JP2005308454A - 回転速度計 - Google Patents
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Abstract
【課題】構造が簡単で部品点数が少なく、種々の材質・形状の回転体を用いることができる回転速度計を提供する。
【解決手段】反射率が一定の周期で変化するパターン3が形成された回転体2と、回転体2のパターン3形成領域にレーザー光を照射するレーザー光源と、回転体2表面で反射されたレーザー光の反射光の進行路上に配置された光検出器とを備え、レーザー光の反射光の強度を光検出器で検出し、その光検出器の検出信号に基づいて回転体2の回転速度を計測するように構成している。
【選択図】 図1
【解決手段】反射率が一定の周期で変化するパターン3が形成された回転体2と、回転体2のパターン3形成領域にレーザー光を照射するレーザー光源と、回転体2表面で反射されたレーザー光の反射光の進行路上に配置された光検出器とを備え、レーザー光の反射光の強度を光検出器で検出し、その光検出器の検出信号に基づいて回転体2の回転速度を計測するように構成している。
【選択図】 図1
Description
本発明は、回転体の回転速度を計測するために用いられる回転速度計に関する。
従来の回転速度計は、磁電変換素子と強磁性体(磁石)を有するものが一般的であった(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載された車輪速度センサーは、図8(a)に示すように、車輪に取り付けられた歯車93の外周縁と近接するように磁電変換素子92が配置され、磁電変換素子92の背面側にバイアス磁石91が配置されたものである。そして、歯車93を回転させると、磁電変換素子92を通る磁束密度が変化するので、この変化量を磁電変換素子92によって検出すると、その出力信号は、図8(b)に示すような正弦波となる。したがって、この正弦波が歯車93の周期率を表すことから、正弦波の周期と車輪の回転速度を較正することで、歯車93の回転速度、すなわち車輪の回転速度を検出することができるようになっている。
一方、上記した磁石を利用したものの他に、光ディスクを用いた回転検出器が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特許文献2に記載された回転検出器は、図9に示すように、レーザー94から放射されたレーザー光を偏光ビームスプリッター95、λ/4板98、レンズ97によって回転盤99上に集光し、この回転盤99上に刻み込まれた凹部のパターンによる反射光の強弱を電気信号に変え、回転速度を読み取るものである。
ここで、回転盤99には、光ディスクが用いられており、この光ディスクには、読み取り用レーザー光のスポット径より狭い幅で、1/4波長の深さの溝(凹部)が刻設されている。そして、レーザー光が偏光ビームスプリッター95を通るかどうかは、光ディスクの凹部と凸部による反射光の干渉波の偏光方向によって決まり、光ディスク上の凹凸は周期的であるため、フォトトランジスタ96に入る反射光の強弱は周期的になる。このように、反射光の強弱を電気信号に変えて、回転速度を検出することができるようになっている。
特開2000−266771号公報(第1−2頁、第2図)
特開昭60−100013号公報
しかしながら、上記した特許文献1に記載された磁電変換素子を使った車輪速度センサーでは、速度の検出精度が低く、劣悪な環境下で所望の検出精度を得るためには高度の組み付け精度が要求される。また、歯車93を磁性体で形成する必要があるので、歯車93の材質が限定される。
一方、特許文献2に記載された光ディスクを使った回転速度センサーでは、レンズ97、λ/4板98、偏光ビームスプリッター95、フォトトランジスタ96などを必要としており、構造が複雑で、多くの部品を要する。また、回転速度を検出するために、新たな回転盤99を構成する必要がある上、回転盤99は光ディスクに限定される。さらに、光ディスク上の凹凸は、読み取り用レーザーの集光スポット径よりも小さい径にしなければならいので、作製が困難である。加えて、フォトトランジスタ96に入る反射光の強度差が小さいため、読み取りが難しく、高度な精度が必要とされる。
本発明は、このような事情に鑑み創作されたものであって、構造が簡単で部品点数が少なく、種々の材質・形状の回転体を用いることができる回転速度計を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の回転速度計は、反射率が一定の周期で変化するパターンが形成された回転体と、前記回転体のパターン形成領域にレーザー光を照射するレーザー光源と、前記回転体表面で反射されたレーザー光の反射光の進行路上に配置された光検出器とを備え、前記レーザー光の反射光の強度を前記光検出器で検出し、その光検出器の検出信号に基づいて前記回転体の回転速度を計測するように構成されていることを特徴とする。
この発明によれば、回転体表面に照射されたレーザー光の反射光の強度は、回転体に形成されたパターンによって、周期的に変化し、その周期は回転体の回転速度によって決定される。したがって、この反射光の強度を検出して周期を読み取ることにより、回転体の回転速度を計測することができる。
また、パターンを形成した回転体と、回転体にレーザー光を照射するレーザー光源と、そのレーザー光が回転体表面で反射された反射光の強度を検出する光検出器により構成されているので、構造が簡単で、部品点数が少なくてすむ。
さらに、回転体は、ある程度の反射率を有していればよいので、種々の材質のものを使用することができる。
本発明は、レーザー光源と、このレーザー光源からのレーザー光を2つに分割するビームスプリッターと、前記ビームスプリッターにて分割されたレーザー光のうち、一方のレーザー光の進行路上に配置されているとともに、そのレーザー光が当たる部分に反射率が一定の周期で変化するパターンが形成された回転体と、前記回転体で反射されたレーザー光の反射光と前記ビームスプリッターにて分割された他方のレーザー光とを非線形光学素子に集光する集光光学系と、前記非線形光学素子を通過した光の強度を検出する光検出器とを備え、その光検出器の検出信号に基づいて前記回転体の回転速度を計測するように構成されていることを特徴とする。
この発明によれば、ビームスプリッターにて分割された一方のレーザー光が回転体表面で反射された反射光と、ビームスプリッターにて分割された他方のレーザー光とを集光光学系によって非線形光学素子に集光すると、これらのレーザー光が位相整合条件を満たす場合は、非線形信号が散乱される。ここで、ビームスプリッターにて分割された一方のレーザー光が回転体表面で反射された反射光の強度は、回転体に形成されたパターンによって、周期的に変化し、その周期は回転体の回転速度によって決定される。これに対応して、散乱される非線形信号の強度も、周期的に変化する。したがって、この非線形信号の強度を検出して周期を読み取ることにより、回転体の回転速度を計測することができる。
また、回転体は、ある程度の反射率を有していればよいので、種々の材質のものを使用することができる。
さらに、非線形光学素子に集光されたレーザー光が位相整合条件を満たした場合に非線形信号が散乱されるので、非常に高い精度で回転体のパターンの周期を測定することができる。したがって、回転体の回転速度を、高い精度で計測することができる。
本発明は、上記構成の回転速度計において、前記回転体には、当該回転体の回転軸を中心とする円周上に沿って複数の光吸収体が一定の間隔で並ぶパターンが形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、回転体に複数の光吸収体が一定の間隔で並ぶパターンが形成されており、光吸収体領域では、レーザー光が吸収されるので、回転体に照射されたレーザー光の反射光の強度が、周期的に変化し、その周期は回転体の回転速度によって決定される。したがって、この反射光の強度を検出して周期を読み取ることにより、回転体の回転速度を計測することができる。
本発明は、上記構成の回転速度計において、前記回転体には、当該回転体の回転軸を中心とする円周上に沿って複数の凹部または凸部が一定の間隔で並ぶパターンが形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、回転体に複数の凹部または凸部が一定の間隔で並ぶパターンが形成されており、凹部または凸部領域では、レーザー光を散乱させることが可能であるので、回転体に照射されたレーザー光の反射光の強度が、周期的に変化し、その周期は回転体の回転速度によって決定される。したがって、この反射光の強度を検出して周期を読み取ることにより、回転体の回転速度を計測することができる。
本発明は、レーザー光源と、このレーザー光源からのレーザー光を2つに分割するビームスプリッターと、前記ビームスプリッターにて分割されたレーザー光のうち、一方のレーザー光の進行路上に配置されているとともに、そのレーザー光が当たる部分に複数の光通過部が一定の間隔で設けられた回転体と、前記回転体を通過したレーザー光と前記ビームスプリッターにて分割された他方のレーザー光とを非線形光学素子に集光する集光光学系と、前記非線形光学素子を通過した光の強度を検出する光検出器とを備え、その光検出器の検出信号に基づいて前記回転体の回転速度を計測するように構成されていることを特徴とする。
この発明によれば、ビームスプリッターにて分割された一方のレーザー光は光通過部において回転体を通過し、このレーザー光と、ビームスプリッターにて分割された他方のレーザー光とを集光光学系によって非線形光学素子に集光すると、これらのレーザー光が位相整合条件を満たす場合は、非線形信号が散乱される。ここで、光通過部が一定の間隔で設けられているので、回転体を通過した一方のレーザー光の強度は、周期的に変化し、その周期は回転体の回転速度によって決定される。これに対応して、散乱される非線形信号の強度も、周期的に変化する。したがって、この散乱される非線形信号の強度を検出して周期を読み取ることにより、回転体の回転速度を計測することができる。
また、回転体の反射率を考慮する必要がないので、種々の材質の回転体を使用することができる。
さらに、非線形光学素子に集光されたレーザー光が位相整合条件を満たす場合に非線形信号が散乱されるので、非常に高い精度で回転体のパターンの周期を測定することができる。したがって、回転体の回転速度を、高い精度で計測することができる。
本発明は、上記構成の回転速度計において、前記光通過部が貫通孔であり、その貫通孔が前記回転体の回転軸を中心とする円周上に沿って一定の間隔で設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、回転体に貫通孔を形成することにより、貫通孔領域に照射された一方のレーザー光を通過させることができ、貫通孔が一定の間隔で設けられているので、通過したレーザー光の強度が周期的に変化する。
また、回転体に貫通孔を形成すればよいので、加工が簡単で、種々の材質の回転体を使用することができる。
本発明の回転速度計によれば、構造が簡単で部品点数が少なく、種々の材質・形状の回転体を使用することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
<実施形態1>
図1、および図2には、本発明に係る回転速度計1の一例が示されている。
図1、および図2には、本発明に係る回転速度計1の一例が示されている。
この回転速度計1は、反射率が一定の周期で変化するパターン3が形成された回転体2と、回転体2のパターン3形成領域にレーザー光を照射するレーザー光源と、回転体2表面で反射されたレーザー光の反射光の進行路上に配置された光検出器と、から構成されている。
レーザー光源および光検出器としては、ホログラムレーザー4が用いられている。このホログラムレーザー4は、図示は省略しているが、レーザー光源と、レーザー光の反射光を検出するフォトダイオード(受光素子)などを備えている。
また、ホログラムレーザー4は、レーザー光が対物レンズ41によって集光されて、回転体2表面に垂直に入射してパターン3形成領域に照射するように配置されている。
回転体2は、鉄製の円盤であって、その中心で回転軸Aに固定されている。
なお、回転体2の材質は、鉄に限定されるものではなく、レーザー光を反射し得る反射率を有するものであればよい。また、回転体2の形状は、円盤形状に限定されるものではなく、後述するように、パターン3を構成する光吸収体31が回転軸Aを中心とする円周上に沿って配置されているので、回転体2の外周形状は任意である。
回転体2には、回転軸Aを中心とする円周上に沿って、黒色の塗料で描かれた複数の点状の光吸収体31が一定の間隔で並ぶパターン3が形成されている。各光吸収体31の幅および間隔は一定で、図2には、光吸収体31の幅a、および間隔aが5μmで整列されたパターン3の例が示されている。
なお、光吸収体31の直径は、約1μm以上に設定するのが望ましい。これは、レーザーのスポット径は波長によって決定されるので、波長850nmであれば理想的な場合でも約1μmまでしか集光できないからである。また、この例では、前述したように回転体2の材質を鉄としており、パターン3の光吸収体31領域とその他の領域との反射率の差を一例として30%以上としている。
また、レーザーの波長は、一例として850nmとされるが、これに限定されるものではない。例えば、レーザーの波長をさらに短波長化すると、レーザー光の集光率を高めることができるので、空間分解能を高めることが可能となり、信号の分解能も高めることができる。また、レーザー光の集光率が高められると、パターン3を構成する光吸収体31の大きさと間隔も縮小させることが可能となり、空間分解能、信号分解能をさらに高めることができる。さらに、レーザーの強度を強めると、信号強度が強まるので、信号分解能を高めることができる。
次に、上記構成の回転速度計1による計測方法について説明する。
まず、ホログラムレーザー4により出力されたレーザー光は、対物レンズ41によって集光されて、回転体2に照射される(図1参照)。
そして、この照射されたレーザー光は、回転体2表面で反射され、再び対物レンズ41を通り、ホログラムレーザー4に入り、フォトダイオード(図示省略)に集光される。
ここで、反射光の強度は、パターン3の周期によって周期的に変化するため、フォトダイオードに入る反射光による出力信号は、図5に示す正弦波の形となる。また、その周期は回転体2の回転速度よって決定されるため、反射光をフォトダイオードで検出することで、その周期を読み取り、回転体2の回転速度を計測することができる。その結果、回転体2が固定されている回転軸Aの速度を測定することができる。
なお、このように、回転体2に点状の光吸収体31を一定の間隔で形成して反射率に周期性を持たせるとともに、レーザーを配置して反射光の周期を測定するように構成するだけで、本発明の回転速度計1を構築することができるので、既存のシステムを容易に流用することが可能である。
次に、上記構成の回転速度計1の変形例について説明する。
この回転速度計1は、上記の回転速度計1において、回転体2に形成されるパターン3の光吸収体32が、黒色の塗料で描かれた回転軸A方向に長い長方形型に形成されているものである(図3(a)、(b)参照)。
この場合、ホログラムレーザー4による入射レーザー光が、回転軸A方向に変位し(揺れ)たときであっても、入射レーザー光をパターン3形成領域に照射することができる。したがって、光吸収体32の幅を小さく抑えることができる。
以上、本発明の一例について説明したが、回転体2は、上記したものに限らず、例えば、プラスチック製の回転体2の表面に鏡面処理を施して、上記したような点状あるいは長方形型の周期的な反射膜のパターンを形成したものであってもよい(図示省略)。
この場合、加工が簡単で、軽量化を図ることができるので、省エネルギーを図ることができるという利点を有する。
<実施形態2>
次に、本発明の他の例について説明する。
次に、本発明の他の例について説明する。
この例では、複数の凹部33を回転軸Aを中心とする円周上に沿って、一定間隔で配列した点に特徴がある。それ以外の構成は、図1と同じであるので、その詳細な説明は省略する。
この例において、パターン3を構成する凹部33としては、図4(a)に示すような円錐型状の凹部33を挙げることができ、このような円錐形状の凹部33を回転体2に設けておくと、回転体2に照射されたレーザー光が、凹部33によって散乱されるため、凹部33では反射光が検出されることがない。したがって、反射光の強度は、パターン3の周期によって周期的に変化するため、フォトダイオードに入る反射光による出力信号は正弦波の形となる(図5参照)。また、その周期は回転体2の回転速度よって決定されるため、反射光をフォトダイオードで検出することで、その周期を読み取り、回転体2の回転速度を計測することができる。その結果、回転体2が固定されている回転軸Aの速度を測定することができる。
なお、上記した円錐型の凹部33に限定されるものではなく、図4(b)に示すような回転軸A方向に長い三角柱型の凹部34であってもよい。
この場合、ホログラムレーザー4による入射レーザー光が、回転軸A方向に変位し(揺れ)たときであっても、入射レーザー光をパターン3上に照射することができる。したがって、凹部34の幅を小さく抑えることができる。
なお、パターン3の構成は、上記した凹部33、34に限定されるものではなく、例えば、凹部33、34に代えて凸部を形成したものであってもよい。
<実施形態3>
次に、本発明のその他の例について、図6を参照して説明する。
この回転速度計10は、レーザー光源5と、このレーザー光源5からのレーザー光を2つに分割するビームスプリッター6と、ビームスプリッター6にて分割されたレーザー光のうち、一方のレーザー光の進行路上に配置されているとともに、そのレーザー光が当たる部分に反射率が一定の周期で変化するパターン3が形成された回転体2と、回転体2で反射されたレーザー光の反射光とビームスプリッター6にて分割された他方のレーザー光とを非線形光学素子7に集光する集光光学系と、非線形光学素子7を通過した光の強度を検出するフォトダイオード8(光検出器)と、から構成されている。
次に、本発明のその他の例について、図6を参照して説明する。
この回転速度計10は、レーザー光源5と、このレーザー光源5からのレーザー光を2つに分割するビームスプリッター6と、ビームスプリッター6にて分割されたレーザー光のうち、一方のレーザー光の進行路上に配置されているとともに、そのレーザー光が当たる部分に反射率が一定の周期で変化するパターン3が形成された回転体2と、回転体2で反射されたレーザー光の反射光とビームスプリッター6にて分割された他方のレーザー光とを非線形光学素子7に集光する集光光学系と、非線形光学素子7を通過した光の強度を検出するフォトダイオード8(光検出器)と、から構成されている。
レーザー素子を備えたレーザー光源5から出力されるレーザーの波長は、一例として850nmとされている。そして、ビームスプリッター6で、このレーザー光が2つのレーザー光に分割されている。
回転体2には、回転軸Aを中心とする円周上に沿って複数の凸部35が一定の間隔で並ぶパターン3が形成されている。この凸部35の前面35aは、図6(b)に示すように、回転体2の表面と平行な平坦面となるように形成されている。
また、集光光学系は、ミラー61と集光レンズ62などから構成されている。そして、ビームスプリッター6で分割された2本のレーザー光のうちの一方のレーザー光が、回転体2の凸部35の前面35aで反射された場合に(図6(b)参照)、非線形光学素子7上で反射されたレーザー光と、他方のレーザー光の位相が一致するように、ミラー61が配置されている(図6(a)参照)。
さらに、2本のレーザー光を1枚の集光レンズ62で集光して、非線形光学素子7(例えば、LiNbO3結晶)に導いており、これらのレーザー光が位相整合条件を満たした場合には、非線形信号(LiNbO3結晶の場合はSHG(第2高調波)光)が散乱されるようになされている。
フォトダイオード8は、この非線形信号の散乱方向(レーザー光の運動量の和が保存する方向)に配置されている。そして、このフォトダイオード8で信号を検出することにより、回転体2のパターン3の周期を読み取ることができるようになされている。
次に、上記構成の回転速度計10による計測方法について説明する。
まず、レーザー光源5により出力されたレーザー光は、ビームスプリッター6で、2つのレーザー光に分割される。
この分割されたレーザー光のうち、一方のレーザー光は、その進行路がミラー61で調整され、回転体2表面に照射される。このとき、図6(a)、(b)に示すように、回転体2の凸部35の前面35aにおいて入射角が略45度の角度をなすように調整するのが望ましい。
他方のレーザー光は、その進行路がミラー61で調整され、一方のレーザー光とともに、集光レンズ62によって集光されて、非線形光学素子7に導かれる。この場合に、凸部35の前面35aで反射された一方のレーザー光と、他方のレーザー光との位相整合が取れる時、非線形信号が散乱される。一方、その時、凸部35の前面35a以外の部分で反射された一方のレーザー光は、光路長が他方のレーザー光と異なるため、位相整合が取れず、非線形信号は散乱されない。
したがって、非線形信号の強度は、パターン3の周期によって周期的に変化するため、フォトダイオード8に入る非線形信号による出力信号は正弦波の形となる(図5参照)。
また、その周期は回転体2の回転速度よって決定されるため、非線形信号の強度をフォトダイオード8で検出することで、その周期を読み取り、回転体2の回転速度を計測することができる。その結果、回転体2が固定されている回転軸Aの速度を測定することができる。
なお、凸部35の前面35a以外の部分でレーザー光が反射された場合には、凸部35の突出高さにかかわらず、非線形信号は散乱されないことから、回転体2表面のパターン3の凸部45の突出高さは任意である。このため、回転体2の材質の自由度が大きく、加工しやすいという利点がある。さらに、非線形光学素子7上でレーザー光の位相が完全に一致しなければ非線形信号が散乱されないため、非常に高い精度で回転体2のパターン3の周期を測定することができる。
また、この例では、回転体2表面から突出した凸部35を形成しているが、パターン3の構成は、この例に限定されるものではなく、例えば、回転体2表面に凹部を形成したもの、あるいは光吸収体を形成したものであってもよい。
<実施形態4>
次に、本発明の回転速度計10のその他の例について、図7を参照して説明する。
次に、本発明の回転速度計10のその他の例について、図7を参照して説明する。
この回転速度計10は、レーザー光源5と、このレーザー光源5からのレーザー光を2つに分割するビームスプリッター6と、ビームスプリッター6にて分割されたレーザー光のうち、一方のレーザー光の進行路上に配置されているとともに、そのレーザー光が当たる部分に複数の貫通孔36(光通過部)が一定の間隔で設けられた回転体20と、回転体20で反射されたレーザー光の反射光とビームスプリッター6にて分割された他方のレーザー光とを非線形光学素子7に集光する集光光学系と、非線形光学素子7を通過した光の強度を検出するフォトダイオード8と、から構成されている。
レーザー光源5、ビームスプリッター6、非線形光学素子7、フォトダイオード8については、上記した例におけるものと同様であるので、詳細な説明を省略する。
回転体20には、回転軸Aを中心とする円周上に沿って、一定の間隔で複数の貫通孔36が設けられている。この貫通孔36は、図7(b)に示すように、一定の幅、および間隔で整列されていおり、その幅と間隔は一例として5μm程度とされている。
なお、貫通孔36の大きさや形状は、この例に限定されるものではなく、例えば、回転軸A方向に長い長円状や長方形状であってもよい。
集光光学系では、ビームスプリッター6で2本に分割されたレーザー光のうちの一方のレーザー光が貫通孔36を貫通するので、貫通されたレーザー光と、他方のレーザー光との位相が一致するようにミラー61が調節されている。そして、これら2つのレーザー光を集光レンズ62によって非線形光学素子7に集光することにより、非線形信号が散乱される。
したがって、非線形信号の強度は、貫通孔36の配列の間隔に応じて周期的に変化するため、フォトダイオード8に入る非線形信号による出力信号は正弦波の形となる(図5参照)。また、その周期は回転体20の回転速度よって決定されるため、非線形信号をフォトダイオード8で検出することで、その周期を読み取り、回転体20の回転速度を計測することができる。その結果、回転体20が固定されている回転軸Aの速度を測定することができる。
なお、貫通孔36に代えて、光を透過させる光透過体を設けてもよい。
本発明は、構造が簡単で部品点数が少なく、種々の材質・形状の回転体を用いる回転速度計に活用できる。
1,10 回転速度計
2,20 回転体
3 パターン
31,32 光吸収体
33,34 凹部
35 凸部
36 貫通孔(光通過部)
4 ホログラムレーザー
5 レーザー光源
6 ビームスプリッター
7 非線形光学素子
8 フォトダイオード(光検出器)
2,20 回転体
3 パターン
31,32 光吸収体
33,34 凹部
35 凸部
36 貫通孔(光通過部)
4 ホログラムレーザー
5 レーザー光源
6 ビームスプリッター
7 非線形光学素子
8 フォトダイオード(光検出器)
Claims (6)
- 反射率が一定の周期で変化するパターンが形成された回転体と、前記回転体のパターン形成領域にレーザー光を照射するレーザー光源と、前記回転体表面で反射されたレーザー光の反射光の進行路上に配置された光検出器とを備え、前記レーザー光の反射光の強度を前記光検出器で検出し、その光検出器の検出信号に基づいて前記回転体の回転速度を計測するように構成されていることを特徴とする回転速度計。
- レーザー光源と、このレーザー光源からのレーザー光を2つに分割するビームスプリッターと、前記ビームスプリッターにて分割されたレーザー光のうち、一方のレーザー光の進行路上に配置されているとともに、そのレーザー光が当たる部分に反射率が一定の周期で変化するパターンが形成された回転体と、前記回転体で反射されたレーザー光の反射光と前記ビームスプリッターにて分割された他方のレーザー光とを非線形光学素子に集光する集光光学系と、前記非線形光学素子を通過した光の強度を検出する光検出器とを備え、その光検出器の検出信号に基づいて前記回転体の回転速度を計測するように構成されていることを特徴とする回転速度計。
- 前記回転体には、当該回転体の回転軸を中心とする円周上に沿って複数の光吸収体が一定の間隔で並ぶパターンが形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の回転速度計。
- 前記回転体には、当該回転体の回転軸を中心とする円周上に沿って複数の凹部または凸部が一定の間隔で並ぶパターンが形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の回転速度計。
- レーザー光源と、このレーザー光源からのレーザー光を2つに分割するビームスプリッターと、前記ビームスプリッターにて分割されたレーザー光のうち、一方のレーザー光の進行路上に配置されているとともに、そのレーザー光が当たる部分に複数の光通過部が一定の間隔で設けられた回転体と、前記回転体を通過したレーザー光と前記ビームスプリッターにて分割された他方のレーザー光とを非線形光学素子に集光する集光光学系と、前記非線形光学素子を通過した光の強度を検出する光検出器とを備え、その光検出器の検出信号に基づいて前記回転体の回転速度を計測するように構成されていることを特徴とする回転速度計。
- 前記光通過部が貫通孔であり、その貫通孔が前記回転体の回転軸を中心とする円周上に沿って一定の間隔で設けられていることを特徴とする請求項5記載の回転速度計。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004123101A JP2005308454A (ja) | 2004-04-19 | 2004-04-19 | 回転速度計 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2004
- 2004-04-19 JP JP2004123101A patent/JP2005308454A/ja active Pending
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