JP2005297162A - 工具ホルダ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スピンドルのテーパ孔内周面に嵌合される工具ホルダのシャンク部に嵌合されたテーパコーン8の外周面をスピンドルのテーパ孔内周面内周面と等しい角度のテーパ面に形成し、テーパコーン8の内周面に嵌合するシャンク部の外周面のテーパ面をテーパコーン8の外周面の角度よりゆるい角度にした工具ホルダ1において、テーパコーン8の全長にわたり軸方向と傾斜させて切り割り8aを形成し、テーパコーン8の前,後側部8g,8iの切り割り8a内面には、それぞれ切り割り8a切断部より広幅の凹部8jを連続して形成し、一端に凹部8jに保持される抜け止め部を有し、他端に切断部に挿入充填される板状部を有する弗素系のゴムなどで形成した弾性体を配設した構成とした。
【選択図】図2
Description
しかし、工具ホルダのシャンク部の前側に設けたフランジ部とスピンドルの前端面との間に隙間を設け、シャンク部のテーパを有する外周面と、スピンドルのテーパ孔内周面とのみによって、前記シャンク部を拘束していたので、大きな力でシャンク部を保持することができず高速回転あるいは低速重切削加工において満足な切削ができなかった。
そこで、スピンドルの前端面に、工具ホルダのシャンク部前側に設けたフランジ部後端面を押し付ける端面拘束を、前記テーパを有する外周面と、前記テーパ孔内周面とによる拘束に加えることで、拘束力を大きくするようにしたものもあった。
また、スピンドルを高速回転させると、そのテーパ孔によってスピンドルの前端部が遠心力で拡がり、テーパ孔による拘束力が低下し、工具ホルダによって保持した工具が振動し、加工精度が低下する。
フランジ部に形成した環状凹部の外周側の後端面に、1対の円弧状のシム板を着脱可能に固着し、前記シム板をスピンドルの前端面に当接するようにしたことを特徴とする。
前記テーパコーンの後端部外周面には切欠き段差部が設けられ、この段差部に前記ストッパ部材の前端側内周面に形成した段差部が係合するようになっており、前記シャンク部がスピンドルにクランプされ前記テーパコーンが縮径して後端側に移動した状態においても前記両段差部の係合によりシール効果が達成できるようにしたことを特徴とする。
また、複数の皿ばねおよびこれらの前側と後側の少なくとも一方に座金を重ねて構成したので、テーパコーンを後側に付勢することができ、また座金の数や厚さを変更することで、テーパコーンの前後方向位置などを調節できる。
また、ホルダ本体、テーパコーンなどの工具ホルダを構成する各部材に防錆処理を施したので、ホルダ本体、テーパコーンなどを長期にわたって使用できる。
また、前記テーパコーンの後端部外周面には切欠き段差部が設けられ、この段差部に前記ストッパ部材の前端側内周面に形成した段差部が係合するようになっているので、前記シャンク部がスピンドルにクランプされ前記テーパコーンが縮径して後端側に移動した状態においても前記両段差部の係合によりシール効果が達成できる。
前記テーパコーン8を前記シャンク部3に嵌め、テーパコーン8の前側部8gをシャンク部3の前側部3cに嵌合させ、テーパコーン8の中間部8hとシャンク部3の中間部3dとの間に径方向の隙間aと前後方向の隙間bとを形成し、テーパコーン8のストレート部となっている後側部8iをシャンク部3のストレート部3eに嵌合させてある。
また、シャンク部3の前側部3cおよびストレート部3eの外周面には、周方向に連続する山形状に潤滑剤封入溝3aおよび潤滑剤封入溝3gをそれぞれ形成し、これらの封入溝3a,3gにグリースなどの潤滑剤を入れてある。
ホルダ本体2の後端側にシャンク部3を設け、このシャンク部3の前端側に大外径のフランジ部4を設け、このフランジ部4の前端側に前端部6を一連に形成してある。
前記テーパコーン8の切り割り8aは、中間部8hを除くゆるいテーパが形成された前側部8g及びストレート部に形成された後側部8iの内周面に、それぞれ切り割り切断部より広幅の凹部8jがテーパコーン8の肉厚部に連続して形成されている。
そして、前記形状の切り割り8aには、図3に示すように一端には前記凹部8jに係止保持される抜け止め部30aを有し、他端には前記切断部に挿入充填される板状部30bを有する弗素系のゴムなどで形成したT字型形状の弾性体30が前記テーパコーン8の内面側より充填配設されている。
なお、10fは前端雄ねじ部10aの上方に嵌合配設したシール部材である。
なお、切り割り部16cは、テーパ部16aの全長にわたって形成し、切削液供給溝16dはテーパコレット16の前端から後端部16bまで細長く形成してある。
なお、19はテーパコレット16にシャンク19aを嵌めたエンドミル,ドリルなどの工具である。
さらに、ホルダ本体2,テーパコーン8,テーパコレット16などの金属部材にはそれぞれ防錆処理を施し、切削液などによる前記金属部材に錆が発生しないようにしてある。
なお、テーパ角度が小さいほど、結合剛性が向上することは、既に知られているところである。
しかるに、従来の標準タイプの工具ホルダでは、テーパコーンの内周面とシャンク部外周面がそれぞれ前後方向にストレートであるため直ちに点線で示す引き込み力設定値である900kgの引き込み力に戻り、この状態で切削作業が行われる。
なお、自動工具交換装置は、アームを適時に台形溝4bから外して、動作前の位置に復帰させる。
また、テーパコーン8には全長にわたる切り割り8aを周方向の1箇所に設け、前記テーパコーンの前,後側部の切り割り内面には、それぞれ切り割り切断部より広幅の凹部を連続して形成すると共に、一端に前記凹部に保持される抜け止め部を有し、他端に前記切断部に挿入充填される板状部を有する弗素系のゴムなどで形成したT字型形状の弾性体30が充填してあるので、テーパコーン8の切り割り8aに充填した弾性体30は確実に保持されて、切削液などの液漏れによるはみ出しが防止できると共に、拡径縮径が可能であり、テーパコーン8をスピンドル20のテーパ孔21に密着させて嵌合させ、かつフランジ部4の後端面4aをスピンドル20の前端面20aに確実に密着させることができる。
また、前記テーパコーン8の後端部外周面には切欠き段差部8kが設けられ、この段差部8kに前記ストッパ部材9の前端側内周面に形成した段差部9aが係合するようになっているので、前記シャンク部3がスピンドル20にクランプされ前記テーパコーン8が縮径して後端側に移動した状態においても前記両段差部8k,9aの係合によりシール効果が達成できると共に、不使用時において、前記プルスタッド10をシャンク部3の後端側より外した場合においても、シャンク部3に嵌合したテーパコーン8がシャンク部3より抜け落ちてばらばらになるようなことがない。
なお、第2実施例の工具ホルダの前述した以外の構成は、第1実施例の工具ホルダと同様である。
2 ホルダ本体
3 シャンク部
3a 潤滑剤封入溝
3c シャンク部外周面の前端部
3d 中間部
3e ストレート部
3f 後端部
4 フランジ部
4a 後端面
4b 台形溝
4c 環状凹部
4d 雌ねじ孔
6 前端部
7 弾性部材
8 テーパコーン
8a 切り割り
8b 凹部
8g 前側部
8h 中間部
8i 後側部(ストレート部)
8j 凹部
8k 段差部
9 ストッパ部材
9a 段差部
10 プルスタッド
10a 前端雄ねじ部
10b 大径支持部
10c 係合部
10d 貫通孔
10e 平坦切欠部
10f シール部材
11 テーパ孔
12 ストレート孔
13 ボルト挿通孔
14 ボルト支持部
15 後端部孔
15a 雌ねじ部
16 テーパコレット
16a 前端側のテーパ部
16b 後端部
16c 切り割り部
16d 切削液供給溝
16e 雌ねじ孔
17 引きボルト
17a 脚部
17b 雄ねじ部
17c 頭部
17d 係合凹部
17e 切削液通路孔
18 座金
19 工具
19a 工具のシャンク
20 スピンドル
20a 前端面
21 テーパ孔
21a テーパ孔の内周面
22 引き込み部材
24,24 シム板
25,25 皿ビス
30 弾性部材
30a 抜け止め部
30b 板状部
Claims (7)
- 工作機械のスピンドルに該スピンドルの前端から後方に行くに従い小径となるように形成したテーパ孔に嵌合されるテーパコーンと、前記テーパコーンに軸方向に相対移動できるように嵌合されたシャンク部を有するホルダ本体と、前記ホルダ本体に一体に設けられ前記スピンドルの前端面に当接するフランジ部と、前記フランジ部と前記テーパコーンの前端面間に設けられた弾性部材と、前記テーパコーンの後端面に当接され、前記シャンク部の後端に螺合し締め付けることにより前記弾性部材にプリロードを付与するストッパ部材を備え、前記テーパコーンの外周面を前記スピンドルのテーパ孔内周面と等しい角度のテーパ面に形成し、さらに前記テーパコーンの内周面及び該内周面に嵌合する前記シャンク部の外周面の少なくとも一部を後方に行くに従い小径となるテーパ面に形成し、且つ該テーパ面を前記テーパコーンの外周面の角度よりゆるい角度にした工具ホルダであって、
前記テーパコーンの全長にわたり軸方向と傾斜させて切り割りを形成し、前記テーパコーンの前,後側部の切り割り内面には、それぞれ切り割り切断部より広幅の凹部を連続して形成すると共に、一端に前記凹部に保持される抜け止め部を有し、他端に前記切断部に挿入充填される板状部を有する弗素系のゴムなどで形成した弾性体を配設したことを特徴とする工具ホルダ。 - 前記ホルダ本体のシャンク部前側部の外周面およびテーパコーン前側部の内周面に後側が小径となる互いに等しい角度のゆるいテーパをそれぞれ形成して、シャンク部の前側部にテーパコーンの前側部を嵌合させ、シャンク部の中間部とテーパコーンの中間部との間に隙間を設け、シャンク部の後側部外周面およびテーパコーンの後側部内周面にストレート部を設け、シャンク部の後側部にテーパコーンの後側部を嵌合させたことを特徴とする請求項1に記載の工具ホルダ。
- シャンク部の前端部外周に接し後側に開口する環状凹部を形成し、この環状凹部に弾性部材の少なくとも一部を収容してテーパコーンの前端面を支持させ、前記弾性部材を複数の皿ばねおよびこれらの前側と後側の少なくとも一方に座金を重ねて構成したことを特徴とする請求項1に記載の工具ホルダ。
- 前記ストッパ部材は、前記シャンク部の後端部に形成したねじに螺合するナットであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の工具ホルダ。
- フランジ部に形成した環状凹部の外周側の後端面に、1対の円弧状のシム板を着脱可能に固着し、前記シム板をスピンドルの前端面に当接するようにしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の工具ホルダ。
- ホルダ本体、テーパコーンなどの工具ホルダを構成する各部材に防錆処理を施したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の工具ホルダ。
- 前記テーパコーンの後端部外周面には切欠き段差部が設けられ、この段差部に前記ストッパ部材の前端側内周面に形成した段差部が係合するようになっており、前記シャンク部がスピンドルにクランプされ前記テーパコーンが縮径して後端側に移動した状態においても前記両段差部の係合によりシール効果が達成できるようにしたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の工具ホルダ。
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