JP2005291119A - 筒内噴射式エンジンの燃焼制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
経年変化や機差が生じた場合の圧縮行程噴射モードと吸気行程噴射モードの燃焼切換時において、トルク段差を抑制しうる最適な燃料補正を行う制御装置を提供し、また、燃焼安定性が悪化している場合には、燃焼安定性を回復させる手段を同時に提供する。
【解決手段】
圧縮行程噴射モードと吸気行程噴射モードのいずれかにあるかを判定する燃焼切換判定手段と、圧縮行程噴射モードと吸気行程噴射モードの燃焼切換後の所定期間内に燃料噴射量を補正する燃料噴射量補正手段と、圧縮行程噴射モードと吸気行程噴射モードの燃焼切換後の所定期間内に発生する回転変動を検出する手段と、前記回転変動の大きさに応じて燃焼切換時にトルク段差を吸収するために行う燃料補正量の補正を行う手段と、前記補正を監視し、圧縮行程噴射を禁止し燃焼回復モードを行う圧縮行程噴射禁止手段と、を具備して構成される。
【選択図】図5
経年変化や機差が生じた場合の圧縮行程噴射モードと吸気行程噴射モードの燃焼切換時において、トルク段差を抑制しうる最適な燃料補正を行う制御装置を提供し、また、燃焼安定性が悪化している場合には、燃焼安定性を回復させる手段を同時に提供する。
【解決手段】
圧縮行程噴射モードと吸気行程噴射モードのいずれかにあるかを判定する燃焼切換判定手段と、圧縮行程噴射モードと吸気行程噴射モードの燃焼切換後の所定期間内に燃料噴射量を補正する燃料噴射量補正手段と、圧縮行程噴射モードと吸気行程噴射モードの燃焼切換後の所定期間内に発生する回転変動を検出する手段と、前記回転変動の大きさに応じて燃焼切換時にトルク段差を吸収するために行う燃料補正量の補正を行う手段と、前記補正を監視し、圧縮行程噴射を禁止し燃焼回復モードを行う圧縮行程噴射禁止手段と、を具備して構成される。
【選択図】図5
Description
本発明は、燃焼室内に縦渦等の空気流を形成するとともに、燃焼室内に燃料を直接噴射するようにされてなる筒内噴射式エンジンの燃焼制御装置及び方法に係り、特に、エンジンの運転状態に応じて、吸気行程噴射モードと圧縮行程噴射モードとを選択的に取り得るようにされた筒内噴射式エンジンの燃焼制御装置及び方法に関する。
近年、燃焼室内に直接燃料を噴射し、従来の均質ストイキ燃焼や均質リーン燃焼(以下まとめて「均質燃焼」)よりも、さらに希薄な混合気での燃焼(以下成層燃焼)を可能とする筒内噴射型エンジンに関する技術が開発されている。
筒内噴射型エンジンでは、燃焼室内において、点火プラグ付近のみ可燃混合気(例えばA/F≒15)を生成させ、燃焼室全体としては均質燃焼よりも希薄な空燃比(例えばA/F≒40)で燃焼が可能な成層燃焼を実現している。成層燃焼では、均質燃焼と比べて多量の空気をシリンダ内に吸入させるため、スロットル弁を大きく開くことによるポンピングロスの低減や、直接シリンダ内に燃料を噴射することによる燃料による冷却損失の低減等により、均質燃焼より燃費を向上させることができる。
次に、成層燃焼の実現方法について述べる。成層燃焼は、主に、燃焼室内に燃料噴射装置から噴射される燃料の噴射タイミングを変更する手段と、点火プラグ近傍のA/Fのみ可燃とするための、空気流生成手段より実現する。つまり、均質燃焼は吸気行程中に燃料を噴射する吸気行程噴射モードにより燃焼室内全体に可燃混合気を生成させるのに対し、成層燃焼は、空気流生成装置により、燃焼室内に縦渦等の空気流を生成させ、圧縮行程中に燃料を噴射する(いわゆる圧縮行程噴射モード)ことによって、点火プラグ近傍のみ可燃混合気を生成させることにより実現する。
一方、成層燃焼は、高トルクの発生が難しいことや、成層燃焼運転中の排気ガス(特にNOx)発生等の問題から継続して運転することは難しい。そこで、ドライバからの高トルク要求時や、排気ガス浄化の要求時等には、均質燃焼運転に切換る必要がある。かかる切換は、エンジンの運転状態やドライバからの要求エンジン負荷やエンジン回転数等の条件等によって行われる。
次に、圧縮行程噴射モードと吸気行程噴射モード切換時の燃焼室内混合気の様子について述べる。圧縮行程噴射モードでは、吸気弁と排気弁が共に閉じて密閉された燃焼室内に燃料を噴射するため、噴射した燃料は全て燃焼室内に残る。それに対し、吸気行程噴射モードでは、空気を吸入するために吸気弁が開いている吸気行程で燃料を噴射し、さらに圧縮行程へ移行した後も、しばらくは吸気弁が開いているように制御されていることがあるため、このときの燃焼室内は密閉されておらず、特に圧縮行程においては燃焼室内の混合気に圧縮される力が加わる上に、吸気管から燃焼室内へと空気を吸入する圧力がなくなるため、噴射した燃料の一部が吸気管へと吹き返されることがある。このとき、吸気行程噴射モードのままで連続運転している場合のあるサイクルに着目すると、上記のように燃料が吸気管へと吹き返されることによって燃焼室内で燃料が不足する一方で、前サイクルにおいても同様にして吸気管へと吹き返された燃料は、次のサイクルで燃焼室内へと吸入されるため、前後のサイクルで平衡状態を保ちながら、燃焼室内の空燃比は一定に保たれる。
しかし、圧縮行程噴射モードから吸気行程噴射モードへと切換えた直後の吸気行程噴射モードにおいては、直前のサイクルが圧縮行程噴射モードであるため、吸気管内に滞留している燃料は存在せず、吸気管からは新気のみが吸入される。そのため、吸気行程噴射モードへと切換えた直後の燃焼室内は、吸気管へと吹き返す燃料分だけリーン状態になってしまう。
また、前述した空気流生成装置を、吸気管内に設けられたタンブル生成弁によって、燃焼室内のタンブルを自在に調整し、成層燃焼時には燃焼室内に強力なタンブルを生成することによって、前記キャビティを浅くしながらも、前記タンブルを主に利用して可燃混合気を点火プラグ付近に集中させる方式(以下「エアーガイド方式」)を用いた場合では、先に述べた吸気弁閉時期と相関した吹き返し燃料とは別に、吸気弁閉時期と相関しない吹き返し燃料が存在する。この吸気弁閉時期と相関しない吹き返し燃料は、吸気行程中に燃焼室内に生成された強力なタンブルによって生じるものであり、燃焼室内に形成されたスワール(横渦の空気流)やタンブル(縦渦の空気流)などを合わせて利用する方式(以下「ウォールガイド方式」)の筒内噴射型エンジンではほとんど発生しないものである。
従って、エアーガイド方式の筒内噴射型エンジンにおいて、圧縮行程噴射モードから吸気行程噴射モードへと切換える場合に必要とされる補正は、吸気弁閉時期から算出される燃料噴射量の補正量のみでは不十分であり、前述の補正のみでは吸気行程噴射モードへ切換え後の所定期間内で空燃比がリーン状態になってしまい噴射モード切換時にトルク段差が発生してしまいドライバに不快感を与えてしまう。
一方、吸気行程噴射モードから圧縮行程噴射モードへと切換える場合に関しても、圧縮行程噴射モードへと切換え後の所定期間内では、前サイクルが吸気行程噴射モードであるために、切換え前の吸気行程噴射モードで発生した吹き返し燃料が吸気管内に滞留しており、切換え後の圧縮行程噴射モードで燃焼室内に吸入されるため、この場合には空燃比がリッチになり、同様にトルク段差が発生してしまう。
かかる観点から従来の技術では、圧縮行程噴射モード(層状燃焼モード)から吸気行程噴射モード(均質燃焼モード)へと切換え時であってエンジン燃焼が悪化する場合には圧縮行程中に燃料を追加噴射することによりトルクショックの発生を抑制する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、筒内噴射は前述しているように、燃料噴射装置を用いて筒内に直接燃料を噴くことで実現する。従って、燃料噴射装置は直接筒内の燃焼にさらされることから、燃料噴射口の周囲にはデポジットが堆積しやすくなる。
デポジットは、成層燃焼において燃焼安定性を悪化させる要因であるため、従来の技術では、デポジット堆積時には燃焼切換時のトルク段差を招いてしまうという課題があった。
また、従来の方法では、各デバイス(空気流生成装置や燃料噴射装置)の機差や、経年変化、あるいは、燃焼室そのものに堆積するにデポジットに対して、配慮がされていないため、やはりトルク段差を招く原因となっていた。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、圧縮行程噴射モードと吸気行程噴射モードが切換る時の空燃比補正(トルク補正)を、最終補正することで、経年変化や機差が生じた場合の燃焼切換時においても、トルク段差を抑制しうる最適な燃料補正を行う制御装置を提供する。また、最終補正値を監視することで、燃焼安定性が悪化していると判定された場合には、燃焼安定性を回復させる手段を同時に提供する。
前記目的を達成すべく、本発明に係る筒内噴射式エンジンの燃焼制御装置は、燃焼室内に縦渦等の空気流を生成するとともに、前記燃焼室内に燃料を直接噴射する装置と、エンジンの燃焼状態を圧縮行程噴射運転領域と吸気行程噴射運転領域に切換える燃焼モード切換手段と、前記燃焼切換手段によって、前記圧縮行程噴射運転領域から前記吸気行程噴射運転領域に移行に際し、前記移行からの所定時間内に、吸気行程噴射領域の燃料噴射量を増量補正する燃料噴射量補正手段と、前記燃焼切換手段によって、前記圧縮行程噴射運転領域から前記吸気行程噴射運転領域に移行せしめられるときに発生するトルク段差を検出する燃焼切換段差検出手段と、を具備し、前記燃焼切換段差検出手段によって検出された燃焼切換段差の大きさに応じて、前記燃料噴射量補正手段によって算出された補正量を補正する補正手段を有することを特徴としている。
圧縮行程噴射運転領域から吸気行程噴射運転領域に切換わる時は、前述したように燃焼室内に、吸気管に噴き返す分の燃料分が不足するため、燃料噴射量補正手段により増量補正される。しかし、前記増量補正を行っても、燃焼切換段差検出手段により、燃焼切換時のトルク段差が所定値以上と判定されたきは、燃料噴射量をさらに増量補正するような最終補正を行う。また、燃焼切換段差検出手段により、燃焼切換時のトルク段差が所定値以下と判定されたときは、逆に燃料噴射量を減量するように最終補正を行う。これにより、機差や経年変化時の補正量のずれを補正することができ、更に、無駄に燃料増量補正することを防ぐことができる。また、最終補正手段により、所定値以上の増量補正を行ってもトルク段差が解消されないときは、デポジット等による燃焼悪化が発生していると判定し、所定期間圧縮行程噴射(成層燃焼)を禁止する。これにより、デポジットを燃焼させて除去することができる。
また更に、本発明に係る筒内噴射式エンジンの燃焼制御装置は、燃焼室内に縦渦等の空気流を生成するとともに、前記燃焼室内に燃料を直接噴射する装置と、エンジンの燃焼状態を圧縮行程噴射運転領域と吸気行程噴射運転領域に切換える燃焼モード切換手段と、
前記燃焼切換手段によって、前記吸気行程噴射運転領域から前記圧縮行程噴射運転領域に移行に際し、前記移行からの所定時間内に、圧縮行程噴射領域の燃料噴射量を減量補正する燃料噴射量補正手段と、前記燃焼切換手段によって、前記吸気行程噴射運転領域から前記圧縮行程噴射運転領域に移行せしめられる時に発生するトルク段差を検出する燃焼切換段差検出手段と、を具備し、
前記燃焼切換段差検出手段によって検出された燃焼切換段差の大きさに応じて、前記燃料噴射量補正手段によって算出された補正量を補正する補正手段を有することを特徴としている。
前記燃焼切換手段によって、前記吸気行程噴射運転領域から前記圧縮行程噴射運転領域に移行に際し、前記移行からの所定時間内に、圧縮行程噴射領域の燃料噴射量を減量補正する燃料噴射量補正手段と、前記燃焼切換手段によって、前記吸気行程噴射運転領域から前記圧縮行程噴射運転領域に移行せしめられる時に発生するトルク段差を検出する燃焼切換段差検出手段と、を具備し、
前記燃焼切換段差検出手段によって検出された燃焼切換段差の大きさに応じて、前記燃料噴射量補正手段によって算出された補正量を補正する補正手段を有することを特徴としている。
吸気行程噴射運転領域から圧縮行程噴射運転領域に切換わる時は、前述したように燃焼室内に、吸気管に噴き返す分の燃料分が多く存在するため、燃料噴射量補正手段により減量補正される。しかし、前記減量補正を行っても、燃焼切換段差検出手段により、燃焼切換時のトルク段差が所定値以上と判定されたきは、燃料噴射量をさらに減量補正するような補正を行う。これにより、機差や経年変化時の補正量のずれを補正することができる。但し、最終補正による減量補正は、下限値を持つ。つまり、所定値以下まで減量すると、失火等の恐れがあり逆にトルク段差を生じさせてしまう可能性があるためである。また、最終補正手段により、所定値以上の減量補正を行ってもトルク段差が解消されないときは、デポジット等による燃焼悪化が発生していると判定し、所定期間圧縮行程噴射(成層燃焼)を禁止する。これにより、デポジットを燃焼させて除去することができる。
また、請求項8の発明によれば、燃焼切換段差検出手段は、前記燃焼モード切換手段によって、燃焼モードが切換えられた直後の所定時間内に前記回転速度変動検出手段によって検出することを特徴とする。
燃焼切換時の段差は、気筒毎の燃焼圧センサで検出する方法が最適であるが、燃焼圧センサではコストアップにつながる可能性があるため、本発明では、エンジン制御の一般的な情報であるエンジン回転数の変動で判定する方法を特徴としている。
また、請求項9の発明によれば、前記補正手段は、エンジン回転,エンジン負荷毎に行うことを特徴とする。
先述したとおり、圧縮行程噴射モードと吸気行程噴射モードの切換は主に、エンジン回転,エンジン負荷に応じて行う方法が一般的である。以上に鑑み、前記燃料噴射量補正手段においても、各エンジン回転,負荷毎に補正値を設定する方法が考えられる。
一方、圧縮行程噴射モードと吸気行程噴射モードの切換時は、どのエンジン回転,負荷領域で切換えられるのかは、その都度異なるため、本発明では、各領域毎に補正を行えることを特徴とする。以上により、機差や経年変化発生時にも、ドライバにトルク段差(不快感)を感じさせない最適な補正を提供することができる。
以上の説明から明らかなように、本発明に係る筒内噴射式エンジン燃焼制御装置及び燃焼制御方法によれば、圧縮行程噴射モードと吸気行程噴射モードが切り換わるときの、ドライバに与えるトルク段差を機差,経年変化に影響せず軽減することを可能にし、また燃焼モード切換時に必要以上の燃料を補正する必要もなくなるため、燃料消費量の軽減も可能になる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る燃焼制御装置50を、それが適用された筒内噴射式エンジン200と共に示す概略構成図である。
図示の筒内噴射式エンジン200は、例えば4つの気筒#1,#2,#3,#4を有する直列4気筒エンジンであって、シリンダヘッド213と、シリンダブロック229と、このシリンダブロック229内に嵌挿されたピストン227とを有し、該ピストン227上方には燃焼室228が具備され、この燃焼室228に吸入される吸入空気は、各吸気通路225始端部に設けられたエアクリーナー220の入口部219から取り入れられ、空気流量計(エアフローセンサ)218を通り、吸気流量を制御する電制スロットル弁224が収容されたスロットルボディ221を通ってコレクタ223に入る。
前記エアフローセンサ218からは、吸気流量を表す信号が燃焼制御装置50の主要部を構成するコントロールユニット100(図2も参照)に出力される。また、前記スロットルボディ221には、モータ222駆動の電制スロットル弁224の開度を検出するスロットルセンサ217が取り付けられており、その信号もコントロールユニット100に出力される。
前記コレクタ223に吸入された空気は、エンジン200の各気筒#1,#2,#3,#4に接続された各吸気通路(分岐通路部)225に分配された後、各気筒#1,#2,#3,#4の燃焼室228に導かれる。また、各吸気通路225の下流部分(吸気ポート225a側)は、図6〜図10の拡大図を参照すればよくわかるように、上段側吸気通路部分225Aと下段側吸気通路部分225Bとに隔壁で分割されていて、その下段側吸気通路部分225Bの上流端部を開閉するようにタンブル(縦渦)生成弁231が配在されている。このタンブル生成弁231の開度を調整することによって、上流側吸気通路部分225Aと下段側吸気通路部分225Bに流れる空気量の割合を変えることができ、これによって、前記燃焼室228内で生成されるタンブルの強さが調整される。この場合、前記タンブル生成弁231が全閉状態の時(図6〜図8に示される状態)、前記タンブルが最も強くされ、前記タンブル生成弁231が全開状態の時、前記タンブルが最も弱くされる。
一方、ガソリン等の燃料は、燃料タンク205から燃料ポンプ204により一次加圧されて燃料圧力レギュレータ203により一定の圧力(例えば3kg/cm2) に調圧されるとともに、高圧燃料ポンプ201でより高い圧力に二次加圧(例えば50kg/cm2) されてコモンレールへ圧送される。前記高圧燃料は、各シリンダブロック229に設けられている燃料噴射弁214から燃焼室228に噴射される。該燃焼室228に噴射された燃料は、点火コイル211で高電圧化された点火信号により点火プラグ215で点火される。
また、排気弁のカムシャフトに取り付けられたカム角センサ207は、カムシャフト
202の位相を検出するための信号をコントロールユニット100に出力する。ここで、カム角センサ207は吸気弁側のカムシャフト212に取り付けても良い。また、エンジン200のクランクシャフト241の回転と位相を検出するためにクランク角センサ230をクランクシャフト軸上に設け、その出力もコントロールユニット100に入力される。
202の位相を検出するための信号をコントロールユニット100に出力する。ここで、カム角センサ207は吸気弁側のカムシャフト212に取り付けても良い。また、エンジン200のクランクシャフト241の回転と位相を検出するためにクランク角センサ230をクランクシャフト軸上に設け、その出力もコントロールユニット100に入力される。
さらに、排気管209には、排気ガス中の例えば酸素濃度をリニアに検出してその検出信号をコントロールユニット100に出力する空燃比センサ208,排気ガス浄化用触媒210等が設けられている。
前記コントロールユニット100は、図2に示される如くに、MPU302,ROM
301,RAM303及びA/D変換器を含むI/OLSI304等で構成され、エンジンの運転状態を計測(検出)する手段の一つであるエアフローセンサ218,燃料圧力センサ206,空燃比センサ208等のセンサ類からの信号を取り込み、所定の演算処理を実行し、この演算結果として算定された各種の制御信号を出力し、燃料噴射弁214,点火コイル211及び高圧燃料ポンプ201,スロットル弁224(222),タンブル生成弁231等に制御信号を供給して燃料供給量制御,点火時期制御及び高圧ポンプによる燃料圧力制御を実行する。
301,RAM303及びA/D変換器を含むI/OLSI304等で構成され、エンジンの運転状態を計測(検出)する手段の一つであるエアフローセンサ218,燃料圧力センサ206,空燃比センサ208等のセンサ類からの信号を取り込み、所定の演算処理を実行し、この演算結果として算定された各種の制御信号を出力し、燃料噴射弁214,点火コイル211及び高圧燃料ポンプ201,スロットル弁224(222),タンブル生成弁231等に制御信号を供給して燃料供給量制御,点火時期制御及び高圧ポンプによる燃料圧力制御を実行する。
ここで、本実施形態の筒内噴射エンジン200の制御装置50においては、圧縮行程噴射(成層燃焼)を行う運転領域が予め設定されている。かかる圧縮行程噴射運転領域は、図4に示す如くに、エンジン回転数とエンジン負荷(トルク)からのマップ等で設定されている。低回転・低負荷域には成層燃焼運転領域とされ、このときは、目標空燃比が例えば40以上の極めてリーンな値(燃焼室内全体での値)に設定され、圧縮行程中に燃料を噴射する圧縮行程噴射モードを実行する。一方、高回転・高負荷領域では均質燃焼運転領域とされ、このときは、目標空燃比が例えば理論空燃比(14.7) またはその近傍値に設定され、吸気行程中に燃料を噴射する吸気行程噴射モードを実行する。実際にエンジンが運転している状態では、要求に応じて、これら吸気行程噴射と圧縮行程噴射との間で燃料噴射モード(運転領域)を切換える。これは、均質燃焼に対して成層燃焼では、出し得るトルクに上限があるためであり、ドライバが要求するトルクを満足させるためには、必然的に上記のような運転領域設定が必要になる。
そして、本実施形態コントロールユニット100は、図3の機能ブロック図で示されているように、エンジン200の運転状態(負荷,回転)が前記した圧縮行程噴射運転領域及び吸気行程噴射運転領域の何れかを判定する運転領域判定手段101と、燃焼切換判定手段102(後述)と、設定された目標空燃比を達成すべくスロットル弁224及びタンブル生成弁231の開度を制御する空気量制御手段103と、燃料噴射弁214による燃料噴射量及び噴射時期を制御する燃料噴射制御手段104,点火コイル211(点火プラグ215)に所定のタイミングで点火信号を出力する点火時期制御手段105と、を有する。
前記燃焼切換判定手段102は、前記運転領域判定手段101の判定結果を受けて、エンジンの運転状態が例えば、圧縮行程噴射モード領域から吸気行程噴射モード領域へ移行せしめられると、燃焼切換許可と判定し、空気量制御手段103を介しスロットル弁224(223)が閉じるように制御する。その後、図11に示すように、気筒内のA/Fは徐々にリッチ方向に漸減し、A/F=Sa(Sb)となったとき、圧縮行程噴射モードから吸気行程噴射モードに切換えるようにされる。このとき、燃料噴射タイミング,噴射量は燃料噴射制御手段104(後述)で、切換えられる。また、吸気行程噴射モードから圧縮行程噴射モードに移行せしめられたときは、図12に示すようにその逆の動作をすれば良い。
前記燃料噴射制御手段104は、より詳細には、図6に示す如くに、燃料噴射時期算出手段110と、燃料噴射弁駆動手段111と、基本燃料噴射量算出手段112と、最終燃料噴射量算出手段113と、燃料噴射量補正値算出手段114と、燃焼切換段差検出手段115と、切換段差発生時補正量算出手段116と、燃料噴射量最終補正手段117を備える。前記燃料噴射時期算出手段110は、前記運転領域判定手段101及び燃焼切換判定手段102から得られる運転領域及び燃焼モード情報,エンジン回転数,エンジン負荷等に基づいて燃料噴射時期を算出する。前記基本噴射量112は、前記運転領域及び燃焼モード情報,エンジン回転数,エンジン負荷等に基づいて目標空燃比を実現するための算出する。前記燃料噴射量算出手段114は、前記運転領域及び燃焼モード情報,エンジン回転数,エンジン負荷、さらに空燃比センサ208により検出される実空燃比、タンブル生成弁開度および吸気弁閉時期等に基づいて燃料噴射量補正値を算出する。ここで、前記実空燃比は、空燃比センサ208の出力を用いずに、空気の応答遅れ等から筒内のA/Fを推定する手段を用いても良い。前記燃焼切換段差検出手段115は、回転速度変動検出手段106により算出された回転変動から、切換時の切換え段差(トルク段差)を検出する。ここで、前記回転速度変動検出手段106は、回転速度の変化分(ΔNe)を用い、また、回転変動が燃焼切換以外の要因で発生したことによる誤判定を防ぐために、前記燃焼切換判定手段102により判定された燃焼切換許可後、所定時間内のみ検出する(図
11Tb)。前記切換段差発生時補正量算出手段116は、前記燃焼切換段差検出手段
115から算出された回転変動に応じて、切換段差発生時補正量を算出する。切換段差発生時補正量の算出方法については、図13,図14および図15を用いて後述する。前記燃料噴射量最終補正手段117は、前記燃料噴射量補正値と前記切換段差発生時補正量に基づいて、燃料噴射量最終補正値を算出する。前記最終燃料噴射量算出手段113は、前記基本燃料噴射量と前記燃料噴射量とに基づいて最終燃料噴射量を算出する。前記燃料噴射弁駆動手段111は、前記燃料噴射時期算出手段110及び最終燃料噴射量算出手段の算出結果に基づいて、駆動パルス信号を燃料噴射弁214に供給してそれを開弁駆動する。ここで、前記燃料補正量算出手段114は、燃焼切換判定手段102により圧縮行程噴射モードと吸気行程噴射モードとの間の切り換えが行われた直後の所定期間(図11,図12においてTa1,Ta2)は、燃料噴射量を補正する補正量を算出するようにされる。
11Tb)。前記切換段差発生時補正量算出手段116は、前記燃焼切換段差検出手段
115から算出された回転変動に応じて、切換段差発生時補正量を算出する。切換段差発生時補正量の算出方法については、図13,図14および図15を用いて後述する。前記燃料噴射量最終補正手段117は、前記燃料噴射量補正値と前記切換段差発生時補正量に基づいて、燃料噴射量最終補正値を算出する。前記最終燃料噴射量算出手段113は、前記基本燃料噴射量と前記燃料噴射量とに基づいて最終燃料噴射量を算出する。前記燃料噴射弁駆動手段111は、前記燃料噴射時期算出手段110及び最終燃料噴射量算出手段の算出結果に基づいて、駆動パルス信号を燃料噴射弁214に供給してそれを開弁駆動する。ここで、前記燃料補正量算出手段114は、燃焼切換判定手段102により圧縮行程噴射モードと吸気行程噴射モードとの間の切り換えが行われた直後の所定期間(図11,図12においてTa1,Ta2)は、燃料噴射量を補正する補正量を算出するようにされる。
より具体的には、圧縮行程噴射モードから吸気行程噴射モードへの切換が行われた場合には、切換後の吸気行程噴射モードにおいて、燃料噴射量を増量補正(図11Ka1)し、上記とは逆に、吸気行程噴射モードから圧縮行程噴射モードへの切換えが行われた場合には、燃料噴射量を減量補正(図12Ka2)するようにされる。ここで補正量Ka1およびKa2は、前記各吸気通路225内に発生する吹き返し量(図7〜図10に示す)で決定されるが、簡単には、図4で示すようにエンジン動作点(エンジン回転と負荷)に応じてマップ(補正量N1T1〜NnTm)で設定する。また、吹き返し量は、タンブル生成弁231の開度に応じて変化するので、タンブル生成弁231の開度に応じて決定しても良い。本実施形態では、前記マップでの実施例について説明する。
図13は、圧縮行程噴射モードから吸気行程噴射モードに切り換わったときの本実施形態を示したものである。前述したように、前記燃焼切換判定手段102により、圧縮行程噴射モードから吸気行程噴射モードに切り換わった直後の所定時間内に、前記回転速度変動検出手段106により算出された回転変動1202が予め設定されてあるしきい値1203を超えたときは、燃焼切換時のトルク段差が発生していると判定し、前記燃料補正量算出手段114で算出された燃料噴射補正量NnTmに対し、前記燃料噴射量最終手段117によりα1だけ補正する(図13(A))。また、図13(B)で示すようにモード切換時の回転変動がしきい値1203より小さいときは、燃焼切換時のトルク段差が発生していないと判定し、補正を元に戻す。
以上操作を燃焼モードが切り換わるたびに行い、NnTm+αnが燃焼状態NG判定しきい値1204を超えたときは、燃焼状態NGと判定し、圧縮行程噴射を禁止し、燃焼安定回復を図る。これは、デポジットによる燃焼安定性への影響を除去するためであり、デポジット堆積の初期段階で吸気行程噴射にすることで燃焼安定性が回復することは既に知られている。圧縮行程噴射を禁止する期間については、例えば、そのTRIP(key
ON〜OFF)中は禁止するとしてもよい。また、回転変動NGしきい値1203は、図13のように回転が落ち込む側のみをみても、吹けあがる側(あるいは両方)を見ても良いが、基本的に燃焼切換時にドライバに不快を与えるときは回転の落ち込み側の要素が強いので、切換直後の回転落ち込みを見るほうが良い。またNG判定しきい値1204は、燃焼のばらつき(各デバイス,気筒間のばらつき)を考慮した値や、前述の燃焼安定性が早期に回復できる値とするとよい。
ON〜OFF)中は禁止するとしてもよい。また、回転変動NGしきい値1203は、図13のように回転が落ち込む側のみをみても、吹けあがる側(あるいは両方)を見ても良いが、基本的に燃焼切換時にドライバに不快を与えるときは回転の落ち込み側の要素が強いので、切換直後の回転落ち込みを見るほうが良い。またNG判定しきい値1204は、燃焼のばらつき(各デバイス,気筒間のばらつき)を考慮した値や、前述の燃焼安定性が早期に回復できる値とするとよい。
前記燃料噴射量最終手段117により算出されたαは、図4で示すように各動作点毎に行う。つまり、燃焼切換が行われるときは、どの動作点で切り換わるかわからず、また、補正値も前記マップで設定しているため、マップ設定値そのものの誤差や、各デバイスの機差,劣化,デポジット付着等がどの動作点で影響を判断するには、図14で示すように、各動作点(N1T1〜NnTn)毎に判定する必要がある。
図14は、吸気行程噴射モードから圧縮行程噴射モードに切り換わったときの本実施形態を示したものである。前述したように、前記燃焼切換判定手段102により、吸気行程噴射モードから圧縮行程噴射モードに切り換わった直後の所定時間内に、前記回転速度変動検出手段106により算出された回転変動1402が予め設定されてあるしきい値1403を超えたときは、燃焼切換時のトルク段差が発生していると判定し、前記燃料補正量算出手段114で算出された燃料噴射補正量NnTmに対し、前記燃料噴射量最終手段117によりβ1だけ補正する(図15(A))。また、図15(B)で示すようにモード切換時の回転変動がしきい値1403より小さいときは、燃焼切換時のトルク段差が発生していないと判定し、補正はしない。これは、燃焼切換時の燃料増量補正はできれば行いたくないためである。
以上操作を燃焼モードが切り換わるたびに行い、NnTm−βnが燃焼状態NG判定しきい値1404を超えたときは、燃焼状態NGと判定し、圧縮行程噴射モードから吸気行程噴射モードのときと同様圧縮行程噴射を禁止し、燃焼安定回復を図る。ここで、燃焼状態NG判定しきい値1404は、リーン限界を超えないように下限リミッタとして設定する必要がある。また、燃焼安定回復モードの考え方,動作点毎の補正の仕方は、圧縮行程噴射モードから吸気行程噴射モードのときと同等でよい。
次に、前記コントロールユニット100が燃焼モード切換時(燃焼運転領域過渡時)に実行する燃料噴射量補正ルーチンを、図16および図17を参照しながら説明する。図
16は、圧縮行程噴射モードから吸気行程噴射モードに移行する際のルーチンを示したもので、所定の制御周期をもって繰り返して行われ、まずステップ501において、現在燃焼切換中(圧縮行程噴射モードから吸気行程噴射モードに移行中)であるか否か、言い換えれば、図11において、JaからJbまでの期間であるか否かを判定し、燃焼切換中でないと判定されると、燃料噴射量補正は必要としないので、このルーチンを終了する。
16は、圧縮行程噴射モードから吸気行程噴射モードに移行する際のルーチンを示したもので、所定の制御周期をもって繰り返して行われ、まずステップ501において、現在燃焼切換中(圧縮行程噴射モードから吸気行程噴射モードに移行中)であるか否か、言い換えれば、図11において、JaからJbまでの期間であるか否かを判定し、燃焼切換中でないと判定されると、燃料噴射量補正は必要としないので、このルーチンを終了する。
ステップ501にて燃焼切換中であると判定された場合には、次に、ステップ502において、気筒内A/Fが所定値以下か否か、言い換えれば、図11において、A/F≦
Saか否かを判定し、A/F≦Saでないときは、まだ燃焼切換A/Fに到達していないと判定しこのルーチンを終了する。また、ここで気筒内A/Fは、先述したとおり、実A/Fでも推定A/Fでも良い。
Saか否かを判定し、A/F≦Saでないときは、まだ燃焼切換A/Fに到達していないと判定しこのルーチンを終了する。また、ここで気筒内A/Fは、先述したとおり、実A/Fでも推定A/Fでも良い。
ステップ502において、A/F≦Saと判定された場合は、ステップ503に進み、燃料噴射補正(基本噴射量+NnTn)を行う。この補正は燃料噴射量補正値算出手段
114に相当し、吹き返し分の燃料分を増量補正する処理である。次にステップ504に進み、燃焼切換後の所定時間内、すなわち図11におけるTb内において回転変動が所定値(図13中回転変動NGしきい値1203に相当するが、本ルーチンでは、+側,−側の回転変動で判定できるようにしている)以上か否かを判定し、所定値以上の場合は切換段差が発生していると判定し、ステップ505に進み、ステップ503にて算出した補正値NnTnに所定値αn加えステップ507に進む。ステップ504にて回転変動が所定値以下の場合は、ステップ506に進み、ステップ503にて算出した補正値NnTnに所定値αnを減じ、ステップ507に進む。ステップ507では、ステップ505で算出したNnTn+αnが所定値(図13中燃焼状態NG判定しきい値1204に相当)以上か否かを判定し、所定値以上の時は、ステップ508に進み圧縮行程噴射を禁止し、燃焼回復モードを行い、このルーチンを終了する。尚、燃焼回復モードの期間については上述のとおりである。また、ステップ507にてNnTn+αnが所定値より小さいと判定されたときは、そのままこのルーチンを終了する。
114に相当し、吹き返し分の燃料分を増量補正する処理である。次にステップ504に進み、燃焼切換後の所定時間内、すなわち図11におけるTb内において回転変動が所定値(図13中回転変動NGしきい値1203に相当するが、本ルーチンでは、+側,−側の回転変動で判定できるようにしている)以上か否かを判定し、所定値以上の場合は切換段差が発生していると判定し、ステップ505に進み、ステップ503にて算出した補正値NnTnに所定値αn加えステップ507に進む。ステップ504にて回転変動が所定値以下の場合は、ステップ506に進み、ステップ503にて算出した補正値NnTnに所定値αnを減じ、ステップ507に進む。ステップ507では、ステップ505で算出したNnTn+αnが所定値(図13中燃焼状態NG判定しきい値1204に相当)以上か否かを判定し、所定値以上の時は、ステップ508に進み圧縮行程噴射を禁止し、燃焼回復モードを行い、このルーチンを終了する。尚、燃焼回復モードの期間については上述のとおりである。また、ステップ507にてNnTn+αnが所定値より小さいと判定されたときは、そのままこのルーチンを終了する。
次に、前記コントロールユニット100が吸気行程噴射モードから圧縮行程噴射モードに移行する際に実行する燃料噴射量補正ルーチンを、図17を用いて説明する。図17は図16と同様、所定の制御周期をもって繰り返して行われ、まずステップ601において、現在燃焼切換中(圧縮行程噴射モードから吸気行程噴射モードに移行中)であるか否か、言い換えれば、図12において、JcからJdまでの期間であるか否かを判定し、燃焼切換中でないと判定されると、燃料噴射量補正は必要としないので、このルーチンを終了する。
ステップ601にて燃焼切換中であると判定された場合には、次に、ステップ602において、気筒内A/Fが所定値以上か否か、言い換えれば、図12において、A/F≧
Sbか否かを判定し、A/F≧Sbでないときは、まだ燃焼切換A/Fに到達していないと判定しこのルーチンを終了する。また、ここで気筒内A/Fは、先述したとおり、実A/Fでも推定A/Fでも良い。
Sbか否かを判定し、A/F≧Sbでないときは、まだ燃焼切換A/Fに到達していないと判定しこのルーチンを終了する。また、ここで気筒内A/Fは、先述したとおり、実A/Fでも推定A/Fでも良い。
ステップ602において、A/F≧Sbと判定された場合は、ステップ603に進み、燃料噴射補正(基本噴射量−NnTn)を行う。この補正は燃料噴射量補正値算出手段
114に相当し、吹き返し分の燃料分を減量補正する処理である。次にステップ604に進み、燃焼切換後の所定時間内、すなわち図12におけるTb内において回転変動が所定値(図15中回転変動NGしきい値1403に相当するが、本ルーチンでは、+側,−側の回転変動で判定できるようにしている)以上か否かを判定し、所定値以上の場合は切換段差が発生していると判定し、ステップ605に進み、ステップ603にて算出した補正値NnTnに所定値βnを減じステップ606に進む。ステップ604にて回転変動が所定値以下の場合は、そのままステップ606に進む。ステップ606では、ステップ604で算出したNnTn−βnが所定値(図15中燃焼状態NG判定しきい値1404に相当)以下か否かを判定し、所定値以下の時は、ステップ607に進み圧縮行程噴射を禁止し、燃焼回復モードを行い、このルーチンを終了する。尚、燃焼回復モードの期間については上述のとおりである。また、ステップ606にてNnTn−βnが所定値より大きいと判定されたときは、そのままこのルーチンを終了する。
114に相当し、吹き返し分の燃料分を減量補正する処理である。次にステップ604に進み、燃焼切換後の所定時間内、すなわち図12におけるTb内において回転変動が所定値(図15中回転変動NGしきい値1403に相当するが、本ルーチンでは、+側,−側の回転変動で判定できるようにしている)以上か否かを判定し、所定値以上の場合は切換段差が発生していると判定し、ステップ605に進み、ステップ603にて算出した補正値NnTnに所定値βnを減じステップ606に進む。ステップ604にて回転変動が所定値以下の場合は、そのままステップ606に進む。ステップ606では、ステップ604で算出したNnTn−βnが所定値(図15中燃焼状態NG判定しきい値1404に相当)以下か否かを判定し、所定値以下の時は、ステップ607に進み圧縮行程噴射を禁止し、燃焼回復モードを行い、このルーチンを終了する。尚、燃焼回復モードの期間については上述のとおりである。また、ステップ606にてNnTn−βnが所定値より大きいと判定されたときは、そのままこのルーチンを終了する。
101…運転領域判定手段、102…燃焼切換判定手段、103…空気量制御手段、
104…燃料噴射制御手段、105…点火時期制御手段、106…回転速度変動検出手段、107,231…タンブル生成弁、108,214…燃料噴射弁、109,211…点火コイル、201…高圧燃料ポンプ、202…カムシャフト、203…燃料圧力レギュレータ、204…燃料ポンプ、205…燃料タンク、207…カム角センサ、208…空燃比センサ、209…排気管、210…触媒、213…シリンダヘッド、215…点火プラグ、216…コントロールユニット、217…スロットルセンサ、218…空気流量計、220…エアクリーナー、221…スロットルボディ、223…コレクタ、224…電制スロットル弁、225…各吸気通路、225A…上段側吸気通路部分、225B…下段側吸気通路部分、227…ピストン、228…燃焼室、229…シリンダブロック、230…クランク角センサ、232…吸気弁、233…排気弁。
104…燃料噴射制御手段、105…点火時期制御手段、106…回転速度変動検出手段、107,231…タンブル生成弁、108,214…燃料噴射弁、109,211…点火コイル、201…高圧燃料ポンプ、202…カムシャフト、203…燃料圧力レギュレータ、204…燃料ポンプ、205…燃料タンク、207…カム角センサ、208…空燃比センサ、209…排気管、210…触媒、213…シリンダヘッド、215…点火プラグ、216…コントロールユニット、217…スロットルセンサ、218…空気流量計、220…エアクリーナー、221…スロットルボディ、223…コレクタ、224…電制スロットル弁、225…各吸気通路、225A…上段側吸気通路部分、225B…下段側吸気通路部分、227…ピストン、228…燃焼室、229…シリンダブロック、230…クランク角センサ、232…吸気弁、233…排気弁。
Claims (9)
- 燃焼室内に縦渦等の空気流を生成するとともに、前記燃焼室内に燃料を直接噴射する装置と、エンジンの燃焼状態を圧縮行程噴射運転領域と吸気行程噴射運転領域に切換える燃焼モード切換手段と、前記燃焼切換手段によって、前記圧縮行程噴射運転領域から前記吸気行程噴射運転領域に移行に際し、前記移行からの所定時間内に、吸気行程噴射領域の燃料噴射量を増量補正する燃料噴射量補正手段と、前記燃焼切換手段によって、前記圧縮行程噴射運転領域から前記吸気行程噴射運転領域に移行せしめられるときに発生するトルク段差を検出する燃焼切換段差検出手段と、を具備し、
前記燃焼切換段差検出手段によって検出された燃焼切換段差の大きさに応じて、前記燃料噴射量補正手段によって算出された補正量を補正する補正手段を有することを特徴とするエンジン制御装置。 - 前記補正手段は、前記圧縮行程噴射から前記吸気行程噴射に移行した直後の所定時間内に、前記燃焼切換段差検出手段によって検出された燃焼切換段差が所定しきい値以上の時は、前記補正量を増量補正することを特徴とする請求項1記載のエンジン制御装置。
- 前記補正手段は、前記圧縮行程噴射から前記吸気行程噴射に移行した直後の所定時間内に、前記燃焼切換段差検出手段によって検出された燃焼切換段差が所定しきい値以下の時は、前記補正量を減量補正することを特徴とする請求項1記載のエンジン制御装置。
- 前記補正手段によって補正された前記補正量が、所定しきい値以上となったときは、所定期間圧縮行程噴射を禁止することを特徴とする請求項1または2記載のエンジン制御装置。
- 燃焼室内に縦渦等の空気流を生成するとともに、前記燃焼室内に燃料を直接噴射する装置と、
エンジンの燃焼状態を圧縮行程噴射運転領域と吸気行程噴射運転領域に切換える燃焼モード切換手段と、
前記燃焼切換手段によって、前記吸気行程噴射運転領域から前記圧縮行程噴射運転領域に移行に際し、前記移行からの所定時間内に、圧縮行程噴射領域の燃料噴射量を減量補正する燃料噴射量補正手段と、前記燃焼切換手段によって、前記吸気行程噴射運転領域から前記圧縮行程噴射運転領域に移行せしめられるときに発生するトルク段差を検出する燃焼切換段差検出手段と、を具備し、
前記燃焼切換段差検出手段によって検出された燃焼切換段差の大きさに応じて、前記燃料噴射量補正手段によって算出された補正量を補正する補正手段を有することを特徴とするエンジン制御装置。 - 前記補正手段は、前記吸気行程噴射から前記圧縮行程噴射に移行した直後の所定時間内に、前記燃焼切換段差検出手段によって検出された燃焼切換段差が所定しきい値以上の時は、前記補正量を減量補正することを特徴とする請求項4記載のエンジン制御装置。
- 前記補正手段によって補正された前記補正量が、所定しきい値以下となったときは、所定期間圧縮行程噴射を禁止することを特徴とする請求項5または6記載のエンジン制御装置。
- 前記燃焼切換段差検出手段は、前記燃焼モード切換手段によって、燃焼モードが切換えられた直後の所定時間内に前記回転速度変動検出手段によって検出することを特徴とする請求項1,2,3,5または6のいずれかに記載のエンジン制御装置。
- 前記補正手段は、エンジン回転,エンジン負荷毎に行うことを特徴とする請求項1,2,3,5または6のいずれかに記載のエンジン制御装置。
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JP2004108616A JP2005291119A (ja) | 2004-04-01 | 2004-04-01 | 筒内噴射式エンジンの燃焼制御装置 |
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JP2004108616A Pending JP2005291119A (ja) | 2004-04-01 | 2004-04-01 | 筒内噴射式エンジンの燃焼制御装置 |
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JP (1) | JP2005291119A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011236862A (ja) * | 2010-05-13 | 2011-11-24 | Toyota Motor Corp | 多気筒内燃機関の制御装置 |
JP2018168700A (ja) * | 2017-03-29 | 2018-11-01 | 株式会社Subaru | エンジン制御装置 |
-
2004
- 2004-04-01 JP JP2004108616A patent/JP2005291119A/ja active Pending
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JP2018168700A (ja) * | 2017-03-29 | 2018-11-01 | 株式会社Subaru | エンジン制御装置 |
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