JP2005319566A - クーラント清浄装置 - Google Patents

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裕人 亀井
Tomoyuki Nanba
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Abstract

【課題】 円形クーラントタンク内に貯液されたクーラントに渦流を発生させることにより、クーラント内に含有された切り屑などを処理する円形渦流クーラントタンクを具備したクーラント清浄装置を、最も効率良く稼働させることができる、新規な方式を採用したクーラント清浄装置を提供する。
【解決手段】 円形クーラントタンク13の円周方向に沿ってクーラントを吐出することにより、円形クーラントタンク13内に貯液されたクーラントに渦流27を発生させるための、少なくとも1か所のクーラント吐出ノズル30から吐出されるクーラントを、2〜4分間連続して吐出した後、0.5〜1.5分間停止する間欠運転のサイクルを繰り返し運転する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、工作機械など(以下、加工母機ともいう。)から流出された主に切り屑などを含有するクーラントから、切り屑などを分離処理してクーラントの清浄化をおこなうクーラント清浄装置に関する。
産業界では、リサイクル性の向上のため、加工母機から流出した主に切り屑などを含有しているクーラントの処理を、クーラントタンクを具備したクーラント清浄装置によりおこなう際に、クーラントタンクの底部に切り屑などを溜めないクーラント清浄装置が要望されている。
そこで、本出願人は、特許出願2000年第338331号において、
図4に示した、クーラント内に含有された磁性体の切り屑を処理する磁気分離器14と、クーラントタンク内に貯液されたクーラントに渦流27を発生させるための円形クーラントタンク13と、クーラント循環用クーラントポンプ11と、清浄化されたクリーンクーラントを貯液するクリーン槽23と、クリーン槽23に具備されたクリーンクーラント圧送用クーラントポンプ12と、クーラント循環用クーラントポンプ11が具備されたポンプ室22と、ポンプ室22と円形クーラントタンク13の底面24中央部に具備されたクーラント流出口25を繋ぐ樋26などにより構成された、クーラント清浄装置を開示した。
本発明に係る請求項1は、クーラントタンクの底に溜まる切り屑などを無くすための、新規な方式を採用したクーラント清浄装置を提供することを課題とする。
本発明に係る請求項2は、円形クーラントタンク内の中央部に切り屑などを、より効果的に集積するのに有利な、クーラント清浄装置を提供することを課題とする。
本発明に係る請求項3は、円形クーラントタンク内への流入クーラントによる、請求項1、および請求項2による効果の能率低下を抑制する、クーラント清浄装置を提供することを課題とする。
本発明の請求項1に係るクーラント清浄装置は、
加工母機などから流出された、主に切り屑などを含有するクーラントを貯液するための有底円筒形状の円形クーラントタンク内に貯液されたクーラントに渦流を発生させる渦流発生手段として、円形クーラントタンクの円周に沿ってクーラントを吐出する、少なくとも1か所のクーラントノズルを具備するクーラント清浄装置において、
クーラントノズルから吐出されるクーラントの間欠運転をおこなうことを特徴とするものである。
本発明の請求項2に係るクーラント清浄装置は、
請求項1において、クーラントノズルから吐出されるクーラントを、2〜4分間連続して吐出した後、0.5〜1.5分間停止するサイクルを繰り返すことを特徴とするものである。
本発明の請求項3に係るクーラント清浄装置は、
請求項1、および請求項2において、
円形クーラントタンク内へと流入されるクーラントなどを、円形クーラントタンクの中心部の上部から流入させることを特徴とするものである。
請求項1に係る、
円形クーラントタンク内に貯液されたクーラントに渦流を発生させるため、円形クーラントタンクの円周に沿ってクーラントを吐出する少なくとも1か所のクーラントノズルを具備し、クーラントノズルから吐出されるクーラントの間欠運転をおこなうことができるクーラント清浄装置によれば、
円形クーラントタンク内のクーラント中に含有された切り屑などを、円形クーラントタンク内中央の底部へと効率良く集積でき回収することができる。
請求項2に係る、
前述の、クーラントノズルから吐出されるクーラントの間欠運転を、2〜4分間連続して吐出した後0.5〜1.5分間停止するサイクルを繰り返すクーラント清浄装置によれば、
上述の請求項1の効果を、より増大することができる。
請求項3に係る、
円形クーラントタンク内へと流入されるクーラントなどを、円形クーラントタンクの中心部の上部から流入させるクーラント清浄装置によれば、
上述の請求項1、および請求項2による効果の、能率低下を抑制することができる。
また、上記の効果の他、クーラントタンク内の清掃頻度の減少、クーラントの腐敗防止、ランニングコストの低減、などの効果が考えられ、反復使用する産業機械などのクーラントに関し、清浄度を維持し寿命を延長させることにより、加工母機の性能を保持でき全体的に稼働費用の低減に寄与できるものである。
発明を実施するための最良の状態
本実施形態に係るクーラント清浄装置は、加工母機から流出された切り屑などを含有しているクーラントの処理をおこなうクーラント清浄装置である。
なお、本実施形態に係るクーラント清浄装置は、加工母機から流出した切り屑などを含有しているクーラントの処理をおこなう際に、クーラントタンクの底に切り屑などを溜めないクーラント清浄装置が要望されている。
以下、本発明の代表的な実施形態を図面を参照して説明する。
ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、形状、材質、その相対位置などは、特に特定的な記載がないかぎりはこの発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではなく、単なる説明例にすぎない。
加工母機から流出したクーラント内に含有する切り屑などの処理をおこなう、本実施形態に係るクーラント清浄装置について、図1、図2、及び図3に基ずいて説明する。
加工母機から流出されたクーラント内に含有する切り屑が磁性体の場合の、本実施形態に係るクーラント清浄装置は、クーラント循環用クーラントポンプ11と清浄化されたクリーンクーラント圧送用クーラントポンプ12の2台のクーラントポンプを具備する円形クーラントタンク13、および磁気分離器14などにより構成されている。
加工母機から流出された磁性体の切り屑などを含有したクーラントは、先ず磁気分離器14に流入され、クーラント中の磁性体の切り屑の処理がおこなわれる。
磁気分離器14は、非磁性回転円筒内に固定のマグネットを内蔵した回転円筒15を電動機16により回転させ、この回転円筒15と半円筒形の底板17間を所定の隙間で形成させた流路18内に磁性体の切り屑を含有したクーラントを通過させて、クーラント中の磁性体のスラッジを回転円筒15の外周に吸着分離させることにより処理する。磁気分離器14より流出された処理後のクーラントは、円形クーラントタンク13の中心部の上部から円形クーラントタンク13内へと流入される。
なお、回転円筒15の外周に吸着された磁性体のスラッジは、絞りローラ19により押圧されて脱水され、掻き板20により掻き取られて、受け箱21内に排出される。
円形クーラントタンク13の外壁に設置されたポンプ室22にはクーラント循環用クーラントポンプ11が、また同様に円形クーラントタンク13の外壁に設置されたクリーン槽23には清浄化されたクーラントを加工母機に圧送するクリーンクーラント圧送用クーラントポンプ12が、それぞれ具備されている。
クーラント循環用クーラントポンプ11が具備されたポンプ室22は、ポンプ室22の下面で円形クーラントタンク13の中央底面24に具備されたクーラント流出口25との間を樋26により接続され、ポンプ室22に具備されたクーラント循環用クーラントポンプ11が、ポンプ室22内のクーラントを汲み上げる。
クーラント循環用クーラントポンプ11がポンプ室22内のクーラントを汲み上げることにより、円形クーラントタンク13内のクーラントがクーラント流出口25から樋26を経由してポンプ室22内に流れ込み、この流れが円形クーラントタンク13内のクーラントが円形クーラントタンク13の外部に吸引される吸引力となり、円形クーラントタンク13底面24中央部のクーラント流出口25から円形クーラントタンク13内のクーラント液面にかけて、北半球においては左巻きの渦流27が発生し(コリオリの力)、磁気分離器14により捕集することができなかったクーラント中の残存切り屑は、円形クーラントタンク13内の左巻きの渦流27によりクーラントと共に回転しながら徐々に沈降を続け、円形クーラントタンク13の中央部底面24に集積する。
クーラント循環用クーラントポンプ11の吐出配管28途中にはT字接続管29が設けられ、クーラント循環用クーラントポンプ11により吸引された円形クーラントタンク13内のクーラントの一部が、円形クーラントタンク13の接線方向に具備された2か所のクーラント吐出ノズル30を介して、円形クーラントタンク13内に噴出され、前述の“コリオリの力”により発生した渦流27が増幅され、前述の渦流27による効果が増大する。
なお、本発明者は、上述の、円形クーラントタンク13内のクーラントに渦流27を発生させることにより、クーラント中の切り屑などを円形クーラントタンク13の底面24中央部により効果的に集積させる方法として、連続運転中の渦流27の回転運動を停止させることにより、クーラントに発生した渦流27が除々に弱くなっていくと、ある時点でクーラント中の切り屑などが円形クーラントタンク13の底面24中央部に集積し易いことを見つけ出し、クーラント吐出ノズル30により発生する渦流27によるクーラントの回転運動を2〜4分間連続運転した後、0.5〜1.5分間停止させる間欠運転による稼働サイクルに設定することが、より効果的に円形クーラントタンク13の底面24中央部にクーラント中の切り屑などを集積できることを見出した。
そのため、クーラント吐出ノズル30からのクーラント吐出の入切を制御するための電磁弁31を、T字接続管29と、2か所のクーラント吐出ノズル30の間に具備した。
図3に本稼働サイクルの一例を示す。
クーラント循環用クーラントポンプ11により吸引された、残存切り屑を含有したクーラントは、再度磁気分離器14へと送り込まれ、この循環を繰り返す。
円形クーラントタンク13の外壁の一部には、円形クーラントタンク13内の清浄度が最も高い円形クーラントタンク13の外周面のクーラントを加工母機に送り込むためのクリーンクーラント圧送用クーラントポンプ12を設置したクリーン槽23が設けられ、円形クーラントタンク13とクリーン槽23とはアンダーフロー構造の切り欠き穴32により通じている。
その他、本発明装置は、前にも述べたように、上記しかつ図面に示した実施例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更しうるものでる。
本発明のクーラント清浄装置の正面を示す説明図である。 本発明のクーラント清浄装置の平面を示す説明図である。 本発明のクーラント清浄装置の稼働サイクルの一例である。 本出願人が開示した特許出願2000年第338331号による発明のクーラント清浄装置の正面を示す説明図である。
符号の説明
11・・・クーラント循環用クーラントポンプ 12・・・クリーンクーラント圧送用クーラントポンプ
13・・・円形クーラントタンク 14・・・磁気分離器
15・・・回転円筒 16・・・電動機
17・・・底板 18・・・流路
19・・・絞りローラ 20・・・掻き板
21・・・受け箱 22・・・ポンプ室
23・・・クリーン槽 24・・・底面
25・・・クーラント流出口 26・・・樋
27・・・渦流 28・・・吐出配管
29・・・T字接続管 30・・・クーラント吐出ノズル
31・・・電磁弁 32・・・切り欠き穴

Claims (3)

  1. 工作機械などから流出された、主に切り屑などを含有するクーラントを貯液するための有底円筒形状の円形クーラントタンク内に貯液された前記クーラントに渦流を発生させる渦流発生手段として、前記円形クーラントタンクの円周に沿ってクーラントを吐出する、少なくとも1か所のクーラントノズルを具備するクーラント清浄装置において、
    前記クーラントノズルから吐出されるクーラントの間欠運転をおこなうことを特徴とするクーラント清浄装置。
  2. 請求項1において、
    前記クーラントノズルから吐出されるクーラントを、2〜4分間連続して吐出した後、0.5〜1.5分間停止するサイクルを繰り返すことを特徴とするクーラント清浄装置。
  3. 請求項1、及び請求項2において、
    前記円形クーラントタンク内へと流入される前記クーラントなどを、前記円形クーラントタンクの中心部の上部から流入させることを特徴とするクーラント清浄装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014087871A (ja) * 2012-10-30 2014-05-15 Jtekt Corp クーラントシステム
WO2023021700A1 (ja) * 2021-08-20 2023-02-23 Dmg森精機株式会社 クーラント処理装置

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