JP2005317625A - 化学的機械研磨装置及びウェーハ - Google Patents
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Abstract
【課題】メタル膜などを有するウェーハの電解研磨において、ウェーハへの安定した通電状態を維持できる化学的機械研磨装置及びこれに対応したウェーハを提供する。
【解決手段】スラリーを供給しながら、表面に導電性膜が形成されたウェーハWを研磨パッド20に押付けるとともに、ウェーハと研磨パッドとの間に電圧を印加して電解作用を行わせながら表面を平坦化する化学的機械研磨装置である。ウェーハWに給電する電極15が、JIS K6253で規定されるゴム硬度90以下の部材よりなる基部15Aと、基部の表面に設けられる電気抵抗が100Ω以下の導電層15Bよりなる。
【選択図】 図6
【解決手段】スラリーを供給しながら、表面に導電性膜が形成されたウェーハWを研磨パッド20に押付けるとともに、ウェーハと研磨パッドとの間に電圧を印加して電解作用を行わせながら表面を平坦化する化学的機械研磨装置である。ウェーハWに給電する電極15が、JIS K6253で規定されるゴム硬度90以下の部材よりなる基部15Aと、基部の表面に設けられる電気抵抗が100Ω以下の導電層15Bよりなる。
【選択図】 図6
Description
本発明は化学的機械研磨装置及びウェーハに係り、 特に、電解作用を併用する化学的機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing )に好適な化学的機械研磨装置及びウェーハに関する。
近年、半導体技術の発展により、デザインルールの微細化、多層配線化が進み、またコスト低減を進める上においてウェーハの大口径化も進行してきている。このようなデザインルールの微細化により、リソグラフィー工程におけるステッパーの焦点深度が益々浅くなり、ウェーハ表面の微細な凹凸によって、規定の配線幅が正確に得られなくなってきた。
このため、各配線層毎に表面の平坦化処理が行われるようになってきた。この平坦化処理には化学的機械研磨(CMP)装置が用いられている。これは微細砥粒と薬剤の混入したスラリーをかけながら、平坦化するウェーハの表面を回転する研磨パッドに押付けて、化学的作用と機械的作用との複合作用でウェーハを研磨するもので、特にCu配線やWプラグ等の金属膜の平坦化に近年検討されるようになってきた。
このCu膜を除去するCMPにおいて、研磨の除去効率の向上、及び表面粗さの低減などをねらいとして、ワークであるCu膜付ウェーハと研磨定盤との間に電圧を印加することによって研磨する電解CMP装置も提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
この提案は、基板がリテーナリング内を移動して(たとえば、オービタル運動して)、基板外周の金属膜が電極と接する構成を採る電解研磨に関するものである。
特開2003−347243号公報
しかしながら、上記従来の構成では、以下の説明する間題を生じる。
たとえば、リテーナリングの内周面にウェーハの導電性膜用の正電極を配置した場合、研磨パッドが回転する際に、研磨パッド上に滞留するスラリーをリテーナリングの内周面でせき止めることとなり、リテーナリングの内周面に沿ってスラリーが這い上がるので、スラリーを介して正電極と負電極とがショートしてしまう。
また、リテーナリングの内部でウェーハが移動する(たとえば、オービタル運動する)状況は、研磨条件によって変化する。たとえば、ウェーハの回転数が大きいときや、研磨パッドとウェーハとの摩擦力が大きいときなどでは、ウェーハはリテーナリングの内部で必ずしも安定した運動軌跡をとらない。そのため、ウェーハの通電は断続的な状態になり、安定した電解研磨を行うことは難しい。
更に、上記従来の構成では、ウェーハの導電性膜用の正電極とウェーハとの接触が一様になりにくい。この場合、場所によって電気抵抗が変化し、ウェーハ外周部での電解溶出むらを生じ、被加工面の均一性を大きく阻害する。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、メタル膜などを有するウェーハの電解研磨において、ウェーハへの安定した通電状態を維持できる化学的機械研磨装置及びこれに対応したウェーハを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に係る本発明は、スラリーを供給しながら、表面に導電性膜が形成されたウェーハを研磨パッドに押付けるとともに、前記ウェーハと前記研磨パッドとの間に電圧を印加して電解作用を行わせながら前記表面を平坦化する化学的機械研磨装置において、前記ウェーハに給電する電極が、JIS K6253で規定されるゴム硬度90以下の部材よりなる基部と、該基部の表面に設けられる電気抵抗が100Ω以下の導電層とよりなることを特徴とする化学的機械研磨装置を提供する。
請求項1に係る本発明によれば、ウェーハに給電する電極が、JIS K6253で規定されるゴム硬度90以下の部材よりなる基部と、この表面に設けられる電気抵抗が100Ω以下の導電層とよりなるので、電極とウェーハとの接触が一様になり、ウェーハへの安定した通電状態を維持できる。すなわち、軟質な基部と導電層よりなる電極は、リテーナリングの内部でウェーハが移動する状態であっても、基部が変形してウェーハと良好にコンタクトする。
請求項2に係る本発明は、スラリーを供給しながら、表面に導電性膜が形成されたウェーハを研磨パッドに押付けるとともに、前記ウェーハと前記研磨パッドとの間に電圧を印加して電解作用を行わせながら前記表面を平坦化する化学的機械研磨装置において、前記ウェーハに給電する電極が、JIS K6253で規定されるゴム硬度90以下であり、かつ、電気抵抗が100Ω以下の部材よりなることを特徴とする化学的機械研磨装置を提供する。
請求項2に係る本発明によれば、ウェーハに給電する電極が、JIS K6253で規定されるゴム硬度90以下であり、かつ、電気抵抗が100Ω以下の部材よりなるので、電極とウェーハとの接触が一様になり、ウェーハへの安定した通電状態を維持できる。すなわち、軟質な電極は、リテーナリングの内部でウェーハが移動する状態であっても、電極自体が変形してウェーハと良好にコンタクトする。
請求項3に係る本発明は、スラリーを供給しながら、表面に導電性膜が形成されたウェーハを研磨パッドに押付けるとともに、前記ウェーハと前記研磨パッドとの間に電圧を印加して電解作用を行わせながら前記表面を平坦化する化学的機械研磨装置において、前記ウェーハに給電する電極が、電気抵抗が100Ω以下の導電性繊維又は電気抵抗が100Ω以下の導電性ファイバーよりなることを特徴とする化学的機械研磨装置を提供する。
請求項3に係る本発明によれば、ウェーハに給電する電極が、電気抵抗が100Ω以下の導電性繊維又は導電性ファイバーよりなるので、電極とウェーハとの接触が一様になり、ウェーハへの安定した通電状態を維持できる。すなわち、導電性繊維又は導電性ファイバーよりなる電極は、リテーナリングの内部でウェーハが移動する状態であっても、電極が追随してウェーハと良好にコンタクトする。
請求項4に係る本発明は、前記電極が前記ウェーハの周縁部と接触する構造となっており、該電極の先端部分に絶縁材料が設けられていることを特徴とする。請求項4に係る本発明によれば、電極がウェーハの周縁部と接触する構造となっているので、電極がウェーハと良好にコンタクトする。また、電極の先端部分に絶縁材料が設けられているので、負電極とのショートが避けられる。
請求項5に係る本発明は、前記電極の先端部分がスラリー封止構造となっていることを特徴とする。請求項5に係る本発明によれば、電極が導電性繊維又は導電性ファイバーよりなるものであっても、電極の先端部分がスラリー封止構造となっているので、スラリーの混入による不具合の発生を防止できる。
請求項6に係る本発明は、前記電極が前記ウェーハの裏面と接触する構造となっていることを特徴とする。請求項6に係る本発明によれば、電極がウェーハの裏面と接触することにより、電極がウェーハと良好にコンタクトする。
請求項7に係る本発明は、前記ウェーハの裏面を吸着保持する保持ヘッドを備えていることを特徴とする。請求項7に係る本発明によれば、ウェーハの裏面を吸着保持する保持ヘッドを備えているので、ウェーハの保持及びウェーハと電極とのコンタクトが良好になる。
請求項8に係る本発明は、表面に化学的機械研磨により平坦化される導電性膜が形成されたウェーハにおいて、裏面に導電層が形成されるとともに、該導電層と前記表面の導電性膜とを電気抵抗が100Ω以下の状態で導通させるコンタクト層が形成されていることを特徴とするウェーハを提供する。
請求項8に係る本発明によれば、裏面に導電層が形成されるとともに、この導電層と表面の導電性膜とを導通させるコンタクト層が形成されているので、ウェーハの裏面に電極を配することができ、ウェーハの保持及びウェーハと電極とのコンタクトが良好になる。
請求項9に係る本発明は、前記コンタクト層は前記ウェーハを貫通して形成されていることを特徴とする。請求項9に係る本発明によれば、コンタクト層がウェーハを貫通して形成されることにより、裏面の導電層と表面の導電性膜との導通を確実にできる。
以上説明したように、本発明によれば、ウェーハに給電する電極とウェーハとの接触が一様になり、ウェーハへの安定した通電状態を維持できる。
以下、添付図面に従って、本発明に係る化学的機械研磨装置及びウェーハの好ましい実施の形態(第1実施形態)について詳説する。なお、各図において、同一の部材については同一の番号又は記号を付している。
図1は、化学的機械研磨装置10の全体構成を示す斜視図である。同図に示されるように化学的機械研磨装置10は、主として研磨定盤12とウェーハ保持ヘッド14とで構成されている。
研磨定盤12は円盤状に形成され、その下面中央には回転軸16が連結されている。研磨定盤12は、この回転軸16に連結されたモータ18を駆動することにより回転する。また、この研磨定盤12の上面には研磨パッド20が貼り付けられており、この研磨パッド20上にスラリー供給ノズル37(図2参照)からスラリーが供給される。
なお、この研磨定盤12の近傍には、図示しないドレッシング装置が設けられている。ドレッシング装置は、旋回自在なアームを備えており、このアームの先端に設けられたドレッサによって研磨定盤12上の研磨パッド20をドレッシングする。
図2は、化学的機械研磨装置10の拡大断面図である。図2において、化学的機械研磨装置10には、ウェーハWと研磨パッド20との間に電圧を印加する電圧印加手段としての直流電源11と、研磨パッド20にスラリー37Sを供給するスラリー供給ノズル37と、ウェーハ保持ヘッド14のウェーハ保持面及び研磨パッド20の裏面に貼られた導電性フィルム11A、11B等が設けられている。
研磨定盤12は、既述のようにモータ18によって回転される。また、ウェーハ保持ヘッド14も図示しないモータによって回転されるとともに、下方に押圧されてウェーハWを研磨パッド20に押付けるようになっている。また、研磨パッド20には無数の小さな孔20bが形成され、スラリー37Sが孔20b内に染み込んでいる。
ウェーハ保持ヘッド14は、図2に示されるように、主としてヘッド本体22、リテーナーリング28で構成されている。ヘッド本体22は円盤状に形成され、その上面中央には回転軸22Aが連結されている。ウェーハ保持ヘッド14は、この回転軸22Aに連結された図示しないモータに駆動されて回転する。
リテーナーリング28は、リング状に形成され、ヘッド本体22の外周に配置される。このリテーナーリング28の内周部に導電性フィルム11Aが張設される。
直流電源11は、その陽極側がウェーハ保持ヘッド14の導電性フィルム11Aに接続され、陰極側が研磨パッド20の裏面に貼られた導電性フィルム11Bに接続されて、ウェーハWと研磨パッド20の裏面との間に電位差を発生させている。
次に、この化学的機械研磨装置10で使用されるウェーハWについて説明する。図3は、処理前のウェーハWの断面図である。このウェーハWには、予め導電材よりなるコンタクト層WC、WCがウェーハWを貫通して形成されている。このコンタクト層WCの電気抵抗は、100Ω以下であることが好ましい。
図4は、ウェーハWの処理方法のフローを説明する説明図である。図4(a)において、ウェーハWの表面W1に導電性膜、具体的には、Cu膜を形成する。このCu膜の形成方法としては、スパッタリングやメッキ等の公知の手段が採用できる。この際ウェーハWの裏面W2には、導電性膜を形成しない。
次いで、図4(b)において、ウェーハWの表面W1に保護テープP1を貼る。保護テープP1としては、ウェーハWの裏面W2に導電層を形成する際に、ウェーハWの表面W1を保護できるものであれば、公知の各種テープ材が使用できる。
次いで、図4(c)において、ウェーハWの裏面W2に導電層を形成する。導電層(この場合はCu)の形成方法としては、蒸着(PVD)やメッキ等の公知の手段が採用できる。
次いで、図4(d)において、ウェーハWの表面W1より保護テープP1を剥離する。
次いで、図4(e)において、ウェーハWの表面W1を研磨する。この詳細については、後述する。
次いで、図4(f)において、ウェーハWの表面W1に保護テープP2を貼る。保護テープP2としては、ウェーハWの裏面W2の導電層(この場合はCu)を除去する際に、ウェーハWの表面W1を保護できるものであれば、公知の各種テープ材が使用できる。
次いで、図4(g)において、ウェーハWの裏面W2の導電層(この場合はCu)をエッチングにより除去する。この際、ウェーハWの表面W1は、保護テープP2により保護されている。
最後に、図4(h)において、ウェーハWの表面W1より保護テープP2を剥離する。
次に、図4(e)におけるウェーハWの表面W1を研磨する工程の詳細について説明する。
図2によって既述したように構成された化学的機械研磨装置10は、ウェーハ保持ヘッド14で保持したウェーハWを研磨定盤12上の研磨パッド20に押し付けて、研磨定盤12とウェーハ保持ヘッド14とをそれぞれ回転させながら、研磨パッド20上にスラリー37Sを供給することにより、ウェーハWを化学的機械研磨する。
それと同時に、直流電源11から、ウェーハWの裏面W2に接触している導電性フィルム11Aを通して、コンタクト層WC、WCを経由して、ウェーハWの表面W1の導電性膜にはプラスの電位が付与され、研磨パッド20の裏面に貼られた導電性フィルム11Bにはマイナス電位が付与されるので、ウェーハWの表面W1の導電性膜が電解研磨される。
すなわち、ウェーハWの表面W1と研磨パッド20の裏面との間に電位差が生じる。また、研磨パッド20の無数の孔20bにはスラリー37Sが染み込んでおり、スラリー37Sは多くのイオンを含む導電性液体であるので、この電位差によって陽極であるウェーハWの表面W1から電解溶出が起こる。この電解溶出による除去作用と、スラリー37Sの化学成分による化学的な除去作用、及びスラリー37Sに含まれている研磨砥粒による機械的な除去作用とが同時に進行し、ウェーハWの表面W1の研磨対象膜(この場合Cu膜)が研磨される。
本発明に係る電解研磨を付与した化学的機械研磨装置10は以上のように構成されているので、Cu配線やAl配線等の金属膜が形成されたウェーハWの平坦加工において、均一かつ効率のよい安定した平坦加工が行われる。
図3に示されるようなウェーハWを用いた場合は、ウェーハWの裏面に当接する部分から効率的に給電するのに効果を発揮する。すなわち、研磨中のウェーハWは、ウェーハ保持ヘッド14に常時吸着されている。この場合、ウェーハWの裏面に給電部分(コンタクト層WC)があるために、ウェーハWとウェーハ保持ヘッド14が、ずれることなく、安定して接触し、またウェーハWの裏面側であるために、十分な接触面積を確保することが可能となる。その結果、ウェーハWに対して安定した給電を行うことが可能となる。
また、給電部分を、ウェーハWの裏面と接触する部分だけに限定し、ウェーハWを保持していない場合には、ウェーハWに給電する電極表面部分にカバーをするか、窒素ブローなどでウェーハWへの電極部分を保護してもよい。このようにすることにより、研磨のスラリー内に含まれる腐食性の雰囲気から電極表面を守ることが可能となる。そして、電極表面の酸化の進行を防ぎ、ウェーハWへ接触させる電極部分の表面を絶えず一定の状態に保つことが可能となる。
次に、本発明に係る化学的機械研磨装置及びウェーハの他の実施の形態(第2実施形態)について詳説する。図5は、化学的機械研磨装置100の部分拡大断面図である。なお、第1実施形態の図2と同一、類似の部材については、同一の符号を附し、その説明を省略する。また、本実施形態において、第1実施形態の図1に示されるウェーハ研磨装置の全体構造は同一であることより、図示を省略する。
本実施形態において、第1実施形態と相違するのは、ウェーハ保持ヘッド114におけるウェーハWの押圧方法をエアバッグ方式としたことと、陽極側の給電手段を図2の導電性フィルム11Aに代えてファイバー電極13としたことである。なお、本実施形態において使用するウェーハWは、一般的に使用されるタイプ、すなわち、ウェーハWの表面にCu等からなる導電性膜が形成されているウェーハWでよく、図3に示されるコンタクト層WCは、なくてもよい。以下、順に説明する。
本実施形態において、リテーナーリング28を上側部分28Aと下側部分28Bとに分割して設け、その内周部には保護シート30が張設される。すなわち、リテーナーリング28の上側部分28Aと下側部分28Bはリング状に形成されている。保護シート30は、円形状に形成され、周縁部にはねじを貫通させる複数の孔(図示略)が開けられている。この保護シート30は、周縁部が上側部分28Aと下側部分28Bとの間で挟持されることにより、リテーナーリング28の内側に張設される。このため、上側部分28Aには一定の間隔で貫通穴(図示略)が形成され、下側部分28Bには一定の間隔でねじ穴(図示略)が形成されている。そして、複数のねじを使用して、3者を一体化する。
図5のごとく保護シート30が張設されたウェーハ保持ヘッド114の下部には、ヘッド本体22と保護シート30との間にエア室32が形成される。ウェーハWは、このエア室32を介してヘッド本体22に押圧される。このエア室32は、ヘッド本体22に設けられた吹出溝22Aからエアを吹出すことにより内圧が高められる。
なお、この吹出溝22Aには、ヘッド本体22の内部に形成されたエア流路22Bが連通されている。エア流路22Bには図示しないエア配管を介して給気ポンプが接続されている。吹出溝22Aからのエアの吹出は、この給気ポンプを作動させることにより行われる。
ファイバー電極13は、電気抵抗が100Ω以下の導電性繊維又は電気抵抗が100Ω以下の導電性ファイバーよりなる。そして、ファイバー電極13がウェーハWの周縁部と接触する構造となっている。このウェーハWの表面に形成されている導電性膜は、周縁部(エッジ部)の中半まで及んでいるので、図5の構成では、ファイバー電極13を介して導電性膜への給電が行える。
ファイバー電極13の先端部分には絶縁材料13Aが設けられている。この絶縁材料13Aは、ファイバー電極13の先端部分を被覆する構成であってもよく、ファイバー電極13の先端部分に連結する構成であってもよい。要は、負電極とのショートが避けられる構成であればよい。また、同時に、絶縁材料13Aによって、ファイバー電極13の先端部分はスラリー封止構造となっている。
ファイバー電極13のスラリー封止構造としてはウェーハWのエッジに当接し、ウェーハWのエッジに貼り付いてスラリーが這い上がらない構造としている。
このスラリー封止材料としては、フッ素ゴムやクロロプレンゴム等のゴム材料であることが望ましい。そして、電極が可撓性の部材からなり、ウェーハWのエッジに曲げられて貼りつく構造とすればよい。
なお、ファイバー電極13には、スリップリング34を介して給電が行われ、研磨パッド20の裏面に貼られた導電性フィルム11Bには、スリップリング36を介して給電が行われる。
本実施形態によれば、ウェーハWに給電するファイバー電極13が、電気抵抗が100Ω以下の導電性繊維又は導電性ファイバーよりなるので、電極とウェーハWとの接触が一様になり、ウェーハWへの安定した通電状態を維持できる。すなわち、ファイバー電極13は、リテーナリング28の内部でウェーハWが移動する状態であっても、電極が追随してウェーハWの周縁部と良好にコンタクトする。
また、ファイバー電極13の先端部分に絶縁材料13Aが設けられているので、負電極とのショートが避けられる。更に、ファイバー電極13の先端部分がスラリー封止構造となっているので、スラリーの混入による不具合の発生を防止できる。
次に、本発明に係る化学的機械研磨装置及びウェーハの他の実施の形態(第3実施形態)について詳説する。図6は、化学的機械研磨装置200の部分拡大断面図である。なお、第2実施形態の図5と同一、類似の部材については、同一の符号を附し、その説明を省略する。また、本実施形態において、第1実施形態の図1に示されるウェーハ研磨装置の全体構造は同一であることより、図示を省略する。
本実施形態において、第2実施形態と相違するのは、陽極側の給電手段を図5のファイバー電極13に代えて弾性電極15としたことである。
弾性電極15は、JIS K6253で規定されるゴム硬度90以下の部材よりなる基部15Aと、基部15Aの表面に設けられる電気抵抗が100Ω以下の導電層15Bと、先端部分の絶縁材料15Cとより構成される。そして、弾性電極15の厚さを、リテーナリング28とウェーハWとのガタよりも若干大きく形成する。
基部15Aの材質としては、クロロプレンスポンジ、クロロプレンゴム、ニトリルブタジエンゴム、及びスチレンブタジエンゴムなど、JIS K6253にある様々なゴム材料を使用してよい。そして、基部15Aのが弾性変形して貼りつく構造とすればよい。
本実施形態によれば、弾性電極15とウェーハWとの接触が一様になり、ウェーハWへの安定した通電状態を維持できる。すなわち、リテーナリング28の内部でウェーハWが移動する状態であっても、弾性電極15の基部15Aが潰れて変形し、ウェーハWと良好にコンタクトする。また、弾性電極15の先端部分に絶縁材料15Cが設けられているので、負電極とのショートが避けられる。
なお、本実施形態において、弾性電極15に代えて、JIS K6253で規定されるゴム硬度90以下であり、かつ、電気抵抗が100Ω以下の部材よりなる電極を使用する態様も採用できる。このような電極であっても、同様に機能し、同様の効果が得られる。
以上に説明した構成は、本発明の実施例であるが、本発明はこれらに限定されるものではなく、各種の構成が採り得る。
たとえば、図5に示されるウェーハ保持ヘッド114において、押圧機構として、いわゆるエアバッグ方式が採用されているが、空気に限られる訳ではなく窒素ガス等の他の気体、水等の液体による加圧も採用できる。
10、100、200…化学的機械研磨装置、11…直流電源、12…研磨定盤、13…ファイバー電極、14、114、214…ウェーハ保持ヘッド、15…弾性電極、16…回転軸、18…モータ、20…研磨パッド、22…ヘッド本体、28…リテーナーリング、30…保護シート、32…エア室、W…ウェーハ
Claims (9)
- スラリーを供給しながら、表面に導電性膜が形成されたウェーハを研磨パッドに押付けるとともに、前記ウェーハと前記研磨パッドとの間に電圧を印加して電解作用を行わせながら前記表面を平坦化する化学的機械研磨装置において、
前記ウェーハに給電する電極が、JIS K6253で規定されるゴム硬度90以下の部材よりなる基部と、該基部の表面に設けられる電気抵抗が100Ω以下の導電層とよりなることを特徴とする化学的機械研磨装置。 - スラリーを供給しながら、表面に導電性膜が形成されたウェーハを研磨パッドに押付けるとともに、前記ウェーハと前記研磨パッドとの間に電圧を印加して電解作用を行わせながら前記表面を平坦化する化学的機械研磨装置において、
前記ウェーハに給電する電極が、JIS K6253で規定されるゴム硬度90以下であり、かつ、電気抵抗が100Ω以下の部材よりなることを特徴とする化学的機械研磨装置。 - スラリーを供給しながら、表面に導電性膜が形成されたウェーハを研磨パッドに押付けるとともに、前記ウェーハと前記研磨パッドとの間に電圧を印加して電解作用を行わせながら前記表面を平坦化する化学的機械研磨装置において、
前記ウェーハに給電する電極が、電気抵抗が100Ω以下の導電性繊維又は電気抵抗が100Ω以下の導電性ファイバーよりなることを特徴とする化学的機械研磨装置。 - 前記電極が前記ウェーハの周縁部と接触する構造となっており、該電極の先端部分に絶縁材料が設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の化学的機械研磨装置。
- 前記電極の先端部分がスラリー封止構造となっている請求項4に記載の化学的機械研磨装置。
- 前記電極が前記ウェーハの裏面と接触する構造となっている請求項1〜3のいずれか1項に記載の化学的機械研磨装置。
- 前記ウェーハの裏面を吸着保持する保持ヘッドを備えている請求項1〜6のいずれか1項に記載の化学的機械研磨装置。
- 表面に化学的機械研磨により平坦化される導電性膜が形成されたウェーハにおいて、
裏面に導電層が形成されるとともに、該導電層と前記表面の導電性膜とを電気抵抗が100Ω以下の状態で導通させるコンタクト層が形成されていることを特徴とするウェーハ。 - 前記コンタクト層は前記ウェーハを貫通して形成されている請求項8に記載のウェーハ。
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