JP2005315673A - 微弱磁場の計測装置及び計測方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 超電導量子干渉素子(SQUID)を用いてSQUID磁気センサ自体を被検体表面を移動させながら、非接触で被検査試料の磁気を連続的に検出し、被検体の磁気分布等を得て非破壊的な検査を行う検査装置とその検査方法を提供する。
【解決手段】 磁場或いは磁束に対して周期的な入出力特性を有するセンサと、前記センサからの出力をフィードバックすることにより、動作点を一点にロックして被検体の発する微弱な磁場を検出するセンサ駆動機構と、少なくとも前記センサを移動させる移動機構と、前記移動機構の移動/停止を制御する移動制御部と、前記移動制御部による移動/停止に連動し、前記センサ駆動機構のロック状態とロック解除状態の切り替えを制御する計測動作制御部とを有する微弱磁場の計測装置とする。
【選択図】 図6

Description

本発明は、超電導量子干渉素子(Superconducting Quantum Interference Device: SQUID)磁気センサ自体を移動させながら微弱な磁場、磁気、磁界を検出する計測装置及び計測方法に関する。
近年、航空機、鉄道車両、船舶、発電設備、橋梁並びに高層ビルなどの構造材料の製造やメンテナンスにおいて、信頼性や精度の向上が要求されるに伴い、非破壊検査技術の重要度が高まっている。特に、エネルギーや輸送分野など社会基盤を構成している大型設備は、新規立地や用地の確保が近年難化傾向にあるため、現有設備の効率的な運用や延命化が求められており、機器や構造物の非破壊検査の潜在的なニーズは高く、最近では原子力発電所の炉心隔壁(シュラウド)のひび割れや鉄道車両の亀裂の問題等もクローズアップされている。
このためX線、超音波並びに渦電流探傷などの従来の非破壊検査法に加えて、さらに高精度の非破壊検査技術の開発が期待されている。
超電導量子干渉素子は、地磁気(数10マイクロテスラ)の1億分の1から10億分の1の小さな磁界を計測できる超高感度磁気センサである(例えば、非特許文献1参照。)。
SQUIDを用いると、材料の微細な亀裂や損傷等の劣化、並びに構造物内部の傷等を非接触で検査できることが実験室レベルで明らかになっており、最近SQUID磁気センサの非破壊検査分野への利用の期待度が高まっている。
脳磁計や心磁計など生体磁気計測の分野においてもSQUIDを用いた臨床用の装置が製品化されており、てんかん治療および高次脳機能の解析、ならびに心疾患の検査等に使用されている。また、紙幣や有価証券などの認証の分野においても、SQUIDを使用する試みがなされている。
一方、SQUID磁気センサは、高感度であり、上記のように環境磁気ノイズよりも遥かに小さい磁場を検出するので、磁気シールド室など特殊な設備が必要とされてきた。また、環境磁気ノイズや振動の問題から、SQUID磁気センサ自体を移動させながら連続的な検査を行うことは不可能とされてきた。このため、SQUID磁気センサは固定して被検体自体を動かす方法、あるいは、非常に高価であるが、生体磁気計測のようにSQUID磁気センサは固定して50〜100チャネル程度の多数のセンサを配置させる方式が長年とられてきた。
従来のような単体のSQUID磁気センサを固定する検査方法では、被検体としては、ミリメートルからセンチメートル程度の小型のものしか扱うことができず、例えば、発電プラント、橋梁、高層ビル、及び航空機など大規模な被検体の検査を非破壊で行うことはできない。また、検査装置としてはデスクトップ的な据置型であり、発電所や工事現場などの各種フィールドにおいて、検査対象物(ワーク)への据付が自由なものではないといった課題があった。
以上のことから、(1)被検体のサイズ、寸法に制約がないこと、(2)各種フィールドにおいて据付が自由であること、(3)SQUID磁気センサ自体が移動すること、といった新しい計測手法移動機構と移動装置の開発が望まれている。
SQUIDは、超電導の特性を利用した磁気センサであり、地磁気(数10マイクロテスラ)の1億分の1から10億分の1の、極めて微弱な磁界を計測できる超高感度磁気センサである。
SQUIDを使用した磁気センサは、図1に示すように、SQUIDと磁場を検知する検出コイルとが主要な構成要素となっている。SQUIDは、超電導リング内の磁束の量子化という超電導特有の現象を動作原理としており、外部磁束の変化にともなって量子磁束Φ(2.07×10−15Wb)を単位として出力電圧が変化する回路となっている。以下に、その動作原理を簡単に説明する(例えば、非特許文献2参照。)。
2つの超電導体の間を障壁(例えば、薄い絶縁体や半導体、あるいは超電導体への数100nm以下の括れ等)で挟んだものをジョセフソン接合と呼ぶ。詳細は省略するが、磁場中ではジョセフソン接合両端でのトンネル電流の位相差が障壁面内の場所に依存する効果があり、SQUIDはこのジョセフソン接合の磁場効果を巧みに利用した素子となっている。各種のSQUIDの中で、DC−SQUIDが最も感度が高く、現在主に使用されていることから、DC−SQUIDを一例として説明する。ジョセフソン接合に電源を接続して動作する場合、インピーダンスが低いため定電流動作になる場合が多く、その一定電流をバイアス電流IBと呼ぶ。
簡単のために、接合容量や自己インダクタンスを無視すれば、超電導状態で流しうる最大のバイアス電流IB maxと全磁束φには次の関係がある。
B max=2I0|cos(πΦ/Φ)|
つまり、超電導臨界電流は、磁束量子Φの整数倍の磁束を感知している時に最も大きく、半整数倍の時にはゼロとなり、リングを貫く外部の磁束によって周期的に変動する。さらに、ある一定値にバイアス電流を固定すると、臨界電流の変化を反映して素子の直流電圧もまた外部の磁束に対して周期的に変化する。実際に、磁束/電圧の変換作用が得られる素子とするためには、磁場感度に関わる超電導リングの寸法やヒステリシスが生じないバイアス電流の大きさ等の諸条件を考慮する必要があり、回路設計上のパラメータは、数値計算などにより解析的に解かれる。一例として、シャント抵抗(ジョセフソン接合のトンネル抵抗が大きいため)R=1Ω、自己インダクタンスL=1nH、及びバイアス電流IB=1μAとすれば、Φあたり2μVの電圧が得られる素子が設計できる。
以上のように、SQUIDは磁束−電圧の変換作用があることから、増幅器を使って増幅すれば高感度の磁気センサとして用いることが原理的には可能である。しかし、(1)磁束−電圧の関係が非線形であるため正確な換算は煩わしく汎用的には使用できないこと、(2)低い周波数では、増幅器のドリフトの影響が避けられないこと、(3)周期的な特性からわずかなズレが大きな増幅率の変動をまねくこと等の欠点があり、このままでは一般には使用できない。このため、図2に回路の概略を示したように、負のフィードバックを組み合わせることにより、広い入力範囲に対して線形性がたもたれ、磁束量子Φを1周期として、その10万分の1程度の磁束分解能が得られるよう工夫がなされている。尚、図2に示される回路ブロック図において、破線枠内の同期検波回路及び変調回路は、必ずしも必要ではない。
図2において、まず素子のフィードバック回路が開いている場合について考え。SQUIDにバイアス電流を流し、変調コイル(フィードバックコイル)に数100kHzの変調電流を流して、時間的に変化する交流変調磁束Φを素子を貫く変調磁束の振幅が±Φ/4程度になるように加える。変調磁束Φを受けることによりSQUIDの出力電圧Vの波形と測定磁場による磁束φsとの関係は、φsに依存して図3の(a)〜(c)のように変化する。φs=2nΦの場合(図3(a)参照)、素子両端には変調電流の偶数倍の高調波のみからなる交流電圧が発生する。次に、φs≠2nΦの場合には(図3(b)、3(c)参照)、素子両端の電圧が測定磁場の周波数を含むようになり、この電圧をロックインアンプ等による同期検波回路に通すと、図3(d)に示すように、φsの周波数成分のみを含む電圧信号が得られる。ここでは、変調電流を正弦波で示したが、検波効率を上げるために矩形波で変調させる方式も考えられる。また、変調電流の周波数も数kHz〜数GHzの範囲で、特に限定するものではない。また、同期検波回路や変調は必ずしも必要ではなく、同期検波回路や変調を用いず負のフィードバックをかける駆動方法も可能である。その場合も、増幅器の出力には、図3(d)に示すように、φsの周波数成分のみを含む電圧信号が得られる。
次に、図2のフィードバック回路を閉じて、この信号の符号を反転させて、フィードバック磁束φに直してφsと大きさが等しく符号の異なるフィードバックをかける。その結果、φsが図3(d)に一例としてプロットしたようにB点より大きくなるとφは減少し、逆にφsが小さくなるとφは増加してφsとφの和が常に一定となり、磁束−電圧特性上の一点にとどめるように働く。すなわち、SQUIDを貫く磁束が、図3(d)のゼロ点のごく近くに限られた範囲となるようにフィードバックが働きSQUIDが動作する。ここで、B点を動作点、この負のフィードバックを磁束固定ループ(Flux Locked Loop、FLL)と呼び、SQUIDがフィードバックにより正常に動作している状態をロックがかかった状態と呼ぶ。なお、実際には、図3(d)に示すように、φ−V特性は無限につらなっておりフィードバックの動作点(安定点)はA、B、C・・・のように無数に存在し、山と谷どちらが動作点になるかはコイルの向きや検波の位相角によって決まる。本発明では後述するように、この無限につらなるφ−V特性を利用している。さらにFLL方式のフィードバックを用いることにより、非線形であったφ−V特性は、図4(a)に示すような線形性が得られ、磁気センサとして使用することが可能となる。ここでは変調型で説明したが、無変調型でもフィードバックによる線形化の原理は同じである。
さて次に、スルーレート(信号の振幅と周波数の積)の高い磁気ノイズが入った場合のSQUIDの動作を考える。ロックがかかった状態で磁気ノイズが入ると、その前後でφの整数倍だけ異なった動作点に対してフィードバックがかかってしまう事態が発生する。例えば、図3(d)中の動作点Bで動作しているSQUIDの入力磁束が、ある時刻で仮にΔφs=1/2φ〜3/2φだけ変化したとすると、SQUID出力は図2の回路により、Δφsに対応した大きな出力を示し実質入力磁束がゼロとなるように動作点Bに戻そうとする。しかし、この状況では、もはや動作点Bからますます離れる方向にフィードバックがかかり、別の動作点Cで安定となった状態が生じ、線形化されたφ−V特性は図4(b)に示すように不要なオフセットが加えられてしまう。このように、スルーレートの高い磁気ノイズを感知したときには、その前後で測定の連続性が失われ、磁気ノイズの大きさによってはロックがかからない状態すら生じる。以上のように、ある閾値以上のノイズがSQUIDに入ると本質的に動作しなくなってしまう性質がSQUIDの欠点である。長年SQUID磁気センサ自体を動かした検査ができなかったのは、SQUIDの動作原理まで踏み込んだ致命的な問題と係わっていることを以下に述べる。
図5に環境磁気ノイズとSQUID磁気センサによって検出する信号レベルの関係を模式的に示した。SQUID磁気センサ自体が動くことによって、正弦波(低周波数)として簡略化した環境磁気ノイズよる空間的(かつ時間的)磁気成分が大きく変化する。一方、本来、被検体が発している微弱な磁気信号は、この低周波数成分に加算された周波数がより高い成分である。環境磁気ノイズとの分離ができない場合には、目的の磁気信号がノイズに埋もれてしまう。
定性的には、磁気ノイズにSQUID磁気センサが弱いことが分かったので、地磁気ノイズについて具体的な事例を考える。通常、1mmの傷を探傷するためには、SQUIDと連結した検出コイルが1mm以下でなくてはならない。仮に、検出コイルを1mmφとすると単純な面積換算から量子磁束Φの変化はおよそ1×10−8T(10ナノテスラ)の変化に相当している。
環境磁気ノイズを受けた状態で、SQUID磁気センサ自体を動かすと、どのような影響を受けるかを簡単のため地磁気のみを考えて評価する。1mmφのコイルが1mm移動するとすると、地磁気レベルは0.5×10−4T程度であるから、約100Φに相当する外部磁束の変化を受けることが簡単な計算からわかる。この状況では、SQUIDの基準点が一気に100倍も変化し、100dbのダイナミックレンジが必要となるため、固定した動作点がはずれ(ロックがはずれ)、SQUIDが正常に動作しなくなり、磁気センサとして全く機能しない。図4に示すように、第1点目では図4(a)のようにオフセットはなく、第2点目では図4(b)、第3点目では図4(c)、・・・となり、仮に運良く数点の連続した計測ができたとしても、地磁気による磁場の影響がどんどん積算され、ついにセンサが振り切れてしまう。なお環境磁気ノイズの大きさによっては、SQUID磁気センサを動かした測定が1回もできないことすら多い。
以上は、地磁気のみを考えた過小評価である。実際にはSQUID磁気センサ自体を動かした場合には、この条件よりもさらに厳しい環境磁気ノイズの影響を受ける。このようにSQUID磁気センサ自体が動くことによって発生する環境磁気ノイズの影響はきわめて大きく、環境磁気ノイズよりも小さな磁気信号を計測するには、磁気センサ自体を動かした測定はできない。
このため、先行する技術としては、SQUID磁気センサを固定し、被検体を動かした測定方法が一般に行われている。磁気センサが固定されていれば、移動によって変化する地磁気等の環境磁気ノイズの影響を低減することができるためである。しかし、この方法では、被検体のサイズ・寸法に制約がある現場における据付が制約されるといった問題がある。
SQUIDを用いる生体磁気計測の事例で、心磁計測の臨床応用例として、心筋梗塞の症例について報告されている(例えば、非特許文献3参照。)。この文献に開示されている計測は、磁気シールド室内で行われている。被検体(患者)をのせたベッド水平面をxy面として、体表の2箇所を指標とし、胸部のxyz座標が決定される。64チャネル(縦8個×横8個)のSQUIDを2.5cm間隔で並べ、時間分解能の高い同時計測により得られた検査結果を開示している。この検査では、被検体(患者)もSQUIDも計測時は静止しており、SQUID磁気センサ自体を動かした測定とはなっていない。
また、SQUID磁気センサ部を磁気遮蔽(シールド)容器で覆い、磁気的に安定した検査結果が得られるように工夫した簡便な検査装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1の装置では、磁気遮蔽容器内部に置かれたSQUIDの検知部分の下を線状の被検体が通過する際、異物や欠陥があった場合に磁気信号の変化を捕らえるシステム構成となっている。このため、被検体としては、ファイバー、ケーブル、あるいはワーヤの類であり、この場合においても、やはり被検体が動きSQUIDは固定されている。この方式は、大型のものとしては、圧延鋼材の検査への応用が考えられる。しかし、発電プラント、橋梁、高層ビル、航空機など大規模な構造物へ適用することは、到底不可能である。
このように、いずれの先行事例をとっても、SQUID磁気センサ自体を移動させて連続測定を行う技術は全く開示されてない。
特開平7−146277号公報 田中三郎著「高温超伝導量子干渉素子(SQUID)を用いた新しい応用計測の可能性」応用物理編集委員会、応用物理、2003年、第72巻、第8号、p.1039−1045 作道恒太郎著「固体物理(磁性・超電導)」裳華房、1993年9月25日、p.136−138 山田さつき、塚田啓二、山口巌 共著「心磁計測による不整脈診断」医学書院、呼吸と循環、2000年12月、第48巻、第12号、p.1207
本発明では、超電導量子干渉素子(SQUID)を用いてSQUID磁気センサ自体を被検体表面を移動させながら、非接触で被検査試料の磁気を連続的に検出し、被検体の磁気分布等を得て非破壊的な検査を行う検査装置とその検査方法を提案するものである。
SQUID磁気センサが地磁気等の環境磁気ノイズ中で、磁気センサ自体を移動させる場合、先述したように、地磁気等の環境磁気ノイズでセンサが振り切れる、あるいはSQUID磁気センサの固定したロックがはずれるというダイナミックレンジの問題を解決する必要がある。
上記問題点を解決するために本発明は、磁場或いは磁束に対して周期的な入出力特性を有するセンサと、前記センサからの出力をフィードバックすることにより、動作点を一点にロックして被検体の発する微弱な磁場を検出するセンサ駆動機構と、少なくとも前記センサを移動させる移動機構と、前記移動機構の移動/停止を制御する移動制御部と、前記移動制御部による移動/停止に連動し、前記センサ駆動機構のロック状態とロック解除状態の切り替えを制御する計測動作制御部と、を有する微弱磁場の計測装置とした。
また、本発明は、検出コイル及び該検出コイルにより検出された磁場に基づく磁束に応じて電気信号を出力するSQUID素子(超電導量子干渉素子)を有し、前記SQUID素子から出力された電気信号を磁束として当該SQUID素子にフィードバックすることにより前記SQUID素子の周期的な電圧/磁束特性上の一点に動作点をロックして被検体の発する微弱磁場を計測するSQUID磁気センサと、前記SQUID磁気センサを移動させる移動機構と、前記移動機構を、移動/停止を繰り返し、前記SQUID磁気センサで前記被検体の磁場計測範囲を走査させる移動制御部と、前記移動制御部による前記SQUID磁気センサの移動/停止に連動して、前記SQUID磁気センサのロック解除状態とロック状態を繰り返し操作する計測動作制御部と、前記被検体に交流の信号を印加する交流信号印加機構と、を有する微弱磁場の計測装置とした。
また、本発明は、磁場或いは磁束に対して周期的な入出力特性を有するセンサと、前記センサからの出力をフィードバックすることにより、動作点を一点にロックして被検体の発する微弱な磁場を検出するセンサ駆動機構とを用い、移動機構で被検体上を走査し計測する際に、前記センサのロック解除工程と、ロック解除の状態で測定位置を移動する移動工程と、目的の測定位置で移動を停止する移動停止工程と、前記センサをロック状態にするロック工程と、前記ロック状態で磁場を計測するデータ取得工程と、を有する微弱磁場の計測方法とした。
さらに、本発明は、検出コイル及び該検出コイルにより検出された磁場に基づく磁束に応じて電気信号を出力するSQUID素子(超電導量子干渉素子)を有し、前記SQUID素子から出力された電気信号を磁束として当該SQUID素子にフィードバックすることにより前記SQUID素子の周期的な電圧/磁束特性上の一点に動作点をロックして被検体の発する微弱磁場を計測するSQUID磁気センサを用い、前記SQUID磁気センサは、移動工程と移動停止工程で、移動/停止を繰り返して被検体上の磁場計測範囲を走査し、その際、移動時はSQUIDロック解除工程により当該SQUID磁気センサをロック解除状態として磁場の計測を休止し、停止時にはSQUIDロック工程によりSQUID磁気センサをロック状態として、データ取得工程で磁場を計測する微弱磁場の計測方法とした。
本発明では、SQUID磁気センサや、SQUIDのように磁束に対して周期的な入出力特性を有するセンサを用い、移動機構によりセンサ、またはSQUID磁気センサを被検体上で走査させる。センサを移動する移動工程と停止する移動停止工程は移動制御部で制御し、その移動/停止に同期して計測動作制御部により、SQUIDロック工程とSQUIDロック解除工程を切り替え、センサ、またはSQUID磁気センサの動作状態を制御する。移動中はロック解除状態にすることにより、センサ、またはSQUID磁気センサの動作を一時的に休止モードとさせ、停止時にのみ磁場の計測が可能なロック状態とし計測を行うことを考案した。データ取得工程では、非検体に交流の信号を印加する交流信号印加機構によって、電流、電圧、磁気、光、熱などの交流の刺激を与え、それに応じて発生する磁気的な変化を、計測することも可能である。
SQUID磁気センサを例に説明する。
まず、SQUID磁気センサがあるA地点から次のA´地点に動く場合、たとえ1mm程度でも環境磁気ノイズの影響が大きい事は先に述べた。そこで、センサ自身が自走する連続測定の間、SQUID磁気センサは、図8に示すようにSQUIDロック工程とSQUIDロック解除工程とを連続的に繰り返す。
環境磁気ノイズの変化をBEX と表わし、被検体から発せられる微弱な信号をBINT として、SQUID磁気センサを動かすと、従来技術による計測値Btotalは、
第1点目では、Btotal =BINT 、第2点目では、Btotal n+1=BEX n+1+BINT n+1、第3点目では、Btotal n+2=(BEX n+1+BEX n+2)+BINT n+2、第4点目では、Btotal n+3=(BEX n+1+BEX n+2+BEX n+3)+BINT n+3・・・となり、前述のようにBEX >>BINT であるから、仮に1〜2点目までの計測は可能であっても、図4に示すようにオフセットが生じ、何点目かではダイナミックレンジを必ず越えてしまう。
これに対し本発明では、SQUID磁気センサが移動する時に、地磁気等環境磁気ノイズを感知しないように、SQUID磁気センサのロックをはずして瞬時的な測定休止状態を作ることを特徴としている。従来技術のように、SQUID磁気センサをロックしたままSQUID磁気センサを移動させると、一例として前述したようにわずか1mm動かした場合でもベースが約100Φも地磁気によって変化してしまう。そのため、従来法としてはSQUID磁気センサを固定することによって、環境磁気ノイズの空間変化を一定にさせる目的で被検体を動かした測定がなされているが、この方法では大型の被検体の非破壊検査は不可能である。
一方、本発明ではSQUID磁気センサ移動中は、一旦SQUID磁気センサをSQUIDロック解除工程によりロック解除状態にすることにより、SQUID磁気センサの動作を一時的に休止モードとさせた状態でSQUID磁気センサを走査する。
このような一時的な休止モードを設ける手段を新たに付け加えることによって、SQUID磁気センサが移動するときに感知してしまう不要な地磁気等の環境磁気ノイズ(例えば1mmでは約100Φ)を感知しないで、被検体から発生する微弱な磁気のみを取り出すことができ、SQ UID磁気センサ走査中にロック状態とロック解除とを繰り返すことにより、連続した計測が可能となる。回路上は、SQUIDのφ−V特性は図3(d)のように、無限につらなる周期性をもっており、この周期性を利用し、一旦、ロックを解除することによって磁気ノイズを回避し、次のロック状態では無限につらなるφ−V特性の新たな点を動作点として固定し、不要なオフセットが生じない状態でSQUID磁気センサを動作させることができる。
すなわち、環境磁気ノイズの変化をBEX と表わし、被検体から発せられる微弱な信号をBINT として、SQUID磁気センサを動かすと、本発明による計測値Btotalは、第1点目では、Btotal =BINT 、第2点目では、Btotal n+1=BINT n+1、第3点目では、Btotal n+2=BINT n+2、第4点目では、Btotal n+3=BINT n+3・・・であり、図4(d)に示すようにオフセットを排除でき、本来計測すべき、被検体から発せられる微弱な信号のみが計測できる。このように、瞬時的にロックを解除し動作を休止させる方法は、環境磁気ノイズの影響をキャンセルさせる効果があり、SQUID磁気センサ自体を動かすと、センサが振り切れたり、SQUIDのロック状態がはずれたりするという、ダイナミックレンジの問題を解決できる。
検査スピードとしては、従来技術では10cm角を1mmピッチで1万点測定する場合には30〜40分程度必要である。一方、本発明では、SQUID動作の一時的な休止モードを新たに設けた手段を付け加えているものの、ロック状態のON/OFFは遅延なく瞬時(<10ミリ秒)に行うことができるために、本発明を採用することによって検査時間が長くなることはない。一方、被検体の重量や寸法に関しては、従来技術では、xyzステージに被検体をのせた検査であるため、制限されるが本発明はSQUID磁気センサ自体が走査するため原理的には制限がない。一例では、市販のxyzステージの最大荷重は、重量7kgであるので、一般の金属(比重約5g)では、およそ40cm角(厚み1cm)程度の寸法が最大の検査範囲となってしまうが、そのような制約を解消できる。
本発明によれば、SQUID磁気センサを用いる非破壊検査を、発電プラント、橋梁、高層ビルなど大規模な被検体を磁気センサ自身が自走しながら、連続的に検査することができ、被検体のサイズや寸法に制約がなく、各種フィールドにおいてSQUID磁気センサを用いた非破壊検査が可能となる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図6は、本発明に係る微弱磁場の計測装置の構成を示すブロック図である。
センサ駆動機構2によって、周期的な入出力特性を有するセンサ1を駆動する。駆動は、センサからの出力をフィードバックし、動作点をセンサの周期的な入出力特性の一点に固定するように行なわれる。これにより、フィードバック量として磁場、或いは磁気を検出する。移動機構3は、周期的な入出力特性を有するセンサ1、或いは周期的な入出力特性を有するセンサ1を含む、移動可能な構成要素全体を機械的に移動し、センサ1を被検体に沿って移動させる。移動可能な構成要素は、センサ1とセンサ駆動機構2、センサ1とセンサ駆動機構2と計測動作制御部4などが考えられる。移動制御部5は、この移動機構3の移動と停止を制御し、移動と停止を繰返しながら被検体に対する所定の検査エリアの走査を可能とする。この移動制御部5と計測動作制御部4は連動して動作する。計測動作制御部4は、センサ或いはセンサを含む移動可能な構成要素の移動時には、センサをロック解除状態としセンサを休止モードとし、動作点は固定せず、その時のセンサへの入力に応じた周期的な入出力特性上の点に移る。センサ或いはセンサを含む移動可能な構成要素の停止時には、計測動作制御部4は、センサをロック状態としセンサの動作点を周期的な入出力特性上の一点に固定することで、入出力特性を線形化し、磁場或いは磁気の計測が可能な状態にする。
移動制御部5が制御する機械的な移動、並びに計測動作制御部4によるセンサのロック状態とロック解除状態の切り替えをマッチングさせた制御は図9に基づいて行なわれる。まず、ロック解除工程により、センサをロック解除状態とし計測動作を休止モードにする。次に、センサ移動工程において、最初の、或は次の測定点まで、センサ或いはセンサを含む移動可能な構成要素を移動させる。次の測定点に到達した時点で、センサ移動停止工程において、目的の測定点で停止する。次に、ロック工程により、センサをロック状態とし計測動作を開始する。計測動作は、データ取得工程に行なわれる。このように行なわれる一連の測定手順を連続して繰り返すことにより、検査範囲すべてをセンサ或いはセンサを含む移動可能な構成要素で走査し、計測する。データ取得工程の終了後、次の測定点がある場合は、はじめのロック解除工程に戻り、センサをロック解除状態とし計測動作を休止モードにし、次に、センサ移動工程において、次の測定点まで、センサ或いはセンサを含む移動可能な構成要素を移動させる。これにより、検査範囲すべての検査が終了する。
図7は、SQUID磁気センサによる検査装置の構成を示すブロック図である。
SQUID磁気センサ(A-1)を動かす機械的な移動、並びにSQUID磁気センサ(A-1)の動作のロック状態とロック解除状態の切り替えをマッチングさせた制御は図8に基づいて行なわれる。検査する領域(例えば1メートル四方)と検査間隔(例えば1mmピッチ)とを、移動動作設定工程で、SQUID磁気センサ(A-1)を移動させるSQUID移動制御部(B-2)に入力する。必要に応じて交流信号印加機構(A-4)により、被検体に電流、電圧、磁気、光、熱などの方法で、交流の信号を印加する。1チャンネルのSQUID磁気センサの場合を例にとれば、まずデータ取得工程でスタート開始地点の第1点目の計測を行う。次に、SQUIDロック解除工程でSQUID磁気センサ(A-1)のロックを一旦解除しロック解除状態とし、一時的にSQUID磁気センサ(A-1)の動作を休止モードとして、移動工程で検査間隔分だけSQUID磁気センサ(A-1)を動かして、移動停止工程でSQUID磁気センサ(A-1)を停止し、第2点目に移動させ、SQUIDロック工程で、SQUID磁気センサ(A-1)をロック状態に戻し、データ取得工程で計測を行う。このように瞬時で行なわれる一連の計測手順を連続して繰り返すことにより、検査範囲全てをSQUID磁気センサ(A-1)自体が走査することによって検査が完了する。計測時にはSQUID磁気センサ(A-1)は停止するため、その移動はディジタル的に不連続であり、測定時間から逆算すると、一点あたり役0.2秒(参考値)費やしている。言うまでもなく、検査範囲の上限や検査ピッチの下限は、SQUID移動機構(B-1)の機械的な性能に依存しており、検査対象に応じた選定が必要となる。
SQUID磁気センサ(A-1)の電子制御系(A:A-1、A-2、A-3、A-4含む)とSQUID磁気センサ(A-1)、或はSQUID磁気センサ(A-1)を含む、移動可能な構成要素全体を機械的に動かす移動系(B:B-1、B-2含む)、並びにこれらを図8の計測手順に基づいてコントロールする計測制御部(C)に大別される。移動可能な構成要素は、SQUID磁気センサ(A-1)とSQUID動作制御部(A-2)と磁気計測部と交流信号印加機構(A-4)の任意の組み合わせが考えられる。A-1はSQUID磁気センサであり、マグネットメータ型、差分型など用途に応じて種類が選択される。A-2は、SQUIDの動作を一時的に休止したり再開したりするSQUIDのロック状態を制御するSQUID動作制御部である。また、A -3は、電気的に磁気の強さのデータを得る磁気計測部である。A-4は、被検体に電流、電圧、磁気、光、熱などの方法で、交流の信号を印加するための交流信号印加機構である。一方、移動系BはSQUID磁気センサ自体を動かす移動機構(B-1)と測定範囲や測定間隔や移動/停止を制御している移動制御部(B-2)で構成されている。Cは電子制御系Aと移動系Bとをコントロールする計測制御部である。
一例として、SQUID移動機構(B-1)の諸元を下表に示す。
例えば、図7の点線内がSQUID移動機構(B-1)によって自走する部分であるが、各種フィールドで据付が自由な検査装置の場合は、機器のコンパクト化により、検査装置の各構成部全体又は一部を含めて移動することは任意である。当然、SQUIDのチャンネル数を増やした場合には、1個の場合よりも検査スピードの向上や確度の向上が期待できる。
また、交流信号印加機構(A-4)により交流の信号を印加し、それに対応する磁気信号の変化を、磁気計測部(A-3)で同期検波することは、S/Nの向上や計測値の連続性の精度を上げるために有効である。
なお、本発明のようにSQUID磁気センサ(A-1)自体が移動する検査を行う場合でも、環境磁気ノイズの影響は小さいほど良いため、高感度磁気センサの本体を磁気シールド内部に設置させ、検出コイルを外部に別に設けた検査装置や差分型の磁気センサが有効である。
図10は、高感度磁気センサとして、差分型ではないマグネットメータ型のSQUID磁気センサを使用し、前記によりセンサ自身が移動する連続測定の間、図8に示すようにSQUIDのロック状態とロック解除状態とを連続的に繰り返しながら検査し、磁気分布をマッピングした実施例である。走査範囲は100mm×40mmであり、矢印は、目視で観察した不良箇所に対応している。不良箇所に対応して、SQUID磁気センサの信号に明瞭な変化が表れている。このように本発明は、SQUID磁気センサ自体を動かすことによって生じる地磁気等の環境磁気ノイズの影響により、SQUIDのロックがはずれ計測不能となったり、ダイナミックレンジをオーバーしたりするといった問題を解決できる。しかも、この実施例では、通常、環境磁気ノイズに弱いとされてきたマグネットメータ型のSQUID磁気センサにおいても、本発明によりSQUID磁気センサ自体を動かした検査が可能となることを示している。
次に、図11では差分型のSQUID磁気センサを使用して62mm×2mmの範囲を同様の手法で計測し、磁気分布をマッピングした検査結果を示している。この場合も、図10と同様に目視で観測した不良箇所と同じ位置でSQUID磁気センサの信号が明瞭に変化しており、被検体の不良箇所を検査することができた。
以上の実施例で示したように、SQUID磁気センサが移動する時に、SQUID磁気センサの測定モードを図8に示したブロック図に基づいて、SQUIDのロック状態とロック解除とを繰り返す手段により計測を行えば、SQUID磁気センサ自体を連続的に走査させた非破壊検査が可能となることを実証している。
なお、本実施例で示したこれらの検査結果は、磁気シールドなど特別な磁気ノイズ低減対策は一切せず、本検査に関係しない機器や機械も通常どおり稼働した状態の昼間に計測されたものであり、検査時の環境磁気ノイズは決して小さくはない。
また、本実施例では、センチメートルレベルの検査範囲を示したが、移動機構を大型にすれば、航空機、発電プラント、橋梁、及び高層ビルなど大規模な被検体の非破壊検査に対応できる。さらに、無線によるコントロールなど、自走ロボットに組込んだ小型の検査機器を製作すれば、発電所や工事現場などの各種フィールドにおいても、検査対象物(ワーク)への据付が自由となる。このように、本発明によって原理的には、被検体のサイズや寸法に制約がなく、各種フィールドにおいて広範囲に磁気分布を計測できるSQUID磁気センサを実現できる。
SQUID磁気センサの基本構造を示す模式図である。 磁束変調を使うフィードバックをもつDC-SQUIDの回路ブロック図である。 SQUIDの出力電圧Vの波形と測定磁場による磁束φsとの関係を示す図であり、磁束固定ループ(FLL)を説明する図である。 フィードバックにより線形化されたφ―V特性を示す図である。 環境磁気ノイズと被検体から発せられる微弱な磁気信号との空間分布の関係の一例を模式的に表わした図であり、低周波の環境磁気ノイズに微弱な信号が加算されている状態を示す図である。 本発明に係る微弱磁場の計測装置の構成を示すブロック図である。 本発明に係るSQUID磁気センサによる検査装置の構成を示すブロック図である。 本発明に係るSQUID磁気センサによる検査装置の計測手順を示すフローチャートである。 本発明に係る微弱磁場の計測装置による計測手順を示すフローチャートである。 マグネットメータ型のSQUIDを用いてSQUIDヘッド自体を駆動させて、被検体の不良箇所を検査した実施例を示す図である。(矢印が不良箇所を示す。) 差分型のSQUIDを用いてSQUIDヘッド自体を駆動させて、被検体の不良箇所を検査した実施例を示す図である。(矢印が不良箇所を示す。)
符号の説明
1 周期的な入出力特性を有するセンサ
2 センサ駆動機構
3 移動機構
4 計測動作制御部
5 移動制御部
A−1 SQUID磁気センサ
A−2 SQUID動作制御部
A−3 磁気計測部
A−4 交流信号印加機構
B−1 SQUID移動機構
B−2 SQUID移動制御部
C 計測制御部

Claims (4)

  1. 磁場或いは磁束に対して周期的な入出力特性を有するセンサと、
    前記センサからの出力をフィードバックすることにより、動作点を一点にロックして被検体の発する微弱な磁場を検出するセンサ駆動機構と、
    少なくとも前記センサを移動させる移動機構と、
    前記移動機構の移動/停止を制御する移動制御部と、
    前記移動制御部による移動/停止に連動し、前記センサ駆動機構のロック状態とロック解除状態の切り替えを制御する計測動作制御部と、
    を有することを特徴とする微弱磁場の計測装置。
  2. 検出コイル及び該検出コイルにより検出された磁場に基づく磁束に応じて電気信号を出力するSQUID素子(超電導量子干渉素子)を有し、
    前記SQUID素子から出力された電気信号を磁束として当該SQUID素子にフィードバックすることにより前記SQUID素子の周期的な電圧/磁束特性上の一点に動作点をロックして被検体の発する微弱磁場を計測するSQUID磁気センサと、
    前記SQUID磁気センサを移動させる移動機構と、
    前記移動機構を、移動/停止を繰り返し、前記SQUID磁気センサで前記被検体の磁場計測範囲を走査させる移動制御部と、
    前記移動制御部による前記SQUID磁気センサの移動/停止に連動して、前記SQUID磁気センサのロック解除状態とロック状態を繰り返し操作する計測動作制御部と、
    前記被検体に交流の信号を印加する交流信号印加機構と、
    を有することを特徴とする微弱磁場の計測装置。
  3. 磁場或いは磁束に対して周期的な入出力特性を有するセンサと、
    前記センサからの出力をフィードバックすることにより、動作点を一点にロックして被検体の発する微弱な磁場を検出するセンサ駆動機構とを用い、移動機構で被検体上を走査し計測する際に、
    前記センサのロック解除工程と、
    ロック解除の状態で測定位置を移動する移動工程と、
    目的の測定位置で移動を停止する移動停止工程と、
    前記センサをロック状態にするロック工程と、
    前記ロック状態で磁場を計測するデータ取得工程と、
    を有することを特徴とする微弱磁場の計測方法。
  4. 検出コイル及び該検出コイルにより検出された磁場に基づく磁束に応じて電気信号を出力するSQUID素子(超電導量子干渉素子)を有し、
    前記SQUID素子から出力された電気信号を磁束として当該SQUID素子にフィードバックすることにより前記SQUID素子の周期的な電圧/磁束特性上の一点に動作点をロックして被検体の発する微弱磁場を計測するSQUID磁気センサを用い、
    前記SQUID磁気センサは、移動工程と移動停止工程で、移動/停止を繰り返して被検体上の磁場計測範囲を走査し、
    その際、移動時はSQUIDロック解除工程により当該SQUID磁気センサをロック解除状態として磁場の計測を休止し、
    停止時にはSQUIDロック工程によりSQUID磁気センサをロック状態として、データ取得工程で磁場を計測することを特徴とする微弱磁場の計測方法。
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