JP2005294762A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被処理物の処理中にアーク放電が発生するのを防止して被処理物の品質を安定させ、被処理物の歩留まりを向上できるプラズマ処理装置を提供する。
【解決手段】処理ガスを電極間に通して被処理物である基板2に吹き付け、基板2の表面を大気圧近傍の圧力下でプラズマ処理するプラズマ処理装置1は、処理ガスを処理後に排気する金属製の排気ダクト35を基板2の上方に備えており、排気ダクトの基板2と対向する面を固体誘電体板として、石英ガラス板33で覆うように構成してある。石英ガラス板33は電極21A〜21Dの下端部の周囲に配置されると共に排気ダクト35をその上方に載置している。電極の下端は石英ガラス板から露出している。
【選択図】図1

Description

本発明は、原料ガスやプロセスガス等の処理ガスを電極間に通して被処理物に吹き付け、大気圧近傍の圧力下での表面処理や、化学気相成長法により被処理物の表面に薄膜を形成するプラズマ処理装置に係り、特に、処理中にアーク放電が発生するのを防止するプラズマ処理装置に関する。
従来のこの種のプラズマ処理装置として、例えば、特許文献1に記載の表面処理装置は、ノズルホルダと、その内部に保持された薄い板状のノズルと、該ノズルの両側に配置された1対の電源電極及び接地電極とを備えている。ノズルホルダは、例えばマイカ等の電気絶縁材料で形成された上下左右4個のホルダ部材をボルトで一体に結合した四角い枠構造を有する。下側ホルダ部材の下面には、ガス噴出口に沿ってその両側に僅かな距離を置いて、それぞれ細長い直線状の排気口が開設されている。そして、バリアガス供給源から供給されたバリアガスがガス噴出口から噴出し、排気口から排気される構成となっている。
特開平9−92493号公報([0015]、[0020]、図2)
ところで、前記構造のプラズマ処理装置は、例えば大気圧近傍の圧力下でプラズマCVD法によりa−Si膜や絶縁膜としてSiNx膜を成膜する過程で、処理後のガスを排気する排気口と、成膜処理中あるいは成膜処理後の基板との間にアーク放電が発生し、基板にダメージを与える虞があった。この結果、被処理物の品質を低下し、半導体素子等の製造の歩留まりを低下させることとなっていた。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、被処理物の処理中にアーク放電等の異常放電が発生するのを防止し、被処理物の品質を安定させ、製造の歩留まりを向上できるプラズマ処理装置を提供することにある。また、簡単な構成であり、低コストでアーク放電を防止できるプラズマ処理装置を提供することにある。
前記目的を達成すべく、本発明に係るプラズマ処理装置は、処理ガスを電極間に通して被処理物に吹き付け、該被処理物の表面を大気圧近傍の圧力下でプラズマ処理する装置であって、処理ガスを処理後に排気する金属製の排気部を被処理物の上方に備えており、該排気部の被処理物と対向する面を固体誘電体板で覆うように構成したことを特徴とする。処理としては、被処理物の表面のエッチング処理、表面改質処理等の処理の他に、CVD法によるアモルファスシリコンやポリシリコン等の成膜処理、絶縁膜や低誘電率膜の成膜等の処理を行うことができる。
前記のごとく構成された本発明のプラズマ処理装置は、電極に電圧を印加して放電させ、被処理物に処理ガスを吹き付けてプラズマ処理する際に、処理ガスを排気する排気部が固体誘電体の板で覆われているため、電極に印加された電圧が排気部との間でアーク放電することが防止され、被処理物にアーク放電によるダメージが加わることを防止できる。この結果、被処理物の処理品質を向上させることができ、製造歩留まりを向上させることができる。
また、本発明に係るプラズマ処理装置の好ましい具体的な態様としては、前記固体誘電体板は、前記電極の下端部の周囲に配置されると共に前記排気部をその上部に載置していることを特徴としている。前記固体誘電体板は、石英ガラス板であると好適である。排気部は固体誘電体板の上部に載置され、被処理物と対向する面が覆われており、電極の下端は固体誘電体板の中央部の貫通孔から露出している。この構成によれば、電極間に通して被処理物に吹き付けられる処理ガスの通過を妨げることなく、固体誘電体板で電極を支持すると共に排気ダクトも支持することができ、構成を簡略化できる。
本発明によれば、プラズマ処理中に、処理ガスを排気する排気部と被処理物との間に、処理中にアーク放電等の異常放電が発生するのを防止でき、被処理物にアーク放電によるダメージを与えることを防止でき、プラズマ処理の品質を向上させることができる。このため、製造の歩留まりを高めることができる。また、排気部と電極の支持を固体誘電体の板で共通化できるため構成を簡略化することができ、装置のコスト低減に寄与することができる。
以下、本発明に係るプラズマ処理装置の一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るプラズマ処理装置の要部構成を示す断面図、図2は、図1のA−A線に沿う一部を破断した要部断面図、図3は、図1のB−B線に沿う要部断面図、図4は、一部を破断した図1の側面図である。
図1〜4において、本実施形態に係るプラズマ処理装置1は、被処理物としてシリコンウェハ、電子基板等の基板2に化学気相成長法(CVD法)によりアモルファスシリコンの薄膜を形成する装置であり、原料ガスを供給する原料ガス供給源3と、反応ガスを供給して反応を励起するプロセスガス供給源4と、基板2に処理ガスを吹き付ける処理ヘッド5と、基板2を搬送する搬送機構6とを備えている。
処理ヘッド5は上部のガス均一導入ユニット10と、下部の放電処理ユニット20とを備えている。ガス均一導入ユニット10は原料ガス供給源3およびプロセスガス供給源4から供給された原料ガスおよびプロセスガスを、被処理物である基板2の表面に均一に吹き出させるように機能するものである。ガス均一導入ユニット10は、3つのガス均一化路11,12,13を平行状態に備えており、詳細な図示は省略するが、アルミニウム等の金属からなる複数の平板を上下に積層することにより構成されている。各金属平板には、左右に分散配置された多数の小孔や左右に延びるスリット状チャンバー等が前後に3列ずつ並んで形成され、上下に重ねられた金属平板同士の各列の小孔やチャンバー等が互いに連通し、これによりガス均一化路が構成されている。
中央のガス均一化路12には原料ガス供給源3からの配管が接続され、両側のガス均一化路11,13にはプロセスガス供給源4からの配管が接続されている。2つのガス供給源から供給された処理ガスは、ガス均一化路11〜13を構成する前記の小孔やスリット状のチャンバーを順次流通する過程で、それぞれ幅方向に均一化される構成となっている。ガス均一導入ユニット10には、図示していないが温度調節手段が付設されていると好適である。この手段により、ガス均一導入ユニットは50〜200℃程度の温度範囲で温度調節される。50℃未満では気化されたシリコンソースやドーパントソースが再液化する虞があり、200℃を超えると熱反応を起す虞がある。
ガス均一導入ユニット10の下方に位置する放電処理ユニット20は、4つの電極21A〜21Dが所定の隙間を有して平行状態に並んでおり、3つのガス通路22A〜22Cが形成され、4つの電極は下方が開口するケーシング23に収容されている。4つの電極
21A〜21Dは、例えばステンレススチール等の金属が使用されているが、これに限定されるものでなく、銅、アルミニウム等の金属単体、ステンレス、黄銅等の合金、金属間化合物等を使用してもよい。
4つの電極21A〜21Dは、例えば少なくとも電極対向面が固体誘電体のコーティング層(図示せず)で被覆されており、コーティング層の厚さは0.01〜4mm程度が好ましい。固体誘電体として、アルミナの他に、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックや、ガラス、二酸化珪素、二酸化ジルコニウム、二酸化チタン等の金属酸化物、チタン酸バリウム等の複酸化物や、これらを複層化したもの等、種々のものを用いることができる。放電空間で安定したグロー放電をさせるために、セラミックスや樹脂等の板状物、シート状物、フィルム状のものを用いて電極部材の外周面を被覆してもよい。また、図示していないが、電極部材のガス通路側の角部はアール加工することが好ましい。
ケーシング23はアルミナ等の絶縁材で形成され、アッパープレート24と2つのサイドプレート25および2つのエンドキャップ26から構成され、ケーシング内の4つの電極の側面および上面を覆っている。4つの電極を所定の間隙に保つスペーサ27は、各電極の端部に配置され、ケーシング23の溝に嵌合して保持されている。アッパープレート24にはガス均一導入ユニット10のガス均一化路11〜13と、4つの電極21A〜21D間の3つのガス通路22A〜22Cとを連通させる連結路が形成されている。このように構成されたケーシング23は、原料ガスやプロセスガスを漏れることなく3つのガス通路に導入するように構成されている。4つの電極はケーシング23内に収容、固定されている。
放電処理ユニット20は、原料ガス供給源3およびプロセスガス供給源4から供給された原料ガスおよびプロセスガスを非放電状態で、あるいは放電によりプラズマ化して基板2の表面に吹き出すものである。本実施形態では、外側の2つの電極21A,21Dには電源回路28から電圧が印加されホット電極として機能し、中央の2つの電極21B,21CはGND28aに接地されアース電極として機能するように構成され、中央のガス通路22Bは非放電空間となっており、左右のガス通路22A,22Cは放電空間となっている。このように、原料ガスは非放電空間であるガス通路22Bを通し、プロセスガスは放電空間であるガス通路22A,22Cを通して吹き出すように構成されている。なお、実施される処理の変更等により、ホット電極とアース電極とを変更することで、中央のガス通路を放電空間とし、左右のガス通路を非放電空間とする等の各種の変更を適宜行うことができる。
電源回路28から供給される電圧は、パルス状の電圧が好適である。パルス状の電圧の周波数は0.5Hz以上であることが好ましく、パルスの立ち上がり時間および立ち下がり時間は10μs以下、パルス継続時間は200μs以下、電界強度は1〜1000kV/cm程度に設定される。電極21A〜21Dに印加される電圧は、パルス状電圧に限らず、連続波の電圧でもよい。パルス状の電圧波形は、インパルス型の他に、方形波型、変調型、あるいは前記の波形を組み合わせた波形等の適宜の波形を用いることができる。また、電圧波形は、電圧印加が正負の繰り返しであるものの他に、正又は負のいずれかの極性側に電圧を印加する、いわゆる片波状の波形を用いてもよい。また、バイポーラ型の波形を用いてもよい。もちろん、一般的なサイン波である交流波形を用いてもよい。
プラズマ処理装置1はフレーム30の上面に水平に固定された柱状の2本のベース体31,31を備えており、このベース体間を基板2が搬送機構6により搬送台6aに載置保持された状態で搬送方向Xに沿って搬送される。処理ヘッド5の放電処理ユニット20内の電極21A〜21Dは基板2の搬送に伴って基板と対向する構成であり、電極下面と基
板2との間隔(ワーキングディスタンス)は5〜30mmが好ましく、5〜20mmがより好ましい。5mm未満では気相反応が十分でなく、所期の膜特性を得るのが困難であり、30mmを超えると気相反応が基板2へ成膜する前に完了してしまい、パーティクルが発生する虞がある。
2つのベース体31,31の搬送方向Xに沿う両端近傍には、それぞれにブロック状の支持部材32,32…が合計4個載置固定され、各支持部材には1つのコーナー部に段差部が形成されている。4つの支持部材32,32…の段差部は中央を向くように固定され、段差部に長方形状の石英ガラス板33が載置されている。この石英ガラス板は固体誘電体として用いられている。石英ガラス板33は厚さが10mm程度の平板であり、中央部には放電処理ユニット20内の4つの電極21A〜21Dが隙間を有した状態で挿入できる大きさの矩形状の貫通孔33aが形成されている。このように、貫通孔内に電極の下端部が挿入され、電極の下端部の周囲に石英ガラス板33の外周部が配置された構成となる。
また、石英ガラス板33の搬送方向Xに沿う両側部には、処理が終了した後の処理ガスを排気するための排気ダクト35,35を装着する排気孔33b,33bが貫通して形成されている。金属製の排気ダクト35は基板2の上方に位置しており、基板の幅より十分大きく、電極21A〜21Dの幅よりも大きい幅を有している。このため、基板2に吹き付けられ、処理されたガスを効率良く吸入することができる。排気ダクト35の下端は石英ガラス板33の排気孔33bに嵌合し、石英ガラス板33の上部に載置した状態で固定されており、排気ダクト35の下端は基板2と直接対向せず、露出しないように構成されている。排気ダクト35により吸引された処理済みの排気ガスは排気装置36内で処理され、例えば大気中に放出される。
石英ガラス板33の上面には金属平板としてステンレススチール製の支持板40が密着して載置されている。支持板40は厚さが5mm程度であり、石英ガラス板33よりサイズが小さく設定されている。支持板40の中央部には放電処理ユニット20内の4つの電極21A〜21Dが隙間を有した状態で挿入できる大きさの矩形状の貫通孔が形成されている。支持板40と4つの電極21A〜21Dとの間は絶縁されている。すなわち、図1に示す断面方向において、外側の電極21A,21Dと支持板40との絶縁は、ケーシング23のサイドプレート25の下端の薄肉部が両者の間隙に挿入して行われ、図2に示す断面方向では、支持板40の段差部にアルミナ等の絶縁材41が介在されてなされている。このように、4つの電極21A〜21Dは、絶縁材41を挟んで支持板40に載置され、支持板40は石英ガラス板33に載置されているため、4つの電極21A〜21Dは、石英ガラス板33に載置された構成となっている。
石英ガラス板33の排気孔33b,33bの両内側(搬送方向Xの前後側)には、ステンレス材の2つの支持材42,42が立設され、6本の固定ボルト43により支持板40に固定されている。2つの支持材の両端部には、ガス均一導入ユニット10と連結するための雌ねじ穴42aが形成されている。ガス均一導入ユニット10にはフランジ部15が側方に突出して形成され、このフランジ部と支持材42,42とが4本の連結ねじ45,45…によって連結固定されている。この連結ねじ45,45…を締めこむことにより、ガス均一導入ユニット10と放電処理ユニット20とを密着させた状態で連結することができ、途中のガス漏れ等を防止できる。石英ガラス板33および支持板40が積層され固定された状態では、4つの電極21A〜21Dの下面と、石英ガラス板33の下面とが略同一面となっている。
石英ガラス板は、前記した態様の他に、図5に示すような石英ガラス板33Aとしてもよい。この石英ガラス板33Aは、正方形状の板材の中央部に長方形状の段差部33cを
形成し、この段差部内に3本の平行なスリット33dを貫通して形成してある。そして、板材の周囲にはスリット33dと平行に排気孔33b,33bが形成されている。この態様の石英ガラス板の場合、段差部33c内に4つの電極21a〜21dの下端を位置させ、4つの電極間の3つのガス通路にスリット33dが一致するように配置され、排気孔33b,33bには排気ダクト35,35が固定される。この結果、排気ダクトの基板と対向する面、すなわち下端面が固体誘電体板である石英ガラス板33Aで覆われ、電極21a〜21dの下端面も石英ガラス板33Aで覆われる構成となる。
本実施形態では、プラズマ処理装置1は被処理物の処理として、例えばアモルファスシリコン薄膜を形成する。この場合、大気圧近傍の圧力下でのCVD法により形成され、基板2上に成膜される。大気圧近傍の圧力とは、100〜800Torr(約1.333×104〜10.664×104Pa)の圧力であり、実際には圧力調整が容易で、かつ放電プラズマ処理に使用される装置が簡便となる、700〜780Torr(約9.331×104〜10.397×104Pa)の圧力が好ましい。また、薄膜が形成される基板2の表面は加熱されていても、冷却されていてもよく、室温に保たれていてもよい。基板2を加熱する場合は、処理ヘッド5と並べて加熱ヒータ等(図示せず)を設置する。
アモルファスシリコン薄膜を形成するときには、原料ガス供給源3から供給される原料ガスは、シリコンソースとドーパントソースとキャリアガスとを混合して供給される。シリコンソースとしては、例えばTMOS、TEOS、MTMOS等のアルコキシ化合物、HMDSO、TMCTS等のシロキシサン化合物が用いられる。ドーパントソースとしては、例えばTEOP、TMOP等のアルキルボレート、TMGe、TEGe等の亜リン酸エステル、TEB、TMB等のアルキルボレート、TMGe、TEGe等のアルコキシゲルマニウム等が用いられる。また、プロセスガス供給源4から供給されるプロセスガスは、例えばO、NO、NO、NO、HO、Oのいずれか1つ、またはこれらの中から適当な複数を選んで混合したガスが用いられる。
プラズマ処理装置1は、基板2の上面に前記のようにアモルファスシリコン等の薄膜や、絶縁膜、低誘電率膜等を形成する。なお、プラズマ処理装置は、前記のように種々の成膜を行う他に、エッチングやアッシング、クリーニング処理等の各種の表面処理を行うものでもよい。エッチング処理の場合は、処理ガスとしてエッチングガスを使用する。また、親水性付与等の他の表面表面改質処理を行う場合は、それに適した処理ガスを供給することは勿論である。
前記の如く構成された本実施形態のプラズマ処理装置1の動作について以下に説明する。プラズマ処理装置1で、各種の処理を行うときには、電極21A,21Dに例えばパルス状の電圧を電源回路28から印加すると、電極21A,21B間と、電極21C,21D間で放電が開始される。原料ガス供給源3から原料ガスを供給すると、原料ガスはガス均一導入ユニット10のガス均一化路12で流量が均一化され、非放電空間であるガス通路22Bを通して基板2に吹き付けられる。また、プロセスガス供給源4からプロセスガスを供給すると、プロセスガスはガス均一導入ユニット10のガス均一化路11,13で流量が均一化され、放電空間であるガス通路22A,22Cを通して活性化され基板2に吹き付けられる。吹き付けられた処理ガスは基板2の上面にアモルファスシリコン膜を形成した後、排ガスとして排気ダクト35,35から吸入され、排気装置36内で処理された後で排気される。
排気ダクト35,35は処理済みのガスを効率良く吸い込むように、基板2の上面に接近して配置されている。したがって、処理中に基板2と排気ダクト35,35との間でアーク放電が発生しやすいが、本実施形態では排気ダクト35,35の下面が、電極の下端部の周囲に配置された石英ガラス板33で覆われているため、アーク放電が防止される。
このため、アモルファスシリコン膜を形成した処理済みの基板2に放電によるダメージが加わることが防止され、基板2の品質を高めることができる。
この実施形態のプラズマ処理装置1は、4つの電極21A〜21Dを収容した放電処理ユニット20と、ガス均一導入ユニット10とが一体化されている。すなわち、支持板40の貫通孔に4つの電極21A〜21Dが絶縁状態で載置され、支持板40の上部に固定された支持材42にガス均一導入ユニット10のフランジ部15が連結ねじ45,45…で固定されている。そして、一体化されたガス均一導入ユニット10と放電処理ユニット20とを石英ガラス板33の貫通孔33a内に、4つの電極21A〜21Dを嵌合させて載置することで、容易に処理ヘッド5を設置することができる。このため、処理の準備が容易に行えると共に、電極の交換作業等も容易に実施することができる。
本発明の他の実施形態を図6〜9に基づき詳細に説明する。図6は本発明に係るプラズマ処理装置の他の実施形態の要部構成を示す断面図、図7は図6のC−C線に沿う一部を破断した要部断面図、図8は図6の処理ヘッド部分の底面図、図9は支持板、絶縁材および電極の関係を示す要部の分解状態斜視図である。なお、この実施形態は前記した実施形態に対し、排気ダクトの下面を覆う固体誘電体である石英ガラス板の形状が異なるとともに、電極を支持する金属板の構成が異なることを特徴とする。そして、他の実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
図6〜9において、この実施形態のプラズマ処理装置1Aは、厚さが10mm程度の石英ガラス板50を備えており、この石英ガラス板は放電処理ユニット20の4つの電極21A〜21Dおよびこれらの電極を支持するステンレススチールから形成された支持板51が挿入できる貫通孔50aが中央部に形成されている。これにより、石英ガラス板50は4つの電極の下端部の周囲に配置された構成となる。この支持板51は基板2の搬送方向に沿う長辺部と、この長辺部の両端部から内側に延出する延出端部とを備え、底面視で略コ字状をしており、石英ガラス板50の貫通孔50aに電極が挿入されたときに、石英ガラス板の下面と電極の下端面と略同一面となるように設定されている。
支持板51は長辺部の上方が凹んだ段差部51aとなっており、この段差部に絶縁材であるアルミナ製の絶縁材52が嵌合されている。この絶縁材は内側に上方が凹んだ段差部52aが形成され、この段差部に電極21A〜21Dの端部が載置する構成となっている。したがって、4つの電極電極21A〜21Dは支持板51と絶縁された状態で載置される構成となっている。
4つの電極を収容するケーシング23は前記の実施形態と同様に絶縁材で形成され、アッパープレート24と2つのサイドプレート25および2つのエンドキャップ26から構成されており、サイドプレート25に隣接してアルミニウム製の押さえ部材53,53が位置している。この押さえ部材は段部53aが石英ガラス板50の上面に対接し、放電処理ユニット20およびガス均一導入ユニット10の鉛直方向の位置決めをしている。前記の支持板51は押さえ部材53の両端部に上方からボルト54で固定されている。
石英ガラス板50には押さえ部材53に隣接して平行に排気孔50b,50bが形成され、この排気孔に下端が嵌合する状態で排気ダクト55,55が固定されている。したがって、この実施形態でも基板2の上方に位置する排気ダクト55の下端は露出せず、すなわち基板2とは対向せず、固体誘電体である石英ガラス板50で下方が覆われている。このため、処理中に電極に電圧を印加したとき、排気ダクト55と基板2との間のアーク放電は防止され、基板2にアーク放電によるダメージを与えることがない。
石英ガラス板50の下面にステンレス製の支持板51が露出しているが、この支持板は
基板2の搬送方向に沿って長手の形状をしており、基板2と上下方向で対向することがなく、また被処理物である基板2との距離が大きく取られているため、支持板51と基板2間とのアーク放電は防止される。また、この支持板をGNDに接地すると、アーク放電をさらに防止することができる。
この実施形態においては、ガス均一導入ユニット10と放電処理ユニット20とが一体化され、4つの電極21A〜21Dは下端を支持板51および絶縁材52により支持されている。そして、一体化された処理ヘッド5は石英ガラス板50の中央部の貫通孔50aに、電極21A〜21D、支持板51および絶縁材52が挿入され、電極の下端部の周囲に石英ガラス板50が配置され、プラズマ処理装置が構成される。このため、4つの電極21A〜21D間のガス通路22A〜22C、すなわち放電空間や非放電空間に異常等が発生したときには、処理ヘッド部分を容易に持ち上げて検査することができ、操作が容易となる。
図6〜9に示す実施形態のプラズマ処理装置1Aは、4つの電極21A〜21Dが所定の隙間を有して平行状態に並んでおり、3つのガス通路22A〜22Cが形成され、原料ガス供給源3およびプロセスガス供給源4から供給された原料ガスおよびプロセスガスを非放電状態で、あるいは放電によりプラズマ化して基板2の表面に吹き出すリモート型のプラズマ処理装置であるが、放電空間内に直接基板2を位置させてプラズマ処理するダイレクト型のプラズマ処理装置として機能させることもできる。
すなわち、図10に示すように、ガス均一導入ユニット10の中央のガス均一化路12に原料ガス供給源3から原料ガスを供給すると共に、左右のガス均一化路11,13にプロセスガス供給源4からプロセスガスを供給し、4つの電極21A,21B,21E,21Fに電源28から電圧を印加し、導電体で形成された搬送台6aをGND28aに接地している。このように構成することで、4つの電極21A,21B,21E,21Fをホット電極として機能させ、搬送台6aをアース電極として機能させ、基板2と電極21A,21B,21E,21F間で放電させてプラズマ空間Pとし、基板2の表面をプラズマ処理することができる。
また、外側の2つの電極をガス整流板21E,21Fとして機能させ、中央のガス均一化路12に原料ガス供給源3から原料ガスを供給すると共に、プロセスガス供給源4からプロセスガスを供給し、中央の2つの電極21A,21Bに電源28から電圧を印加し、導電体である搬送台6aをGND28aに接地することで、ダイレクトプラズマ処理装置として機能させることもできる。この場合は、中央の2つの電極21A,21Bの下方空間が放電空間となり、原料ガスとプロセスガスの混合ガスがプラズマ励起され、基板2の表面をプラズマ処理する。
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、電極は4つで電極空間は3つあり、中間の空間は放電させず、両側の空間を放電させる構成を示したが、電極を2つとして放電空間を1つとする例や、電極を3つとして空間を2つ形成し、2つの空間を放電空間とする例等、適宜変更できることは勿論である。
処理ヘッドのガス通路から吹き出した処理ガスは、排気口から吸い込まれて排気ダクトを通り排気装置で処理される例を示したが、排気口の外側にカーテンガスを吹き出させ、処理ガスが外部に漏れるのを防止するように構成してもよい。また、図1〜4に示す実施形態のプラズマ処理装置も、ダイレクト型のプラズマ処理を行うように機能させることができる。
本発明に係るプラズマ処理装置の一実施形態の要部構成を示す断面図。 図1のA−A線に沿う一部を破断した要部断面図。 図1のB−B線に沿う要部断面図。 一部を破断した図1の側面図。 石英ガラス板の他の例を示す平面図と、その水平方向断面図。 本発明に係るプラズマ処理装置の他の実施形態の要部構成を示す断面図。 図6のC−C線に沿う一部を破断した要部断面図。 図6の処理ヘッド部分の底面図。 支持板、絶縁材および電極の関係を示す要部の分解状態斜視図。 図6〜9に示すプラズマ処理装置の他の動作状態を示す断面図。
符号の説明
1,1A:プラズマ処理装置、2:基板(被処理物)、3:原料ガス供給源、4:プロセスガス供給源、5:処理ヘッド、6:搬送機構、10:ガス均一導入ユニット、20:放電処理ユニット、21A〜21D:電極、22A〜22C:ガス通路、28:電源回路、33,33A,50:石英ガラス板(固体誘電体の板)、35,55:排気ダクト(排気部)、40,51:支持板、41,52:絶縁材

Claims (2)

  1. 処理ガスを電極間に通して被処理物に吹き付け、該被処理物の表面を大気圧近傍の圧力下でプラズマ処理する装置であって、
    該装置は、前記処理ガスを処理後に排気する金属製の排気部を被処理物の上方に備えており、該排気部の前記被処理物と対向する面を固体誘電体板で覆うように構成したことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記固体誘電体板は、前記電極の下端部の周囲に配置されると共に前記排気部をその上部に載置していることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020084762A1 (ja) * 2018-10-26 2020-04-30 株式会社Fuji プラズマ発生装置

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