JP2005310242A - Sramメモリセルの評価方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 SRAMメモリセルを構成するトランジスタ動作の非対称性の評価を、スタティックノイズマージンを算出することなく、短時間でかつ容易に行う。
【解決手段】 第1および第2のインバータで構成されるフリップフロップ回路によりデータを記憶するSRAMメモリセルの評価方法において、まず、第1のインバータの入力に0Vから定格電源電圧の電圧をスイープしながら与え、出力電圧をモニターして第1の入出力特性を得る。次に、第2のインバータの入力に0Vから定格電源電圧の電圧をスイープしながら与え、出力電圧をモニターして第2の入出力特性を得る。次に、第1および第2の入出力特性において、所定の入力電圧における第1および第2の出力電圧の差(A,B)を読み出し、SRAMメモリセルを構成するSRAMトランジスタの安定性と非対称性を判断する。
【選択図】 図2
【解決手段】 第1および第2のインバータで構成されるフリップフロップ回路によりデータを記憶するSRAMメモリセルの評価方法において、まず、第1のインバータの入力に0Vから定格電源電圧の電圧をスイープしながら与え、出力電圧をモニターして第1の入出力特性を得る。次に、第2のインバータの入力に0Vから定格電源電圧の電圧をスイープしながら与え、出力電圧をモニターして第2の入出力特性を得る。次に、第1および第2の入出力特性において、所定の入力電圧における第1および第2の出力電圧の差(A,B)を読み出し、SRAMメモリセルを構成するSRAMトランジスタの安定性と非対称性を判断する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、SRAM回路、特にSRAMメモリセルの評価方法に関する。
従来、SRAMの安定性及び対称性の評価基準として、スタティックノイズマージンを評価算出して用いている(例えば、非特許文献1)。
スタティックノイズマージンとは、まず、ワード線とビット線に定格電源電圧(例えばVDD)を印加して、SRAMの一方(第1)の内部ノードに0Vから定格電源電圧の電圧を与えたときの他方(第2)の内部ノードに出力される出力電圧を測定して第1のデータとする。次に、第2の内部ノードに0Vから定格電源電圧の電圧を与えたときの第1の内部ノードに出力される出力電圧を測定して第2のデータとする。次に、第1のデータをX−Y軸変換して第2のデータに重ねたグラフを描き、図3に示すように、2つのカーブに内接する最大の正方形を2つ描く。ここで、正方形の一辺の長さが小さい方の一辺の長さの値を算出する。
この一辺の長さが小さい方の値がSRAMの動作マージンを意味しており、これをスタティックノイズマージンという。これにより、SRAMの安定性及び対称性を評価することができる。
Ultra-Low Power and High Speed SRAM for Mobile Applications Using Single Poly-Si Gate 90nm CMOS Technology (2003 Symposium on VLSI Technology Digest of Technical Papers)
Ultra-Low Power and High Speed SRAM for Mobile Applications Using Single Poly-Si Gate 90nm CMOS Technology (2003 Symposium on VLSI Technology Digest of Technical Papers)
上記のスタティックノイズマージンによるSRAMの安定性及び対称性の評価では、まず、スタティックノイズマージンを算出する場合、入力電圧をスイープして出力電圧をモニターするという手順を、SRAMメモリセルの第一のインバータと第二のインバータで2度行ない、片側のデータを反転して算出しなければならず、測定時間が長くなるという課題がある。今後、デバイスの低電圧化に伴い、仕様で定められた動作電源電圧範囲に対するSRAMの動作マージンは小さくなってきているため、定格電源電圧だけでなく、定格電源電圧以上もしくはそれ以下の電源電圧でスタティックノイズマージンの測定を行う必要があり、測定がさらに長時間化する懸念があるためこの課題は大きな問題となる。
また、スタティックノイズマージンを算出するためには一般的なPCMテスターでは対応できず、ワークステーションやパソコンなどを用いて算出しなければならないという課題も有している。
さらに、SRAMのトランジスタの非対称性はスタティックノイズマージンの値だけでなく、グラフを見なければどのトランジスタ動作で非対称性が起きているのかわからないという課題もある。
本発明は上記課題に鑑みて、SRAMの非対称性をスタティックノイズマージンを算出することなく、短時間でかつ容易にトランジスタ動作の非対称性を評価することが可能なSRAMメモリセルの評価手法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1のSRAMメモリセルの評価方法は、第1および第2のインバータで構成されるフリップフロップ回路によりデータを記憶するSRAMメモリセルの評価方法であって、第1のインバータの入力電圧を所定の電圧範囲内で連続的に変化させたときの第1のインバータの出力電圧をモニターして第1の入出力特性を得る工程と、第2のインバータの入力電圧を所定の電圧範囲内で連続的に変化させたときの第2のインバータの出力電圧をモニターして第2の入出力特性を得る工程と、第1および第2の入出力特性を用いて、所定の入力電圧における第1と第2のインバータの出力電圧の差を求め、この差に基づいてSRAMメモリセルを構成するトランジスタの動作の安定性と非対称性を判断する工程とを有することを特徴とする。
また、本発明の第2のSRAMメモリセルの評価方法は、第1および第2のインバータで構成されるフリップフロップ回路によりデータを記憶するSRAMメモリセルの評価方法であって、第1のインバータの入力電圧として所定の電圧範囲内で互いに異なる複数の電圧をそれぞれ入力したときの第1のインバータの出力電圧をモニターして第1の入出力特性を得る工程と、第2のインバータの入力電圧として所定の電圧範囲内で互いに異なる複数の電圧をそれぞれ入力したときの第2のインバータの出力電圧をモニターして第2の入出力特性を得る工程と、第1および第2の入出力特性を用いて、所定の入力電圧における第1と第2のインバータの出力電圧の差を求め、この差に基づいてSRAMメモリセルを構成するトランジスタの動作の安定性と非対称性を判断する工程とを有することを特徴とする。
本発明の第1および第2のSRAMメモリセルの評価方法において、第1の入出力特性を得る工程および第2の入出力特性を得る工程において、入力電圧が設定される所定の電圧範囲は、SRAMメモリセルを構成するトランジスタの定格電源電圧以上の電圧範囲、または定格電源電圧以下の電圧範囲、または定格電源電圧未満の電圧から定格電源電圧を超えた電圧までの電圧範囲であるようにしても構わない。
本発明の評価方法によると、各インバータの入出力特性を求めれば、所定の入力電圧における第1と第2のインバータの出力電圧の差に基づいてSRAMメモリセルを構成するトランジスタの動作の安定性と非対称性を判断することができるため、SRAM内のトランジスタ動作の非対称性を容易にかつ短時間で評価することができる。また、様々な電圧でのSRAMの動作を容易に評価することができる。
以下、本発明の実施形態に係るSRAMメモリセルの評価方法について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は、SRAM(Static Random Access Memory)のメモリセル回路図である。図1において、Q1・Q4はNチャネルMOSトランジスタからなるアクセストランジスタ、Q2・Q5はNチャネルMOSトランジスタからなるドライバートランジスタ、Q3・Q6はPチャネルMOSトランジスタからなるロードトランジスタ、BL・BLCはビット線、WLはワード線、SN・SNCはSRAMメモリセルの内部ノードである。
図1は、SRAM(Static Random Access Memory)のメモリセル回路図である。図1において、Q1・Q4はNチャネルMOSトランジスタからなるアクセストランジスタ、Q2・Q5はNチャネルMOSトランジスタからなるドライバートランジスタ、Q3・Q6はPチャネルMOSトランジスタからなるロードトランジスタ、BL・BLCはビット線、WLはワード線、SN・SNCはSRAMメモリセルの内部ノードである。
まずノードSNに入力電圧として0Vから定格電源電圧(VDD)の電圧をスイープしながら与え、ノードSNCの電圧を出力電圧としてモニターする。このときビット線BLCとワード線WLをVDD電位に設定し、ビット線BLをオープン状態にする。
次にノードSNCに入力電圧として0Vから定格電源電圧(VDD)の電圧をスイープしながら与え、ノードSNの電圧を出力電圧としてモニターする。このときビット線BLとワード線WLをVDD電位に設定し、ビット線BLCをオープン状態にする。
これらの場合の入力電圧と出力電圧の関係を図2に示す。
図2において、ある入力電圧における出力電圧の差Aを求める。この出力電圧の差Aによってインバータの非対称性を評価できる。具体的には、出力電圧の差Aが0の時にインバータは対称であり、そこから出力電圧の差Aが大きくなるほど直線的にインバータの非対称性が増加することを発明者らは見出した。続いて入力電圧がVDDのときの出力電圧の差Bを求める。この出力電圧の差Bによって、SRAMのフリップフロップ回路に用いられるインバータのNMOS(Q2,Q5)とスイッチングトランジスタに用いられるNMOS(Q1,Q4)の電流能力比の非対称性を評価できる。ここでも、具体的には、出力電圧の差Bが0の時にインバータは対称であり、そこから出力電圧の差Bが大きくなるほど直線的にインバータの非対称性が増加することを発明者らは見出した。
従来、動作マージンを評価する指標であるノイズマージンを算出して、図形評価に基づいて非対称性を評価していたため、評価に時間がかかり、全SRAM評価が極めて困難であった。しかしながら、第1の実施形態によると、あらかじめ入力電圧をスイープして各インバータの入出力特性を測定しておくことによって、所定入力に対する出力電圧差を電圧値として読み出すだけでSRAM内のトランジスタの非対称性を評価することが容易かつ短時間にできる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態と同様に、図1を用いて説明する。
第1の実施形態と同様に、図1を用いて説明する。
まずノードSNに入力電圧として0Vから定格電源電圧(VDD)の中の互いに異なる複数の電圧を与え、各入力電圧におけるノードSNCの電圧を出力電圧としてモニターする。このときビット線BLCとワード線WLにVDD電位を与え、ビット線BLをオープン状態にする。
次にノードSNCに入力電圧として0Vから定格電源電圧の中の任意の複数の電圧を与え、各入力電圧におけるノードSNの電圧を出力電圧としてモニターする。このときビット線BLとワード線WLにVDD電位を与え、ビット線BLCをオープン状態にする。
これらの場合の入力電圧と出力電圧の関係は、入力電圧として与える複数の電圧を多くすれば図2と同様になる。
ある入力電圧における出力電圧の差Aを求め、インバータの非対称性を評価できる。具体的には、出力電圧の差Aが0の時にインバータは対称であり、そこから出力電圧の差Aが大きくなるほど直線的にインバータの非対称性が増加することを発明者らは見出した。続いて入力電圧がVDDのときの出力電圧の差Bを求め、SRAMのフリップフロップ回路に用いられるインバータのNMOS(Q2,Q5)とスイッチングトランジスタに用いられるNMOS(Q1,Q4)の電流能力比の非対称性を評価できる。具体的には、出力電圧の差Bが0の時にインバータは対称であり、そこから出力電圧の差Bが大きくなるほど直線的にインバータの非対称性が増加することを発明者らは見出した。
従来、動作マージンを評価する指標であるノイズマージンを算出して、図形評価に基づいて非対称性を評価していたため、評価に時間がかかり、全SRAM評価が極めて困難であった。しかしながら、第2の実施形態によると、あらかじめ互いに異なる複数の入力電圧を与えて各インバータの入出力特性を測定しておくことによって、所定入力に対する出力電圧差を電圧値として読み出すだけでSRAM内のトランジスタの非対称性を評価することが容易かつ短時間にできる。
なお、上記第1および第2の実施形態において、入力電圧を0Vから定格電源電圧(VDD)の範囲内で設定したが、電源電圧(VDD)レベル以上に設定しても構わない。入力電圧を定格電源電圧レベルのVDD電位だけでなく、電源電圧(VDD)レベル以上もしくはそれ以下の電位とすることで、電源電圧レベルのVDD電位だけでなく、多種の電圧におけるSRAMの電圧依存性における非対称性を容易に評価することができる。
本発明のSRAMメモリセルの評価方法は、SRAM内のトランジスタの非対称性を容易に評価することができるものであり、SRAMメモリセルの評価方法に有用である。
Q1・Q4 アクセストランジスタ(NMOS)
Q2・Q5 ドライバートランジスタ(NMOS)
Q3・Q6 ロードトランジスタ(PMOS)
BL・BLC ビット線
WL ワード線
SN・SNC SRAMの内部ノード
Q2・Q5 ドライバートランジスタ(NMOS)
Q3・Q6 ロードトランジスタ(PMOS)
BL・BLC ビット線
WL ワード線
SN・SNC SRAMの内部ノード
Claims (3)
- 第1および第2のインバータで構成されるフリップフロップ回路によりデータを記憶するSRAMメモリセルの評価方法であって、
前記第1のインバータの入力電圧を所定の電圧範囲内で連続的に変化させたときの前記第1のインバータの出力電圧をモニターして第1の入出力特性を得る工程と、
前記第2のインバータの入力電圧を前記所定の電圧範囲内で連続的に変化させたときの前記第2のインバータの出力電圧をモニターして第2の入出力特性を得る工程と、
前記第1および第2の入出力特性を用いて、所定の入力電圧における前記第1と第2のインバータの出力電圧の差を求め、この差に基づいて前記SRAMメモリセルを構成するトランジスタの動作の安定性と非対称性を判断する工程とを有することを特徴とするSRAMメモリセルの評価方法。 - 第1および第2のインバータで構成されるフリップフロップ回路によりデータを記憶するSRAMメモリセルの評価方法であって、
前記第1のインバータの入力電圧として所定の電圧範囲内で互いに異なる複数の電圧をそれぞれ入力したときの前記第1のインバータの出力電圧をモニターして第1の入出力特性を得る工程と、
前記第2のインバータの入力電圧として前記所定の電圧範囲内で互いに異なる前記複数の電圧をそれぞれ入力したときの前記第2のインバータの出力電圧をモニターして第2の入出力特性を得る工程と、
前記第1および第2の入出力特性を用いて、所定の入力電圧における前記第1と第2のインバータの出力電圧の差を求め、この差に基づいて前記SRAMメモリセルを構成するトランジスタの動作の安定性と非対称性を判断する工程とを有することを特徴とするSRAMメモリセルの評価方法。 - 前記第1の入出力特性を得る工程および前記第2の入出力特性を得る工程において、前記入力電圧が設定される前記所定の電圧範囲は、SRAMメモリセルを構成するトランジスタの定格電源電圧以上の電圧範囲、または前記定格電源電圧以下の電圧範囲、または前記定格電源電圧未満の電圧から前記定格電源電圧を超えた電圧までの電圧範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載のSRAMメモリセルの評価方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004124311A JP2005310242A (ja) | 2004-04-20 | 2004-04-20 | Sramメモリセルの評価方法 |
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JP2008181648A (ja) * | 2007-01-25 | 2008-08-07 | Interuniv Micro Electronica Centrum Vzw | スタンドバイ消費電力を低減した記憶装置及びその動作方法 |
JP2008226375A (ja) * | 2007-03-14 | 2008-09-25 | Fujitsu Ltd | 評価方法および半導体装置の製造方法 |
WO2008126548A1 (ja) | 2007-03-31 | 2008-10-23 | Kyushu Institute Of Technology | Sramメモリセルの評価方法及びsramメモリセルの評価プログラムをコンピュータが読み取り可能に記録した記録媒体 |
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-
2004
- 2004-04-20 JP JP2004124311A patent/JP2005310242A/ja active Pending
Cited By (8)
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KR101452013B1 (ko) | 2007-03-31 | 2014-10-21 | 고쿠리츠 다이가쿠 호진 큐슈 코교 다이가쿠 | Sram 메모리 셀의 평가 방법 및 sram 메모리 셀의 평가 프로그램을 컴퓨터가 판독 가능하게 기록한 기록 매체 |
JP2011065728A (ja) * | 2009-09-18 | 2011-03-31 | Toppan Printing Co Ltd | 半導体装置及び半導体装置の評価方法 |
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CN104200836B (zh) * | 2014-08-22 | 2017-02-15 | 中国科学院上海微系统与信息技术研究所 | 表征随机存储器单元抗电流噪声容限的方法及测试结构 |
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