JP2005305463A - レーザー光による対象物の処理方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 透明又は半透明対象物の裏側近傍を直接加工することができるレーザー処理方法及びレーザー装置の提供。
【解決手段】 レーザー光源と、集光装置とを備えたレーザー装置を用いてレーザー光に対して透明又は半透明な対象物の裏側表面に物理・化学的な変化を生じさせる方法であって、レーザー光のエネルギー密度が対象物に物理・化学的変化を生じさせる閾値よりも高い領域が対象物の裏側表面近傍に位置するように、レーザー光を裏側表面またはそのさらに外に集光させる過程を含むレーザー光による対象物の処理方法。
【選択図】 図2

Description

本発明は、レーザー光を用いて当該レーザー光を透過する材料の表面、および/または、内部を処理する方法に関し、特に、レーザー光のビーム形状と透明材料の位置関係を適切に設定することによって材料の裏側にまたは裏側から化学的または物理的な変化、例えば、材料の破壊、蒸発、分解、改質、切断、加工を行う方法を提供するものである。
レーザー光の照射によって材料の切断や加工を行う技術の内、最近では特に、微細加工に好適なレーザー光として、1ピコ秒未満のパルス幅を有するフェムト秒(fs:10−12秒)パルスレーザー光を用いて不透明材料や透明材料の加工を行う方法や装置が多く提案されている。本発明の適用はフェムト秒レーザーに限定されるわけではないが、好適な実施例としてフェムト秒パルスレーザーへの適用が考えられるので、以下では適宜フェムト秒パルスレーザーを前提に説明する。
レーザー光を用いて材料の物理・化学的な変化を生じさせる場合、特開2002-205179に開示されているように、単位面積あたりに照射されるレーザー光のエネルギーに関して閾値が存在し、照射エネルギーが閾値を超えると材料に物理・化学的な変化が発生することが知られている。特に、フェムト秒レーザーを用いて加工を行った場合は、炭酸ガスレーザーやナノ秒YAGレーザーとは異なり、レーザー光の強度が材料の閾値を超える領域にのみ化学的又は物理的な変化を与えるが、その変化は当該領域に限定され、近傍には影響をほとんど与えないという特徴を有するので輪郭が明瞭で、極めて微細な加工を行うことができる。
これは、従来のレーザー加工では被加工材料に照射された光エネルギーのほとんどが熱エネルギーに変換され、この熱によって融解、分解、飛散による加工が進行するのに対し、フェムト秒レーザーでは、極めて短時間にエネルギーが被加工材料に集中するため、ナノプラズマ、ナノショック、ブレークダウン、格子歪み、衝撃波がごく短時間に発生し、熱が発生する前にアブレーションが生じるので、変化が照射部位に限定されるからである。
さらに、フェムト秒パルスレーザーを用いて透明材料の加工を行った場合、表面下の部位にレーザー光の焦点を位置させることによって、材料表面を損傷させることなく、内部のみに3次元加工を施すことも可能である。フェムト秒パルスレーザーによる加工は、多光子吸収など非線形現象を利用した加工であるために、照射光の波長の回折限界を超えた加工分解能を得ることもできる点も特徴である。
一方、光導波路の製造や半導体製造工程等多くの製造工程において、レーザー光に対して透明又は半透明の材料からなる薄板あるいは薄膜の両面をレーザー光によって加工する必要が生じる場合がある。この場合、従来技術によれば、加工対象にレーザー光を照射し、一方の表面の加工を行った後、加工対象を裏返して、逆の表面の加工を行うか、あるいは、加工対象の両側からレーザー光の照射を行う必要があった。
この方法では、加工対象の裏返し工程によって作業効率が低下するか、あるいは、両面にレーザー装置を設けるという設備上の問題を生じる。
また、一方の表面だけを加工する場合であっても、装置との関係上、薄板又は薄膜の裏面を直接加工できれば便利なことがある。
特開2000-156358には、透明材料からなる加工対象の裏側を、レーザー光を吸収して発熱する支持台に密着させて、表側からレーザー光を照射し、レーザー光を受けて生じる支持台の温度上昇によって対象を裏から加工する技術が提案されている。
しかし、この方法では、結局熱による加工であるために、前述したような輪郭が明瞭で、極めて微細な加工を行うことはできない。
さらに、レーザー光を用いて加工を行う際、蒸散する微粒子によってレーザー光が散乱し、エネルギー密度が低下することが起こる。特開2002-160079には、この問題を解決するために、加工対象の表面に別な透明材料からなる基板を密着させ、当該基板を通してレーザー光を照射する方法も提案されている。
この方法によった場合、蒸散した微粒子が透明基板に付着する可能性がある上に、基板を設置する工程等が付加的な工程となる。
特開2002-205179号公報 特開2000-156358号公報 特開2002-160079号公報
本発明は、半導体等の製造工程における上述のような要請と、従来技術が有する課題とに鑑みてなされたものであって、レーザー光源と、集光装置とを備えたレーザー装置を用いてレーザー光に対して透明又は半透明な対象物の裏側、つまり、レーザー光が入射する側とは反対側、の表面に物理・化学的な変化を生じさせる方法であって、レーザー光のエネルギー密度が対象物に物理・化学的変化を生じさせる閾値よりも高い領域が対象物の裏側表面近傍に位置するように、レーザー光を裏側表面またはそのさらに外に集光させる方法を提案する。
当該方法を用いた場合は、レーザー光は対象物を透過してその裏側にのみ物理・化学的な変化を生じさせることができる。フェムト秒パルスレーザーを用いた場合にも当該加工は輪郭が不明瞭になることが無く、本来の微細な加工を実施することができる。さらに、加工面から微粒子が蒸散しても、加工のためのレーザー光は蒸散した微粒子が存在する空間を透過しないのでエネルギー密度が低下することもなく、焦点が不明瞭になることもない。したがって、フェムト秒レーザーの特徴を活かして微細でかつ輪郭の明瞭な加工を行うことができる。さらに、別途基板等を設ける必要もないので、付帯設備によるコスト上昇を生じることも無いことは言うまでも無い。
本発明は、さらに、レーザー光源と集光装置とを備えたレーザー装置を用いてレーザー光に対して透明又は半透明な対象物の表側と裏側に物理・化学的な変化を生じさせる方法であって、上述の方法の前又は後に、レーザー光のエネルギー密度が対象物に物理・化学的変化を生じさせる閾値よりも高い領域が対象物の表側表面近傍に位置するように、レーザー光を対象物の表側表面またはそのさらに外に集光させる方法を提案する。
上記の方法によれば、対象物を動かさずに、対象物の表側及び裏側に順次物理・化学的な変化を生じさせることができる。
本発明の好ましい実施形態によれば、レーザー光のエネルギー密度が対象物に物理・化学的変化を生じさせる閾値よりも高い領域が対象物の裏側表面近傍に位置するように前記レーザー光を裏側表面またはそのさらに外に集光させる過程に先立って、レーザー光のエネルギー密度が対象物に物理・化学的変化を生じさせる閾値よりも高い領域が対象物の裏側表面よりも外に位置するようにレーザー光を集光させる過程を有する方法を提案する。
上記の方法によれば、対象物の裏側の外から次第に裏側表面近傍に向けて加工領域が近づくので、不用意に対象物の内部を物理・化学的に変化させてしまうことが無い。
本発明はまた、レーザー光源と集光装置とを備えたレーザー装置を備え、レーザー光に対して透明又は半透明な対象物の裏側、つまり、レーザー光が入射する側とは反対側、の表面に物理・化学的な変化を生じさせることができる装置であって、レーザー光のエネルギー密度が対象物に物理・化学的変化を生じさせる閾値よりも高い領域が対象物の裏側表面近傍に位置するように、レーザー光を裏側表面またはそのさらに外に集光させる装置を提案する。
本発明は、さらに、レーザー光源と集光装置とを備え、レーザー光のエネルギー密度が対象物に物理・化学的変化を生じさせる閾値よりも高い領域を対象物の表側表面近傍及び裏側表面近傍に順次位置させることができるレーザー装置を提案する。
本発明は、さらに、レーザー光源と集光装置とを備え、レーザー光のエネルギー密度が対象物に物理・化学的変化を生じさせる閾値よりも高い領域を対象物の表側表面外側および裏側表面外側から、それぞれ表側表面近傍及び裏側表面近傍に順次移動させることができるレーザー装置を提案する。
本発明の好ましい実施形態を、図面を参照しながら以下に説明する。以下の説明と図面は、本発明の理解を助けるために記載するもので、本発がこれらの実施例に限定されるものではないことは当然である。
図1は、本発明に係るレーザー装置とレーザー処理方法を用いて、透明又は半透明な材料からなる対象物のレーザー光の照射側から見て裏側の表面を加工する工程を模式的に示したものである。
レーザー光供給装置100から供給されたフェムト秒パルスレーザーのようなレーザー光130は、集光レンズ110によって屈折し、当該レーザー光に対して透明又は半透明な対象物120の裏側で裏側表面から離れた位置140(ここでは仮に焦点と称することにする)でその半径が最も小さくなる。
図2は、対象物120と焦点140近傍におけるレーザー光の集中の様子を拡大して示すものである。焦点140近傍では、斜線で示すラグビーボール状の領域150においてレーザー光のエネルギー密度が対象物に物理・化学的変化を生じさせる閾値よりも高くなっている。閾値を超える領域と称することにする当該領域150は、対象物の裏側の表面にわずかに接しており、このことは対象物の裏側表面に物理・化学的な変化が生じることを意味している。レーザー光130は対象物の表側表面から入射してその内部を通過しているが、対象物の裏側表面近傍以外ではエネルギー密度が低いために対象物に物理・化学的な変化が発生しない。ここで物理・化学的変化とは、材料の破壊、蒸発、分解、改質、切断、加工であるが、以下の記載では記載を簡潔にするために単に加工と称することにする。
図2に示すように閾値を超える領域が対象物の裏側表面にわずかに接する位置関係を保持したままレーザー光の当該領域を図中白抜きの矢印で示すように、対象物の裏側表面と平行に移動させることによって、任意の形状に加工することができる。さらに、当該領域を対象物の裏側表面方向に移動させれば、対象物の内部に向かって加工を進めることができる。
また、上述の加工を行う前後にレーザー光のエネルギーレベルが閾値を超える領域を対象物の表側表面に位置させて対象物の表面を加工し、次に、上述の方法によって対象物の裏側表面を加工すれば、1つのレーザー装置によって対象物の表と裏とを加工することができる。
さらに、レーザー光のエネルギーレベルが閾値を超える領域が対象物の加工表面と接するように位置調整を行うに当って、まず、当該領域が対象物の外部になるように位置を決定し、次に、対象物の状態を観測しながら徐々に対象物に近づけることによって、不用意に対象物の内部を損傷させることが無い。
上記の実施例では、主としてフェムト秒パルスレーザーを用いた対象物の加工を念頭に本発明を説明したが、本発明はフェムト秒パルスレーザーに限定されるわけではなく、また、いわゆる加工に限定されるわけではない点は当業者に容易に理解されるはずである。
本発明に基づいて対象物にレーザー光を照射する状態を模式的に示した図。 図1に示した状態において、レーザー光の集光位置近傍と対象物との位置関係を示す拡大図。
符号の説明
100 レーザー光供給装置
110 集光レンズ
120 レーザー光に対して透明又は半透明な対象物
130 レーザー光の軌跡
140 レーザー光の集光位置
150 レーザー光のエネルギー密度が閾値を超える領域
160 加工位置

Claims (6)

  1. レーザー光源と集光装置とを備えたレーザー装置を用いてレーザー光に対して透明又は半透明な対象物の裏側表面に物理・化学的な変化を生じさせる方法であって、レーザー光のエネルギー密度が対象物に物理・化学的変化を生じさせる閾値よりも高い領域が対象物の裏側表面近傍に位置するように、レーザー光を裏側表面またはそのさらに外に集光させる過程を含むレーザー光による対象物の処理方法。
  2. さらに、レーザー光のエネルギー密度が対象物に物理・化学的変化を生じさせる閾値よりも高い領域が対象物の表側表面近傍に位置するように、レーザー光を対象物の表側表面またはそのさらに外に集光させる過程を有する請求項1に記載の方法。
  3. さらに、レーザー光のエネルギー密度が対象物に物理・化学的変化を生じさせる閾値よりも高い領域が対象物の表面よりも外に位置するようにレーザー光を集光させ、当該領域を次第に対象物に近づける過程を有する請求項1又は2のいずれかに記載の方法。
  4. レーザー光源と集光装置とを備えたレーザー装置を備え、レーザー光に対して透明又は半透明な対象物の裏側、すなわち、レーザー光が入射する側とは反対側、の表面に物理・化学的な変化を生じさせることができる装置であって、レーザー光のエネルギー密度が対象物に物理・化学的変化を生じさせる閾値よりも高い領域を対象物の裏側表面近傍に位置させることができるレーザー装置。
  5. レーザー光のエネルギー密度が対象物に物理・化学的変化を生じさせる閾値よりも高い領域を対象物の表側表面近傍及び裏側表面近傍に順次位置させることができる請求項4に記載のレーザー装置。
  6. 物理・化学的変化を生じさせる閾値よりも高い領域を対象物の表側表面外側および裏側表面外側から、それぞれ表側表面近傍及び裏側表面近傍に移動させることができる請求項4又は5のいずれかに記載のレーザー装置。
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