JP2005313470A - 鋸 - Google Patents

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Juji Takigawa
重次 滝川
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Abstract

【課題】
柄部に対する鋸刃の取付角度を迅速に変更できる鋸を提供する。
【解決手段】
柄部の保持用孔より小さい取付用孔と、柄部の係合部に対して鋸刃が回動自在となるように係合部に係合され、かつ係合部と前記取付用孔との距離が増減する方向に摺動自在となるように係合部に係合される被係合部とを有する鋸刃と、柄部の保持用孔に回動自在に嵌合する保持用突起と、前記保持用突起上であってその中心位置から偏った位置に設けられ、前記鋸刃の取付用孔に回動自在に嵌合する角度変更用突起とを有する取付部材と、を設けた鋸とする。鋸刃は被係合部と取付用孔とで保持されており、取付部材の回動により取付用孔の位置が変化するため、鋸刃は係合部を中心として回動し、柄部に対する鋸刃の取付角度が変化する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、果樹の枝や木材等の被切断対象部材に用いる鋸に関する。
鋸を用いて被切断対象部材を切断する場合、鋸が切れ難くなることがある。このような場合に被切断対象部材に対する鋸刃の当り角度を少し変えることで鋸刃の食い込みが良くなり、切れ易くなることが経験上知られている。このため、使用者の使い勝手、被切断対象部材の種別などに応じて柄部に対する鋸刃の取付角度を変更できる鋸が知られている。
前記柄部に対する鋸刃2の取付角度を変更できる鋸として、
柄部に縦方向のスリットが形成され、前記スリットに鋸刃を挿入するとともに、柄部に穿設された透孔とこれに合致する鋸刃の係合溝部にネジを挿通して鋸刃を締結する鋸であって、
前記透孔は柄部の中心線上に形成される透孔と、それから所定の距離で離間して柄部の端末側において前記中心線から外れて形成される透孔との一対をなし、前記係合溝部は前記透孔と合致する一対のU字形の溝であり、その一方は前記柄部の中心線と同じ方向へ形成され、他方は鋸刃の峰部方向へ所定の角度で傾斜して形成された鋸が知られている(例えば特許文献1。)。
また、鋸刃が柄部に取付けられた鋸であって、
前記鋸刃に取付用孔を形成する一方、上記柄部には前記取付用孔を介して鋸刃を緩め操作可能に締付ける締付け部材を設け、前記取付用孔は柄部に対する鋸刃の角度が任意設定できるよう上下対称の長孔状に形成された鋸が知られている(例えば特許文献2。)。
前記特許文献1に記載された鋸では、取付角度を変更する場合は、まず鋸刃を締め付けているネジを緩めて柄部と鋸刃とを一旦分離する。次に柄部の天部と地部を逆にして鋸刃を挿入する。そして最後にネジを締めて鋸刃を締め付ける。
また、前記特許文献2に記載された鋸では、取付角度を変更する場合は、まず締付け部材を緩める。次に柄部に対する鋸刃の位置を取付用孔に沿って相対変位させる。そして最後に締付け部材を締めて鋸刃を締め付ける。
特開平10−244417号公報(第4頁、図6) 特開2002−67002号公報(第2頁、図1)
しかし、前記特許文献1に記載された鋸では、ネジを緩め、柄部と鋸刃とを一旦分離し、柄部の天部と地部を逆にして鋸刃を挿入し、ネジを締め付ける手順を順次行なう必要があり、取付角度を迅速に変更することが困難である。
また、前記特許文献2に記載された鋸では、締付け部材を緩め、柄部に対する鋸刃の位置を取付用孔に沿って相対変位させ、締付け部材を締め付ける手順を順次行なう必要があり、従来技術に係る鋸においても取付角度を迅速に変更することが困難である。
従って、従来の鋸では、柄部に対する鋸刃の取付角度を迅速に変更することができない点に問題がある。
本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであって、柄部に対する鋸刃の取付角度を迅速に変更することができる鋸を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
後端部に設けられる取付用孔と、前記取付用孔から離隔した位置に設けられる被係合部とを有する鋸刃と、
前記鋸刃の取付用孔に対応する位置に設けられる保持用孔と、前記鋸刃の被係合部に係合する係合部とを有し、鋸刃を保持する柄部と、
前記柄部の保持用孔と前記鋸刃の取付用孔とを貫通し、鋸刃を柄部に対して回動自在に取り付けるとともに、柄部を締め付ける取付部材と、
を有する鋸において、
前記柄部の保持用孔より小さい取付用孔と、前記係合部に対して鋸刃が回動自在となるように係合部に係合され、かつ係合部と前記取付用孔との距離が増減する方向に摺動自在となるように係合部に係合される被係合部とを有する鋸刃と、
前記柄部の保持用孔に回動自在に嵌合する保持用突起と、前記保持用突起上であってその中心位置から偏った位置に設けられ、前記鋸刃の取付用孔に回動自在に嵌合する角度変更用突起とを有する取付部材と、
を有することとした。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、
保持用孔の形状が円形である柄部と、
取付用孔の形状が前記保持用孔より小径の円形である鋸刃と、
保持用突起の断面形状が円形であり、角度変更用突起の断面形状が前記保持用突起の断面形状より小径の円形である取付部材と、
を有することとした。
請求項3に記載の発明では、請求項1から2のいずれか1項に記載の発明において、
保持用孔に対する取付用孔の移動方向が、保持用孔の中心と係合部とを結ぶ直線に対して直交する方向を含むこととした。
請求項4に記載の発明では、請求項1から3のいずれか1項に記載の発明において、
取付用孔から離隔した位置に取付用孔の方向に切り欠かれたスリット状の被係合部を設けた鋸刃と、
前記被係合部の幅より細い柱状の係合部を設けた柄部と、
を有することとした。
(定義)
回動自在とは、360度以上の角度で回転が可能の場合と、360度未満の角度で回転が可能の場合とを含む概念である。また、回動の方向は、正転方向と逆転方向の両方を含む。
鋸刃の取付角度とは、柄部と鋸刃とがなす角度をいう(図1参照。)。
(作用)
従って、請求項1に記載の発明では、取付部材を回動操作すると、取付部材に設けられた保持用突起及び角度変更用突起が回動する。前記角度変更用突起は保持用突起の中心から偏った位置に設けられているため、取付部材の回動により角度変更用突起の位置は柄部の保持用孔に対して移動する。また、角度変更用突起は鋸刃の取付用孔に嵌合している。鋸刃は係合部に回動自在に係合しており、鋸刃は係合部に摺動自在に係合している。このため、鋸刃の取付用孔は角度変更用突起に従属して柄部の保持用孔に対して移動する。従って、取付用孔の位置が変化すると、鋸刃は係合部を中心として回動する。
また、請求項1に記載の発明では、鋸刃に外力が作用した場合は、鋸刃の取付角度を変化させる力が発生する(例えば、鋸刃を被切断対象部材に当てて切断する場合は、取付角度を減じる方向の外力が作用する。)。鋸刃の取付角度を変化させる力は、係合部及び取付部材に作用する。このうち取付部材に作用する力は取付部材を回動させるモーメントを生じさせる。しかし、角度変更用突起に作用する力は、作用線が取付部材の回転軸である保持用突起の中心付近を通るため、取付部材を回動させるモーメントは小さい。また、取付部材を回動させることができる程度に取付部材を締め付けた状態とすることにより、取付部材と柄部との間に摩擦力が生じて、前記モーメントを打ち消す作用を生じる。
請求項2に記載の鋸によれば、前記柄部の保持用孔の形状が円形であり、前記取付部材の保持用突起の断面形状が円形であるため、保持用孔に保持用突起は回動自在に嵌合する。また、前記鋸刃の取付用孔の形状が円形であり、前記取付部材の角度変更用突起の断面形状が円形であるため、取付用孔に角度変更用突起は回動自在に嵌合する。角度変更用突起の断面形状は前記保持用突起の断面形状より小径の円形であり、前記角度変更用突起は保持用突起の中心から偏った位置に設けられているため、取付部材の回動により角度変更用突起の位置は柄部の保持用孔に対して移動する。また、取付用孔の形状は前記保持用孔より小径の円形であり、取付用孔と角度変更用突起とは嵌合するため、鋸刃の取付用孔は角度変更用突起に従属して柄部の保持用孔に対して移動する。従って、取付用孔の位置が変化すると、鋸刃は係合部を中心として回動することとなる。
また、請求項2に記載の鋸によれば、請求項1に記載の鋸と同様に、鋸刃に外力が作用した場合は、鋸刃の取付角度を変化させる力が発生する(例えば、鋸刃を被切断対象部材に当てて切断する場合は、取付角度を減じる方向の外力が作用する。)。鋸刃の取付角度を変化させる力は、係合部及び取付部材に作用する。このうち取付部材に作用する力は取付部材を回動させるモーメントを生じさせる。しかし、角度変更用突起に作用する力は、作用線が取付部材の回転軸である保持用突起の中心付近を通るため、取付部材を回動させるモーメントは小さい。また、取付部材を回動させることができる程度に取付部材を締め付けた状態とすることにより、取付部材と柄部との間に摩擦力が生じて、前記モーメントを打ち消す作用を生じる。
請求項3に記載の発明によれば、取付部材を回動操作すると、鋸刃の取付用孔は柄部の保持用孔に対して移動する。保持用孔に対する取付用孔の移動は略円弧状の軌跡を描くが(図10参照。)、移動方向が保持用孔の中心と係合部とを結ぶ直線に対して直交する方向の場合に、係合部に対する取付用孔の回転角度の変化率が大きくなる。従って、取付部材の回動操作に対する鋸刃の取付角度の変化率が大きくなる。
請求項4に記載の発明によれば、スリット状の被係合部に柱状の係合部が係合し、係合部は被係合部の幅より細いため、前記係合部に対して鋸刃は回動自在となり、また、係合部と取付用孔との距離が増減する方向に鋸刃は摺動自在となる。鋸刃は係合部と取付用孔との距離を変化させながら、係合部に対して回動可能である。
請求項1から4に記載の発明では、鋸刃は被係合部と取付用孔とで保持されており、取付部材の回動により取付用孔の位置が変化するため、鋸刃は係合部を中心として回動し、柄部に対する鋸刃の取付角度を変化させることができる。
また、請求項1から4に記載の発明では、鋸刃に作用する外力は、取付部材を回動させる回転モーメントを僅かしか発生させず、また、取付部材と柄部との間の摩擦力により、前記回転モーメントが打ち消される。従って、取付部材を回動させることができる程度に取付部材を締め付けることにより、柄部に対する鋸刃の取付角度を一定に保つことができる。また、角度変更の度に取付部材を緩めたり、締め付けたりする操作が不要であるため、迅速に鋸刃の取付角度を変更することができる。
請求項3に記載の発明によれば、保持用孔に対する取付用孔の移動方向が、保持用孔の中心と係合部とを結ぶ直線に対して直交する方向を含むため、係合部に対する取付用孔の回転角度の変化率が大きくなる。従って、取付部材の回動操作に対する鋸刃の取付角度の変化率が大きくなり、鋸刃の取付角度を迅速に変更することができる。
請求項4に記載の発明によれば、鋸刃は係合部と取付用孔との距離を変化させながら、係合部に対して回動可能である。従って、取付部材を回動させると、鋸刃は係合部を中心として回動し、柄部に対する鋸刃の取付角度を変化させることができる。
本発明を具体化した実施形態について図1から図12に従って説明する。以下の説明では前後方向は、鋸刃側を前、柄部側を後として説明する。
本発明の実施例に係る鋸1は、図1に示すように鋸刃2、柄部3及び取付部材4を有する。図2に示すように、前記鋸刃2の後端側は柄部3に保持される部分である。鋸刃2の後端側には、取付用孔21と被係合部22が設けられる。前記取付用孔21は後記取付部材4の角度変更用突起44が嵌合する孔である。取付用孔21は後記柄部3の保持用孔32の領域内で移動できるように、保持用孔32より小とする。本実施例に係る鋸刃2の取付用孔21は円形であり、直径は約8mmである。
前記鋸刃2の被係合部22は後記柄部3の係合部33が係合する部分である。前記被係合部22は鋸刃2の後端側の図示上方であって、前記取付用孔21から離隔した位置に設けられる。被係合部22の形状は前記取付用孔21の方向に向けて切り欠かれたスリット状である。
前記柄部3は鋸刃2の後端部分を保持する部分である。図3に示すように、柄部3の前端部には1対の保持板31が設けられる。保持板31は鋸刃2を挿入する間隔を確保して対向して設けられる(図6参照)。柄部3としての保持板31にはそれぞれ保持用孔32が設けられる。前記保持用孔32は後記取付部材4の保持用突起43が嵌合する孔である。保持用孔32は前記鋸刃2の取付用孔21より大とする。本実施例に係る柄部3の保持用孔32は円形であり、直径は約10mmである。後記取付部材4が設けられる保持用孔32の周囲には、取付部材4との摩擦を軽減するための小さい突起が複数設けられる(図示省略)。
前記柄部3には、係合部33が設けられる。係合部33は前記鋸刃2の被係合部22に係合して鋸刃2を保持する部分である。係合部33は前記被係合部22に対して係合離脱自在に設けられる。係合部33はスリット状の被係合部22の幅より細い円柱形状である(図6参照。)。係合部33は後記係合部操作体34に取付られている。
前記係合部操作体34は係合部33と鋸刃2の被係合部22との係合離脱を操作する部分である。係合部操作体34は断面コ字形で、前記1対の保持板31に跨るように設けられる(図6参照。)。係合部操作体34は、前記1対の保持板31を貫通する支点部材35によって回動自在に取付られる。前記係合部33は支点部材35の前側に取付られる。支点部材35の後側には弾性部材としてのバネ部材36が圧縮状態で収容される。従って前記バネ部材36により係合部33は鋸刃2の被係合部22に付勢された状態で係合する。
取付部材4は前記柄部3としての保持板31の保持用孔32と前記鋸刃2の取付用孔21とを貫通し、鋸刃2を柄部3に対して回動自在に取り付けるとともに、柄部3を締め付ける部材である。取付部材4は取付部材主体41、ボルト部材47、座金50を有する。
図4及び図5に示すように、取付部材4のうち、取付部材主体41は基体42、保持用突起43、角度変更用突起44、回動操作部45、雌ネジ部46を有している。前記保持用突起43は前記基体42の一側部に設けられる(図5参照。)。保持用突起43は前記柄部3としての保持板31に設けられた保持用孔32に回動自在に嵌合する。本実施例の保持用突起43は断面形状が円形であり、直径は約10mmである。保持用突起43の突出量は、保持用孔32に嵌合した場合に挟持される鋸刃2に当接しない突出量とする。すなわち、1対の保持板31間に形成される鋸刃2を挿入する間隔内に突出しない突出量とする。
前記角度変更用突起44は保持用突起43上(図5において図示左側)に設けられる。角度変更用突起44は鋸刃2に設けられた取付用孔21に回動自在に嵌合する。また、角度変更用突起44は前記保持板31の保持用孔32の領域内を移動し得る大きさである。本実施例の角度変更用突起44は断面形状が円形であり、角度変更用突起44の断面の円形は保持用突起43の断面の円形より小とする。断面の直径は約8mmである。角度変更用突起44の中心は保持用突起43の中心から偏心させる。角度変更用突起44の中心は保持用突起43の中心に対して約1mm偏心している。図4において、保持用突起43の図示下縁部と角度変更用突起44の図示下縁部とは略一致している。角度変更用突起44の中央部には、ボルト部材47の雄ネジ部49に対応した雌ネジ部46が設けられる。前記基体42には取付部材主体41を手指で操作するための回動操作部45が延設される。本実施例では回動操作部45が延設される方向と角度変更用突起44を偏心させる方向とを一致させている。
取付部材4のうち、ボルト部材47は前記取付部材主体41に螺合し、取付部材主体41とともに柄部3としての保持板31を締め付ける部材である。図6に示すように、ボルト部材47の頭部48は、手指で締め付けることができる大きさに形成されており、工具や硬貨等を用いて簡単に締め付けることができるように溝が設けられている。また、前記取付部材主体41の雌ネジ部46に対応した雄ネジ部49が設けられている。前記座金50はボルト部材47の頭部48と保持板31との間に介在される。座金50はボルト部材47の頭部48と保持板31との間の摩擦を低減する。
次に本実施例に係る鋸1の組み立てについて説明する。図6に示すように、まず鋸刃2の後端部を前記1対の保持板31の間に挿入する。鋸刃2に設けられた被係合部22には係合部33を係合させる。鋸刃2の取付用孔21は、柄部3の保持用孔32の位置に合わせる。次に図6の図示右側から、取付部材主体41を嵌合させる。鋸刃2の取付用孔21には角度変更用突起44を嵌合し、保持板31の保持用孔32には保持用突起43を嵌合する。図6の図示左側から、ボルト部材47を取付部材主体41に螺合する。座金50はボルト部材47の頭部48と保持板31との間に介在させる。ボルト部材47を螺入していき、保持板31と鋸刃2との間のガタが少なくなるように、かつ、取付部材主体41が保持板31に対して回動できる程度に取付部材4を締め付ける。
次に本実施例に係る鋸1の使用について説明する。まず図1(a)に示すように、取付部材4の回動操作部45を図示下方に向けた状態とする。この状態では図7に示すように、鋸刃2の取付用孔21は柄部3の保持用孔32に対して図示下方に位置する。この位置は柄部3の係合部33から最も離れた位置でもある。この状態から回動操作部45を鋸1の前方向に向けて回動を開始する。図10は図7の取付部材4を拡大した図である。図10において、取付部材4は保持用突起43を軸として回動する。保持用突起43に対して偏心した角度変更用突起44の中心(黒丸で示した位置)は、偏心量(約1mm)を半径とする円の軌跡(図10において、曲率半径の小さい円軌跡)を描きながら前方に移動する。一方、角度変更用突起44は鋸刃2の取付用孔21に嵌合しているため、鋸刃2が回動し、取付用孔21が保持用孔32に対して前方に移動する。ここで鋸刃2の被係合部22は係合部33と係合しているため、鋸刃2の取付用孔21の中心(黒丸で示した位置)は係合部33を中心とした円の軌跡(図10において、曲率半径の大きい円軌跡)描くように前方に移動しようとする。しかし、鋸刃2の動きは角度変更用突起44に規制される。従って、鋸刃2が回動することと、係合部33と被係合部22とが摺動することにより、鋸刃2の取付用孔21は係合部33に漸次接近しながら、角度変更用突起44と同じ軌跡(図10において、曲率半径の小さい円軌跡)を描いて移動する。
図8は取付部材4を約90度前方に回動させた状態を示す。鋸刃2の取付用孔21は柄部3の保持用孔32に対して最も前方の位置にある。図11は図8の取付部材4を拡大した図である。角度変更用突起44の中心と鋸刃2の取付用孔21の中心は同じ位置に移動する(図11の黒丸で示した位置。)。また、図11では図10と比較して、係合部33が被係合部22の深い位置で係合しており、鋸刃2の取付用孔21は係合部33に接近している。また図11では、図10と比較して鋸刃2の取付用孔21は前方に移動しており、その移動量は取付部材4の保持用突起43に対する角度変更用突起44の偏心量(約1mm)に略等しい。鋸刃2の取付用孔21が柄部3の保持用孔32に対して移動するように鋸刃2が回動するため、鋸刃2の取付角度が変化する。図1(b)の取付角度θ2は図1(a)の取付角度θ1に対して約3度変化(減少)している。ここでは取付部材4を90度回動させたが、それ以下の任意の角度で回動させてもよい。また、90度以上回動させてもよい。但し、90度以上の回動は、係合部33が被係合部22の最も深い位置まで摺動したところで制限される。
次に取付部材4を後方に回動させる場合について説明する。まず図1(a)に示すように、取付部材4の回動操作部45を図示下方に向けた状態とする。この状態では図7に示すように、鋸刃2の取付用孔21は柄部3の保持用孔32に対して図示下方に位置する。この状態から回動操作部45を鋸1の後方向に向けて回動を開始する。図10において、取付部材4は保持用突起43を軸として回動する。前方に回動させた場合と同様に、保持用突起43に対して偏心した角度変更用突起44の中心(黒丸で示した位置)は、偏心量(約1mm)を半径とする円の軌跡(図10において、曲率半径の小さい円軌跡)を描きながら後方に移動する。一方、角度変更用突起44は鋸刃2の取付用孔21に嵌合しているため、鋸刃2が回動し、取付用孔21が保持用孔32に対して後方に移動する。ここで鋸刃2の被係合部22は係合部33と係合しているため、鋸刃2の取付用孔21の中心(黒丸で示した位置)は係合部33を中心とした円の軌跡(図10において、曲率半径の大きい円軌跡)描くように後方に移動しようとする。しかし、鋸刃2の動きは角度変更用突起44に規制される。従って、鋸刃2が回動することと、係合部33と被係合部22とが摺動することにより、鋸刃2の取付用孔21は係合部33に漸次接近しながら、角度変更用突起44と同じ軌跡(図10において、曲率半径の小さい円軌跡)を描いて移動する。
図9は取付部材4を約90度後方に回動させた状態を示す。鋸刃2の取付用孔21は柄部3の保持用孔32に対して最も後方の位置にある。図12は図9の取付部材4を拡大した図である。角度変更用突起44の中心と鋸刃2の取付用孔21の中心は同じ位置に移動する(図12の黒丸で示した位置。)。また、図12では図10と比較して、係合部33が被係合部22の深い位置で係合しており、鋸刃2の取付用孔21は係合部33に接近している。また図12では、図10と比較して鋸刃2の取付用孔21は後方に移動しており、その移動量は取付部材4の保持用突起43に対する角度変更用突起44の偏心量(約1mm)に略等しい。鋸刃2の取付用孔21が柄部3の保持用孔32に対して移動するように鋸刃2が回動するため、鋸刃2の取付角度が変化する。図1(c)の取付角度θ3は図1(a)の取付角度θ3に対して約3度変化(増加)している。ここでは取付部材4を90度回動させたが、それ以下の任意の角度で回動させてもよい。また、90度以上回動させてもよい。但し、90度以上の回動は、係合部33が被係合部22の最も深い位置まで摺動したところで制限される。
また、鋸刃2の取付角度を変化させた状態で、鋸刃2に外力が作用した場合は、鋸刃2の取付角度を変化させる力が発生する(例えば、鋸刃2を被切断対象部材に当てて切断する場合は、取付角度を減じる方向の外力が作用する。)。鋸刃2の取付角度を変化させる力は、係合部33及び取付部材4に作用する。このうち取付部材4に作用する力は取付部材4を回動させるモーメントを生じさせる。しかし、角度変更用突起44に作用する力は、作用線が取付部材4の回転軸である保持用突起43の中心付近を通るため、取付部材4を回動させるモーメントは小さい。また、取付部材4を回動させることができる程度に取付部材4を締め付けた状態とすることにより、取付部材4と柄部3との間に摩擦力が生じて、前記モーメントを打ち消す作用を生じる。
図10に示すように、取付用孔21の移動方向が保持用孔32の中心と係合部33とを結ぶ直線に対して直交する方向の場合に、取付部材主体41の回動操作に対する鋸刃2の取付角度の変化率が大きい。従って、回動操作部45が図示下方に向いた状態では鋸刃2の取付角度の変化率は大きい。しかし、回動操作部45を回動させるに従って、鋸刃2の取付角度の変化率は小さくなる。このため、鋸刃2の取付角度の変化率は取付部材主体41が図示下方にある場合に大きく、取付部材主体41を前方、後方にそれぞれ略90度回動させた場合に鋸刃2の取付角度の変化率は小さくなる。
この実施の形態では以下の効果を有する。
(A)鋸刃2は被係合部22と取付用孔21とで保持されており、取付部材4の回動により取付用孔21の位置が変化するため、鋸刃2は係合部33を中心として回動し、柄部3に対する鋸刃2の取付角度を変化させることができる。
(B)鋸刃2に作用する外力は、取付部材4を回動させる回転モーメントを僅かしか発生させず、また、取付部材4と柄部3との間の摩擦力により、前記回転モーメントが打ち消される。従って、取付部材4を回動させることができる程度に取付部材4を締め付けることにより、柄部3に対する鋸刃2の取付角度を一定に保つことができる。また、鋸刃2の取付角度を変更する度に取付部材4を緩めたり、締め付けたりする操作が不要であるため、迅速に鋸刃2の取付角度を変更することができる。
(C)取付部材主体41とボルト部材47とは、取付部材主体41を回動できる程度に緩めておくことができるため、取付部材主体41とボルト部材47とが同じ方向に回動する(「とも回り」する)。このため、鋸刃2の取付角度を変更する度に取付部材主体41とボルト部材47とを緩めたり締めたりする作業が不要である。
(D)取付部材主体41とボルト部材47とは、取付部材主体41を回動させることができる程度に締め付ければよいため、軽い操作力で取付部材4を回動して鋸刃2の取付角度を変更することができる。
(E)取付部材4の回動操作の角度により、鋸刃2の取付角度の変化量を増減することができる。取付部材4の回動操作の角度は、任意の角度とすることができるため、鋸刃2の取付角度も一定の範囲内で無段階に任意に変化させることができる。
(F)鋸刃2の取付角度を変更する度に取付部材主体41とボルト部材47とを緩めたり締めたりする作業が不要であり、取付部材主体41を回動操作するだけで鋸刃2の取付角度を変更することができるため、片手で鋸刃2の取付角度を変更することができる。また、鋸1の前から見て右側に取付部材主体41を配置したため(図6参照。)、右手で柄部3を把持したまま、左手で取付部材主体41を回動操作して鋸刃2の取付角度を変更することができる。
(G)保持用孔32に対する取付用孔21の移動方向を、保持用孔32の中心と係合部33とを結ぶ直線に対して直交する方向を含むようにしたため、取付部材主体41の回動操作に対する鋸刃2の取付角度の変化率が大きく、鋸刃2の取付角度を迅速に変更することができる。
なお、実施の形態は上記に限定されるものではなく、例えば以下のように変更してもよい。
鋸刃2の取付用孔21は円形に限定されず、取付部材4の角度変更用突起44が回動自在に嵌合できるものであればよい。
柄部3の保持用孔32は円形に限定されず、取付部材4の保持用突起43が回動自在に嵌合できるものであればよい。
保持用突起43の形状は断面が円形に限定されず、柄部3の保持用孔32に回動自在に嵌合できるものであればよい。
角度変更用突起44の形状は断面が円形に限定されず、鋸刃2の取付用孔21に回動自在に嵌合できるものであればよい。
被係合部22の形状は、前記取付用孔21の方向に向けて切り欠かれたスリット状に限定されない。取付用孔21の方向に向けて切り欠かれていなくても、係合部33が摺動して係合部33と取付用孔21との距離が増減するように係合すればよく、被係合部22の幅は一定でなくてもよい。
係合部33は被係合部22に対して係合離脱自在である構成に限定されない。係合部33と被係合部22とが回動自在に係合され、係合部33と取付用孔21との距離が増減する方向に摺動自在となるように係合される構成であればよい。
取付部材4の座金50は必ずしも必要ではない。また、鋸刃2を保持するために柄部3を締め付けることができれば、柄部3を締め付ける手段として雄ネジと雌ネジとを螺合させて締め付ける手段に限定されない。例えば、取付部材主体41に軸部を設け、その軸を柄部3と鋸刃2に貫通させ、反対側においてカシメ止めする手段を用いてもよい。
上記実施例から把握できる請求項記載以外の発明について、以下にその効果とともに記載する。
請求項1から4のいずれか1項に記載の鋸1において、鋸刃2の被係合部22に係合離脱自在の係合部33を設ける。この場合、取付部材4は柄部3の保持用孔32と鋸刃2の取付用孔21とを貫通しており、鋸刃2は柄部3に対して回動自在に取り付けられているため、鋸刃2の被係合部22から係合部33を離脱させることによって、鋸刃2を柄部3に対して回動させて折り畳むことができる。
取付部材4の回動操作部45の位置と鋸刃2の取付角度との関係を説明する、一部を省略した側面図である。 鋸刃2の一部を省略した側面図である。 柄部3の一部を省略した側面図である。 取付部材主体41の一部を省略した拡大正面図である。 図4の5−5線における一部を省略した断面図である。 図1の6―6線における一部を省略した拡大断面図である。 図1の(a)における、取付用孔21と保持用孔32の位置関係を説明する、一部を省略した拡大簡略図である。 図1の(b)における、取付用孔21と保持用孔32の位置関係を説明する、一部を省略した拡大簡略図である。 図1の(c)における、取付用孔21と保持用孔32の位置関係を説明する、一部を省略した拡大簡略図である。 図7における、取付用孔21、保持用孔32及び取付部材主体41の位置関係と、係合部33、被係合部22の位置関係を説明する、一部を省略した拡大簡略図である。 図8における、取付用孔21、保持用孔32及び取付部材主体41の位置関係と、係合部33、被係合部22の位置関係を説明する、一部を省略した拡大簡略図である。 図9における、取付用孔21、保持用孔32及び取付部材主体41の位置関係と、係合部33、被係合部22の位置関係を説明する、一部を省略した拡大簡略図である。
符号の説明
1 鋸
2 鋸刃
21 取付用孔
22 被係合部
3 柄部
31 保持板
32 保持用孔
33 係合部
34 係合部操作体
35 支点部材
36 バネ部材
4 取付部材
41 取付部材主体
42 基体
43 保持用突起
44 角度変更用突起
45 回動操作部
46 雌ネジ部
47 ボルト部材
48 ボルト部材の頭部
49 雄ネジ部
50 座金

Claims (4)

  1. 後端部に設けられる取付用孔と、前記取付用孔から離隔した位置に設けられる被係合部とを有する鋸刃と、
    前記鋸刃の取付用孔に対応する位置に設けられる保持用孔と、前記鋸刃の被係合部に係合する係合部とを有し、鋸刃を保持する柄部と、
    前記柄部の保持用孔と前記鋸刃の取付用孔とを貫通し、鋸刃を柄部に対して回動自在に取り付けるとともに、柄部を締め付ける取付部材と、
    を有する鋸において、
    前記柄部の保持用孔より小さい取付用孔と、前記係合部に対して鋸刃が回動自在となるように係合部に係合され、かつ係合部と前記取付用孔との距離が増減する方向に摺動自在となるように係合部に係合される被係合部とを有する鋸刃と、
    前記柄部の保持用孔に回動自在に嵌合する保持用突起と、前記保持用突起上であってその中心位置から偏った位置に設けられ、前記鋸刃の取付用孔に回動自在に嵌合する角度変更用突起とを有する取付部材と、
    を有することを特徴とする鋸。
  2. 保持用孔の形状が円形である柄部と、
    取付用孔の形状が前記保持用孔より小径の円形である鋸刃と、
    保持用突起の断面形状が円形であり、角度変更用突起の断面形状が前記保持用突起の断面形状より小径の円形である取付部材と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の鋸。
  3. 保持用孔に対する取付用孔の移動方向が、保持用孔の中心と係合部とを結ぶ直線に対して直交する方向を含むことを特徴とする請求項1から2のいずれか1項に記載の鋸。
  4. 取付用孔から離隔した位置に取付用孔の方向に切り欠かれたスリット状の被係合部を設けた鋸刃と、
    前記被係合部の幅より細い柱状の係合部を設けた柄部と、
    を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の鋸。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010042550A (ja) * 2008-08-11 2010-02-25 Takagi:Kk 折込鋸
JP2010082713A (ja) * 2008-09-29 2010-04-15 Hitachi Koki Co Ltd セーバソー

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