JP3013943U - 工具ホルダ - Google Patents

工具ホルダ

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JP3013943U
JP3013943U JP1995000189U JP18995U JP3013943U JP 3013943 U JP3013943 U JP 3013943U JP 1995000189 U JP1995000189 U JP 1995000189U JP 18995 U JP18995 U JP 18995U JP 3013943 U JP3013943 U JP 3013943U
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Inventor
政一 松本
正博 田口
雄策 山本
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株式会社日研工作所
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スピンドル20の先端面20aとフランジ部
4の末端面外径部4bとの間、およびドライブキー24
とキー溝4eとの間に、異物が付着しない工具ホルダ1
を提供する。 【構成】 工具ホルダ1に設けたフランジ部4の末端面
4aの外径部4bより中心側に空気溜め凹部4cを形成
し、スピンドル20に設けた1対のドライブキー24が
係合するキー溝4eをフランジ部4に形成し、工具ホル
ダ1の自動装着時に、工具ホルダ1のテーパシャンクで
あるテーパコーン8をスピンドル20のテーパ孔21に
密着嵌合させ、スピンドル20の先端面20aにフラン
ジ部4の前記外径部4bのみを密着させ、スピンドル2
0内から圧縮空気を吹き出し、工具ホルダ1の抜出時
に、前記凹部4cに備蓄した圧縮空気およびスピンドル
20内から吹き出す圧縮空気によって異物を排出する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、工作機械のスピンドルに対して工具自動交換をする工具ホルダに 係り、とくに自動交換時に前記スピンドルの内部からクリーニング用の圧縮空気 を吹き出す工具ホルダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、工具ホルダとして図4に示すように、マシニングセンタなどの工作機械 に設けた主軸などのスピンドル20の先端部に形成したテーパ孔21の孔壁21 aに、工具ホルダ1のテーパシャンク5を密着させて嵌めると共に、スピンドル 20の先端面20aに、工具ホルダ1のテーパシャンク5先端側に連なる大外径 のフランジ部4の末端面4aの外径部4bを密着させて保持する、テーパ,端面 2面密着式ホルダと呼ばれるものがあった。また、工具ホルダ1のフランジ部4 の末端面4aには、外周側から中心側に向かい、先端側に3〜5μm程度傾斜さ せる加工を行い、末端面4aの外径部4bのみをスピンドル20の先端面20b に密着支持させている。
【0003】 さらに、工具ホルダ1のフランジ部4には、外周面の周方向全体に、自動工具 交換装置(ATC)のアームが係脱可能に係合する台形溝4dを形成し、スピン ドル20に設けたドライブキー24が係合するキー溝4eをフランジ部4の軸方 向に沿って形成してある。なお、工具ホルダ1の先端側の部分には、コレット, チャックなどを設けてドリル,エンドミル,リーマなどの工具を着脱可能に装着 するようにしているが、これらの構成は、従来公知のものであるから、図示およ び詳しい説明を省略する。
【0004】 そして、自動工具交換装置によって工具ホルダ1に装着した工具を工具ホルダ 1と共に交換するには、スピンドル20に対し工具ホルダ1を着脱しているが、 自動工具交換時に、スピンドル20の内部からクリーニング用の圧縮空気を吹き 出し、この圧縮空気によって、スピンドル20の先端面20bや工具ホルダ1の フランジ部4の末端面4aに付着したごみや切り粉などの異物を、外部に排出す ることで、スピンドル20の先端面20bとホルダ1のフランジ部4の末端面4 aとの間に前記異物が介在することを防止して、スピンドル20に対し工具ホル ダ1を前記のように取り付けている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、前述した従来の工具ホルダでは、スピンドルに工具ホルダが挿入、抜 出される瞬間に、工具ホルダの大外径のフランジ部末端面に形成した傾斜によっ てクリーニング用の圧縮空気がエアジェット作用をしても、スピンドルの先端面 と工具ホルダのフランジ部の末端面との間に異物が残存して、工具ホルダの取り 付けが正確にできず、加工精度を低下させたり、工具ホルダの取り付けが不確実 になって故障や事故の原因になったりする恐れがあるという問題点があった。
【0006】 この考案は、前述した問題点を解決して、スピンドルに対する工具ホルダの脱 着時に、スピンドルの先端面と工具ホルダの大外径のフランジ部の末端面との間 などに異物を残すことなく、これらの間から充分に異物を排出でき、スピンドル の先端面と工具ホルダのフランジ部の末端面外径部とを常に確実に密着させ得る 、工具ホルダの提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る考案は、工作機械のスピンドルに設けたテーパ孔にテーパシャ ンクを密着させて嵌合させ、前記スピンドルの先端面に前記テーパシャンクの先 端側に連なる大外径のフランジ部の末端面外周部をスピンドルの先端面に支持さ せると共に、前記フランジ部の外周面の周方向に台形溝を形成し、スピンドルに 設けた1対のドライブキーが係合するキー溝をフランジ部の軸方向に沿ってそれ ぞれ形成し、前記キー溝を前記台形溝に連通させた工具ホルダにおいて、フラン ジ部の末端面の外径部より中心側に工具自動交換時にスピンドル内部から吹き出 すクリーニング用の圧縮空気を備蓄する空気溜め凹部を円周方向に沿って形成し 、空気溜め凹部をキー溝に連通させたものである。
【0008】 請求項2に係る考案は、請求項1の工具ホルダにおいて、テーパシャンクは、 ホルダ本体のフランジ部末端側に突出したストレートシャンク部にテーパコーン を嵌合させて構成し、このテーパコーンは、前記シャンク部の末端部にねじ締め したプルスタッドによって、前記フランジ部の末端面内周部の環状凹部に嵌めた 弾性部材を介し、フランジ部に押し付け、全長にわたって形成した切り割りを周 方向の1箇所に設け、この切り割りに弾性体を充填したものである。
【0009】
【作用】
請求項1の考案に係る工具ホルダは、大外径のフランジ部末端面の外径部より 中心側に空気溜め凹部を形成したので、前記末端面の外径部のみが工作機械のス ピンドル先端面に密着し、これらが密着する面積が小さく、クリーニング対象面 積を小さくできる。 そして、自動工具交換をクリーニング用の圧縮空気をスピンドル内部から吹き 出しつつ行うことで、工具ホルダのテーパシャンクをスピンドルのテーパ孔に挿 入する時に前記凹部に圧縮空気を備蓄する。
【0010】 次に、工具ホルダをスピンドルのテーパ孔から抜出する時に、前記凹部に備蓄 した圧縮空気を噴出させると共に、スピンドルの内部から圧縮空気を吹き出し、 エアジェットによってごみ、切り粉などの異物を工具ホルダのフランジ部の末端 面外径部と、この外径部と対向するスピンドルの先端面から外部に十分に排出で き、これらの間に異物が残存することを確実に防止できる。
【0011】 また、自動工具交換時に、スピンドルに設けたドライブキーの先端部に対し、 工具ホルダのフランジ部に設けたキー溝が脱着され、キー溝が前記凹部に連通し ているので、前記凹部に備蓄された圧縮空気とスピンドル内部から噴出する圧縮 空気とがキー溝に流入することで、キー溝やこれらに係合するドライブキーのス ピンドルから突出した先端部に付着した異物の排出、およびキー溝、ドライブキ ーの先端部への異物の付着防止もできる。
【0012】 なお、自動工具交換時に、自動工具交換装置のアームは、工具ホルダのフラン ジ部に形成した台形溝に、キー溝およびドライブキーを避けて係合するので、キ ー溝が前記台形溝に連通していても、圧縮空気の吹き出しによってキー溝、ドラ イブキーに対し、異物の排出、異物の付着防止ができる。また、工具ホルダをス ピンドルに装着した状態では、キー溝がドライブキーに隙間なく係合しているの で、前記凹部に備蓄された圧縮空気が、キー溝とドライブキーとの係合部から漏 れることがほとんどない。また、微少の漏れは、ゴミ等の異物を外部に押し出す いわゆるエアカーテンの役目をはたしているし、内部の圧縮空気が空気通路23 よりエアを補充している。
【0013】 請求項2の考案に係る工具ホルダは、ホルダ本体のストレートシャンク部に嵌 合させてテーパシャンクを構成するテーパコーンが、前記シャンク部の末端部に ねじ締めしたプルスタッドによって、フランジ部の末端面内周部の環状凹部に嵌 めた弾性部材を介し、フランジ部に押し付けてあるので、前記シャンク部の軸方 向に移動可能であり、また、テーパコーンには全長にわたる切り割りを周方向の 1箇所に設け、切り割りに弾性体を充填してあるので、テーパコーンの拡径縮径 も可能であり、テーパコーンをスピンドルのテーパ孔に密着させて嵌合させ、か つフランジ部の末端面外径部を前記スピンドルの先端面に確実に密着させること ができる。
【0014】 従って、工具ホルダは、フランジ部末端面の外径部より中心側に形成した空気 溜め凹部に、圧縮空気を備蓄した状態で、前記凹部から圧縮空気がスピンドル内 に漏れること、および圧縮空気がスピンドルとフランジ部との間からこれらの外 に漏れることを確実に防止できる。
【0015】
【実施例】
以下、この考案の一実施例につき図を参照して説明する。 工具ホルダ1は、図1,図2,図3に示すように、ホルダ本体2の末端側にス トレートシャンク部3を設け、このシャンク部3の先端側に大外径のフランジ部 4を設け、このフランジ部4の先端側に先端部6を一連に形成してある。
【0016】 前記フランジ部4の末端面4aは、外径部4bを外周側から中心側に向かって 先端側に3〜5μm程度傾斜させ、中間部に円周方向全体にわたり空気溜め凹部 4cを形成してある。また、フランジ部4の外周面には自動工具交換装置のアー ム(図示省略)が係脱可能に係合する台形溝4dを形成し、相対向する1対のキ ー溝4eを軸方向に沿って形成し、キー溝4eは、フランジ部4の末端面に開口 させ、先端円弧状部をフランジ部4の先端部に位置させてある。さらに、フラン ジ部4の末端面4a内周面には環状凹部4fを形成し、環状凹部4fに後述する 弾性部材7を嵌めてある。
【0017】 前記シャンク部3の外周には、先端面が弾性部材7に当接してテーパシャンク を構成するテーパコーン8を回動および軸方向移動可能に嵌合させ、テーパコー ン8の末端面に当接するプリロード調整用の座金9をシャンク部3に嵌合させ、 座金9の末端面を支持するプルスタッド10をシャンク部3の末端部にねじ嵌合 させ、座金9を介してテーパコーン8を弾性部材7に押し付け、弾性部材7を圧 縮させてプリロードを付与してある。なお、テーパコーン8は、外周面を1/1 0テーパ(テーパ角度5°強)の緩いテーパにしてある。
【0018】 前記弾性部材7は、鋼板などの金属板リングからなる非圧縮体7aと、合成ゴ ム、ウレタン系,フッソ系などの軟質樹脂のリングからなる圧縮体7bとを組み 合わせて、シャンク部3に複数ずつ嵌めてある。 また、テーパコーン8は、軸方向に対し緩い傾斜を設けて全長にわたって切り 離した切り割り8aを周方向の1箇所に設け、この切り割り8a内にキリコーン ,ナイロン,合成ゴムなどの弾性体8bを充填し、径方向に弾性変形可能にして ある。そして、前記弾性体8bは、テーパコーン8の内,外周面から突出しない ように前記切り割り8aに充填し、かつ拡径方向に付勢するようにしてもよい。
【0019】 さらに、シャンク部3のテーパコーン8が嵌合する部分の外周面には、周方向 に連続する山形状に潤滑剤封入溝3aを形成し、この封入溝に潤滑油,グリース などの潤滑剤を入れ、シャンク部3とテーパコーン8との相対移動が長期間にわ たってスムーズにできるようにしてある。
【0020】 前記ホルダ本体2の軸方向中間部と先端との間にはコレット保持用のテーパ孔 11とテーパ孔11の末端側に延びるストレート孔12とを形成し、ストレート 孔12の末端側には小径のボルト挿通孔13を形成したボルト支持部14を環状 に中心側に突出させ、ボルト挿通孔13の末端側にホルダ本体2の末端面に開口 する末端部孔15を形成し、末端部孔15の軸方向の適所にめねじ部15aを形 成し、前記各孔11,12,13,15はホルダ本体2の軸心と同心に一連に設 けてある。
【0021】 そして、前記プルスタッド10は、先端おねじ部10aを末端部孔15のめね じ部15aに締め付け、プルスタッド10の大径支持部10bをシャンク部3の 末端面に当接させ、大径支持部10bの末端側に係合部10cを突出させ、中心 部に貫通孔10dを形成してあり、大径支持部10bには相対向する平坦切欠部 10eを形成してある。尚、10fは先端おねじ部10aの上方に嵌合配設した シールである。
【0022】 ホルダ本体2のテーパ孔11およびストレート孔12には、テーパコレット1 6に一連に形成した先端側のテーパ部16aおよびストレート状の末端部16b を嵌挿してある。テーパコレット16の前記テーパ部16aには、外周面にテー パ孔11と等しいテーパを形成し、周方向の3箇所に切り割り部16cを等間隔 で形成し、切り割り部16c間の周方向中央部には切削液供給溝16dをそれぞ れ内周面に形成してあり、テーパコレット16の末端部16bには中央部を貫通 するめねじ孔16eが形成してある。なお、切り割り部16cは、テーパ部16 aの全長にわたって形成し、切削液供給溝16dはテーパコレット16の先端か ら末端部16bまで細長く形成してある。
【0023】 ホルダ本体2の末端側から末端部孔15に引きボルト17を挿入し、引きボル ト17の脚部17aをボルト挿通孔13に末端側から挿通し、脚部17aに形成 したおねじ部17bに前記コレット16の末端部16bに形成しためねじ孔16 eにねじ嵌合させてある。前記引きボルト17は、頭部17cに横断面が正六角 形状の係合凹部17dを形成し、係合凹部17dの底から脚部17aの先端まで 小径の切削液通路孔17eを引きボルト17の軸心部に貫通させて形成してある 。なお、頭部17cは脚部17aに嵌めた座金18を介し、ホルダ本体2のボル ト支持部14の末端面に支持してある。
【0024】 なお、図2において、19はテーパコレット16にシャンク19aを嵌めたエ ンドミル,ボーリングバーなどの工具である。 また、図2において、20は工作機械のスピンドルであり、スピンドル20の 先端部にはテーパ孔21を形成し、スピンドル20のテーパ孔21末端側に引っ 張り部材22を設けると共に、スピンドル20の先端部に1対のドライブキー2 4を設け、これらの先端部をスピンドル20の先端面20aから突出させ、さら にスピンドル20内にこれの先端面20aに開口する4本の空気通路23を周方 向に形成し、これらの末端をスピンドル20に設けた空気供給路から分岐させて ある。
【0025】 前記のように構成した実施例の工具ホルダを使用するには、所要の工具19の シャンク19aをテーパコレット16に装着し、スピンドル20のテーパ孔21 の孔壁21aに、工具ホルダ1のテーパシャンクを構成するテーパコーン8を密 着して嵌合させ、プルスタッド10の係合部10cを引っ張り部材22によって スピンドル20末端側に引き込み、フランジ部4の末端面4aの外径部4bのみ をスピンドル20の先端面20aに密着させると共に、ドライブキー24の先端 部をフランジ部4に設けたキー溝4eにそれぞれ隙間なく係合させてある。
【0026】 この状態で、最初の加工を行った後、自動工具交換を行うには、自動工具交換 装置のアームを台形溝4dに係合させてフランジ部4を把持し、スピンドル20 の内部からクリーニング用の圧縮空気を吹き出しつつ、スピンドル20の先端側 に工具ホルダ1を引き抜く。
【0027】 この際、前述したように、フランジ部4の末端面外径部4bのみがスピンドル 20の先端面20aに密着し、末端面中間部が空気溜め凹部4cになっているの で、クリーニング対象面積を小さくできる。
【0028】 スピンドル20に取り付けて最初に用いた工具ホルダ1を工具とともに自動交 換するには、この工具ホルダ1抜出した後、他の工具を装着した次の工具ホルダ 1をスピンドル20に自動工具交換装置によって取り付ける。すなわち、自動工 具交換装置のアームによって次の工具ホルダ1のフランジ部4を把持し、スピン ドル20の内部に設けた各空気通路23からクリーニング用の圧縮空気を吹き出 しつつ、工具ホルダ1のテーパコーン8をスピンドル20のテーパ孔21にこれ の孔壁21aに密着させて挿入すると共に、スピンドル20の先端部20aにフ ランジ部4の末端面外径部4bを密着させる、テーパ、端面2面密着式にし、引 っ張り部材22の引っ張り動作によってスピンドル20に次の工具ホルダ1を保 持させる。
【0029】 次の工具ホルダ1の取り付け動作によって、スピンドル20内部から吹き出す クリーニング用の圧縮空気は、従来例の空気溜め凹部がないものと同様な異物の 外部への排出を行うが、次の工具ホルダ1のフランジ部4に設けた末端面外径部 4bがスピンドル20の先端面20aに密着する直前になると、前記外径部4b と先端面20aとの隙間が小さくなり、この部分で圧縮空気の流出が高速になる ので、異物を外部に確実に排出できる。
【0030】 また、外径部4bが先端面20aに密着すると、圧縮空気の一部が工具ホルダ 1のフランジ部4末端面に形成した空気溜め凹部4cに閉じ込められる。そして 、前記凹部4cに閉じ込められた圧縮空気は、次の工具ホルダ1が前記テーパ、 端面2面密着式になっているので、凹部4cに備蓄される。
【0031】 次の加工を行った後、次の工具ホルダ1を自動交換するには、スピンドル20 の内部からクリーニング用の圧縮空気を吹き出しつつ、自動工具交換装置によっ て、スピンドル20の先端側に次の工具ホルダ1を抜出する際に、これのフラン ジ部4に設けた末端面外径部4bがスピンドル20の先端面20aから離れると 、瞬間的に、空気溜め凹部4cに備蓄されていた圧縮空気が外周側に勢よく噴出 すると共に、スピンドル20の各空気通路23から圧縮空気が前記凹部4cに噴 出し、エアジェット効果によって、異物を外部に確実に排出できる。
【0032】 以後、次々に工具ホルダ1の自動交換を所要回数繰り返すごとに、工具ホルダ 1のスピンドル20に対する抜出初期および挿入終期、特に抜出初期にクリーニ ング用の圧縮空気が瞬間的に工具ホルダ1のフランジ部4の末端面外径部4bお よびこの外径部4bと対向するスピンドル20の先端部20aの外周部を十分に 掃除して、これらの間に異物が介在することを防止できる。
【0033】 そして、自動工具交換時に、スピンドル20に設けたドライブキー24の先端 部に対し、工具ホルダ1のフランジ部4に設けたキー溝4eが脱着され、キー溝 4eが空気溜め凹部4cに連通しているので、前記凹部4cに備蓄された圧縮空 気とスピンドル20の内部から空気通路23を経て前記凹部4cに向けて噴出す る圧縮空気とがキー溝4eに流入することで、キー溝4eの内面やこれらに係合 するドライブキー24のスピンドル20から突出した先端部の外面に付着した異 物の排出、および異物のキー溝4eの内面やドライブキー24の先端部の外面に 異物が付着することを防止できる。
【0034】 なお、自動工具交換時に、自動工具交換装置のアームは、工具ホルダ1のフラ ンジ部4外周面に形成した台形溝4dおよびドライブキー24を避けて係合する ので、キー溝4eが台形溝4dに連通していても、圧縮空気の吹き出しによって キー溝4e、ドライブキー24に対し、異物の排出、異物の付着防止ができる。
【0035】 また、工具ホルダ1をスピンドル20に装着した状態では、キー溝4eがドラ イブキー24の先端部に隙間なく係合しているので、空気溜め凹部4cに備蓄さ れた空気圧縮がキー溝4eとドライブキー24との係合部から漏れることがほと んどなく、通常の加工時間では漏れによる問題はない。
【0036】 この実施例の工具ホルダ1は、ホルダ本体2の末端部のストレートシャンク部 3に嵌合させてテーパシャンクを構成するテーパコーン8の末端面を、前記シャ ンク部3の末端部にねじ締めしたプルスタッド10の大径支持部10bをシャン ク部3の末端面に当接させて先端側に押し、フランジ部4の末端面4aの内周部 に形成した環状凹部4fに弾性部材7を嵌め、テーパコーン8の先端面を弾性部 材7を介してフランジ部4に押し付けてあるので、テーパコーン8がシャンク部 3の軸方向に移動可能であり、また、テーパコーン8には全長にわたる切り割り 8aを周方向の1箇所に設け、切り割り8aに弾性体8bを充填してあるので、 テーパコーン8の拡径縮径が可能であり、テーパコーン8をスピンドル20のテ ーパ孔21に密着させて嵌合させ、かつフランジ部4の末端面4a外径部4bの みをスピンドル20の先端面20aに確実に密着させることができる。
【0037】 従って、工具ホルダ1は、フランジ部4の末端面4aの外径部4bより中心側 に形成した空気溜め凹部4cに、圧縮空気を備蓄した状態で、この凹部4cから 圧縮空気がスピンドル1内に漏れること、およびスピンドル1とフランジ部4と の間からこれらの外部に漏れることを確実に防止できる。
【0038】 この実施例において、使用によって刃部が摩耗または欠損した工具19を交換 するには、工具ホルダ1を工作機械から外して工具の交換作業場に運び、ホルダ 本体2のフランジ部4を万力台に固定した万力などによって固定し、プルスタッ ド10の末端側からL字状に折り曲げた横断面正六角形状の操作棒の先端部を、 プルスタッド10の貫通孔10dに挿通して引きボルト17の頭部17cに設け た係合凹部17dに係合させる。
【0039】 そして、前記操作棒をプルスタッド10外で弛め方向に回転させ、引きボルト 17を同方向に回転させることで、その頭部17cをプルスタッド10の先端に 当接させ、さらに弛め方向に回転させることで、引きボルト17のおねじ17b とテーパコレット16のめねじ孔16eとのねじ嵌合によって前記コレット16 をホルダ本体2の先端側に押し出し、コレット16のテーパ部16aに対するホ ルダ本体2先端部のテーパ孔11による締め付けを弛める。
【0040】 これによって、コレット16のテーパ部16aによる工具19のシャンク19 aの締め付けも弛むので、工具19をコレット16から引き抜き、新しい工具1 9など使用可能な工具のシャンクをコレット16のテーパ部16aに嵌めること ができる。その後、前述した操作とは逆に前記操作棒によって引きボルト17を 締め付け方向に回転させてホルダ本体2の末端側に引き込むことで、コレット1 6のテーパ部16aをホルダ本体2のテーパ孔11周面によって締め付け、コレ ット16を介して工具のシャンクをホルダ本体2の先端部に保持固定し、さらに その後、操作棒を工具ホルダ1の末端側に抜き出し、そのフランジ部4を万力か ら外すことで、工具ホルダ1を再使用することができる。
【0041】 また、スピンドル20に工具ホルダ1を装着し、スピンドル20を回転させつ つ工具19を前進させ、工作物に加工を行う際に、スピンドル20の中心部から 切削液を供給し、この切削液を、プルスタッド10の貫通孔10a、ホルダ本体 2の末端部孔15、引きボルト17の係合凹部17d、クーラント通路孔17e 、テーパコレット16の末端部16bに通し、前記コレット16の切削液供給溝 16dを経てコレット16の先端から工具19外周面に沿って噴出させ、工具1 9の刃部および刃部による工作物の加工部を冷却することもできる。
【0042】 なお、この考案において、フランジ部は、ホルダ本体と一体に形成したり、全 部または先端部以外を別部材とし、この部材を焼き嵌めなどによってホルダ本体 の外周に嵌合固定したりすることで構成する。
【0043】 この考案において、スピンドルに設けた空気通路は、空気溜め凹部のキー溝に よって分割された各部にそれぞれ1または複数ずつ開口させれば、これらの開口 の数および位置は、適宜変更できる。
【0044】 そして、請求項1,2に係る考案は、これらに記載した範囲を逸脱しない限り 、適宜変更できる。
【0045】
【考案の効果】
以上説明したように、請求項1の考案に係る工具ホルダは、大外径のフランジ 部末端面の外径部より中心側に空気溜め凹部を形成したので、前記末端面の外径 部のみが工作機械のスピンドル先端面に密着し、これらが密着する面積が小さく 、クリーニング対象面積を小さくできる。 そして、自動工具交換をクリーニング用の圧縮空気をスピンドル内部から吹き 出しつつ行うことで、工具ホルダのテーパシャンクをスピンドルのテーパ孔に挿 入する時に前記凹部に圧縮空気を備蓄する。
【0046】 次に、工具ホルダをスピンドルのテーパ孔から抜出する時に、前記凹部に備蓄 した圧縮空気を噴出させると共に、スピンドルの内部から圧縮空気を吹き出し、 エアジェットによってごみ、切り粉などの異物を工具ホルダのフランジ部の末端 面外径部と、この外径部と対向するスピンドルの先端面から外部に十分に排出で き、これらの間に異物が残存することを確実に防止できる。
【0047】 また、自動工具交換時に、スピンドルに設けたドライブキーの先端部に対し、 工具ホルダのフランジ部に設けたキー溝が脱着され、キー溝が前記凹部に連通し ているので、前記凹部に備蓄された圧縮空気とスピンドル内部から噴出する圧縮 空気とがキー溝に流入することで、キー溝やこれらに係合するドライブキーのス ピンドルから突出した先端部に付着した異物の排出、およびキー溝、ドライブキ ーの先端部への異物の付着防止もできる。
【0048】 請求項2の考案に係る工具ホルダは、ホルダ本体のストレートシャンク部に嵌 合させてテーパシャンクを構成するテーパコーンが、前記シャンク部の末端部に ねじ締めしたプルスタッドによって、フランジ部の末端面内周部の環状凹部に嵌 めた弾性部材を介し、フランジ部に押し付けてあるので、前記シャンク部の軸方 向に移動可能であり、また、テーパコーンには全長にわたる切り割りを周方向の 1箇所に設け、切り割りに弾性体を充填してあるので、テーパコーンの拡径縮径 も可能であり、テーパコーンをスピンドルのテーパ孔に密着させて嵌合させ、か つフランジ部の末端面外径部を前記スピンドルの先端面に確実に密着させること ができる。
【0049】 従って、工具ホルダは、フランジ部末端面の外径部より中心側に形成した空気 溜め凹部に、圧縮空気を備蓄した状態で、前記凹部から圧縮空気がスピンドル内 に漏れること、および圧縮空気がスピンドルとフランジ部との間からこれらの外 に漏れることを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例に係る工具ホルダを示した
分解側面図。
【図2】図1に示した工具ホルダの一部縦断側面図。
【図3】図2に示した工具ホルダのA−A線横断面図。
【図4】従来例の工具ホルダを示した一部縦断側面図。
【符号の説明】
1 工具ホルダ 2 ホルダ本体 3 ストレートシャンク部 4 フランジ部 4a 末端面 4b 外径部 4c 空気溜め凹部 4d 台形溝 4e キー溝 6 先端部 7 弾性部材 8 テーパシャンクを構成するテーパコーン 9 座金 10 プルスタッド 14 ボルト支持部 15a めねじ部 16 テーパコレット 17 引きボルト 18 座金 19 工具 20 スピンドル 20a 先端面 21 テーパ孔 22 引っ張り部材 23 空気通路 24 ドライブキー

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械のスピンドルに設けたテーパ孔
    にテーパシャンクを密着させて嵌合させ、前記スピンド
    ルの先端面に前記テーパシャンクの先端側に連なる大外
    径のフランジ部の末端面外周部をスピンドルの先端面に
    支持させると共に、前記フランジ部の外周面の周方向に
    台形溝を形成し、スピンドルに設けた1対のドライブキ
    ーが係合するキー溝をフランジ部の軸方向に沿ってそれ
    ぞれ形成し、前記キー溝を前記台形溝に連通させた工具
    ホルダにおいて、フランジ部の末端面の外径部より中心
    側に工具自動交換時にスピンドル内部から吹き出すクリ
    ーニング用の圧縮空気を備蓄する空気溜め凹部を円周方
    向に沿って形成し、空気溜め凹部をキー溝に連通させた
    ことを特徴とする工具ホルダ。
  2. 【請求項2】 テーパシャンクは、ホルダ本体のフラン
    ジ部末端側に突出したストレートシャンク部にテーパコ
    ーンを嵌合させて構成し、このテーパコーンは、前記シ
    ャンク部の末端部にねじ締めしたプルスタッドによっ
    て、前記フランジ部の末端面内周部の環状凹部に嵌めた
    弾性部材を介し、フランジ部に押し付け、全長にわたっ
    て形成した切り割りを周方向の1箇所に設け、この切り
    割りに弾性体を充填したことを特徴とする請求項1に記
    載の工具ホルダ。
JP1995000189U 1995-01-24 1995-01-24 工具ホルダ Expired - Lifetime JP3013943U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101136971B1 (ko) * 2010-08-25 2012-04-19 (주)금성메탈 공구 홀더

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