及び第2の重合反応性液体6に光重合開始剤8を配合した場合には、光重合開始剤8を光開裂反応させる紫外線・赤外線・可視光線などの光線を光源10から放射するとよい。そうすれば、第1の重合反応性液体4と第2の重合反応性液体6の硬化速度が上がり、造形速度を早くすることができる。
また、硬化した樹脂層W1の面及び固化したワックス層の面を切削して平坦にする必要があるならば、ステップSP6において、吸引装置12で切削面の周囲を吸引しながら切削装置11で硬化した樹脂層W1の面及び固化したワックス層の面を切削するのが、好ましい(樹脂層切削工程)。
同様に、ステップSP1〜ステップSP6を順次繰り返すことにより、図3(f)に示すように、ワックス液2で壁部K2,K3……,Knを形成し、第1の重合反応性液体4に含まれるジメチルパラトルイジンと第2の重合反応性液体6に含まれる過酸化ベンゾイルでレドックス触媒重合反応を起こさせ、樹脂層W2,W3……Wnを積層していく(積層完了工程)。すると、目的とする三次元造形物Wが形成される。
積層作業が終了したら、固化したワックス液2を加熱または有機溶剤により溶解して取り除き、中空の三次元造形物Wを得ることができる。このようにして形成された三次元造形物Wは、例えば耳あな形補聴器のシェルに適用することができる。
本発明では、テーブル1を上下方向(Z軸)に可動自在にし、ワックス塗布装置3、第1液体吐出装置5及び第2液体吐出装置7は、前後方向(X軸)・左右方向(Y軸)に可動自在にした。
しかし、テーブル1を前後方向(X軸)・左右方向(Y軸)・上下方向(Z軸)に可動自在にして、ワックス塗布装置3、第1液体吐出装置5及び第2液体吐出装置7を固定することもできる。また、テーブル1を固定し、ワックス塗布装置3、第1液体吐出装置5及び第2液体吐出装置7を前後方向(X軸)・左右方向(Y軸)・上下方向(Z軸)に可動自在にすることもできる。
しかし、テーブル1を前後方向(X軸)・左右方向(Y軸)・上下方向(Z軸)に可動自在にして、ワックス塗布装置3、第1液体吐出装置5及び第2液体吐出装置7を固定することもできる。また、テーブル1を固定し、ワックス塗布装置3、第1液体吐出装置5及び第2液体吐出装置7を前後方向(X軸)・左右方向(Y軸)・上下方向(Z軸)に可動自在にすることもできる。
本発明の実施の形態では、第1の重合反応性液体4を最初に吐出し、次いで第2の重合反応性液体6を吐出したが、吐出する順番はいずれが最初でもかまわない。
また、本発明の実施の形態では、第1の重合反応性液体4としてジメチルパラトルイジンを含んだMMA液、第2の重合反応性液体6として過酸化ベンゾイルをPMMAに溶融したものを用いたが、液体と液体が反応してラジカル等を発生し高分子樹脂を形成するのであれば、それぞれに含まれるものはどんなものでもよい。
例えば、ジメチルパラトルイジン以外の第三級アミンを含んだフェノキシエチルメタクリレート液と、過酸化ベンゾイル以外の反応性有機化酸化物が溶融したMMA液でもよい。また、過酸化ベンゾイルを第1の重合反応性液体4に、N,N−ジメチルアニリンを第2の重合反応性液体6に配合してもよい。
また、別の例として、第1の重合反応性液体4は、MMA(メチルメタクリレート)液にキュメンヒドロパーオキサイドを溶融させ、また、第2の重合反応性液体6には、MMA(メチルメタクリレート)液に金属塩を配合させる組み合わせもある。
また、ジメチルパラトルイジンのような三級アミンの代わりとして、P−トルエンスルフィン酸を適用してもよく、要は第1の重合反応性液体4と第2の重合反応性液体6が合わさることでラジカル等が発生して重合反応を起こし高分子化するものであれば、レドックス重合反応に拘らず、どんな組み合わせでも適用することができる。
更に、共重合により硬化膜の物性をよくするために、MMA液にジメタクリル酸グリコールを配合するなどしてもよく、要は第1の重合反応性液体4と第2の重合反応性液体6とも、単一成分か複数成分かにこだわる必要はない。
本発明によれば、フィラーなどに頼らず、造形プロセス中にレドックス触媒重合反応をさせることにより、物性の優れた樹脂製の造形物を作り上げることができるだけでなく、そのまま製品として利用することができる。
1…テーブル、2…ワックス液、3…ワックス塗布装置、4…第1の重合反応性液体、5…第1液体吐出装置、6…第2の重合反応性液体、7…第2液体吐出装置、8…光重合開始剤、9…配合装置、10…光源、11…切削装置、12…吸引装置、K1,K2,K3……,Kn…壁部、W…三次元造形物、W1,W2,W3……,Wn…樹脂層。
Claims (7)
- 第1の重合反応性液体と第2の重合反応性液体を重合反応させて三次元造形物を製造する三次元造形方法であって、前記三次元造形物の形状に倣った壁部を形成するために冷却すると固化する液体を塗布する液体塗布工程と、前記壁部内に第1の重合反応性液体を貯留する液体貯留工程と、貯留された第1の重合反応性液体に第2の重合反応性液体を吐出する液体吐出工程と、第1の重合反応性液体と第2の重合反応性液体がレドックス触媒重合反応を起こして高分子樹脂層を形成する樹脂層形成工程とからなり、前記各工程を順次繰り返すことによって、前記高分子樹脂層を積層して三次元造形物を製造することを特徴とする三次元造形方法。
- 前記第1の重合反応性液体及び前記第2の重合反応性液体に、光重合開始剤を配合し、更に前記樹脂層形成工程において、光重合開始剤を光開裂反応させる紫外線・赤外線・可視光線などの光線を照射する請求項1記載の三次元造形方法。
- 前記第1の重合反応性液体と前記第2の重合反応性液体のいずれか一方又は両方が、顔料又は染料にて着色されている請求項1又は2記載の三次元造形方法。
- 第1の重合反応性液体と第2の重合反応性液体を重合反応させて三次元造形物を製造する三次元造形装置であって、上下方向に可動自在なテーブルと、このテーブルの上に三次元造形物の形状に倣った壁部を形成するために冷却すると固化する液体を塗布する前後・左右方向に可動自在な液体塗布装置と、前記壁部内に第1の重合反応性液体を貯留する前後・左右方向に可動自在な第1液体吐出装置と、貯留された第1の重合反応性液体に第2の重合反応性液体を吐出する前後・左右方向に可動自在な第2液体吐出装置を備え、第1の重合反応性液体と第2の重合反応性液体がレドックス触媒重合反応を起こして形成される高分子樹脂層を積層して三次元造形物を製造することを特徴とする三次元造形装置。
- 前記第1の重合反応性液体及び前記第2の重合反応性液体に光重合開始剤を配合する配合装置と、この配合装置により配合された光重合開始剤を光開裂反応させる紫外線・赤外線・可視光線などの光線を照射する光源を備えた請求項4記載の三次元造形装置。
- 前記高分子樹脂層の面を平坦にする切削装置を備えた請求項4又は5記載の三次元造形装置。
- 散在する切削屑などの不要物を処理する吸引装置を備えた請求項4、5又は6記載の三次元造形装置。
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WO2015151313A1 (ja) * | 2014-03-31 | 2015-10-08 | 株式会社東芝 | 積層造形物の製造方法および混合材料 |
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JP2001048932A (ja) | 光造形法用樹脂 |
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