JP2005319397A - 中空糸型モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】
バッフル板と中空糸束の一部との固着により糸の一部が損傷しても、被処理液に処理液が混入することがなく、安全でかつ製品の歩留まりを向上させることができる中空糸型モジュールを提供する。
【解決手段】
筒型ケーシング2内に装填された中空糸束5の両端部を樹脂組成物10で封止してケーシング2内を被処理液が通る被処理液空間と処理液が通る処理液空間とに区画し、ケーシング2の両端近傍に処理液の流入口13または流出口14となる接続口を設けた中空糸型モジュールであって、中空糸束5を構成する糸群のうち、少なくとも流入口13または流出口14の近傍に配置されてバッフル板に接触する可能性のある糸が中実糸51である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、血液浄化等に使用する中空糸型モジュールに係り、特に筒型ケーシング内に充填する中空糸膜の束(以下、中空糸束という。)の構造を改良した中空糸型モジュールに関する。
この種の中空糸型モジュールは、筒型ケーシング内に中空糸束を充填すると共に、この中空糸束の両端を樹脂組成物でケーシング内面に固定し、ケーシングの両端に被処理液の供給口または排出口となる接続口を備えるキャップ部材をそれぞれ装着し、ケーシングの外周部両端近傍に処理液の流入口及び流出口となる接続口を設け、上記供給口から被処理液を供給して各中空糸膜の内部を通過する際にその外側の処理液により浄化処理を行う装置である。
この中空糸束の両端部を樹脂組成物で固定する工程はポッティング工程といい、例えば、中空糸束を装填したケーシングの両端開口にキャップを被せて閉塞し、この状態でケーシング内に、当該ケーシングの外周部両端近傍に突設した処理液の流入口及び流出口からポリウレタンなどの樹脂液を注入し、この樹脂液を遠心力によりケーシングの端部に流動させて硬化させ、その後、キャップを外して不要部分を切除することにより中空糸束の端部をケーシング内の端部に固定するとともに中空糸膜の両端を開口している。
また、図9に示すように、ケーシング62内の処理液の流入口63及び流出口64に対応する位置には、これら流入口63及び流出口64の開口と糸束との間に緩衝板(バッフル板)65を設け、中空糸型モジュール61の使用時に流入する処理液をバッフル板65に当てて分散することにより中空糸膜の破損を防止し、また、中空糸型モジュール61の製造時には注入される樹脂液をバッフル板65により案内する。このバッフル板65は、基端部がケーシング62の内周面に固定されると共に、先端部がケーシング62の開口端部に向けて延出された舌片状の部材として形成されている。なお、図9において、66は樹脂組成物、67は中空糸束である。
これに関連する技術が、例えば、特開2000−42100号公報(特許文献1)及び特許第3186138号公報(特許文献2)に提案されている。
特許文献1には、ハウジングの内側でかつ該ハウジング内面から離れた位置で該側部開口に面して該ハウジングの長手方向の中心側から該ハウジング端部方向へ向かって立設されたリブを有し、該リブのリブ頂部近傍の中空糸膜側面と該中空糸膜とが接触しないように、該リブ頂部近傍の中空糸膜側面とその周辺の中空糸膜との間に空間を設けることができる形状とする中空糸膜型流体処理装置の発明が開示されている。そして、この発明は、ハウジング端部側面に設けられた開口部よりポッティング剤を注入し、隔壁を形成する際、隔壁形成部以外の中空糸膜に、ポッティング剤が接触、付着し、ハウジングに隔壁形成部以外の中空糸膜が接着してしまうことを防止し、中空糸膜の折損等によるリークを防止するものである。
また、特許文献2には、側面に垂直方向に透析液入口ノズル及び透析液出口ノズルが設けられた円筒状容器に中空糸膜束が挿入されてなる中空糸膜型の血液透析器において、少なくとも透析液入口ノズルが、透析液入口ノズルの奥に堰を設けず、ノズル内側端における流路断面積がノズル外側端のそれより小さく絞られており、且つノズル内側端における流路中心がノズル外側端における流路中心よりも透析液流上流側に偏心していることを要旨とする中空糸膜型の血液透析器に係る発明が開示されている。この発明は、透析液の流入の仕方を最大限に効率の良い状態とし、以って透析効率の向上を図るものである。
なお、特許文献1及び特許文献2において、リブや堰が上記バッフル板に相当する
特開2000−42100号公報 特許第3186138号公報
ところで、従来の中空糸型モジュールでは、図9に示したように、筒型ケーシング62内の処理液の流入口63及び流出口64に対応する位置にバッフル板65が設けられており、製造時には、上記バッフル板65を経てポッティング剤としての樹脂液が流入するが、このバッフル板65と干渉するレベルまで樹脂液が上昇することがある。この場合、樹脂液の上昇(這い上がり)が大きいとバッフル板65に中空糸束67の一部が固着され、その後の振動や衝撃により中空糸の損傷を誘発することがある。中空糸が損傷を受けると製品の気密性試験において不適合品として除去され、製品の歩留まりが低下することになり、特に中空糸の充填率が高い場合には顕著となる。また、検査で適合となった場合でも、輸送時の振動や衝撃等により、中空糸の損傷を誘発する可能性があった。
このようなバッフル板と中空糸束の一部との固着現象は、筒型ケーシング内面とバッフル板との隙間が小さいため、その隙間に樹脂液が回り込んで保持され易く、樹脂液のレベルを管理していても回避することが容易ではなかった。
特許文献1では、バッフル板(リブ)の頂部近傍において中空糸側面とその周辺の中空糸との間に空間を設けるような形状にすることで、中空糸損傷の誘発を防ごうとしているが、中空糸の充填率を上げた場合にはその効果は期待できない。また、形状が複雑となり、成形時のコスト高など経済性に劣り、根本的な解決策とはならない。
特許文献2では、透析液入口ノズルの奥にバッフル板を設けず、透析液入口ノズルの形状を工夫しているが、中空糸型モジュールの使用時に該ノズルから流入した透析液が中空糸束に直接当たるので、依然として中空糸が損傷する虞れがある。
本発明は、上記に鑑みて提案されたものであり、バッフル板と糸束の一部との固着により糸の一部が損傷しても、気密性を保持することができ、安全でかつ製品の歩留まりを向上させることができる中空糸型モジュールを提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するためになされたものであり、請求項1に記載のものは、ケース内に装填された中空糸束の両端部を樹脂組成物で封止してケース内を被処理液が通る被処理液空間と処理液が通る処理液空間とに区画し、上記ケースの両端に被処理液の供給口または排出口となる接続口を設けて前記被処理液空間と連通し、ケースの両端近傍に処理液の流入口または流出口となる接続口を設けて前記処理液空間と連通し、接続口と中空糸束との間にバッフル板を設けた中空糸型モジュールにおいて、
上記中空糸束を構成する糸群のうち、少なくとも上記流入口または流出口近傍に配置されている糸が中実糸であることを特徴とする。
請求項2に記載のものは、前記中空糸束を構成する糸群のうち、その周縁部分が中実糸で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の中空糸型モジュールである。
請求項3に記載のものは、前記中空糸束が複数の分割束の集合により構成され、各分割束の周縁部分が中実糸で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の中空糸型モジュールである。
請求項4に記載のものは、前記中実糸の最大外径が中空糸の外径以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の中空糸型モジュールである。
請求項5に記載のものは、前記中実糸の断面積が中空糸の断面積以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の中空糸型モジュールである。
請求項6に記載のものは、前記中実糸が複数本の中空糸の周囲を旋回して取り巻く状態で配されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の中空糸型モジュールである。
本発明の中空糸型モジュールによれば、以下のような優れた効果を奏する。
中空糸束を構成する糸群のうち、少なくとも処理液の流入口または流出口の近傍に配置される糸が中実糸であるので、バッフル板と中空糸束の一部との固着が生じても、固着するのは上記流入口または流出口の近傍に配置された中実糸であり、この中実糸が損傷しても、被処理液に処理液が混入することがなく、安全でかつ製品の歩留まりを向上させることができる。
そして、中空糸束を構成する糸群の周縁部分を中実糸で構成すると、ケース内へ中空糸束を充填する際に、周方向における位置合わせを行う必要がないので、装填作業が容易である。
また、複数の中空糸の周囲を中実糸が旋回して取り巻くように配すると、取り巻いた中空糸の周囲に適宜の隙間を確保することができるので、中空糸束の充填率を上げても処理液を積極的に接触させることができ、これにより処理の効率を向上させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る中空糸型モジュールにおける第1の実施形態の片半を断面図にした正面図である。
中空糸型モジュール1は、図1に示すように、筒型ケーシング2の内部に中空糸束5を充填し、筒型ケーシング2の一方の端部に、被処理液(例えば、血液)を導入する供給口6を突設したキャップ部材7を螺合装着するとともに、他方の端部に、処理された血液が流出する排出口8を突設したキャップ部材9を螺合装着し、筒型ケーシング2内の両端部に、中空糸束5の端部をポリウレタン樹脂等の樹脂組成物によりケーシング2内面に接着固定するポッティング部10をそれぞれ設けて封止し、ケーシング2内の空間を被処理液が通る被処理液空間(各中空糸の内側)と処理液が通る処理液空間(各中空糸の外側)とに区画し、前記供給口6及び排出口8を被処理液空間に連通してある。また、筒型ケーシング2の外周両端部近傍に浄化処理する処理液(例えば、透析液)の流入口13及び流出口14となる接続口をケーシング2の中心線(軸線)と略直交する線上に設け、該流入口13及び流出口14を前記処理液空間に連通してある。したがって、上記供給口6から供給する血液等の被処理液を、中空糸11を介して上記流入口13から注入される透析液等の処理液により浄化処理することができる。
筒型ケーシング2は、キャップ部材7,9と共に本発明のケースを構成する部材であり、本実施形態では両端部分に拡径部2´をそれぞれ形成した略円筒体を呈しており、例えば、ポリカーボネート、オレフィン系樹脂(例えば、ポリスチレン、ポリプロピレン)等の合成樹脂材料により上記流入口13及び流出口14とともに一体成型してあり、中空糸束5の状況等が把握し易いように透明の容器として形成している。
キャップ部材7,9は、筒型ケーシング2の両端開口部を閉塞するように螺合装着される蓋状の部材であり、例えば、ポリカーボネート、オレフィン系樹脂(例えば、ポリスチレン、ポリプロピレン)等の合成樹脂材料により成型され、被処理液の供給口6または排出口8が突設してある。一方のキャップ部材7に突設された供給口6と、他方のキャップ部材9に突設された排出口8とは、血液等の被処理液の移送チューブの接続口として機能するものである。そして、これらのキャップ部材7,9の内周面には雌ネジ部21が形成されている。キャップ部材7,9の雌ネジ部21は、筒型ケーシング2の両端のキャップ装着部20に形成した雄ネジ部22に螺合して装着するためのものであり、例えば、超音波溶着等により固定される。また、キャップ部材7,9の液密性はその内部に装着したOリング23のシール性で確保している。
供給口6及び排出口8は、ノズル状の短管口としてキャップ部材7,9と共に一体成型され、本実施形態では、上記供給口6は、被処理液供給側のキャップ部材7の中心部、即ち、上記中空糸束5の軸心に相当する部位に軸方向外方へ突設しており、上記排出口8も、上記中空糸束5の軸心に相当する部位に上記供給口6と相反する方向へ突設している。
また、筒型ケーシング2内の拡径部2´の少なくとも処理液流入部30には、拡径部2´の基端からケーシング2の開口部に向けて舌片状のバッフル板41を設けている。このバッフル板41は、接続口と中空糸束5との間に設けられ、使用時に注入される処理液を分散して処理液が中空糸束5に直接当たるのを防止するための遮蔽手段であり、また、上記ポッティング部10を形成するために製造時に注入される液状の樹脂組成物を案内する機能も有する。したがって、本実施形態では、筒型ケーシング2内の処理液流入部30のみならず、処理液流出部31にも同様のバッフル板41を設けている。このバッフル板41は、図1及び図2に示すように、ケーシング2の内周面に沿って彎曲した状態で延設され、その軸方向の先端部が上記ポッティング部(樹脂組成物層)10の手前まで延出され、拡径部2´の内周面との間には処理液が通る所定の空間が確保されている。なお、バッフル板41の内側の面(中空糸束5側の面)は、本実施形態ではケーシング2の小径部分の内周面の延長面と同一面上に位置するが、前記延長面よりも多少外側(中空糸束5とは反対側)に位置するようにしてもよい。
次に、筒型ケーシング2内に充填する上記中空糸束5の構造について説明する。
中空糸束5は多数の中空糸(中空糸膜)11及び中実糸(捨て糸)51の束であり、これら中空糸11及び中実糸51としては、セルロースアセテート、銅アンモニアセルロース、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、ポリスルホン、ポリアミド、ポリエステル系ポリマーアロイ等、セルロース系中空繊維や合成高分子中空繊維等、適宜な材質の中空繊維または中実繊維を用いることができる。
ここで、「中空糸」とは内部に被処理液の流路となる中空孔を有する円筒状の糸膜であり、中空孔の開口端が封止されることなくポッティング部10の外側の面で開口しており、処理機能を備えている。一方、「中実糸」とは内部に流路を有しない糸体であり、透析等の処理機能は備えていない。
上述したように、上記中空糸束5は多数の中空糸(中空糸膜)11及び中実糸51を束ねたものであり、この中空糸束5を構成する糸群のうち、少なくとも処理液の流入口13または流出口14の近傍に配置されている糸束の端の糸、すなわち、少なくとも上記バッフル板41と接触する可能性がある部分に配置された糸は中実糸51で構成されている。
例えば、図3に示すように、バッフル板(図示せず)に接する部分及びその近傍部分を透析等の処理に寄与しない複数の中実糸51で構成し、この中実糸51の部分を除いた他の部分を透析等の処理に寄与する中空糸11で構成する。このようにバッフル板41と接する部分に中実糸51を配することにより、ポッティング工程で液状の樹脂組成物の這い上がり等によりバッフル板41と中空糸束5の一部との固着が生じても、固着するのは上記流入口13または流出口14の近傍に配されている糸束の端の部分、すなわち、バッフル板41と接する部分に配置された中実糸51であり、たとえこの中実糸51が損傷しても、その他の部分に配されている中空糸11は健在であるので、被処理液に処理液が混入することがなく、安全でかつ製品の歩留まりを向上させることができる。
なお、図3に示す中空糸束5の横断面において、小さな黒丸で示した部分が中実糸51であり、その他の黒く塗りつぶした部分が中空糸11である。この図3に示すように、本実施形態では、中空糸束5の一部分に複数本の中実糸51を小さな束にして配すると、中実糸51の束が中空糸束5の軸線方向に沿ってほぼ一直線上に束ねられることとなる。したがって、この糸束を筒型ケーシング2内に挿入して中実糸51の束の部分を流入口13または流出口14のいずれか一方の近傍(バッフル板41)に位置合わせすれば、他方の口の近傍(バッフル板41)に中実糸51の束が自ずと配置されることになり、中空糸束5をケーシング2内に挿入する際の位置合わせ工程を容易に行うことができる。
中実糸51は内部に流路を有しない糸体なので強度が大きく、固着した後に振動や衝撃を受けても損傷に耐え易く、また透析等の処理性能には直接寄与しないので、損傷したとしてもモジュールとしては処理性能を損なうことはない。なお、この中実糸51の断面形状は円形であっても、或いは異形であってもよい。さらには捲縮を付与した形態でもよい。また、中実糸51の最大外径は中空糸11の外径以下とし、その断面積は中空糸11の外径部の断面積以下であることが好ましい。例えば、外径270μm、内径210μm(膜厚30μm)の中空糸11の場合は、中実糸51の最大外径は270μm以下である。中実糸51の最大外径や断面積をこのように設定することにより、中空糸束5の充填率を上げても中空糸束内の糸間に適宜の隙間を確保することができ、処理液の液流れを略均一にすることができる。また、処理液の流入に際して妨げとならない。
また、図4に示すように、上記中空糸束5を構成する糸群のうち、バッフル板41と接する外側一部分のみならず、該中空糸束5を構成する糸群の周縁部分を透析等の処理に寄与しない中実糸51で構成し、中空糸束全体の外周部を中実糸51の層51´で覆うようにしてもよい。この場合、中空糸束5を構成する糸群の周縁部分に中実糸51の層51´が配してあるので、筒型ケーシング2内へ中空糸束5を充填する際に、周方向における位置合わせを行う必要がない。なお、図4に示す中空糸束5の横断面において、小さな黒丸で示した部分が中実糸51(径方向に複数本存在するが図面の便宜上小さな黒丸で位置を示してある。)であり、その内側の黒く塗りつぶした部分が中空糸11である。
中空糸束5を構成する糸群の周縁部分のみならず、中空糸束5を構成する糸群の内側部分に、規則的または不規則的に透析等の処理に寄与しない中実糸51を介在させてもよい。例えば、図5に示すように、中空糸束5を複数の束に分割し、各分割束55の外周部に中実糸51を配し、これらをまとめて中空糸束5とし、筒型ケーシング2内に充填してもよい。この実施形態において、中実糸51は、中空糸束5を構成する糸群の内側部分に規則的に介在しており、上記バッフル板41と接する部分にも配されている。このように中空糸束5を構成する糸群の内側部分にも中実糸51を介在させることにより、中空糸同士の接触を減少せしめ、中空糸束5内の糸間に隙間を確保することができ、処理液の偏流を防いで均一化できるため、中空糸膜を介した物質交換効率を高めることも可能となる。なお、図5に示す中空糸束5の横断面において、各分割束55の外周部に存在する小さな黒丸で示した部分が中実糸51であり、その内側の黒く塗りつぶした部分が中空糸11である。
このように中空糸束5を構成する多数の中空糸11及び中実糸51は、通常は上記ケーシング2の軸方向と同方向に沿って配すればよく、これらの糸が同方向に沿っていても、中実糸51が介在することにより中空糸束5内の糸間に適宜の隙間を確保することができ、処理液の液流れを略均一にすることができる。また、中空糸束5の周囲を中実糸51が旋回して取り巻くように配することにより、中空糸束5の周囲に適宜の隙間を確保することができる。この様に構成すると、中空糸束5の充填率を上げても処理液が偏流を起こすことなく流動することができ、これにより処理効率を向上させることができ、特に、図4及び図5に示した糸構成の中空糸束5の場合に好ましい。具体的には、図6に示すように、中空糸束5全体の外周部を覆う中実糸51を該中空糸束5の周囲を旋回して取り巻くように螺旋状に配してもよいし、あるいは、図7に示すように、中空糸束5を複数の束に分割し、各分割束55の外周部に中実糸51をその周囲を旋回して取り巻くように螺旋状に配してもよい。
以上のような糸構成で束ねられた中空糸束5は、その状態で筒型ケーシング2内に装填され、該ケーシング2の両端開口にキャップを被せて閉塞し、この状態でケーシング2内に、当該ケーシング2の外周部両端近傍に突設した処理液の流入口13及び流出口14からポリウレタンなどの液状の樹脂組成物を注入し、このケーシング2を長手方向の中心部を軸として回転させ、液状の樹脂組成物を遠心力によりケーシング2の両端部に流動させて硬化させ、その後、キャップを外して不要部分を切除することにより、図8に示すように、中空糸束5の端部をケーシング2内の端部に固定しており、その切除作業によって中空糸束5のうちの中空糸11の両端を開口することになる。なお、図8は、図4の糸構成の中空糸束5の切除面を示している。
このように、本実施形態の中空糸型モジュール1によれば、上記中空糸束5を構成する糸群のうち、少なくとも処理液の流入口13または流出口14の近傍に配置されている部分、すなわち、上記バッフル板41と固着し易い部分に中実糸51を配しているので、中空糸11の固着を防止することができ、中空糸11の気密性の低下による製品検査での不適合品が減少し、製品の歩留まりを向上させることができる。また、バッフル板41と中実糸51との固着が生じても、中実糸51の強度は中空糸11に比して大きいので、切断して製品に影響を及ぼすことはない。さらに、中実糸51を介在させても、中空糸11の処理性能は害されないので、良好な処理性能を保持することができ、却って、スペースヤーンとしての性能向上を期待しうるものである。
なお、上記実施形態では、説明の便宜上から、筒型ケーシング2の接続口の一方を流入口13、他方を流出口14と称し、またキャップ部材7,9の接続口の一方を供給口6、他方を排出口8と称しているが、それぞれ一方は他方の、他方は一方の機能を有し、使用目的に応じて適宜、被処理液及び処理液の流れ方向を変更し得るものである。また、上記実施形態では、ケーシング2に流入口13と流出口14を設けたが、本発明はこれに限定されるものではない。即ち、キャップ部材に流入口と流出口を設けてもよい。要するに、中空糸束を装填するケースの両端に被処理液の供給口または排出口となる接続口を設けて被処理液空間と連通し、ケースの両端近傍に処理液の流入口または流出口となる接続口を設けて前記処理液空間と連通すればよい。
また、上記の実施形態では血液浄化処理(透析)用の中空糸型モジュールについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、血液成分抽出器や飲料の浄化器などでもよい。
本発明に係る中空糸型モジュールの片半を断面図にした正面図である。 本実施形態の中空糸型モジュールにおけるバッフル板の構造を示す概略断面図である。 バッフル板に接する部分及びその近傍部分を中実糸で構成した場合の糸構成を示す概略斜視図である。 中空糸束を構成する糸群の周縁部分を中実糸で構成した場合の糸構成を示す概略斜視図である。 各分割束の外周部に中実糸を配し、これらをまとめて中空糸束とした場合の糸構成を示す概略斜視図である。 図4の糸構成において、中空糸束全体の外周部を覆う中実糸を中空糸束の周囲を旋回して取り巻くように配した状態を示す概略斜視図である。 図5の糸構成において、中空糸束の外周部に位置する中実糸を用いて、中空糸束の周囲を旋回して取り巻くように配した状態を示す概略斜視図である。 ポッティング工程における中空糸束の切除面を示す概略平面図である。 従来の中空糸型モジュールにおける不具合を説明するための概略図である。
符号の説明
1 中空糸型モジュール
2 筒型ケーシング
5 中空糸束
6 供給口
7,9 キャップ部材
8 排出口
10 ポッティング部
11 中空糸膜
13 注入口
14 流出口
20 キャップ装着部
21 雌ネジ部
22 雄ネジ部
23 Oリング
30 処理液流入部
31 処理液流出部
41 バッフル板
51 中実糸
55 分割束

Claims (6)

  1. ケース内に装填された中空糸束の両端部を樹脂組成物で封止してケース内を被処理液が通る被処理液空間と処理液が通る処理液空間とに区画し、上記ケースの両端に被処理液の供給口または排出口となる接続口を設けて前記被処理液空間と連通し、ケースの両端近傍に処理液の流入口または流出口となる接続口を設けて前記処理液空間と連通し、接続口と中空糸束との間にバッフル板を設けた中空糸型モジュールにおいて、
    上記中空糸束を構成する糸群のうち、少なくとも上記流入口または流出口近傍に配置されている糸が中実糸であることを特徴とする中空糸型モジュール。
  2. 前記中空糸束を構成する糸群のうち、その周縁部分が中実糸で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の中空糸型モジュール。
  3. 前記中空糸束が複数の分割束の集合により構成され、各分割束の周縁部分が中実糸で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の中空糸型モジュール。
  4. 前記中実糸の最大外径が中空糸の外径以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の中空糸型モジュール。
  5. 前記中実糸の断面積が中空糸の断面積以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の中空糸型モジュール。
  6. 前記中実糸が複数本の中空糸の周囲を旋回して取り巻く状態で配されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の中空糸型モジュール。
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