JP2005308374A - 電気機器 - Google Patents

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雄樹 河野
Toshiya Ueno
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Abstract

【課題】外箱に本体ユニットを収納する際に据付け作業を容易に行える一体型空気調和機を提供する。
【解決手段】 本体ユニット3の底板2の両側下面に設けられている凹状のガイド受け23をテーパ状に形成することによってスライドイン始めの挿入抵抗を低減する。底板2の周縁リブ8を後方(挿入方向前側)の両側で勾配22を付け、本体ユニット3のスライドイン始めに、本体ユニット3の左右傾きの影響を受けることなく、外箱1に挿入できるようにする。さらに、勾配22の始点を本体ユニット3の圧縮機17や送風機モータ20aなどの重量物の取付位置付近から始め、本体ユニット3が外箱1に対し、底板2の周縁リブ8の勾配始点以上に挿入されると、本体ユニット3の左右傾きを抑制できるようにし、容易かつ確実に据付作業を行えるようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、機能部品を搭載した本体ユニットを外箱にスライドして収納する空気調和機等の電気機器に関するものである。
機能部品を搭載した本体ユニットを外箱にスライドして収納する一体型空気調和機においては、その据付け作業性が重要になってくる。特許文献1には、外箱の底面板に設けられた凸状のガイドと、本体ユニットの底板に設けられた凹状のガイド受けとを互いにスライド方向に嵌合することにより据付け作業が行われ、かつ凸状ガイドにより外箱の強度アップを図る一体型空気調和機が開示されている。
このような凹凸状のガイドを採用した従来の一体型空気調和機の据付け作業手順を図5〜図7に示す。図5〜図7に示すように、従来の一体型空気調和機は、外箱1と、底板2を備えた本体ユニット3と、前面パネル4とから構成され、外箱1の底面板1bに、本体ユニット3をスライド方向(前後方向)に案内する凸状のガイド6が突出形成され、本体ユニット3の底板2の下面に前記凸状ガイド6にスライド自在に嵌合する凹状のガイド受け7が形成されている。
この一体型空気調和機の据え付け作業は、まず、壁穴(窓枠)に外箱1を固定し、この壁穴(窓枠)に固定された外箱1の凸状ガイド6に、本体ユニット3の底板2の凹状ガイド受け7を合せてスライドインし、その後、前面パネル4を外箱1の開口縁に取り付けて設置するようにしている。
実開昭58−39428号(明細書第1頁〜第2頁参照)
しかしながら、従来の一体型空気調和機は、図6(a)(b)(c)に示すように、外箱1の凸状ガイド6の左右幅D1と底板2の凹状ガイド受け7の左右幅D2とはスライド方向に亘って同じ幅(D1=D2)であり、凸状ガイド6と凹状ガイド受け7との間にクリアランスが少ないため、本体ユニット3のスライドイン始めは挿入抵抗が大きいという問題がある。
また、従来の一体型空気調和機は、底板の左右方向幅と外箱1の側面板1c、1dから内方に突出する側面リブ9間の間隔をほぼ同じにしているため、図7(a)に示すように、本体ユニット3を外箱1に対して真っ直ぐに挿入できればよいが、同図(b)に示すように、本体ユニット3の据付時のスライドイン始めは、本体ユニット3自体が、左右に傾き易い。そのため、外箱1への挿入時に、底板2の周縁リブ8が外箱1の側面板の側面リブ9と接触し、スライドイン作業が困難になるという問題があった。
本発明は、上記に鑑み、外箱に本体ユニットを収納する際に据付け作業を容易に行える一体型空気調和機を含む電気機器の提供を目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明においては、底板に機能部品が搭載された本体ユニットと、該本体ユニットをスライドさせて内部に収納可能な開口を有する外箱とを備え、前記底板のスライド方向に対して前面側の両側部に、前面側ほど小幅となる勾配が形成されたことを特徴とする電気機器を提供するものである。
上記構成においては、底板のスライド方向に対して前面側の両側部に勾配を付けることによって、本体ユニットのスライドイン始めに、本体ユニットの左右傾きの影響を受けることなく、外箱に挿入できる。
ここで、外箱とは、電気機器の筐体を構成するものである。また、本体ユニットとは、外箱に簡単に装着して組立てを容易にするために、底板に電気機器の機能部品を搭載してユニット化したものをいう。また、底板は、機能部品を搭載する平板状のものをいい、その形状は特に限定されるものではない。例えば、底板の剛性を高めるために周縁部を上方に折り曲げて、周縁リブを立ち上げたもの(例えば、図3参照)であってもよい。また、底板の平面形状も特に限定されないが、例えば、外箱の平面形状に合せて略矩形に形成された底板を挙げることができる。
また、底板の両側部に形成する勾配の始点位置は、底板のスライド方向において特に限定されるものではないが、底板に搭載する機能部品のうち、一部の機能部品は他の機能部品よりも重く、これらの重量物は底板の中央部付近に搭載される場合がある。このような場合、底板の両側面の勾配を重量物の搭載位置近傍よりスライド方向に対して前面側に形成するのが好ましい。
上記構成においては、本体ユニットが、その底板の勾配終わり以上に外箱に挿入されると、本体ユニットの左右傾きを抑制して、さらに容易にかつ確実に据付えを行うことができる。しかも、底板の重量物の搭載位置では、底板が外箱の側面板との間でクリアランスがないため、左右方向の振れが生じず、電気機器の稼動時の振動の発生も防止することができる。
また、本発明においては、底板の下面と、これに対向する外箱の底面板とのうちの一方に、前記スライド方向に沿って凸状のガイドが形成され、他方に前記凸状のガイドに対向して凹状のガイド受けが形成され、前記凹状のガイド受けが、その始点側を最も幅を広くするテーパ状に形成されていることを特徴としている。
上記構成においては、凹状のガイド受けをテーパ形状にすることによってスライドイン始めの凸状ガイドとのクリアランスがあり、それ故に挿入抵抗を低減することができる。この場合の凸状ガイドは底板と外箱のいずれに設けてもよく、また、凹状ガイド受けは底板と外箱のいずれに設けても良い。
また、電気機器は、オーブンレンジなどの加熱調理器や冷蔵庫を例示できるが、その他、底板に搭載する機能部品を熱交換器、圧縮機および送風機とする本体ユニットを外箱に収納する空気調和機を挙げることができる。特に、外箱の開口に、空気の吸込み口および吹出し口を有する前面パネルが設けられた一体型空気調和機を例示することができる。
なお、上記のような熱交換器、圧縮機および送風機などの機能部品のうち、重量物となるのは、圧縮機および送風機のモータである。したがって、上記底板の両側勾配の始点位置は、これら圧縮機と送風機モータの搭載位置近傍から始めるのが好ましい。
以上のとおり、本発明によると、底板の両側勾配部や底板の凹状ガイド受けのテーパ形状により、本体ユニットのスライドイン始めに、その挿入抵抗を低減させることができ、底板の左右傾きの影響を受けることなく外箱に容易に挿入することができ、据付作業を容易に行うことができる。
以下に本発明の実施形態である一体型空気調和機を図1〜図4に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態である一体型空気調和機の据付け方法を示す平面図、図2は同じく本体ユニットの底板を示す正面図、図3は図1の要部拡大図であり、(a)は外箱と底板との組付け状態を示す斜視図、(b)は外箱を示す斜視図、(c)は底板を示す斜視図である。図4は一体型空気調和機の本体ユニット据付け方法を説明するための平面図である。なお、一体型空気調和機の機能部品は図5に示す従来のものと同様であるので、以下の説明において、適宜、図5を参照しつつ本実施形態を説明する。
本実施形態における電気機器としての一体型空気調和機は、図5に示すように、外箱1と、本体ユニット3と、前面パネル4とから構成される。
外箱1は、本体ユニット3を収納する製品の筐体をなすもので、天面板1a、底面板1b、および左右両側の側面板1c、1dとから四角枠状に形成され、前面に本体ユニット3を挿入し、かつ前面パネル4を取り付けるための開口11が形成されている。この開口11の周縁には前面パネル4を取り付けるための取付フランジ12が形成される。
なお、図示しないが、外箱1の後面にも開口が形成され、天面板1aおよび側面板1c、1dの空気吸込み口13が吸込んだ空気を、本体ユニット3の室外側熱交換器14で熱交換した後、室外側の前記開口から排気できるようにしている。
外箱1の側面板1c、1dの内側下部には、前後方向に亘って本体ユニット3の底板2の周縁リブ8と接触する側面リブ9が形成される。この側面リブ9は、側面板1c、1dの一部をプレス成形して内側に突出させて形成される。
また、外箱1の底面板1bの左右両側には、本体ユニット3の底板2をスライド方向(前後方向)に案内する凸状ガイド6が内方向に突出形成される。この凸状ガイド6は、底面板1bの一部をプレス成形して内側に突出させて形成される。また、凸状ガイド6は、図3に示すように、そのスライド方向(前後方向)に亘って一定幅D1に形成される。
本体ユニット3は、底板2とその上面に搭載される機能部品15とから構成される。本実施形態では、機能部品として、室外側熱交換器14および室内側熱交換器16と、圧縮機17と、これらの部材間を循環させる冷媒の配管18と、さらには室内送風機19および室外送風機20とが挙げられる。本例では、これら機能部品の配置は、前側から、室内側熱交換器16、室内送風機19、圧縮機17、室外送風機20、室外側熱交換器14の順に配列されている。これらのうち、重量物となるのは、圧縮機17および室内外の送風機モータ20aである。これらの重量物機能部品17,20aは底板2のほぼ中央部に搭載される。
底板2は、略矩形の平板状の板材から構成され、その周縁を上方に折り曲げて周縁リブ8が形成されたもので、その平板部には前記機能部品が搭載されている。周縁リブ8は、そのコーナー部がR形状をしており、これにより、外箱1への挿入をしやすくしているが、さらに、後部両側の周縁リブ8に後端側に向かうほど細くなる勾配22が形成されている。つまり、勾配部22は、本体ユニット3を外箱1内にスライドして収納する際に、スライド方向に対して前面側になるが、この部分の幅が小さくなるようにテーパ状に設定されている。
この勾配部22は、重量物である圧縮機17や室外送風機モータ20aの取付位置よりも後方側、つまりスライド方向に対して前面側に形成し、据付け作業を更に向上させるようにしている。図4(a)において、符号22は勾配範囲を示している。
また、底板2の下面には、外箱1の底面板1bの凸状ガイド6と対向する位置に凹状のガイド受け23が形成される。この凹状のガイド受け23は、その少なくとも一部がスライド方向に対して前面側が拡大したテーパ状に形成され、スライドイン始めに外箱1の凸状ガイド6とのクリアランスを大きくとり、挿入時の抵抗を低減して挿入しやすくしている。
この凹状ガイド23は、底板2の少なくとも前端側が凸状ガイド6と同一幅D2(D1=D2)に設定されて、その左右方向の傾きを抑制するようにすればよく、テーパ形状の始点位置は底板2のスライド方向(前後方向)で特に限定されるものではない。本実施形態では、図3に示すように、概ね、底板2の前部位置から始まって後端まで徐々に拡大するテーパ形状とし、底板2の後端(スライド方向で前面側)が最大幅D3となっているが、例えば、底板2の搭載重量物である圧縮機17および送風機モータ20aの取付位置付近からテーパ形状を始めるようにしてもよい。
前面パネル4は、図5に示すように、空気の吸込み口24と吹出し口25とが形成されており、その周縁を外箱1の開口縁の取付部12にビスや係止爪等の固定手段により着脱自在に取り付けできるようになっている。
上記構成において、底板2に熱交換器、圧縮機および送風機を搭載した本体ユニットを外箱1に収納するとき、外箱1の開口から本体ユニット3を挿入すると、底板2の凹状ガイド受け23のスライド方向で前側がテーパ状に拡がっているので、スライドイン始めには、外箱1の凸状ガイド6と底板2の凹状ガイド受け23のクリアランス(D3−D1)が大きく、挿入抵抗が低減されて挿入しやすくなる。また、本体ユニット3が挿入されていくに従って凹状ガイド受け23の左右幅が凸状ガイド6の幅と同じ幅(D1=D2)になるため、本体ユニット3の左右方向の傾きは抑制されていく。
また、外箱1の開口11から本体ユニット3を挿入するとき、底板2の左右両側の周縁リブ8にスライド方向前面側で勾配部22が形成されているので、この勾配部22によって、外箱1と底板2の周縁リブ8との間にはある程度のスペースができ、スライドイン始めに、本体ユニット3に左右傾きがあったとしても、その影響を受けることなく外箱1に容易に挿入できる。
そして、底板2が勾配部22より以上に外箱1に挿入されると、底板2の周縁リブ8と外箱1の側面板1c,1dの側面リブ9とのクリアランスが小さくなるので、本体ユニット3の左右傾きが外箱1によって抑制されることになる。
このように、周縁リブ8の勾配部22と凹状ガイド受け23のテーパ形状とを組合わせることにより、本体ユニット3を外箱1に容易にかつ確実に据付けることができる。また、底板2の勾配部22の始点は内蔵する重量物である圧縮機17や送風機モータ20aの取付位置付近から始めることにより、据付け作業を更に向上させることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で多くの修正・変更を加えることができるのは勿論である。例えば、上記実施形態では、底板2の周縁リブ8の勾配部22と凹状ガイド受け23のテーパ形状とを組合わせた例を示したが、そのうちの一方の構造のみを採用してもよい。また、上記実施形態では一体型空気調和機の本体ユニット3の据付け構造について例示したが、分離型空気調和機において室外機や室内機の据付け構造として本発明を適用してもよく、さらには、冷蔵庫の圧縮機や送風機を搭載してなる本体ユニットを冷蔵庫の筐体をなす外箱に収納する際の構造として、本発明を適用してもよいことは勿論である。
本発明の実施形態である一体型空気調和機の据付け方法を示す平面図 図1の本体ユニットの底板を示す正面図 図1の要部拡大図であり、(a)は外箱と底板との組付け状態を示す斜視図、(b)は外箱を示す斜視図、(c)は底板を示す斜視図 図1の一体型空気調和機の本体ユニット据付け方法を説明するための平面図 従来の一体型空気調和機の分解斜視図 図5の要部拡大図であり、(a)は外箱と底板との組付け状態を示す斜視図、(b)は外箱を示す斜視図、(c)は底板を示す斜視図 従来の一体型空気調和機の本体ユニット据付け方法を説明するための平面図
符号の説明
1 外箱
2 底板
3 本体ユニット
4 前面パネル
6 凸状ガイド
7 凹状ガイド受け
8 周縁リブ
9 側面リブ
11 開口
12 取付フランジ
13 空気吸込み口
14 室外側熱交換器
15 機能部品
16 室内側熱交換器
17 圧縮機
18 配管
19 室内送風機
20 室外送風機
20a 送風機モータ
22 勾配部
23 凹状ガイド受け

Claims (6)

  1. 底板に機能部品が搭載された本体ユニットと、該本体ユニットをスライドさせて内部に収納可能な開口を有する外箱とを備え、前記底板のスライド方向に対して前面側の両側部に、前面側ほど小幅となる勾配が形成されたことを特徴とする電気機器。
  2. 前記機能部品のうち他の機能部品よりも重い重量物が、底板の中央部付近に搭載され、前記底板の両側面勾配が前記重量部の搭載位置近傍より前記スライド方向に対して前面側に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の電気機器。
  3. 請求項1または2に記載の電気機器において、前記底板の下面と、これに対向する外箱の底面板とのうちの一方に、前記スライド方向に沿って凸状のガイドが形成され、他方に前記凸状のガイドに対向して凹状のガイド受けが形成され、前記凹状のガイド受けが、その始点側を最も幅を広くするテーパ状に形成されていることを特徴とする電気機器。
  4. 底板に機能部品が搭載された本体ユニットと、該本体ユニットをスライドさせて内部に収納可能な開口を有する外箱とを備え、前記底板の下面と、これに対向する外箱の底面板とのうちの一方に、前記スライド方向に沿って凸状のガイドが形成され、他方に前記凸状のガイドに対向して凹状のガイド受けが形成され、前記凹状のガイド受けが、その始点側を最も幅を広くするテーパ状に形成されていることを特徴とする電気機器。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の電気機器が空気調和機とされ、前記底板に搭載する機能部品が熱交換器、圧縮機および送風機であり、そのうち前記重量物が圧縮機および送風機のモータであることを特徴とする電気機器。
  6. 前記外箱の開口に空気の吸込み口および吹出し口を有する前面パネルが設けられた一体型空気調和機であることを特徴とする請求項5に記載の電気機器。

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