JP2005291860A - 自動車用加速度センサの故障検知方法および故障検知機能を有する自動車用加速度センサ - Google Patents

自動車用加速度センサの故障検知方法および故障検知機能を有する自動車用加速度センサ Download PDF

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Abstract

【課題】自動車用角速度センサの故障検出方法およびその方法により故障を検知する機能を有する自動車用加速度センサの提供
【解決手段】相互に直交する3つの検出軸GA1、GB1およびGC1を有する自動車用加速度センサ1の故障検知方法であって、下記の(1)式から求められるA値が重力加速度と実質的に相違する場合に故障であると判断することを特徴とする自動車用加速度センサの故障検知方法。但し、G11、G21およびG31は、自動車の停止時または等速直線運動時にそれぞれの検出軸GA1、GB1およびGC1で検出された加速度〔G〕を意味する。
Figure 2005291860

【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車用加速度センサの故障検知方法および故障検知機能を有する自動車用加速度センサに関する。
近年の自動車には、ビークルダイナミックスシステム(路面状態に応じて自動車を安全に走行させるシステム)、アクティブサスペンションシステム、アクティブ後輪操舵システム、ロールオーバー検出システムなど走行の安全性を高めるためのシステムが多く採用されている。これらのシステムは、車体に取り付けられた角速度センサ、加速度センサなどの測定データに基づいて自動車の動作を制御することとしている。加速度センサとしては、静電容量型、圧電式、動電式、ひずみゲージ式、半導体式などの種類がある。
図4は、静電容量型加速度センサの作動原理を示す模式図であり、(a)は静止時または等速直線運動時の状態(加速度=0)、(b)は加速時の状態(加速度>0)、(c)は減速時の状態(加速度<0)を示す。図4(a)に示すように、加速度センサ1は、例えば、図の上下の固定電極2aおよび2c、ならびに図の中央の可動電極2bを有する一種のコンデンサである。そして、図4(b)および(c)に示すように、電極2bは、加速時または減速時には、加速度の方向とは逆方向に働く慣性力によって曲げられる。この慣性力Fは、加速度をa、電極2bの質量をmとするときmaで表される。
電極2bの電極面積Sと、電極2bと電極2aとの電極間距離dは予め所定の値に調整してあるので、静電容量を求めることができる。静止時または等速直線運動時の状態では、静電容量cはε×S/d(但し、ε:誘電率)となる。しかし、加速時または減速時には可動電極2bは慣性力によっていずれかの方向に曲げられるので、電極間の距離が変化して静電容量cも変化する。静電容量型加速度センサは、コンデンサの静電容量の変化から加速度を検出するものである。
従来、自動車用加速度センサとしては自動車の進行方向(X軸方向)と左右方向(Y軸方向)とを測定するものが多い。これは、通常自動車の上下方向(Z軸方向)に大きな加速度が生じるようなことはほとんどなく、このためこの方向の加速度を測定する必要性が小さかったことに起因する。しかし、車体の姿勢角(ロール角およびピッチ角)を検知できる加速度センサの要求が高まってきており、3軸方向の加速度を検知できる加速度センサに対する要請が強くなっている。
一方で、自動車の走行中の安全性を確保する観点から、使用時に加速度センサが正常に作動しているか否かを判断できる故障検知機能を有する加速度センサの供給が求められるようになってきている。
特許文献1には「板状の可撓部材と、該可撓部材の表面に貼付される電極を設けた圧電素子と、該可撓部材に直接または間接的に貼付される重錘体と、該可撓部材の外周を直接または間接的に支持する支持部材を有する自己診断機能付き加速度センサにおいて、板状の可撓部材の内部に原点を定義し、この原点を通り該可撓部材の平面に平行な方向にX軸を、原点においてX軸と直交し、かつ、該可撓部材の平面に平行な方向にY軸を、原点を通り、かつ、該可撓部材の平面に垂直な方向にZ軸をそれぞれ定義したとき、該圧電素子の表面に形成される検出電極は中心側に4個の電極が配置され、かつ、該4個の電極を囲むように円環状の電極が配置されるとともに、X軸、Y軸に対して対称に形成され、該検出電極は加速度の検出と故障判断をする自己診断機能とを兼ねて行うことを特徴とする自己診断機能付き加速度センサ」が記載されている。
特開平10−170545号公報
本発明は、XYZ直交3軸座標系の3軸それぞれの加速度を検知できる自動車用加速度センサの故障検知方法、およびその方法により故障を検知する機能を有する自動車用加速度センサを提供することを目的とする。
上記の特許文献1に記載された加速度センサのように、1つの圧電素子等の検出子で3軸方向の加速度を検出する構成の加速度センサは他軸感度が高い。しかも検出電極の形状が複雑で、検出感度の調整が難しく、製造コストも高い。また、このような構成の加速度センサは、自己診断時に外部からの診断信号を加えるため、自己診断時は加速度が検知できないか、検知できたとしても誤差が著しく増加するという問題がある。
本発明は、これらの問題を解決するためになされたものであり、下記(a)および(b)に記載の自動車用加速度センサの故障検知方法、ならびに下記の(c)に記載の自動車用加速度センサを要旨とする。
(a)相互に直交する3つの検出軸を有する自動車用加速度センサの故障検知方法であって、下記の(1)式から求められるA値が重力加速度と実質的に相違する場合に故障であると判断することを特徴とする自動車用加速度センサの故障検知方法。但し、G11、G21およびG31は、自動車の停止時または等速直線運動時にそれぞれの検出軸で検出された加速度〔G〕を意味する。
Figure 2005291860
なお、上記の3つの検出軸の方向が自動車の進行方向、左右方向および上下方向のいずれとも平行ではないことが望ましい。
(b)相互間の角度がいずれも同じである3つの検出軸を有する自動車用加速度センサの故障検知方法であって、下記の(2)式から求められるB値が重力加速度と実質的に相違する場合に故障であると判断することを特徴とする自動車用加速度センサの故障検知方法。但し、H11、H21およびH31は、自動車の停止時または等速直線運動時にそれぞれの検出軸で検出された加速度を検出軸が相互に直交する場合に置き換えた加速度〔G〕を意味する。
Figure 2005291860
なお、上記の(a)および(b)において、A値〔G〕またはB値〔G〕が重力加速度〔G〕と実質的に相違する場合とは、例えば、上記の(1)式から求められるA値〔G〕が0.9G未満である場合または1.1Gを超える場合を意味する。
(c)上記の(a)または(b)に記載の方法により故障を検知する機能を有することを特徴とする自動車用加速度センサ。
本発明によれば、XYZ直交3軸座標系の3軸それぞれの加速度を検知できる自動車用加速度センサの故障を検知することができる。特に、自動車が走行中でも加速度の検知を中断することなく、故障を検知することができる。
1.本発明方法に用いられる自動車用加速度センサについて
図1は、本発明方法に用いられる自動車用加速度センサの配置を表した模式図である。この図に示すように、自動車用加速度センサは、3つの検出軸GA1、GB1およびGC1が相互になす角度∠AOB、∠BOCおよび∠COAが同一である(この角度をθとする)。この自動車用加速度センサは、例えば、検出軸GA1、GB1およびGC1に平行な3つの直線OA、OBおよびOCと正三角形ABCとで構成される三角錐を考えるとき、直線BCの中点Mと点Aとを結んだ直線AM、直線BC、および原点Oから三角形ABCの重心Eに引いた垂線OEがそれぞれX軸、Y軸およびZ軸と平行となるように配置される。
なお、X軸、Y軸およびZ軸は、それぞれ自動車の進行方向、左右方向および上下方向と平行な軸である。
自動車の加速度のX軸成分、Y軸成分およびZ軸成分をそれぞれGX、GYおよびGZとし、上記の検出軸GA1、GB1およびGC1と直線OEとがなす角度∠AOE、∠BOEおよび∠COEをαとするとき、検出軸GA1、GB1およびGC1では、それぞれ下記の(a)〜(c)で表される加速度G11、G21およびG31を検出する。
Figure 2005291860
これを自動車の加速度の3軸方向成分GX、GYおよびGZについて解くと、下記の(d)〜(f)式で表される。
Figure 2005291860
それぞれの検出軸GA1、GB1およびGC1と直線OEとがなす角度αは、検出軸GA1、GB1およびGC1の相互間の角度θが決まれば一義的に求められる値である。
ここで、検出軸GA1、GB1およびGC1の相互間の角度θが90°である場合(以下、この場合を「直交系」という)には、直線OAの長さを1とすると、三角形AOCが直角二等辺三角形であり、∠OEAが90°であるから、sinαcos 30°=sin 45°より、
Figure 2005291860
である。また、例えば、図3に示すような、相互間の角度θがいずれも同じであるが、角度θが90°ではない場合(以下、「非直交系」という)の場合でも、同様にsinα、cosαの値を求めることができる。
従って、これらの値と、それぞれの検出軸GA1、GB1およびGC1で検出された加速度G11、G21およびG31とを(d)〜(f)式に代入すれば、自動車の3軸方向の加速度GX、GYおよびGZを得ることができる。
2.自動車用加速度センサの故障検知方法について
自動車の停車時または等速直線運動時には、自動車用加速度センサでは鉛直下向き方向に重力加速度に該当する加速度が検出される。
(A)直交系の場合の故障検知方法について
図2は、直交系の自動車用加速度センサを用いた場合の故障検知方法の原理を示す模式図である。この図に示すように、重力加速度G0と直線OAとがなす角度をρ、重力加速度をOBC平面に投射した方向と直線OBおよび直線OCとがなす角度をそれぞれσおよびτとすると、検出軸GA1、GB1およびGC1で検出される加速度G11、G21およびG31は、それぞれG0・cosρ、G0・sinρcosσおよびG0・sinρcosτである。
これらの加速度の二乗和の平方根(以下、「A値」という)をとると、
Figure 2005291860
となり、σ+τ=90°より、A=G0となる。即ち、理論上、自動車の停車時または等速直線運動時には(1)式から得られるA値は重力加速度と一致する。
そして、この式は、重力加速度G0と直線OA、直線OBおよび直線OCとの位置関係に関わりなく成立するから、直交系の自動車用加速度センサの場合、上記の式(1)から得られるA値が重力加速度と実質的に相違する場合に、故障であると判断することができる。
なお、上記の3つの検出軸の方向は、自動車の進行方向、左右方向および上下方向のいずれとも平行ではないことが望ましい。自動車の進行方向または左右方向と平行な検出軸では、停止時または等速直線運動時に重力加速度を検出せず、自動車の上下方向と平行な検出軸がある場合、他の2つの検出軸では重力加速度を検出しないからである。
(B)非直交系の場合の故障検知方法について
図3は、非直交系の自動車用加速度センサの配置を表した模式図である。この図において、直線OA、直線OBおよび直線OCは相互に直交するものとし(∠AOB=∠BOC=∠COA=90°)、前掲の図1の場合と同様に、これらの直線と直線OE(原点Oから正三角形ABCの重心Eに引いた垂線)とがなす角度をαとする。そして、点A、BおよびCを重心に向かって同じ距離だけ移動させて、3つの検出軸が相互になす角度がいずれもθとなる位置で固定する場合を考える。移動後の点A、B、CおよびMをそれぞれA1、B1、C1およびM1とし、∠A1OE=∠B1OE=∠C1 OE=β、∠AOA1=∠BOB1=∠COC 1=γとする。なお、三角形A1B1C1は三角形ABCと相似形(正三角形)であり、重心Eの位置は共通する。
直線OA1、直線OB1および直線OC1と平行な方向に3つの検出軸GA2、GB2およびGC2を配置するとき、
Figure 2005291860
となる。2cosθをcとし、cosγについて解くと、
Figure 2005291860
となり、角度θを設定すれば、(g)式を用いて角度γを一義的に求めることができる。
ここで、直線OA1、直線OB1および直線OC1が、それぞれ直線OAとなす角度をωA1、ωA2およびωA3、直線OBとなす角度をωB1、ωB2およびωB3、直線OCとなす角度をωC1、ωC2およびωC3とすると、
Figure 2005291860
が成立する。
但し、上記(h)〜(j)式において、G12、G22およびG32は、検出軸GA2、GB2およびGC2において検出される加速度を意味し、H11、H21およびH31は、直線OA、直線OBおよび直線OCと平行な方向の検出軸を想定した場合に、これらの検出軸で検出される加速度、即ち、それぞれの検出軸で検出された加速度を直交系の場合に置き換えた加速度を意味する。
上記(h)〜(j)式を行列式で表すと、下記の(k)式のようになる。
Figure 2005291860
上記の(k)式をH11、H21およびH31について解くと、
Figure 2005291860
が得られる。一方、前述のように、∠AOA1=∠BOB1=∠COC 1=γであるから、下記の(m)式が成立する。
Figure 2005291860
ここで、cosγ=a、sinγ/21/2=bとするとき、
Figure 2005291860
であるので、上記の(l)式は
Figure 2005291860
と表せる。
このH11、H21およびH31についての2乗和の平方根であるBは、下記の(2)式で表される。
Figure 2005291860
B値は、A値の場合と同様に、自動車の停車時または等速直線運動時には、理論上、故障はない場合には重力加速度と一致する。よって、非直交系の加速度センサの場合、(2)式で得られるB値を故障検知の判断基準とすることができる。
(C)好ましい実施態様について
A値またはB値が重力加速度と実質的に相違する場合とは、例えば、A値またはB値が0.9G未満である場合または1.1Gを超える場合である。即ち、重力加速度は理論上1Gであるが、観測位置によってその値は異なり、また、センサ自体の性能によってもばらつきが生じる。従って、A値またはB値が1±0.1Gの範囲にある場合を、センサが正常に作動していることを示す許容範囲とすればよい。勿論、高性能のセンサを用いる場合や、重力加速度が限りなく1Gに近いような地域で使用される自動車に加速度センサを搭載する場合には、許容範囲を±0.07Gの範囲を許容範囲として、A値またはB値が0.93G未満である場合または1.07Gを超える場合を故障であると判断する基準とするのが望ましい。
自動車用加速度センサとしては、例えば、1軸の加速度センサを3つ用意して、これらのセンサの検出軸を相互間の角度がいずれも同じとなるように設置することができる。また、1軸の加速度センサと2軸の加速度センサとを組み合わせたものであってもよい。但し、1軸の加速度センサを3つ用いる場合には、製造コストは上昇するが、故障を検知した後、当該故障と判断された加速度センサだけを交換すれば、再利用することができるので、全体としてのランニングコストは低減される。
本発明の故障検知方法では、停止時または等速直線運動時に前述の方法により故障を検知する必要があるが、自動車のエンジン始動直後の時点においてこの方法を実施すればよい。更に、自動車の走行中や停車時においても、車輪速度、角速度などをモニターすることにより走行中でも重力加速度以外の加速度を検知しない場合は、停車しているか等速直線運動をしている場合であるので、そのような時点で上記の方法を実施してもよい。
本発明によれば、XYZ直交3軸座標系の3軸それぞれの加速度を検知できる自動車用加速度センサの故障を検知することができる。特に、自動車が走行中でも加速度の検知を中断することなく、故障を検知することができる。
本発明方法に用いられる自動車用加速度センサの配置を表した模式図である。
直交系の自動車用加速度センサを用いた場合の故障検知方法の原理を示す模式図である。
非直交系の自動車用加速度センサの配置を表した模式図である。
静電容量型加速度センサの作動原理を示す模式図であり、(a)は静止時または等速直線運動時の状態(加速度=0)、(b)は加速時の状態(加速度>0)、(c)は減速時の状態(加速度<0)を示す。
符号の説明
1.加速度センサ、
2a、2bおよび2c.電極

Claims (6)


  1. 相互に直交する3つの検出軸を有する自動車用加速度センサの故障検知方法であって、下記の(1)式から求められるA値が重力加速度と実質的に相違する場合に故障であると判断することを特徴とする自動車用加速度センサの故障検知方法。
    Figure 2005291860
    但し、G11、G21およびG31は、自動車の停止時または等速直線運動時にそれぞれの検出軸で検出された加速度〔G〕を意味する。
  2. 相互に直交する3つの検出軸を有する自動車用加速度センサの故障検知方法であって、下記の(1)式から求められるA値が0.9G未満である場合または1.1Gを超える場合に故障であると判断することを特徴とする自動車用加速度センサの故障検知方法。
    Figure 2005291860
    但し、G11、G21およびG31は、自動車の停止時または等速直線運動時にそれぞれの検出軸で検出された加速度〔G〕を意味する。
  3. 上記の3つの検出軸の方向が自動車の進行方向、左右方向および上下方向のいずれとも平行ではない自動車用加速度センサの故障を検知する方法であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動車用加速度センサの故障検知方法。
  4. 相互間の角度がいずれも同じである3つの検出軸を有する自動車用加速度センサの故障検知方法であって、下記の(2)式から求められるB値が重力加速度と実質的に相違する場合に故障であると判断することを特徴とする自動車用加速度センサの故障検知方法。
    Figure 2005291860
    但し、H11、H21およびH31は、自動車の停止時または等速直線運動時にそれぞれの検出軸で検出された加速度を検出軸が相互に直交する場合に置き換えた加速度〔G〕を意味する。
  5. 相互間の角度がいずれも同じである3つの検出軸を有する自動車用加速度センサの故障検知方法であって、下記の(2)式から求められるB値が0.9G未満である場合または1.1Gを超える場合に故障であると判断することを特徴とする自動車用加速度センサの故障検知方法。
    Figure 2005291860
    但し、H11、H21およびH31は、自動車の停止時または等速直線運動時にそれぞれの検出軸で検出された加速度を検出軸が相互に直交する場合に置き換えた加速度〔G〕を意味する。
  6. 請求項1〜5のいずれかの方法により故障を検知する機能を有することを特徴とする自動車用加速度センサ。
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