JP2005313163A - 浄水器用カートリッジ及びこれを用いた浄水器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 カートリッジ1の内部に、上から第一の網状/スリット状フィルター51、活性炭フィルター41、第二の網状/スリット状フィルター52の順番に設け、第二の網状/スリット状フィルター52底部に固定され、液体流入部2よりも上方まで延びる空気排出筒6を有し、空気排出筒6には、活性炭フィルター41よりも下方に存在する空気を排出する下部空気通過孔62と、空気排出筒内の空気を前記液体流出部上方から外部に排出する上部空気通過孔61を有し、第二の網状/スリット状フィルター52が、当該フィルター周縁から下部空気通過孔62設置部位に向かって上方に傾斜している構造を有する浄水器用カートリッジとする。
【選択図】 図1
Description
活性炭フィルター41が新品の場合に、なぜ浄水器の浄水処理速度に時間がかかるのか、またこれを本発明ではどのような原理を利用して解決しえたのかを図を用いて説明する。なお、図中、黒塗りつぶし矢印は水の流れを示したものであり、白抜き矢印は、空気の流れを示したものである。また、数字横のダッシュ印(’)は、従来の浄水器用カートリッジの様態など、本発明の浄水器用カートリッジの様態以外における構成要素であることを示す。
浄水フィルター4は当該フィルターを通過することにより、通過した水が浄化されるものである。このような浄水フィルター4を構成する材料として、活性炭を用いたものを活性炭フィルター41という。本発明にいう活性炭フィルター41は、活性炭のみを構成材料とするものだけではなく、構成する成分のうち体積割合で最も含有率の高いものが活性炭であれば本発明では活性炭フィルター41といいうる。浄水フィルター4による水の浄化は、浄水フィルターを構成する物質と、処理する水が接触することにより行われるので、浄水フィルター4構成物質の形状は粒子形状であることが好ましい。
図5(a)には、本発明における空気排出筒6の一様態を斜視図で示した。空気排出筒6は、活性炭フィルター41の下部にある残留空気を上部に排出するものである。従って、典型的には煙突のような筒状であることが好ましい。また筒の形状は取り扱いの面やコスト面で円筒状であることが好ましいが、角筒状のものでも使用できる。また、例えば上底部や下底部分が密閉されており、かわりに上底面/下底面近傍の側壁縁部に、筒の内部空間と外部を繋ぐ空気通過孔が開いているような形状であって、一般的な概念では筒状とはいえないものでも、本発明においては、当該通過孔が存在することで、本発明の効果を奏することができるので、かかる形状であっても本発明における空気排出筒6の筒に含まれる。要は、空気排出筒6の下部空気通過孔62近辺に存在する残留空気を、下部空気通過孔62を通じて空気排出筒6の内側を通過し、上部空気通過孔61を通じて液体流入部2上方よりも外部に排出できる構造であればよい。
本発明における網状/スリット状フィルター5とは、網状フィルターまたはスリット状フィルターであることを意味する。当該網状/スリット状フィルター5は、浄水フィルター4の構成物質が、カートリッジ1の外部に漏出することがないように設けるものである。網状/スリット状フィルター5が、網状フィルターの場合は、内容物の漏出防止効果に優れ、スリット状フィルターの場合は、水の表面張力による影響が少なく、フィルターを通過する水の速度を早くすることができる。本発明では、活性炭フィルター41の上部に第一の網状/スリット状フィルター51を設け、活性炭フィルターの下部に第二の網状/スリット状フィルター52を設けることで、活性炭の漏出を防止している。ただし、本発明の第二の網状/スリット状フィルター52は、活性炭フィルター41の下部に配置されていることが必要であるが、活性炭フィルターのすぐ下に配置されていなくてもよい。すなわち、活性炭フィルター41と第二の網状/スリット状フィルター52の間に、別の浄水フィルター4や網状/スリット状フィルター5が配置されていてもよい。かかる様態であっても、第二の網状/スリット状フィルター52の形状が本発明の形状である限り、本発明の効果を奏しうるからである。
乾燥して空気を吸着している活性炭を水中に入れると活性炭は浮遊する。この現象を利用して、滞留空気層7の空気をより効率的に排除することができる。その手段として、第一の網状/スリット状フィルター51と活性炭フィルター41との間に空間部8を設ける。かかる空間部8が存在すると、乾燥した活性炭が水と接触したとき、活性炭は上方にある空間部8まで浮遊しながら凝集する。このため活性炭フィルター41の下部に生じる滞留空気層7の量が多くなり、当該凝集した活性炭から与えられる圧力も高まる。かかる効果は、活性炭フィルター41の体積に対する空間部8の体積割合が、5vol%以上で十分奏することができる。空間部8の割合が大きいほど当該効果が大きくなるのは明らかであるが、あまりに空間部8の割合を大きくしても、無駄にカートリッジが大きくなるので、空間部8の体積割合は、50vol%以下にするのが効率的である。
なお、前記実施形態では、空気の排除を空気排出筒で達成したが、これに代えて、下記の構成のカートリッジを採用することもできる。
すなわち、液体流入口を上部に有し、液体流出口を下部に有し、前記液体流入口と前記液体流出口との間に浄水フィルターを有する浄水器用カートリッジであり、前記液体流入口から流入した水が、前記液体の自重により浄水フィルターを通過して浄化され、浄化された水が前記液体流出口から流出されるものであって、
前記浄水器用カートリッジの内部には、
第一の網状/スリット状フィルターと
前記第一の網状/スリット状フィルターの下部に配置された浄水フィルターとしての活性炭フィルターと
前記活性炭フィルターの下部に配置された第二の網状/スリット状フィルターとを備え、
前記活性炭フィルターが、上下縦方向に空気通過の間隙を持つ活性炭素含有繊維で構成されていることを特徴とする浄水器用カートリッジである。
従って、水は、繊維組織を持つ活性炭素含有繊維体を通じて排出口方向に流れる一方で、空気Aは前記間隙403を通じて水の流れ方向と逆方向に排出される。
本発明の浄水器用カートリッジ1を取り付ける浄水器9は、液体の自重でカートリッジを通過させて、カートリッジの液体流出口3から流出する浄水を、浄水器に取り付けた容器中に貯蔵することができるいわゆるポット型浄水器である。このような浄水器9の具体例を図6に示す。本様態の浄水器9は、上部が開放された容器と、当該容器内に浄水器用カートリッジが着脱可能な取付部91と、注水口92と、開放された上部を塞ぐ蓋95とを備えている。
2 液体流入口
3 液体流出口
4 浄水フィルター
41 活性炭フィルター
42 第二の浄水フィルター
5 網状/スリット状フィルター
51 第一の網状/スリット状フィルター
52 第二の網状/スリット状フィルター
53 第三の網状/スリット状フィルター
531 切り込み
6 空気排出筒
61 上部空気通過孔
62 下部空気通過孔
63 内側筒
64 外側筒
65 弁
66 ストッパー
7 滞留空気層
8 空間部
9 浄水器
91 取付部
92 注水口
93 容器上段部
94 容器下段部
95 蓋
Claims (13)
- 液体流入口を上部に有し、液体流出口を下部に有し、前記液体流入口と前記液体流出口との間に浄水フィルターを有する浄水器用カートリッジであり、前記液体流入口から流入した水が、前記液体の自重により浄水フィルターを通過して浄化され、浄化された水が前記液体流出口から流出されるものであって、
前記浄水器用カートリッジの内部には、
第一の網状/スリット状フィルターと
前記第一の網状/スリット状フィルターの下部に配置された浄水フィルターとしての活性炭フィルターと
前記活性炭フィルターの下部に配置された第二の網状/スリット状フィルターと
前記第二の網状/スリット状フィルターに底部を固定され、前記活性炭フィルターと前記第一の網状/スリット状フィルターを突き抜けて前記液体流入部よりも上方まで延びる空気排出筒を有し、
前記空気排出筒には、前記活性炭フィルターよりも下方に存在する空気を排出する下部空気通過孔と、前記空気排出筒内の空気を前記液体流入部上方から外部に排出する上部空気通過孔を有し、
前記第二の網状/スリット状フィルターが、当該フィルター周縁から前記下部空気通過孔設置部位に向かって上方に傾斜している
構造を少なくとも有している浄水器用カートリッジ。 - 液体流入口を上部に有し、液体流出口を下部に有し、前記液体流入口と前記液体流出口との間に浄水フィルターを有する浄水器用カートリッジであり、前記液体流入口から流入した水が、前記液体の自重により浄水フィルターを通過して浄化され、浄化された水が前記液体流出口から流出されるものであって、
前記浄水器用カートリッジの内部には、
第一の網状/スリット状フィルターと
前記第一の網状/スリット状フィルターの下部に配置された浄水フィルターとしての活性炭フィルターと
前記活性炭フィルターの下部に配置された第二の網状/スリット状フィルターと
前記第二の網フィルターに底部を固定され、前記活性炭フィルターと前記第一の網状/スリット状フィルターを突き抜けて前記液体流入部よりも上方まで延びる空気排出筒と
前記第二の網状/スリット状フィルターの下部に配置された第二の浄水フィルターを有し、
前記空気排出筒には、前記活性炭フィルターよりも下方に存在する空気を排出する下部空気通過孔と、前記空気排出筒内の空気を前記液体流入部上方から外部に排出する上部空気通過孔を有し、前記下部空気通過孔には第三の網状/スリット状フィルターが配置され、
前記第二の網状/スリット状フィルターが、当該フィルター周縁から前記下部空気通過孔設置部位に向かって上方に傾斜している
構造を少なくとも有している浄水器用カートリッジ。 - 前記第三の網状/スリット状フィルターの網部分のいずれかの部位に、切り込み部を設けてなる請求項2記載の浄水器用カートリッジ。
- 前記第一の網状/スリット状フィルターが網状フィルターであって、当該網状フィルターの網部分が、編織りの網からなる請求項1〜3のいずれかの項に記載された浄水器用カートリッジ。
- 前記編織りの網が、縦編みまたはトリコット編みのいずれかである請求項4記載の浄水器用カートリッジ。
- 前記第一の網状/スリット状フィルターと前記活性炭フィルターとの間に空間部を有しており、前記活性炭フィルターの体積に対する前記空間部の体積割合が、5〜50vol%である請求項1〜5のいずれかの項に記載された浄水器用カートリッジ。
- 前記空気排出筒が、前記上部空気通過孔部位に弁構造を設けたものである請求項1〜6のいずれかの項に記載された浄水器用カートリッジ。
- 前記空気排出筒が、内側筒と前記内側筒の外側側壁に接して位置する外側筒とからなり、外側筒が前記内側筒の側面に沿って上下方向に移動することにより、空気排出筒全体として伸縮できるものである請求項1〜7のいずれかの項に記載された浄水器用カートリッジ。
- 上部が開放された容器と、当該容器内に浄水器用カートリッジが着脱可能な取付部と、注水口と、前記開放された上部を塞ぐ蓋とを備え、前記浄水器カートリッジを取付部に取り付けることで、前記容器が容器上段部と容器下段部に分断され、上部から前記容器上段部に注入した水が、前記浄水器用カートリッジ内を通過してのみ前記容器下段部に流出し、前記容器下段部に貯蔵され、当該貯蔵された液体は、前記注水口を通じて外部へ注ぐことができる浄水器であって、
浄水器用カートリッジとして請求項1〜8のいずれかの項に記載された浄水器用カートリッジを前記取付部に取付けた浄水器。 - 液体流入口を上部に有し、液体流出口を下部に有し、前記液体流入口と前記液体流出口との間に浄水フィルターを有する浄水器用カートリッジであり、前記液体流入口から流入した水が、前記液体の自重により浄水フィルターを通過して浄化され、浄化された水が前記液体流出口から流出されるものであって、
前記浄水器用カートリッジの内部には、
第一の網状/スリット状フィルターと
前記第一の網状/スリット状フィルターの下部に配置された浄水フィルターとしての活性炭フィルターと
前記活性炭フィルターの下部に配置された第二の網状/スリット状フィルターとを備え、
前記活性炭フィルターが、上下縦方向に空気通過の間隙を持つ活性炭素含有繊維で構成されていることを特徴とする浄水器用カートリッジ。 - 前記活性炭フィルターが、シート状の活性炭素含有繊維体で構成されており、前記空気通過の間隙が、活性炭素含有繊維体同士の隙間で構成されている請求項10記載の浄水器用カートリッジ。
- 前記活性炭フィルターが、複数の層状活性炭素含有繊維体で構成されており、前記空気通過の間隙が、活性炭素含有繊維体の層同士の隙間で構成されている請求項10記載の浄水器用カートリッジ。
- 前記活性炭フィルターが、上下縦方向に空気通過の間隙を内部に持つ活性炭素含有繊維体で構成されている請求項10〜12のいずれかの項に記載の浄水器用カートリッジ。
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