JP2005310909A - 投影露光装置及び投影露光方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 縦横方向に配列されたパターンを有するマスクをフォトリソグラフィにより転写する工程において、マスク上における縦横パターンに線幅差があっても、転写パターンの線幅差として具現化しない光学絞りを有する投影露光装置及び投影露光方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 光源と、前記光源から放出された光を集束し光学マスクに照射する第1の光学系と、前記光学マスクを透過した光を被照射体に投影する第2の光学系と、を備え、前記第1の光学系及び前記第2の光学系の少なくともいずれかに、瞳面上の光透過率分布が異方性を有する光学絞りを設けることにより、前記被照射体に転写されるパターンにおける縦横線幅の比率を調整可能としたことを特徴とする投影露光装置を提供する。
【選択図】 図3
【解決手段】 光源と、前記光源から放出された光を集束し光学マスクに照射する第1の光学系と、前記光学マスクを透過した光を被照射体に投影する第2の光学系と、を備え、前記第1の光学系及び前記第2の光学系の少なくともいずれかに、瞳面上の光透過率分布が異方性を有する光学絞りを設けることにより、前記被照射体に転写されるパターンにおける縦横線幅の比率を調整可能としたことを特徴とする投影露光装置を提供する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、投影露光装置及び投影露光方法に関し、特に、マスクパターンをフォトリソグラフィによって転写するための投影露光装置及び投影露光方法に関する。
半導体装置の製造に際して、パターン線幅の誤差は、得られる半導体装置の特性に非常に大きな影響を及ぼす。従って、パターン線幅の制御性を向上することは、重要な課題である。
例えば、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)のゲート電極の加工に際しては、パターン線幅の制御性を向上することは特に重要であり、消費電力や動作速度はゲート加工線幅に大きく依存する。また、メタル配線やコンタクト/ビアにおいても、信頼性に影響をもたらす。これらにおいて、線幅の誤差が生じる要因はさまざまであり、例えば、プロセス/装置要因と、材料/マスク要因とに大別できる。
これまで、後者は前者と比較して小さな要因と受けとめられ、プロセス/装置要因に対する対策が検討されてきた。装置要因に対処するためには、例えば、投影系の残存収差を補正する光学補正板の付設による光学特性の劣化を補正した露光装置が開示されている(特許文献1)。
特開2001−168000号公報
しかし、パターンの微細化が進展するに従って、材料/マスク要因が無視できなくなりつつある。以下、マスクの作製精度に起因する線幅バラツキが与える影響について説明する。
光学マスクを製造する電子ビーム直描装置のX−Yステージの精度などにより、マスク上に縦横の線幅誤差が発生する場合がある。この縦横の線幅誤差は、半導体装置製造工程のうち、そのマスクを使用するフォトリソグラフィ工程において、線幅バラツキに直結する。
図15は、マスク上において縦横の線幅誤差が生じている場合を例示する模式図である。すなわち、同図に例示した如く、マスク上において、縦方向と横方向に線幅誤差(縦線幅La<横線幅Lb)が発生している場合、投影倍率が1/4とすると、転写パターンの縦横の線幅差は、(La−Lb)/4×MEFとなる。MEF(Mask Error Factor)は、マスク線幅が微小に変化した場合の、ウェーハ上で線幅が変動する増加率を指す。なおこのとき、ライン幅およびスペース幅との比、ライン長さ、ライン本数など、パターンレイアウトに起因する線幅変動は含んでいないと同時に、非点の影響もないものとする。
このように、マスクの縦横の線幅に誤差が生ずると、MEFを乗じた線幅の誤差がウェーハ上で発生してしまう。その結果として、形成される半導体装置の特性の変動やバラツキが生じてしまう。
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、その目的は、縦横方向に配列されたパターンを有するマスクをフォトリソグラフィにより転写するに際して、マスク上における縦横パターンに線幅差があっても、転写パターンの線幅差として具現化しない瞳面を有する投影露光装置及び投影露光方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明によれば、
光源と、
前記光源から放出された光を集束し光学マスクに照射する第1の光学系と、
前記光学マスクを透過した光を被照射体に投影する第2の光学系と、
を備え、
前記第1の光学系及び前記第2の光学系の少なくともいずれかに、瞳面上の光透過率分布が異方性を有する光学絞りを設けることにより、前記被照射体に転写されるパターンにおける縦横線幅の比率を調整可能としたことを特徴とする投影露光装置が提供される。
光源と、
前記光源から放出された光を集束し光学マスクに照射する第1の光学系と、
前記光学マスクを透過した光を被照射体に投影する第2の光学系と、
を備え、
前記第1の光学系及び前記第2の光学系の少なくともいずれかに、瞳面上の光透過率分布が異方性を有する光学絞りを設けることにより、前記被照射体に転写されるパターンにおける縦横線幅の比率を調整可能としたことを特徴とする投影露光装置が提供される。
ここで、前記光学絞りは、その瞳面上において、前記光源から放出される光に対する透過率が低い第1の領域と、前記光に対する透過率が高い第2の領域と、を有するものとすることができる。
また、前記瞳面上において、前記第1の領域及び前記第2の領域のいずれかが第1の方向に延在して設けられたものとすることができる。
また、前記第1の領域は、半透明膜を有することを特徴とする請求項2または3に記載の投影露光装置。
また、前記瞳面上において、前記第1の領域及び前記第2の領域のいずれかが第1の方向に延在して設けられたものとすることができる。
また、前記第1の領域は、半透明膜を有することを特徴とする請求項2または3に記載の投影露光装置。
一方、本発明によれば、光源から放出された光を光学マスクを介して被照射体に照射することにより、前記光学マスクのパターンを前記被照射体に転写する投影露光方法であって、
前記光源と前記光学マスクとの間、及び前記光学マスクと前記被照射体との間の少なくともいずれかに、瞳面上の光透過率分布が異方性を有する光学絞りを設けることにより、前記被照射体に転写されるパターンにおける縦横線幅の比率を調整可能としたことを特徴とする投影露光方法が提供される。
前記光源と前記光学マスクとの間、及び前記光学マスクと前記被照射体との間の少なくともいずれかに、瞳面上の光透過率分布が異方性を有する光学絞りを設けることにより、前記被照射体に転写されるパターンにおける縦横線幅の比率を調整可能としたことを特徴とする投影露光方法が提供される。
本発明によれば、マスクメーカーにマスク作製精度向上の負荷をかけることなく、またマスクを作り変えることなく、転写するパターンにおける縦横の線幅誤差を抑制することが可能となる。つまり、マスク作成工程において生じたマスクパターンの縦横線幅の誤差を、光学絞りによって補正することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる投影露光装置を表す模式図である。すなわち、本実施形態の投影露光装置10は、露光用光源1と、コンデンサレンズ2と、投影レンズ3と、光学絞り12と、ウェーハステージ4とを備える。コンデンサレンズ2と投影レンズ3との間には、所望のパターンが形成されたレチクル11が配置される。また、ウェーハステージ4の上には、半導体ウェーハ5が載置される。
図1は、本発明の実施の形態にかかる投影露光装置を表す模式図である。すなわち、本実施形態の投影露光装置10は、露光用光源1と、コンデンサレンズ2と、投影レンズ3と、光学絞り12と、ウェーハステージ4とを備える。コンデンサレンズ2と投影レンズ3との間には、所望のパターンが形成されたレチクル11が配置される。また、ウェーハステージ4の上には、半導体ウェーハ5が載置される。
露光用光源1を出た光は、コンデンサレンズ2を通り、レチクル11上のマスクパターンを、光学絞り12を介してウェーハ5に投影露光される。なお、本発明においては、光学絞り12を光源1とレチクル11との間に設けてもよい。また、本発明においては、光源1とレチクル11との間、及びレチクル11とウェーハステージ4との間にそれぞれ光学絞り12を設けてもよい。
図2は、本発明の実施の形態にかかる投影露光装置に用いられるレチクル11の平面構造を表す模式図である。本具体例のレチクル11の表面には、第1の方向に延在するマスクパターン13と、第1の方向に対して垂直な第2の方向に延在するマスクパターン14とが、複数形成されている。ここで、第1の方向に延在するマスクパターン13を「縦方向のマスクパターン13」とし、第2の方向に延在するマスクパターン14を「横方向のマスクパターン14」と呼ぶこととする。すなわち、マスクパターン13の長手方向を縦方向とし、マスクパターン14の長手方向を横方向とする。
本具体例のレチクル11においては、縦方向のマスクパターン13の幅Laが、横方向のマスクパターン14の幅Lbよりも狭い。これは誤差により生じたものであり、本来これらマスクパターン13、14の幅La、Lbは同一となるべきものである。このような、マスクパターンの縦幅Laと横幅Lbの誤差は、マスクパターンを形成する過程において、しばしば発生する。
図3は、本発明の実施の形態にかかる投影露光装置の光学絞り12の瞳面の平面構造を例示する模式図である。レチクル11上のマスクパターン13及び14は、光学絞り12を介してウェーハ6に投影露光される。
図3に表したように、光学絞り12の瞳面上には、光源波長に対して透過率の低い領域15と、光源波長に対する透過率の高い領域16とが存在する。透過率の高い領域16の透過率は、100パーセントに近いものとすることが望ましい。光学絞り12の円形の瞳面において、中心角θの扇形状をなす透過率の低い領域15が二つ左右対称に設けられ、残りの領域には透過率の高い領域16が二つ上下対称に設けられている。透過率の低い領域15は、光源波長が248nmや193nmの場合にはMoSiなどの半透明膜によって形成することができ、光源波長が157nmの場合にはSiONなどの半透明膜によって形成することができる。
図4は、このような光学絞り12を介してウェーハ5上に転写されたパターンの平面構造を表す模式図である。図4に表したように、幅Lvを有する縦方向の転写パターン15と、幅Lhを有する横方向の転写パターン16とが得られる。ここで、幅Lvと幅Lhとは等しい。
レチクル11においては、図2に表したように、縦方向のマスクパターン12の幅Laは、横方向のマスクパターン14の幅Lbよりも狭い。つまり、マスクパターンの縦幅Laと横幅Lbとの間に誤差が生じている。これに対して、光学絞り12の瞳面において、透過率の低い領域15を左右方向に設けることにより、線幅の誤差を補正できる。換言すると、縦方向のマスクパターンを投影する領域の透過率を横方向のマスクパターンを投影する領域の透過率よりも低くすることによって、転写パターンの縦幅Lvと横幅Lhとを等しくできる。
レチクル11においては、図2に表したように、縦方向のマスクパターン12の幅Laは、横方向のマスクパターン14の幅Lbよりも狭い。つまり、マスクパターンの縦幅Laと横幅Lbとの間に誤差が生じている。これに対して、光学絞り12の瞳面において、透過率の低い領域15を左右方向に設けることにより、線幅の誤差を補正できる。換言すると、縦方向のマスクパターンを投影する領域の透過率を横方向のマスクパターンを投影する領域の透過率よりも低くすることによって、転写パターンの縦幅Lvと横幅Lhとを等しくできる。
すなわち、本発明の実施形態にかかる光学絞り12を介して、縦幅と横幅とが異なるマスクパターンを持つレチクルを転写した場合、縦幅と横幅とが等しい転写パターンを得ることができる。つまり、マスクパターン作成時に発生する縦横線幅の誤差を、本発明の実施形態にかかる光学絞り12によって補正できる。
本発明者は、光学絞り12の瞳面における透過率の低い領域15の透過率と、光学絞り12を介して得られる転写パターンの縦幅と横幅との差との関係を、実験により求めた。
図5は、実験に用いたレチクル11の平面構造を表す模式図である。このレチクル11の表面には、縦方向のマスクパターン13と、横方向のマスクパターン14とが、複数形成されている。縦方向のマスクパターン13の幅Laは、レチクル上で380nmであった。このマスクパターン13を、投影倍率が1/4である露光装置を用いて、すべての領域において透過率が均一な光学絞り12を介して投影露光すると、95nmの幅を持つ転写パターンが得られる。一方、横方向のマスクパターン14の幅Lbは、レチクル上で400nmであった。このマスクパターン14を、投影倍率が1/4である露光装置を用いて、すべての領域において透過率が均一な光学絞り12を介して投影露光すると、100nmの幅を持つ転写パターンが得られる。
なお、マスクパターンの縦横線幅の誤差は、マスク作成精度のみが要因であるとし、ライン幅及びスペース幅との比、ライン長さ、ライン本数など、パターンレイアウトに起因する線幅変動は含んでいないと同時に、非点の影響もないものとする。
図6〜図8は、本発明者が用いた光学絞り12の平面構造を表す模式図である。これらの図に表したように、本具体例の光学絞り12には、光源波長に対して透過率の低い領域15と、光源波長に対する透過率が約100%の領域16とが存在する。光学絞り12の円形の瞳面において、中心角θの扇形状をなす透過率の低い領域15が二つ左右対称に存在し、残りの領域には透過率が約100%の領域16が二つ上下対称に存在する。
図6に表した光学絞り12の瞳面は、透過率の低い領域15の中心角θが90゜とされている。また、図7に表した光学絞り12の瞳面は、透過率の低い領域15の中心角θが120゜とされ、図8に表した光学絞り12の瞳面は、透過率の低い領域15の中心角θが60゜とされている。
図9は、図6〜図8に表した光学絞り12を介して転写されたパターンの平面構造を例示する模式図である。図9に表したように、幅Lvを有する縦方向の転写パターン15と、幅Lhを有する横方向の転写パターン16とが得られた。
図6〜図8に表した光学絞り12を介して転写されたパターンの、縦方向の転写パターンの幅Lv及び横方向の転写パターンの幅Lhについては、表1〜表3に表す結果になった。
図6〜図8に表した光学絞り12を介して転写されたパターンの、縦方向の転写パターンの幅Lv及び横方向の転写パターンの幅Lhについては、表1〜表3に表す結果になった。
表1は、図6に表した光学絞り12を介して転写されたパターンの縦方向の転写パターンの幅Lv及び横方向の転写パターンの幅Lhを表す。またここでは、領域15の透過率(Transmittance)を50〜100パーセントの間で順次変えて実験を実施した。
領域15の透過率が100パーセントの場合は、均一な瞳面が形成される。この時、縦横線幅の差(Lh−Lv)は、13.7ナノメータであった。これに対して、領域15の透過率を下げるに従って、縦横線幅(Lh−Lv)が小さくなり、透過率を53パーセントとしたときに、縦横線幅(Lh−Lv)がゼロとなった。つまり、マスクにおける縦横線幅の誤差が補正された。
表2は、図7に表した光学絞り12を介して転写されたパターンの縦方向の転写パターンの幅Lv及び横方向の転写パターンの幅Lhを表す。またここでは、領域15の透過率(Transmittance)を40〜100パーセントの間で順次変えて実験を実施した。
表2は、図7に表した光学絞り12を介して転写されたパターンの縦方向の転写パターンの幅Lv及び横方向の転写パターンの幅Lhを表す。またここでは、領域15の透過率(Transmittance)を40〜100パーセントの間で順次変えて実験を実施した。
この場合には、領域15の透過率を50パーセントとしたときに縦横線幅(Lh−Lv)は1.5ナノメータであり、の透過率を46パーセントとしたときに縦横線幅(Lh−Lv)はマイナス0.7ナノメータとなった。つまり、マスクにおける縦横線幅の誤差がほぼ補正された。
表3は、図8に表した光学絞りを介して転写されたパターンの縦方向の転写パターンの幅Lv及び横方向の転写パターンの幅Lhを表す。またここでは、領域15の透過率(Transmittance)を30〜100パーセントの間で順次変えて実験を実施した。
この場合には、領域15の透過率を40パーセントとしたときに縦横線幅(Lh−Lv)は1.0ナノメータであり、の透過率を35パーセントとしたときに縦横線幅(Lh−Lv)はマイナス0.8ナノメータとなった。つまり、マスクにおける縦横線幅の誤差がほぼ補正された。
図10は、図6〜図8に表した光学絞り12を介して転写されたパターンの縦幅Lvと横幅Lhとの差と、透過率の低い領域15の透過率(Transmittance)との関係を表すグラフ図である。
同図から、中心角θが90゜の瞳面を有する光学絞りにおいては、透過率の低い領域15の透過率が53%のとき、縦横線幅の誤差を補正できることがわかる。同様に、中心角θが120゜の光学絞りにおいては、透過率の低い領域15の透過率が約45%のとき、縦横線幅の誤差を補正できることがわかる。中心角θが60゜の光学絞りにおいては、透過率の低い領域15の透過率が約38%のとき、縦横線幅の誤差を補正できることがわかる。
ここで、本発明の投影露光装置の光学絞り12において、透過率の低い領域と透過率が100%の領域との配置関係は、図3あるいは図6乃至図8に表した関係には限定されない。すなわち、本発明においては、光学絞り12の瞳面を縦方向に見た場合の配置と、横方向に見た場合の配置とが異なっていればよい。
以下に、光学絞り12の、その他の具体例について説明する。
図11は、本実施形態の投影露光装置において用いることができる光学絞り12の瞳面の平面構造を表す模式図である。この光学絞り12上にも、光源波長に対して透過率の低い領域15と、光源波長に対して透過率の高い領域16とが設けられている。光学絞り12の瞳面の中心から半径rは透過率の高い領域16である。そしてさらに、透過率の高い領域16は、上下方向に延在して設けられている。なお、rは図2におけるマスクパターン13及び14のピッチサイズ、すなわち回折角によって決定され、ピッチが微細になるほどrは大きな値が必要となる。瞳面12の上下方向と左右方向とで、透過率の分布が異なるから、この瞳面12を用いても、マスクパターンの縦横幅の誤差を補正することができる。
図12は、本実施形態の投影露光装置において用いることができる光学絞り12の瞳面の平面構造を表す模式図である。本具体例の瞳面12においては、光源波長に対して透過率の低い領域15が、上下方向にそれぞれ円形のパターンとして孤立して設けられている。この瞳面12においても、上下方向と左右方向とで透過率の分布が異なるから、マスクパターンの縦横幅の誤差を補正することができる。
図13は、本実施形態の投影露光装置において用いることができる光学絞り12の瞳面の平面構造を表す模式図である。本具体例の瞳面12においては、光源波長に対して透過率の低い領域15が、上下に延伸した楕円形状に設けられている。この瞳面12においても、上下方向と左右方向とで透過率の分布が異なるから、マスクパターンの縦横幅の誤差を補正することができる。
図14は、本実施形態の投影露光装置において用いることができる光学絞り12の瞳面の平面構造を表す模式図である。本具体例の光学絞り12においては、光源波長に対して透過率の低い領域15が、瞳面の左右にそれぞれ弓形状に設けられている。この光学絞り12においても、上下方向と左右方向とで透過率の分布が異なるから、マスクパターンの縦横幅の誤差を補正することができる。
図13は、本実施形態の投影露光装置において用いることができる光学絞り12の瞳面の平面構造を表す模式図である。本具体例の瞳面12においては、光源波長に対して透過率の低い領域15が、上下に延伸した楕円形状に設けられている。この瞳面12においても、上下方向と左右方向とで透過率の分布が異なるから、マスクパターンの縦横幅の誤差を補正することができる。
図14は、本実施形態の投影露光装置において用いることができる光学絞り12の瞳面の平面構造を表す模式図である。本具体例の光学絞り12においては、光源波長に対して透過率の低い領域15が、瞳面の左右にそれぞれ弓形状に設けられている。この光学絞り12においても、上下方向と左右方向とで透過率の分布が異なるから、マスクパターンの縦横幅の誤差を補正することができる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
例えば、投影露光装置を構成する露光用光源、コンデンサレンズ、投影レンズ、光学絞り、ウェーハステージなどの各要素の具体的な構造やサイズなどについては、前述したもの以外にも当業者が適宜設計したものも、本発明の要旨を含む限り、本発明の範囲に包含される。
また、具体例として図示した瞳面の形状も一例に過ぎず、例えば、上下方向に延伸する領域15の代わりに左右方向に延伸する領域15を設けてもよい。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての投影露光装置及び投影露光方法は、本発明の範囲に包含される。
1 露光用光源
2 コンデンサレンズ
3 投影レンズ
4 ウェーハステージ
5 半導体ウェーハ
10 投影露光装置
11 レチクル
12 光学絞り
13 縦方向のマスクパターン
14 横方向のマスクパターン
15 透過率の低い領域
16 透過率の高い領域
2 コンデンサレンズ
3 投影レンズ
4 ウェーハステージ
5 半導体ウェーハ
10 投影露光装置
11 レチクル
12 光学絞り
13 縦方向のマスクパターン
14 横方向のマスクパターン
15 透過率の低い領域
16 透過率の高い領域
Claims (5)
- 光源と、
前記光源から放出された光を集束し光学マスクに照射する第1の光学系と、
前記光学マスクを透過した光を被照射体に投影する第2の光学系と、
を備え、
前記第1の光学系及び前記第2の光学系の少なくともいずれかに、瞳面上の光透過率分布が異方性を有する光学絞りを設けることにより、前記被照射体に転写されるパターンにおける縦横線幅の比率を調整可能としたことを特徴とする投影露光装置。 - 前記光学絞りは、その瞳面上において、前記光源から放出される光に対する透過率が低い第1の領域と、前記光に対する透過率が高い第2の領域と、を有することを特徴とする請求項1記載の投影露光装置。
- 前記瞳面上において、前記第1の領域及び前記第2の領域のいずれかが第1の方向に延在して設けられたことを特徴とする請求項2記載の投影露光装置。
- 前記第1の領域は、半透明膜を有することを特徴とする請求項2または3に記載の投影露光装置。
- 光源から放出された光を光学マスクを介して被照射体に照射することにより、前記光学マスクのパターンを前記被照射体に転写する投影露光方法であって、
前記光源と前記光学マスクとの間、及び前記光学マスクと前記被照射体との間の少なくともいずれかに、瞳面上の光透過率分布が異方性を有する光学絞りを設けることにより、前記被照射体に転写されるパターンにおける縦横線幅の比率を調整可能としたことを特徴とする投影露光方法。
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