JP2005290704A - 階高を変更可能な建物構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 地震時の水平力に抗し得る耐震要素1を自立して設け、この耐震要素1の内方または外方に、建物の鉛直荷重を支承する支持要素4を設けてなり、かつ支持要素4は、鉛直部材5と、この鉛直部材5に高さ調整可能にピン接合された横架部材6とから構成されるとともに、支持要素6と耐震要素1との間に水平力を伝達可能な係合部10を設けたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
このため、例えば事務所として用いられていた既存の建物を、例えば展示場等の他の用途に転用しようとしても、新たな用途に応じた階高に変更することができない。
ところが、近年、経済性や廃棄物を減少させる環境保護等の観点から、既存の建物を改修等して、新たな用途に対応させようとする要請が強まっている。
例えば、下記特許文献1には、階高を変更する範囲の床スラブおよび梁からなる床構造を、吊り治具等によって吊した後に、上記床スラブおよび梁を柱から切断し、上記吊り治具等によって所定高さ位置まで降下させて、別途柱に設けたブラケットや下階の床構造によって支承した建築物の改築方法が開示されている。
このため、当該強度低下を防ぐために、別途仮補強装置を設ける必要があり、当該施工にも煩雑な作業が必要になるとともに、上記仮補強装置によって、建物の使用上の制約が発生するという問題点がある。
ここで、耐震部材とは、耐震壁、鋼板間に鉄筋コンクリートが充填された鋼板耐震壁、トラス、格子状に配された柱梁構造等の耐震性を有する各種の部材が適用可能である。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の発明において、上記支持要素の横架部材の端部を、連結部を介して上記耐震要素に着脱可能かつ高さ調整可能に取り付けたことを特徴とするものである。
ただし、耐震要素の全体を耐震部材で形成することも可能であるが、所望の開口部を形成するために、あるいは建物の幅寸法が大きくなった場合等には、さらに請求項3に記載の発明のように、複数の耐震部材を離間して設け、隣接する耐震部材間を高さ方向の少なくとも一部において連結材によって一体的に連結すれば好適である。
この耐震要素1は、建物の角隅部において最下部から最上部まで設けられた平面視L字状の耐震壁(耐震部材)2と、建物の上層階において、隣接する耐震壁2、2間に架設された連結材3とから構成されたものである。ここで、耐震壁2は、現場打ちの鉄筋コンクリート部材であり、連結材3は、H形鋼3aが格子状に組まれた鉄骨部材である。なお、図中符号2aは、耐震壁2の所望箇所に穿設されて、窓やダクト、配管等の挿通用に供される開口部である。
また、連結材3は、これを構成するH形鋼3aの交差部のウエブに、図5に示すように、降伏点の低い鋼材からなる制振パネル(制振部材)3bが組み込まれており、これにより地震発生時には、上記制振パネル3bが塑性変形して、この際に生じる履歴減衰効果により振動エネルギーを吸収する制振機能を発揮するように構成されている。
この接合形態においては、柱5の所定位置外周に、上方から下方に向けて漸次内径寸法が大きくなる切頭円錐筒状のダイヤフラム鋼管7が配設されている。さらに、このダイヤフラム鋼管7は、その内壁と柱5の鋼管5aとの間に嵌入されたコンクリートくさび8によって、柱5の外周に固定されている。そして、ダイヤフラム鋼管7の外周面には、取付板9が一体に接合されており、この取付板9に梁6が高力ボルトによって取り付けられている。この結果、梁6は、コンクリートくさび8を着脱してダイヤフラム鋼管7の高さ位置を変更することにより、高さ調整可能に柱5に対してピン接合されている。
この接合形態においては、鋼管からなる柱5の外周に、上下方向に延在する連続ガセットプレート20が周方向の4箇所に等間隔をおいて接合・一体化されている。そして、これらのガセットプレート20に、梁6のウエブ端部が、高力ボルト21によって高さ調整可能にピン接合されている。なお、図中符号22は、梁6間に設けられた床スラブを示すものである。
以上の構成により、この階高を変更可能な建物構造においては、支持要素4が、もっぱら鉛直荷重を支持するように機能する。すなわち、柱5に梁6をピン結合している結果、梁6がその上部に構築される床スラブ22の鉛直荷重を支承するとともに、柱5が梁6等から作用する建物全体の鉛直荷重を支承することになる。
さらに、連結部11によって、梁6の端部を耐震壁2に着脱可能かつ高さ調整可能に取り付けているので、梁6の端部に作用する鉛直荷重についても、耐震要素1によって支承することができ、この結果耐震壁2に隣接して柱5を設ける必要がなくなるために経済性にも優れる。
加えて、上記連結材3に組み込んだ制振パネル3bによって、地震時にこれがせん断降伏する際の履歴エネルギーにより水平力を減衰させる制振効果を得ることができる。
さらに、連結材3としては、上記H形鋼3aを格子状に組んだものの他、ブレース等が適用可能であり、制振部材についても、上記制振パネル3bの他、制振ダンパや制振ブレース等の他の制振部材を適用することができ、上記連結材自体をこのような制振部材によって構成することも可能である。
2 耐震壁(耐震部材)
3 連結材
3b 制振パネル(制振部材)
4 支持要素
5 柱(鉛直部材)
6 梁(横架部材)
7 ダイヤフラム鋼管
8 コンクリートくさび
10 係合部
11 連結部
12 コッター部
13 凹凸部
14 グラウト
20 連続ガセットプレート
21 高力ボルト
Claims (5)
- 地震時の水平力に抗し得る耐震要素を自立して設け、この耐震要素の内方または外方に、建物の鉛直荷重を支承する支持要素を設けてなり、
かつ上記支持要素は、鉛直部材と、この鉛直部材に高さ調整可能にピン接合された横架部材とから構成されるとともに、
上記支持要素と上記耐震要素との間に水平力を伝達可能な係合部を設けたことを特徴とする階高を変更可能な建物構造。 - 上記耐震要素は、建物の最下部から最上部まで設けられた耐震部材を備えてなることを特徴とする請求項1に記載の階高を変更可能な建物構造。
- 上記耐震要素は、複数の上記耐震部材と、上記高さ方向の少なくとも一部において隣接する上記耐震部材同士を一体的に連結する連結材とを備えてなることを特徴とする請求項1または2に記載の階高を変更可能な建物構造。
- 上記耐震要素は、地震時に当該地震エネルギーを吸収する制振部材が介装されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の階高を変更可能な建物構造。
- 上記支持要素の上記横架部材の端部を、連結部を介して上記耐震要素に着脱可能かつ高さ調整可能に取り付けたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の階高を調整可能な建物構造。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007284950A (ja) * | 2006-04-14 | 2007-11-01 | Kajima Corp | 可変階高構造物及びその構築方法 |
JP2009155868A (ja) * | 2007-12-26 | 2009-07-16 | Takenaka Komuten Co Ltd | 建築構造物 |
JP2018119274A (ja) * | 2017-01-23 | 2018-08-02 | 株式会社竹中工務店 | 既存建物の床高さ変更方法 |
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