JP2005301314A - 液晶表示装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 半透過反射型液晶表示装置において、明るくコントラストが高く、さらには広視野角の表示を得ることが可能な液晶表示装置を提供する。
【解決手段】 本発明の液晶表示装置は、初期配向状態が垂直配向の液晶層50を用いた垂直配向モードを採用しており、1つのドット内で透過表示領域Tが反射表示領域Rの周囲を取り囲んで設けられ、反射表示領域Rにおける液晶層50の層厚を透過表示領域Tにおける液晶層50の層厚よりも小さくするための絶縁膜21が、ドット中央部の反射表示領域Rに対応する領域に設けられている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、液晶表示装置および電子機器に関し、特に反射モードと透過モードの双方で表示を行う半透過反射型の液晶表示装置において、高コントラスト、広視野角の表示が得られる技術に関するものである。
反射型の液晶表示装置は、バックライト等の光源を持たないために消費電力が小さく、従来から種々の携帯電子機器などに多用されている。ところが、反射型の液晶表示装置は、太陽光や照明光などの外光を利用して表示を行うため、暗い場所では表示を視認するのが難しいという問題があった。そこで、明るい場所では通常の反射型液晶表示装置と同様に外光を利用し、暗い場所ではバックライト等の内部の光源により表示を視認可能にした液晶表示装置が提案されている。つまり、この液晶表示装置は、反射型と透過型を兼ね備えた表示方式を採用しており、周囲の明るさに応じて反射モード、透過モードのいずれかの表示方式に切り替えることにより、消費電力を低減しつつ周囲が暗い場合でも明瞭な表示を行うことができるものである。以下、本明細書では、この種の液晶表示装置のことを「半透過反射型液晶表示装置」という。
このような半透過反射型液晶表示装置としては、上基板と下基板との間に液晶層が挟持された構成を備えるとともに、例えばアルミニウム等の金属膜に光透過用の窓部を形成した反射膜を下基板の内面に備え、この反射膜を半透過反射膜として機能させる液晶表示装置が提案されている。この場合、反射モードでは上基板側から入射した外光が、液晶層を通過した後に下基板の内面の反射膜で反射され、再び液晶層を通過して上基板側から出射され、表示に寄与する。一方、透過モードでは下基板側から入射したバックライトからの光が、反射膜の窓部から液晶層を通過した後、上基板側から外部に出射され、表示に寄与する。したがって、反射膜の形成領域のうち、窓部が形成された領域が透過表示領域、その他の領域が反射表示領域となっている。
ところで、液晶の配向モードには、電圧無印加状態で液晶分子が基板面に略平行で基板に垂直な方向にねじれた配向を持つツイステッド・ネマティック(Twisted Nematic,以下、TNと略記する)モードと、液晶分子が垂直に配向した垂直配向モードとがある。信頼性等の面から従来はTNモードが主流であったが、垂直配向モードがいくつかの優れた特性を持っていることから、垂直配向モードの液晶装置が注目されてきた。
例えば、垂直配向モードでは、液晶分子が基板面に対して垂直に配列された状態(法線方向から見た光学的リターデーションが無い)を黒表示として用いるため、黒表示の質が良く、高いコントラストが得られる。また、正面コントラストに優れる垂直配向型LCDでは、一定のコントラストが得られる視角範囲は水平配向モードのTN液晶に比較して広くなる。さらに、画素内の液晶の配向方向を分割する配向分割(マルチドメイン)の技術を採用すれば、極めて広い視野角を得ることができる。
上記構成の半透過反射型液晶表示装置において、例えば液晶層の厚さをd、液晶の屈折率異方性をΔn、これらの積算値として示される液晶のリタデーションをΔn・dとすると、反射表示領域における液晶のリタデーションは、入射光が液晶層を2回通過してから観測者に到達するので2×Δn・dで示される。一方、透過表示領域における液晶のリタデーションは、バックライトからの光が1回のみ液晶層を通過するので1×Δn・dとなる。
このように反射表示領域と透過表示領域とにおいてリタデーションの値が異なる構造でありながら、液晶層の液晶分子の配向制御を行う場合には、従来から各表示モードで同じ駆動電圧で液晶に電界を印加して配向制御を行っている。この場合、液晶において表示形態の異なる状態、換言すると、透過型表示領域と反射型表示領域においてリタデーションの異なる状態の液晶を同一の駆動電圧で配向させたのでは高コントラストの表示を得ることができないという問題があった。この問題を解決すべく、透過型表示領域と反射型表示領域において液晶層の厚みを変えた構造の液晶表示装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開平11−242226号公報
上述したように、垂直配向モードを用いることも高コントラスト化を図る一つの手法であり、半透過反射型液晶表示装置に垂直配向モードを組み合わせて液晶表示装置を構成したいという要求もある。しかしながら、上記反射、透過の両表示モードにおけるリタデーション差によるコントラスト低下の問題、垂直配向モードにおける配向制御の問題および配向分割の問題等、解決すべき問題があり、実現に到っていないのが現状である。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、半透過反射型液晶表示装置において、明るくコントラストが高く、さらには広視野角の表示を得ることが可能な
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、半透過反射型液晶表示装置において、反射、透過両表示モードにおけるリタデーション差によるコントラスト低下の問題を解消できるとともに、垂直配向モードにおける液晶分子の配向方向が制御できないことによる表示不良を抑制でき、その結果、表示品位に優れた液晶表示装置を実現することができる。また、絶縁膜の配置によっては配向分割構造を実現することができ、広視野角化を図ることができる。
液晶表示装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の液晶表示装置は、一対の基板間に垂直配向モードの液晶層を挟持してなり、1つのドット領域内に透過表示を行う透過表示領域と反射表示を行う反射表示領域とが個別に設けられ、前記一対の基板のうちの少なくとも一方の基板と前記液晶層との間には、前記反射表示領域における前記液晶層の層厚を前記透過表示領域における前記液晶層の層厚より小さくする絶縁膜が少なくとも前記反射表示領域に設けられた液晶表示装置であって、前記反射表示領域と透過表示領域との間には、前記絶縁膜の膜厚の連続的な変化によって生じた傾斜面を備えた傾斜領域が配置され、前記一対の基板のうちの他方の基板には、前記一つのドット領域内において、前記透過表示領域に前記液晶層の配向方向を制御する構造物が配置されていることを特徴とする。
本発明の液晶表示装置は、半透過反射型液晶表示装置に垂直配向モードの液晶を組み合わせたものである。近年、半透過反射型液晶表示装置において、上述の反射、透過両表示モードにおけるリタデーション差によるコントラスト低下の問題を解消するために、例えば下基板上の反射表示領域内に所定の厚みを有する絶縁膜を液晶層側に向けて突出するように形成することによって、反射表示領域と透過表示領域とで液晶層の厚みを変えた構造のものが提案されている。この種の液晶表示装置の発明は本出願人も既に多数出願している。この構成によれば、絶縁膜の存在によって反射表示領域の液晶層の厚みを透過表示領域の液晶層の厚みよりも小さくすることができるので、反射表示領域におけるリタデーションと透過表示領域におけるリタデーションを充分に近づける、もしくは略等しくすることができ、これによりコントラストの向上を図ることができる。
そこで、本発明者らは、上記の絶縁膜を備えた液晶表示装置に垂直配向モードの液晶層を組み合わせることによって、垂直配向モードの液晶における電界印加時の配向方向を制御できることを見い出した。すなわち、垂直配向モードを採用した場合には一般にネガ型液晶を用いるが、初期配向状態で液晶分子が基板面に対して垂直に立っているものを、電界印加により倒すわけであるから、何も工夫をしなければ(プレチルトが付与されていなければ)液晶分子の倒れる方向を制御できず、配向の乱れ(ディスクリネーション)が生じて光抜け等の表示不良が生じ、表示品位を落としてしまう。そのため、垂直配向モードの採用にあたっては、電界印加時の液晶分子の配向方向の制御が重要な要素となる。そこで、上記の絶縁膜を備えた液晶表示装置においては、絶縁膜が液晶層に向けて突出しており、いわば絶縁膜が突起物となるので、液晶分子が初期状態で垂直配向を呈した上でこの突起物の形状に応じたプレチルトを持つことになる。この作用により、液晶分子の電界印加時の配向方向を制御することができるので、光抜け等の表示不良がなく、コントラストの高い表示を実現することができる。
すなわち、本発明の構成によれば、垂直配向モードの半透過反射型液晶表示装置に絶縁膜を備えることにより、従来、半透過反射型液晶表示装置の根本的な問題であった反射、透過両表示モードにおけるリタデーション差によるコントラスト低下の問題を解消できるのと同時に、垂直配向モードにおける液晶分子の配向方向が制御できないことによる表示不良を抑制することができる。その結果、垂直配向モードの利点と半透過反射型の利点の双方を生かすことができ、表示品位に優れた液晶表示装置を実現することができる。
また、1つのドット領域内における透過表示領域と反射表示領域の配置は任意に設定することができるが、特に、透過表示領域を反射表示領域の周囲を取り囲むように設け、絶縁膜をドット中央部の反射表示領域に対応する領域に設けることが望ましい。
この観点から、本発明の他の液晶表示装置は、一対の基板間に液晶層を挟持してなり、1つのドット領域内に透過表示を行う透過表示領域と反射表示を行う反射表示領域とが個別に設けられた液晶表示装置であって、前記一対の基板のうちの少なくとも一方の基板と前記液晶層との間には、前記反射表示領域と前記透過表示領域との前記液晶層の層厚を膜厚によって異ならせる絶縁膜が少なくとも前記反射表示領域に設けられ、前記1つのドット領域において該ドット領域の中央部の前記液晶層の層厚が周辺部より小さく設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、例えば反射表示領域が1つのドット領域内の中央に矩形状に形成されるとともにその内部に矩形状の絶縁膜が形成され、その周囲に透過表示領域が形成されているとすると、ドット領域中央の絶縁膜を中心として液晶分子の配向方向が矩形の各辺と垂直な4方向に規定されるようになる。その結果、1ドット領域の中に4つの異なる配向方向を持つ領域ができ、配向分割構造を実現することができるので、広視野角化を図ることができる。
もしくは、上の構成とは逆に、前記一対の基板のうちの少なくとも一方の基板と前記液晶層との間には、前記反射表示領域と前記透過表示領域との前記液晶層の層厚を、自身の膜厚によって異ならせる絶縁膜が少なくとも前記反射表示領域に設けられ、前記1つのドット領域において該ドット領域の周辺部の前記液晶層の層厚が中央部より小さく設定された構成としても良い。より具体的には、1つのドット内で反射表示領域が透過表示領域の周囲を取り囲んで設けられ、ドット周辺部の反射表示領域に対応する領域に絶縁膜が設けられた構成である。
この構成によれば、例えば透過表示領域が1つのドット領域内の中央に矩形状に形成されるとともにその外側に矩形枠状の絶縁膜が形成され、その周囲に反射表示領域が形成されているとすると、ドット領域周辺部の絶縁膜から中心に向けて液晶分子の配向方向が矩形枠の各辺と垂直な4方向に規定されるようになる。その結果、上記構成の場合と同様、1ドット領域の中に4つの異なる配向方向を持つ領域ができ、配向分割構造を実現することができるので、広視野角化を図ることができる。
また、前記絶縁膜が、反射表示領域と透過表示領域との境界付近において、自身の膜厚が連続的に変化すべく傾斜面を備えた傾斜領域を含むことが望ましい。
反射表示領域と透過表示領域との境界付近にあたる絶縁膜の端部は、階段状の段差を有していてもよいが、その場合、反射表示領域と透過表示領域との境界付近で上記の段差に起因して液晶層厚が急激に変化するため、液晶の配向乱れが生じ、表示に悪影響を及ぼす恐れがある。その点、絶縁膜に自身の膜厚が連続的に変化するような傾斜面を形成しておけば、絶縁膜の傾斜面の位置に応じて液晶の配向状態も連続的に変化するので、大きな配向の乱れが生じることがなく、表示不良を回避することができる。また、上述したように絶縁膜が矩形状であったとすると、傾斜面も互いに直交する4方向に傾くこととなり、傾斜面の存在によって配向分割構造をより円滑に形成することができる。
また、前記絶縁膜が設けられた側の基板に液晶層を駆動するための電極を設け、前記絶縁膜の傾斜面の少なくとも一部に、前記電極が存在しない電極非形成領域を設ける構成としても良い。
上述したように、本発明の構成においては、液晶層に向けて突出する突起物となる絶縁膜を設けただけでも配向方向の制御を成し遂げることはできるが、絶縁膜の傾斜面の少なくとも一部に電極が存在しない電極非形成領域を設けると、双方の基板上の電極間に発生する電界(ポテンシャル線)が電極非形成領域の近傍で歪み、この歪んだ電界の作用によって液晶分子の配向方向の制御をさらに容易に実現することができる。
仮に、1ドットの中央部が矩形状の反射表示領域、周辺部が透過表示領域であり、反射表示領域と透過表示領域との境界にあたる絶縁膜の傾斜領域に矩形枠状の電極非形成領域を設けたとすると、反射表示領域の電極と透過表示領域の電極とが完全に分離してしまい、双方に同一の駆動電圧を同時に印加するのが困難になってしまう。そこで、電極非形成領域の両側に設けられた反射表示領域の電極と透過表示領域の電極を、これら電極と同層からなる接続部を介して電気的に接続する構成とするのが好ましい。もしくは、反射表示領域の電極と透過表示領域の電極を、これら電極と異なる層からなる接続部を介して電気的に接続する構成とするのが好ましい。この構成とすれば、反射表示領域の電極と透過表示領域の電極に容易に同一の駆動電圧を同時に印加することができる。
また、前記一方の基板を画素電極およびスイッチング素子を備えた素子基板とし、前記他方の基板を共通電極および前記絶縁膜を備えた対向基板とした場合、前記一方の基板上の前記画素電極と前記スイッチング素子とを電気的に接続するコンタクトホールを、前記傾斜領域と平面的に重ならない位置に配置することが望ましい。
画素電極と前記スイッチング素子とを電気的に接続するコンタクトホールは、片方の基板の上層側に形成されるため、コンタクトホールの部分は画素電極が窪んだ状態となるのが普通である。そこで、上記の構成とした場合、画素電極の窪みによって、電極非形成領域の近傍で歪んだ電界がさらに歪むようになり、液晶分子の配向制御を更に容易にすることができる。
さらに、一対の基板のうちの一方の基板上に液晶層を駆動するための電極と絶縁膜とを設け、他方の基板上に液晶層を駆動するための電極を設けた場合、他方の基板側に設けた電極は、絶縁膜の傾斜領域の外側に窓部を有していることが望ましい。
上述したように、本発明の構成においては、液晶層に向けて突出する突起物となる絶縁膜を設けただけでも配向方向の制御を成し遂げることはできるが、絶縁膜に相対する他方の基板上の電極に、絶縁膜の傾斜領域の外側に位置するように窓部を設けると、結局のところ、窓部の部分には電極が存在しないので、双方の基板上の電極間に発生する電界は斜めに傾き、この斜め電界の作用によって液晶分子の配向方向の制御をさらに円滑に実現することができる。
また、上記絶縁膜が傾斜面を有している場合、基板面に対する前記絶縁膜の傾斜面の傾斜角が5°ないし50°の範囲にあることが望ましい。なお、傾斜面は平面状であっても曲面状であってもよい。そして、ここで言う「傾斜面の傾斜角」とは、図13に示すように、絶縁膜101の平坦部の層厚をhとした場合、傾斜領域の層厚がh/2となる位置における傾斜面101aの接線Sと基板面102(平坦面)とのなす角度θのことである。
傾斜角が5°未満であると、なだらかな傾斜面となるので、傾斜領域の寸法が大きくなり、リタデーションが中途半端な値になる部分が多すぎることで光学的なロスが大きくなってしまう。一方、傾斜角が50°を越えると、切り立った傾斜面となるので、非選択電圧印加時にこの傾斜面に対して液晶分子が垂直配向することで平坦面上の液晶分子との間でディスクリネーションが生じる。その結果、黒浮き(光漏れ)が生じ、コントラストの低下を招く。よって、傾斜角は5°ないし50°の範囲にあることが望ましい。
また、1つのドット領域内における前記絶縁膜の輪郭は、特に限定されるものではないが、正多角形もしくは円形とすれば、液晶分子は1つのドット領域の中で各方向に対して均等に配向分割される。その結果、コントラストが良好となる視野角を等方的に広げることができる。
さらに、前記一方の基板および前記他方の基板に対して円偏光を入射させるための円偏光入射手段を備えることによって、反射表示、透過表示ともに良好な表示を行うことができる。
本発明の電子機器は、上記本発明の液晶表示装置を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、使用環境によらずに明るく、コントラストが高く、広視野角の液晶表示部を備えた電子機器を提供することができる。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態を図1〜図3を参照して説明する。
本実施の形態の液晶表示装置は、スイッチング素子として薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor, 以下、TFTと略記する)を用いたアクティブマトリクス型の液晶表示装置の例である。
図1は本実施の形態の液晶表示装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に配置された複数のドットの等価回路図、図2はTFTアレイ基板の相隣接する複数のドットの構造を示す平面図、図3は同、液晶装置の構造を示す断面図であって、図2のA−A’線に沿う断面図である。なお、以下の各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならせてある。
本実施の形態の液晶表示装置において、図1に示すように、画像表示領域を構成するマトリクス状に配置された複数のドットには、画素電極9と当該画素電極9を制御するためのスイッチング素子であるTFT30がそれぞれ形成されており、画像信号が供給されるデータ線6aが当該TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給されるか、あるいは相隣接する複数のデータ線6aに対してグループ毎に供給される。また、走査線3aがTFT30のゲートに電気的に接続されており、複数の走査線3aに対して走査信号G1、G2、…、Gmが所定のタイミングでパルス的に線順次で印加される。また、画素電極9はTFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけオンすることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。
画素電極9を介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、後述する共通電極との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能にする。ここで、保持された画像信号がリークすることを防止するために、画素電極9と共通電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70が付加されている。なお、符号3bは容量線である。
次に、図2に基づいて、本実施の形態の液晶装置を構成するTFTアレイ基板の平面構造について説明する。
図2に示すように、TFTアレイ基板上に、複数の矩形状の画素電極9(点線部9Aにより輪郭を示す)がマトリクス状に設けられており、画素電極9の縦横の境界に各々沿ってデータ線6a、走査線3aおよび容量線3bが設けられている。本実施の形態において、各画素電極9および各画素電極9を囲むように配設されたデータ線6a、走査線3a、容量線3b等が形成された領域の内側が一つのドット領域であり、マトリクス状に配置された各ドット領域毎に表示が可能な構造になっている。
データ線6aは、TFT30を構成する、例えばポリシリコン膜からなる半導体層1aのうち、後述のソース領域にコンタクトホール5を介して電気的に接続されており、画素電極9は、半導体層1aのうち、後述のドレイン領域にコンタクトホール8を介して電気的に接続されている。また、半導体層1aのうち、チャネル領域(図中左上がりの斜線の領域)に対向するように走査線3aが配置されており、走査線3aはチャネル領域に対向する部分でゲート電極として機能する。
容量線3bは、走査線3aに沿って略直線状に延びる本線部(すなわち、平面的に見て、走査線3aに沿って形成された第1領域)と、データ線6aと交差する箇所からデータ線6aに沿って前段側(図中上向き)に突出した突出部(すなわち、平面的に見て、データ線6aに沿って延設された第2領域)とを有する。そして、図2中、右上がりの斜線で示した領域には、複数の第1遮光膜11aが設けられている。
より具体的には、第1遮光膜11aは、各々、半導体層1aのチャネル領域を含むTFT30をTFTアレイ基板側から見て覆う位置に設けられており、さらに、容量線3bの本線部に対向して走査線3aに沿って直線状に延びる本線部と、データ線6aと交差する箇所からデータ線6aに沿って隣接する後段側(すなわち、図中下向き)に突出した突出部とを有する。第1遮光膜11aの各段(画素行)における下向きの突出部の先端は、データ線6a下において次段における容量線3bの上向きの突出部の先端と重なっている。この重なった箇所には、第1遮光膜11aと容量線3bとを相互に電気的に接続するコンタクトホール13が設けられている。すなわち、本実施の形態では、第1遮光膜11aは、コンタクトホール13によって前段あるいは後段の容量線3bに電気的に接続されている。
図2に示すように、一つのドット領域の中央部には矩形状の反射膜20が形成されており、この反射膜20が形成された領域が反射表示領域Rとなり、その周辺の反射膜20が形成されていない領域が透過表示領域Tとなる。また、平面視した際に反射膜20の形成領域を内部に含むように矩形状の絶縁膜21が形成されている。
次に、図3に基づいて本実施の形態の液晶表示装置の断面構造について説明する。図3は図2のA−A’線に沿う断面図であるが、本発明はドット中央部の絶縁膜の構成に特徴があり、TFTやその他の配線等の断面構造は従来のものと変わらないため、TFTや配線部分の図示および説明は省略する。
図3に示すように、TFTアレイ基板10とこれに対向配置された対向基板25との間に初期配向状態が垂直配向をとる液晶からなる液晶層50が挟持されている。TFTアレイ基板10は、石英、ガラス等の透光性材料からなる基板本体10Aの表面にアルミニウム、銀等の反射率の高い金属膜からなる反射膜20が形成されている。上述したように、反射膜20の形成領域が反射表示領域Rとなり、反射膜20の非形成領域が透過表示領域Tとなる。
反射表示領域R内に位置する反射膜20の上に反射表示用のカラーフィルターを構成する色素層22Rが設けられ、透過表示領域T内に位置する基板上には透過表示用のカラーフィルターを構成する色素層22Tが設けられている。一般に半透過反射型の液晶表示装置においては、反射表示では光がカラーフィルターを2回透過するのに対し、透過表示では1回しか透過しないため、反射表示と透過表示とで表示色の彩度が異なるという問題がある。そこで、反射表示領域と透過表示領域とでカラーフィルターの色素層の色純度を変え、反射表示と透過表示で表示色のバランスを改善する技術が本出願人から提案されている。上述の反射表示用カラーフィルター、透過表示用カラーフィルターの各色素層はこの技術を採用したものである。
反射表示用カラーフィルター、透過表示用カラーフィルターの色素層22R,22Tの上には反射表示領域Rに対応する位置に絶縁膜21が形成されている。絶縁膜21は例えば膜厚が2〜3μm程度のアクリル樹脂等の有機膜からなり、反射表示領域Rと透過表示領域Tとの境界付近において、自身の層厚が連続的に変化するべく傾斜面21aを備えた傾斜領域Kを有している。絶縁膜21が存在しない部分の液晶層50の厚みが4〜6μm程度であるから、反射表示領域Rにおける液晶層50の厚みは透過表示領域Tにおける液晶層50の厚みの約半分となる。つまり、絶縁膜21は、自身の膜厚によって反射表示領域Rと透過表示領域Tとの液晶層50の層厚を異ならせる液晶層厚制御層として機能するものである。また、カラーフィルターの色素層22R,22Tの表面と絶縁膜21の傾斜面21aとのなす角度θは5°〜50°程度である。本実施の形態の場合、絶縁膜21の上部の平坦面の縁と反射膜20(反射表示領域)の縁とが略一致しており、傾斜領域Kは透過表示領域Tに含まれることになる。
そして、絶縁膜21の表面を含むTFTアレイ基板10の表面には、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide, 以下、ITOと略記する)等の透明導電膜からなる画素電極9、ポリイミド等からなる配向膜23が形成されている。
一方、対向基板25側は、ガラスや石英等の透光性材料からなる基板本体25A上に、ITO等の透明導電膜からなる共通電極31、ポリイミド等からなる配向膜33が形成されている。TFTアレイ基板10、対向基板25の双方の配向膜23,33には、ともに垂直配向処理が施されている。
また、図示は省略したが、TFTアレイ基板10の外面側に円偏光板が設けられ、対向基板25の外面側にも円偏光板が設けられている。
本実施の形態の液晶表示装置によれば、反射表示領域Rに絶縁膜21を設けたことによって反射表示領域Rの液晶層50の厚みを透過表示領域Tの液晶層50の厚みの略半分と小さくすることができるので、反射表示領域Rにおけるリタデーションと透過表示領域Tにおけるリタデーションを略等しくすることができ、これによりコントラストの向上を図ることができる。さらに、絶縁膜21が液晶層50に向けて突出しており、絶縁膜21が突起物となるので、図3に液晶分子50Bを模式的に示したように、液晶分子50Bが初期状態で垂直配向を呈した上でこの突起物の形状に応じたプレチルトを持つことになる。この作用により、液晶分子50Bの電界印加時の配向方向を制御することができるので、光抜け等の表示不良がなく、コントラストの高い表示を実現することができる。
すなわち、本実施の形態の構成によれば、垂直配向モードの半透過反射型液晶表示装置に絶縁膜21を備えることにより、反射、透過両表示モードにおけるリタデーション差によるコントラスト低下の問題を解消できるのと同時に、垂直配向モードにおける液晶分子の配向方向が制御できないことによる表示不良を抑制することができる。その結果、垂直配向モードの利点と半透過反射型の利点の双方を生かすことができ、表示品位に優れた液晶表示装置を実現することができる。
また、本実施の形態の場合、一つのドット領域の中央部に矩形状の反射表示領域Rを設け、矩形状の絶縁膜21をドット領域の中央部の反射表示領域Rに対応する個所に設けているので、ドット中央の絶縁膜21を中心として液晶分子の配向方向が矩形の各辺と垂直な4方向に規定されるようになる。その結果、1つのドット領域の中に4つの異なる配向方向を持つ領域(ドメイン)ができ、配向分割構造を実現することができるので、広視野角化を図ることができる。
さらに、絶縁膜21が反射表示領域Rと透過表示領域Tとの境界付近において傾斜領域Kを有しており、絶縁膜21の傾斜面21aの位置に応じて液晶分子50Bの配向状態も連続的に変化するので、大きな配向の乱れが生じることがなく、表示不良を回避することができる。また、絶縁膜21の傾斜面21aも互いに直交する4方向に傾くこととなり、傾斜面21aの存在によって配向分割構造を円滑に形成することができる。
[第2の実施の形態]
以下、本発明の第2の実施の形態を図4、図5を参照して説明する。
本実施の形態の液晶表示装置の基本構成は第1の実施の形態と全く同様であり、共通電極に配向制御用の窓部を設けた点のみが異なっている。よって、図4、図5において図2、図3と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施の形態の場合、図4、図5に示すように、TFTアレイ基板10側の構成は第1の実施の形態と何も変わるところはないが、対向基板25上の共通電極31に窓部31Mが設けられている。窓部31Mは、一つのドットに2個設けられており、平面的にはデータ線6aに沿う方向に細長い矩形状に形成されている。また、窓部31Mは絶縁膜21の傾斜領域Kの外側にあたる位置に形成されている。
第1の実施の形態で述べたように、本発明の構成においては、液晶層に向けて突出する突起物となる絶縁膜を設けただけでも配向方向の制御を成し遂げることはできる。しかしながら、本実施の形態のように、絶縁膜21に相対する対向基板25上の共通電極31に絶縁膜21の傾斜領域Kの外側に位置するように窓部31Mを設けると、窓部31Mの部分には電極が存在しないので、双方の基板上の電極間に発生する電界は斜めに傾き、この斜め電界の作用によって液晶分子50Bの配向方向の制御をさらに円滑に実現することができる。図5の液晶層50中に示した破線はポテンシャル線であり、液晶分子50Bはポテンシャル線に沿って配向するため、絶縁膜21によりディスクリネーションが発生することなく、スムーズに配向する。
なお、窓部の形状は図4に示したものに限るものではなく、例えば4方向のドメインに対応させて矩形環状に形成してもよい。ただしその場合、窓部の内側と外側が一つの電極として電気的に接続されている必要があるため、完全に連続した矩形環状ではなく、任意の個所で窓部の内側と外側が繋がっていることが望ましい。
[第3の実施の形態]
以下、本発明の第3の実施の形態を図6を参照して説明する。
本実施の形態の液晶表示装置の基本構成は第1、第2の実施の形態と全く同様であり、絶縁膜の位置のみが異なっている。よって、図6において図3、図5と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
第1、第2の実施の形態の場合、一つのドットの中央部に絶縁膜21が設けられていたのに対し、本実施の形態の場合、図6に示すように、一つのドットの一端側に絶縁膜21が配置されている。これに対応して、窓部31Mは、一つのドットに対して1個だけ設けられており、絶縁膜21の傾斜領域Kの外側に配置されている。
本実施の形態においては、絶縁膜21がドットの中央に位置していないため、第1、第2の実施の形態の如く、1つのドット内に略均等に4つのドメインが形成されるように液晶分子50Bの配向が制御されるわけではない。しかしながら、反射、透過両表示モードにおけるリタデーション差によるコントラスト低下の問題を解消できるとともに、垂直配向モードにおける液晶分子の配向方向が制御できないことによる表示不良を抑制でき、表示品位に優れた液晶表示装置を実現できるという点で第1、第2の実施の形態と同様の効果を奏することができる。また、本実施の形態でも第2の実施の形態と同様、窓部31Mが形成されているが、図6の液晶層50中に示した破線はポテンシャル線であり、液晶分子50Bがポテンシャル線に沿って配向するため、絶縁膜21によりディスクリネーションが発生することなく、スムーズに配向する。
[第4の実施の形態]
以下、本発明の第4の実施の形態を図7、図8を参照して説明する。
図7はTFTアレイ基板の相隣接する複数のドットの構造を示す平面図、図8は同、液晶装置の構造を示す断面図であって、図7のA−A’線に沿う断面図である。
本実施の形態の液晶表示装置の基本構成は第1〜第3の実施の形態と略同様であるが、反射表示領域Rと透過表示領域Tの位置関係が逆であることと、画素電極の形態が異なっている。図7、図8において図2、図3と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施の形態のTFTアレイ基板は、図7に示すように、一つのドット領域の周辺部には矩形枠状の反射膜20が形成されており、この反射膜20が形成された領域が反射表示領域Rとなり、その内側の反射膜20が形成されていない領域が透過表示領域Tとなる。つまり、第1〜第3の実施の形態では、一つのドット領域の内側が反射表示領域R、外側が透過表示領域Tであったのに対し、本実施の形態では逆になっている。また、平面視した際に反射膜20の形成領域を内部に含むように矩形枠状の絶縁膜21が形成されている。
また、断面構造については、図8に示すように、TFTアレイ基板10上にアルミニウム、銀等の反射率の高い金属膜からなる反射膜20が形成されている。上述したように、反射膜20の形成領域が反射表示領域Rとなり、反射膜20の非形成領域が透過表示領域Tとなる。反射表示領域R内に位置する反射膜20の上に反射表示用カラーフィルターを構成する色素層22Rが設けられ、透過表示領域T内に位置する基板上には透過表示用カラーフィルターを構成する色素層22Tが設けられている。反射表示用カラーフィルター、透過表示用カラーフィルターの各色素層22R,22Tの上には反射表示領域Rに対応する位置に絶縁膜21が形成されている。絶縁膜21は、反射表示領域Rと透過表示領域Tとの境界付近において、自身の層厚が連続的に変化する傾斜面21aを備えた傾斜領域Kを有している。本実施の形態の場合、絶縁膜21の上部の平坦面の縁と反射膜20(反射表示領域)の縁とが略一致しており、傾斜領域Kは透過表示領域Tに含まれる。
そして、絶縁膜21の表面を含むTFTアレイ基板10の表面には、ITO等の透明導電膜からなる画素電極9が形成されている。ただし、第1〜第3の実施の形態では一つのドット領域の全体にわたって画素電極9が形成されていたのに対し、本実施の形態では絶縁膜21の平坦面上には画素電極9が形成されているものの、傾斜面21a上には画素電極9が形成されておらず、電極非形成領域9Nとなっている。
これを平面的に見ると図7の通りであり、図7では画素電極9が存在している部分を右下がりの斜線で示している。すなわち、絶縁膜21は、ドット領域の中央部に四角錐台を逆さにした形状の凹部を有しており、その傾斜面21a上には画素電極9が形成されていない。よって、略矩形枠状の電極非形成領域9Nが設けられている。ところが、電極非形成領域9Nが矩形枠状であると、外側(反射表示領域R)の電極と内側(透過表示領域T)の電極が完全に分離してしまう。そこで、反射表示領域Rの画素電極9と透過表示領域Tの画素電極9が、これら電極と同層のITOからなる接続部9Cを介して電気的に接続されている。この構成により、反射表示領域R、透過表示領域Tの双方の画素電極9に対して同一の駆動電圧を同時に印加することができる。なお、接続部9Cを画素電極9とは異なる層で形成し、コンタクトホールを介して画素電極9と接続しても良い。また、図8に示すように、画素電極9および絶縁膜21の傾斜面21aを覆うように、ポリイミド等からなる配向膜23が基板全面に形成されている。
一方、対向基板25側は、ガラスや石英等の透光性材料からなる基板本体25A上に、ITO等の透明導電膜からなる共通電極31、ポリイミド等からなる配向膜33が形成されている。TFTアレイ基板10、対向基板25の双方の配向膜23,33には、ともに垂直配向処理が施されている。
本実施の形態においても、上記第1〜第3の実施の形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、上記実施の形態で述べたように、本発明の構成においては、液晶層に向けて突出する突起物となる絶縁膜21を設けただけでも配向方向の制御を成し遂げることはできる。しかしながら、本実施の形態においては、絶縁膜21の傾斜面21a上に画素電極9が存在しないので、双方の基板上の電極間に発生する電界はこの傾斜領域Kの近傍で歪み、この電界の歪みによって液晶分子50Bの配向方向の制御をさらに円滑に実現することができる。図8の液晶層50中に示した破線pはポテンシャル線であり、液晶分子50Bはポテンシャル線pに沿って配向するため、絶縁膜21によりディスクリネーションが発生することなく、スムーズに配向する。
[第5の実施の形態]
以下、本発明の第5の実施の形態を図9、図10を参照して説明する。
本実施の形態の液晶表示装置の基本構成は第4の実施の形態と全く同様であり、電極非形成領域の大きさのみが異なっている。よって、図9、図10において図7、図8と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
第4の実施の形態においては、絶縁膜21の傾斜面21a上の全体が電極非形成領域9Nであったのに対し、本実施の形態では、図9、図10に示すように、絶縁膜21の傾斜面21a上の一部のみがスリット状の電極非形成領域9Nとなっている。第4、第5の実施の形態ともに、電極非形成領域9Nを設けるのは、画素電極9のパターニング時にマスクパターンをこのような形状にしておけば良いだけなので、電極非形成領域9Nを設けないものと比べて特に製造工程上変わるところはない。
本実施の形態においても、絶縁膜21の傾斜面21a上に画素電極9が存在しない電極非形成領域9Nを設けているので、双方の基板上の電極間に発生する電界はこの領域で歪み、この電界の歪みによって液晶分子50Bの配向方向の制御をさらに円滑にすることができる、という第4の実施の形態と同様の効果を得ることができる。なお、第4、第5の実施の形態における電極非形成領域9Nの形状、形成位置等については、特に上記の例に限るものではなく、適宜変更が可能である。
[第6の実施の形態]
以下、本発明の第6の実施の形態を図11を参照して説明する。
本実施の形態の液晶表示装置の基本構成は第4の実施の形態と全く同様であり、絶縁膜の傾斜面の傾斜角を規定したのみである。よって、図11において図8と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
一つのドット領域において透過表示領域Tの面積が比較的広い場合(例えば透過表示領域Tの面積割合が50%以上)、図11に示すように、絶縁膜21の傾斜領域Kの下方にまで反射膜20を延在させ、絶縁膜21の傾斜領域Kを反射表示領域Rとする。なお、第4の実施の形態(図8)では絶縁膜21の傾斜領域Kの下方には反射膜20が形成されておらず、絶縁膜21の傾斜領域Kは透過表示領域Tとなっている。また、絶縁膜21の傾斜面21aの傾斜角θは略50°程度に規定されている。
傾斜領域Kは、透過表示領域T、反射表示領域Rのいずれとしても、リターデーションが中途半端な値となるので、この領域は表示品位を落とす要因となる。本実施の形態においては、この領域が反射表示領域Rに含まれるので、反射表示の品位は若干劣るものの、透過表示の表示品位が低下することはない。よって、どちらかと言えば、透過表示を重視した半透過反射型液晶表示装置に好適な構成である。
[第7の実施の形態]
以下、本発明の第7の実施の形態を図12を参照して説明する。
図12は、本実施の形態の液晶表示装置の構成を示す断面図である。図12において、図8等の上記実施の形態の断面図と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施の形態の液晶表示装置は、図12に示すように、TFTアレイ基板10とこれに対向配置された対向基板25との間に初期配向状態が垂直配向をとる液晶からなる液晶層50が挟持されている。対向基板25上に反射表示用カラーフィルターを構成する色素層22R、透過表示用カラーフィルターを構成する色素層22Tが設けられている。反射表示用カラーフィルター、透過表示用カラーフィルターの色素層22R,22Tの上には反射表示領域Rに対応する位置に絶縁膜21が形成されている。そして、絶縁膜21上および透過表示用カラーフィルターの色素層22T上に共通電極31が形成されている。本実施の形態の場合も絶縁膜21は傾斜面21aを有しているが、傾斜面21a上には共通電極31が形成されておらず、電極非形成領域31Nとなっている。
TFTアレイ基板10上には、TFT110が形成されている。TFT110は、ソース領域111s、ドレイン領域111d、チャネル領域111cを有する半導体層111と、ゲート絶縁膜112と、ゲート電極113とを有している。また、ソース領域111sにはソース線114(データ線)が接続され、ドレイン領域111dにはドレイン電極115が接続されている。そして、ドレイン電極115には、層間絶縁膜116に設けられたコンタクトホール117を介して画素電極9が接続されているが、本実施の形態においては、コンタクトホール117が対向基板25側の絶縁膜21の傾斜領域Kと平面的に重ならず、透過表示用カラーフィルターの色素層22T(平坦面)の下方にあたる位置に配置されている。
本実施の形態の場合、対向基板25側に設けられた絶縁膜21の形状効果により液晶分子50Bの配向が制御でき、絶縁膜21の傾斜面21a上に共通電極31を設けない電極非形成領域31Nを設けたことにより液晶分子50Bの配向がさらに制御できる。それに加えて、絶縁膜21の傾斜領域Kと平面的に重ならない平坦面に対応するTFTアレイ基板10上の領域にコンタクトホール117が配置されたことによって、液晶層50中に発生する電界はコンタクトホール117の近傍で歪み、この電界の歪みによって液晶分子50Bの配向方向の制御をさらに円滑に実現することができる。図12の液晶層50中に示した破線pはポテンシャル線であり、液晶分子50Bはポテンシャル線pに沿って配向するため、ディスクリネーションが発生することなく、スムーズに配向する。
[電子機器]
次に、本発明の上記実施の形態の液晶表示装置を備えた電子機器の具体例について説明する。
図14は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図14において、符号500は携帯電話本体を示し、符号501は上記液晶表示装置を用いた表示部を示している。
図15は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図15において、符号600は情報処理装置、符号601はキーボードなどの入力部、符号603は情報処理装置本体、符号602は上記液晶表示装置を用いた表示部を示している。
図16は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図16において、符号700は時計本体を示し、符号701は上記液晶表示装置を用いた表示部を示している。
図14〜図16に示す電子機器は、上記実施の形態の液晶表示装置を用いた表示部を備えているので、使用環境によらずに明るく、コントラストが高く、広視野角の液晶表示部を備えた電子機器をを実現することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば上記実施の形態ではTFTをスイッチング素子としたアクティブマトリクス型液晶表示装置に本発明を適用した例を示したが、薄膜ダイオード(Thin Film Diode,TFD)スイッチング素子としたアクティブマトリクス型液晶表示装置、パッシブマトリクス型液晶表示装置などに本発明を適用することも可能である。その他、各種構成要素の材料、寸法、形状等に関する具体的な記載は、適宜変更が可能である。
本発明の第1の実施の形態の液晶表示装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に配置された複数のドットの等価回路図である。 同、液晶表示装置を構成するTFTアレイ基板の相隣接する複数のドットの構造を示す平面図である。 同、液晶表示装置の構造を示す断面図であって、図2のA−A’線に沿う断面図である。 本発明の第2の実施の形態の液晶表示装置を構成するTFTアレイ基板の相隣接する複数のドットの構造を示す平面図である。 同、液晶表示装置の構造を示す断面図であって、図4のA−A’線に沿う断面図である。 本発明の第3の実施の形態の液晶表示装置の構造を示す断面図である。 本発明の第4の実施の形態の液晶表示装置を構成するTFTアレイ基板の相隣接する複数のドットの構造を示す平面図である。 同、液晶表示装置の構造を示す断面図であって、図7のA−A’線に沿う断面図である。 本発明の第5の実施の形態の液晶表示装置を構成するTFTアレイ基板の相隣接する複数のドットの構造を示す平面図である。 同、液晶表示装置の構造を示す断面図であって、図9のA−A’線に沿う断面図である。 本発明の第6の実施の形態の液晶表示装置の構造を示す断面図である。 本発明の第7の実施の形態の液晶表示装置の構造を示す断面図である。 本発明における絶縁膜の傾斜角を説明するための図である。 本発明の電子機器の一例を示す斜視図である。 本発明の電子機器の他の例を示す斜視図である。 本発明の電子機器のさらに他の例を示す斜視図である。
符号の説明
9・・・画素電極、10・・・TFTアレイ基板、20・・・反射膜、21・・・絶縁膜、21a・・・傾斜面、25・・・対向基板、31・・・共通電極、31M・・・ 窓部、50・・・液晶層、R・・・反射表示領域、T・・・透過表示領域

Claims (8)

  1. 一対の基板間に垂直配向モードの液晶層を挟持してなり、1つのドット領域内に透過表示を行う透過表示領域と反射表示を行う反射表示領域とが個別に設けられ、前記一対の基板のうちの少なくとも一方の基板と前記液晶層との間には、前記反射表示領域における前記液晶層の層厚を前記透過表示領域における前記液晶層の層厚より小さくする絶縁膜が少なくとも前記反射表示領域に設けられた液晶表示装置であって、
    前記反射表示領域と透過表示領域との間には、前記絶縁膜の膜厚の連続的な変化によって生じた傾斜面を備えた傾斜領域が配置され、前記一対の基板のうちの他方の基板には、前記一つのドット領域内において、前記透過表示領域に前記液晶層の配向方向を制御する構造物が配置されていることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記液晶層の配向方向を制御する構造物は、前記一つのドット領域内において、前記絶縁膜の前記傾斜領域の外側であって、前記反射表示領域の両側の前記透過表示領域に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記液晶層の配向方向を制御する構造物は、前記他方の基板側に設けられた電極の窓部であることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記液晶層の配向方向を制御する構造物は、前記他方の基板側に設けられた前記液晶層側に突出する突起物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
  5. 前記1つのドット領域において、該ドット中央部に前記反射表示領域が配置され、該反射表示領域に対応する領域に前記液晶層の層厚が周辺部より小さく設定する前記絶縁膜が設けられるとともに、前記1つのドット内で前記透過表示領域が前記反射表示領域の周囲を取り囲んで配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
  6. 前記反射表示領域に対応する領域に選択的に前記絶縁膜が設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
  7. 基板面に対する前記絶縁膜の傾斜面の傾斜角が5°ないし50°の範囲にあることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の液晶表示装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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