JP2005318793A - モータ及び空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】過電流の発生を抑制できるモータを提供する。
【解決手段】界磁用磁石24を有する回転子と、電機子巻線32及びステータヨーク板31を有する固定子とを備えたブラシレスモータにおいて、ステータヨーク板31に対して複数のスリット41を形成する。この複数のスリット41は、回転子の回転方向Rに沿って、すなわち、回転軸21から周縁部に向かう径方向Dに直交して延びるように形成されている。回転子が回転すると、ステータヨーク板31には径方向あるいはその反対方向に沿って誘導渦電流が生じようとする。しかし、スリット41は径方向に直交しているので、この渦電流の発生を抑制できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、電機子巻線及びヨーク板を有する電機子と、界磁用磁石を有する界磁子とを備えたモータの技術に関する。
電機子巻線及びヨーク板を有する電機子と、界磁用磁石を有する界磁子とを備えたモータとして、例えばアキシャルギャップ型のブラシレスDCモータ(以下、単に「ブラシレスモータ」という。)が知られている。一般に、このようなアキシャルギャップ型のブラシレスモータにおいては、回転軸を中心として回転する回転子が界磁用磁石を有し、固定子が電機子巻線及びヨーク板を有している。
回転子の界磁用磁石としては、例えば、平板状で厚み方向(平面部分に直交する方向)で相互に極性の異なる磁極を有するものが採用される。そして、界磁用磁石の磁束の方向が回転軸の方向に沿うように、界磁用磁石は平面部分が回転軸に直交して配置される。また、固定子の電機子巻線及びヨーク板は、回転子の側からこの順に、回転軸に沿って積層して配置される。ヨーク板は、磁性体の板で構成され、その平面部分が回転軸に直交して配置される。
このようなブラシレスモータの電機子巻線に所定の電流を流すと、界磁用磁石が界磁として機能し、回転子が固定子に対して相対的に回転運動を行なうこととなる(例えば、特許文献1参照。)。
特開平6−46554号公報
上記のような構造を有するブラシレスモータにおいて、回転子が回転運動を行なう際には、回転子の界磁用磁石の磁束が、固定子のヨーク板の平面部分に対して直交しつつ移動する。したがって、フレミングの右手の法則により、ヨーク板には、回転軸から周縁部に向かう方向あるいはその反対方向に沿って誘導渦電流が生じる。このような過電流の発生は、モータの効率低下の原因となる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、過電流の発生を抑制できるモータを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、電機子巻線(32)及び第1ヨーク板(31)を一方向(L)に沿って積層して有する電機子(3)と、前記一方向に並び相互に極性の異なる磁極を有する界磁用磁石(24)を有し、前記一方向に沿った回転軸(21)を中心に前記電機子と相対的に回転自在な界磁子(2)と、を備えたモータであって、前記第1ヨーク板(31)は、前記回転の方向(R)に沿って延びる非導電体部(41,42)、を有する。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のモータにおいて、前記非導電体部(41,42)は、前記回転軸(21)を中心とした円に沿って配置された複数のスリット(41)を含む。
また、請求項3の発明は、請求項2に記載のモータにおいて、前記複数のスリット(41)は、前記回転軸(21)から前記第1ヨーク板(31)の周縁部に至る迄に、前記回転の方向(R)に沿った角度によらずに、少なくとも一つ存在する。
また、請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のモータにおいて、前記第1ヨーク板(31)は、前記回転軸(21)を中心とした少なくとも一の円に沿って境界を有する複数の磁性体板(31a,31b,31c,31d)で構成され、前記非導電体部(41,42)は、前記複数の磁性体板同士の境界(42)を含む。
また、請求項5の発明は、請求項4に記載のモータにおいて、前記複数の磁性体板同士の境界(42)は、絶縁被膜でコーティングされている。
また、請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載のモータにおいて、前記電機子巻線(32)と前記界磁用磁石(24)とは、前記回転軸(21)から前記第1ヨーク板(31)の周縁部に向かう方向(D)において重ねて配置される。
また、請求項7の発明は、請求項6に記載のモータにおいて、前記界磁用磁石(24)は、各々が前記一方向に並び相互に極性の異なる磁極を有する複数のサブ磁石(26)で構成され、前記複数のサブ磁石(26)は、前記回転軸(21)の周囲において交互に極性が異なり、かつ、異なる極性の境界が前記周縁部に向かう方向(D)に沿うように配置され、前記界磁子(2)は、前記一方向(L)に沿って前記電機子巻線(32)と対向する第1部分(23a)と、前記界磁用磁石(24)の前記電機子とは反対側に結合された第2部分(23b)とを含み、前記回転軸(21)に直交して配置された第2ヨーク板(23)と、前記界磁用磁石(24)の前記電機子側の異なる極性を接合する第3ヨーク板(25)と、を有し、前記第2ヨーク板(23)は、前記複数のサブ磁石(26)の極性の境界に、前記周縁部に向かう方向(D)に沿って延びる非磁性体部(51)、を有している。
また、請求項8の発明は、空気調和機であって、請求項1ないし7のいずれかに記載のモータと、前記モータにより回転駆動されるファン(60)と、を備えている。
この発明の請求項1ないし7にかかるモータによれば、界磁用磁石が界磁として機能し、電機子巻線に所定の電流を流すことにより、電機子と界磁子との相対的な回転運動が可能となる。例えば電機子を固定子として採用し、界磁子を回転子として採用することにより、請求項1ないし7に記載のモータはブラシレスDCモータとして機能することができる。この際、第1ヨーク板にはその回転軸から周縁部に向かう径方向あるいはその反対方向に沿って誘導渦電流が生じる。しかし、第1ヨーク板が有する非導電体は径方向に直交するので、この渦電流の発生を抑制することができ、結果、ブラシレスモータの効率が向上する。
特に請求項2にかかるモータによれば、非導電体部がスリットであるため、加工が容易となり、製造コストを抑制できる。
特に請求項3にかかるモータによれば、回転軸と第1ヨーク板の周縁部との間で、径方向には必ず非導電体が存在することから、渦電流の発生を効果的に抑制することができる。また、スリットを形成した場合における第1ヨーク板の変形に対する強度を維持できる。
特に請求項4にかかるモータによれば、径方向の幅が微小な非導電体部を形成できる。
特に請求項5にかかるモータによれば、効果的に渦電流を抑制できる。
特に請求項6にかかるモータによれば、径方向において界磁用磁石と電機子巻線とが重なるように配置されているため、回転軸の方向の厚みを小さくでき、結果、モータの薄型化が可能となる。
特に請求項7にかかるモータによれば、第2ヨーク板が電機子巻線に吸引されることによるリラクタンストルクも利用できるため、モータのトルクも増大できる。
請求項8にかかる空気調和機によれば、効率の高いモータを備えるため、消費電力の低い空気調和機とすることができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
<1.第1の実施の形態>
<1−1.基本構成及び動作>
図1及び図2は、本発明の実施の形態に係るモータの主たる構成を示す図であり、図1は斜視図、図2は図1のII−II位置から見た断面図である。本実施の形態のモータはアキシャルギャップ型のブラシレスモータ1として構成されている。これらの図に示すように、ブラシレスモータ1は、主として固定子3と、回転軸21を中心に固定子3と相対的に回転自在な回転子2とを備えている。図1では構造の視認を容易にするため、回転子2の一部を破断して示している。
以下の説明においては、回転軸21に沿った方向Lを「軸方向」といい、軸方向Lにおいて固定子3に対して回転子2が配置される側を「正側」、その反対側を「負側」とする。また、軸方向Lに直交し回転軸21からモータの周縁部に向かう方向Dを「径方向」、回転子2が回転する方向Rを「回転方向」という。
回転子2は、補強部材22、ロータヨーク板23及び界磁用磁石24を、軸方向Lに沿って正側からこの順に積層して備えている。
ロータヨーク板23は、円盤形状の磁性体で構成されており、平面部分が軸方向Lに直交するように円盤の中心位置が回転軸21に対して固設されている。補強部材22は、ロータヨーク板23と比較して径が大の円盤形状となっており、円盤の中心位置が回転軸21の中心位置と一致するように、ロータヨーク板23の平面部分に着接されている。
また、界磁用磁石24は、ロータヨーク板23と比較して径が小のリング形状(中心部分に円形開口部を有する円盤形状)を有している。この界磁用磁石24も、円盤の中心位置が回転軸21の中心位置と一致するように、ロータヨーク板23の平面部分に着接されている。このため、界磁用磁石24の平面部分も軸方向Lに直交して配置される。また、界磁用磁石24は、軸方向Lに沿った厚み方向に並び相互に極性の異なる磁極を有している。したがって、界磁用磁石24の直接的な磁束(界磁用磁石24から出る、あるいは、界磁用磁石24に入る磁束)は、軸方向Lに沿うこととなる。界磁用磁石24の一の面の磁極数は、特に限定されない。
固定子3は、電機子巻線32及びステータヨーク板31を、軸方向Lに沿って正側からこの順に積層して備えている。
ステータヨーク板31は、円盤形状の磁性体で構成されており、円盤の中心位置には軸受34が形成されている。回転軸21はこの軸受34に対して嵌入されることにより、ステータヨーク板31に対して相対的に回転自在に支持される。またこれにより、ステータヨーク板31は平面部分が軸方向Lに直交して配置される。したがって、界磁用磁石24の直接的な磁束は、ステータヨーク板31の平面部分に直交することとなる。
電機子巻線32は、回転軸21を中心とした一の円上に沿って配置された複数のコイル33により構成される。図2に示すように、電機子巻線32は、軸方向Lに沿って界磁用磁石24と対向するように、ステータヨーク板31の軸方向Lの正側面に固着される。
また、ステータヨーク板31には複数のスリットが形成されている。図3は、軸方向Lの正側から見たステータヨーク板31の一部を示す図である。図中においては、ステータヨーク板31に固着された電機子巻線32を破線にて示し、その電機子巻線32に対向している界磁用磁石24を一点鎖線で示している(後述する図5〜図7においても同様。)。
図に示すように、ステータヨーク板31には、回転方向Rに沿って延びる細長い空気層である複数のスリット41が、径方向Dに対して3層に形成されている。各層にはそれぞれ複数のスリット41が含まれている。換言すれば、回転軸21を中心とした互いに径の異なる3つの円上のそれぞれに、複数のスリット41が配置されている。これらの3つの円の径は、スリット41の位置が、軸方向Lにおいて界磁用磁石24の回転経路と重なるように設定されている。つまり、複数のスリット41は、回転子2が回転運動を行なう際に界磁用磁石24の直接的な磁束が通過する位置において、径方向Dに直交して延びるように形成される。
このような構成を有するブラシレスモータ1において電機子巻線32に所定の電流を流すと、界磁用磁石が界磁として機能し、回転子2が固定子3に対して相対的に回転運動を行なう。この回転運動においては、回転子2の界磁用磁石24の磁束が、ステータヨーク板31の平面部分に対して直交しつつ回転方向Rに移動することとなる。したがって、ステータヨーク板31において、界磁用磁石24の回転経路と軸方向Lに重なる位置には、フレミングの右手の法則により、径方向Dあるいはその反対方向に沿って誘導渦電流が生じようとする。
しかしながら、本実施の形態のブラシレスモータ1においては、ステータヨーク板31において回転方向Rに沿って延びる非導電体部としてのスリット41が形成されている。すなわち、渦電流が発生しようとする方向に直交して非導電体のスリット41が形成されていることから、渦電流の発生を効果的に抑制できる。したがって、鉄損が減少しブラシレスモータ1の効率を向上できることとなる。また、複数のスリット41は、軸方向Lにおいて界磁用磁石24の回転経路と重なる位置に形成されているため、さらに効果的に渦電流の発生を抑制できる。
また、ステータヨーク板31に形成される非導電体部としては、細長い空気層たるスリット41が採用されるため、非導電体部の形成のための加工が容易であり、ブラシレスモータ1の製造コストを抑制できる。
<1−2.非導電体部>
ステータヨーク板31に形成される非導電体部の形状や配置は、図3に示すものに限定されるものではなく様々な変形が可能である。以下、ブラシレスモータ1において採用可能な非導電体部の各種変形例について説明する。
<1−2−1.変形例1>
図4は、ステータヨーク板31に形成される非導電体部の他の一例を示す図である。本例においては、回転軸21からステータヨーク板31の周縁部に至る迄に、回転方向Rに沿った角度によらずに、少なくとも一つのスリット41が存在するように、複数のスリット41が形成されている。
本例においてもステータヨーク板31には、回転方向Rに沿って複数のスリット41が径方向Dに対して3層に形成されている。このうち一の層のみに注目すると、回転軸21からステータヨーク板31の周縁部に至る迄の径方向Dに沿った経路において、回転方向Rに沿った角度によっては、スリット41が形成されていない部分(隣接するスリット41の相互間の部分)45がある。すなわち、非導電体部が配置されない部分(以下、「導電体部」という。)45が存在している。
しかし、本例においては、径方向Dに沿った経路に、一の層について導電体部45があるときには、同一の経路上に必ず他の層のスリット41が少なくとも1つ存在するようになっている。例えば、スリット41が形成される3つの層を内側から第1層、第2層、第3層と呼ぶとき、図4中に示す経路d1に注目すると、第1層及び第3層については導電体部45があるが、第2層にスリット41が存在している。また、図4中に示す経路d2に注目すると、第2層については導電体部45があるが、第1層及び第3層にスリット41が存在している。
このように、回転軸21とステータヨーク板31の周縁部との間で、径方向Dには必ずスリット41が存在するようにすることで、渦電流の発生を効果的に抑制することができる。また、図3に示す場合と比較して、スリット41を形成したときにおけるステータヨーク板31の変形に対する強度を維持できる。
<1−2−2.変形例2>
図5は、ステータヨーク板31に形成される非導電体部の他の一例を示す図である。本例においては、ステータヨーク板31が、回転軸21を中心とした円に沿って境界を有する複数の磁性体板31a〜31dで構成されている。そして、この複数の磁性体板同士の境界42が非導電体部とされている。
本例におけるステータヨーク板31は、3つのリング状の磁性体板31a,31b,31c及び円盤状の磁性体板31dを組合わせて構成されている。磁性体板31aの内径に対する磁性体板31bの外径、磁性体板31bの内径に対する磁性体板31cの外径、及び、磁性体板31cの内径に対する磁性体板31dの外径はそれぞれ僅かに小とされている。したがって、これらの磁性体板31a〜31cを、それぞれの中心位置が回転軸21の中心位置と一致するように組み合わせると、磁性体板同士の境界42において、径方向Dの幅が微小、かつ、回転軸21を中心とした円形の空間が3つ形成される(ステータヨーク板31の全体形状としては図1及び図2に示すものと同様となる。)。つまり、ステータヨーク板31に、回転方向Rに沿って延びる非導電体部としての、磁性体板同士の3つの境界42(3層の空間)が形成されることとなる。これらの磁性体板同士の3つの境界42は、軸方向Lにおいて界磁用磁石24の回転経路と重なるように配置される。また、本例では、この境界42に対向する磁性体板のそれぞれの面に対しては、絶縁被膜がコーティングされている。
本例においても、ステータヨーク板31には回転方向Rに沿って延びる非導電体部が形成されているため、渦電流の発生を抑制できる。そして、この非導電体部が、回転軸21を中心とした円に沿って境界を有する複数の磁性体板31a〜31dの境界42とされているため、非導電体部の径方向Dの幅を非常に微小にできる。したがって、ブラシレスモータ1の回転運動に際してのステータヨーク板31の磁気抵抗を低下させることができることから、磁気飽和が改善されブラシレスモータ1の効率をさらに向上できる。また、ステータヨーク板31に対して微小幅のスリットを形成しにくい場合であっても、微小な非導電体部を容易に形成できる。さらに、本例では、磁性体板同士の境界42に対して絶縁被膜がコーティングされているため、境界42における電流の漏洩が防止され、効果的に渦電流の発生を抑制できる。
<1−2−3.変形例3>
図6は、ステータヨーク板31に形成される非導電体部の他の一例を示す図である。本例のステータヨーク板31の構成は、図3及び図5に示す構成を組合わせたものとなっている。
より具体的には、本例のステータヨーク板31は、図5の例の如く、3つのリング状の磁性体板31a,31b,31c及び円盤状の磁性体板31dを組合わせて構成されている。そしてさらに、図3の例の如く回転方向Rに沿って延びる複数のスリット41が径方向Dに対して3層に形成されている。また、複数のスリット41が配置される3つの層の径と、磁性体板同士の3つの境界42の径とは一致されている。
本例のステータヨーク板31においては、複数のスリット41、及び、磁性体板同士の境界42の双方が、回転方向Rに沿って延びる非導電体部となる。また、複数のスリット41が配置される層の径と、磁性体板同士の境界42の径とは一致されることから、図に示すように、同一層において隣接するスリット41の相互間の部分45には、必ず磁性体板同士の境界42が配置される。このため、渦電流の発生を効果的に抑制することができる。
なお、図7に示すように、図4及び図5に示す構成を組合わせ、回転方向Rに沿った角度によらずに径方向Dに必ず一つのスリット41が存在するようにしてもよい。これによれば、さらに効果的に渦電流の発生を抑制できる。
<2.第2の実施の形態>
上記第1の実施形態では、電機子巻線32と界磁用磁石24とは軸方向Lに沿って対向すると説明したが、第2の実施の形態においては、これらが径方向Dに沿って重ねて配置されている。図8は、第2の実施の形態におけるブラシレスモータ1bの構成示す断面図である。
図に示すように、このブラシレスモータ1bにおいては、固定子3の電機子巻線32は図2に示すブラシレスモータ1と同様に配置される一方で、回転子2の界磁用磁石24は軸方向Lに沿って電機子巻線32と重ならないように、電機子巻線32よりも回転軸21側に配置されている。
そして、界磁用磁石24と電機子巻線32とが径方向Dに沿って重ねて配置されている。これにより、ロータヨーク板23は、軸方向Lに沿って電機子巻線32と対向する第1部分23aと、界磁用磁石24の軸方向Lの正側面と結合された第2部分23bとを含むこととなる。このように径方向Dに沿って界磁用磁石24と電機子巻線32とを重ねて配置することにより、軸方向Lの厚みを小さくでき、結果、モータの薄型化が可能となる。
本実施の形態の界磁用磁石24は、図9に示すように、各々が、軸方向Lに並び相互に極性の異なる磁極を有する複数(本実施の形態では8つ)のサブ磁石26から構成されている。すなわち、これらの複数のサブ磁石26が、回転軸21を中心とした一の円上に沿って配置されることにより、リング状の界磁用磁石24を形成している。これらの複数のサブ磁石26は、回転軸21の周囲において交互に磁極が異なり、かつ、異なる極性の境界が径方向Dに沿うように配置されている。
また、界磁用磁石24の軸方向Lの負側面には、リング状の磁性体で構成されたバックヨーク25が着接されている。バックヨーク25は、界磁用磁石24と内径及び外径が一致しており、円盤の中心位置が回転軸21の中心位置と一致するように配置される。このバックヨーク25により、界磁用磁石24の軸方向Lの負側面における異なる極性が接合される。すなわち、軸方向Lの負側面においてN極を示すサブ磁石26とS極を示すサブ磁石26とが接合され、磁気的に短絡される。
また、本実施の形態のロータヨーク板23は、径方向Dに沿って非磁性体部を備えている。図10は、本実施の形態のロータヨーク板23を示す斜視図である。図に示すように、ロータヨーク板23は、回転軸21から径方向Dに伸びる非磁性体部としての8つのスリット51を備えている。これらの8つのスリット51は、回転軸21の中心位置を基準として45度おきに放射状に形成され、これによりロータヨーク板23は8つの扇状のサブヨーク板231に区分される。サブヨーク板231の数と上述したサブ磁石26の数とは同一とされる。ロータヨーク板23としての強度を保持するため、隣接するサブヨーク板231は、ロータヨーク板23の周縁部において連結部232により連結されている。
図9では、このロータヨーク板23の軸方向Lの負側面を一点鎖線で示すことにより、ロータヨーク板23と界磁用磁石24との配置関係を示している。図9に示すように、サブヨーク板231はそれぞれ、一のサブ磁石26のみに接するように配置される。したがって、サブヨーク板231はそれぞれ一の極性のみに接合され、スリット51は複数のサブ磁石26の極性の境界にそれぞれ配置されることとなる。ブラシレスモータ1bの他の構成は、図2に示すブラシレスモータ1と同様である。
次に、このブラシレスモータ1bの回転運動の際における磁路について説明する。図11は、界磁用磁石24の軸方向Lの負側面における磁路を示す斜視図であり、図12は、界磁用磁石24の軸方向Lの正側面における磁路を示す斜視図である。
図11の磁路Φ1に示すように、界磁用磁石24の軸方向Lの負側面においては、一のサブ磁石26のN極から出る磁束は、バックヨーク25を経由して、隣接するサブ磁石26のS極に戻る。
一方、図12の磁路Φ2に示すように、界磁用磁石24の軸方向Lの正側面においては、一のサブ磁石26のN極から出る磁束は、まず、そのサブ磁石26に接合された一のサブヨーク板231の第2部分23bから第1部分23aに向かった後、軸方向Lに沿ってエアギャップを超え、ステータヨーク板31に向かう。そして、ステータヨーク板31内を経由した後、再び、ステータヨーク板31から軸方向Lに沿ってエアギャップを超え、上記一のサブヨーク板231に隣接する他のサブヨーク板231の第1部分23aに向かう。その後、そのサブヨーク板231の第1部分23aから第2部分23bに向かい、上記一のサブ磁石26に隣接する他のサブ磁石24のS極に戻る。このときスリット51は、隣接するサブヨーク板231の相互間における磁束の短絡を防止するように機能する。
このように、本実施の形態のブラシレスモータ1bにおいては、ロータヨーク板23の第1部分23aにおいて回転のための磁極が生じ、これにより回転子3が固定子2に対して相対的に回転する。また、ロータヨーク板23が電機子巻線32に吸引されることによるリラクタンストルクも回転に利用できるため、ブラシレスモータ1bのトルクを増大できる。
また、本実施の形態のブラシレスモータ1bにおいても、ステータヨーク板31には、磁束が直交しつつ移動することから、径方向Dあるいはその反対方向に沿って誘導渦電流が生じようとする。このため、これを防止するために上記実施の形態と同様にステータヨーク板31に非導電体部が形成される。この非導電体部の形状や配置は、図3〜図7に示すもののいずれも採用可能である。
<3.その他の変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、この発明は上記実施の形態に限定されるものはない。
◎上記実施の形態では、スリット41は径方向Dに対して3層に形成されるとしたが、スリット41が形成される層の数はこれに限定されず、単数でも複数であってもよい。ただし、図4のように回転方向Rに沿った角度によらずに径方向Dに必ず一つのスリット41が存在するようにする場合は、複数の層が必要となる。
◎上記実施の形態では、複数の磁性体板同士の境界42は径方向Dに対して3つ存在していたが、少なくとも1つあればよい。
◎上記実施の形態では、非導電体部は回転方向Rに沿って延びる曲線形状を有していたが、その少なくとも一部が径方向Dに直交するように回転方向Rに沿って延びていれば直線形状であってもよい。
◎また、上記に説明したブラシレスモータ1,1bはいずれも、空気調和機に好適に採用できる。図13は、ブラシレスモータ1を採用した遠心送風機70の構成の一例を示す断面図である。遠心送風機70は空気流路を形成するファン60を備えている。
このファン60は、ハブ61と、ハブ61の周縁部において円周方向に等間隔に配置された複数のブレード63と、ハブ61及びブレード63を覆うシュラウド62とから構成される。シュラウド62の中央側が遠心送風機70の吸込口65となり、ブレード63の外側が遠心送風機70の吹出口66となる。つまり、ファン60の回転により、吸込口65から空気が吸い込まれ、吹出口66から空気が吹き出される。
この遠心送風機70では、当該ファン60の回転駆動手段としてブラシレスモータ1が採用されている。ファン60の回転中心部は、ブラシレスモータ1の回転軸21に固設される。このように効率の高いブラシレスモータ1を採用することで、消費電力の低い遠心送風機を得ることができる。かかる遠心送風機を空気調和機の送風機構として採用できる。したがって、消費電力が低い空気調和機を提供できる。なお、空気調和機で採用されるブラシレスモータの構造は、図13のものに限られず、上記のいずれであってもよい。
ブラシレスモータの構成を示す斜視図である。 ブラシレスモータの構成を示す断面図である。 ステータヨーク板に形成される非導電体部の一例を示す図である。 ステータヨーク板に形成される非導電体部の一例を示す図である。 ステータヨーク板に形成される非導電体部の一例を示す図である。 ステータヨーク板に形成される非導電体部の一例を示す図である。 ステータヨーク板に形成される非導電体部の一例を示す図である。 ブラシレスモータの構成の一例を示す断面図である。 界磁用磁石の構成の一例を示す斜視図である。 ロータヨーク板の構成の一例を示す斜視図である。 界磁用磁石の負側面の磁路を示す図である。 界磁用磁石の正側面の磁路を示す図である。 空気調和機の構成の一例を示す図である。
符号の説明
1 ブラシレスモータ
2 回転子
21 回転軸
24 界磁用磁石
3 固定子
31 ステータヨーク板
32 電機子巻線
41 スリット
42 磁性体板同士の境界

Claims (8)

  1. 電機子巻線(32)及び第1ヨーク板(31)を一方向(L)に沿って積層して有する電機子(3)と、
    前記一方向に並び相互に極性の異なる磁極を有する界磁用磁石(24)を有し、前記一方向に沿った回転軸(21)を中心に前記電機子と相対的に回転自在な界磁子(2)と、
    を備えたモータであって、
    前記第1ヨーク板(31)は、前記回転の方向(R)に沿って延びる非導電体部(41,42)、
    を有することを特徴とするモータ。
  2. 請求項1に記載のモータにおいて、
    前記非導電体部(41,42)は、前記回転軸(21)を中心とした円に沿って配置された複数のスリット(41)を含むことを特徴とするモータ。
  3. 請求項2に記載のモータにおいて、
    前記複数のスリット(41)は、前記回転軸(21)から前記第1ヨーク板(31)の周縁部に至る迄に、前記回転の方向(R)に沿った角度によらずに、少なくとも一つ存在することを特徴とするモータ。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のモータにおいて、
    前記第1ヨーク板(31)は、前記回転軸(21)を中心とした少なくとも一の円に沿って境界を有する複数の磁性体板(31a,31b,31c,31d)で構成され、
    前記非導電体部(41,42)は、前記複数の磁性体板同士の境界(42)を含むことを特徴とするモータ。
  5. 請求項4に記載のモータにおいて、
    前記複数の磁性体板同士の境界(42)は、絶縁被膜でコーティングされていることを特徴とするモータ。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載のモータにおいて、
    前記電機子巻線(32)と前記界磁用磁石(24)とは、前記回転軸(21)から前記第1ヨーク板(31)の周縁部に向かう方向(D)において重ねて配置されることを特徴とするモータ。
  7. 請求項6に記載のモータにおいて、
    前記界磁用磁石(24)は、各々が前記一方向に並び相互に極性の異なる磁極を有する複数のサブ磁石(26)で構成され、
    前記複数のサブ磁石(26)は、前記回転軸(21)の周囲において交互に極性が異なり、かつ、異なる極性の境界が前記周縁部に向かう方向(D)に沿うように配置され、
    前記界磁子(2)は、
    前記一方向(L)に沿って前記電機子巻線(32)と対向する第1部分(23a)と、前記界磁用磁石(24)の前記電機子とは反対側に結合された第2部分(23b)とを含み、前記回転軸(21)に直交して配置された第2ヨーク板(23)と、
    前記界磁用磁石(24)の前記電機子側の異なる極性を接合する第3ヨーク板(25)と、
    を有し、
    前記第2ヨーク板(23)は、前記複数のサブ磁石(26)の極性の境界に、前記周縁部に向かう方向(D)に沿って延びる非磁性体部(51)、
    を有することを特徴とするモータ。
  8. 空気調和機であって、
    請求項1ないし7のいずれかに記載のモータと、
    前記モータにより回転駆動されるファン(60)と、
    を備えることを特徴とする空気調和機。
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