JP2005311162A - 冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 送風部からの冷たい空気を利用して、発熱体を十分に冷却する。
【解決手段】 操作部本体B1に内蔵された発熱体を液体を用いて冷却する冷却装置1において、2方向以上から別々に吸気を行ない、かつ少なくともその一方向が操作部本体B1の外部から吸気を行なえるように送風部3を構成する。こうすると、放熱部2及び管路104に対して外部の冷たい空気を当てることができるので、発熱体により温められた液体を十分に冷却することができ、かくして発熱体を十分に冷却し得る。
【選択図】 図1

Description

この発明は、電子機器の冷却装置に関し、例えば半導体や光源ランプなどの発熱体を、液体の移動により冷却する液冷式の冷却装置に関するものである。
近年、ノート型パソコンに組み込まれる半導体素子としてのMPU(マイクロプロセッサユニット)は、高速化及び高性能化による発熱量の増大が進み、熱源であるMPUを冷却することが困難になっていた。また、空気で高い発熱量の熱源を冷却する際の騒音が耳障りになるという問題があった。
こうした問題点を解決するために、例えば特許文献1には、発熱体である半導体素子と熱的に接続した受熱部としての受熱ヘッダと、液駆動装置を組み込んだ放熱部としての放熱ヘッダとの間を、経路であるフレキシブルチューブによって接続し、このフレキシブルチューブ内の液体を液駆動装置により循環させて、半導体素子を冷却する電子機器の冷却装置が開示されている。この場合、半導体素子で発生した熱が受熱ヘッダに伝導すると、フレキシブルチューブ内の冷媒である液体によって放熱ヘッダへの熱輸送が行われ、放熱ヘッダから空気中に熱を放散するとともに、放熱ヘッダで冷却した液体を受熱ヘッダ側に戻すようにしている。
ここで図19において、100は従来の冷却装置を示し、この冷却装置100は、例えば薄型の表示装置をその一側縁に開閉可能に連結し、内部にいずれも図示しない配線基板やディスク装置などを収容したノート型パソコンの操作部を設けた操作部本体B1側に設けられている。
また冷却装置100は、冷却用の液体が貯溜された貯溜部としてのタンク102と、当該液体を循環させる駆動部としてのポンプ103と、タンク102とポンプ103との間に接続され、当該間で冷却用の液体を流通即ち循環させる経路としての管路104と、この管路104の途中にあって、発熱体(図示せず)と熱的に接続した受熱部105と、複数枚の板状のフィン(図示せず)を管路104に突き刺すようにして並列に配置した放熱部106と、これらの管路104及び放熱部106に風を送る送風部107とを備えている。
そして、冷却装置100のポンプ103が作動すると、受熱部105で発熱体から熱を奪って温められた液体を、放熱部106及びタンク102へ順次送り出し(液体の循環経路を示す矢印A参照)、この際液体の熱を放熱部106のフィンへ伝える。このとき送風部107が作動していれば、図示しない吸気孔から操作部本体B1内の空気を吸い込んで、当該吸気孔と対向する排気孔(図示せず)から放熱部106に向けて風が送り出される(図19に示す矢印F100方向)。これにより送風部107を通過した空気は、放熱部106を構成する各フィン間に沿って流れ、操作部本体B1の外部へ排出される。かくして送風部107は、受熱部105で温められた液体から熱を奪い、放熱部106において送風部107からの風F100により強制的に冷却している。
また、図20は従来の受熱部105の断面図を示したものである。同図において、受熱部105は、図示しない発熱体を熱的に接触固定するための受熱面(図示せず)が設けられていると共に、例えばアルミニウム合金のような熱伝導性に優れた金属材料によって構成されており、受熱部本体110と、受熱部本体110の一端に接続され、ポンプ103から送り出された液体が流入する流入口111と、受熱部本体110の他端に接続され、放熱部106に向けて液体を吐出する吐出口112とを備えている。
実際上、この受熱部本体110は、ガイド壁113がその内部に設けられ、流入口111から吐出口112まで蛇行状の流路を形成することにより、液体を受熱面全体に沿って流動させている。これにより、受熱部本体110内を通過する液体が発熱体から多くの熱を奪うことができる。
特許第3385482号公報
液体の冷却を行なうに際しては、いかに冷たい空気で冷却するかが、送風装置としての性能の良し悪しを左右するが、上記構成の送風部107は、冷却対象機器の筐体である操作部本体B1の内部で発熱体により温められた空気を吸気し、この温められた空気を放熱部106に当てて液体の冷却を行っているため、受熱部105で温められた液体を十分に冷却し得ず、その結果、発熱体を十分に冷却し得ないという第1の問題点があった。
また、図20に示す受熱部本体110は、ガイド壁113により受熱面に沿って液体を蛇行状に流動させているため、受熱面全体で発熱体の熱を液体へ伝えることができるものの、ガイド溝113が受熱部本体110の内部で立設した状態で配置されるため、受熱部105としての薄型化が困難であるという第2の問題点があった。
さらに、上述した受熱部105に送り込まれる液体は、貯溜部としてのタンク102に一定量貯溜されているが、長期間の使用によって管路104を循環する液体が蒸発すると、タンク102の内部に液体層とは分離した気体層即ち空気層が発生する。
そして、このような空気層が発生したタンク102では、当該タンク102を例えば上下逆さに動かしたときに、当該空気層も一体となって上方から下方へ移動するため、空気層と液体層とが置換する際に音が発生してしまうという第3の問題点があった。
そこで、本発明は上記第1の問題点に鑑みてなされたもので、送風部からの冷たい空気を利用して、発熱体を十分に冷却し得る冷却装置を提供することを第1の目的とする。
また、本発明は上記の第2の問題点に鑑みてなされたもので、発熱体による熱を液体へ効率よく伝えることができると共に、受熱部の薄型化をも達成できる冷却装置を提供することを第2の目的とする。
さらに、本発明は上記の第3の問題点に鑑みてなされたもので、貯溜部内において空気層と気体層とが置換する際の音の発生を防止し得る冷却装置を提供することを第3の目的とする。
本発明の請求項1では、送風部が異なる2方向以上から吸気を行なう構造になっており、少なくともその一方向は、外部からの冷えた空気を取り込めるようになっているので、送風部からの排出される冷えた空気により液体から効率よく熱を奪うことができる。したがって、送風部からの冷たい空気を利用して、発熱体を十分に冷却することが可能になる。
本発明の請求項2では、送風部が外部からの冷えた空気を取り込んで、この空気を放熱部に当てると共に、送風部は2箇所以上の排気部を有し、それぞれの排気部から放熱部に向けて冷えた空気を送り出すので、経路中の液体からさらに効率よく熱を奪うことができる。したがって、送風部からの冷たい空気を利用して、発熱体をさらに十分に冷却することが可能になる。
本発明の請求項3では、受熱部内の空間が扁平に形成されるので、受熱部の入口から傾斜部を伝って空間に達した液体が、受熱部内で薄く延ばされる。そのため、受熱部の内部において発熱体の熱を受熱しやすくなり、発熱体の熱を液体へ確実に伝えることができる。また、扁平状の空間によって受熱部自体を薄型化できる。
本発明の請求項4では、受熱部内の空間が幅広に形成されるので、受熱部の入口から傾斜部を伝って空間に達した液体が、受熱部内でより大きな表面積となって発熱体からの熱を効率よく奪う。そのため、受熱部の内部において発熱体の熱を受熱しやすくなり、発熱体の熱を液体へ確実に伝えることができる。
本発明の請求項5では、駆動部を受熱部の一部として利用できるため、発熱体からの熱をより効率的に液体に伝えることが可能になる。また、薄型化された受熱部に駆動部を積み重ねることで、駆動部を含めた受熱部のコンパクト化を達成できる。
本発明の請求項6では、貯溜部の上下方向が逆転することにより、貯溜部内の上方に存在した気体層が下方に変位し当該気体層が再び上方に浮上するときでも、貯溜部内に設けた空気分散部によって当該気体層を分散させることにより、気泡状にさせて変位できるので、気体層全体が一体となって変位することを防止でき、かくして気体層と液体層とが置換する際の音の発生を防止できる。
本発明の請求項1によれば、送風部からの冷たい空気を利用して、発熱体を十分に冷却することが可能になる。
本発明の請求項2によれば、送風部からの冷たい空気を利用して、発熱体をさらに十分に冷却することが可能になる。
本発明の請求項3によれば、発熱体による熱を液体へ確実に伝えつつ、受熱部の薄型化を図ることができる。
本発明の請求項4によれば、発熱体による熱を液体へ確実に伝えることが可能になる。
本発明の請求項5によれば、受熱部と駆動部とを一体的にしたコンパクトな構造にできると共に、受熱部だけでなく駆動部でも発熱体の熱を液体に伝えることができる。
本発明の請求項6によれば、貯溜部内において気体層と液体層とが置換する際の音の発生を防止できる。
以下、本発明における好ましい実施例について、添付図面を参照しながら説明する。なお、ここでの冷却装置は、何れも薄型電子機器であるノート型パソコンに組み込まれるものを想定しているが、それ以外の各種電子機器の冷却装置としても適用可能である。
図19との対応部分に同一符号を付して示す図1において、1は本実施例における好ましい冷却装置を示し、液体の経路である管路104の途中に設けられ、この管路104中を通過する液体を冷却させるための放熱部2と、管路104及び放熱部2に風を送る送風部3が、筐体である操作部本体B1の側面外部に一体的に設けられた構成を有する。これに対して、液体の貯溜部であるタンク102と、液体を圧送するためのポンプ103と、発熱体(図示せず)から熱を受け取る受熱部105は、いずれも管路104に繋がれた状態で、操作部本体B1の内部に配設される。因みに、ここでの液体は、例えばプロピレングリコールと防錆剤を水に混合した水溶液からなる不凍液が用いられている。
送風部3は、図2に示すように、ほぼ矩形状の外郭部材4により風洞を形成し、その正面8および背面9に同一若しくは異なる形状の吸気孔10が穿設されており、当該外郭部材4の内部には、カップ状のロータ5に複数枚の羽根6を設けてなるファン7が、回動自在に支持されている。前記吸気孔10はファン7の回転軸方向にそれぞれ設けられており、外郭部材4の正面8及び背面9の2方向から吸気を行う両面吸気型の送風ファンを構成する。
また、このような送風部3は、操作部本体B1の側面に設けた排気孔(以下、これを本体側排気孔と呼ぶ)15に対して、外郭部材4の背面9側にある吸気孔10を対向させるように設けられていると共に、外郭部材4の正面8側にある別の吸気孔10は、操作部本体B1の外部の空気を取り込めるように設けられている。
外郭部材4は、ファン7の放射方向にある4つの側面のうち3つの側面に排気孔11A,11B,11Cがそれぞれ設けられている。ここでのファン7は、その回転軸に沿った両方向(図1及び図2に示した矢印F1及びF2の2方向)から空気を取り入れ、回転軸5と直交する放射方向に空気を排出するように形成される。そして送風部3は、外郭部材4の内部にあるファン7が回転することによって、正面8側の吸気孔10を介して操作部本体B1の外部の空気を外郭部材4内へ吸い込む(矢印F1参照)とともに、背面9側にある別の吸気孔10を介して、操作部本体B1内の空気を外郭部材4内へ吸い込む(矢印F2参照)。これらの空気は、ファン7の放射方向にある各排気孔11A,11B,11Cから外郭部材4の外部へそれぞれ排出される(矢印F3,F4及びF5参照)。
一方、前記放熱部2は、送風部3の外郭部材4に設けられた各排気孔11A,11B,11Cに臨んで、操作部本体B1の外部にそれぞれ配置されている。各放熱部2は、排気方向F3、F4及びF5に流れる送風部3からの空気の流れを妨げないように、複数所定間隔毎に並設されたフィン12によって構成され、当該排気孔11A,11B,11Cから排出した風が各フィン12間に流れるように配置される。因みに、このフィン12は、熱伝導率の高い金属材料でなり、ほぼ中央部にそれぞれ孔(図示せず)が穿設される。そして、当該孔に管路104が挿通されることにより、当該管路104からの熱が各フィン12に直接的に伝わるように構成されている。
また管路104は、その一部若しくは全体が熱伝導率の高い金属材料で形成されており、ポンプ103から送り出された液体は、受熱部105にて発熱体からの熱を受け取り、次に送風部3の外周に配設した放熱部2を通過する際に、送風部3からの冷たい空気に当たって熱を奪われた後、タンク102に送り出されて貯溜され、さらにタンク102からポンプ103に戻す閉路循環サイクルを形成している。
次に、上記構成についてその作用を説明する。冷却対象機器であるノート型パソコンが起動すると、ポンプ103が通電されることにより冷却装置1が作動し、管路104中を液体が循環する(液体の循環経路を示す図1の矢印A参照)。それと共に、操作部本体B1の外部にある送風部3にも通電され、回転軸を中心にファン7が回転する。
このとき、MPUなどの熱源となる発熱体が通電状態となることにより温度が上昇し、その発熱体に接触する受熱部105内を通過する液体の温度も上昇する。受熱部105で温められた液体は、送風部3の側面三方向を取り囲むように配置した管路104を通過するが、その際、管路104から放熱部2の各フィン12に熱を伝えて、タンク102及びポンプ103へ送り出される。
送風部3は、その外郭部材4の背面9側にある吸気孔10から、本体側排気孔15を通して操作部本体B1内で温められた空気を吸い込むため、発熱体が配置される操作部本体B1内の温められた空気を外部へ排気することができる。この温められた空気だけを、吸気孔10に直交した方向にある排気孔11A,11B,11Cから放熱部2に排気しても、管路104から各フィン12に伝わった熱を効率よく放散できないが、本実施例の送風部3は、外郭部材4の正面8側にある別の吸気孔10から、操作部本体B1外部の冷たい空気を吸い込んで、これを排気孔11A,11B,11Cから放熱部2側に送り出すことができるので、液体から熱が伝わった各フィン12に対して外部の冷たい空気をも触れさせて当該放熱部2の熱を放出でき、操作部本体B1内部の温度上昇を低減しつつ、放熱部2の各フィン12における冷却効果を改善することが可能になる。
以上のように本実施例では、液体が流通即ち循環する経路としての管路104と、管路104の途中に設けた放熱部2と、液体より熱を奪う送風部3とを備え、操作部本体B1に内蔵された発熱体を液体を用いて冷却する冷却装置1において、2方向以上から別々に吸気を行ない、かつ少なくともその一方向が操作部本体B1の外部から吸気を行なえるように、送風部3を構成している。
このようにすると、送風部3が異なる2方向以上から吸気を行なう構造になっており、少なくともその一方向は、操作部本体B1の外部からの冷えた空気を取り込めるようになっているので、送風部3からの排出される冷えた空気により液体から効率よく熱を奪うことができる。したがって、送風部3からの冷たい空気を利用して、受熱部105に熱接続する発熱体を十分に冷却することが可能になる。
また、本実施例の送風部3のように、別な方向では操作部本体B1の内部からの温かな空気を取り込めるように構成すれば、操作部本体B1内部の温度上昇を低減しつつ、放熱部2における冷却効果を改善することが可能になる。
なお、異なる方向にある吸気孔10の数については、例えば3以上あってもよく、少なくともその一方向が、操作部本体B1外部からの冷えた空気を取り込めるようにすればよい。
さらに本実施例の送風部3は、2箇所以上の排気部としての排気孔11A,11B,11Cを有し、それぞれの排気孔11A,11B,11Cから排出される空気を放熱部2に触れさせて、操作部本体B1の外部へ排出する構造を備えると共に、操作部本体B1の外部から吸気を行なうように構成されている。
このようにすると、送風部3が操作部本体B1の外部からの冷えた空気を取り込んで、この空気を放熱部2に当てると共に、送風部3は2箇所以上の排気孔11A,11B,11Cを有し、それぞれの排気孔11A,11B,11Cから放熱部2に向けて冷えた空気を送り出すので、管路104中の液体からさらに効率よく熱を奪うことができる。したがって、送風部3からの冷たい空気を利用して、発熱体をさらに十分に冷却することが可能になる。
しかも、複数個の吸気孔10や排気孔11A,11B,11Cが送風部3に設けられていることにより、操作部本体B1内部において、送風部3を自由に配置することが可能になる。
次に、本発明による好ましい第2実施例について、添付図面を参照しながら説明する。なお、第1実施例と共通する部分については、その説明が重複するため極力省略する。
図1との対応部分に同一符号を付して示す図3において、21は本実施例における冷却装置、B2は表示装置20を備えたノート型パソコンP1の表示部本体であり、この表示部本体B2は周知のように、操作部(図示せず)を上面に設けた操作部本体B1の一側縁に開閉可能に連結される。ここでの冷却装置21は、放熱部22及び送風部23を含む各構成が、いずれも操作部本体B1の内部に設けられている。
本実施例の送風部23は、ほぼ矩形状をなす外郭部材24の正面26および背面(図示せず)に同一若しくは異なる形状の吸気孔25が穿設されると共に、当該外郭部材24の内部には、カップ状のロータ5に複数枚の羽根6を設けてなるファン7が、回動自在に支持されている。即ちここでの送風部23も、ファン7の回転軸方向に沿った両側から吸気を行なう両面吸気型の送風ファンを構成する。また外郭部材24は、ファン7の放射方向にある4つの側面のうち2つの側面に排気孔11A,11Bがそれぞれ設けられている。そして送風部23は、外郭部材24の内部にあるファン7が回転することによって、正面側の吸気孔25を介して操作部本体B1内部の空気を外郭部材24内へ吸い込む(矢印F7参照)とともに、背面側にある別の吸気孔25を介して、操作部本体B1外部の空気を外郭部材24内へ吸い込む(矢印F6参照)。これらの空気は、ファン7の放射方向にある各排気孔11A,11Bから外郭部材4の外部へそれぞれ排出される(矢印F8,F9参照)。
放熱部22は、その一側が送風部23の外郭部材24に設けられた各排気孔11A,11Bに臨んで、操作部本体B1の内部にそれぞれ配置されている。各放熱部22は、送風部23の各排気孔11A,11Bから排気方向F8,F9に沿って排出される空気の流れを妨げないように、複数所定間隔毎に並設されたフィン(図示せず)によって構成される。なお、フィンそのものの構造は、第1実施例で示したものと共通している。
さらに、このような放熱部22及び送風部23は、矩形箱状をなす操作部本体B1の隅部に設けられており、当該操作部本体B1の2つの側面にそれぞれ設けられた各本体側排出孔(図示せず)に臨んで、放熱部22の他側が対向するように設けられていると共に、操作部本体B1の底面に設けられた本体側吸気孔(図示せず)に臨んで、外郭部材24の背面側に設けた吸気孔25が対向するように設けられている。
以上の構成において、冷却装置21の閉路循環サイクルについては、上述した第1実施例における冷却装置1の閉路循環サイクルと同様であるので、ここではその説明を省略する。これに加えて、かかる構成の送風部23では、ファン7が回転作動することにより、操作部本体B1の底面に設けた本体側吸気孔から、外郭部材24の背面側にある吸気孔25を通過して、操作部本体B1外部の冷たい空気を吸い込む(矢印F6参照)と共に、外郭部材24の正面側にある別な吸気孔25を通過して、操作部本体B1内の発熱体などで温められた空気を吸い込み(矢印F7参照)、これらの空気を各吸気孔25と直交する方向にある各排気孔11A,11Bに送り出す。
これにより送風部23は、外郭部材24の側面にある各排気孔11A,11Bから排気した空気を、放熱部22のフィン間に沿って流し、管路104内の液体から熱が伝わった各フィンに対して外部の冷たい空気を触れさせて当該放熱部22の熱を放出できる。そのため、放熱部22を通過する管路104内の液体を次第に冷却でき、ひいては操作部本体B1の内部に設けられた発熱体の温度上昇を抑制できる。
以上のように本実施例でも、送風部23が異なる2方向以上から吸気を行なう構造になっており、少なくともその一方向は、操作部本体B1の外部からの冷えた空気を取り込めるようになっているので、送風部23からの排出される冷えた空気により液体から効率よく熱を奪うことができる。したがって、送風部23からの冷たい空気を利用して、受熱部105に熱接続する発熱体を十分に冷却することが可能になる。
また、本実施例の送風部23のように、別な方向では操作部本体B1の内部からの温かな空気を取り込めるように構成すれば、操作部本体B1内部の温度上昇を低減しつつ、放熱部22における冷却効果を改善することが可能になる。
さらに本実施例では、操作部本体B1にそれぞれ設けた本体側吸気孔と本体側排気孔にそれぞれ臨んで、放熱部22及び送風部23を冷却対象製品であるノート型パソコンの例えば操作部本体B1内部に設けているので、これらの放熱部22や送風部23が外部に露出せず、冷却対象製品の外観性を向上できる。しかも、放熱部22や送風部23の破損を防止できるとともに、操作部本体B1内に送風装置21をコンパクトに配置できる。
しかも、本実施例においても、送風部23が操作部本体B1の外部からの冷えた空気を取り込んで、この空気を放熱部22に当てると共に、送風部23は2箇所以上の排気孔11A,11Bを有し、それぞれの排気孔11A,11Bから放熱部22に向けて冷えた空気を送り出すので、管路104中の液体からさらに効率よく熱を奪うことができる。したがって、送風部23からの冷たい空気を利用して、発熱体をさらに十分に冷却することが可能になる。
次に、本発明による第3実施例について、添付図面である図4〜図6を参照しながら説明する。なお、第1実施例及び第2実施例と共通する部分については同一符号を付し、その説明が重複するものについては極力省略する。
これらの各図において、本実施例では放熱部22及び送風部23の構成が、前記第2実施例に示すものと共通しているが、操作部本体B1外部からの空気をより取り込みやすくするために、筐体1Bの底面ではなく側面に本体側吸気孔34が設けられていると共に、当該本体側吸気孔34から取り込んだ空気を送風部23の吸気孔25に案内するダクト31が、操作部本体B1の内部に設けられている。また、35,37は、操作部本体B1の異なる2つの側面に設けられた本体側排気孔である。一方の本体側排気孔37と本体側吸気孔34は、操作部本体B1の同じ側面に開口形成される。
ダクト31は、操作部本体B1の内部に設けられた一対の支持部材32,33により、本体側吸気孔34から外郭部材24の背面側にある吸気孔35に空気を導く導通路36を形成してされる。これにより、導通路36とそれ以外の操作部本体B1内部はリブ状の支持部材32,33で区画される。前記放熱部22及び送風部23は、操作部本体B1内部の隅部に位置して支持部材32,33に載るように配設され、導通路36は外郭部材24の背面側にある吸気孔35の直下にまで延びている。
以上の構成において、冷却装置21の閉路循環サイクルについては、上述した第2実施例における冷却装置1の閉路循環サイクルと同様であるので、ここではその説明を省略する。ここでも送風部23は、ファン7が回転作動することにより、操作部本体B1の側面に設けた本体側吸気孔34から、操作部本体B1の内部にあるダクト31の導通路36と、外郭部材24の背面側にある吸気孔25を通過して、操作部本体B1外部の冷たい空気を吸い込むと共に、外郭部材24の正面側にある外郭部材24の正面側にある別な吸気孔25を通過して、操作部本体B1内の発熱体などで温められた空気を吸い込み、これらの空気を各吸気孔25と直交する方向にある各排気孔11A,11Bに送り出す。その際、支持部材32,33は導通路36とそれ以外の操作部本体B1内部とを区画しているので、発熱体で温められた空気が導通路36に侵入するのを防止でき、外郭部材24の背面側にある吸気孔25からは操作部本体B1外部の冷たい空気だけが取り込まれる。しかも、ダクト31を設けたことにより、操作部本体B1の側面からの吸気を可能にして、より多くの冷たい空気を放熱部22に送り出すことができるので、当該放熱部22における冷却性能の改善を図ることができる。
さらに、送風部23をダクト31上に配置して外郭部材24の背面を浮上させた状態にしたことにより、ダクト31を通って送り込まれた外部の冷たい空気を外郭部材24の背面側にある吸気孔25から確実に吸い込むことができ、かくして放熱部22及び管路104に対して外部の冷たい空気を確実に当てることができる。なお、それ以外の利点については、第1実施例や第2実施例で説明したとおりである。
次に、本発明による第4実施例について、添付図面である図7〜図9を参照しながら説明する。なお、第1実施例〜第3実施例と共通する部分については同一符号を付し、その説明が重複するものについては極力省略する。
図7において、本実施例における冷却装置41は、タンク102とポンプ103と受熱部105とがノート型パソコンの操作部本体B1内に設けられている一方で、放熱部2及び送風部3が管路104を介して、発熱体である液晶ディスプレイ38を内蔵する表示部本体B2の背面外部に設けられている。そして送風部3は、表示部本体B2の背面に設けられた本体側排気孔16に、外郭部材4の背面側にある吸気孔10に対向させた状態で設けられている。これにより、両面吸気型の送風部3は、図8及び図9に示すように、外郭部材4の正面8側にある吸気孔10から筐体B1外部の空気を吸気するとともに、外郭部材4の背面9側にある別の吸気孔10から、表示部本体B2内の空気を吸気し得るような構成を有する。また外郭部材4は、ファン7の放射方向にある4つの側面のうち3つの側面に排気孔11A,11B,11Cがそれぞれ設けられていると共に、これらの各排気孔11A,11B,11Cに臨んで、表示部本体B2の外部に放熱部2がそれぞれ配置される。放熱部2の詳細な構成は、第1実施例で説明したとおりである。
以上の構成において、冷却装置21の閉路循環サイクルについては、上述した第1実施例における冷却装置1の閉路循環サイクルと同様であるので、ここではその説明を省略する。これに加えて、かかる構成の送風部3では、その外郭部材4の背面9側にある吸気孔10から、表示部本体B2内で液晶ディスプレイ38によって温められた空気を吸い込む(図9に示す矢印F11方向)と共に、外郭部材4の正面8側にある別の吸気孔10から、表示部本体B2外部の冷たい空気を吸い込んで(図7,図8及び図9に示す矢印F10方向)、これらの吸気孔10と直交する方向にある各排気孔11A,11B,11Cから外郭部材4の外部へそれぞれに排出する(図7,図8及び図9に示す矢印F12,F13及びF14方向)。そして放熱部2は、各排気孔11A,11B,11Cから排出した空気がフィン12間に沿って流れることにより、液体から熱が伝わった各フィン12に対して外部の冷たい空気が接触する。これにより、表示部本体B2内部の温度上昇を低減しつつ、放熱部2の各フィン12における冷却効果を改善することが可能になる。
以上のように本実施例では、表示部本体B2の背面に設けた排気孔(図示せず)に臨んで、その吸気孔10の一つが配置されるように、両面吸気型の送風部3を設けたことにより、操作部本体B1ではなく表示部本体B2内の温められた空気を排気でき、表示部本体B2の温度上昇を確実に抑制できると共に、別の吸気孔10から表示部本体B2外部の空気を取り込んで、放熱部3及び管路104に対して外気の冷たい空気を当てることができる。
また、送風部3の外郭部材4の側面3箇所から排気された空気を、それぞれ放熱部2及び管路104へ送風する構成を有しているので、管路104を流れる液体の熱を多くの箇所から放熱でき、冷却装置1としての冷却効率を向上できる。
なお、上述した第1乃至第4の実施例においては、送風部3,23の外郭部材4,24をほぼ矩形状に形成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば角のない円形や、その他種々の形状に形成しても良い。また、放熱部2,22は送風部3,23の周囲に配置する必要はなく、例えば送風部3,23からの排気が触れることにより、管路104内の液体が放熱されるものであれば、どのような場所に配置されても、またどのような形状であっても構わない。さらに、上記各実施例に示す各部の配置はあくまでも一例に過ぎず、同様の効果が得られるあらゆる配置,形状を包含する。例えば、第1実施例において、放熱部2,送風部3,タンク102,ポンプ103,受熱部105が別部品の構成として示されているが、それらの幾つか若しくは全体が一体になっていてもよい。
また、上記各実施例では、送風部3,23が2方向から吸気するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、少なくとも一方向から外部の空気を吸気できれば、3方向以上から吸気するようにしても良い。
次に、本発明の第5実施例について、添付図面である図10〜図12を参照しながら説明する。
冷却装置1の全体構成は、前記第1実施例における図1に示したものと共通している。ここでは、その内部構造が従来の受熱部105と異なる受熱部52を管路104の途中に設けている。
実際上、この受熱部52は、例えばアルミニウム合金などの熱伝導性に優れた金属材料で形成され、半導体などの発熱体53よりも大きな偏平矩形状でなる受熱体54と、当該受熱体54の一面(図示せず)に一体形成された管路104の流入口55と、当該一面と対向する他面に一体形成された管路104の吐出口56とによって構成され、当該受熱体54の受熱面57が発熱体53と接触固定していることにより、発熱体53と受熱体54とを熱的に接続している。
次に、受熱部52の内部構成を説明すると、前記流入口55及び吐出口56は、いずれも全体がほぼ円筒形状で構成されており、液体が通過するそれぞれの中空部58,59は、受熱体54の内部に形成された空間60と連通されている。また、受熱体54の内部において、流入口55の中空部58と空間60との間には、流入側傾斜部61が連通形成されると共に、空間60と吐出口56の中空部59との間には、吐出側傾斜部62が連通形成される。
ここで流入側傾斜部61は、流入口55から空間60に向かうにしたがって、流入口55の内径高さ寸法H1から空間60の高さ寸法H2へと次第に狭くなるように傾斜状に形成された幅狭上面64及び幅狭下面65を形成すると共に、流入口55から空間60に向かうにしたがって、流入口55の内径幅寸法W1から空間60の幅寸法W2へと次第に広がるように扇状に形成された幅広内側面66とによって構成されている。
また、受熱体54の内部にある空間60は、受熱面57の近傍に臨んでおり、その長手方向の長さ寸法L1が発熱体53の長さ寸法L2にほぼ一致するように、当該発熱体53の一端側から他端側にかけて形成されていると共に、空間60の幅寸法W2は発熱体53の幅寸法W3とほぼ一致するように形成されている。
さらに、吐出側傾斜部62は、空間60から吐出口56に向かうにしたがって、空間60の高さ寸法H2から吐出口56の内径高さ寸法H3へと次第に広くなるように傾斜された幅広上面67及び幅広下面68と、空間60から吐出口56に向かうにしたがって空間60の幅寸法W2から吐出口56の幅寸法W3へと次第に狭くなるように形成された幅狭内側面69とによって構成されている。
この実施の形態の場合、流入口55における単位長さ当たりの液体量と、流入側傾斜部61における単位長さ当たりの液体量と、吐出側傾斜部62における単位長さ当たりの液体量と、空間60における単位長さ当たりの液体量とがそれぞれほぼ等しくなるように形成され、それぞれ単位長さ当たりに流れる液体量が同じになるように形成することによって管路104中を循環する液体が受熱部52内部でもそのままスムーズに流動し得るように構成されている。
以上の構成において、ポンプ103から送り出された液体は、管路104の端部である受熱部52の流入口55へ流入し、ここから受熱体54の内部にある空間60へ進むにしたがって、流入側傾斜部61で次第に薄く引き延ばされながら当該空間60へ送り出される。これにより、空間60に流入した液体は受熱体54内部において偏平化して、受熱面57に相当する表面積を有して発熱体53全体の近傍で流動できる。即ち、空間60を流動する液体は、受熱面57全体で発熱体53の熱を満遍なく受け取ることができる。
空間60内で温められた液体は、吐出側傾斜部62へ流れ込み、吐出口56へ進むにしたがって吐出側傾斜部62で次第に集約させながら当該吐出口56へ送り出すことができる。かくして吐出口56から吐出した液体は、発熱体53からの熱を効率よく受け取りながら、放熱部2に向けて送り出され、ここで放熱部2の外部へ熱を放出して管路104内の液体を冷却できる。
以上のように本実施例では、液体が循環する経路としての管路104と、管路104中にあって発熱体53からの熱を液体に伝える受熱部52と、管路104中にある液体を冷却する放熱部2と、液体より熱を奪う送風部3とを備え、操作部本体B1に内蔵された発熱体を液体により冷却する冷却装置1において、受熱部52の内部に液体が通る空間60を設け、この空間60は、受熱部52につながる管路104の端部である流入口55や吐出口56よりも扁平(H1,H3>H2)に形成され、さらに流入口55や吐出口56と空間60との間に例えば傾斜した連通部としての流入側傾斜部61や吐出側傾斜部62を設けている。
このようにすると、流入口55や吐出口56よりも受熱部52内の空間60が扁平に形成されるので、流入口55から流入側傾斜部61を伝って空間60に達した液体が、受熱部52内で薄く延ばされる。そのため、受熱部52の内部において発熱体53の熱を受熱しやすくなり、発熱体53の熱を受熱部52内の液体へ確実に伝えることができる。また、扁平状の空間60によって受熱部自体を薄型化でき、受熱部52の本体である受熱体54を薄く製造できる効果もある。
また本実施例では、受熱部52の内部に液体が通る空間60を設け、この空間60は、受熱部52につながる管路104の端部である流入口55や吐出口56よりも幅広(W1,W3<W2)に形成され、さらに流入口55や吐出口56と空間60との間に傾斜した連通部としての流入側傾斜部61や吐出側傾斜部62を設けている。
この場合は、受熱部52の入口である流入口55から流入側傾斜部61を伝って空間60に達した液体が、受熱部52内でより大きな表面積となって発熱体53からの熱を効率よく奪う。そのため、受熱部52の内部において発熱体53の熱を全体で受熱しやすくなり、発熱体53の熱を液体へ確実に伝えることができる。
なお、本実施例においては、流入口55と、流入側傾斜部61と、吐出側傾斜部62と、空間60とにおいて、それぞれの単位長さ当たりに流れる液体量が同じになるように構成したが、それぞれの単位長さ当たりに流れる液体量を異なるようにしても良く、要は、流入口55から空間60にいくにしたがって、流入口55の高さ寸法H1から空間60の高さ寸法H2へと次第に狭くなるように傾斜され、流入口55の幅寸法W1から空間60の幅寸法W2へ次第に広がるように形成すれば良く、また、空間60から吐出口56にいくにしたがって、空間60の高さ寸法H2から吐出口56の高さ寸法H3へと次第に広くなるように傾斜され、空間60の幅寸法W2から吐出口56の幅寸法W3へ次第に狭くなるように形成すれば良い。
次に、本発明の第6実施例について、添付図面である図13を参照しながら説明する。なお、第5実施例と共通する部分については、その説明が重複するため極力省略する。
同図において、ここでは受熱部52に接触した状態で、液体の駆動部であるポンプ71が設置されている。より具体的には、受熱部52の本体外郭をなす受熱体54の上面に、偏平矩形状のポンプ71が接続固定されていると共に、受熱部52の吐出口56とポンプ71の一側にある流入口72が連通接続され、さらにポンプ71の他側に吐出口73が一体形成される。また、ポンプ71の内部にある中空領域75には、図示しない駆動手段により回転駆動される回転羽根77を備えており、この回転羽根77が回転することにより、ポンプ71内の液体を吐出口73へ送り出し、冷却装置1内で当該液体を循環させている。
ポンプ71の外郭部材74は、受熱体54と同様に例えばアルミニウムなどの熱伝導性に優れた材料で構成されるのが好ましい。また、外郭部材74に発熱体53を熱的に接続できる受熱面を形成してもよい。受熱部52が扁平状に形成されている関係で、受熱部52にポンプ71を積み重ねた構成部も薄型扁平状に形成される。
以上の構成おいて、本実施例における受熱部52内の作用は、前記第5実施例で説明したとおりである。受熱部52から送り出される温められた液体は、ポンプ71内の回転羽根77が回転することにより、ポンプ71の中空領域75を通過して吐出口73に送り出される。その際、発熱体53の熱は、受熱部52のみならずポンプ71の外郭部材74にも伝導して、この外郭部材74からポンプ71内を流れる液体に移動させることもできる。つまり、ここでのポンプ71は、単に管路104内の液体を循環させるだけでなく、発熱体53からの熱の一部を受け取る受熱部としての役目も果たしている。そして、この温められた液体の熱が放熱部2の各フィン12に伝わると、送風部3から送り出される冷たい空気がフィン12に触れることにより、当該フィン12から熱が奪われ、かくして放熱部106の外部へ熱を放出させて、管路104内の液体を冷却できる。
以上のように本実施例では、受熱部52に駆動部であるポンプ71を接触状態で接続しているので、ポンプ71を受熱部52の一部として利用でき、発熱体53からの熱をより効率的に液体に伝えることが可能になる。また、薄型化された受熱部52にポンプ71を積み重ねることで、ポンプ71を含めた受熱部52のコンパクト化を達成できる。
なお、ここでは受熱体54に対して別体のポンプ71を接触固定した場合について述べたが、受熱体54とポンプ71の外郭部材を一体に形成するようにしても良い。さらに、ポンプ71は受熱体52の下面に接触固定させてもよく、この場合は受熱体52にではなく、ポンプ71に直接発熱体53を接続してもよい。
次に、本発明の第7実施例について、添付図面である図14〜図16を参照しながら説明する。
本実施例は図1に示す冷却装置1において、貯溜部としてのタンク81が管路104に設けられた構成を有する。図14及び図15に示すように、本発明によるタンク81は、全体としてほぼ箱状をなす外郭部材としてのタンク本体82と、放熱部2を通った管路104からタンク本体82内へ液体が流入されるタンク流入口83と、当該タンク本体82内から駆動部としてのポンプ103へ液体を吐出するタンク吐出口84とを有する。そして、ここでのタンク本体82は、その内部にタンク流入口83から流入する液体を貯溜し得るように形成されている。
かかる構成に加えて、タンク本体82の内部には、板材に複数の孔88(図16参照)が所定間隔で穿設された第1の網状部材85Aと第2の網状部材85Bが、タンク流入口83及びタンク吐出口84を挟んで互いに平行にして上下に配置されている。そして、これらの第1の網状部材85Aと第2の網状部材85Bとによって、タンク本体82の内部は、第1の網状部材85Aとタンク本体82の内面に囲まれた第1領域E1と、第1の網状部材85Aと第2の網状部材85Bとの間にある第2領域E2と、第2の網状部材85Bとタンク本体82の内面に囲まれた第3領域E3の3室に区画される。
前記網状部材85A,85Bは、図16に示すように、その縦寸法H10及び横寸法W10が約1〜4ミリ程度に選定された孔88を有し、網状部材85A,85Bを通過する気体層である空気層R1が確実に分散するように構成されている。なお、上記孔88の各縦寸法H10及び横寸法W10は約1〜4ミリ程度でなくても構わないが、網状部材85A,85Bを通過する空気層R1が確実に分散するように選定されていることが好ましい。
以上の構成において、図14に示したように、タンク本体82内に空気層R1が発生すると、タンク本体82内は空気層R1と液体層R2との2層に分離する。この場合、空気層R1は液体層R2よりも比重が軽いので、タンク本体82の上方にある第1領域E1に当該空気層R1が位置する。
この状態でタンク81の上下方向が逆転されると、図15に示すように、第1領域E1にあった空気層R1は、タンク本体82の上部に位置する第3領域E3に移動しようとする。このとき、タンク本体82の内部には網状部材85A,85Bが設けられているので、空気層R1が第1の網状部材85Aの孔88を通過しようとするときに気泡状に分散すると共に、ここで分散しきれない空気層R1の一部が、第1の網状部材85Aの下方に一旦位置する。そのため、塊状の空気層R1が一度に上下逆転して移動することが回避され、タンク81内部からの音の発生を防止できる。また、第2領域E2内へ進入した空気は、その上方にある第2の網状部材85Bの孔88を通過する際に再度気泡状に分散されるため、ここでもタンク81内部からの音の発生を防止できる。
以上のように本実施例では、液体の貯溜部であるタンク81と、液体を送る駆動部としてもポンプ103と、発熱体からの熱を受熱する受熱部105と、液体が循環する経路としての管路104と、管路104中の液体を冷却する放熱部3とを備えた冷却装置1において、タンク81内の空気層R1を分散させる空気分散部としての網状部材85A,85Bを、タンク81内に設けている。
こうすると、タンク81の上下方向が逆転することにより、タンク81内の上方に存在した空気層R1が下方に変位し、当該空気層R1が再び上方に浮上するときでも、タンク81内に設けた部材である網状部材85A,85Bによって当該空気層R1を分散させることにより、気泡状にさせて変位できるので、空気層R1全体が一体となって変位することを防止でき、かくして空気層R1と液体層R2とが置換する際の音の発生を防止できる。
また、第1の網状部材85A及び第2の網状部材85Bを設けるようにしたことにより、第1の網状部材85Aによって先ず空気層R1を分散し、さらに第2の網状部材85Bによっても途中で空気層R1を分散できるので、下方から上方へ移動する空気層R1を確実に気泡状にして変位させることができ、上方へ変位する途中で気泡どうしが結合し、新たに発生した空気層R1がそのまま浮上して音が発生する欠点を確実に防止できる。
次に、本発明の第8実施例について、添付図面である図17を参照しながら説明する。なお、第7実施例と共通する部分については、対応部分に同一符号を付し、共通する説明部分は重複するため極力省略する。
図17において、本実施例におけるタンク81は、タンク本体82の内壁面から突出して、当該タンク本体82の内部に設けられた第1の板状群91A及び第2の板状群91Bが設けられており、この板状群91A,91Bがタンク流入口83及びタンク吐出口84を挟んでタンク本体82の上下にそれぞれ配置されている。ここで第1の板状群91Aは、所定間隔(好ましくは1〜4mm程度)に間隔を有して配置された複数のリブ92から構成され、また第2の板状群91Bも、同様に所定間隔(好ましくは1〜4mm程度)に間隔を有して配置された複数のリブ93から構成される。そして、タンク本体82の上部にあるリブ92の間に、タンク本体82の下部にあるリブ93が互い違いに位置するように、第1の板状群91A及び第2の板状群91Bがそれぞれ配設される。
リブ92,93はそれぞれ同一形状で構成されており、例えばリブ92の基端がタンク本体82の一方の内側面に固着され、その先端がタンク本体82のほぼ中央付近に位置するようになっていると共に、別なリブ92の基端がタンク本体82の他方の内側面に固着され、その先端が同じくタンク本体82のほぼ中央付近に位置するようになっている。因みに、この実施例では、各リブ92,93が互いに平行な状態で所定間隔毎に並ぶように設けられているが、リブ92,93の各形状や配置間隔は、リブ92,93の強度などを考慮して好ましいものを適宜選定すればよい。
そして本実施例では、タンク本体82の内部に空気層R1と液体層R2が分離していると、図17に示すように、液体層R2の上方に空気層R1が位置している。この状態で、タンク81の上下方向が逆転されると、それまで上方にあった空気層R1は下方に位置し、そこから上方に向かって移動しようとするが、リブ92,93の間を通過する際に、空気層R1が分散されて気泡状になり、タンク81内部からの音の発生を防止できる。
以上のように本実施例では、タンク81内の空気層R1を分散させる空気分散部としての板状群91A,91Bを、タンク81内に設けている。こうすると、タンク81の上下方向が逆転することにより、タンク本体82内の上方に存在した空気層R1が下方に変位し、当該空気層R1が上方に浮上するときでも、板状群91A,91Bによって空気層R1を分散させて気泡状にすることができるので、空気層R1全体が塊状に一体となって変位することを防止でき、かくして空気層R1と液体層R2とが置換する際の音の発生を防止できる。
また、複数の板状群91A,91Bをタンク本体82の上下方向にそれぞれ配置したことにより、第2の板状群91Bにより空気層R1を分散した後で、さらに別の第1の板状群91Aによっても空気層R1を分散できる。そのため、タンク本体82の内部において、下方から上方などへ移動する空気層R1を確実に気泡状にして変位させることができ、上方へ変位する途中で気泡どうしが結合し、新たに発生した空気層R1がそのまま浮上して音が発生する欠点を確実に防止できる。
さらに、第1の板状群91Aを構成するリブ92間に、第2の板状群91Bを構成するリブ93を位置することで、タンク本体82の上部及び下部のそれぞれ異なる位置で空気層R1を分散できるので、下方から上方などへ移動する空気層R1を確実に気泡状にして変位させることができる。
さらに加えて、タンク本体82の一方の内側面と他方の内側面から、それぞれ先端が対向するようなリブ92,93を設けているので、タンク本体82と一体的に空気分散部としてのリブ92,93を形成することができ、生産性を向上できる。
なお、本実施例では、各リブ92,93がそれぞれ平行になるように配置されているが、例えば一方のリブ92と他方のリブ93を異なる角度で配置してもよい。さらに、タンク本体82の一方の内側面と他方の内側面からそれぞれリブ92,93を設けるのではなく、タンク本体82の対向する2つの内側面間に渡って同一若しくは異なる形状の板状部材を設けたり、或いは、蛇行状の順次折り返された1つの部材をタンク本体82内に設けるようにしたり、ピン状の部材など種々の空気分散部を設けるようにしても良い。なお、ピン状の部材を用いた場合については、次の実施例で説明する。
本発明による第9の実施の形態について、添付図面である図18を参照しながら説明する。なお、上記第7実施例及び第8実施例と共通する部分については、対応部分に同一符号を付し、共通する説明部分は重複するため極力省略する。
同図において、上述した第8実施例で用いた板状群91A,91Bに代えて、複数のピン95を用いた場合を示している。ここでの空気分散部としてのピン95は、ほぼ円柱形状でそれぞれが同一形状をなし、その基端はタンク本体82の内側面に固着され、タンク本体82の内部に向けて突出している。そしてこの場合は、空気層R1を確実に分散できるように、好ましくは1〜4mm程度の間隔を有して各ピン95が配置される。
そして、タンク本体82の内部において、液体層R2の上方に空気層R1が位置している状態で、タンク81の上下方向が逆転されると、それまでタンク本体82の上方にあった空気層R1は下方に位置し、そこからタンク本体82の上方に向かって移動しようとする。しかし、タンク本体82の内部には複数のピン95が設けられているので、空気層R1がピン95間を通過しようとするときに分散化され、気泡状になり、タンク81内部からの音の発生を防止できる。
以上のように本実施例では、タンク本体82内にピン95を設けるようにしたことにより、タンクの上下方向が逆転することにより、タンク本体82内の上方に存在した空気層R1が下方に変位し、当該空気層R1が上方に浮上するときでも、ピン95によって当該空気層R1が分散して気泡状になるので、空気層R1全体が塊状に一体となって変位することを防止でき、かくして空気層R1と液体層R2とが置換する際の音の発生を防止できる。
なお、上記第7実施例〜第9実施例において、タンク流入口83やタンク吐出口84の位置や、空気分散部をどのように設置するのかは特に限定されない。また、空気分散部を複数配置するのではなく、単独の空気分散部で同様の効果を得るようにしてもよい。
本発明の第1実施例における冷却装置の全体構成を示す概略図である。 同上、放熱部及び送風部が筐体に設けられている様子を示す概略図である。 本発明の第2実施例における冷却装置の全体構成を示す概略図である。 本発明の第3実施例における冷却装置を示し、(A)は操作部本体の一側面図、(B)は放熱部及び送風部を操作部本体の内部に装着した状態の平面図である。 同上、放熱部及び送風部を含む要部の縦断面図である。 同上、放熱部及び送風部を操作部本体から取り外した状態の平面図である。 本発明の第4実施例における冷却装置の全体構成を示す斜視図である。 同上、冷却対象機器であるノート型パソコンを含む冷却装置の側面図である。 同上、要部の断面図である。 本発明の第5実施例における受熱部の斜視図である。 同上、図10における受熱部の縦断面図である。 同上、図10における受熱部の横断面図である。 本発明の第6実施例における受熱部及びポンプの断面図である。 本発明の第7実施例におけるタンクの縦断面図である。 同上、図14に示すタンクを上下逆にした状態の縦断面図である。 同上、第1及び第2の網状部材による孔を示す概略図である。 本発明の第8実施例におけるタンクの縦断面図である。 本発明の第9実施例におけるタンク本体内のピンの様子を示す斜視図である。 従来における冷却装置の全体構成を示す概略図である。 従来における受熱部の横断面図である。
符号の説明
1,21,41,51,80 冷却装置
2,22、107 送風部
3,23 放熱部
52,105 受熱部
53 発熱体
55 流入口(経路の端部)
56 吐出口(経路の端部)
60 空間
61 流入側傾斜部(連通部)
62 吐出側傾斜部(連通部)
71,103 ポンプ(駆動部)
81 タンク(貯溜部)
85A 第1の網状部材(空気分散部)
85B 第2の網状部材(空気分散部)
91A 第1の板状群(空気分散部)
91B 第2の板状群(空気分散部)
95 ピン(空気分散部)
104 管路(経路)
B1 操作部本体(筐体)

Claims (6)

  1. 液体が流通する経路と、前記経路中に設けた放熱部と、前記液体より熱を奪う送風部とを備え、発熱体を前記液体を用いて冷却する冷却装置において、
    前記送風部は、2方向以上から吸気を行なう構造を有し、少なくともその一方向が外部から吸気を行なうものであることを特徴とする冷却装置。
  2. 液体が流通する経路と、前記経路中に設けた放熱部と、前記液体より熱を奪う送風部とを備え、発熱体を前記液体を用いて冷却する冷却装置において、
    前記送風部は、2箇所以上の排気部を有し、気体を前記放熱部に触れさせて外部へ排出する構造を備えると共に、外部から吸気を行なうものであることを特徴とする冷却装置。
  3. 液体を送る駆動部と、前記液体が流通する経路と、熱を前記液体に伝える受熱部と、液体を冷却する放熱部とを備えた冷却装置において、
    前記受熱部に前記液体が通る空間を設け、この空間は扁平に形成され、さらに前記経路と前記空間との間に連通部を設けたことを特徴とする冷却装置。
  4. 液体を送る駆動部と、前記液体が流通する経路と、熱を前記液体に伝える受熱部と、液体を冷却する放熱部とを備えた冷却装置において、
    前記受熱部に前記液体が通る空間を設け、この空間は幅広に形成され、さらに前記経路と前記空間との間に連通部を設けたことを特徴とする冷却装置。
  5. 前記受熱部に前記駆動部を接触状態で接続したことを特徴とする請求項3または4記載の冷却装置。
  6. 液体の貯溜部と、前記液体を送る駆動部と、熱を受熱する受熱部と、前記液体が循環する経路と、液体を冷却する放熱部とを備えた冷却装置において、
    気体層を分散させる分散部を、該貯溜部内に設けたことを特徴とする冷却装置。
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