JP2005292085A - 試料分析方法及び試料分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 X線を照射した試料から放出された光電子及びオージェ電子と蛍光X線とに基づいて得た2つのX線吸収スペクトルを直接比較できるようにすることで、試料の内部側を構成する部分の電子状態を正確に得て、試料の極表面側と内部側とを個別に分析できるようにする。
【解決手段】 XAFS分析装置1の電子収量スペクトル検出部25において試料Sから放出された光電子及びオージェ電子に基づいてX線吸収スペクトルを得る。蛍光X線収量スペクトル検出部26において試料Sから放出された蛍光X線に基づいてX線吸収スペクトルを得る。両スペクトルを数値化部27、28で数値化する。処理部29で光電子及びオージェ電子に基づく数値と蛍光X線に基づく数値とを対応させた後、蛍光X線に基づく数値から光電子及びオージェ電子に基づく数値を減じて、試料Sの内部側だけの吸収係数を得る。この吸収係数と照射X線の波長とを示すX線吸収スペクトルを得る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、X線を照射して試料を分析する分析方法及び分析装置に関する。
一般に、分析対象の試料にX線を照射すると、試料を構成している原子がX線を吸収するとともにその吸収量に比例した量の蛍光X線を放出することが知られている。つまり、蛍光X線の放出量を検出することで試料におけるX線の吸収係数を間接的に得ることができる。従って、試料に波長を掃引しながらX線を照射して蛍光X線の放出量を順次検出していくと、X線の波長とその波長におけるX線の吸収係数の大きさとを示すX線吸収スペクトルが得られる。この吸収係数に関するX線吸収スペクトルの振動構造はX線吸収微細構造、いわゆるXAFSと呼ばれている。このXAFSは、試料を構成する原子間距離や配位数により決定される電子軌道から求まる電子状態により異なっているため、例えば、特許文献1に開示されているように、XAFSを利用して試料を分析することが行われている。
上記特許文献1のように蛍光X線の放出量に基づいて試料を分析する場合、蛍光X線は脱出深度が深いため、試料の表面から内部側へ数μmまでの間を構成する部分についての電子状態を得ることができる。
一方、試料にX線を照射すると、上記した蛍光X線と同様に、原子はX線の吸収量に比例した量の光電子及びオージェ電子を放出することが知られており、これら光電子及びオージェ電子を利用して試料を分析する方法として、例えば特許文献2には光電子分光法が開示され、また、特許文献3には電子収量法が開示されている。特許文献2の分析方法では、X線の波長を任意の値に固定して照射した際に、X線吸収スペクトルとは異なる、試料から放出された光電子が持つエネルギとそのエネルギにおける光電子の放出量とを示す光電子スペクトルが得られ、この光電子スペクトルにより試料を構成する原子の価数などの電子状態の分析を行うことができる。また、特許文献3の分析方法では、照射されるX線の波長に対する電子の放出量の強度変化を測定することで、X線吸収スペクトルを得ることができる。
また、上記光電子及びオージェ電子は、試料内部での平均自由行程の制約を受けて蛍光X線よりも脱出深度が浅い。このため、試料の表面から数nmまでの間という極表面側を構成する部分からの光電子及びオージェ電子しか試料の外部に放出されない。言い換えると、特許文献2、3のように、光電子及びオージェ電子の放出量に基づいて試料を分析することで、試料の極表面側を構成する部分だけの電子状態を得ることができる。
特開平6−94653号公報(第3頁、図1、図2) 特開2000−97889号公報(第3頁、図1) 特開2001−221756号公報(第3頁、図1、図2)
ところで、例えば触媒においては、該触媒の極表面側を構成する部分は反応物質と接触して主たる反応場となり、一方、触媒の極表面側よりも内部側を構成する部分は反応物質とは接触しないが触媒反応に影響を与えている。従って、触媒の極表面側と内部側とでは電子状態が異なっていると考えられており、この極表面側と内部側との電子状態を個別に知ることで、触媒作用のメカニズムを解析して、ひいては触媒性能の向上を図りたいという要求がある。
この要求に対し、特許文献3の電子収量法を用いることで試料の極表面側を構成する部分の電子状態を得ることができるが、この特許文献3の方法では、上述の如く光電子及びオージェ電子の脱出深度が浅いことから試料の内部側を構成する部分の電子状態は得ることができない。従って、試料の内部側を構成する部分の電子状態は、特許文献1のように蛍光X線の放出量に基づくX線吸収スペクトルで得る必要がある。
しかしながら、試料の外部へ放出された蛍光X線は、試料の内部側だけでなく極表面側を構成する部分が放出した蛍光X線も含まれているため、蛍光X線に基づくX線吸収スペクトルでは、試料の内部側だけの電子状態を正確に得ることができない。
また、上述の如く、特許文献1の分析方法ではX線の波長とX線の吸収係数の大きさとを示すX線吸収スペクトルが得られるのに対し、特許文献2の分析方法では光電子のエネルギと放出量とを示すX線吸収スペクトルとは異なる光電子スペクトルが得られる。このように、両者のスペクトルは測定している物理量が異なっているので、両スペクトルを直接比較できず、これに基づいて試料の内部側だけの電子状態を正確に得ることはできない。
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、X線を照射した試料から放出された光電子及びオージェ電子と蛍光X線とを検出して得た2つのX線吸収スペクトルを直接比較できるようにすることで、試料の内部側を構成する部分の電子状態を正確に得て、試料の極表面側と内部側とを個別に分析できるようにすることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、光電子及びオージェ電子の放出量に基づいて試料の極表面側におけるX線の吸収係数に関するX線吸収スペクトルを得るとともに、蛍光X線の放出量に基づいて試料の表面から内部側に亘る部分におけるX線の吸収係数に関するX線吸収スペクトルを得て、これら2つのX線吸収スペクトルに基づいて、試料の内部側の電子状態を得るようにした。
請求項1の発明は試料分析方法の発明であり、試料にX線を照射して該試料のX線吸収係数に関するX線吸収スペクトルを得て、該スペクトルにより試料の分析を行うX線吸収微細構造を利用した試料分析方法を対象とする。
そして、X線を波長の掃引を行いながら試料へ照射するX線照射ステップと、該X線照射ステップでX線が照射された試料から放出された電子及び蛍光X線をそれぞれ検出する検出ステップと、該検出ステップで検出した電子の放出量に基づいてX線の吸収係数に関するX線吸収スペクトルを得る電子収量スペクトル検出ステップと、上記検出ステップで検出した蛍光X線の放出量に基づいてX線の吸収係数に関するX線吸収スペクトルを得る蛍光X線収量スペクトル検出ステップと、上記電子収量スペクトル検出ステップで検出したX線吸収スペクトル及び上記蛍光X線収量スペクトル検出ステップで検出したX線吸収スペクトルに基づいて、試料の極表面側よりも内部側を構成する部分の電子状態を得る処理ステップと経る構成とする。
この構成によれば、X線照射ステップでX線が試料に照射されると該試料から放出された光電子及びオージェ電子と蛍光X線とが検出ステップでそれぞれ検出される。そして、電子収量スペクトル検出ステップで、光電子及びオージェ電子の放出量とX線の波長とに基づいてX線の吸収係数に関するX線吸収スペクトルが得られる。また、同様にして、蛍光X線収量スペクトル検出ステップでは、試料から放出された蛍光X線に基づいてX線の吸収係数に関するX線吸収スペクトルが得られる。
上記電子収量スペクトル検出ステップで得たX線吸収スペクトルにおいては、該スペクトルが脱出深度の浅い光電子及びオージェ電子に基づいたものであるため、試料の極表面側を構成する部分の電子状態が得られる。一方、蛍光X線収量スペクトル検出ステップで得たX線吸収スペクトルにおいては、該スペクトルが脱出深度の比較的深い蛍光X線に基づいたものであるため、試料の表面から内部側に亘る部分の電子状態が得られる。これら2つのX線吸収スペクトルは共にX線の吸収係数に関するものなので、両X線吸収スペクトルを直接比較することが可能である。このため、処理ステップにおいては、蛍光X線収量スペクトル検出ステップで得たX線吸収スペクトルの強度から、電子収量スペクトル検出ステップで得たX線吸収スペクトルの強度を除く操作が可能となり、この操作により、試料の内部側の正確な電子状態も得られる。
したがって、本構成によれば、試料の極表面を構成する部分と試料の内部側の正確な電子状態を分析することが可能となる。
請求項2の発明は試料分析装置の発明であり、試料にX線を照射して該試料のX線吸収係数に関するX線吸収スペクトルを得て、該スペクトルにより試料の分析を行うX線吸収微細構造を利用した試料分析装置を対象とする。
そして、X線を波長の掃引を行いながら試料へ照射するX線照射部と、該X線照射部によりX線が照射された試料から放出された電子及び蛍光X線をそれぞれ検出する電子検出部及び蛍光X線検出部と、上記電子検出部により検出した電子の放出量に基づいてX線の吸収係数に関するX線吸収スペクトルを得る電子収量スペクトル検出部と、上記蛍光X線検出部により検出した蛍光X線の放出量に基づいてX線の吸収係数に関するX線吸収スペクトルを得る蛍光X線収量スペクトル検出部と、上記電子収量スペクトル検出部により検出したX線吸収スペクトル及び上記蛍光X線収量スペクトル検出部により検出したX線吸収スペクトルに基づいて、試料の極表面よりも内部側を構成する部分の電子状態を得る処理部とを備えた構成とする。
この構成によれば、請求項1の発明と同様に、光電子及びオージェ電子に基づくX線吸収スペクトルから試料極表面の電子状態を得ることができるとともに、蛍光X線に基づくX線吸収スペクトルの強度から、光電子及びオージェ電子に基づくX線吸収スペクトルの強度を除く操作が可能となって、試料の内部側の正確な電子状態も得ることができ、よって、試料の極表面を構成する部分と試料の内部側の正確な電子状態を分析することが可能となる。
請求項3の発明では、請求項1の発明において、電子収量スペクトル検出部により検出したX線吸収スペクトルを数値化する電子収量スペクトル数値化部と、蛍光X線収量スペクトル検出部により検出したX線吸収スペクトルを数値化する蛍光X線収量スペクトル数値化部とを備え、処理部を、上記電子収量スペクトル数値化部で得た電子に基づく数値と上記蛍光X線収量スペクトル数値化部で得た蛍光X線に基づく数値とを対応させる補正係数を記憶する記憶部を有し、上記電子に基づく数値と上記蛍光X線に基づく数値との少なくとも一方を上記記憶部に記憶された補正係数で補正して上記蛍光X線に基づく数値から電子に基づく数値を減じるように構成する。
この構成によれば、電子収量スペクトル数値化部で得た数値と、蛍光X線収量スペクトル数値化部で得た数値とは、それぞれが光電子及びオージェ電子と、蛍光X線という互いに異なったものに基づいた数値であるため、そのままでは両数値が対応していないが、記憶部の補正係数によりこれら光電子及びオージェ電子に基づく数値と蛍光X線に基づく数値とを対応させることが可能となる。そして、蛍光X線に基づく数値から光電子及びオージェ電子に基づく数値を減じる操作により、試料内部側の正確な電子状態も得られる。
請求項1及び2の発明によれば、X線吸収微細構造を利用し、光電子及びオージェ電子の放出量に基づくX線吸収スペクトルを得るとともに、蛍光X線の放出量に基づくX線吸収スペクトルを得て、これら両X線吸収スペクトルに基づいて試料の内部側の電子状態を得るようにしたので、試料の表面から内部側に亘る部分の電子状態から、極表面側を構成する部分の電子状態を除く操作が容易に行え、試料の内部側を構成する部分の正確な電子状態を得ることができる。そして、この電子状態と、上記光電子及びオージェ電子に基づいて得た試料の極表面側を構成する部分の電子状態とで、試料の内部側の分析と極表面側の分析とを個別にかつ正確に行うことができる。
請求項3の発明によれば、電子収量スペクトル数値化部と、蛍光X線収量スペクトル数値化部とを設け、電子収量スペクトル数値化部で得た数値と、蛍光X線収量スペクトル数値化部で得た数値との少なくとも一方を補正係数により補正し、蛍光X線に基づく数値から光電子及びオージェ電子に基づく数値を減じるようにしたので、単純な操作で試料の内部側の電子状態を得ることができる。
以下、本発明の実施形態に係る試料分析方法及び試料分析装置を図面に基づいて詳細に説明する。
まず、試料分析装置について説明し、その後で該装置を用いた試料分析方法について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る試料分析装置1の概略構造を示し、この試料分析装置1は、X線吸収微細構造(以下、XAFSという)を利用して試料の分析を行うXAFS分析装置である。
上記XAFS分析装置1は試料Sを収容する測定槽2を備えており、この測定槽2には試料ホルダ3が配設されている。該試料ホルダ3は、その上部に試料Sを保持するとともに、この保持状態で該試料Sの上面を任意の傾斜角度に設定可能に構成されている。さらに、試料ホルダ3には、保持した試料Sを100MΩ以上で電気的に絶縁する絶縁構造が設けられている。上記試料ホルダ3に固定された試料Sには、導線4を介して電子検出部としての微小電流検出器5が接続されている。該微小電流検出器5は試料SにX線を照射した際に放出される光電子及びオージェ電子を検出することが可能な高感度のものであり、上記絶縁構造により試料Sを電気的に絶縁しておくことで、この微小電流検出器5での検出精度が十分に確保できるようになっている。微小電流検出器5による検出信号はコンピュータ10に入力されるようになっている。
上記測定槽2の上方には高真空X線導波管11が、X線の出射口を下方へ向けて配設されている。このX線導波管11は、X線が透過する分光器12を備えている。該分光器12はコンピュータ10の分光器制御部13に接続されており、この分光器12により出射口から出射されるX線の波長が変えられるようになっている。これらX線導波管11及び分光器制御部13によりX線照射部14が構成されている。尚、この明細書では、X線の波長により決定されるフォトン1個が持つエネルギをX線のエネルギと呼ぶこととし、従って、上記分光器12によりX線のエネルギが制御され、上記X線導波管11からは、エネルギが約1000eV〜約3000eVの間のX線、いわゆる軟X線が出射される。
上記測定槽2の上壁には、ベリリウムで構成されたベリリウム薄膜15が測定槽2内外を仕切るように配設されている。このベリリウム薄膜15の上面には上記X線導波管11の出射口が対向するように位置付けられていて、X線導波管11から出射されたX線は、ベリリウム薄膜15を透過して試料Sの上面に照射されるようになっている。図示しないが、上記ベリリウム薄膜15と測定槽2上壁との間にはOリング等のシール材が配設されており、また、同様にベリリウム薄膜15と上記X線導波管11の出射口周縁との間にもシール材が配設されている。
上記測定槽2には、図外の真空ポンプに接続された真空導入管18と、測定槽2内にヘリウムガスを導入するガス導入管19とが接続されていて、上記真空導入管18により測定槽2内の真空引きを行った後、上記ガス導入管19からヘリウムガスを導入することで、測定槽2内がヘリウムガスで満たされるようになっている。このように測定槽2内をヘリウムガスで満たすことにより、該測定槽2内の圧力を常圧にしながら、X線導波管11からのX線が散乱するのを抑制することが可能となる。また、真空導入管18による真空引きの度合いや、ガス導入管19によるヘリウムガスの導入量等により、測定槽2内の圧力を調整することが可能であり、さらに、ガス導入管19からは、ヘリウムガス以外でX線の散乱を抑制するガスを導入するようにしてもよい。
また、上記測定槽2の側壁には、X線を照射した試料Sから放出される蛍光X線を検出する蛍光X線検出部としての蛍光X線検出器20が配設されている。つまり、XAFS分析装置1は、上記測定槽2、微小電流検出器5、X線導波管11、真空導入管18、ガス導入管19、蛍光X線検出器20及びコンピュータ10で構成されている。
上記蛍光X線検出器20は、X線を利用した試料分析装置に一般に用いられている周知のものである。蛍光X線検出器20の検出部20aは上記測定槽2内に臨んでおり、該検出部20aが試料Sに対し進退するように構成されている。この蛍光X線検出器20には、検出信号を増幅する増幅器21が接続され、この増幅器21で増幅された信号は上記コンピュータ10に入力されようになっている。
上記蛍光X線検出器20の検出部20aを進退させることで、試料Sから放出された蛍光X線の取り込み角を適切に設定して蛍光X線の数え落としによる検出効率の低下が回避されるようになっている。また、上記試料ホルダ3により試料S上面の傾斜角度を変えることで、該試料Sから蛍光X線検出器20へ向けて放出される蛍光X線の強度を変化させることが可能となっており、この蛍光X線の強度が最大となるように試料S上面の傾斜角度を調整することで、蛍光X線の検出が確実に行えるようになる。
上記微小電流検出器5は、光電子及びオージェ電子を連続的に検出してその検出信号を上記コンピュータ10に送るように構成され、また、蛍光X線検出器20も同様に蛍光X線の検出信号を上記コンピュータ10に送るように構成されている。このため、コンピュータ10には、微小電流検出器5及び蛍光X線検出器20から送られた連続信号を単位時間で区切って光電子及びオージェ電子の放出量と蛍光X線の放出量とをそれぞれ得るカウンタ23が設けられている。また、分光器制御部13は、X線の波長を予め設定された範囲内において短波長側から長波長側へ段階的に掃引するように構成されている。このときの掃引方向は、X線の長波長側から短波長側へ向かう方向でもよい。そして、上記カウンタ23は、照射されたX線の各波長における光電子及びオージェ電子の放出量と蛍光X線の放出量とを同時に検出し、これら放出量がコンピュータ10に設けられた電子収量スペクトル検出部25及び蛍光X線収量スペクトル検出部26に送られる。
上記電子収量スペクトル検出部25は、光電子及びオージェ電子の放出量と、これら電子の放出量を検出したときのX線の波長とに基づいてX線吸収スペクトルを得るように構成されている。つまり、X線が照射された試料Sから放出される光電子及びオージェ電子の量は当該試料SにおけるX線の吸収量に比例するものなので、上記電子収量スペクトル検出部25では、光電子及びオージェ電子の放出量に所定の演算を行うことで試料SにおけるX線の吸収係数を得て、この吸収係数を縦軸に取り、上記X線の波長を横軸に取ることで、X線の吸収係数に関するX線吸収スペクトルが得られるようになっている。
さらに、上記蛍光X線収量スペクトル検出部26は、蛍光X線の放出量と、この蛍光X線の放出量を検出したときのX線の波長とに基づいてX線吸収スペクトルを得るように構成されている。つまり、上記光電子及びオージェ電子の場合と同様に、X線が照射された試料Sから放出される蛍光X線の量は試料Sにおいて照射X線の吸収量に比例するので、上記蛍光X線収量スペクトル検出部26では、蛍光X線の放出量に所定の演算を行うことで試料SにおけるX線の吸収係数を得てこの吸収係数を縦軸に取り、上記X線の波長を横軸に取ることでX線の吸収係数に関するX線吸収スペクトルが得られるようになっている。
上記の如く電子収量スペクトル検出部25と蛍光X線収量スペクトル検出部26とで検出されたX線吸収スペクトルは、X線の吸収係数の大きさとX線の波長との関係を示すものであるため、これらX線吸収スペクトルの振動構造がXAFSとなる。
また、X線を照射した際に放出される光電子及びオージェ電子の脱出深度は浅いため、微小電流検出器5で検出された光電子及びオージェ電子は、例えば試料Sの表面から約1nm〜約3nmまでの間という極表面側を構成する部分から放出されたものである。従って、これら光電子及びオージェ電子に基づいて得られたX線吸収スペクトルの振動構造においては、試料Sの極表面側を構成する部分の電子状態が得られる。
一方、蛍光X線は光電子よりも脱出深度が深いため、蛍光X線検出器20で検出された蛍光X線は、例えば試料の表面から約1μm〜約3μmまでの間を構成する部分から放出されたものである。従って、この蛍光X線に基づいて得られたX線吸収スペクトルの振動構造においては、試料Sの表面から内部側に亘る部分の電子状態が得られる。
また、上記コンピュータ10には、上記電子収量スペクトル検出部25で得られたX線吸収スペクトルを数値化する電子収量スペクトル数値化部27が設けられている。この電子収量スペクトル数値化部27は、X線吸収スペクトルにおける吸収端、即ちX線の波長がこれ以上長くなると吸収係数が急激に減少するようになる部分を1とする規格化を行うように構成されている。これにより、X線吸収スペクトルの吸収端が基準となってX線吸収スペクトルの強度が数値化される。
さらに、上記コンピュータ10には、上記蛍光X線収量スペクトル検出部28で得られたX線吸収スペクトルを数値化する蛍光X線収量スペクトル数値化部28が設けられている。この蛍光X線収量スペクトル数値化部28は、上記蛍光X線収量スペクトル数値化部27と同様に、X線吸収スペクトルを吸収端で規格化し該スペクトルの強度を数値で表すように構成されている。
上記コンピュータ10には、上記電子収量スペクトル検出部25と蛍光X線収量スペクトル検出部26とで検出した両X線吸収スペクトルに基づいて、試料Sの極表面側よりも内部側を構成する部分の電子状態を得る処理部29が設けられている。この処理部29では、まず、電子収量スペクトル数値化部27で数値化された光電子及びオージェ電子に基づく数値と、蛍光X線収量スペクトル数値化部28で数値化された蛍光X線に基づく数値とを対応させる補正処理が行われる。すなわち、上記電子収量スペクトル検出部25で得たX線吸収スペクトルと、蛍光X線収量スペクトル検出部26で得たX線吸収スペクトルとは、それぞれ光電子及びオージェ電子と、蛍光X線という互いに異なったものに基づいているため、上記した両数値は対応していない。そこで、後述する方法により補正係数を予め求めて上記コンピュータ10の記憶部30に記憶させておき、この補正係数を呼び出して所定の演算を行うことにより、光電子及びオージェ電子に基づく数値と蛍光X線に基づく数値とを対応させる。
そして、上記処理部29では、補正処理を行った後、蛍光X線に基づく数値から光電子及びオージェ電子に基づく数値を減じる操作が行われる。このようにして得られた数値は、試料Sの表面側から内部側を構成する部分に基づく数値から極表面側を構成する部分に基づく数値を除いたものとなるので、この数値が試料Sの内部側だけの吸収係数となる。そして、処理部29では、上記の減算操作により得られた吸収係数とX線の波長とに基づいて、X線の吸収係数に関するX線吸収スペクトルを得る。処理部29は、上記減算操作を経て得られたX線吸収スペクトルと、上記電子収量スペクトル検出部25で得たX線吸収スペクトルとを表示装置31に出力して表示させる。これにより、XAFS分析装置1の処理が終了する。
上記表示装置31に表示した減算操作を経て得られたX線吸収スペクトルの振動構造により、試料Sの極表面側よりも内部側を構成する部分の電子状態が得られ、また、電子収量スペクトル検出部25で得られたX線吸収スペクトルの振動構造により、試料Sの極表面側を構成する部分の電子状態が得られる。
次に、上記のように構成されたXAFS分析装置1を用いて試料Sとしての触媒を分析する要領について説明する。この触媒はニッケルからなる多数の微粒子で構成されたものであり、例えば自動車の排気ガスを浄化するのに用いられるものである。
上記試料Sの分析を行う前に上述した補正係数を求める。まず、補正係数を求めるための補正用試料として、図示しないが、表面側が酸化していない無酸化シリコンウエハーと、表面側に所定厚さの酸化層が形成された酸化シリコンウエハーとを用意する。
上記酸化シリコンウエハーの酸化層の厚さは、以下の式により求めたものである。
[数1]
t/(D−t)=γ((γ+1)+(γ+2)) … (1)
∵γ=a/(R−a) … (2)
ここで、tは酸化層の厚さ、DはシリコンウエハーにおけるX線の進入深さ、aは分析対象の試料表面側における光電子及びオージェ電子の脱出深度、Rは試料を構成するニッケルの一次粒子半径であり、それぞれの単位はnmである。
この実施形態では、Dは2000とし、また、aはニッケル固有の値である10とし、Rは分析対象の試料の粒子半径である50に設定している。そして、これらの値を上記式(1)、(2)に代入すると、酸化層の厚さtが約1000nmと算出される。
つまり、上記式(1)、(2)は分析対象の試料に対応した補正用試料を得るためのものであって、試料に固有の数値であるa及びRを上記各式に代入して得た厚さの酸化層を有するシリコンウエハーを用意するだけで、様々な試料の補正係数を求めるのに対応することができる。
そして、無酸化シリコンウエハーを測定槽2の試料ホルダ3で保持した後、測定槽2にヘリウムガスを満たして、X線照射部14により波長の掃引を行いながら上記無酸化シリコンウエハーの表面にX線を照射する。このときに照射されるX線の掃引範囲は、X線のエネルギで示すと、シリコンの吸収端近傍が存在する約1835ev〜約1850eVに設定しておく。そして、上記無酸化シリコンウエハーから放出される蛍光X線を蛍光X線検出器20で検出し、コンピュータ10の蛍光X線収量スペクトル検出部26でX線吸収スペクトル(図2に示す)を得て図示しないメモリに記憶させておく。
その後、上記無酸化シリコンウエハーを測定槽2から取り出し、酸化シリコンウエハーを試料ホルダ3で保持した後、測定槽2にヘリウムガスを満たして、上記した無酸化シリコンウエハーの場合と同様に酸化シリコンウエハーにX線を照射する。このときに放出される光電子及びオージェ電子を微小電流検出器5で検出するとともに、蛍光X線を蛍光X線検出器20で検出する。そして、蛍光X線収量スペクトル検出部26で蛍光X線に基づくX線吸収スペクトル(図3(a)に示す)を得るとともに、電子収量スペクトル検出部25で光電子及びオージェ電子に基づくX線吸収スペクトル(図3(b)に示す)を得て、これら両X線吸収スペクトルを上記メモリに記憶させておく。
次いで、以下の式により補正係数を求める。
[数2]
(1−A)B≒C−AF … (3)
ここで、Aは補正係数、Bは、無酸化シリコンウエハーから放出された蛍光X線に基づくX線吸収スペクトルの強度であって表面側と内部側とを合わせた強度、Cは、酸化シリコンウエハーから放出された蛍光X線に基づくX線吸収スペクトルの強度であって同様に表面側と内部側とを合わせた強度、Fは、酸化シリコンウエハーから放出された光電子及びオージェ電子に基づくX線吸収スペクトルの強度であって極表面側のみの強度である。この式(3)の右辺においては、酸化シリコンウエハーの光電子及びオージェ電子に基づくX線吸収スペクトルの強度Fに補正係数Aを乗じて、酸化シリコンウエハーの蛍光X線に基づくX線吸収スペクトルの強度Cと対応するようにしている。そして、この蛍光X線に基づく強度Cから上記補正係数Aを乗じた光電子及びオージェ電子に基づく強度Fを減じることで、酸化シリコンウエハーの内部側だけのX線吸収スペクトルの強度が得られるようになっている。
この実施形態では、上記B、C、Fを上記メモリに記憶されている各X線吸収スペクトルから求め、上記式(3)に代入すると補正係数Aが約0.11と算出された。
そして、上記式(3)を演算して、酸化シリコンウエハーの内部側を構成する部分におけるX線吸収スペクトルを得ると、図4に示すようになる。
上記のようにして求めた補正係数をコンピュータ10の記憶部30に記憶させるとともに、酸化シリコンウエハーを測定槽2から取り出し、分析対象の試料Sを試料ホルダ3に保持する。そして、測定槽2内の圧力が触媒の使用条件と略同じ常圧となるように測定槽2をヘリウムガスで満たす。
しかる後、X線照射部14により波長の掃引を行いながら試料Sの上面にX線を照射するX線照射ステップを行う。このX線照射ステップで照射されるX線の掃引範囲は、X線のエネルギで示すと、ニッケルの吸収端近傍が存在する約2465eV〜約2475eVに設定しておく。そして、試料Sから放出される光電子及びオージェ電子を微小電流検出器5で検出し、蛍光X線を蛍光X線検出器20で検出する検出ステップを行う。
この検出ステップの後、蛍光X線収量スペクトル検出部26で、図5(a)に示す蛍光X線に基づくX線吸収スペクトルを得る蛍光X線収量スペクトル検出ステップを行うとともに、電子収量スペクトル検出部25で、図5(b)に示す光電子及びオージェ電子に基づくX線吸収スペクトルを得る電子収量スペクトル検出ステップを行う。これらX線吸収スペクトルを上記電子収量スペクトル数値化部27及び蛍光X線収量スペクトル数値化部28で数値にした後、光電子及びオージェ電子に基づく数値に記憶部30の補正係数を乗じて該数値を補正し、光電子及びオージェ電子に基づく数値と蛍光X線に基づく数値とを対応させる。
そして、処理部29で、蛍光X線に基づく数値から光電子及びオージェ電子に基づく数値を減じて、試料Sの極表面側よりも内部側を構成する部分の電子状態を得る処理ステップを行う。このとき、電子収量スペクトル検出部25で得たX線吸収スペクトルと、蛍光X線収量スペクトル検出部26で得たX線吸収スペクトルとが共にX線の吸収係数に関するものなので、これらに基づく数値は直接比較することが可能であり、減算操作が容易に行える。その後、この減算操作で得た数値とX線の波長とに基づいて、図6に示す試料Sの内部側の電子状態を表すX線吸収スペクトルを得て、表示装置31に表示させる。
このX線吸収スペクトルにおけるピークの形成位置により、試料Sを構成するニッケルの価数、即ち電子状態を把握することができる。これにより、ニッケルが、例えば排気ガス中の硫黄、酸素、その他の物質のいずれと化合しているかが分かる。
一方、試料Sの表面側の電子状態は、上記電子収量スペクトル検出部25で得たX線吸収スペクトルを表示装置31に表示させ、このスペクトルを用いて上記と同様にして得ることができる。
したがって、この実施形態に係るXAFS分析装置1によれば、光電子及びオージェ電子の放出量に基づくX線吸収スペクトルと、蛍光X線の放出量に基づくX線吸収スペクトルとを得て、これらX線吸収スペクトルに基づいて試料Sの内部側の電子状態を得るようにしたので、試料Sの内部側を構成する部分の正確な電子状態を容易に得ることができる。そして、この電子状態と、上記光電子及びオージェ電子に基づくX線吸収スペクトルで得た試料Sの極表面側を構成する部分の電子状態とで、試料Sの内部側の分析と極表面側の分析とを個別にかつ正確に行うことができる。
また、光電子及びオージェ電子に基づく数値と蛍光X線に基づく数値とを補正用試料を用いて求めた補正係数により対応させて、蛍光X線に基づく数値から光電子及びオージェ電子に基づく数値を減じるようにしたので、単純な操作で試料Sの内部側の電子状態を得ることができる。
尚、この実施形態では、触媒を分析する場合について説明したが、本発明は触媒以外の試料を分析することも可能である。
また、この実施形態では、光電子及びオージェ電子に基づく数値と蛍光X線に基づく数値とを対応させる際に、光電子及びオージェ電子に基づく数値に補正係数を乗じるようにしたが、蛍光X線に基づく数値に補正係数を乗じるようにしてもよい。この場合では、式(3)を、酸化シリコンウエハーから放出された蛍光X線に基づくX線吸収スペクトルの強度Cに補正係数Aを乗じるように変形することで補正係数を得ることができる。
以上説明したように、本発明に係る試料分析装置及び試料分析方法は、例えば自動車用の排気ガス浄化触媒における触媒作用の解析、自動車用固体電解質型燃料電池における電極作用の解析、薄膜材料の解析などに用いることができる。
本発明に係るXAFS分析装置の実施形態を示す概略構成図である。 無酸化シリコンウエハーから放出された蛍光X線に基づくX線吸収スペクトルを示す図である。 (a)は酸化シリコンウエハーから放出された蛍光X線に基づくX線吸収スペクトルを示す図であり、(b)は酸化シリコンウエハーから放出された光電子及びオージェ電子に基づくX線吸収スペクトルを示す図である。 酸化シリコンウエハーの内部側を構成する部分のX線吸収スペクトルを示す図である。 (a)は分析対象の試料から放出された蛍光X線に基づくX線吸収スペクトルを示す図であり、(b)は分析対象の試料から放出された光電子及びオージェ電子に基づくX線吸収スペクトルを示す図である。 分析対象の試料の内部側を構成する部分のX線吸収スペクトルを示す図である。
符号の説明
1 XAFS分析装置
5 微小電流検出器(電子検出部)
14 X線照射部
20 蛍光X線検出器(蛍光X線検出部)
25 電子収量スペクトル検出部
26 蛍光X線収量スペクトル検出部
27 電子収量スペクトル数値化部
28 蛍光X線収量スペクトル数値化部
29 処理部
30 記憶部
S 試料

Claims (3)

  1. 試料にX線を照射して該試料のX線吸収係数に関するX線吸収スペクトルを得て、該スペクトルにより試料の分析を行うX線吸収微細構造を利用した試料分析方法であって、
    X線を波長の掃引を行いながら試料へ照射するX線照射ステップと、
    上記X線照射ステップでX線が照射された試料から放出された電子及び蛍光X線をそれぞれ検出する検出ステップと、
    上記検出ステップで検出した電子の放出量に基づいてX線の吸収係数に関するX線吸収スペクトルを得る電子収量スペクトル検出ステップと、
    上記検出ステップで検出した蛍光X線の放出量に基づいてX線の吸収係数に関するX線吸収スペクトルを得る蛍光X線収量スペクトル検出ステップと、
    上記電子収量スペクトル検出ステップで検出したX線吸収スペクトル及び上記蛍光X線収量スペクトル検出ステップで検出したX線吸収スペクトルに基づいて、試料の極表面側よりも内部側を構成する部分の電子状態を得る処理ステップと経ることを特徴とする試料分析方法。
  2. 試料にX線を照射して該試料のX線吸収係数に関するX線吸収スペクトルを得て、該スペクトルにより試料の分析を行うX線吸収微細構造を利用した試料分析装置であって、
    X線を波長の掃引を行いながら試料へ照射するX線照射部と、
    上記X線照射部によりX線が照射された試料から放出された電子及び蛍光X線をそれぞれ検出する電子検出部及び蛍光X線検出部と、
    上記電子検出部により検出した電子の放出量に基づいてX線の吸収係数に関するX線吸収スペクトルを得る電子収量スペクトル検出部と、
    上記蛍光X線検出部により検出した蛍光X線の放出量に基づいてX線の吸収係数に関するX線吸収スペクトルを得る蛍光X線収量スペクトル検出部と、
    上記電子収量スペクトル検出部により検出したX線吸収スペクトル及び上記蛍光X線収量スペクトル検出部により検出したX線吸収スペクトルに基づいて、試料の極表面よりも内部側を構成する部分の電子状態を得る処理部とを備えたことを特徴とする試料分析装置。
  3. 請求項2に記載の試料分析装置において、
    電子収量スペクトル検出部により検出したX線吸収スペクトルを数値化する電子収量スペクトル数値化部と、
    蛍光X線収量スペクトル検出部により検出したX線吸収スペクトルを数値化する蛍光X線収量スペクトル数値化部とを備え、
    処理部は、上記電子収量スペクトル数値化部で得た電子に基づく数値と上記蛍光X線収量スペクトル数値化部で得た蛍光X線に基づく数値とを対応させる補正係数を記憶する記憶部を有し、上記電子に基づく数値と上記蛍光X線に基づく数値との少なくとも一方を上記記憶部に記憶された補正係数で補正して上記蛍光X線に基づく数値から電子に基づく数値を減じるように構成されていることを特徴とする試料分析装置。
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