JP2005306918A - α−オレフィン重合用触媒及びα−オレフィン重合体の製造法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 (A)マグネシウム、チタン、ハロゲンを必須成分とする固体触媒成分、(B)有機アルミニウム化合物、(C)窒素原子や燐原子を介して特定の置換基が主骨格に直結するブタン二酸ジエステル、さらに必要によって、電子供与体化合物等の任意成分を組み合わせてなるα−オレフィン重合用触媒、及びそれを用いてα−オレフィンを重合する方法。
Description
そして、チーグラー系の触媒におけるハロゲン化遷移金属化合物と有機アルミニウム成分に加えて、ハロゲン化マグネシウム担持体や電子供与体の使用による立体規則性の向上や後処理工程の簡易化、有機ケイ素化合物の使用による立体規則性のさらなる向上など重要な改良がなされている。
そして、かかる推察に基づき各種の成分を検討した結果、先にカルボン酸エステルであるブタン二酸ジエステルにおける特定の置換基を有する化合物としての酒石酸ジエステル系化合物ないしはりんご酸ジエステル系化合物などを新たな触媒成分として使用すれば、分子量分布を拡げることができ、かつ触媒活性が高くしうることを見出して、先の発明として出願し(特願2002−295455)、その関連発明の出願も行ったが(特願2002−375456及び特願2002−376040)、更に、本発明者らはこの研究を発展させるとともに上記した課題を解決するために、触媒成分の検討を続けた結果、新たな別異のブタン二酸ジエステル系化合物を触媒成分として使用すれば、先の出願の発明と同様に、分子量分布を拡げることができ、かつ触媒活性が高くしうることをも見出した。
本発明においては、ブタン二酸ジエステル系の化合物を使用するが、上記先行技術とは異なり、窒素やリンなどの原子を介して炭化水素置換基などがブタン二酸ジエステルの主骨格(主鎖)に置換した特別の化合物を、上記の出願と共に初めて採用することにより、驚くべきことに分子量分布が効果的に拡がり高速成形性のための溶融張力の飛躍的な向上をもたらすことを達成できたのである。
成分(A):チタン、マグネシウム及びハロゲンを含有する固体触媒成分
成分(B):有機アルミニウム化合物
成分(C):一般式[1]又は[2]に示すブタン二酸ジエステル
本発明は、上記の第一の発明を基本発明単位として、以下の第二〜第八の発明単位をも含むものである。
第三発明: 第一発明において、ブタン二酸ジエステルが、R1とR2及びR3とR4とR7とR8さらにR5とR6の各々が同一である対称構造を有することを特徴とする、α−オレフィン重合用触媒。
第四発明: 第一発明において、成分(A)が必要に応じて電子供与体化合物を含有することを特徴とする、α−オレフィン重合用触媒。
第五発明: 第四発明において、成分(A)の電子供与体化合物が、フタル酸ジエステル化合物、酢酸セロソルブエステル化合物、フタル酸ジハライド化合物、有機ケイ素アルコキシ化合物、ないしはジエーテル化合物から選ばれる化合物であることを特徴とする、α−オレフィン重合用触媒。
第六発明: 第一発明〜第五発明において、任意成分の外部ドナーとして、電子供与体化合物を含有することを特徴とする、α−オレフィン重合用触媒。
第七発明: 第六発明において、電子供与体化合物が、有機ケイ素化合物及び/又はジエーテル化合物であることを特徴とする、α−オレフィン重合用触媒。
第八発明: 第一発明〜第七発明のα−オレフィン重合用触媒の存在下に、α−オレフィンを重合又は共重合することを特徴とするα−オレフィン重合体の製造方法。
このような特色は樹脂加工等の工業的な製造における成形加工時において特に有利であり、延伸フィルムなどの生産性を高めるにあたり、高速延伸性や高速成形性などに優れ、かつ生産安定性に優れるものである。
本発明におけるα−オレフィン重合用触媒とは、成分(A)、成分(B)及び成分(C)を必須成分として組み合わせてなるα−オレフィン重合用触媒であって、成分(A)はチタン、マグネシウム及びハロゲンを含有する固体触媒成分で、成分(B)は有機アルミニウム化合物であり、成分(C)は先の一般式[1]又は[2]に示すブタン二酸ジエステルである。
ここで「組み合わせてなる」という表現は、成分が挙示の(A)、(B)及び(C)のみから構成されるということを意味するものではなく、上記の必須成分以外の合目的的な他の成分の共存を許容するのであって、本発明の効果を損なわない範囲で他の成分が共存することを排除してはいない。
本発明で使用する成分(A)は、チタン、マグネシウム及びハロゲンを必須成分として含有するα−オレフィンの重合用固体触媒成分である。ここで「必須成分として含有する」ということは、挙示の三成分の他に合目的的な他の元素を含んでいてもよいこと、これらの元素はそれぞれが合目的的な任意の化合物として存在してもよいこと、ならびにこれら元素は相互に結合したものとして存在してもよいこと、を妨げるものではない。
具体例としては、TiCl4、TiBr4、Ti(OC2H5)Cl3、Ti(OC2H5)2Cl2、Ti(OC2H5)3Cl、Ti(O−iC3H7)Cl3、Ti(O−nC4H9)Cl3、Ti(O−nC4H9)2Cl2、Ti(OC2H5)Br3、Ti(OC2H5)(OC4H9)2Cl、Ti(O−nC4H9)3Cl、Ti(O−C6H5)Cl3、Ti(O−iC4H9)2Cl2、Ti(OC5H11)Cl3、Ti(OC6H13)Cl3、Ti(OC2H5)4、Ti(O−nC3H7)4、Ti(O−nC4H9)4、Ti(O−iC4H9)4、Ti(O−nC6H13)4、Ti(O−nC8H17)4、Ti〔OCH2CH(C2H5)C4H9〕4等が挙げられる。
a.周期律表第I〜III族金属の有機金属化合物
任意成分として、第I族〜第III族金属(短周期型周期律表)の有機金属化合物を使用することが可能である。本発明で使用する第I族〜第III族金属の有機金属化合物は、少なくとも一つの有機基−金属結合を持つ。その場合の有機基としては、炭素数1〜20程度、好ましくは1〜6程度のヒドロカルビル基が代表的である。原子価の少なくとも一つが有機基で充足されている有機金属化合物中の金属の残りの原子価(もしそれがあれば)は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロカルビルオキシ基(ヒドロカルビル基は、炭素数1〜20程度、好ましくは1〜6程度)、あるいは酸素原子を介した当該金属(具体的には、メチルアルモキサンの場合の−O−Al(CH3)−)その他で充足される。
固体触媒成分を製造する際に、任意成分の電子供与性化合物を内部ドナーとして併用してもよい。電子供与体化合物は、アルコール類、フェノール類、ケトン類、アルデヒド類、カルボン酸類、有機酸または無機酸類のエステル類、ケイ素アルコキシ化合物、エーテル類、酸アミド類、酸無水物類のような含酸素電子供与体、アンモニア、アミン、ニトリル、イソシアネートのような含窒素電子供与体、スルホン酸エステルのような含硫黄電子供与体などを例示することができる。
任意成分としてビニルシラン化合物も使用することができる。ビニルシラン化合物としては、モノシラン(SiH4)中の少なくとも一つの水素原子がビニル基(CH2=CH−)に置き換えられ、そして残りの水素原子のうちいくつかが、ハロゲン(好ましくはCl)、アルキル基(好ましくは1炭素数1〜12の炭化水素基)、アリール基(好ましくはフェノール基)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12のアルコキシ基)、その他で置き換えられた構造を示すものである。
ハロゲン源としてそのための化合物を使用する場合は、その使用量はチタン化合物及び/又はマグネシウム化合物がハロゲンを含む、含まないに関らず、使用するマグネシウムの使用量に対してmol比で0.01〜1,000の範囲内がよく、好ましくは0.1〜100の範囲内である。
(イ)ハロゲン化マグネシウムと電子供与体化合物及びチタン含有化合物を接触させる方法。
(ロ)アルミナ又はマグネシアをハロゲン化リン化合物で処理し、それにハロゲン化マグネシウム、電子供与体化合物、チタンハロゲン含有化合物を接触させる方法。
(ハ)ハロゲン化マグネシウムとチタンテトラアルコキシド及び特定のポリマーケイ素化合物を接触させて得られる固体成分に、チタンのハロゲン化合物及び/又はケイ素のハロゲン化合物、電子供与体化合物を接触させた反応生成物を不活性有機溶媒で洗浄させる方法。
なお、ここで用いられるポリマーケイ素化合物としては、下式で示されるものが適当である。
(ここで、Rは炭素数1〜10程度の炭化水素基であり、qはこのポリマーケイ素化合物の粘度が1〜100センチストークス程度となるような重合度を示す。)
具体的には、メチルハイドロジェンポリシロキサン、エチルハイドロジェンポリシロキサン、フェニルハイドロジェンポリシロキサン、シクロヘキシルハイドロジェンポリシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロペンタシロキサン等が好ましい。
(ニ)マグネシウム化合物をチタンテトラアルコキシド及び/又は電子供与体化合物で溶解させて、ハロゲン化剤またはチタンのハロゲン化合物で析出させた固体成分に、チタン化合物及び電子供与体化合物を接触させるか、又は各々別々に接触させる方法。
(ホ)グリニャール試薬等の有機マグネシウム化合物をハロゲン化剤や還元剤等と作用させた後、これに必要に応じて電子供与体化合物を接触させ、次いでチタン化合物及び電子供与体化合物を接触させるか、又は各々別々に接触させる方法。
(ヘ)アルコキシマグネシウム化合物にハロゲン化剤及び/又はチタン化合物を、電子供与体化合物の存在下もしくは不存在下に接触させるか、又は各々別々に接触させる方法。
これらの中で好ましいものは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキサン、4−メチルペンテン−1、1−オクテン、スチレン類、ジビニルベンゼン類及び1,5−ヘキサジエン等である。
ビニル基含有化合物の予備重合量は、チタン固体成分1グラムあたり、0.01〜100グラム、好ましくは0.1〜50グラム、さらに好ましくは0.5〜20グラムの範囲内である。予備重合時の反応温度は−50℃〜150℃、好ましくは0℃〜100℃である。そして、「本重合」、すなわちオレフィンの重合のときの重合温度よりも低い重合温度が好ましい。
反応は一般的に撹拌下に行うことが好ましく、そのとき、例えば脂肪族または芳香族炭化水素溶媒(例えば、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、シクロヘキサン等)、あるいはハロゲン化炭化水素溶媒(例えば、塩化n−ブチル、1,2−ジクロロエチレン、四塩化炭素、クロルベンゼン等)等の不活性溶媒を存在させることが好ましい。これらの中でも、特にヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、及びトルエン等の芳香族炭化水素が好ましい。
本発明で用いられる有機アルミニウム化合物としては、一般式R1 3−r AlXr 又はR2 3−s Al(OR3)s (ここで、R1およびR2は炭素原子数1〜20の炭化水素基又は水素原子、R3は炭化水素基、Xはハロゲンで、rおよびsはそれぞれ0≦r<3、0<s<3の数である。)で表されるものが好ましい。
(イ)トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウム、トリ−n−デシルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム
(ロ)ジエチルアルミニウムモノクロライド、ジイソブチルアルミニウムモノクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムジクロライドなどのアルキルアルミニウムハライド
(ハ)ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどのアルキルアルミニウムハイドライド
(ニ)ジエチルアルミニウムエトキシド、ジエチルアルミニウムフェノキシドなどのアルキルアルミニウムアルコキシド
本発明における重要な触媒成分である成分(C)のブタン二酸ジエステルは、下記一般式[1]又は[2]で表されるブタン二酸ジエステル化合物である。具体的には、周期律表15族の窒素やリンなどの原子を介して炭化水素置換基などがブタン二酸ジエステルの主骨格(主鎖)に置換した化合物(ジアミノコハク酸ジエステル系の化合物ないしはアミノコハク酸ジエステル系の化合物など)を新たな触媒成分として使用するものである。当化合物は、いわゆる外部ドナー(電子供与体)として、使用される。
R1、R2は該化合物におけるエステル部を構成する炭化水素基であって、炭素数1から20までの直鎖状、分岐状又は環状の炭化水素基であり、炭化水素基は、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリルアルキル基、又はアルキルアリル基であり、好ましくは、電子的中立性で安定性がある、アルキル基、アリール基又はシクロアルキル基である。より好ましくは炭素数2から10の炭化水素基であり、さらに好ましくは炭素数2〜6の直鎖状アルキル基又は分岐状アルキル基である。
炭化水素基又はシラヒドロカルビル基を置換する炭化水素基は、炭素数1から20の炭化水素基であり、直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、アリール基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリルアルキル基又はアルキルアリル基であり、好ましくは、電子的中立性で安定性がある、アルキル基、アリール基またはシクロアルキル基である。より好ましくは炭素数1から10の直鎖状または分岐状又は環状のアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数1から6の直鎖、分岐状又は環状のアルキル基である。
炭化水素基又はシラヒドロカルビル基を置換する炭化水素基は、炭素数1から20の炭化水素基であり、直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アリール基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリルアルキル基もしくはアルキルアリル基であり、好ましくは、電子的中立性で安定性がある、アルキル基、アリール基又はシクロアルキル基である。より好ましくは炭素数1から12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数1から10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基である。
R3とR4が、連結した構造としては、エチレン基、ブチレン基、ブタジエニレン基、ビスジメチルシラノメチレン基、ビス1,2−ジメチルシラノエタンジイル基、ビス1,3−ジメチルシラノプロピレン基、1−ジメチルシラノエチレン基等により連結されるものが例示される。このうち、5〜10の環状構造、特に6〜8の環状構造を取る連結基が好ましい。
R3とR4、もしくはR7とR8が連結した構造としては、
(1)R3=R4、R7=R8の置換基からなる化合物
2−ジメチルアミノ−3−ジエチルアミノブタン二酸ジエチル、2−ジメチルアミノ−3−ジエチルアミノブタン二酸ジ−n−プロピル、2−ジメチルアミノ−3−ジエチルアミノブタン二酸ジ−i−プロピル、2−ジメチルアミノ−3−ジエチルアミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2−ジメチルアミノ−3−ジエチルアミノブタン二酸ジ−i−ブチル、2−ジメチルアミノ−3−ジ−i−プロピルアミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2−ジメチルアミノ−3−ジ−i−プロピルアミノブタン二酸ジ−i−ブチル、2−ジメチルアミノ−3−ジ−i−ブチルアミノブタン二酸ジ−i−ブチル、2−ジメチルアミノ−3−ジ−t−ブチルアミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2−ジメチルアミノ−3−ジシクロヘキルアミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2−ジメチルアミノ−3−ジフェニルアミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2−ビス(トリメチルシリル)アミノ−3−ビス(トリエチルシリル)アミノブタン二酸ジエチル、2−ビス(トリメチルシリル)アミノ−3−ビス(トリエチルシリル)アミノブタン二酸ジ−n−プロピル、2−ビス(トリメチルシリル)アミノ−3−ビス(トリエチルシリル)アミノブタン二酸ジ−i−プロピル、2−ビス(トリメチルシリル)アミノ−3−ビス(トリエチルシリル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2−ビス(トリメチルシリル)アミノ−3−ビス(トリエチルシリル)アミノブタン二酸ジ−i−ブチル等のR3とR4が同一でかつR7とR8が同一で、R3、R4及びR7、R8が異なる置換基からなる化合物が例示される。
2,3−ジメチル−2,3−ビス(ジメチル)アミノブタン二酸ジエチル、2,3−ジメチル−2,3−ビス(ジメチル)アミノブタン二酸ジ−n−プロピル、2,3−ジメチル−2,3−ビス(ジメチル)アミノブタン二酸ジ−i−プロピル、2,3−ジメチル−2,3−ビス(ジメチル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2,3−ジメチル−2,3−ビス(ジメチル)アミノブタン二酸ジ−i−ブチル、2,3−ジメチル−2,3−ビス(ジメチル)アミノブタン二酸ジ−s−ブチル、2,3−ジメチル−2,3−ビス(ジメチル)アミノブタン二酸ジ−t−ブチル、2,3−ジエチル−2,3−ビス(ジメチル)アミノブタン二酸ジエチル、2,3−ジエチル−2,3−ビス(ジメチル)アミノブタン二酸ジ−n−プロピル、2,3−ジエチル−2,3−ビス(ジメチル)アミノブタン二酸ジ−i−プロピル、2,3−ジエチル−2,3−ビス(ジメチル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2,3−ジメチル−2,3−ビス(ジエチル)アミノブタン二酸ジエチル、2,3−ジメチル−2,3−ビス(ジエチル)アミノブタン二酸ジ−n−プロピル、2,3−ジメチル−2,3−ビス(ジエチル)アミノブタン二酸ジ−i−プロピル、2,3−ジメチル−2,3−ビス(ジエチル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2,3−ジエチル−2,3−ビス(ジエチル)アミノブタン二酸ジエチル、2,3−ジエチル−2,3−ビス(ジエチル)アミノブタン二酸ジ−n−プロピル、2,3−ジエチル−2,3−ビス(ジエチル)アミノブタン二酸ジ−i−プロピル、2,3−ジエチル−2,3−ビス(ジエチル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2,3−ジメチル−2,3−ビス(ジ−i−プロピル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2,3−ジメチル−2,3−ビス(ジ−n−プロピル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2,3−ジメチル−2,3−ビス(ジ−n−ブチル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2,3−ジメチル−2,3−ビス(ジ−i−ブチル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2,3−ジメチル−2,3−ビス(ジ−t−ブチル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2,3−ジメチル−2,3−ビス(ジシクロペンチル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2,3−ジメチル−2,3−ビス(ジシクロヘキシル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2,3−ジメチル−2,3−ビス(ジフェニル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2,3−ジメチル−2,3−ビス(ビス(トリメチル)シリル)アミノブタン二酸ジエチル、2,3−ジメチル−2,3−ビス(ビス(トリメチル)シリル)アミノブタン二酸ジ−n−プロピル、2,3−ジメチル−2,3−ビス(ビス(トリメチル)シリル)アミノブタン二酸ジ−i−プロピル、2,3−ジメチル−2,3−ビス(ビス(トリメチル)シリル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2,3−ジメチル−2,3−ビス(ビス(トリメチル)シリル)アミノブタン二酸ジ−i−ブチル、2,3−ジメチル−2,3−ビス(ビス(トリメチル)シリル)アミノブタン二酸ジ−t−ブチル、等R5およびR6が炭化水素基である化合物が挙げられる。
2,3−ビス(ジメチル)アミノブタン二酸ジエチル、2,3−ビス(ジメチル)アミノブタン二酸ジ−n−プロピル、2,3−ビス(ジメチル)アミノブタン二酸ジ−i−プロピル、2,3−ビス(ジメチル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2,3−ビス(ジメチル)アミノブタン二酸ジ−i−ブチル、2,3−ビス(ジメチル)アミノブタン二酸ジ−s−ブチル、2,3−ビス(ジメチル)アミノブタン二酸ジ−t−ブチル、2,3−ビス(ジメチル)アミノブタン二酸ジ−n−ペンチル、2,3−ビス(ジエチル)アミノブタン二酸ジエチル、2,3−ビス(ジエチル)アミノブタン二酸ジ−n−プロピル、2,3−ビス(ジエチル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2,3−ビス(ジエチル)アミノブタン二酸ジ−i−ブチル、2,3−ビス(ジ−n−プロピル)アミノブタン二酸ジエチル、2,3−ビス(ジ−n−プロピル)アミノブタン二酸ジ−n−プロピル、2,3−ビス(ジ−n−プロピル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2,3−ビス(ジ−n−プロピル)アミノブタン二酸ジ−i−ブチル、2,3−ビス(ジ−n−プロピル)アミノブタン二酸ジ−t−ブチル、2,3−ビス(ジ−i−プロピル)アミノブタン二酸ジ−n−プロピル、2,3−ビス(ジ−i−プロピル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2,3−ビス(ジ−i−プロピル)アミノブタン二酸ジ−i−ブチル、2,3−ビス(ジ−i−プロピル)アミノブタン二酸ジ−t−ブチル、2,3−ビス(ジ−n−ブチル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2,3−ビス(ジ−i−ブチル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2,3−ビス(ジ−t−ブチル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2,3−ビス(ジ−n−ブチル)アミノブタン二酸ジ−i−ブチル、2,3−ビス(ジ−i−ブチル)アミノブタン二酸ジ−i−ブチル、2,3−ビス(ジ−t−ブチル)アミノブタン二酸ジ−i−ブチル、2,3−ビス(ジシクロペンチル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2,3−ビス(ジシクロヘキシル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2,3−ビス(ジフェニル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2,3−ビス(ビス(トリメチル)シリル)アミノブタン二酸ジエチル、2,3−ビス(ビス(トリメチル)シリル)アミノブタン二酸ジ−n−プロピル、2,3−ビス(ビス(トリメチル)シリル)アミノブタン二酸ジ−i−プロピル、2,3−ビス(ビス(トリメチル)シリル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2,3−ビス(ビス(トリメチル)シリル)アミノブタン二酸ジ−i−ブチル、2,3−ビス(ビス(トリメチル)シリル)アミノブタン二酸ジ−t−ブチル、2,3−ビス(ビス(トリメチル)シリル)アミノブタン二酸ジ−n−ペンチル、2,3−ビス(ビス(トリエチル)シリル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル等のR3、R4、R7、R8が同じ置換基からなる化合物が挙げられる。
本発明で使用する二置換ブタン二酸ジエステルは、R3、R4、R7、R8が同じ置換基からなる化合物であることが好ましい。
2−ジメチルアミノブタン二酸ジエチル、2−ジメチルアミノブタン二酸ジ−n−プロピル、2−ジメチルアミノブタン二酸ジ−i−プロピル、2−ジメチルアミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2−ジメチルアミノブタン二酸ジ−i−ブチル、2−ジエチルアミノブタン二酸ジエチル、2−ジエチルアミノブタン二酸ジ−n−プロピル、2−ジエチルアミノブタン二酸ジ−i−プロピル、2−ジエチルアミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2−ジエチルアミノブタン二酸ジ−i−ブチル、2−ジ−n−プロピルアミノシブタン二酸ジエチル、2−ジ−n−プロピルアミノシブタン二酸ジ−n−プロピル、2−ジ−n−プロピルアミノシブタン二酸ジ−i−プロピル、2−ジ−n−プロピルアミノシブタン二酸ジ−n−ブチル、2−ジ−n−プロピルアミノシブタン二酸ジ−i−ブチル、2−ジ−i−プロピルアミノブタン二酸ジエチル、2−ジ−i−プロピルアミノブタン二酸ジ−n−プロピル、2−ジ−i−プロピルアミノブタン二酸ジ−i−プロピル、2−ジ−i−プロピルアミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2−ジ−i−プロピルアミノブタン二酸ジ−i−ブチル、2−ジ−n−ブチルアミノブタン二酸ジエチル、2−ジ−n−ブチルアミノブタン二酸ジ−n−プロピル、2−ジ−n−ブチルアミノブタン二酸ジ−i−プロピル、2−ジ−n−ブチルアミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2−ジ−n−ブチルアミノブタン二酸ジ−i−ブチル、2−ジ−i−ブチルアミノブタン二酸ジエチル、2−ジ−i−ブチルアミノブタン二酸ジ−n−プロピル、2−ジ−i−ブチルアミノブタン二酸ジ−i−プロピル、2−ジ−i−ブチルアミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2−ジ−i−ブチルアミノブタン二酸ジ−i−ブチル、2−ジ−t−ブチルアミノブタン二酸ジエチル、2−ジ−t−ブチルアミノブタン二酸ジ−n−プロピル、2−ジ−t−ブチルアミノブタン二酸ジ−i−プロピル、2−ジ−t−ブチルアミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2−ジ−t−ブチルアミノブタン二酸ジ−i−ブチル、2−ビス(トリメチルシリル)アミノブタン二酸ジエチル、2−ビス(トリメチルシリル)アミノブタン二酸ジ−n−プロピル、2−ビス(トリメチルシリル)アミノブタン二酸ジ−i−プロピル、2−ビス(トリメチルシリル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2−ビス(トリメチルシリル)アミノブタン二酸ジ−i−ブチル、2−ビス(トリエチルシリル)アミノブタン二酸ジエチル、2−ビス(トリエチルシリル)アミノブタン二酸ジ−n−プロピル、2−ビス(トリエチルシリル)アミノブタン二酸ジ−i−プロピル、2−ビス(トリエチルシリル)アミノブタン二酸ジ−n−ブチル、2−ビス(トリエチルシリル)アミノブタン二酸ジ−i−ブチル、などの一般式[2]においてR9が水素の置換基からなる化合物が挙げられる。
本発明に係る重合用触媒成分の調製に用いられるブタン二酸ジエステルは、アミノ基と適当なハロゲン化炭化水素による置換反応
2R1X + R2NH2 → R1-N-R2 + 2HX
を用いることにより合成することができる。すなわち、ジアミノブタン二酸ジエステルからアルキル置換する場合には、1,2−ジアミノコハク酸エステル(α,
β−ジアミノコハク酸エステル)を出発原料としてハロゲン化炭化水素と反応させることによって目的とする化合物を入手する。
(イ)アルデヒドにアンモニアとシアン化水素を作用させる、Streker法によりアミノ酸を合成し、続いてエステル化する方法
(ロ)アルデヒドにシアン化アルカリと炭酸アンモニウムを反応させるBucherer法によりアミノ酸を合成し、続いてエステル化する方法
(ハ)アセトカルボン酸エステルにアジ化水素酸を作用させるSchmidt反応を経由してアミノ酸を合成し、続いてエステル化する方法
などを利用する方法があるが、これらの中でも経済的観点や反応上の安全性を鑑みた場合には、上記に掲げるハロゲン化カルボン酸からアミノ酸を合成し、その後にエステル化させる合成法が最も好ましい。
また、これらの合成法で得られたブタン二酸ジエステルには反応が充分に進行せず、部分的にブタン二酸にCOOH基が残る可能性があるが、該化合物は、そのような部分的に未反応物を残存させるエステルが存在していてもよい。
2,000mlフラスコに、濃アンモニア水1l(約15mol)を加え、4℃以下に冷却した。撹拌条件下でこの溶液中に、予め4℃に冷却した2,3−ジブロモコハク酸(Aldrich)を200mmolを滴下し、室温で少なくとも4日間反応させた。反応液を加熱して約100mlまで濃縮し、一度濾過させた後に,再び70mlまで濃縮した。この溶液を室温に戻した後、メタノールを500ml加え、冷蔵庫で一夜放置させた。メタノールとエーテルで順じ洗浄し、これにより得た粗生成物を水200mlに溶かして再結晶させ、2,3−ジアミノブタン二酸を得た。(収率60%)
続いて充分に窒素置換した500mlフラスコにn−ブタノール50mlを加え、−10℃に冷却し、撹拌条件下で塩化チオニルを15ml加えた。この溶液の中に上記で合成した2,3−ジアミノブタン二酸を50mmol加え、室温で2日間反応を実施した。エバポレートで濃縮した後にn−ブタノール100mlを加え、エバポレートする操作を2回繰り返した。粗生成物をカラムクロマトにかけ、目的とする2,3−ジアミノブタン二酸ジ−n−ブチルを得た。(収率80%)
さらに、充分に窒素置換した500mlフラスコにアセトニトリル100ml、炭酸カリウム80mmol、上記で合成した2,3−ジアミノブタン二酸ジ−n−ブチル35mmolを加えた後、0℃でヨウ化メチル180mmolをアセトニトリル20mlに希釈して、30分かけて滴下し、その後加熱して70℃で8時間反応し、反応後濾過して固体を除去し、次いでエバポレートして得られた組成生物をカラムクロマトにかけて、目的とする2,3-ビス(ジメチルアミノ)ブタン二酸ジ−n−ブチルを得た。(収率45%)
本発明に係る重合用触媒成分の調製に用いられるブタン二酸ジエステルは、二つのカルボン酸エステル基の間に15族原子を介在させて嵩高い置換基を有する構造であり、その置換基数は少なくとも一つ以上あることが好ましく、二つであることがさらに好ましい。
また、ブタン二酸ジエステルには互いにエナンチオマーもしくはジアステレオマーの関係となる最大4つの光学異性体が存在する可能性があるが、該化合物は、メソ体、エナンチオマー体が混合されたラセミ混合物又はラセミ体であってもよい。
一方、本発明で使用されるジカルボン酸ジエステルは、その一つの分子内において2つのカルボニル酸素の他に15族の原子Xとして1つ以上の窒素原子などを有している。
本発明で示される効果が発現する理由については、未だ充分に解析できていないが、該化合物は塩化マグネシウムに対して吸着の多様性がある結果、多様的な活性点前駆体が形成されていると推察される。すなわち、塩化マグネシウム上での内部ドナーの吸着力は、両物質間の相互作用であり、その大きさは原子Xの窒素原子の電子状態によって規定される。本発明で使用されるジカルボン酸ジエステルは、15族の原子Xを有する置換基の導入に特徴を有するが、この基は、吸着をつかさどるカルボニル酸素の電子状態に対して摂動を与えると推察される。
また、C2、C3炭素廻りの回転(自由度)が許されるため、塩化マグネシウムの結晶環境によってその摂動の寄与は変化し、これに伴って電子状態も変化する。この内部回転には15族原子に結合する置換基の嵩高さが関与することになるが、二置換体のジカルボン酸ジエステルに至っては二つの置換基の立体反発力(クーロン力)がとりわけ重要となる。
以上のように、15族原子の導入(電子的効果)や、その部位に結合する置換基の選択(立体的効果)によって、各環境に応じて電子ドナーの吸着(相互作用)が異なることになり、活性点前駆体への相互作用にも、その相違が反映されることになる。すなわち、活性点は、より多様化することを意味して、触媒機能の向上をもたらす。
本発明では、重合用触媒を用いてα−オレフィン重合体を製造する際に、以上において詳述した、固体触媒成分と有機アルミニウム化合物及びブタン二酸ジエステルに加えて、第四成分として、任意に電子供与性化合物(外部ドナー)を使用してもよい。
外部ドナーは、アルコール類、フェノール類、ケトン類、アルデヒド類、カルボン酸類、有機酸または無機酸類のエステル類、エーテル類、ジエーテル類、ポリエーテル類、酸アミド類、酸無水物類のような含酸素電子供与体、アンモニア、アミン、ニトリル、イソシアネートのような含窒素電子供与体、スルホン酸エステルのような含硫黄電子供与体および有機ケイ素化合物を必要に応じて用いることができる。これらの外部ドナーは、二種類以上用いることができる。
(イ)有機ケイ素化合物としては、一般式
R1R2 3−m Si(OR3)m
(ここで、R1は分岐脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、又はヘテロ原子含有炭化水素基を、R2はR1と同一又は異なる炭化水素基を、R3は複数ある場合には同一でも異なっていてもよい炭化水素基を、mは1≦m≦3の数を、それぞれ示す)で表わされるものである。このケイ素化合物は、本式の化合物の複数種の混合物であってもよい。
R2は、R1と同一又は異なる炭素数1〜20、好ましくは1〜10の分岐もしくは直鎖状の飽和脂肪族炭化水素基で代表される。R3は脂肪族炭化水素基、好ましくは炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基で代表される。
アルキルアルコキシケイ素化合物のアルキル基は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、i−ヘキシル基等の炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状アルキル基が好ましく、また、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチルなどの炭素数3〜10の脂環式炭化水素基も好ましく、それらのなかでも、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基がより好ましい。
任意成分(イ)の有機ケイ素化合物の量は、アルミニウム化合物に対するケイ素の原子比(ケイ素/アルミニウム)で0.01〜10、好ましくは0.05〜1の範囲とするのがよい。
本発明で必要に応じて用いられる、複数の原子を介して存在する2個以上のエーテル結合を有する化合物(ジエーテル化合物)では、これらエーテル結合間に存在する原子は、炭素、ケイ素、酸素、硫黄、リン、ホウ素からなる群から選択される1種以上であり、原子数は2以上である。これらのうちエーテル結合間の原子に比較的嵩高い置換基、具体的には炭素数2以上であり、好ましくは3以上で直鎖状、分岐状、環状構造を有するアルキル基、アリール基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリルアルキル基、又はアルキルアリル基等の置換基、より好ましくは炭素数3〜6で分岐状又は環状構造を有するi−プロピル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロペンチル、シクロヘキシル基等の置換基が結合しているものが望ましい。
具体的にこれらの嵩高い置換基として、上記以外のものとして、i−ペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、i−ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロオクチル基などが挙げられ、なかでもi−プロピル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が好ましい。
2個以上のエーテル結合間に存在する原子に、複数の、好ましくは3〜20より好ましくは3〜10、特に好ましくは3〜7の炭素原子が含まれた化合物が好ましい。なかでも、1,3−ジメトキシプロパン等の1,3−ジエーテル類がとりわけ好ましい。
本発明のα−オレフィン重合は、炭化水素溶媒を用いるスラリー重合、実質的に溶媒を用いない液相無溶媒重合または気相重合等に適用される。スラリー重合の場合の重合溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の炭化水素溶媒が用いられる。採用される重合方法は、連続式重合、回分式重合又は多段式重合等いかなる方法でもよい。
重合温度は、通常30〜200℃程度、好ましくは50〜150℃であり、その時に分子量調節剤として水素を用いることができる。
本発明における各物性値の測定方法および装置を以下に示す。
JIS K−6758に従って、タカラ社製メルトインデクサーを用いて測定を行った。
2)ME
装置 :タカラ社製 メルトインデクサー
測定方法:溶融ポリマーを、190℃でオリフィス径1.0mm、長さ8.0mm中を、荷重をかけて押し出し、押し出し速度が0.1グラム/分の時に、オリフィスから押し出されたポリマーをメタノール中に入れ急冷し、その際のストランドの径の太さ/オリフィス径の値を算出した。
なお、MEはバラス効果やスウェル比を表す物性値であり、MTとは異なる観点からのレオロジー特性である。MTと同様に成形加工性に大きな影響を与える。
3)溶融張力(MT)
下記の条件により、溶融張力(MT:単位g)を測定した。
装置 :東洋精機製作所製のキャピログラフ
試験温度 :190℃
オリフィス:2.095mmφ×8.1mm
押出速度 :10mm/分
引き取り速度 :4mm/分
充分に窒素置換したフラスコに、脱水および脱酸素したn−ヘプタン200mlを導入し、次いでMgCl2を0.4mol、Ti(O−n−C4H9)4を0.8mol導入し、95℃で2時間反応させた。反応終了後、40℃に温度を下げ、次いでメチルヒドロポリシロキサン(20センチストークスのもの)を48ml導入し、3時間反応させた。生成した固体成分をn−ヘプタンで洗浄した。
次いで、充分に窒素置換したフラスコに、上記と同様に精製したn−ヘプタンを50ml導入し、上記で合成した固体成分をMg原子換算で0.24mol導入した。次いでn−ヘプタン25mlにSiCl40.4molを混合して30℃、30分間でフラスコへ導入し、70℃で3時間反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで洗浄した。
次いで、n−ヘプタン25mlにフタル酸クロライド0.024molを混合して、70℃、60分間でフラスコへ導入し、90℃で1時間反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで充分に洗浄した。反応終了後、n−ヘプタンで充分に洗浄して、TiCl420mlを導入して80℃で4時間反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで充分に洗浄して、重合用触媒成分の固体成分(成分(A))を得た。このもののチタン含量は2.4重量%であった。
撹拌および温度制御装置を有する内容積1.5リットルのステンレス鋼製オートクレーブに、充分に脱水および脱酸素したn−ヘプタンを500ml、有機アルミニウム化合物(成分(B))としてトリエチルアルミニウム(TEA)を125mg及び上記で製造した重合用触媒成分を15mg、また成分(C)として2,3−ビス(ジメチルアミノ)ブタン二酸ジノルマルブチルを20mg、次いで水素を130ml導入し、昇温昇圧し、重合圧力を0.5MPa、重合温度を75℃、重合時間を2時間の条件でプロピレンを重合させた。重合終了後、得られたポリマースラリーを濾過により分離し、ポリマーを乾燥させた。
その結果、138.5gのポリマーが得られた。従って、触媒1gに対して生成したポリマー量(以下、触媒収率とする。)は、9,200(g−PP/g−触媒)である。濾過をした後に乾燥して得られたポリマーは、MFR=18.1(g/10分)、ME値は1.44であった。
実施例−1の重合において、ブタン二酸ジエステルの仕込み量、及び重合時の
水素添加量を変える以外は全く同様に行い、プロピレンの重合も全く同様に行った。その結果を表1に示す。
実施例−1の重合において、ブタン二酸ジエステルの代わりに、ブタン二酸ジ−n−ブチルを当量使用した以外は、プロピレンの重合を実施例−1と全く同様に行った。その結果を表1に示す。
実施例−1の成分(C)のブタン二酸ジエステルとして表1に記載の化合物を使用した以外は全く同様に行い、プロピレンの重合も全く同様に行った。その結果を表1に示す。
[プロピレンの重合]
撹拌および温度制御装置を有する内容積1.5リットルのステンレス鋼製オートクレーブに、充分に脱水および脱酸素したn−ヘプタンを500ml、有機アルミニウム化合物(成分(B))としてトリエチルアルミニウム(TEA)を125mg及び実施例−1で製造した重合用触媒成分を15mg、また成分(C)として2,3−ビス(ジメチルアミノ)ブタン二酸ジノルマルブチルを20mg、また、任意成分として(t−ブチル)メチルジメトキシシランを20mg、次いで水素を130ml導入し、昇温昇圧し、重合圧力を0.5MPa、重合温度を75℃、重合時間を2時間の条件でプロピレンを重合させた。重合終了後、得られたポリマースラリーを濾過により分離し、ポリマーを乾燥させた。
その結果、195.5gのポリマーが得られた。従って、触媒1gに対して生成したポリマー量は、13,000(g−PP/g−触媒)である。濾過をした後に乾燥して得られたポリマーは、MFR=13.1(g/10分)、ME値は1.36であった。その結果を表1に示す。
実施例−6の重合において、成分(C)のブタン二酸ジエステルの種類、仕込
み量、及び任意成分とその仕込み量を表1に記載するとおりに行ったほかは、プロピレンの重合も全く同様に行った。その結果を表1,2に示す。
実施例−6の重合において、成分(C)を使用せずに、任意成分として表−1に記載のケイ素化合物を当量使用した以外は、プロピレンの重合を実施例−6と全く同様に行った。その結果を表2に示す。
充分に窒素置換したフラスコに、Mg(OC2H5)2を20g及びトルエン160mlを導入して懸濁状態とした。室温で15分間撹拌した後にTiCl440mlを導入し、次いで撹拌しながら80℃まで昇温し、内部ドナーとしてフタル酸ジ−n−ブチル0.06molを導入後、さらに系内の温度を110℃まで昇温し、2時間反応させた。反応終了後、上澄み液を除去し、トルエン200mlを用いて90℃で3回洗浄した。次いでTiCl410mlを混合して70℃に昇温し、90℃で2時間反応させた。反応終了後、トルエンを用いて洗浄液中に遊離のチタン化合物が検出されなくなるまで充分に洗浄した。このもののチタン含量は、3.3重量%であった。
内容積1.5リットルのステンレス鋼製オートクレーブに、充分に脱水および脱酸素したn−ヘプタンを300ml、TEAを2.5g導入したのち、上記で得られた固体成分を6g導入した。プロピレンを20℃で導入を開始し、30分後プロピレンの導入を停止した。その後、固体成分を窒素雰囲気下に取り出した後、n−ヘプタンで充分洗浄して予備重合された重合用触媒成分を得た。なお、プロピレンの予備重合量は固体成分1gあたり1.50gであった。
誘導撹拌式3リットル−オートクレーブに、室温、窒素気流下で、トリイソブチルアルミニウム600mgを仕込んだ。成分(C)として2,3−ビス(ジメチルアミノ)ブタン二酸ジエチルを100mg、任意成分としてt−ブチルメチルジメトキシシランを85mg、水素を3,000ml加え、液体プロピレンを750g仕込んだ。撹拌しながら70℃に昇温し、70℃になった時点で、上記で得られた予備重合された重合用触媒成分を10mg添加して重合を開始した。70℃で1時間重合を行った後、余剰のプロピレンをパージして重合を停止した。
その結果、280.5gのポリマーが得られた。従って、触媒1gに対して生成したポリマー量は、28,000(g−PP/g−触媒)である。乾燥して得られたポリマーは、MFR=14.5(g/10分)、ME値は1.45であった。その結果を表3に示す。
実施例−9の重合用触媒の製造において使用した内部ドナーをブタン酸ジ−n−ブチルから表−2に記載の化合物へ変更したことと、プロピレン重合において、成分(C)を2,3−ビス(ジメチルアミノ)ブタン二酸ジエチルの代わりに、表2のとおりに化合物を使用し添加量及び水素添加量を変える以外は、実施例−9と同様に行い、プロピレンの重合も同様に行った。その結果を表3に示す。
実施例−9の重合用触媒成分の製造において、成分(C)の化合物を使用しない以外は全く同様に行い、プロピレンの重合も全く同様に行った。その結果を表3に示す。
実施例−10において、(C)の化合物を使用しない以外は全く同様に行い、プロピレンの重合も全く同様に行った。その結果を表3に示す。
実施例−12において、成分(C)の化合物を使用しない以外は全く同様に行い、プロピレンの重合も全く同様に行った。その結果を表3に示す。
以上の各実施例及び各比較例を対照することにより、本発明では、触媒収量が良好で、ME及び溶融張力の性質において極めて優れていることが理解できる。
具体的には、実施例1〜8と12及び内部ドナーをさらに使用した実施例9〜11において、触媒収量とME及びMT(溶融張力)のいずれにおいても優れた数値結果が示されており、MFR値が相当高くなっても(実施例2,8,10など)、高いME値となっている。そして通常、MFRとMTは両値とも同時には高くはなりえないのに、各実施例においてはMFRが高くなってもMTも高くなっており、MFRが高いので溶融流動性と成形性が良く、MTも高いので成形品の強度が増しフィルムの腰が強くなる。
本発明のブタン二酸ジエステルを使用しない比較例1においては、対応する実施例1〜5に比べて、ME値は低く、触媒収量と溶融張力(MT)が相当劣っている。
同様に、本発明のブタン二酸ジエステルを使用しない比較例2〜4においても、対応する実施例6に比べて、触媒収量とME値は低く、溶融張力(MT)が相当劣っている。
さらに、本発明のブタン二酸ジエステルを使用しない比較例5〜7においても、対応する実施例9〜11に比べて、触媒収量は同等であるが、ME値は低く、溶融張力(MT)が相当劣っている。
Claims (8)
- 下記の成分(A)、成分(B)及び成分(C)を必須成分として含有するα−オレフィン重合用触媒。
成分(A):チタン、マグネシウム及びハロゲンを含有する固体触媒成分
成分(B):有機アルミニウム化合物
成分(C):一般式[1]又は[2]に示すブタン二酸ジエステル
- 一般式[1]又は[2]のR5及びR6が水素であることを特徴とする、請求項1に記載のα−オレフィン重合用触媒。
- ブタン二酸ジエステルが、R1とR2及びR3とR4とR7とR8さらにR5とR6の各々が同一である対称構造を有することを特徴とする、請求項1に記載のα−オレフィン重合用触媒。
- 成分(A)が必要に応じて電子供与体化合物を含有することを特徴とする、請求項1に記載のα−オレフィン重合用触媒。
- 成分(A)の電子供与体化合物が、フタル酸ジエステル化合物、酢酸セロソルブエステル化合物、フタル酸ジハライド化合物、有機ケイ素アルコキシ化合物、又はジエーテル化合物から選ばれる化合物であることを特徴とする、請求項4に記載のα−オレフィン重合用触媒。
- 任意成分の外部ドナーとして、電子供与体化合物を含有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のα−オレフィン重合用触媒。
- 電子供与体化合物が、有機ケイ素化合物及び/又はジエーテル化合物であることを特徴とする、請求項6に記載のα−オレフィン重合用触媒。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のα−オレフィン重合用触媒の存在下に、α−オレフィンを重合又は共重合することを特徴とするα−オレフィン重合体の製造方法。
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