JP2005297775A - 船舶用一体型スタビライザー装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】静止、または低速航行時の船舶の運動(ローリング)を減衰するスタビライザー装置の提供。
【解決手段】船舶の両側で、喫水線より十分下位に配置された少なくとも1対のスタビライザー要素Eを有する船舶用スタビライザー装置。スタビライザー要素が、展開動作位置と、船体に設けたハウジングA内に受容される非動作展開位置との間で、船体Cに対して回転するように取り付けられ(XX´)、かつスタビライザー要素Eの形状が、非動作展開位置において、船体の残りの部分と共に、連続性を妨げることなく表面をなす。動作位置と非動作位置の間の運動は、船体内またはその外側に設けた作動手段により行なわれるが、スタビライザー要素を受容するためにはハウジングAの内側に配置される。
【選択図】図1a
【解決手段】船舶の両側で、喫水線より十分下位に配置された少なくとも1対のスタビライザー要素Eを有する船舶用スタビライザー装置。スタビライザー要素が、展開動作位置と、船体に設けたハウジングA内に受容される非動作展開位置との間で、船体Cに対して回転するように取り付けられ(XX´)、かつスタビライザー要素Eの形状が、非動作展開位置において、船体の残りの部分と共に、連続性を妨げることなく表面をなす。動作位置と非動作位置の間の運動は、船体内またはその外側に設けた作動手段により行なわれるが、スタビライザー要素を受容するためにはハウジングAの内側に配置される。
【選択図】図1a
Description
本発明は、静止しているか、または低速で航行している船舶の運動、主としてはローリングを減衰するスタビライザー装置に関し、特に、非動作の場合に船舶船体表面の連続性を妨げないこの種のシステムに関する。
静止しているか、または低速で航行している船舶においては、海の横成分によって発生するローリング運動が、客船および娯楽船の場合には、船舶の乗員を非常に不快にし、且つ投錨領域を制限する。漁船、海洋調査船、病院船および軍艦等の作業船の場合には、著しいローリング運動は多くの場合に作業性および安全性を低下させる。
これらの問題点を防止するため、スタビライザー装置が、主としてローリングの影響を極小化することを目的として、船舶に対して開発されてきた。この種の装置としては、本出願人によれば、以下のようなものが公知である。
ビルジキール(横揺れ防止棒): これは、最も基本的かつ最も単純なシステムを構成しており、通常喫水線と整合し、かつその長さ方向を横断する方向での船舶の揺動運動に抵抗を与えることによりローリング運動を制限する、船底に固定された2つの表面からなる。これらは、経済的ではあるが、効果はさほどでない解決法でしかなく、傾斜の増加を形成することにより船舶の前進運動に対する抵抗を増加させる。
動的スタビライザー: 「固定された」と称することのできるこれらは、喫水線の下で船舶の側面から突出し、一般に、流体力学的断面を有するフィンで形される。これらは、船体の表面に垂直な幾何学的軸の周囲の回転運動を発生するために、通常電気油圧手段により駆動され、船舶のローリング運動を検出する装置により発せられる信号により制御される。前記フィンの流体力学的揚力により発生するトルクの方向は、船舶のローリング運動の方向とは反対であり、したがって後者が減衰される。動的スタビライザー装置は、スタビライザーフィンの急激な回転運動に基づいて、低速または静止した船舶のために開発されてきた。前進運動に対する抵抗となるのに加えて、この方法は、フィンの減衰効果が小さいことに起因する制限を有しており、また船舶の航行の通常状態下における抵抗の増加を構成する。
フィンがその安定機能を発揮するためには、水が所定の速度で輪郭にぶつかる必要があるので、この種の動的スタビライザーは、船舶が移動している場合にのみ有効であり、船体上でのその構成および配置は、波が小さな状況での巡航速度において効果が最大となるように、通常計算される。
これは効果的な装置ではあるが、技術的に複雑であるので、財政的費用の増大を招く。さらに、ビルジキールの場合と同様に、これを取り付けることは傾斜の増加を意味し、したがってあらゆる条件において前進運動に対する抵抗を与える。
動的スタビライザーのこの欠点を克服するため、使用していない場合には船舶の船体内に格納される格納式動的スタビライザーが開発されたが、この格納は船体内部の空間を減じることが明白である。その他の点については、これらのスタビライザーの操作は、前記した固定式動的スタビライザーの操作と同一である。
減揺タンク: これらは、「水チャンバ」としても知られ、通常船舶の両側に配置されおり、かつ管と弁とからなるシステムを介して相互に連通している。これらの機能は、船舶の一方の側から他方に液体を移動し、船舶のローリング運動に抗する復元トルクを発生することによって、あらゆる条件下でローリングを減衰することにある。これは、用途が限られるものの効果的なシステムであるが、その取付けには高度な複雑性を伴い、船体内の容積を奪い、かつ或る状況では安定性の喪失を招くことになる。
フィン付き円錐体: この装置は、実質的に円錐または円錐台形状であり、その小さい方の基部によって閉成されており、通常金属からなり、かつ表面にヒンジ連結されたフィンを備える本体、およびその下部から懸吊された重りを船舶の一方または両方の側部から吊り下げている。装置が懸吊されている側に向かって船舶が傾いた場合には、フィンが開き、重りの作用によって本体が沈んだままになる。傾きが反対側になると、円錐の表面上の水の抵抗が動きに抗する。これは、船舶が静止している場合にのみ使用可能な、単純で効果的な装置である。しかしながら、その取り付けおよび操作は複雑であり、クレーンまたは補助ダビット(吊り柱)の使用を必要とする。
本発明の目的は、請求項1の特徴部分により、装置が非動作の場合に前進運動に抵抗を加えることなく、すなわち船舶の速度に影響を与えることなく、静止しているか、または低速で航行している船舶のローリングを効果的に減衰することが可能な、操作が単純かつ確実なスタビライザー装置を提供することである。
本発明の目的は、船舶が静止しているか、または低速で航行している場合の船舶のローリングを適当な程度まで十分に減衰させることのできる表面を有する第1の動作位置または展開位置と、船体と一体のヒンジを用いて動くことにより位置することができ且つ連続性を妨げられることなく船舶とともに表面を形成する第2の非動作位置または非展開位置とを選択することが可能な実質的にフィン形状の要素を、船の両側に取り付けることによって達成される。
前記第1の動作または展開条件において、ローリングの減衰効果は、その表面領域に垂直な流れの成分に対して前記要素の流体力学的抵抗が高いことによって直接的に達成される。
スタビライザー要素が、前記第2の非展開位置にあり、その外面が船体の同一平面上にある場合に、前進運動に対するその抵抗は事実上ゼロである。
スタビライザー要素の動作表面およびその船体上の位置の両者、および各側に設置されたスタビライザー要素の数は、船体の形状に適合するものとし、また、船舶の横方向の安定性パラメータを考慮するものとする。
本発明によるスタビライザー装置の導入により、以下の利点が達成される。
(1)船舶が静止しているか、または低速で航行している場合の減衰効果の最適化。他のシステムと比較して最大限の効率が達成される。
(1)単純な操作。
(2)前進運動に対する抵抗には影響がない。
(3)スタビライザー要素の動的機能を必要としない(本発明は、この形式のものも可能ではあるが)。
(4)船体への取り付けが内部空間にごく僅かな影響しか与えず、これにより新造船舶および既存船舶の両者への容易な設置を可能にする。
(5)船舶の速度に影響するような要素を構成しないため、特定の場合において、ローリング運動、ヒービング(heaving:上下揺れ)運動、ピッチング運動を制限するために、船体の種々の領域に多数の一体型スタビライザーを設置することの可能性を与える。
(6)船舶が危険な角度の傾きに達するのに要するエネルギー量が顕著に増加する必要があり、このことによって海上の状態が思わしくない場合の安全性が向上する。
(1)船舶が静止しているか、または低速で航行している場合の減衰効果の最適化。他のシステムと比較して最大限の効率が達成される。
(1)単純な操作。
(2)前進運動に対する抵抗には影響がない。
(3)スタビライザー要素の動的機能を必要としない(本発明は、この形式のものも可能ではあるが)。
(4)船体への取り付けが内部空間にごく僅かな影響しか与えず、これにより新造船舶および既存船舶の両者への容易な設置を可能にする。
(5)船舶の速度に影響するような要素を構成しないため、特定の場合において、ローリング運動、ヒービング(heaving:上下揺れ)運動、ピッチング運動を制限するために、船体の種々の領域に多数の一体型スタビライザーを設置することの可能性を与える。
(6)船舶が危険な角度の傾きに達するのに要するエネルギー量が顕著に増加する必要があり、このことによって海上の状態が思わしくない場合の安全性が向上する。
本発明の前記特徴、およびその他の特徴と利点は、添付の図面とともに本発明の実施例に関する以下の説明を読むことにより、当業者には明確となるであろう。
以下において、添付図面を見ながら、実施例の説明を行なう。
図1a、図1bから判るように、各スタビライザー要素は、喫水線の下で、船体Cの各側部に位置する少なくとも1つのフィンEから本質的になり、その構成は、それが船舶の前記船体Cに設けた凹部内に格納される、非動作、非展開(図1a参照)状態においては、その外面が船体の外面と同一平面上にあり、かつ連続性を中断することなく、前記船体Cと同一の輪郭で船体の外面と1つの面を形成する。この非動作位置において、図から判るように、スタビライザーフィンEは、船舶の航行に抵抗を与えない。
スタビライザーフィンEはそれぞれ、軸線XX´(図1aおよび1bでは、図の平面に垂直となる)上にヒンジ連結されているので、図1aに示す非展開位置から図1bに示す少なくとも1つの動作、展開位置まで、軸線XX´の周りを回転することができる。軸線XX´は、浮揚水平面と実質的に平行または小さな角度を形成する。
この図において、破線によって、図1に示す非動作状態のフィンEを受容するために、船体の各側部で船体C内部に設けられた密閉ハウジングAの輪郭を読み取ることができる。
幾何学軸線XX´が、船体Cの事実上長手方向に配置されたヒンジ結合部は、ハウジングAの外部に設けられた支持部内に端部を回転支持されたシャフト(図示せず)を備えており、これによってフィンEが一体となる。前記ハウジングAの気密性は、従来の、慣例的な密封装置により保証され。
第1の、非展開または非動作位置から第2の、展開または動作位置への、およびそれとは逆へのフィンEの移動は、駆動力が対応するギアを介して各フィンEと一体のシャフトに伝達される電気モーター等の各種手段により、または、前記シャフトの少なくとも一端にシャフトを接続され、シャフトを回転させる油圧シリンダから少なくともなる手段により、達成することができる。油圧シリンダの数および前記シャフトに沿ったそれらの配置は、スタビライザーフィンEの大きさにより決まる。
同様に、各スタビライザーフィンEを、非展開位置および展開位置にしっかりと固定することを可能にする、航行の開始および終了時のための公知の種類のクランプ手段(図示せず)を設ける。
所望により、例えば非展開位置から、非展開位置と各フィンEの完全展開位置との間にある少なくとも1つの展開位置まで各フィンを回転させるために、各フィンEを駆動する手段を設ける。
また、本発明は、ハウジングA内の前記駆動手段の配置にも及ぶものであり、したがって、回転シャフトならびに対応する駆動および固定手段を有するフィンEの各アセンブリは、船体の外部、フィンEを収容する場合には前記のスタビライザーユニット全部を収容するような大きさを有するハウジングの内部に完全に適合することのできるスタビライザーユニットを構成する。
図1bに示す、スタビライザーフィンEの動作状態において、前記展開したフィンは、海の状態と船舶の状態によって決まる特定の角度にあり、フィンEは、ローリング運動に抗する復元モーメントを起こす流体力学的抵抗力F、F´を発生するであろう。
図示しない代替例において、フィンEのそれぞれが少なくとも2つのフィン部分からなり、これらフィン部分は、非動作位置において、展開されておらず、かつハウジングA内に収容できるように、ヒンジ連結されている。フィンが第1の非動作状態から、第2の動作状態にまで移動する場合に、フィンEの前記展開されていない部分は展開され、船体Cから突出する。このようにして、各スタビライザー要素は、動作状態においては、船体C内に設けられた所定の大きさのハウジングAに比して増大した長さを有する。
最後に、本発明は、スタビライザー上での流体力学的流れの速度を増加させ、その結果、力がその上のローリングに抗するように、ローリング運動とは反対に、軸線の周りにスタビライザー要素を移動させることによる、スタビライザー要素の減衰効果を増大させる可能性にも及ぶ。
A ハウジング
C 船体
E スタビライザー要素
F 流体力学的抵抗力
F´ 流体力学的抵抗力
XX´ ヒンジ結合部
C 船体
E スタビライザー要素
F 流体力学的抵抗力
F´ 流体力学的抵抗力
XX´ ヒンジ結合部
Claims (9)
- 船体の両側から突出するスタビライザー要素を有する形式の船舶用スタビライザー装置において、
ヒンジ結合部(XX´)のみで船体(C)に結合された状態になる少なくとも1つの展開動作位置と、前記船体に設けたハウジング(A)中に受容され、かつ連続性を妨げられることなく外面が前記船体の残部内に組み込まれた状態になる非展開位置との間で、船体(C)に対して回転するように取り付けられた少なくとも1つのフィン状スタビライザー要素(E)と、
少なくとも1つの前記スタビライザー要素を、前記第1の非動作非展開位置と前記第2の動作展開位置との間で動かすための作動手段と、
前記少なくとも1つのスタビライザー要素を、前記第1および第2位置の各位置で動かないようにするクランプ手段とを含むことを特徴とする船舶用スタビライザー装置。 - 前記ヒンジ結合部(XX´)が、前記船体(C)の完全に外側であるが、前記ハウジング(A)内に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載されたスタビライザー装置。
- 前記作動手段が、前記船体(C)の外側であるが、前記ハウジング(A)の内側に配置されている請求項1または請求項2に記載されたスタビライザー装置。
- 各スタビライザー要素(E)を、前記第1の非展開位置と前記第2の展開位置との間の少なくとも1つの中間位置に留めおくことができることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載されたスタビライザー装置。
- 各スタビライザー要素の回転軸(XX´)が、船舶の浮揚水平面と小角度を形成することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載されたスタビライザー装置。
- 船体に沿って異なる位置に設置された多数対のスタビライザー要素(E)を有することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載されたスタビライザー装置。
- スタビライザー要素を動かす前記作動手段が、機械式、電気式または液圧式であるか、または、これらの組み合わせから成ることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載されたスタビライザー装置。
- 前記各スタビライザー要素は、該スタビライザー要素が前記非動作位置にある場合には、前記船体(C)の前記ハウジング(A)内に収容された非展開状態にある少なくとも2つの相互に連結された部分からなり、
前記スタビライザー要素が前記船体から突出する前記第2の動作位置にある場合に、前記スタビライザー要素の長さを増すために、前記少なくとも2つの部分を展開することが可能であることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載されたスタビライザー装置。 - 前記スタビライザー要素が、前記動作展開位置にある場合に、流体力学的効果を増大させるために、ローリングに対抗して、船体との連結部の軸の周囲で回転動可能であることを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載されたスタビライザー装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2004116985A JP2005297775A (ja) | 2004-04-12 | 2004-04-12 | 船舶用一体型スタビライザー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2004116985A JP2005297775A (ja) | 2004-04-12 | 2004-04-12 | 船舶用一体型スタビライザー装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2005297775A true JP2005297775A (ja) | 2005-10-27 |
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Family Applications (1)
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| JP2004116985A Pending JP2005297775A (ja) | 2004-04-12 | 2004-04-12 | 船舶用一体型スタビライザー装置 |
Country Status (1)
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|---|---|
| JP (1) | JP2005297775A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2018516797A (ja) * | 2015-05-22 | 2018-06-28 | ハンフリー アクチエボラグHumphree Ab | 調整可能なデバイスと安定化デバイス付きボート |
-
2004
- 2004-04-12 JP JP2004116985A patent/JP2005297775A/ja active Pending
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| JP2018516797A (ja) * | 2015-05-22 | 2018-06-28 | ハンフリー アクチエボラグHumphree Ab | 調整可能なデバイスと安定化デバイス付きボート |
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