JP2005299205A - 家屋の制震構造及び制震装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 既存家屋にも適用でき、また施工中も家屋内に居住することが可能であり、さらに家屋の外観を阻害することのない家屋の制震構造を提供する。
【解決手段】 樋19の下端部が挿入された金属管18と、雨水が貯えられる貯水槽20と、金属管18に貯まった雨水を貯水槽20に導くための導水管22と、貯水槽20と地面との間に配設された制震装置26と、を備えた制震構造。金属管18の一端部は家屋2の二階部の胴差し10に固定され、その他端部は貯水槽20に固定されており、樋9を通して雨水が金属管18に流入し、その雨水の水位が所定部位まで上昇すると、金属管18内の雨水が導水管22を通して貯水槽20に流れて貯えられる。また、地震により家屋2が振動すると、この振動が金属管18及び貯水槽20を介して制震装置26に伝達され、制震装置26の制震作用によって減衰される。
【選択図】 図3
【解決手段】 樋19の下端部が挿入された金属管18と、雨水が貯えられる貯水槽20と、金属管18に貯まった雨水を貯水槽20に導くための導水管22と、貯水槽20と地面との間に配設された制震装置26と、を備えた制震構造。金属管18の一端部は家屋2の二階部の胴差し10に固定され、その他端部は貯水槽20に固定されており、樋9を通して雨水が金属管18に流入し、その雨水の水位が所定部位まで上昇すると、金属管18内の雨水が導水管22を通して貯水槽20に流れて貯えられる。また、地震により家屋2が振動すると、この振動が金属管18及び貯水槽20を介して制震装置26に伝達され、制震装置26の制震作用によって減衰される。
【選択図】 図3
Description
本発明は、地震時に家屋に生じる振動を減衰させる家屋の制震構造、またその振動を減衰させるのに用いる制震装置に関する。
我が国は地震が多発する国であり、平成7年の阪神・淡路大震災のように大規模の地震が発生する場合もあり、将来もこのような大規模の地震が起きる恐れもある。そこで、これから家屋を新築しようとする場合には、大規模な地震にも耐え得るような設計を行い、家屋の制震性能を向上させる必要がある。木造家屋の制震性能を向上させる方法としては、例えば柱や梁等の軸組材同士の接合部を補強金物で補強したり、構造用合板や筋違いにより耐力壁を増設したりする補強方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
既存の木造家屋は、開口部分が多くて地震に抵抗する壁部分が少なく、また筋交いがほとんど設けられていないので地震時に家屋に加わる水平方向の振動(すなわち、水平方向の揺れ)に抵抗できないことが多い。そこで、耐震性能を高めようとすると、既存家屋に上述のような補強工事を行う必要があるが、このような補強工事を行おうとすると、一旦既存の仕上げ部分を撤去する等してから本来の補強工事を行う必要があるため施工が大がかりになり、また施工中は家屋内に居住することができず、居住者は大きな負担を強いられる。
また、例えば耐力壁を増設すると建物の耐震性能は高められるが、建物内部の開口部が減少するなどして建物の使い勝手が変化してしまい、居住性が低下する問題が生じる。さらに、例えば書院建築などの古建築や文化財的な建物の場合、耐力壁となるような壁が比較的少なく、しかも可能な限り現状維持を求められることから、既存の上塗り壁を構造合板に代えたり壁を新たに増設したり等することがきわめて困難である。
本発明の目的は、既存家屋にも適用でき、また施工中も家屋内に居住することが可能であり、さらに家屋の外観を阻害することのない家屋の制震構造を提供することである。
本発明の請求項1に記載の家屋の制震構造は、樋の下端部が挿入された金属管と、雨水が貯えられる貯水槽と、前記金属管に貯まった雨水を前記貯水槽に導くための導水管と、前記貯水槽と地面との間に配設された制震装置と、を備えており、前記金属管の一端部は家屋の二階部の胴差しに固定され、その他端部は前記貯水槽に固定されており、前記樋を通して雨水が前記金属管に流入し、その雨水の水位が所定位置まで上昇すると、前記金属管内の雨水が前記導水管を通して前記貯水槽に流れて貯えられ、また、地震により前記家屋が振動すると、この振動が前記金属管及び前記貯水槽を介して前記制震装置に伝達され、前記制震装置の制震作用によって減衰されることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の家屋の制震構造では、前記制震装置は、地面と一体的に固定された基台部と、前記貯水槽の下面に設けられた突部と、前記突部を受け入れるために前記基台部の上面に設けられた受け凹部と、前記突部と前記受け凹部との間に設けられた弾性材と、で構成され、地震により前記家屋が振動すると、この振動が前記金属管及び前記貯水槽を介して前記突部に伝達され、前記弾性材による弾性作用によって制震されることを特徴とする。
さらに、本発明の請求項3に記載の家屋の制震構造では、前記制震装置は、地面と一体的に固定された基台部と、前記貯水槽の下面に設けられた突部と、前記突部を受け入れるために前記基台部の上面に設けた受け凹部と、前記突部と前記受け凹部との間に弓状に配設された複数の弾性プレート部材と、で構成され、前記複数の弾性プレート部材の各々の凸状側は前記突部の外周面に当接され、またそれらの各々の両端部は前記受け凹部の内周面に支持され、地震により前記家屋が振動すると、この振動が前記金属管及び前記貯水槽を介して前記突部に伝達され、前記複数の弾性プレート部材の弾性作用によって制震されることを特徴とする。
さらにまた、本発明の請求項4に記載の家屋の制震構造では、前記突部の鉛直方向に垂直な断面形状が円形状であることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に記載の家屋の制震構造では、前記貯水槽と前記基台部との間にに滑動プレート部材が介挿され、地震時に前記金属管を介して前記貯水槽に振動が伝達されると、前記貯水槽及び前記基台部が前記滑動プレート部材を介して相対的に滑動することを特徴とする。
また、本発明の請求項5に記載の家屋の制震構造では、前記貯水槽と前記基台部との間にに滑動プレート部材が介挿され、地震時に前記金属管を介して前記貯水槽に振動が伝達されると、前記貯水槽及び前記基台部が前記滑動プレート部材を介して相対的に滑動することを特徴とする。
さらに、本発明の請求項6に記載の家屋の制震構造では、前記貯水槽の所定部位に貫通孔が設けられ、前記貯水槽に貯えられた雨水の水位が前記所定部位まで上昇すると、前記貯水槽内の雨水が前記貫通孔を通して外部へ排出されることを特徴とする。
さらにまた、本発明の請求項7に記載の家屋の制震構造では、前記金属管に貯えられた雨水を外部へ排出するための排水機構が前記金属管の下端部に設けられていることを特徴とする。
また、本発明の請求項8に記載の制震装置は、地震の際に相対的に移動する第1及び第2部材の間に介在されて振動を抑制する制震装置であって、前記第1部材に固定される基台部と、前記第2部材に設けられる突部又は受け凹部と、前記基台部と前記突部との間に介在される複数の弾性プレート部材と、を備えており、前記基台部には、前記突部又は受け凹部に対応して受け凹部又は突部が設けられ、前記突部が前記受け凹部に受け入れられており、前記複数の弾性プレート部材は前記突部と前記受け凹部との間に弓状に配設され、それらの凸状側が前記突部の外周面に当接され、それらの両端部が前記受け凹部に支持されており、地震により前記第1及び第2部材が相対的に振動すると、この相対的振動が前記複数の弾性プレート部材の弾性作用によって制震されることを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の家屋の制震構造によれば、金属管を二階部の胴差しと貯水槽とに固定し、また制震作用を有する制震装置を貯水槽と地面との間に設けることにより、地震時に家屋に生じる振動を減衰させて家屋の振動を最小限に抑制することができ、さらに貯水槽の自重により金属管を介して柱に重力方向の力が作用し、地震による柱の浮き上がりを防止できる。また、単なるコンクリートの塊などではなく、日常生活で利用可能な貯水槽を柱の浮き上がり防止手段として用いることにより、貯水槽に貯まった雨水を庭の木、花等の散水、非常用の水等に用いることができ、合理的且つ利便性の高い家屋の制震構造が提供できる。さらに、家屋の外部に金属管や貯水槽等を取り付けるだけでよいので、家屋の構造を大幅に変更する必要がなく施工も容易であり、また施工中も家屋内に居住することが可能である。また、樋や貯水槽といった一般的な家屋で日常利用可能なものを構成要素として使用するため、施工後の家屋の外観を阻害することもない。
また、本発明の請求項2に記載の家屋の制震構造によれば、地震により家屋に生じる振動を金属管を介して貯水槽に伝達させ、この振動を貯水槽の突部と基台部の受け凹部との間に介在された弾性材の弾性作用により吸収しているので、家屋に生じる振動を最小限に抑制でき、簡単な構成でもって所望の制震作用を得ることが可能となる。
さらに、本発明の請求項3に記載の家屋の制震構造によれば、地震により家屋に生じる振動を金属管を介して貯水槽に伝達させ、この振動を貯水槽の突部と基台部の受け凹部との間に介在された複数の弾性プレート部材の弾性作用により吸収しているので、家屋に生じる振動を最小限に抑制でき、簡単な構成でもって所望の制震作用を得ることが可能となる。また、複数の弾性プレート部材を弓状に配設し、それらの凸状側を突部に当接し、それらの両端部を受け凹部で支持しているので、弾性プレート部材によっても振動を抑制することができる。
さらにまた、本発明の請求項4に記載の家屋の制震構造によれば、貯水槽に設けられた突部の断面形状が円形状であるので、任意の水平方向の振動に対して制震作用を得ることが可能となる。
また、本発明の請求項5に記載の家屋の制震構造によれば、貯水槽と基台部との間に滑動プレート部材が介挿されているので、貯水槽と基台部との接触面の摩擦抵抗が小さく、地震により家屋が振動すると、貯水槽及び基台部が滑動プレート部材を介して相対的に滑動でき、その結果、制震装置の制震作用(すなわち、弾性材又は弾性プレート部材の弾性作用)によって地震の振動を所望の通りに抑制することができる。
さらに、本発明の請求項6に記載の家屋の制震構造によれば、貯水槽の所定部位に貫通孔が設けられているので、降雨時、導水管から継続的に流れてくる雨水により、貯水槽に貯えられる雨水の水位は上昇し続けるが、その水位が所定部位まで上昇すると、貯水槽内の雨水が貫通孔を通して外部へ排出され、これによって、貯水槽が満水になり雨水が貯水槽から溢れてしまうのを防止できる。
さらにまた、本発明の請求項7に記載の家屋の制震構造によれば、金属管の下端部に雨水を外部へ排出するための排水機構が設けられているので、金属管内に貯まった雨水を外部に排水することができる。降雨初期の雨水は屋根、樋の塵等を含んでおり、このような雨水は金属管の下部に貯まるようにし、その後のきれいな降雨を金属管から貯水槽に貯めるようにすることによって、雨水をより有効利用することが可能となり、このように構成した場合、次の降雨までに金属管に貯まった雨水は排水機構によって排出されるようになる。このような排水機構は、例えば絞り部材等によって構成することができ、絞り部材を交換してその開口を調整することによって、降雨時の雨水の上昇程度を調整して金属管内に貯まった雨水を貯水槽に貯めることができる。
また、本発明の請求項8に記載の制震装置によれば、第1部材に固定した基台部に設けた突部(又は受け凹部)と、第2部材に設けた受け凹部(又は突部)との間に複数の弾性プレート部材を介在させることにより、地震により第1及び第2部材が相対的に振動すると、この相対的振動が複数の弾性プレート部材の弾性作用により制震されるので、地震により例えば家屋等に生じる振動をこの制震装置を用いて抑制でき、また簡単な構成でもって所望の制震作用を得ることが可能となる。また、複数の弾性プレート部材を弓状に配設し、それらの凸状側を突部に当接し、それらの両端部を受け凹部で支持しているので、弾性プレート部材によっても振動を抑制することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に従う家屋の制震構造の一実施形態について説明する。図1は、本発明による家屋の制震構造を設置した家屋を示す概略透過斜視図、図2は、図1の家屋の概略平面図、図3は、図1の矢印Uの方向から見た家屋の制震構造を示す要部縦断面図、図4は、図1の矢印Vの方向から見た家屋の制震構造を示す要部縦断面図、図5は、金属管の胴差しへの固定構造を示す図3のT−T’線による要部断面図、図6は、金属管の貯水槽への固定構造を示す図4のS−S’線による要部断面図、図7は、図4のM−M’線による制震装置の横断面図、図8及び図9は、家屋が振動した際の制震装置の制震作用を説明するための説明図である。
図1において、図示の木造家屋2(以下「家屋」という)は、家屋2を支える下部支持構造である基礎4(図3参照)の上に建造されている。基礎4は下部が地中に埋設された鉄筋入りコンクリートから構成され、この基礎4の上にアンカーボルト等を用いて土台6が固定されている。家屋2の例えば四隅には、この土台6から軒桁(図示せず)にかけて通し柱8(以下「柱」という)が通っており、さらに二階部の床(図示せず)を支える水平材である胴差し10が、外壁(図示せず)の内側に沿ってこの柱8間に架け渡されている。外壁は、壁下地(図示せず)にタイル等の外壁材12(図5参照)が貼り付けられて構成される。さらに、家屋2には雨水を屋根14の軒先等から集水して地上に導くための樋体16が設けられており、この樋体16は、軒先から家屋2の隅部(コーナー)に延びる半筒状の樋17と、半筒状の樋17の一端部から外壁に沿って鉛直方向下方に延びる筒状の樋19とから構成されている。但し、図1においては、説明の都合上、家屋2を構成する建築部材として、主要な柱8や胴差し10等のみを示してあるが、この他にも多数の各種建築部材が設けられているのは言うまでもない。
この実施形態では、制震構造Kは、樋体16の樋19が配設されている家屋2の一隅部に関連して設置されている(図1、図2参照)。なお、制震構造Kは、家屋2の複数箇所の隅部に適宜設置するようにしてもよい。特に、この制震構造Kは家屋の耐力壁が少ない箇所(強度的に弱い箇所)に設置するのが好ましく、このような箇所に設置することによって、耐力壁の強度不足を解消することができ、家屋2の耐震性に対する強度を増すことが可能である。
図3をも参照して、この制震構造Kは、樋19の下端部が挿入された金属管18と、雨水が貯えられる貯水槽20と、金属管18に貯まった雨水を貯水槽20に導くための導水管22と、貯水槽20と地面24との間に配設された制震装置26と、を備えている。以下、図3乃至図7を参照して、上記各構成要素、及び上記各構成要素の固定方法等について説明する。
金属管18は、鉄やステンレス等の金属材料から形成され、その形状は、断面が矩形状である筒状部材から構成されている。金属管18は、樋19が配設された家屋2の隅部の外壁に沿って鉛直方向に設置され、樋19の下端部(開口部)が金属管18の上端開口部より所定長さだけ挿入されている。したがって、降雨時には、樋19に集められた雨水が金属管18内に流入し、この金属管18を通して下方に流れ、その下部に貯えられる。
金属管18の下端部には、金属管18内に貯まった雨水を外部へ排出するための排水機構28(後述する)が設けられている。排水機構28は絞り部材64を備え、絞り部材64の排水開口が絞られており、この排水開口の大きさによって、排水機構28からの排水量が調整される。排水開口のより大きい(又は小さい)絞り部材64に交換することによって、その排水量を大きく(又は小さく)することができる。なお、このような絞り部材64に変えて、排水開口の大きさを調整することができる絞り弁等を用いるようにしてもよい。この金属管18の外側面の所定部位には、貫通された第1導水口30(後述する)が設けられている。なお、金属管18の表面全域には、雨水により腐蝕しないよう防錆膜等をコーティングするのが好ましい。
金属管18の一端部(上端部)は、第1L型金具32を介して二階部の胴差し10と強固に固定されている。第1L型金具32は、1枚の金属板がその長手方向の中央部で略垂直に折り曲げられて構成されており、折り曲げ部よりそれぞれ略垂直に延びた両板部32a,32bの先端部近傍にそれぞれ4箇所ずつ、ネジ付きボルト34が挿通される第1取付貫通孔36が設けられている。なお、本実施形態では1個の第1L型金具32につき第1取付貫通孔36を合計(4×2=)8箇所設けているが、第1取付貫通孔36の数は必要に応じて適宜設定することができる。図3及び図5に示すように、胴差し10が配設された高さ位置の家屋2の隅部に第1L型金具32の凹側があてがわれ、各第1取付貫通孔36からそれぞれ挿通されたネジ付きボルト34が、外壁材12(図5参照)を通して胴差し10にその長手方向と略垂直に螺入されている。ネジ付きボルト34の先端部は、胴差し10の第1L型金具32が取り付けられる側とは反対側の側面近傍にまで螺着され(図5参照)、このように螺着することによって、第1L型金具32は胴差し10に強固に固定されるとともに、振動等によりネジ付きボルト34が抜け落ちてしまう恐れもない。また、胴差し10に固定された第1L型金具32の凸側、具体的には、第1L型金具32の一方の板部32aの折り曲げ部と第1取付貫通孔36との間の部位に金属管18の外側面が溶接により接合され、このように構成することによって、金属管18の一端部は家屋2の胴差し10に強固に固定される(図5参照)。
貯水槽20は、例えばプレストレストコンクリート(以下「PCコンクリート」という)、高強度のコンクリート等から形成され、内部は空洞になっており、この空洞空間21に導水管22(後述する)から流れてくる雨水が貯えられる。また、貯水槽20の上面は開口されており、この上面開口部には板状の蓋38が載置され、貯水槽20内部に貯まった雨水にゴミや虫等の異物が混入するのを防いでいる。貯水槽20の下面には、水平方向の断面形状が円形状である突部40(後述する)が設けられている。さらに、貯水槽20の外側部の所定部位(貯水槽20の上端開口部からやや下方に下がった部位)には貫通孔42(後述する)が設けられ、またこの貫通孔42が設けられた外側部と対向する外側部の所定部位(貯水槽20の上端開口部からやや下方に下がった部位)には、貫通された第2導水口44(後述する)が設けられている。
貯水槽20は、金属管18に近接して配置されており、貯水槽20と金属管18とは第2L型金具46により固定されている。第2L型金具46は、1枚の金属板がその長手方向の中央部で略垂直に折り曲げられて構成されており、また折り曲げ部よりそれぞれ略垂直に延びた両板部46a,46bのうち一方の板部46aには、高強度のネジ鉄筋48が挿通される第2取付貫通孔50が2箇所設けられている。ネジ鉄筋48とは、ある部材をコンクリート等に定着させるために用いる定着部材であり、その一端側がコンクリートに埋設され、その他端側のねじ部にナットを螺着して部材をコンクリートに固定するために用いられる。なお、本実施形態では1個の第2L型金具46につき第2取付貫通孔50を2箇所設けているが、第2取付貫通孔50の数は任意に選択してよい。
この実施形態では、貯水槽20にネジ鉄筋48の一端側が埋設され、第2L型金具46の一方の板部46aが、貯水槽20の金属管18が配置される側の外側面に配置され、各第2取付貫通孔50を通してネジ鉄筋48のねじ部にナットを螺着することにより、第2L型金具46が貯水槽20に強固に固定される(図6参照)。この第2L型金具46は、貯水槽20の外側部に3箇所、鉛直方向に所定間隔でそれぞれ固定されている(図3、図4参照)。貯水槽20に埋設されるネジ鉄筋48の長さは長めに構成されているため、第2L型金具46と貯水槽20とが強固に固定されるとともに、振動等によりネジ鉄筋48が抜け落ちる恐れもない。なお、この第2L型金具46を1個所、2個所又は4個所以上設けるようにしてもよい。
また、貯水槽20に固定された第2L型金具46の他方の板部46bは、貯水槽20の外側面から略垂直に延びており、この他方の板部46bには金属管18の外側面が溶接により強固に接合されている(図6参照)。したがって、第2L型金具46を介して、金属管18と貯水槽20とが強固に固定される。このように金属管18の一端部は胴差し10(すなわち、家屋2)に、またその他端部は貯水槽20に固定されるので、金属管18を介して胴差し10と貯水槽20とが一体的に強固に固定されることとなる。
導水管22は、樹脂や金属等の筒体で形成される。導水管22の一端開口部は金属管18に設けた第1導水口30に、またその他端開口部は貯水槽20に設けた第2導水口44に密着して接続され、金属管18内部と貯水槽20内部とが導水管22を介して連通される(図3参照)。なお、この導水管22の一端部を金属管18の第1導水口44に挿入し、その他端部を貯水槽20の第2導水口44に挿入して両者間にわたって設けるようにしてもよい。
制震装置26は、貯水槽20と地面24との間に設けられ、地面24と一体的に固定された(例えば、地面に埋設される)基台部52と、貯水槽20の下面に設けられた突部40とを備え、基台部52の上面には突部40を受け入れるための受け凹部54が設けられており、突部40と受け凹部54との間に弾性材56が介在される。なお、上述とは反対に、貯水槽20の下面に受け凹部を設け、基台部52の上面に突部を設けるようにしてもよい。
基台部52は、鉄筋コンクリート等の強固な部材で形成され、地面24内部にその一部が埋設されて地面24に一体的に固定されている。この基台部52は例えば直方体状に形成され、その上面には上方から見て矩形状に刳り抜かれた矩形状の受け凹部54が設けられている。貯水槽20はこの基台部52上に載置され、その下面外周部が基台部52の上面外周部に支持され、その突部40が基台部52の受け凹部54に受け入れられる。突部40の外径は、受け凹部54の開口幅よりも小さく構成され、また突部40の高さは、受け凹部54の深さよりも小さく、貯水槽20を基台部52に載置した際に、突部40の下端面が受け凹部54の底面に接触しないように構成されている。このように構成されているので、突部40の外周面と受け凹部54の内側面との間、及び突部40の下端面と受け凹部54の底面との間にはそれぞれ空間があり、これらの空間にはゴム材からなる弾性材56が装着されている(図7参照)。なお、突部40の下端面と受け凹部54の底面との間には弾性材56を充填せず、摩擦抵抗が小さく滑動性を有する金属、例えばステンレス鋼等で形成されたプレート部材(図示せず)を介挿してもよく、貯水槽20を所要の通りに支持できる場合、この部位に介挿される弾性材56、プレート部材などを省略することもできる。
弾性材56は、外部からの力(以下「外力」という)が作用していない自然状態から、外力が作用して変形状態に弾性変形すると、この変形状態から元の自然状態へと復元しようとする弾性復元力が発生する。この弾性復元力の大きさは外力の大きさと比例するため、この弾性材56を大きく変形させるほど、大きな弾性復元力が得られ、この弾性変形作用及び弾性復元作用、すなわち弾性作用を利用して地震の際の振動を後述する如く抑えている。なお、この弾性材56は、ゴム材や樹脂等の固体物の他に、オイル等の粘性流体や粘弾性素材を用いるようにしてもよい。
また、基台部52と家屋2の基礎4との間にはコンクリート部材60が介挿され、このコンクリート部材60を介して両者が固定されている。この実施形態では、基台部52とコンクリート部材60との接合部にはメカニカルアンカーボルト58が打設され、両者が一体的に固定されている。また、基礎4とコンクリート部材60との接合部にもメカニカルアンカーボルト58が打設され、これら両者も一体的に固定されている(図3参照)。これにより、基台部52、コンクリート部材60及び基礎4はそれぞれ一体的に且つ強固に固定されている。
さらに、基台部52と貯水槽20との接触面、すなわち基台部52の上面外周部と貯水槽20の下面外周部との間には、滑動プレート部材62が介挿されている(図3参照)。この滑動プレート部材62は、摩擦抵抗の小さい例えばステンレス鋼等で形成された薄板で構成され、例えば基台部52の上面外周部(受け凹部54の開口周縁部)に固着されている。滑動プレート部材62の中央部は矩形状に貫通されており、この貫通部は受け凹部54の上面開口部に対向される。これにより、地震で家屋2の振動が貯水槽20へ伝達した際、貯水槽20は滑動プレート部材62上を滑動し、基台部52と貯水槽20との間に大きな負荷が作用するのを防止することができる。なお、この滑動プレート部材62を貯水槽20の下面に設けるようにしてもよい。
次に、上述した制震構造Kの作用について説明すると、降雨時には、屋根14に降った雨が次の通りにして貯水槽20に貯えられる。屋根14に降り注いだ雨水は、下方に傾斜した屋根14に沿って軒先に設置した半筒状の樋17に流れ込み、この樋17に沿って一端側に流れ、さらに外壁に沿って鉛直方向下方に延びた筒状の樋19の中を下方に流下して金属管18内へ流入する。このように雨水が流れると、金属管18内に雨水が貯まっていき、雨水の水位が上昇し続ける。そして、雨水の水位が金属管18の第1導水口30近傍まで上昇すると、貯まった雨水は導水管22内に流れ込み始め、この導水管22を通して貯水槽20内に流れ、このようにして雨水が貯水槽20に貯えられる。降り始めに屋根14から樋17,19を通して流れる雨水には塵等が含まれているが、このような雨水は金属管18の下部に貯まるようになり、塵等の少ない雨水が金属管18から貯水槽20に流れ、きれいな雨水が貯水槽20に貯まるようになる。
金属管18の下端部には排水機構28が設けられているので、降水量が少ないときには、金属管18内の雨水は排水機構28を通して外部に排水され、金属管18内の水位が上昇することがないが、降水量が多くなると、金属管18内の水位が上昇して雨水が貯水槽20に貯まるようになる。なお、金属管18内に貯まった雨水は、排水機構28を通して少しずつ外部に排水される。
このようにして雨水が貯水槽20に流入すると、貯水槽20内の雨水の水位が上昇し、その水位が所定部位、すなわち貫通孔42まで上昇すると、貯水槽20内の雨水が貫通孔42を通して外部へ排出され、これによって、貯水槽20内の水位を一定に保ち、貯水槽20から溢れるのを防止することができる。なお、図示しないが、満水時に貯水槽20から金属管18へ雨水が逆流するのを防止するため、第1導水口30又は第2導水口44に逆止弁を設けるようにしてもよい。
貫通孔42から排出された雨水はパイプ等(図示しない)を介して下水道へと導いてもよい。また、貯水槽20に貯まった雨水は、非常用の防火用水として利用してもよく、あるいはポンプ等(図示しない)で汲み上げて、庭の木、花などに散水するようにしてもよく、また例えば家屋2内のトイレの洗浄水や洗濯機の洗濯水等に利用してもよい。例えば貯水槽20の容積(すなわち、満水時の雨水の体積)を1,500リットルとし、貯水槽20内で満水になった雨水を節水型トイレの洗浄水(8.0リットル/回)に利用したとすると、約180回トイレの洗浄が可能となり、大変経済的である。
以上のようにして、貯水槽20には雨水が貯えられ、貯水槽20それ自身の重量(約600キログラム)と、内部に貯えられた雨水の重量(満水時1,500リットルで約1,500キログラム)とによりかなりの重さ(およそ数百〜二千数百キログラム)となる。これにより、金属管18及び胴差し10を介して重力方向への大きな力が柱8に作用し、したがって、大地震により強い振動が家屋2に生じた場合でも、土台6から柱2が浮き上がったりすることがほとんどなく、家屋2の倒壊を防ぐことが可能となる。
また、地震が発生して家屋2に振動が生じたときには、制震装置26は次のように作用する。地震により、家屋2に水平方向の振動、例えば図2中の矢印Xで示す方向に振動が発生した場合、家屋2は全体として矢印Xで示す方向に傾き始める。このように傾くと、二階部の胴差し10に固定された金属管18を介して、貯水槽20に図8中の矢印Xで示す方向に力が作用し、貯水槽20が滑動プレート部材62上を矢印Xで示す方向に滑りながら傾く(図8参照)。このように傾くと、貯水槽20の下面の突部40が弾性材56を矢印Xで示す方向に向かって押圧し、弾性材56を自然状態から弾性変形させ、その後弾性材56には、弾性変形状態から自然状態に復元しようとする弾性復元力が発生し、突部40を矢印Yで示す方向(図8参照)へと押し戻そうとする。したがって、金属管18を介して家屋2には、家屋2が傾動する矢印Xで示す方向とは逆の方向(矢印Yで示す方向)の力が作用し、振動により突部40に作用する矢印Xで示す方向の力と、弾性復元力により突部40に作用する矢印Yで示す方向の力とが釣り合った時点で、家屋2の矢印Xで示す方向への傾動が止まる。すなわち、制震装置26により、家屋2が矢印Xで示す方向(図2参照)へ傾動するのを弾性材56の弾性作用によって抑制できるのである。
また、上述したとは反対に、振動により家屋2に例えば図2中の矢印Yで示す方向に振動が発生した場合、家屋2は全体として矢印Yで示す方向に傾き始める。このように傾動すると、二階部の胴差し10に固定された金属管18を介して、貯水槽20に図8中の矢印Yで示す方向に力が作用し、貯水槽20が滑動プレート部材62上を矢印Yで示す方向に滑りながら傾く(図9参照)。このように傾くと、貯水槽20の下面の突部40が弾性材56を矢印Yで示す方向に向かって押圧し、弾性材56を自然状態から弾性変形させる。このように弾性変形すると、弾性材56には、弾性変形状態から自然状態へと復元しようとする弾性復元力が発生し、突部40を矢印Xで示す方向(図9参照)へと押し戻そうとする。したがって、金属管18を介して家屋2には、家屋2が傾動する矢印Yで示す方向とは逆の方向(矢印Xで示す方向)の力が作用し、振動により突部40に作用する矢印Yで示す方向の力と、弾性復元力により突部40に作用する矢印Xで示す方向の力とが釣り合った時点で、家屋2の矢印Yで示す方向への傾動が止まる。すなわち、制震装置26により、家屋2が矢印Yで示す方向(図2参照)へ傾動するのを弾性材56の弾性作用によって抑制できるのである。
上記のようにして、地震により、家屋2が矢印X及び矢印Yで示す方向に交互に傾動するように振動した場合に、地震時に家屋2に生じる振動を制震装置26の制震作用により減衰させ、家屋2の振動を最小限に抑制することができるのである。なお、本実施形態では、家屋2が矢印Xで示す方向と矢印Yで示す方向とに交互に傾動して振動する場合について説明したが、本発明の家屋の制震構造Kによれば、あらゆる水平方向の振動に対して制震作用を得ることが可能である。これは、突部40の水平方向における断面形状が円形状に構成されているため、弾性材56をあらゆる水平方向に対して均等に弾性変形させ、あらゆる水平方向に対して均等な弾性復元力を得ることができるためである。
次に、本発明に従う家屋の制震構造の他の実施形態について、図10を参照しながら説明する。本図において、図7と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。この他の実施形態では、制震装置26aが、基台部52と、突部40と、受け凹部54と、突部40と受け凹部54との間に設けた複数(この形態では4枚)の弾性プレート部材66とから構成されている。弾性プレート部材66は、弓状に湾曲して形成され、外力が加わった際に割れることの無いよう金属材料等で弾性変形可能に且つ強靱に構成されている。各弾性プレート部材66は、外力が作用していない自然状態(図10に示す状態)から、外力を弾性プレート部材66の凸状側から凹状側に向かって作用させて弾性変形させると、この弾性変形状態から元の自然状態へと復元しようとする弾性復元力が発生する。この弾性復元力の大きさは、外力の大きさ、すなわち弾性変形量に比例するため、弾性プレート部材66を大きく変形させるほど、大きな弾性復元力が得られる。
図10に示すように、各弾性プレート部材66は、矩形状の受け凹部54の4つの内側面に各々対応して設けられ、受け凹部54の各内側面から受け凹部54の中心部に向かって弧を描くようにして各弾性プレート部材66の凸状側がそれぞれ突部40の外周面に当接するように設けられ、またその両端部は受け凹部54の内隅部にそれぞれ支持されている。このような弾性プレート部材66を用いることにより、地震により家屋2に振動が生じた際にも、制震装置26aは弾性材56を用いた場合と同様の制震作用を発揮する。
以上、本発明に従う制震構造及び制震装置の実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
例えば、図10の実施形態では、制震装置26aの受け凹部54を上方から見て矩形状に形成しているが、図11に示すように制震装置26bの受け凹部54bを上方から見て三角形状に形成するようにしてもよい。この変形例では、この受け凹部54bの3つの各内側面にそれぞれ対応して3枚の弾性プレート部材66を設け、各弾性プレート部材66の凸状側を貯水槽20の突部40の外周面に当接させ、また弾性プレート部材66の両端部を受け凹部54bの内隅部に支持させており、このように構成しても、図10に示す制震装置26aと同様の作用効果を達成することができる。
また例えば、図10の実施形態では、制震装置26の突部40の水平方向の断面形状を円形状に構成しているが、図12に示すように制震装置26cの突起40cの水平方向の断面形状を矩形状に構成してもよい。この他の変形例では、この受け凹部54の4つの内側面にそれぞれ対応して4枚の弾性プレート部材66を設け、各弾性プレート部材66の凸状側を突部40cの対応する外側面に当接させ、また弾性プレート部材66の両端部を受け凹部54cの内隅部に支持させている。このように構成しても、図10に示す制震装置26aと同様の作用効果を達成することができる。
K 制震構造
2 家屋
10 胴差し
16 樋体
17,19 樋
18 金属管
20 貯水槽
22 導水管
26,26a,26b,26c 制震装置
28 排水機構
40,40c 突部
42 貫通孔
52 基台部
54,54b 受け凹部
56 弾性材
62 滑動プレート部材
66 弾性プレート部材
2 家屋
10 胴差し
16 樋体
17,19 樋
18 金属管
20 貯水槽
22 導水管
26,26a,26b,26c 制震装置
28 排水機構
40,40c 突部
42 貫通孔
52 基台部
54,54b 受け凹部
56 弾性材
62 滑動プレート部材
66 弾性プレート部材
Claims (8)
- 樋の下端部が挿入された金属管と、雨水が貯えられる貯水槽と、前記金属管に貯まった雨水を前記貯水槽に導くための導水管と、前記貯水槽と地面との間に配設された制震装置と、を備えており、
前記金属管の一端部は家屋の二階部の胴差しに固定され、その他端部は前記貯水槽に固定されており、
前記樋を通して雨水が前記金属管に流入し、その雨水の水位が所定位置まで上昇すると、前記金属管内の雨水が前記導水管を通して前記貯水槽に流れて貯えられ、
また、地震により前記家屋が振動すると、この振動が前記金属管及び前記貯水槽を介して前記制震装置に伝達され、前記制震装置の制震作用によって減衰されることを特徴とする家屋の制震構造。 - 前記制震装置は、地面と一体的に固定された基台部と、前記貯水槽の下面に設けられた突部と、前記突部を受け入れるために前記基台部の上面に設けられた受け凹部と、前記突部と前記受け凹部との間に設けられた弾性材と、で構成され、地震により前記家屋が振動すると、この振動が前記金属管及び前記貯水槽を介して前記突部に伝達され、前記弾性材による弾性作用によって制震されることを特徴とする請求項1に記載の家屋の制震構造。
- 前記制震装置は、地面と一体的に固定された基台部と、前記貯水槽の下面に設けられた突部と、前記突部を受け入れるために前記基台部の上面に設けられた受け凹部と、前記突部と前記受け凹部との間に弓状に配設された複数の弾性プレート部材と、で構成され、前記複数の弾性プレート部材の各々の凸状側は前記突部の外周面に当接され、またそれらの各々の両端部は前記受け凹部の内周面に支持され、地震により前記家屋が振動すると、この振動が前記金属管及び前記貯水槽を介して前記突部に伝達され、前記複数の弾性プレート部材の弾性作用によって制震されることを特徴とする請求項1に記載の家屋の制震構造。
- 前記突部の鉛直方向に垂直な断面形状が円形状であることを特徴とする請求項2又は3に記載の家屋の制震構造。
- 前記貯水槽と前記基台部との接触面に滑動プレート部材が介挿され、地震時に前記金属管を介して前記貯水槽に振動が伝達されると、前記貯水槽及び前記基台部が前記滑動プレート部材を介して相対的に滑動することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の家屋の制震構造。
- 前記貯水槽の所定部位に貫通孔が設けられ、前記貯水槽に貯えられた雨水の水位が前記所定部位まで上昇すると、前記貯水槽内の雨水が前記貫通孔を通して外部へ排出されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の家屋の制震構造。
- 前記金属管に貯えられた雨水を外部へ排出するための排水機構が前記金属管の下端部に設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の家屋の制震構造。
- 地震の際に相対的に移動する第1及び第2部材の間に介在されて振動を抑制する制震装置であって、
前記第1部材に固定される基台部と、前記第2部材に設けられる突部又は受け凹部と、前記基台部と前記突部との間に介在される複数の弾性プレート部材と、を備えており、
前記基台部には、前記突部又は受け凹部に対応して受け凹部又は突部が設けられ、前記突部が前記受け凹部に受け入れられており、
前記複数の弾性プレート部材は前記突部と前記受け凹部との間に弓状に配設され、それらの凸状側が前記突部の外周面に当接され、それらの両端部が前記受け凹部に支持されており、
地震により前記第1及び第2部材が相対的に振動すると、この相対的振動が前記複数の弾性プレート部材の弾性作用によって制震されることを特徴とする制震装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004116364A JP2005299205A (ja) | 2004-04-12 | 2004-04-12 | 家屋の制震構造及び制震装置 |
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JP2005299205A true JP2005299205A (ja) | 2005-10-27 |
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ID=35331089
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JP2004116364A Pending JP2005299205A (ja) | 2004-04-12 | 2004-04-12 | 家屋の制震構造及び制震装置 |
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JP (1) | JP2005299205A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114541468A (zh) * | 2022-01-29 | 2022-05-27 | 开封市文化旅游投资集团有限公司 | 道路下穿施工古建筑保护装置 |
-
2004
- 2004-04-12 JP JP2004116364A patent/JP2005299205A/ja active Pending
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