JP2005318204A - デジタルフィルタ - Google Patents
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Abstract
【課題】多タップのデジタルフィルタをパラレルに積和演算可能に構成しつつ、タップデータ記憶用遅延素子間のデータ転送頻度を低減する。
【解決手段】nワード(nは自然数で例えば64)の入力データを演算して1ワードの出力データを出力するデジタルフィルタを、nの整数倍でかつタップ数以上の個数(例えば2048)を有し、データ入力毎に1ワードずつ書き込み動作する遅延素子104〜113と、遅延素子の書き込み順に選択された遅延素子104〜113の出力が入力に循環的に接続されたn/N個(Nは自然数で例えばn/Nは8)のセレクタ114〜117と、セレクタ114〜117の出力と係数データ記憶部102に記憶されたタップ係数の積和演算を行う積和演算装置103とを用いて構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】nワード(nは自然数で例えば64)の入力データを演算して1ワードの出力データを出力するデジタルフィルタを、nの整数倍でかつタップ数以上の個数(例えば2048)を有し、データ入力毎に1ワードずつ書き込み動作する遅延素子104〜113と、遅延素子の書き込み順に選択された遅延素子104〜113の出力が入力に循環的に接続されたn/N個(Nは自然数で例えばn/Nは8)のセレクタ114〜117と、セレクタ114〜117の出力と係数データ記憶部102に記憶されたタップ係数の積和演算を行う積和演算装置103とを用いて構成する。
【選択図】 図1
Description
本発明はダウンサンプリングを伴うデジタルフィルタに関する。
デジタルフィルタの構成として、インパルス応答が有限である有限インパルス応答(FIR)型と、インパルス応答が無限に続く無限インパルス応答(IIR)型とがある。両者のうちFIR型は、IIR型に較べてフィルタ次数(タップ数)は大きいが、群遅延歪が無く、リミットサイクル発振が発生しないという長所を有するため、近年のLSIの微細化とともに、特にオーディオ分野の用途が拡大している。
近年、高精度オーディオ用にΔΣ型オーバサンプリングADコンバータが広く用いられている。このADコンバータの特徴として、高いS/Nを実現する手段としてオーバーサンプリング率を高くしていることが挙げられる。そのときに、ΔΣ変調器中のアナログ回路からの出力を所望のサンプル速度(例えばオーディオ用ではfs=32kHz〜48kHz)にダウンサンプリング(デシメーション)するために、高いデシメーション比のフィルタが必要になる。
また、FIRフィルタの特性として、タップ数が多いほど良好なフィルタ特性が実現できることが挙げられる。従って、高精度なADコンバータを実現しようとすると、高速でタップ数が大きいFIRフィルタが求められる。例えば、オーディオ用に必要なレベル(16〜20ビット相当)のS/Nを得るためには、入力アナログ信号をfsの64〜256倍程度の高速1ビットPDM(パルス密度変調)信号に変換する必要がある。
その際、オーディオ用として必要なタップ数は2000〜4000タップが必要となり、FIRフィルタ中の乗算器は100〜200MHzのスピード(48kHz×4000=192MHz)が要求されることになるが、高速なロジックを実現する製造プロセスが必要となるため、コスト面で不利である。
従って、一般に複数の低デシメーション比率のFIRフィルタを多段縦続する手段により、上記デジタルフィルタを実現している。図3を用いて2段のFIR縦続接続について説明する。
図3の構成において、1段目のFIRフィルタ301には高速動作可能なフィルタ、例えば移動平均フィルタ等を用いる。移動平均フィルタは、速度のボトルネックとなる乗算器を含まないため高速動作が可能であるが、フィルタ特性を自由に変更することができない。
2段目のFIRフィルタ302は語長の大きい低速なFIRフィルタとして構成する。このとき、2段目のFIRフィルタの特性は、1段目と2段目のフィルタ系全体としての特性が規格を満足するように決める必要がある。
しかしながら、この場合後段のフィルタ設計時に前段のフィルタ特性を補正するように係数設定する必要があるが、この補正のため後段のフィルタでの阻止帯域特性に悪影響を与えてしまうという問題がある。
ΔΣ変調による高オーバーサンプリングデータに対するデシメーションを、フィルタの多段縦続による悪影響が無いように1段で行う従来の技術としては、特許文献1に記載されている技術がある。この技術では、FIRフィルタ内の遅延素子の構成を工夫し、パラレルに積和演算を行うことで乗算器の処理速度を緩和し、1段のFIRフィルタで多タップ数かつ高デシメーション比率のFIRフィルタを実現している。
以下、従来例としてこの方式のフィルタの動作原理を図を用いて説明する。図10は従来の高速高デシメーション比のFIRフィルタの構成例を示すブロック図である。また、そのタイミングチャートを図11に示す。
図10において、1001はデータ記憶部、1002は係数データ記憶部、1003は積和演算部、1004はデータレート変換用バッファ、1005は0番目のセレクタ、1006は0番目の遅延素子、1007は1番目の遅延素子、1008は254番目の遅延素子、1009は255番目の遅延素子、1010は1番目のセレクタ、1011は256番目の遅延素子、1012は2047番目の遅延素子である。
FIRフィルタへのデータ入力は1ビット 64fsで、データ出力は16ビット 1fsである。従って、デシメーション比は64fs:1fs=64:1である。外部からの入力データはデータ記憶部1001とデータレートが異なるため、一旦データレート変換用バッファ1004に蓄えられる。データレート変換用バッファ1004に蓄えられたデータが1006の遅延素子0にロードされるタイミングは、図11で示す遅延素子自己データループ指示信号がLレベルになったときである。
データ記憶部1001内の遅延素子0〜遅延素子2047は図10に示すクロックCLK0〜CLK2047で動作する。遅延素子の自己ループ指示信号がHレベルのときはセレクタ1005により、1006の遅延素子0の入力データは1009の遅延素子255の出力データとなる。
遅延素子1ラインは各々256個の遅延素子からなる。同様の遅延素子のライン構造が計8セットあり、全体で2048個の遅延素子があるので2048タップ分のデータが記憶できる。データ記憶部は1ビットで256fsの出力を8組出力し、これを用いて積和演算部1003でパラレルに積和演算を行う。フィルタ出力の演算のボトルネックである乗算をパラレルに行うので、高速動作が可能である。
特許第3095395号公報
しかしながら、図10に示すように、データ記憶部1001内の2048個の遅延素子1006〜1012が256fsで動作するため、出力1サンプル計算時に延べ50万個(2048個×256fs=524,288)の遅延素子間データ転送が発生する。すなわち、図10の構成は、遅延素子間データ転送非常に多く、データ記憶部の消費電力が大きくなるという欠点を有していた。
本発明は、パラレルに積和演算可能に構成しつつ、タップデータ記憶用遅延素子間のデータ転送頻度を低減することが可能な多タップのデジタルフィルタを提供することを目的とする。
本発明のデジタルフィルタは、nワード(nは自然数)の入力データを演算して1ワードの出力データを出力するデジタルフィルタにおいて、nの整数倍でかつタップ数以上の個数を有し、データ入力毎に1ワードずつ書き込み動作する遅延素子と、前記遅延素子の書き込み順に選択された前記遅延素子の出力が入力に循環的に接続されたn/N個(Nは自然数)のセレクタと、前記セレクタの出力とタップ係数の積和演算を行う積和演算装置とを備える。
上記構成によれば、1回のデータ入力に対してタップ用遅延素子書き込み動作は最低限の1回で済み、多タップのデジタルフィルタで並列積和演算ができるため、多タップデジタルフィルタでも低消費電力と高速動作を両立することができる。
本発明において、RAMを用いて前記遅延素子を構成する。本発明においては1乗算タイミング毎に限られた個数のデータのみを更新することができるためRAMで構成することが可能であり、上記構成によれば、RAMを用いることでフリップフロップに比べて同容量ならば小面積化できるため、低コストを実現することができる。
本発明によれば、多タップデジタルフィルタでも低消費電力と高速動作を両立することができるため、大タップ数のフィルタでかつ低消費電力なフィルタを実現することが可能となり、多ビット乗算器のスピード限界に制約されず、前段フィルタ特性の補正が不要で、フィルタ間のインターフェイス語長制限による丸め誤差の影響の無い、高性能の優れたデジタルフィルタを提供することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。従来の技術の説明で取り上げた図10のFIRフィルタは、タップ数2048、デシメーション比64:1と大規模であり、説明が煩雑になるので、タップ数5、デシメーション比2:1の簡略化されたFIRフィルタの構成例により、3段階に分けて本発明の動作を説明する。タップ数を奇数としたのは、説明のため、意図的にデシメーション比の2で割り切れない値に設定したものである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。従来の技術の説明で取り上げた図10のFIRフィルタは、タップ数2048、デシメーション比64:1と大規模であり、説明が煩雑になるので、タップ数5、デシメーション比2:1の簡略化されたFIRフィルタの構成例により、3段階に分けて本発明の動作を説明する。タップ数を奇数としたのは、説明のため、意図的にデシメーション比の2で割り切れない値に設定したものである。
まず、遅延素子間のデータ転送を削減する方法について述べる。図4と図5は、タップ数5、デシメーション比2:1の簡略化されたFIRフィルタの構成例を示すブロック図とタイミングチャートである。
図4において、401は書き込み制御回路、402は第0番目の遅延素子、403は第1番目の遅延素子、404は第2番目の遅延素子、405は第3番目の遅延素子、406は第4番目の遅延素子、407はセレクタ、408は係数データ記憶部、409は乗算器、410は累加算器、411は読み出し制御回路である。
書き込み制御回路401は、遅延素子0〜遅延素子4のそれぞれに対して図5に示す書き込みクロックCLK0、CLK1、CLK2、CLK3、CLK4を供給する。
このFIRフィルタの伝達関数を、
H(z)={h(−4)z−4+h(−3)z−3+h(−2)z−2+h(−1)z−1+h(−0)z−0}z−1
と記述すると、第1サンプル計算期間では出力y(t)は次のようになる。
y(t)=H(z)・X(z)
=h(−4)×遅延素子2+h(−3)×遅延素子3+h(−2)×遅延素子4+h(−1)×遅延素子0+h(−0)×遅延素子1
従って、この構成でFIRフィルタを構成できる。
H(z)={h(−4)z−4+h(−3)z−3+h(−2)z−2+h(−1)z−1+h(−0)z−0}z−1
と記述すると、第1サンプル計算期間では出力y(t)は次のようになる。
y(t)=H(z)・X(z)
=h(−4)×遅延素子2+h(−3)×遅延素子3+h(−2)×遅延素子4+h(−1)×遅延素子0+h(−0)×遅延素子1
従って、この構成でFIRフィルタを構成できる。
また、図4に示す通り、1個の入力データに対して遅延素子の値を1個しか更新しない。これは、図10に示す従来例において1回のシフト動作に対して256個の遅延素子値更新が発生することと対照的に、低消費電力化ができることを意味する。
読み出し制御回路411は、係数データ記憶部408とセレクタ407がこの順番でデータを取り出せるように、図5に示す読み出しアドレスを出力する。
第2サンプル計算期間では、デシメーション比が2:1なので、遅延z−2を加えて解釈する必要があり、出力y(t)は次のようになる。
y(t)=h(−4)×遅延素子4+h(−3)×遅延素子0
+h(−2)×遅延素子1+h(−1)×遅延素子2+h(−0)×遅延素子3
y(t)=h(−4)×遅延素子4+h(−3)×遅延素子0
+h(−2)×遅延素子1+h(−1)×遅延素子2+h(−0)×遅延素子3
第3サンプル計算期間でも書き込みアドレスが2ずれるのは同様であるが、遅延素子5が無いため、第3サンプル期間で2個目のデータの書き込みは遅延素子0になる。このため、第4サンプル計算期間では、遅延素子1から書き込みが始まり、第1サンプル計算期間と書き込みアドレスが異なる。最終的に、第1サンプルと書き込みアドレスが等しくなるのは、第6サンプル期間である。
図5の周期性を考慮に入れると、全サンプル期間に渡って、係数h(−0)に乗算する可能性がある値は遅延素子0、遅延素子1、遅延素子2、遅延素子3、遅延素子4となり、全ての遅延素子との組み合わせで乗算できる必要があることが分かる。係数h(−1)、h(−2)、h(−3)、h(−4)についても同様であり、全ての遅延素子との組み合わせで乗算できる必要がある。
このような場合に乗算器を多数並べて並列演算しようとすると、乗算器の並列度分だけの個数のセレクタが必要となる。図4に示す小規模な例ではそれほど問題ではないが、図10の従来例のように2048タップで並列度8の場合は、2048個中の1個を選択するセレクタを8個用意する必要があるため、ゲート段数と回路規模が大きくなるという問題が発生する。
セレクタの規模を小さくするには、各々の遅延素子に対応した特定の係数のみを乗算するだけで済む構成にすれば良い。そのためには、遅延素子の個数をタップ読み出しアドレスの1回の出力サンプル周期当たりの変化量のM倍、もしくはタップ読み出しアドレスの1回の出力サンプル周期当たりに変化量のM倍のN分の1にすれば良い(M、Nは整数)。
図6と図7は、図4のFIRフィルタの構成に対して、上述したようにセレクタの規模を小さくするために遅延素子の数を追加したFIRフィルタの構成例を示すブロック図とタイミングチャートである。
図6において、601は書き込み制御回路、602は第0番目の遅延素子、603は第1番目の遅延素子、604は第2番目の遅延素子、605は第3番目の遅延素子、606は第4番目の遅延素子、607は第5番目の遅延素子、608はセレクタ、609は係数データ記憶部、610は乗算器、611は累加算器、612は読み出し制御回路である。図4の構成と異なるのは、第5番目の遅延素子607を設けた点である。
以上のように構成されたFIRフィルタについて、以下その動作を説明する。まず、第2のサンプル計算期間までについては図4と同様の動作をする。第3のサンプル計算期間においては図4と異なり、遅延素子607が追加されているため、第3のサンプル計算期間の途中で書き込みアドレスが最初(アドレス0)に戻らず、第3のサンプル計算期間が完了した後に第4のサンプル計算期間の最初で書き込みアドレスが最初に戻る。そのため、出力サンプル計算期間の整数倍の期間とアドレスの変化周期が一致する。
図7の周期性を考慮に入れると、全サンプル期間に渡って、係数h(−0)に乗算する可能性がある値は遅延素子0、遅延素子2、遅延素子4となり、限定された遅延素子と乗算できれば良いことが分かる。係数h(−1)、h(−2)、h(−3)、h(−4)についても同様であり、限定された遅延素子と乗算できれば良いことが分かる。
上記構成において係数とそれと乗算する必要のある遅延素子の組み合わせが限定されることを利用し、セレクタを2つに分けることにより、並列に積和演算することが可能になる。図8および図9は、セレクタを2つに分けた場合のFIRフィルタの構成例を示すブロック図とタイミングチャートである。
図8において、801は書き込み制御回路、802は第0グループの遅延素子、803は第1グループの遅延素子、804は第0のセレクタ、805は第1のセレクタ、806は第0番目の遅延素子、807は第2番目の遅延素子、808は第4番目の遅延素子、809は第1番目の遅延素子、810は第3番目の遅延素子、811は第5番目の遅延素子である。
図6の構成と異なるのは、セレクタのデータ入力が6入力ではなく3入力となり、セレクタ個数が2つになったこと、第0のセレクタ804は第0グループの遅延素子802からのデータのみを選択すること、第1のセレクタ805は第1グループの遅延素子803からのデータのみを選択すること、および積和演算部が並列処理する点である。
以上のように、本実施形態の構成により大タップ数のフィルタでかつ低消費電力なフィルタを実現することが可能となり、特に高デシメーション比のデジタルフィルタを1段フィルタのみで実現でき、従来の多段フィルタの従続による場合の欠点を排除できる。すなわち、多ビット乗算器のスピード限界に制約されず、前段フィルタ特性の補正が不要で、フィルタ間のインターフェイス語長制限による丸め誤差の影響の無い、高性能フィルタを提供できる。
ここで、上記実施形態の具体的な例として、ΔΣ変調された64fs=3.072MHzの1ビットPDM信号に対して1/64デシメーションを実施し、出力レートが1fs=48KHzの16ビットPCM信号を出力するデジタルフィルタに本発明を適用する場合について説明する。
デジタルフィルタのタップ数としては、デシメーション比が1/64であることにより、n=2000〜4000程度がオーディオ用として必要であるが、ここでは簡単のため、n=2047とする。
図1および図2は、図8および図9で示した実施形態のFIRフィルタを、上記の具体的な規模のタップ数、デシメーション比に改めた場合のFIRフィルタの構成例を示すブロック図とタイミングチャートである。図1の構成例は、図10および図11の従来例と同じ処理結果が得られるFIRフィルタの構成となっている。
図1において、101はデータ記憶部、102は係数データ記憶部、103は積和演算部、104は0番目の遅延素子、105は1番目の遅延素子、106は6番目の遅延素子、107は7番目の遅延素子、108は8番目の遅延素子、109は12番目の遅延素子、110は2024番目の遅延素子、111は2032番目の遅延素子、112は2040番目の遅延素子、113は2047番目の遅延素子、114は0番目のセレクタ、115は1番目のセレクタ、116は6番目のセレクタ、117は7番目のセレクタである。
遅延素子104〜113はデータ記憶部101に全部で2048個あり、その入力は全て本発明のFIRフィルタのデータ入力端子へ接続されている。遅延素子の出力はデータ記憶部101内にあるセレクタ114〜117の入力に接続されている。セレクタ114〜117は256個の入力から1個の出力を選択する8個のセレクタであり、その出力は積和演算部103の入力となっている。
以上のように構成された図1のFIRフィルタは、64ワード(1ワードが1ビット幅)の入力を演算し1ワードの出力を出すFIRフィルタであり、64の整数倍で(64×32=2048)の遅延素子個数はタップ数以上であり、セレクタには64の4分の1である8個おきの遅延素子が接続されている(0個目、8個目、…2032個目、2040個目の遅延素子がセレクタ114に接続されている。)ため、本発明の請求項1の構成になっている。
上記のように構成されたFIRフィルタにおいて、遅延素子104〜113は、図2に示すように1入力データタイミング毎に1個ずつデータ取り込みを行う。従って、図10の従来例のように1回の乗算タイミング毎にすべての遅延素子でデータ移動が発生することが無いため、低消費電力化が可能となる。
(実施の形態2)
図12は本発明の第2の実施形態に係るFIRフィルタの構成を示すブロック図である。図12において、1201はデータ記憶部、1202は係数データ記憶部、1203は積和演算部、1204は1ビットシリアル/8ビットパラレル変換器、1205はRAMである。図12で図1の構成と異なる点は、データ記憶部1201がRAM1205と1ビットシリアル/8ビットパラレル変換器1204で構成されていることである。
図12は本発明の第2の実施形態に係るFIRフィルタの構成を示すブロック図である。図12において、1201はデータ記憶部、1202は係数データ記憶部、1203は積和演算部、1204は1ビットシリアル/8ビットパラレル変換器、1205はRAMである。図12で図1の構成と異なる点は、データ記憶部1201がRAM1205と1ビットシリアル/8ビットパラレル変換器1204で構成されていることである。
図10に示した従来の構成のFIRフィルタでは、1乗算タイミング毎にすべての遅延素子においてデータ書き換えが行われていた。RAMは全記憶領域を一度に書き換えることが困難なため、従来の構成では、データ記憶部をRAMを用いて構成することができない。
これに対して、本発明においては1乗算タイミング毎に限られた個数(8ビット)のデータのみを更新することができるため、RAMで構成することが可能である。RAMはフリップフロップに比べて同容量ならば小面積化できるため、低コストで実現することができる。
本発明のデジタルフィルタは高速で多タップのデジタルフィルタを低消費電力に実現できる特徴を有し、高品質オーディオ用ΔΣA/Dコンバータのデシメーションフィルタ等として有用であり、無線器の復調用ΔΣA/Dコンバータ等の用途にも応用することができる。
101、1001、1201 データ記憶部
102、1002、1202 係数データ記憶部
103、1003、1203 積和演算部
104〜113、402〜406、602〜607、802〜811、
1006〜1009、1011、1012 遅延素子
114〜117、407、608、1005、1010 セレクタ
301 1段目のFIRフィルタ
302 2段目のFIRフィルタ
401、601、801 書き込み制御回路
408、609 係数データ記憶部
409、610 乗算器
410、611 累加算器
411、612 読み出し制御回路
1004 データレート変換用バッファ
1204 1ビットシリアル/8ビットパラレル変換器
1205 RAM
102、1002、1202 係数データ記憶部
103、1003、1203 積和演算部
104〜113、402〜406、602〜607、802〜811、
1006〜1009、1011、1012 遅延素子
114〜117、407、608、1005、1010 セレクタ
301 1段目のFIRフィルタ
302 2段目のFIRフィルタ
401、601、801 書き込み制御回路
408、609 係数データ記憶部
409、610 乗算器
410、611 累加算器
411、612 読み出し制御回路
1004 データレート変換用バッファ
1204 1ビットシリアル/8ビットパラレル変換器
1205 RAM
Claims (2)
- nワード(nは自然数)の入力データを演算して1ワードの出力データを出力するデジタルフィルタにおいて、
nの整数倍でかつタップ数以上の個数を有し、データ入力毎に1ワードずつ書き込み動作する遅延素子と、
前記遅延素子の書き込み順に選択された前記遅延素子の出力が入力に循環的に接続されたn/N個(Nは自然数)のセレクタと、
前記セレクタの出力とタップ係数の積和演算を行う積和演算装置と、
を備えるデジタルフィルタ。 - 前記遅延素子がRAMである請求項1記載のデジタルフィルタ。
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US9673780B2 (en) | 2012-06-08 | 2017-06-06 | Nec Corporation | Multi-stage filter processing device and method |
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