JP2005300767A - 異径微粒子団集積体の製造方法、異径微粒子団集積体及び異径微粒子団細線アレイ - Google Patents

異径微粒子団集積体の製造方法、異径微粒子団集積体及び異径微粒子団細線アレイ Download PDF

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Abstract

【課題】 特徴ある新規な構成の微粒子集積体と、その簡易かつ低コストな製造方法を提供する。
【解決手段】 下記の(a)/(b)に該当する2種又は3種以上の微粒子が特定された整数比の個数割合で分散されたコロイド液に対して、その液面に交差するように微粒子集積体の基板を縦向きに浸漬し、基板上に、前記2種又は3種以上の微粒子のそれぞれ1個ずつが特定の様式で結合又は会合した異径微粒子団が規則的に集積・配列した異径微粒子団層を自己組織的に形成させる。
(a)2種又は3種以上の微粒子が、それぞれ異なる粒径を持つ。
(b)2種又は3種以上の微粒子が、同径の微粒子に対しては少なくとも互いに結合性又は親和性を持たず、異径の微粒子に対しては互いに結合性又は親和性を持つ。
【選択図】 図4



Description

本発明は、異径微粒子団集積体の製造方法、異径微粒子団集積体及び異径微粒子団細線アレイに関する。更に詳しくは、本発明は、いわゆるフォトニック結晶や光学素子等として利用できる微粒子集積体であって、従来の面心立方構造(六方最密充填構造)に係るいわゆるfcc型(あるいはhcp型)ではない新規な結晶構造を持つ異径微粒子団集積体と、その簡易かつ低コストな製造方法と、そのうち特に微粒子集積体の形態としても新規である異径微粒子団細線アレイと、その製造方法とに関する。
近年、材料を微粒子化することにより発現する新たな特性の研究が盛んになり、更に、そのような微粒子を規則的に多数配列して得られる微粒子集積体の性能を利用する研究も行われている。
一方、周期的に多数配置した多重量子井戸において電子エネルギーの新たなバンド構造が生じるさまを、自然結晶の周期ポテンシャルが自然のバンド構造を生むのに因んで「人工結晶」と呼んでおり、例えば上記した微粒子集積体のように、特定の材料からなる微粒子を規則的に多数配列させることにより光の屈折率を周期的に変調した構造は「フォトニック結晶」と呼ばれている。フォトニック結晶は、レーザーや光の振動モードを人工的に制御すること等を目的とする光学素子への応用が考えられている。
微粒子集積体やその製造方法に関する従来技術としては、例えば、一定の基板上にプローブ等を用いて微粒子を1個ずつ並べる手法、半導体加工技術等の応用により基板に微細・精密な加工を加えて結果的に微粒子集積体を構成する手法等があるが、これらの手法は特殊な装置を必要とし、莫大な時間及びコストを要すると言う問題がある。
最近、微粒子のコロイド状懸濁液を利用して基板上に自己組織的に微粒子集積体を形成しようとする試みが、例えば下記の特許文献1や特許文献2に見られるように、幾つか提案されている。
特許第02905712号公報 この特許文献1には、直径が0.1〜10μmの微粒子の懸濁液を調製し、これに基板を浸漬した後に引き上げることにより、基板上に微粒子の単層膜を移流集積させ、もってミクロンオーダーの微粒子の最密充填六方格子単層微粒子膜を形成する技術が開示されている。
特開平15−201194号公報 この特許文献2には、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン等の微粒子を懸濁させたコロイド溶液を調製し、このコロイド溶液中に縦方向に配向させた2枚の支持板により構成されるギャップモジュールを浸漬し、毛管現象によりギャップモジュールのギャップにコロイド溶液を浸入させつつギャップモジュールを次第に引き上げることにより、このギャップの内部に人工結晶体(微粒子集積体)を形成させる技術が開示されている。
しかし、上記特許文献1及び特許文献2に記載された技術を含め、従来の微粒子集積体の作製技術については、大きく言って以下の2点の不満があった。
第1点は、基本的な技術要素である微粒子相互の集積・配列の形態に関わるもので、従来の微粒子集積体あるいはフォトニック結晶は、いずれも一通りの粒径の多数の微粒子が面心立方構造(六方最密充填構造)を以て集積・配列したものに限定されている。
このような形態の微粒子集積体は、fcc型あるいはhcp型と呼ばれるが、そのフォトニック結晶等としての作用・効果は、当然ながらその特定された集積・配列の形態に拘束された限定的なものであると考えられる。従って、微粒子の集積・配列の形態において新規な微粒子集積体を開発して、従来の微粒子集積体では発現され得ない新規な作用・効果を見出し、微粒子集積体の新規な用途開発を可能とすることが求められている。例えば、フォトニックバンドギャップの発現には、面心立方構造よりもダイヤモンド型の結晶構造の方が好適である、との理論計算の報告例もある。
第2点として、上記の特許文献1及び特許文献2に記載された技術等は簡易・低コストな微粒子集積体の製造方法ではあるものの、いずれの場合にも、製造される微粒子集積体は、基板上に微粒子集積層が単に一様な膜状(層状)に形成された非常にプリミティブな構成であり、この面でも今後における微粒子集積体の多様な用途展開に十分に対応できない、と言う不満がある。
即ち、特許文献1に係る微粒子集積体の構成は、微粒子が一様な単層膜状に集積したものであるに過ぎない。特許文献2に係る微粒子集積体の構成は、ギャップモジュールのギャップ幅に対応した一定の厚さの一様なプレート状に微粒子が集積したものであるに過ぎない。
そこで本発明は、今後における微粒子集積体の多様な用途展開に対応すべく、微粒子相互の集積・配列の形態が面心立方構造ではないような、及び/又は、微粒子が一様な単層膜状に集積したものではないような、特徴ある新規な構成の微粒子集積体を提供し、かつ、これらの簡易かつ低コストな製造方法を提供することを、解決すべき技術的課題とする。
(第1発明の構成)
上記課題を解決するための本願第1発明の構成は、下記の(a)に該当し、又は(a)及び(b)に該当する2種又は3種以上の微粒子が特定された整数比の個数割合で分散されたコロイド液に対して、その液面に交差するように微粒子集積体の基板を縦向きに浸漬し、基板上に、前記2種又は3種以上の微粒子のそれぞれ1個ずつが特定の様式で結合又は会合した異径微粒子団が規則的に集積・配列した異径微粒子団層を自己組織的に形成させる、異径微粒子団集積体の製造方法である。
(a)2種又は3種以上の微粒子が、それぞれ異なる粒径を持つ。
(b)2種又は3種以上の微粒子が、同径の微粒子に対しては少なくとも互いに結合性又は親和性を持たず、異径の微粒子に対しては互いに結合性又は親和性を持つ。
なお、この第1発明及び下記の第2発明以下において、「異径微粒子団」とは、上記の(a)及び(b)に該当する2種又は3種以上の微粒子がそれぞれ特定された整数比の個数割合で、かつ特定の様式で結合又は会合したユニットのことを言う。異径微粒子団集積体の製造方法において、プロセス上の可能性としては、以下の(イ)及び(ロ)が考えられるが、そのいずれであっても構わない。(イ)これらの異径微粒子団が個々に構成された後に、これらの集積・配列によって異径微粒子団層が形成される。(ロ)2種又は3種以上の異径の微粒子が結合性又は親和性に基づいて特定された整数比の個数割合で交互に集積・配列されることにより、異径微粒子団の形成と異径微粒子団層の形成とが同時進行的に起こる。
又、上記の第1発明において、「特定された整数比の個数割合」とは、多くの場合において「1:1」や「1:1:1」等であるが、例えば「1:2」であったり、「1:3」であったり、「1:1:4」であったり、「1:2:4」であったりすることができる。
(第2発明の構成)
上記課題を解決するための本願第2発明の構成は、前記第1発明に係るコロイド液に対して基板を浸漬した後、コロイド液の溶媒を強制的に蒸発させてコロイド液の液面近傍の微粒子を順次基板の表面に供給することにより、基板上に前記異径微粒子団層を形成させる、異径微粒子団集積体の製造方法である。
(第3発明の構成)
上記課題を解決するための本願第3発明の構成は、以下のいずれか1以上の手段により、前記第1発明又は第2発明に係るコロイド液中の2種又は3種以上の微粒子を良好な分散状態に維持する、異径微粒子団集積体の製造方法である。
(1)pHの調整
(2)界面活性剤の使用
(3)微粒子表面の修飾
(第4発明の構成)
上記課題を解決するための本願第4発明の構成は、前記第1発明〜第3発明のいずれかに係るコロイド液の溶媒蒸発により基板上に異径微粒子団層を形成させるに当たり、溶媒の蒸発によるコロイド液の液面低下速度を一定の程度以上に設定することにより、又は、コロイド液の液面に対する基板の相対位置を間欠的に所要の速度で上方へ相対的に変位させることにより、前記異径微粒子団層を多数の平行な細線状に形成させる、異径微粒子団集積体の製造方法である。
(第5発明の構成)
上記課題を解決するための本願第5発明の構成は、前記第1発明〜第4発明のいずれかに係る多数の細線状の異径微粒子団層の幅と、それらの異径微粒子団層の間隔とを、基板の前記相対的変位の制御によって規則的に調整する、異径微粒子団集積体の製造方法である。
(第6発明の構成)
上記課題を解決するための本願第6発明の構成は、前記第1発明〜第3発明のいずれかに係るコロイド液に対して毛細間隙を隔てた2枚の基板を縦向きに浸漬し、この毛細間隙にコロイド液を浸入させることにより、2枚の基板間に前記異径微粒子団層を自己組織的に形成させる、異径微粒子団集積体の製造方法である。
(第7発明の構成)
上記課題を解決するための本願第7発明の構成は、基板上に、それぞれ異なる粒径を持つ2種又は3種以上の微粒子が特定の様式で結合又は会合してなる異径微粒子団が単層又は多層で規則的に集積・配列した異径微粒子団層が形成されている、異径微粒子団集積体である。
(第8発明の構成)
上記課題を解決するための本願第8発明の構成は、前記第7発明に係る2種又は3種以上の微粒子が、BaTiO、TiO又はSiOから選択された微粒子である、異径微粒子団集積体である。
(第9発明の構成)
上記課題を解決するための本願第9発明の構成は、基板上に、それぞれ異なる粒径を持つ2種又は3種以上の微粒子が特定の様式で結合又は会合してなる異径微粒子団が単層又は多層で規則的に集積・配列した細線状の異径微粒子団層が、基板上に平行に多数形成されている、異径微粒子団細線アレイである。
(第10発明の構成)
上記課題を解決するための本願第10発明の構成は、前記第9発明に係る多数の細線状の異径微粒子団層が、それぞれ同一幅で、かつ同一間隔で形成されている、異径微粒子団細線アレイである。
(第11発明の構成)
上記課題を解決するための本願第11発明の構成は、前記第9発明又は第10発明に係る細線状の異径微粒子団層の幅が70μm以下であり、それらの異径微粒子団層の間隔が250μm以下である、異径微粒子団細線アレイである。
(第12発明の構成)
上記課題を解決するための本願第12発明の構成は、前記第9発明〜第11発明のいずれかに係る2種又は3種以上の微粒子が、BaTiO、TiO又はSiOから選択された微粒子である、異径微粒子団細線アレイである。
(第1発明の効果)
第1発明においては、それぞれ異なる粒径を持つ2種又は3種以上の微粒子を特定された整数比の個数割合で分散させたコロイド液を調製し、その液面に対して基板を縦向きに浸漬する。これらの2種又は3種以上の微粒子は、好ましくは、同径の微粒子相互は少なくとも結合性又は親和性を持たず、異径の微粒子相互は結合性又は親和性を持つような関係にある。
そのため、基板上において、2種又は3種以上の微粒子のそれぞれ1個ずつが(あるいは、特定された整数比の個数ずつが)結合性又は親和性に基づいて特定の様式で結合又は会合した異径微粒子団が形成されつつ、これらが自己組織的に規則的な集積・配列を起こして異径微粒子団層を形成し、このようなプロセスの結果として異径微粒子団集積体が構成される。このような異径微粒子団集積体の製造方法は、本願発明者の発表によるものを除き、未だ報告されていない。
なお、第1発明の(a)、(b)の条件に関しては、理論的には(a)の条件のみが必須であって、(b)の条件は必須ではないとの考え方が可能であるが、この点については、本願発明者は今のところ明確には確認していない。少なくとも、(a)、(b)の両条件が揃うことにより、同径微粒子の凝集(異径微粒子団集積体における微粒子の規則的集積・配列に対するノイズ)を有効に防止することができる。
このような異径微粒子団集積体においては構成微粒子が異径であるため、微粒子相互の集積・配列の形態において、面心立方構造(六方最密充填構造)を以て集積・配列することはなく、例えば互いにNaCl結晶の場合と同等の粒径比を持つ2種の微粒子からなる場合には、正方格子状に配列した相対的に大型の微粒子(Clイオンに相当する)の相互の間隙毎に相対的に小型の微粒子(Naイオンに相当する)が充填されたNaCl型の配列構造、即ち、正八面体6配位構造(後述の実施例参照)を取る。NaCl結晶の場合とは異なる所定の粒径比を持つ2種の微粒子からなる場合には、上記とは配位数の異なる別異の結晶構造となる。
更には、異径である3種以上の微粒子からなる場合にも、それぞれ一定の新規な結晶構造を持つ異径微粒子団集積体が形成される。例えば、上記したNaCl型の配列構造を取る異径微粒子団集積体の場合において、Clイオンに相当する相対的に大型の微粒子と、Naイオンに相当する相対的に小型の微粒子に加え、これらの微粒子によって形成される配列構造の間隙に充填され得る更に粒径の小さな第3の微粒子を特定された整数比の個数割合で併せ用いることにより、上記とは異なる変異NaCl型の配列構造を得ることができる。
(第2発明の効果)
第2発明に係る異径微粒子団集積体の製造方法によれば、前記のコロイド液と基板とを準備し、コロイド液に対して基板を縦向きに浸漬しコロイド液の溶媒を強制的に蒸発させると言う極めて簡単な操作だけで、コロイド液の液面近傍の異径微粒子が順次基板の表面に供給(移流集積)され、これらの微粒子が前記した新規かつ多様な結晶構造を以て集積・配列する。従って、このような異径微粒子団集積体を簡易に、かつ低コストに製造することができる。
又、コロイド液における2種又は3種以上の異径微粒子の分散密度を、特定された整数比の個数割合を維持しつつ高密度化又は低密度化の方向に調整することにより、異径微粒子団層の厚さを調整できる。即ち、特定の結晶構造を以て平面的に集積・配列された異径微粒子団の単層からなる異径微粒子団集積体や、このような異径微粒子団層が複数に集積された異径微粒子団集積体を製造することができる。
(第3発明の効果)
異径微粒子団集積体の製造方法において、コロイド液中の2種又は3種以上の異径微粒子を良好な分散状態に維持することは、第2発明のような一様な膜状の異径微粒子団集積体を製造する際にも、第4発明のように異径微粒子団細線アレイを製造する際にも、微粒子の沈降防止のために、あるいはノイズ粒子(規則的に集積・配列していない微粒子)を少なくするために、重要である。
従って、もともとコロイド液中の微粒子の良分散を期待し難い場合、例えば、コロイド液の媒体と微粒子との比重差が大きく微粒子が沈降又は浮遊し易い場合や、微粒子のゼータ電位の絶対値が小さく、凝集し易い場合等には、第3発明の(1)〜(3)のいずれか1以上の手段により、コロイド液中の微粒子を良好な分散状態に維持することが好ましい。
(第4発明の効果)
第4発明によれば、溶媒の蒸発によるコロイド液の液面低下速度を一定の程度以上に設定することにより、又は、コロイド液の液面に対する基板の相対位置を間欠的に所要の速度で上方へ変位させると言う簡易な操作により、前記の異径微粒子団層を多数の平行な細線状に形成させることができる。即ち、「異径微粒子団細線アレイ」と呼ぶべき異径微粒子団集積体を製造することができる。このような異径微粒子団細線アレイの製造方法は、本願発明者の発表によるものを除き、未だ報告されていない。
なお、コロイド液の液面低下速度を一定の程度以上に設定した場合に異径微粒子団細線アレイが形成される理由は、次のように考えられる。即ち、コロイド液の溶媒蒸発に伴う液面低下と異径微粒子団層の形成過程が同時進行するに当たり、液面低下速度が大きいと、基板に対する2種又は3種以上の異径微粒子の十分量の供給を維持し続けることが難しく、異径微粒子団層が一定の幅まで形成された時点で異径微粒子団層と液面との分離(液切れ)が定期的に起こり、その結果として異径微粒子団層が平行な細線状に形成されるのである。
(第5発明の効果)
前記の第4発明において、多数の細線状の異径微粒子団層の幅と、それらの異径微粒子団層の間隔とは、基板の前記相対的変位の制御によって規則的に調整することができる。そしてコロイド液の液面に対する基板の相対的変位は、コロイド液の液面に対して基板を引き上げることにより、及び/又は、コロイド液の容器を下方へ変位させることにより、行うことができる。
(第6発明の効果)
異径微粒子団集積体は、前記特開平15−201194号公報に記載された人工結晶体の製造手法を応用することによっても、有効に製造することができる。即ち、第6発明のように、前記のコロイド液に対して毛細間隙を隔てた2枚の基板を縦向きに浸漬し、この毛細間隙にコロイド液を浸入させることにより、2枚の基板間に異径微粒子団層を自己組織的に形成させることができる。
(第7発明の効果)
第7発明に係る異径微粒子団集積体は、公知のfcc型あるいはhcp型と呼ばれる微粒子集積体とは基本的に異なる結晶構造を持つものであり、本願発明者の発表によるものを除き、未だ報告されていない。
このような異径微粒子団集積体が提供されることにより、望みのバンドギャップ等の特性を有するフォトニック結晶を作製することができる。公知のfcc型あるいはhcp型の微粒子集積体は全方位に対してはバンドギャップを発現しない等と言う問題点を有するが、これらの点に関して、第7発明に係る異径微粒子団集積体は、所望の特性を有する新規な微粒子集積体を提供するための新しいコンセプトを提示する。
(第8発明の効果)
異径微粒子団集積体を構成する2種又は3種以上の異径微粒子の構成材料は限定されないが、空気との屈折率の差が大きいと言う理由から、BaTiO、TiO又はSiOから選択された微粒子であることが特に好ましい。
例えば、2種又は3種以上の異径微粒子のいずれもがBaTiOの微粒子であっても良いし、異径微粒子の1種がBaTiOの微粒子であり、異径微粒子の他の1種がTiOの微粒子であり、異径微粒子の更に他の1種がSiOの微粒子であっても良い。
(第9発明の効果)
第9発明に記載したような異径微粒子団細線アレイは、本願発明者の発表によるものを除き、未だ報告されていない。
このような異径微粒子団細線アレイが提供されることにより、望みのバンドギャップ等の特性を有するフォトニック結晶を作製することができる。溶液で濡らすことにより、その部分だけが可逆的に色が変わるフォトニックペーパー等も、応用例として考えられる。濡れた時に、公知のfcc型あるいはhcp型の微粒子集積体とは異なる色を発現する。
(第10発明の効果)
異径微粒子団細線アレイとしては、第10発明のように、多数の細線状の異径微粒子団層が、それぞれ同一幅(幅A)を持ち、かつ同一間隔(間隔B)で形成されていることが、フォトニック結晶等への応用において、高い周期性を有すると言う理由から、特に好ましい。幅Aと間隔Bとが同一であることは特段に要求されないが、これらの幅Aと間隔Bとをそれぞれ任意に設計できる点は、異径微粒子団細線アレイの応用の幅を広げる上で有利である。
(第11発明の効果)
又、異径微粒子団細線アレイとしては、第11発明のように、70μm以下の幅の細線状の異径微粒子団層が250μm以下の間隔を以て多数並列しているものが好ましい。なぜなら、フォトニック結晶は可視光波長程度の周期性構造体であるし、デバイスの小型化のために微細な構造体の作製が必要でからである。
(第12発明の効果)
異径微粒子団細線アレイを構成する2種又は3種以上の異径微粒子の構成材料は限定されないが、空気との屈折率の差が大きいと言う理由から、BaTiO、TiO又はSiOから選択された微粒子であることが特に好ましい。
例えば、2種又は3種以上の異径微粒子のいずれもがBaTiOの微粒子であっても良いし、異径微粒子の1種がBaTiOの微粒子であり、異径微粒子の他の1種がTiOの微粒子であり、異径微粒子の更に他の1種がSiOの微粒子であっても良い。
次に、本願の第1発明〜第12発明を実施するための形態を、その最良の形態を含めて説明する。以下において、単に「本発明」と言う時は、本願の各発明を一括して指している。
〔異径微粒子団集積体の製造方法〕
本発明に係る異径微粒子団集積体の製造方法は、下記の(a)に該当し、より好ましくは(a)及び(b)に該当する2種又は3種以上の微粒子が特定された整数比の個数割合で分散されたコロイド液に対して、その液面に交差するように微粒子集積体の基板を縦向きに浸漬し、基板上に、2種又は3種以上の微粒子の特定された整数比の個数ずつが特定の様式で結合又は会合した異径微粒子団が規則的に集積・配列した異径微粒子団層を自己組織的に形成させる、と言う方法である。
(a)2種又は3種以上の微粒子が、それぞれ異なる粒径を持つ。
(b)2種又は3種以上の微粒子が、同径の微粒子に対しては少なくとも互いに結合性又は親和性を持たず、異径の微粒子に対しては互いに結合性又は親和性を持つ。
上記の(b)において、「同径の微粒子に対しては少なくとも互いに結合性又は親和性を持たず」とは、互いに結合性又は親和性を持たない場合と、互いに反発性を持つ場合とを含む。
2種又は3種以上の異径微粒子に対して上記(b)の条件を備えさせる手段としては、微粒子表面を結合性又は親和性をもたらす(あるいは、反発性をもたらす)手段で修飾する方法が例示される。
例えば、異径微粒子の一方を正荷電を持つ分子(例えばアミノ基を持つ分子)で修飾して正荷電粒子とし、異径微粒子の他方を負荷電を持つ分子(例えば、カルボキシル基を持つ分子)で修飾して負荷電粒子とすると、異径の微粒子は互いに親和性及び化学結合性を持ち、同径の微粒子は互いに反発性を持つと同時に結合性を持たない。又、このような微粒子表面の修飾において、シランカップリング剤を好ましく利用することができる。
この異径微粒子団集積体の製造方法において、更に好ましくは、前記コロイド液に対して基板を浸漬した後、コロイド液の溶媒を強制的に蒸発させてコロイド液の液面近傍の微粒子を順次基板の表面に供給する(移流集積させる)ことにより、基板上に前記異径微粒子団層を形成させることことができる。溶媒を強制的に蒸発させる手段は限定されないが、例えばコロイド液の加熱、コロイド液の溶媒の減圧蒸留等のいずれかの手段、又はこれらの手段の併用が例示される。
このようにして製造された異径微粒子団集積体は、フォトニック結晶や光学素子等として利用することができ、例えば、レーザーや光の振動モードを人工的に制御する光学素子への応用、光導波路への応用等が可能である。
〔微粒子及び異径微粒子団〕
異径微粒子団集積体を構成するために用いる2種又は3種以上の異径の微粒子の材質、形状等については任意に設計することができるが、同種(同一粒径)の微粒子については、粒揃いの(粒径分布の極めて狭い)微粒子群を用いることが望ましい。これらの異径の微粒子は、互いに同じ個数割合となるように、コロイド液中に分散される。
これらの微粒子の形状は限定されず、好ましくは球形であるが、立方体、正八面体等の多面体等の形状のものも利用できる。微粒子の材質としては、無機質又は有機質(例えばプラスチックス)の各種の材料からなる微粒子を使用できるが、前記した理由から、BaTiO、TiO又はSiOの微粒子が特に好ましい。
微粒子は、コロイド液中における良好な分散を確保するために、その表面に疎水性処理やチオール系有機分子、シランカップリング剤等の適宜な修飾を行うことができる。
2種又は3種以上の異径の微粒子の相対的な粒径比(又はイオン半径比)は、異径微粒子団集積体における結晶構造に決定的な影響を及ぼす。例えば、2種の異径微粒子を用いてNaCl型の結晶構造をとらせたい場合には、それらの粒径比は理論的には0.611=〔r+(Na)〕/〔r+(Cl)〕であるが、2種の異径微粒子を表面修飾等により正荷電微粒子及び負荷電微粒子とした時には、粒径比が0.414〜0.732の範囲までは正荷電微粒子が負荷電微粒子に接触できるので、NaCl型の結晶構造をとらせることが可能である。
〔微粒子が分散されたコロイド液〕
2種又は3種以上の異径の微粒子が分散されたコロイド液の溶媒(分散媒)は、水、エタノール等の有機溶媒、又はこれらの混合液等から任意に選択することができる。溶媒の選択に当たり、加熱等による蒸発又は揮発の速度を考慮することができる。溶媒の蒸発又は揮発の速度は、異径微粒子団集積体の製造効率等に影響する。
コロイド液における2種又は3種以上の異径の微粒子の良好な分散状態の維持は、ノイズ粒子の少ない異径微粒子団集積体の製造にとって重要なポイントであり、その確保のために、上記した微粒子表面の修飾の他、コロイド液に界面活性剤を含有させたり、コロイド液のpHを調整する(具体的には、pHを等電点から離れた値にする)等の対策を取ることができる。
コロイド液中における微粒子の分散密度は、異径微粒子団集積体における異径微粒子団層の厚さ(単層/2層以上)を規定する要因であり、2種又は3種以上の異径の微粒子が特定された整数比の個数割合である状態を維持したもとで、目的に応じてこれらの微粒子の分散密度を設定することができる。。
〔基板〕
基板の形状、サイズ、材質、表面性状等は限定されない。基板の形状に関しては、任意の平面形状を持つ平坦な板状体が一般的であるが、球面等の湾曲した表面を持つ形状であっても使用することができる。基板の材質に関しては、各種のセラミックス、プラスチックス、金属等の基板を使用できるが、異径微粒子団集積体の用途を考慮した場合、シリコン基板が代表的に例示される。
基板の表面性状は親水性であっても良いが、ノイズ粒子のより少ない異径微粒子団集積体の製造上、疎水性である方が好ましい。そのために親水性基板の表面を疎水性処理することもできる。表面疎水性処理としては、基板表面に疎水性分子膜を形成させる等の周知又は公知の各種の手段を採用することができる。
〔異径微粒子団細線アレイとその製造方法〕
本発明に係る異径微粒子団細線アレイにおいては、基板上に、それぞれ異なる粒径を持つ2種又は3種以上の微粒子が特定の様式で結合又は会合してなる異径微粒子団が単層又は多層で規則的に集積・配列した細線状の異径微粒子団層が、基板上に平行に多数形成されている。
これら多数の細線状の異径微粒子団層の幅や相互間隔は、機能上の要求からは、それぞれ同一幅(幅A)で、かつ同一間隔(間隔B)で形成されていることが好ましい。幅Aや間隔Bは任意に設定できるが、例えば幅Aを10〜70μm程度とし、間隔Bを50〜250μm程度とすることができる。
このような異径微粒子団細線アレイは、上記の異径微粒子団集積体の製造方法において、基板上に異径微粒子団層を形成させるに当たり、コロイド液の液面に対する基板の位置を間欠的に所要の速度で上方へ相対的に変位させることにより製造できる。
又、溶媒の蒸発によるコロイド液の液面低下速度を一定の程度以上に設定することによっても製造できる。「一定の程度以上の液面低下速度」は、コロイド液中の微粒子の密度や微粒子の粒径等に応じて変化するため、一律に規定することは難しいが、例えば8時間当たり2cm以上(好ましくは、3cm以上)とすることができる。なお、液面低下速度が余りに大きい(例えば1時間当たり1cm以上)と、そもそも基板上に微粒子が集積しない。
コロイド液の液面に対する基板の相対位置の上方への間欠的な変位は、コロイド液の液面に対して基板を引き上げることにより、及び/又は、コロイド液の容器を下方へ変位させることにより、行うことができる。この間欠的な相対的変位を、比較的大きな速度(例えば、1時間当たり1cm以上)で行うと、その変位分の幅については基板上に微粒子が集積せず、上記の間隔Bが構成される。又、この相対的変位を休止期間は基板上に微粒子が集積し、その休止期間中の溶媒の蒸発量(コロイド溶液の液面の低下幅)が上記の幅Aを決定する。
なお、この休止期間中も、ある程度以下の速度(基板上に微粒子が集積し得る緩徐な速度)で、コロイド液の液面に対する基板の相対位置の上方への変位を行わせても良い。この場合、この緩徐な変位も上記の幅Aを決定する因子となり、更には細線状の微粒子層の厚さ(単層/2層以上)を規定する要因ともなる。
以下の実施例1〜実施例3を行った。本願発明の技術的範囲がこれらの実施例により限定されないことは、もちろんである。
(実施例1)
1vol.%のオクタデシルトリクロロシランを含む無水トルエンに、窒素雰囲気下でシリコンプレートを5分間浸漬して表面を疎水化し、微粒子集積体用の基板を得た(以下、これを単に「基板」と言う)。この基板のエタノールに対する接触角は10〜20°であり、水に対する接触角は96°であった。
次に、互いに粒径の異なる2種類の微粒子群を準備した。即ち、一方の微粒子群は粒子表面をカルボキシル基で修飾した直径2000nmの球形SiO微粒子群(以下、「大型負荷電微粒子」と言う)であり、他方の微粒子群は粒子表面をアミノ基で修飾した直径1000nmの球形SiO微粒子群(以下、「小型正荷電微粒子」と言う)である。
上記の大型負荷電微粒子10mgと小型正荷電微粒子1.25mg(微粒子の個数割合において、ほぼ1:1になる)とを、分散媒エタノール80ml中に分散させたコロイド液を調製して容器に収容し、このコロイド液中に上記の基板を縦向きに浸漬した。
そして、容器底部からの加熱により分散媒を70°Cに加温した。こうして、コロイド液の底部と表層部との温度差により分散媒が攪拌され、それによって大型負荷電微粒子と小型正荷電微粒子も移動するようにした。
加温に基づく分散媒の蒸発につれて、その表層部が基板の表面側へ移動し、かつ、分散媒の蒸発に基づく液面低下(およそ1cm/8時間の速度)につれて2種類の異径微粒子が図1の(a)〜(c)に示すように基板上に集積し、一定の配列形態によって自己組織的に配列した。
次に、上記した分散媒の蒸発に基づく液面と基板との相対変位速度よりも有意に速い一定の速度(およそ1cm/1時間の速度)で基板を引き上げると、図1の(d)〜(e)に示すように、その間は微粒子の新たな集積・配列は起こらなかった。そのため、結果的に細線状の異径微粒子団層が形成された。
次に基板の引き上げを停止したところ、既に形成された細線状の異径微粒子団層とは一定の間隔を以て平行に、次の異径微粒子団層の形成が始まった。以上のサイクルの繰り返しにより、図1の(f)に示すような異径微粒子団細線アレイが形成された。
図2〜図4には、上記により構成された異径微粒子団細線アレイの走査型電子顕微鏡像を示す。図2から図4へ順次拡大倍率を上げたものである。図2には平行線状の細線アレイ構造が明瞭に認められ、図3には細線状の異径微粒子団層における異径微粒子団の規則的な配列が明瞭に認められ、図4にはNaCl型の結晶構造が明瞭に認められる。又、図5には基板上に形成された異径微粒子団細線アレイ全体像の写真を示す。
(実施例2)
上記の実施例1に比較して、エタノールの蒸発に基づく液面低下の速度を、およそ3cm/8時間とし、それ以外の点は実施例1と全く同様にして、実施例2を行った。
この実施例2においては、実施例1で前記した基板の上方への引き上げによる相対変位操作を行わなくても、分散媒の蒸発に基づくコロイド液の液面の液面低下のみにより、前記図1における(d)〜(e)のプロセスが自律的に起こり、異径微粒子団細線アレイが形成された。その理由は、前記「第4発明の効果」の欄において説明した通りのものであると考えられる。
(実施例3)
上記の実施例1に比較して、前記した基板の上方への引き上げによる相対変位操作を行わず、分散媒の蒸発に基づくコロイド液の液面の緩徐な低下(およそ1cm/8時間の速度)のみを起こさせ、それ以外の点は実施例1と全く同様にして実施例3を行った。
この実施例においては、基板上に異径微粒子団層が一様に形成され、異径微粒子団細線アレイとはならなかった。その理由は、コロイド液中の2種の微粒子の分散密度の関係で、異径微粒子団層の形成に伴う実施例2のような異径微粒子団層とコロイド液の液面との分離(液切れ)が起こらないためである、と考えられる。
本発明により、フォトニック結晶や光学素子等として利用できる異径微粒子団集積体の新規で簡易な製造方法が提供される。更に、異径微粒子団集積体の特殊なカテゴリーである異径微粒子団細線アレイと、その簡易な製造方法とが提供される。
実施例の異径微粒子団細線アレイの製造過程を簡略に説明する図である。
異径微粒子団細線アレイの形成例を示す走査型電子顕微鏡像である。
異径微粒子団細線アレイの形成例を示す走査型電子顕微鏡像である。
異径微粒子団細線アレイの形成例を示す走査型電子顕微鏡像である。
異径微粒子団細線アレイの全体の撮像写真である。

Claims (12)

  1. 下記の(a)に該当し、又は(a)及び(b)に該当する2種又は3種以上の微粒子が特定された整数比の個数割合で分散されたコロイド液に対して、その液面に交差するように微粒子集積体の基板を縦向きに浸漬し、基板上に、前記2種又は3種以上の微粒子のそれぞれ1個ずつが特定の様式で結合又は会合した異径微粒子団が規則的に集積・配列した異径微粒子団層を自己組織的に形成させることを特徴とする異径微粒子団集積体の製造方法。
    (a)2種又は3種以上の微粒子が、それぞれ異なる粒径を持つ。
    (b)2種又は3種以上の微粒子が、同径の微粒子に対しては少なくとも互いに結合性又は親和性を持たず、異径の微粒子に対しては互いに結合性又は親和性を持つ。
  2. 前記コロイド液に対して基板を浸漬した後、コロイド液の溶媒を強制的に蒸発させてコロイド液の液面近傍の微粒子を順次基板の表面に供給することにより、基板上に前記異径微粒子団層を形成させることを特徴とする請求項1に記載の異径微粒子団集積体の製造方法。
  3. 以下のいずれか1以上の手段により、前記コロイド液中の2種又は3種以上の微粒子を良好な分散状態に維持することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の異径微粒子団集積体の製造方法。
    (1)pHの調整
    (2)界面活性剤の使用
    (3)微粒子表面の修飾
  4. 前記コロイド液の溶媒蒸発により基板上に異径微粒子団層を形成させるに当たり、溶媒の蒸発によるコロイド液の液面低下速度を一定の程度以上に設定することにより、又は、コロイド液の液面に対する基板の相対位置を間欠的に所要の速度で上方へ相対的に変位させることにより、前記異径微粒子団層を多数の平行な細線状に形成させることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の異径微粒子団集積体の製造方法。
  5. 前記多数の細線状の異径微粒子団層の幅と、それらの異径微粒子団層の間隔とを、基板の前記相対的変位の制御によって規則的に調整することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の異径微粒子団集積体の製造方法。
  6. 前記コロイド液に対して毛細間隙を隔てた2枚の基板を縦向きに浸漬し、この毛細間隙にコロイド液を浸入させることにより、2枚の基板間に前記異径微粒子団層を自己組織的に形成させることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の異径微粒子団集積体の製造方法。
  7. 基板上に、それぞれ異なる粒径を持つ2種又は3種以上の微粒子が特定の様式で結合又は会合してなる異径微粒子団が単層又は多層で規則的に集積・配列した異径微粒子団層が形成されていることを特徴とする異径微粒子団集積体。
  8. 前記2種又は3種以上の微粒子が、BaTiO、TiO又はSiOから選択された微粒子であることを特徴とする請求項7に記載の異径微粒子団集積体。
  9. 基板上に、それぞれ異なる粒径を持つ2種又は3種以上の微粒子が特定の様式で結合又は会合してなる異径微粒子団が単層又は多層で規則的に集積・配列した細線状の異径微粒子団層が、基板上に平行に多数形成されていることを特徴とする異径微粒子団細線アレイ。
  10. 前記多数の細線状の異径微粒子団層が、それぞれ同一幅で、かつ同一間隔で形成されていることを特徴とする請求項9に記載の異径微粒子団細線アレイ。
  11. 前記細線状の異径微粒子団層の幅が70μm以下であり、それらの異径微粒子団層の間隔が250μm以下であることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の異径微粒子団細線アレイ。
  12. 前記2種又は3種以上の微粒子がBaTiO、TiO又はSiOから選択された微粒子であることを特徴とする請求項9〜請求項11のいずれかに記載の異径微粒子団細線アレイ。



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