JP2005293678A - ホルダサスペンション、ホルダサスペンションの製造方法、レンズ駆動装置および光ピックアップ装置 - Google Patents

ホルダサスペンション、ホルダサスペンションの製造方法、レンズ駆動装置および光ピックアップ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 レンズ駆動装置の製造に用いられるホルダサスペンションの切断加工工程を簡略化し、その製造の効率を高める。
【解決手段】 上側に配置される弾性線材の端部29cの切断部201の形状と、下側に配置される弾性線材の端部30cの切断部301a,301bの形状は互いに異なっており、平面的にみて、重なりを有さないようになっている。この状態で、レーザ光150の焦点を、上下の2本の弾性線材の間の位置Pに設定し、1回のレーザ光150の走査によって、2本の弾性線材を同時に溶融切断する。
【選択図】 図9

Description

本発明は、ホルダサスペンション、ホルダサスペンションの製造方法、レンズ駆動装置および光ピックアップ装置に関する。
CD(Compact Disk)、DVD(Digital Video Disk又はDigital Versatile Disk)、MD(Mini Disk)等のディスク状の情報記録媒体に光学的に情報記録又は情報再生を行うためには、対物レンズを情報記録媒体の情報トラックに正確に追従させる必要がある。
このため、いわゆるピックアップ装置には、対物レンズをフォーカス方向とトラッキング方向に電磁駆動して位置制御を行うためのレンズ駆動装置が備えられている。
レンズ駆動装置のホルダサスペンションは、対物レンズが取り付けられたレンズホルダと、サスペンションベースとを複数本の弾性線材で連結して構成される。そして、フォーカスコイルまたはトラッキングコイルに駆動電流を流して磁界を生じさせ、フレミングの左手の法則に従い、電流および磁界に直交する方向に電磁力を発生させ、浮遊支持されているレンズホルダ(および対物レンズ)を、フォーカス方向またはトラッキング方向に変位させて、フォーカッシングサーボやトラッキングサーボを実現する。
レンズ駆動装置は、精密かつデリケートな部品であるホルダーサスペンションを含んでおり、その製造(組立)には高い精密度が要求され、基本的には、量産化がむずかしいものである。
この点に鑑みて、本発明の出願人は先に、2枚のリードフレーム(打抜き加工された板バネ)を所定間隔で対峙させて位置決めし、レジン(樹脂)モールディングによってレンズホルダとサスペンションベースを一体成型し、ホルダサスペンションの製造をオートメーション化する技術を提案している(特許文献1)。
また、この技術を改良し、レンズホルダと複数の駆動コイルとを接続するための接続線も一体的に成型する技術についても提案している(特許文献2)。
特開平9−190644号公報 特開2001−229555号公報
本願発明の発明者の検討によって、レンズ駆動装置の製造に用いられるサスペンションユニットの加工技術に関し、以下の課題が明らかになった。以下、図1を参照して説明する。
図1は、レンズ駆動装置の製造に用いられるホルダサスペンション(サスペンションユニット)の加工時の課題を説明するための図であり、(a)は、上側のリードフレーム(板バネ)の所定部分をレーザ光により切断している状態を示す断面図であり、(b)は、下側のリードフレーム(板バネ)の所定部分をレーザ光により切断している状態を示す断面図である。
図示されるように、ホルダサスペンションは、2枚の薄い、打抜き加工されたリードフレーム10、11に、2種類の樹脂部品(サスペンションベース12、レンズホルダ13)を一体成型して構成される。なお、各リードフレーム10、11は、間隔L1(例えば、L1は2mm)をおいて、位置決めされている。
2枚のリードフレーム10、11の各々に形成される弾性線材(図1では不図示)は、外部応力に大変弱い。したがって、その弾性線材は、リードフレームの頑強な周囲部分(フレーム部分)に接続され、容易に変形しないようになっている。そのフレーム部分は、レンズ駆動装置の組立時には不要となり、切断分離する必要がある。
フレーム部分を切断分離する時の条件は、バネに応力をかけてはならないことと、切断位置を正確にコントロールすることであり、通常は、レーザ光を照射し、リードフレームの所定部分(切断用に線幅が狭くなっている部分)を溶融させ、切断している。
図1(a)、(b)に示すように、レーザ光15は、集光レンズ14で集光されて極小のスポットとなり、このスポットが、各リードフレーム(10、11)上で走査され、所定箇所が切断される。
この切断分離工程では、ホルダサスペンションの高精度な位置決め、およびレーザ照射位置の正確な制御が必要であり、手間がかかる。また、条件出しがむずかしく、加工ミスが生じる可能性もあることから、レンズ駆動装置(アクチュエータ)を組み立てた後に、部品の寸法管理も必要となる。
具体的には、上側のリードフレーム10をカットし、続いて、下側のリードフレーム11をカットするとき、下側のリードフレーム11の位置をレーザ光の焦点位置に合致させる必要がある。すなわち、下側のリードフレーム11を距離“L1”だけ上に持ち上げ、正確に位置決めする必要があり、この点で工程が複雑であり、手間がかかる。
また、図1(b)に示すように、レーザ光15を下側のリードフレーム11に照射する際、上側のリードフレーム10における切断箇所の残り部分が、レーザ光15の進路に影をつくってしまうため、下側のリードフレーム11をカットするためには、影の影響を受けないように、レーザスポットの位置を、“L2”だけ外側(水平方向)にずらす必要がある。この点でも、工程が複雑であり、手間がかかる。また、切断位置を水平方向にずらすために、加工ばらつきが生じ、よって、アクチュエータに組み込んだ後に、寸法検査を行う必要が生じる。
また、図1のような製造方法を採用する場合、主要な工程として、以下の6つの工程が必要となり、全体の工程数が多い。
すなわち、図1の切断方法では、上側リードフレーム10をレーザ光15の焦点位置(高さ方向)に合わせる第1工程と、レーザ光15を照射し、切断箇所を溶融させて分離する第2工程と、分断された上側リードフレーム10のフレーム部分を取り除く第3工程と、下側リードフレーム11を、上側リードフレーム10の元の位置まで持ち上げる(移動距離“L1”)と共に、レーザ光15の照射スポットの位置を、水平方向に“L2”だけ移動させる第4工程と、レーザ光15を照射し、切断箇所を溶融させて分離する第5工程と、分断された下側リードフレーム11のフレーム部分を取り除く第6工程と、が必要となり、工程数が多い。
本発明が解決しようとする課題としては、レンズ駆動装置の製造に用いられるホルダサスペンションの切断加工工程を簡略化し、その製造の効率を高めることが一例として挙げられる。
請求項1記載のホルダサスペンションは、所定間隔をおいて上下に配置された弾性線材により支持されるレンズホルダおよびサスペンションベースを備え、前記レンズホルダに取り付けられた対物レンズを駆動するレンズ駆動装置のホルダサスペンションであって、
前記弾性線材の端部のレーザ光によって切断される箇所が上下に重なりを有さないように互いに異なる形状となっていることを特徴とする。
請求項3記載のホルダサスペンションの製造方法は、所定間隔をおいて上下に配置された2本の弾性線材により支持されるレンズホルダおよびサスペンションベースを備え、 対物レンズを駆動するレンズ駆動装置のホルダサスペンションの製造方法であって、所定間隔をおいて上下に配置された前記2本の弾性線材の各々の端部の、上下に重なりを有さないように異なる形状となっている箇所について、上下に配置されている前記2本の弾性線材の中間の位置に焦点を合わせてレーザ光を照射し、前記2本の弾性線材を同時に切断する工程を含むことを特徴とする。
請求項4記載ホルダサスペンションの製造方法は、2枚のリードフレームを所定間隔をおいて上下に重ね合わせて位置決めする工程と、樹脂モールディングにより、レンズホルダおよびサスペンションベースを、前記各リードフレームのフレーム部分の内側に設けられている弾性線材によって互いに連結される形態で一体成形する工程と、前記所定間隔をおいて上下に配置されている2本の前記弾性線材の端部の、上下に重なりを有さないように異なる形状となっている箇所について、上下に配置されている前記2本の弾性線材の中間の位置に焦点を合わせてレーザ光を照射して切断加工を実施し、前記弾性線材の各々を前記リードフレームの前記フレーム部分から分離する工程と、を含むことを特徴とする。
請求項5記載レンズ駆動装置は、請求項1または請求項2記載のホルダサスペンションを構成部品として具備することを特徴とする。
請求項6記載ホルダサスペンションは、請求項3または請求項4記載のホルダサスペンションの製造方法により製造されたことを特徴とする。
請求項7記載のレンズ駆動装置は、請求項6記載のホルダサスペンションを構成部品として具備することを特徴とする。
請求項8記載の光ピックアップ装置は、請求項5または請求項7記載のレンズ駆動装置を具備することを特徴とする。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図2は、本発明の実施の形態にかかるレンズ駆動装置(構成部品としてホルダサスペンションを具備する)の外観構造を示した斜視図、図3は、図2のレンズ駆動装置の構造を模式的に示した断面図である。
まず、レンズ駆動装置(アクチュエータ)の構造を説明する。
レンズ駆動装置(アクチュエータ)は、CDプレーヤ、DVDプレーヤ、MDプレーヤ等の情報記録再生装置に適用されるものであり、図2に示されるように、合成樹脂で成形されたサスペンションベース(基体)25と、レンズホルダ26と、これらのサスペンションベース(基体)25とレンズホルダ26とを連結する4本の弾性線状部材(以下、“弾性線材”という)27,28,29,30を備えて構成される。
サスペンションベース25の4隅には、レンズホルダ26側に延びる長尺状の突出部31,32,33,34と凹段部35,36,37,38がそれぞれ対向して一体成形されている。
弾性線材27,28,29,30は、突出部31,32,33,34と凹段部35,36,37,38によってそれぞれ画成されたL字状の隙間39,40,41,42内に介在した状態(突出部31,32,33,34と凹段部35,36,37,38に接触しない状態)で、サスペンションベース25の後端部47,48,49,50に固定されており、さらに、隙間39,40,41,42内には、制震材としての紫外線硬化樹脂43,44,45,46が充填されている。
つまり、弾性線材27,28,29,30は、紫外線硬化樹脂43,44,45,46に囲まれた状態で、サスペンションベース25の後端部47,48,49,50に支持されている。
なお、図2中には、説明の都合上、後端部48は描かれていないが、後端部49の下側に位置する後端部50と同様に、後端部48は後端部47の下側に位置している。
一方、レンズホルダ26の4隅に弾性線材27,28,29,30のそれぞれの他端が埋設されることで一体に連結されており、レンズホルダ26の中央部分に形成されているレンズ取り付け部51に対物レンズ52が取り付けられる。
また、図3に示すように、レンズホルダ26とサスペンションベース25及び弾性線材 27,28,29,30との間の隙間内に、フォーカス制御とトラッキング制御を行うための磁気回路ユニット(符号省略)が設けられている。
この磁気回路ユニットは、サスペンションベース25の上部に固定された支持部材53に垂下して固定されたヨーク54,55と、ヨーク54,55の下端に固着されたマグネット56と、ヨーク54,55の間に配設され、かつ、レンズホルダ26の一端に固定された電気回路基板57を備えて構成されている。
ここで、電気回路基板57の表面には、フォーカスコイル(不図示)および4組のトラッキングコイル(不図示)が金属蒸着やエッチング加工等によってパターン形成されている。
そして、フォーカスコイルに、フォーカス制御用の駆動電流を供給することでフォーカス方向θFに磁力を発生させ、この磁力によって対物レンズ52及びレンズホルダ26のフォーカス方向θFにおける位置を微調整することで、フォーカス制御が行われる。
同様に、トラッキングコイルにトラッキング制御用の駆動電流を供給することで、トラッキング方向θTに磁力を発生させ、これらの磁力によって対物レンズ52およびレンズホルダ26のトラッキング方向θTにおける位置を微調整することで、トラッキング制御が行われる。
ここで、レンズホルダ26は、4本の弾性線材27,28,29,30を介してサスペンションベース25に片持ち支持されているため、上記のフォーカス制御とトラッキング制御の際に生じる磁力に応じて自在に変形する。
すなわち、対物レンズ52およびレンズホルダ26を浮遊した状態で所望の方向へ変位させることができ、情報記録媒体DSCへの情報記録または情報記録媒体DSCからの情報再生を高精度で行うことが可能である。
また、弾性線材27,28,29,30は、制振材としての紫外線硬化樹脂43,44,45,46に囲まれた状態で設けられているため、上記のフォーカス制御とトラッキング制御の際に、弾性線材27,28,29,30に生じる振動を紫外線硬化樹脂43,44,45,46が吸収することとなり、応答性の良いフォーカス制御とトラッキング制御を実現する構造となっている。
また、サスペンションベース25は、図3に示すように、CDプレーヤ、DVDプレーヤ、MDプレーヤ等の情報記録再生装置本体のシャーシ等に設けられた一対のガイドシャフト58,59に支持された可動体60上に搭載されている。
そして、可動体60をガイドシャフト58,59の長手方向(紙面に対して垂直の方向)に沿って進退移動させることで、このレンズ駆動装置を情報記録媒体DSCの半径方向(トラッキング方向θTと同じ方向)に進退移動させ、さらに、上記のフォーカス制御とトラッキング制御とにより高精度の情報記録と情報再生を行うことが可能となっている。
次に、図4〜図7を参照して、ホルダサスペンションの特徴的な構成、ならびにその製造方法の概略を説明する。
図4は、上側に配置されるリードフレームのパターン形状を示す平面図、図5は下側に配置されるのリードフレームのパターン形状を示す平面図、図6は、対向配置された2枚のリードフレーム(板バネ)の外観を示す斜視図、図7はリードフレームにレンズホルダおよびサスペンションベースを一体成形した状態の外観を示す図である。
図4に示すように、上側に配置される金属製リードフレーム500には、弾性線材27,29が形成されている。この弾性線材は27,29は応力に弱いため、変形を防止するために、各弾性線材27,29の端部は、周囲のフレーム部(FL)に接続されている。
図4中の、参照符号27cは、弾性線材27の端部(フレーム部FLとの接続を担う部分)を示し、同様に、参照符号29cは、弾性線材29の端部(フレーム部FLとの接続を担う部分)を示す。
弾性線材27,29の各端部(27c,29c)には、切り込みが入れられて線幅が狭くなっている部分201が存在する。この部分が、後に、レーザ光によってカットされる箇所である。この点については、後に、図9を用いて詳細に説明する。
また、フレーム部(FL)には、複数の位置決め孔HUが打ち抜き加工によって形成されている。
図4に示されるような、レンズ駆動装置1個分の打ち抜き加工が、金属製リードフレーム500の長手方向に連続的に行われることで、図6に示されるようなベルト状のリードフレーム500が形成される。
また、図5に示すように、下側に配置される金属製リードフレーム600についても同様に、弾性線材28,30(端部28c,30cおよび切断箇所301を含む)と、複数の位置決め孔HLが打ち抜き加工によって形成されている。
ここで注目すべき点は、弾性線材28,30の各端部(28c,30c)における切断箇所301の形状である。図4の場合は、左右からの切り込みによって線幅が狭くなっていたが、図5では、線材の中央に楕円形の開口が設けられ、その開口の左右に、細い線状部分(細線部)が形成されている。図4と図5において、切断部におけるパターン形状が異なるのは、上下のリードフレームを対向して配置した場合に、平面的にみて、重なりを有さないようにするためである。この点については、後に、図9を用いて詳細に説明する。
そして、レンズ駆動装置1個分の打ち抜き加工が金属製リードフレーム600の長手方向に連続的に行われることで、図6に示すようなベルト状のリードフレーム600が形成される。
これらの金属製リードフレーム500,600を、図6に示すように一定の対向間隔をもって平行に保ちながらモールド金型に搬送する。そして、樹脂モールドにより、サスペンションベース25およびレンズホルダ26を一体成形する。
図7(a)は、樹脂成形後のホルダサスペンションの外観を示す平面図であり、図7(b)は、樹脂成形後のホルダサスペンションの外観を示す断面図である。
樹脂成形が完了した後、リードフレームを金型から外し、図7(a)および図7(b)に示すように、サスペンションベース25とレンズホルダ26の両側のリードフレーム500,600を仮想線CUT1,CUT2に沿って切断し、弾性線材(27〜30)の端部をリードフレームのフレーム部(FL)から切り離すことによって、レンズ駆動装置の中間生成体(構成部品)である、ホルダサスペンション(サスペンションユニット)が製造される。
そして、レンズホルダ26のレンズ取り付け部51に対物レンズ52(図2参照)を取り付けると共に、上記の磁気回路ユニット(図3参照)を取り付けることで、レンズ駆動装置が完成する。
このような製造工程を繰り返すことで、複数のレンズ駆動装置を連続的に製造することができる。
次に、図8〜図12を参照して、弾性線材をリードフレームのフレームから切り離す切断加工工程の具体例について説明する。
ここでは、図7の仮想線CUT2に沿ってレーザ光を走査し、弾性線材の端部の切断箇所をカットする場合について説明する。
図8は、図7の仮想線CUT2に沿ってレーザ光を走査し、弾性線材の端部の切断箇所を溶断する工程を説明するための模式的な断面図である。この図8には、図7(a)のA−A線に沿う断面の主要部が示されている。
図8に示されるように、リードフレーム500,600の切断箇所(図中、点線で囲んで示される領域Q)にレーザ光を照射する際、2枚のリードフレーム500,600の中間の位置Pに焦点を合わせて照射する。そして、そのレーザ光を走査し、上下に重なっている弾性線材27,28および29,30を、同時に溶融切断する。
図9は、図8の切断箇所Qを拡大して示す斜視図である。
図中、参照符号29cは、上側に位置する弾性線材29の端部(フレーム部との接続部)である。この弾性線材29の端部29cにおける、レーザ光150によって切断される箇所201では、線材の左右から切り込みが入れられ、線材の中央部分だけが残る形状となっている。この結果、その部分の線幅が極めて狭くなり、切断に適した形状となっている。
一方、下側に位置する弾性線材30の端部30cにおける、レーザ光150によって溶断される箇所には、線材の中央に楕円形の開口が設けられ、これにより、線材の左右に細線部分301a,301bが形成されている。この細線部分301a,301bが、レーザ光150によって切断される箇所である。レーザ光150は、図中、矢印の方向に走査される。
レーザ光150の焦点Pは、所定間隔L1(=2mm)をおいて上下に重なるように配置されている2つの弾性線材の間に位置する点である。本発明の発明者の検討により、レーザ光の焦点が、各線材の位置から少しずれていても、各線材を、精度よく、十分に溶断することができることが実証されている。したがって、レーザ光の焦点を、上下の線材間に設定しても、なんら問題は生じない。
図10は、図9に示される、上下に配置された2本の弾性線材の端部(の切断箇所)の平面パターンの一例を示す平面図である。
図示されるように、各弾性線材の端部における切断箇所(201および301a,301b)のパターンは、上下に配置された場合に重なりが生じないように、意図的に異なるパターンとなっている。
これにより、リードフレームを上下に配置しても、弾性線材の端部の切断箇所においては、上側の線材が下側の線材を覆い隠したり、あるいは、上側の線材の影が、下側の線材へのレーザ光照射を妨げるといった事態が生じない。
そして、焦点をPに合わせたレーザ光150を、図中の矢印の方向に走査することで、2つの弾性線材の端部を、同時にフレームから切り離すことができる。
図9、図10に示される本実施の形態にかかる切断加工方法の工程は、以下の3工程からなる。
すなわち、本発明にかかる切断加工方法は、レーザ光の焦点位置が、上下に配置されている2つの弾性線材の中間点にくるように、ホルダーサスペンションを位置決めする第1の工程と、レーザを照射して、2本の弾性線材の端部の切断箇所を、同時に溶融カットする第2の工程と、分離されたリードフレームのフレーム部分を取り除く第3の工程と、からなる。
ここで、図1の従来の切断加工法と比較すると、本発明にかかる切断加工方法では、工程数が半減している(従来は6工程、本発明は3工程)。
また、従来技術で問題となっていた、下側のリードフレーム切断時のフレームの持ち上げ、位置決めが不要となっている。また、上側の弾性線材の端部が影をつくって、下側の弾性線材の端部の切断時の障害となるという問題も解消されている。
したがって、本発明にかかる切断加工方法を採用することにより、以下の効果を得ることができる。
すなわち、本発明によれば、切断加工に要する工程数を半減することができる。
また、切断加工時の位置決めが容易となり、位置決め機構を簡略化することもできる。
また、上側の線材がつくる影を避けるように、切断点を水平方向に少しずらすような制御が不要となり、切断加工が安定化される。また、レーザ光の照射位置の制御が容易化される。
これらにより、切断工程に要する時間を短縮することができる。
また、上側の線材による影による影響がなくなるため、上下の各線材を同一ポイントで切断することができ、結果的に切断加工の精度が向上し、品質が安定する。よって、ホルダーサスペンションを、レンズ駆動装置(アクチュエータ)に組み込んだ後の寸法管理(切断部の品質検査)が不要となり、組立工程の工程数削減にも寄与する。
図11は、上下に配置される弾性線材の端部の切断箇所の平面パターンの、他の例を示す平面図である。
図示されるように、上側に配置される弾性線材の端部29cの切断箇所では、半円形の切り込みが入れられ、これによって、線材の片側に、線幅が狭い細線部202が形成されている。
一方、下側に配置される弾性線材の端部30cの切断箇所でも、半円形の切り込みが入れられ、これにより、上側の弾性線材29cとは反対の側において線幅が狭い細線部302が形成されている。
このように、各弾性線材(29c,30c)の端部における切断箇所(202、302)のパターンは、上下に配置された場合に重なりが生じないように、意図的に異なるパターンとなっている。
そして、レーザ光の焦点を各線材の中間の位置に調整し、レーザ光を、図中の矢印の方向に走査することで、2つの弾性線材の端部を、同時に切断してフレームから切り離すことができる。
このような切断工程を経て、図7(a),(b)および図2に示すようなホルダーサスペンションが形成される。
このホルダーサスペンションのサスペンションベース25を可動台に組み付け、また、レンズホルダ26に対物レンズを設置することによって、図3に示されるようなレンズ駆動装置(アクチュエータ)を含む、光ピックアップ装置が完成する。
以上説明したように、本発明の実施の形態に係るホルダサスペンション及びホルダサスペンションの製造方法では、2枚のリードフレームを対向配置して位置決めし、樹脂成形によってレンズホルダとサスペンションベースを一体成形し、さらに、レーザ光の1回の走査で、上下の弾性線材の端部の切断箇所を同時に切断し、サスペンションホルダを、非常に効率的に形成することができる。
さらに、リードフレームの切断加工工程の工程数の削減、切断のための条件出しの容易化、切断された線材の品質の安定化を図ることができ、オートメーションにより、複雑で繊細な部品であるホルダサスペンションをきわめて効率的に製造することが可能となる。
また、本発明の実施の形態に係るホルダサスペンションは、品質が安定していることから、レンズ駆動装置や光ピックアップ装置の品質も安定化されることになる。
レンズ駆動装置の製造に用いられるホルダサスペンションの加工時の課題を説明するための図であり、(a)は、上側のリードフレーム(板バネ)の所定部分をレーザ光により切断している状態を示す断面図、(b)は、下側のリードフレーム(板バネ)の所定部分をレーザ光により切断している状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るレンズ駆動装置(構成部品としてホルダサスペンションを具備する)の外観構造を示した斜視図である。 図2のレンズ駆動装置の構造を模式的に示した断面図である。 上側に配置されるリードフレームのパターン形状を示す平面図である。 下側に配置されるのリードフレームのパターン形状を示す平面図である。 対向配置された2枚のリードフレーム(板バネ)の外観を示す斜視図である。 リードフレームにレンズホルダおよびサスペンションベースを一体成形した状態の外観を示す図であり、(a)は平面図、(b)は断面図である。 図7の仮想線CUT2に沿ってレーザ光を走査し、弾性線材の端部の切断箇所を溶断する工程を説明するための模式的な断面図である。 図8の切断箇所Qを拡大して示す斜視図である。 図9に示される、上下に配置された2本の弾性線材の端部(の切断箇所)の平面パターンの一例を示す平面図である。 上下に配置される弾性線材の端部の切断箇所の平面パターンの、他の例を示す平面図である。
符号の説明
25 サスペンションベース
26 レンズホルダ
27,28,29,30 弾性線材
29c,30c 弾性線材の端部
52 対物レンズ
60 可動台
140 集光レンズ
150 レーザ光
201,301a,301b,202,302 弾性線材の端部における切断箇所
500,600 リードフレーム(板バネ)

Claims (8)

  1. 所定間隔をおいて上下に配置された弾性線材により支持されるレンズホルダおよびサスペンションベースを備え、前記レンズホルダに取り付けられた対物レンズを駆動するレンズ駆動装置のホルダサスペンションであって、
    前記弾性線材の端部のレーザ光によって切断される箇所が上下に重なりを有さないように互いに異なる形状となっていることを特徴とするホルダサスペンション。
  2. 請求項1記載のホルダサスペンションであって、
    2枚のリードフレームに、前記レンズホルダおよび前記サスペンションベースを一体成型して構成されることを特徴とするホルダサスペンション。
  3. 所定間隔をおいて上下に配置された2本の弾性線材により支持されるレンズホルダおよびサスペンションベースを備え、
    対物レンズを駆動するレンズ駆動装置のホルダサスペンションの製造方法であって、
    所定間隔をおいて上下に配置された前記2本の弾性線材の各々の端部の、上下に重なりを有さないように異なる形状となっている箇所について、上下に配置されている前記2本の弾性線材の中間の位置に焦点を合わせてレーザ光を照射し、前記2本の弾性線材を同時に切断する工程を含むことを特徴とするホルダサスペンションの製造方法。
  4. 2枚のリードフレームを所定間隔をおいて上下に重ね合わせて位置決めする工程と、
    樹脂モールディングにより、レンズホルダおよびサスペンションベースを、前記各リードフレームのフレーム部分の内側に設けられている弾性線材によって互いに連結される形態で一体成形する工程と、
    前記所定間隔をおいて上下に配置されている2本の前記弾性線材の端部の、上下に重なりを有さないように異なる形状となっている箇所について、上下に配置されている前記2本の弾性線材の中間の位置に焦点を合わせてレーザ光を照射して切断加工を実施し、前記弾性線材の各々を前記リードフレームの前記フレーム部分から分離する工程と、
    を含むことを特徴とするホルダサスペンションの製造方法。
  5. 請求項1または請求項2記載のホルダサスペンションを構成部品として具備することを特徴とするレンズ駆動装置。
  6. 請求項3または請求項4記載のホルダサスペンションの製造方法により製造されたことを特徴とするホルダサスペンション。
  7. 請求項6記載のホルダサスペンションを構成部品として具備することを特徴とするレンズ駆動装置。
  8. 請求項5または請求項7記載のレンズ駆動装置を具備することを特徴とする光ピックアップ装置。
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