JP2005315787A - 遠心液液分配クロマトグラフ用コイル状カラム - Google Patents

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Abstract

【課題】物質を効率よく分離できる遠心液液分配クロマトグラフ用分離カラム、及び当該カラムを装着した遠心液液分配クロマトグラフ装置を用いた物質の分離方法の提供。
【解決手段】チューブをコイル状にした複数のコイルユニットを直列に連結し、それぞれのコイルユニットを回転可能な円盤の法線方向に配向すると共に当該円盤上の所定の円周上に沿って配置してなる遠心液液分配クロマトグラフ用コイル状カラム、及び、当該カラムのチューブに試料を充填し、二相溶媒を用いて遠心液液分配クロマトグラフ装置により物質を分離することを特徴とする物質の分離方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、遠心液液分配クロマトグラフ用コイル状カラム及び当該カラムを装着した遠心液液分配クロマトグラフ装置を用いた物質の分離方法に関する。
向流クロマトグラフィー(Countercurrent Chromatography: CCC)は、液-液分配モードを基礎とした分配クロマトグラフィーの一つである。CCCは、固体充填材を使用しないため、試料物質がカラム内に吸着したまま溶出しない、あるいは充填材との相互作用により試料物質が変性してしまうなどカラムクロマトグラフィーを使用することにより生じる問題点が予め解決されている。この利点を生かして、CCCはこれまで天然物中の生理活性成分の分離精製などに幅広く用いられている。
1980年代、MurayamaらはCCCを効率良く短時間に行うことを目的として遠心液液分配クロマトグラフ装置(Centrifugal Partition Chromatograph: CPC)を開発した(非特許文献1)。この装置では、多数に区分された小容量の分配用セルを放射状に配し、各セルを流路で直列に連結して作製された円板を1ユニットとし、この円板を複数ユニット以上層状に重ね固定してカラムに用いている。CPCは、カラムが中心軸の周囲を回転するという単純な回転機構であるため、固定相の保持率も高く、二相溶媒の選択や回転条件の設定を最適化することで一層の分離効率の向上が期待できる。
本発明者は、これまで、CCC分離が重力や遠心力など様々な物理量が関与していることに着目し、特にコリオリ力(Colioris force)が分離に影響を及ぼす因子についてCPCを用いて検討してきた。その結果、極性の異なる溶媒系を用いても溶媒系の性質に依存することなく、コリオリ力が分離に大きく影響することを実験的、理論的に明らかにすることができた(非特許文献2)。
しかしながら、CPCでは極性物質の分離に有用である1-ブタノール(BuOH)/水系溶媒はカラム内に保持されず、この溶媒を用いても物質(特に糖類)を分離することが極めて困難であることが判明した。従って、BuOH/水系溶媒を用いた場合でも、各種物質を効率よく分離できる方法の開発が望まれる。
Murayama W. et al., J. Chromatogr. 239, 643 (1982) Ikehata J.I. et al., J. Chromatogr. A, 1025, 169-175 (2004)
本発明は、BuOH/水系溶媒を用いた場合でも、物質を効率よく分離できる分離用カラム、及び当該カラムを装着したCPC装置を用いた物質の分離方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、コイルユニットを直列に接続し、これらを円板上に配置させてカラムを作製し、遠心液液分配クロマトグラフ装置に装着して分離を行うことにより、上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、チューブをコイル状にした複数のコイルユニットを直列に連結し、それぞれのコイルユニットを回転可能な円盤の法線方向に配向すると共に当該円盤上の所定の円周上に沿って配置してなる遠心液液分配クロマトグラフ用コイル状カラムである。チューブは、前記円盤の上方から見たときに、前記円盤の遠部から近部に向かって左巻きに巻かれたものであることが好ましい。
また、本発明は、上記カラムが遠心機に装着された遠心液液分配クロマトグラフ装置である。
さらに、本発明は、前記遠心液液分配クロマトグラフ用コイル状カラムの前記チューブに試料を充填して前記カラムを遠心することを特徴とする物質の分離方法である。
試料は、二相系溶媒に前記物質が溶解されたものを用いることができる。本発明において、分離の対象となる物質は特に限定されるものではないが、糖類、タンパク質又は生理活性物質であることが好ましい。また、前記遠心分離は、前記円盤を上方から見たときの反時計回りに回転させて行うことができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、チューブをコイル状にした複数のコイルユニットを直列に連結し、遠心可能な円盤上に盤面から法線方向に配置させた遠心液液分配クロマトグラフ用コイル状カラムである。このカラムを装着した遠心液液分配クロマトグラフ装置を用いて物質(特に生理活性物質)を高精度に分離することができる。
1.遠心液液分配クロマトグラフ用コイル状カラム
以下、図面を用いて本発明の遠心液液分配クロマトグラフ用コイル状カラムを説明する。
図1は、本発明の遠心液液分配クロマトグラフ用コイル状カラムを示す図である。本発明の遠心液液分配クロマトグラフ用コイル状カラム2は、チューブ1がコイル状に巻かれたカラム2を、回転可能な円盤3上に固定した構成となっている。
チューブ1は、物質を分離するための小規模実験に使用する場合は、内径0.8〜2mm、好ましくは0.8〜1mmであり、カラム2のコイル状部分の長さは、例えば7.6〜12cm、好ましくは7.6〜12cmである。但し、工業用に大型化する場合は、大きさに応じて適宜大きさに応じて各種サイズ(例えばコイルユニットの長さ、チューブの太さ、巻き数、本数等)を変更することができる。
本発明において、チューブ1をコイル状に巻くために中心軸部材4を用いることもできる。中心軸部材4の材質は特に限定されるものではないが、中心軸として安定に使用できる点でナイロン製、プラスチック製、金属(例えばアルミニウム)製であることが好ましい。工業用に大型化する場合は、大きさに応じて適宜プラスチック製樹脂などの材料を採用することができる。
カラム2は、チューブ1がコイル状に巻かれたコイルユニットの1本を1ユニットとし、これを所定のユニット数(複数ユニット)だけ相互に直列に連結する。3ユニット分を直列に連結したコイルユニットを図2に示す。「直列に連結」とは、コイルユニットの1本が他のコイルユニットと分離して独立して存在しているものどうしを直列に連結したもの(つまり、複数本のチューブで複数のコイルユニットを作製し、コネクター等を介して互いに直列に連結したもの)、及び、1本のチューブをコイル状に巻いて1ユニットとし、これを連続させたもの(つまり、1本のチューブで複数のコイルユニットを作製し、直列にしたもの)のいずれをも意味する。
本発明の遠心液液分配クロマトグラフ用コイル状カラム2は、上記コイルユニットを、回転可能な円盤3上の法線方向に配向させるとともに、当該円盤上の所定の円周上に沿って配置させたものである。円盤3には、カラム2を固定するための支持体5を設置することもできる。所定ユニット数のカラムを円周上に固定する場合、図1に示すように1層にする必要はなく、カラムの長さ(ユニット数)や充填する試料の量に応じて、円周上に複数のコイルユニット層を形成することができる。
チューブの巻き方向は右巻き及び左巻きのいずれでもよく、特に限定されるものではないが、前記円盤の上方から見たときに、円盤の遠部から近部方向に向かって左巻きに巻かれたものであることが好ましい。すなわち、円盤面に向かって上から下に左巻きに巻かれながら円盤の下方に進む巻き方であることが好ましい。
上記カラムを遠心させることが可能な遠心機に当該カラム及び回転ジョイント(またはカラムの回転に伴う送液チューブのねじれを解消する機構)を装着すると、遠心液液分配クロマトグラフ装置として使用することができる。遠心機の種類は、カラムを回転させることが可能な駆動部を備えたものであれば特に限定されるものではなく、市販のものを使用することができるが、回転方向は時計廻り、反時計廻りのいずれもが可能であることが好ましい。
2.遠心液液分配クロマトグラフ
本発明においては、上記コイル状カラムを遠心機に装着した遠心液液分配クロマトグラフ装置を用いて物質の分離を行うことができる。
(1) 分離の目的物質
本発明において、分離の目的となる物質は特に限定されるものではなく、任意に選択することができる。例えばタンパク質、細胞などの生体物質、糖類、天然物由来の生理活性物質などが挙げられる。これら目的物質の具体例は以下の通りである。
タンパク質:チトクロムC、ミオグロビン、リゾチームの分離
細胞:各種動物細胞、植物細胞、微生物細胞等の分離
糖類:スクロースとフコース、グルクロン酸とグルクロノラクトン、ガラクツロン酸とグルクロノラクトンの分離、p−ニトロフェニル誘導体とした糖誘導体の分離
生理活性物質:ダイズ胚芽中イソフラボン類の分離
(2) 溶媒
本発明において、分離相(溶媒)は水性-水性相または水性-油性相の二相溶媒系を使用することができる。カラムを構成する各コイルユニットは、円盤上に法線方向(垂直方向)に固定されるため、溶媒は各コイル内で上下2層に分かれて存在する。このときの溶媒は、上層を固定相(下層を移動相)にしてもよく、下層を固定相(上層を移動相)にしてもよい。
溶媒の具体例は以下の通りである。
(i) n-ヘキサン/アセトニトリル(AcN)
n-ヘキサンとAcNの混合比は任意であるが、好ましくは1:1である。
(ii) メチル t-ブチルエーテル(MBE)/0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)水溶液
MBEと0.1%TFA水溶液の混合比は任意であるが、好ましくは1:1である。
(iii) 1-BuOH/H2O
1-BuOHとH2Oの混合比は任意であるが、好ましくは1:1である。
(iv) ポリマー相系溶媒
また、本発明においては、水性-水性ポリマー相系、水性-油性ポリマー相系などの溶媒を使用することができ、水性-水性ポリマー相系であることが好ましい。「水性-水性ポリマー相系」とは、異なる2種類のポリマーの溶液、またはポリマーと無機塩を水に溶解して2液相とした溶液を意味する。ポリマーとしては、例えばポリエチレングリコール(PEG)、デキストラン、フィコールなどが挙げられる。
PEGの分子量は1,000〜8,000、好ましくは1,000〜1,500または6,000〜8,000である。
また、デキストランの分子量は、15,000〜500,000、好ましくは500,000である。
本発明において使用する分離相としては、以下の組み合わせのものが好ましい。
(a) PEG-1000-リン酸水素二カリウムからなるリン酸塩緩衝液
12.5%(w/w) ポリエチレングリコール1000/12.5%(w/w) K2HPO4
(b) PEG-1000-リン酸水素二カリウム及びリン酸二水素カリウムからなるリン酸塩緩衝液
(c) PEG-8000-デキストランT500(リン酸塩緩衝液及び塩化ナトリウムを含む)
(3) コイル状カラムを装着した遠心液液分配クロマトグラフ装置による分離
クロマトグラフは、カラムを遠心することにより行うことができる。「遠心する」とは、カラムの円盤の中心を軸として回転させることを意味する。遠心方向は、時計回り及び反時計回りのどちらでもよいが、円盤を上から見たときに反時計回りとなるように回転させることが好ましい。
上記二相溶媒を使用したときの分離条件は、半径6〜10.5cmの円盤を用いたときは700〜1500rpm、好ましくは700〜1200rpmである。
上記遠心条件は列挙されたものに限定されるものではなく、分離の目的物質、規模等により当業者は適宜条件を設定することができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
新規コイル状カラムの作製
カラムは、内径1mm、外径2mmのフッ素樹脂製チューブを外径5mm、長さ8cmのナイロンチューブに左巻きに巻き付けたものを1ユニットとし、その42ユニットを直列に連結した。このチューブを、直径21cmの円板上に、図1に示すように並列に配置した(直径12cmの円周を描くように配置)。カラム容量は29.0mLであった。図1及び2において、チューブ内に向かう矢印及びチューブから外に向かう矢印は、それぞれ試料の流入、流出方向を示す。
コイル状カラムを装着した遠心液液分配クロマトグラフ装置(CPC)による分離
(1) 装置
CPCは、三鬼エンジニアリング社製のものを用い、これにHPLC用ポンプ(島津製作所製LC-10AVP型)及びフラクションコレクター(Advantec社製SF-160型)を接続して使用した。
(2) 二相溶媒及び試料溶媒の調製
コイル状カラムの分離効率を調べるために、極性の異なる次の4種類の二相溶媒系を調製した。
I. n-ヘキサン/アセトニトリル(AcN) 1:1
II. メチル t-ブチルエーテル(MBE)/水性0.1%トリフルオロ酢酸(TFA) 1:1
III. 1-BuOH/H2O 1:1
IV. 12.5%(w/w) ポリエチレングリコール1000/12.5%(w/w) K2HPO4

各溶媒系により分離した試料及びその量は表1に示す通りである。
Figure 2005315787
また、試料溶液は、二相溶媒の上相及び下相の等量混合溶液に分離試料を溶解して調製した。
(3) 装置の操作条件
CPCに二相溶媒のいずれか一方の相を固定相としてポンプで充填した後、試料溶液を注入し、カラムを一定速度で回転させた。その後、他方の相を移動相としてポンプで一定の速度で送液し、溶出液をフラクションコレクターで回収した。このとき、上相を移動相とするときはAscending mode、下相を移動相とするときはDescending modeとなるように配管バルブを切り替えた。各溶媒系でのカラムの回転速度、移動相流速、分画溶液量、溶出した画分の検出条件は表1に示す通りである。なお、溶媒系IIIで行った水溶性カルボン酸の分離では、試料化合物がそのままの吸光度では検出されないため、EDC-ONPH法(Shinomiya K. et al., Bunseki Kagaku, 35, T29 (1986))により誘導体化(呈色反応)を行った後530nmで検出した。吸光度測定には島津製作所製紫外可視分光光度計UV-1600型を使用した。
また、CPCのカラムの回転方向である時計廻り(Clockwise: CW)と反時計廻り(Counterclockwise: CCW)は、カラムを装着した装置を上方から見下ろした方向から定義した。
(4) クロマトグラムの解析
CW及びCCWにおける分離効率を比較するために、以下の計算式に従って、理論段数(Theoretical plate number: N)及び分離度(Resolution factor: Rs)を算出した。
理論段数 N=(4tR/W)2 (tR:保持時間、W:ピーク幅)
分離度 Rs=2(tR2-tR1)/(W1 + W2)
(5) 結果
実験は、カラムの回転方向を除き、他の条件はCWとCCWで同一となるように行った。図3には、下層を移動相に用いて得られたクロマトグラムを、また表2にはその解析結果を示す。
Figure 2005315787
市販セル状カラムでは使用が難しかった1-BuOH/H2Oも上層である1-BuOH相が固定相として保持され、保持率も45%前後であり、分離に十分な値が得られた。固定相の保持率は通常、溶媒系の極性が小さくなるほど高くなるが、本実験の結果では、用いた4種類のいずれの溶媒系においてもほぼ40%付近で大きな違いは見られなかった。これは、用いたカラム容量が小さかったことによるものと思われる。一方、分離度はCW及びCCWの両者において高い値が得られたが、いずれの溶媒系においてもCWよりもCCWの方が高い値となった。CCCの分離には遠心力、重力などの物理量の影響を大きく受けるが、本実験においてもこれまでの実験と同様にコリオリ力やコイルの巻き方から生じる物理的な力などが分離に影響を与えていることが考えられた。これに対し、理論段数は、CWとCCWにおいて回転方向の影響は受けているものの、全体的な傾向は見られなかった。但し、用いた溶媒系の中で極性が大きく二相間の界面張力の差が小さい12.5%(w/w) PEG 1000/12.5%(w/w)K2HPO4では、CCWの方がCWよりも高い値が得られた。
次に、図3には上層を移動相に用いて得られたクロマトグラムを、また表3にはその解析結果を示す。
Figure 2005315787
1-BuOH/H2O(1:1)は、上層を移動相とした場合、溶出する1-BuOHの除去が煩雑であり、実用性に欠けるため検討対象としなかった。用いた3溶媒系のいずれにおいても固定相が保持され、n-Hexane/AcN(1:1)を除く他の2溶媒系ではCCWの方がCWよりも保持率が高かった。また、分離度も極性の高い溶媒系ほどCCWの方がCWよりも大きい値が得られた。しかし、理論段数について下層を移動相とした場合と同様に、全体的な傾向は見出せなかった。
以上の結果より、作製したコイル状カラムでは上層、下層いずれを固定相とした場合においても目的物質を分離することができ、特にCCWの方がCWよりも良好な分離が得られることが分かった。また、分離効率は、カラム容量を更に大きくすることで一層改善するものと予測される。
本研究の結果、二相溶媒の性質の違いにもかかわらず、CPCを用いたCCC分離においてコイル状カラムが分離に有効であることが証明された。特に市販セル状カラムでは難しかった1-BuOH/H2Oも固定相が十分にカラム内に保持され、使用できることがわかった。この溶媒系は極性物質の分離に有用であるため、今後、CPC分離にコイル状カラムを装着して使用されることが期待される。
本発明の遠心液液分配クロマトグラフ用コイル状カラムの外観図。 本発明の遠心液液分配クロマトグラフ用コイル状カラムに使用するコイルユニ ットを直列に連結したことを示す図。 下層を移動相に用いて物質を分離したときの結果を示す図。 上層を移動相に用いて物質を分離したときの結果を示す図。
符号の説明
1:チューブ、 2:カラム、 3:円盤、 4:中心軸部材、 5:支持体

Claims (7)

  1. チューブをコイル状にした複数のコイルユニットを直列に連結し、それぞれのコイルユニットを回転可能な円盤の法線方向に配向すると共に当該円盤上の所定の円周上に沿って配置してなる遠心液液分配クロマトグラフ用コイル状カラム。
  2. 前記チューブは、前記円盤の上方から見たときに、前記円盤の遠部から近部に向かって左巻きに巻かれたものである請求項1記載のカラム。
  3. 請求項1又は2記載のカラムが遠心機に装着された遠心液液分配クロマトグラフ装置。
  4. 請求項1又は2記載のカラムの前記チューブに試料を充填してカラムを遠心することを特徴とする物質の分離方法。
  5. 前記試料は、二相系溶媒に前記物質が溶解されたものである請求項4記載の方法。
  6. 前記物質が糖類、タンパク質又は生理活性物質である請求項4記載の方法。
  7. 前記遠心が、前記円盤を上方から見たときの反時計回りに回転させて行われるものである請求項4記載の方法。
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