JP2005286711A - 放送受信機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 放送局のスキャンの所要時間が短縮される放送受信機を提供する。
【解決手段】 放送受信機が実行するスキャン処理は、放送局関連テーブルの全放送局を受信候補放送局リストへ追加するステップ(S402)と、チャンネルプリセット情報を初期化するステップ(S404)と、受信候補放送局リストにおいて出現頻度が最も多い周波数を選局するステップ(S406)と、放送受信判定処理を実行するステップ(S500)と、放送が受信された場合に(S410にてYES)、当該放送局をチャンネルプリセット情報に追加するステップ(S412)と、受信候補放送局リスト更新処理を実行するステップ(S600)とを含む。
【選択図】 図4

Description

本発明は放送受信機に関し、特に周波数スキャン機能を有する放送受信機に関する。
地上デジタル放送は、予め定められた規格に基づく配列情報を有するデジタルデータを送信する。この配列情報に関し、たとえば、ARIB STD−B10 3.6版(社団法人電波産業会)(非特許文献1)は、デジタル放送に使用する番組配列情報を開示する。
この地上デジタル放送を受信する受信機において、放送の存在する周波数(チャンネル)を特定するために、周波数スキャンを行なう必要がある。この周波数スキャンに関し、たとえばARIB TR−B14 1.6版(社団法人電波産業会)(非特許文献2)は、初期スキャン、再スキャンに関し、地上デジタル放送の受信機に求められるスキャン機能を開示する。
ARIB STD−B10 3.6版、第63−66頁、社団法人電波産業会 ARIB TR−B14 1.6版、第2−10〜2−11頁、社団法人電波産業会 周波数スキャンにおいて、チューナが特定の周波数でロックすることが確認された後、TS(Transport Stream)が送出されていることが確認され、TSに多重されている番組識別情報SI(Service Information)の1つであるネットワーク情報テーブルNIT(Network Information Table)が取得される。このように一般的には、放送の有無だけでなく、ネットワーク識別や放送局名等のチャンネル情報も取得される。この場合、電波の受信可能な範囲のすべての周波数(すなわちUHF(Ultra High Frequency)をスキャンするためには、長時間要する。なお、各放送局の周波数やチャンネル情報は、ほぼ固定されており、変更されることはあまりない。通常、固定受信機では、据付時、たとえば購入時あるいは引越し時に、周波数スキャンを一度だけ実行すればよい。
しかしながら、携帯端末その他の移動端末は、所定の地域を越えて移動する度に、周波数スキャンを実行する必要がある。その場合、端末がスキャン機能を自動的に実行してもスキャンに時間を要するため、使用者にとって必ずしも使い勝手が良好とはいえない。また、移動端末において自動的にスキャン機能を実現するためには、周波数と地域情報との特定のために、位置情報を必要とする。この情報は、たとえばGPS(Global Positioning System)信号等により提供されるが、移動端末は、GPSアンテナ、処理回路その他、位置情報を特定する機能を実現する手段を必要とする。
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、スキャン時間を短縮することができる放送受信機を提供することである。
また、本発明の他の目的は、無駄なスキャンを抑制することができる放送受信機を提供することである。
上記の課題を解決するために、この発明のある局面に従うと、放送受信機は、周波数を順次選択することによって現在位置において受信可能な放送局を特定する機能を有する。この放送受信機は、放送局を識別するための識別子を有する複数の放送電波を受信するための受信手段と、放送電波を放送する放送局ごとに、識別子と、放送電波の送信周波数と、放送電波が受信可能な場合にさらに受信できる可能性があると予め判断された他の放送局の識別子を0または1つ以上有する識別子リストとが関連付けられた複数のデータの組である放送局関連テーブル、および、現在位置において受信可能な放送局のリストであるチャンネルプリセット情報を記憶するための記憶手段と、複数の放送電波から、指定された放送局の周波数を選択するための選局手段と、指定された放送局からの放送電波が受信されたことを検知するための検知手段と、放送局関連テーブルに基づいて、選局手段による周波数の選択を制御するための制御手段と、制御手段による制御の結果に基づいて、いずれの放送局が受信できる可能性があるかを判断する判断手段とを備える。制御手段は、選局手段に、放送局関連テーブルに含まれるいずれか1つの放送局の周波数を順次選択させるための第1の選局制御手段と、いずれか1つの放送局からの放送電波が受信されると、選局手段に、いずれか1つの放送局の識別子リストに含まれる識別子の各々に関連付けられる各々の送信周波数を順次選択させるための第2の選局制御手段とを含む。放送受信機は、判断手段によって受信できる可能性があると判断された放送局のリストをチャンネルプリセット情報として、記憶手段に記憶させるための手段をさらに備える。
好ましくは、検知手段は、受信された放送電波から、識別子を検出するための識別子検出手段を含む。第1の選局制御手段は、識別子が検出されるまで、選局手段にいずれか1つの放送局の周波数を順次選択させる。
好ましくは、検知手段は、放送電波の電界強度を検出するための電界強度検出手段を含む。記憶手段は、電界強度について予め定められた基準値を記憶する。第2の選局制御手段は、電界強度と基準値とに基づいて、選局手段に、いずれか1つの放送局の識別子リストに含まれる識別子の各々に関連付けられる各々の送信周波数のいずれか1つの周波数を順次選択させる。
好ましくは、電界強度は、C/N比(Carrier to Noise ratio)である。第2の選局制御手段は、C/N比が基準値を上回るまで、選局手段に、送信周波数のいずれか1つの周波数を順次選択させる。
好ましくは、検知手段は、放送電波から、TMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)信号を検出するための信号検出手段を含む。第2の選局制御手段は、TMCC信号が検出されるまで、選局手段に、送信周波数のいずれか1つの周波数を順次選択させる。
好ましくは、放送受信機は、送信周波数に基づいて選択される第1の放送局に関連付けられる第1の識別子リストと、第1の識別子リストに含まれる識別子に基づいて選択される第2の放送局に関連付けられる第2の識別子リストとに基づいて、選局手段に、周波数を順次選択させるための第3の選局制御手段をさらに備える。
好ましくは、第3の選局制御手段は、第1の識別子リストと第2の識別子リストとのいずれにも含まれる識別子を有する放送電波の周波数を選択する。
この発明の他の局面に従うと、放送受信機は、周波数を順次選択することによって現在位置において受信可能な放送局を特定する機能を有する。この放送受信機は、放送局を識別するための識別子を有する複数の放送電波を受信するための受信手段と、放送電波を放送する放送局ごとに、識別子と、放送電波の送信周波数と、放送電波が受信可能な場合にさらに受信できる可能性があると予め判断された他の放送局の識別子を0または1つ以上有する識別子リストとが関連付けられた複数のデータの組である放送局関連テーブル、および、現在位置において受信可能な放送局のリストであるチャンネルプリセット情報を記憶するための記憶手段と、複数の放送電波から、指定された放送局の周波数を選択するための選局手段と、指定された放送局からの放送電波が受信されたことを検知するための検知手段と、放送局関連テーブルに基づいて、選局手段による周波数の選択を制御するための制御手段と、制御手段による制御の結果に基づいて、いずれの放送局が受信できる可能性があるかを判断する判断手段と、判断手段によって受信できる可能性があると判断された放送局のリストをチャンネルプリセット情報として、記憶手段に記憶するための手段とを備える。制御手段は、選局手段に、放送局関連テーブルに含まれるいずれか1つの放送局の周波数を順次選択させるための第1の選局制御手段を含む。第1の選局制御手段は、放送局関連テーブルに含まれるいずれか1つの放送局が検出されるまで、選局手段に、送信周波数に基づいて、放送電波を受信できる放送局の周波数を順次選択させるための手段と、いずれか1つの放送局が検出されると、選局手段に周波数の順次選択を中止させるための中止手段とを含む。放送受信機は、周波数の順次選択の中止に基づいて、いずれか1つの放送局と、いずれか1つの放送局の識別子リストに含まれる識別子に対応する放送局とを、チャンネルプリセット情報として、記憶手段に記憶させるための手段をさらに備える。
好ましくは、検知手段は、受信された放送電波と放送局関連テーブルとに基づいて、放送局関連テーブルに含まれる放送局と異なる新たな放送局が検出されたことを検知する。放送受信機は、新たな放送局の検出に基づいて、記憶手段に格納されている放送局関連テーブルを更新するための更新手段をさらに備える。
好ましくは、放送受信機は、新たな放送局の検出に基づいて、放送電波から、放送局の識別子を取得するための取得手段をさらに備える。更新手段は、取得された識別子および放送電波の受信周波数を、放送局関連テーブルの新たなデータの組として新たに追加するための手段と、取得された識別子に、新たな放送局以外に検出された既存の放送局の識別子を識別子リストとして関連付けるための手段と、既存の放送局の識別リストに、新たな放送局の識別子を追加するための手段とを含む。
好ましくは、放送受信機は、放送電波の受信に基づいて、放送電波の受信周波数と、記憶手段に記憶されている送信周波数とを比較するための比較手段と、比較手段による比較の結果に基づいて、記憶手段に記憶されている放送局の情報を更新するための情報更新手段とをさらに備える。
好ましくは、情報更新手段は、受信周波数と送信周波数とが一致しない場合には、記憶手段に記憶されている送信周波数を受信周波数に置換する。
好ましくは、放送受信機は、放送局の情報が更新されると、選局手段に、放送電波受信帯域のすべての周波数を順次選択させるための更新周波数選局手段をさらに備える。
好ましくは、検知手段は、放送電波に含まれる識別子と、放送局関連テーブルに含まれる識別子とが一致する同一放送局を検出するための手段と、同一放送局の識別子が放送局関連テーブルに複数含まれているか否かを検知するための手段と、同一放送局の識別子が放送局関連テーブルに複数含まれている場合に、同一放送局が関連付けられている放送局の送信周波数と、受信された放送電波の受信周波数とが一致するか否かを判断するための手段と、送信周波数と受信周波数とが一致する場合には、送信周波数を有する放送電波を受信可能であると判断するための手段とを含む。
好ましくは、第1の選局制御手段は、チャンネルプリセット情報に基づいて、選局手段に、放送電波を受信できる周波数を順次選択させるためのプリセットチャンネル優先選局制御手段を含む。検知手段は、選局手段が、放送電波を受信できる周波数を選択したか否かを検知する。第1の選局制御手段は、選局手段が放送電波を受信できる周波数を選択しない場合に、チャンネルプリセット情報に含まれる周波数と異なる周波数に基づいて、選局手段に、放送電波を受信できる周波数を順次選択させるための手段をさらに含む。
好ましくは、第1または第2の選局制御手段は、選局手段に、放送局関連テーブルに含まれる送信周波数の個数の降順に、送信周波数を選択させる。
好ましくは、識別子は、地上波デジタルテレビ放送において送出されるネットワーク情報テーブルに含まれるネットワーク識別である。
好ましくは、識別子は、地上波デジタルラジオ放送において送出されるネットワーク情報テーブルに含まれるネットワーク識別である。
好ましくは、識別子は、FM(Frequency Modulation)多重放送において送出される放送局識別である。
本発明に係る放送受信機によると、スキャンの対象となる周波数が限定されるため、不要なスキャンの実行が省略される。これにより、使用者の待ち時間を短縮することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る放送受信機100について説明する。図1は、放送受信機100のハードウェア構成を表わすブロック図である。
放送受信機100は、放送電波を受信するためのアンテナ101と、放送電波から選局が指示された放送局に対応する周波数を選択するためのチューナ102と、チューナ102から出力される信号に基づいて映像音声信号とサービス情報信号とを分離するためのDEMUX(de-Multiplexer)回路103と、DEMUX回路103から出力される映像音声信号を映像信号と音声信号とに分離するためのAV(Audio Visual)デコーダ104と、AVデコーダ104から出力される信号を予め定められた処理を実行して出力するための映像処理回路105と、入力される信号を合成して出力するための合成回路106と、合成回路106から出力される信号を出力するための映像出力回路107と、映像出力回路107から出力される映像信号に基づいて映像を表示するためのディスプレイ108と、AVデコーダ104から出力される音声信号に対して予め定められた処理を実行するための音声処理回路109と、音声処理回路109から出力される信号を外部に出力するための処理を実行するための音声出力回路110と、音声出力回路110から出力される音声信号に基づいて音声を出力するためのスピーカ111と、予め準備されたデータおよびプログラムを格納するためのROM(Read Only Memory)121と、データを一時的に格納するためのRAM(Random Access Memory)122と、データの書込および読出ができる不揮発性メモリ123と、外部から入力される信号と予め準備されたデータとに基づいて予め定められた処理を実行するためのシステムコントローラ120と、番組ガイド、メニューその他のディスプレイ108に表示させるためのデータを生成するOSD(On Screen Display)信号生成回路114とを含む。
アンテナ101により受信された放送電波信号はチューナ102に入力される。チューナ102から出力される信号は、DEMUX回路103に入力される。DEMUX回路103から出力されるMPEG(Moving Picture Experts Group)データは、AVデコーダ104に入力される。またDEMUX回路103から出力されるサービス情報信号は、システムコントローラ120に入力される。AVデコーダ104から出力される映像信号は、映像処理回路105に入力される。またAVデコーダ104から出力される音声信号は、音声処理回路109に入力される。さらにAVデコーダ104は、システムコントローラ120との間で画像データを通信する。
システムコントローラ120は、チューナ102に制御信号を出力して、チューナ102による周波数の選択動作を制御する。この制御信号は、たとえば、不揮発性メモリ123に予め格納されているデータと操作キー112を介して入力される指示とに基づいて、生成される。
システムコントローラ120は、OSD制御信号をOSD信号生成回路114に出力して、OSD信号生成回路114の信号生成動作を制御する。OSD信号生成回路114は、その制御信号に基づいて表示用のデータを生成する。このデータには、チャンネル番号、番組ガイドその他放送受信機100のユーザに示すためのデータが含まれる。OSD信号生成回路114から出力される信号は、合成回路106に入力される。映像処理回路105から出力される信号も同様に合成回路106に入力される。合成回路106は、映像処理回路105から出力される映像でたとえばOSD信号生成回路114から出力されるOSD表示データと合成して出力する。
ROM121は、システムコントローラ120に所定の動作を実行させるために予め準備されたプログラムを格納する。またROM121は、ディスプレイ108に表示させるためのデータ(たとえばチャンネル番号)などもさらに記憶する。
RAM122は、システムコントローラ120の処理の実行により生成されたデータを一時的に格納する。このデータには、チューナ102によって選局されるチャンネル番号が含まれる。
不揮発性メモリ123は、放送受信機100のユーザの指示により生成されたデータ、あるいはシステムコントローラ120の処理の実行によって生成されたデータなどを記憶する。これらのデータには、たとえば新たに選局されたチャンネル番号、選局動作の実行により更新された各チャンネル番号ごとに対応付けられるスキャン情報などが含まれる。さらに、不揮発性メモリ123は、放送電波の送信元である放送局に対応付けられる情報を記憶する。この情報には、放送局を識別するための識別子その他の情報、その放送局の送信周波数、さらにその放送局に関連付けられる他の放送局の情報などが含まれる。なお、この情報の構成については、図2において詳述する。
図2を参照して、本実施の形態に係る放送受信機100におけるデータ構造について説明する。図2は、放送受信機100の不揮発性メモリ123が格納するデータの構成を概念的に表わす図である。これらのデータは、たとえば後述するように、相互に関連付けられて格納されており、放送局関連テーブルとして使用される。このデータは、放送受信機100の生産時に予め設定され、不揮発性メモリ23に格納される。なお、このデータは、後述するように、放送電波の選択(いわゆるスキャン)時の結果に応じて、逐次更新され得る。
このメモリに格納される放送局のデータレコードを識別するための識別番号は、データ領域D210に格納される。
放送局を識別するための放送局識別子は、データ領域D220に格納される。この放送局識別子は、放送電波を送信する各放送局において固有の情報である。
その放送局に割当てられる送信周波数を表わすための情報は、データ領域D230に格納される。その放送局に関連付けられる他の放送局を識別するためのデータは、データ領域D240に格納される。
たとえば、識別番号が「1」である放送局のデータに関し、その放送局の放送局識別子は、「1001」である。その放送局に割り当てられる周波数は、17チャンネルである。この放送局に関連付けられる他の放送局は、識別番号として2、3、4、5、6、および7を有する放送局である。この他局リストは、すなわち、放送局識別番号「1001」の放送局の電波を受信可能である場合には、さらに他の放送局として、識別番号2(放送局識別子1001)〜識別番号7(放送局識別子1007)を受信可能であることを表わす。
図2をさらに参照して、スキャン処理における各データの使用態様について説明する。以下では、本実施の形態に係る放送受信機100がAの位置に存在する場合について説明する。この場合、Aの位置において受信可能な放送局は、識別番号「1」〜「3」である。識別番号1には、図2示すように、17チャンネルが関連付けられている。識別番号「2」には、同様に、23チャンネルが関連付けられている。識別番号「3」には、同様に、21チャンネルが関連付けられている。
したがって、たとえば13チャンネルからスキャンが開始されると、13チャンネルから16チャンネルまでは、放送局が検出されない。周波数が17チャンネルになると、識別番号「1」の放送局が検出される。この放送局に関連付けられる他局リスト(図2のデータ領域D240)には、識別番号「2」〜「7」が含まれる。このうち、13チャンネルの識別番号「4」の放送局は、上記したように、受信できないことが確認されている。
そこで、他局リストの先頭に位置する識別番号「2」についてスキャンされ、この番号の周波数である23チャンネルが受信可能であると判断される。このチャンネルの他局リストには、識別番号「1」、「3」、「7」〜「10」が受信可能性のある放送局の識別番号として含まれている。このうち、識別番号「1」の他局リストにも含まれる識別番号は、「3」および「7」である。したがって、これらがスキャンの候補として残る。
次に、識別番号「3」についてスキャンされ、この番号の周波数である21チャンネルが受信可能であると判断される。このチャンネルの他局リストには、識別番号「1」、「2」、「4」、および「10」〜「12」が受信可能性のある放送局の識別番号として含まれている。このうち、受信可能な放送局として識別番号「1」および「2」の他局リストの双方にも含まれる識別番号は、存在しない。
この結果、さらにスキャン処理を行なうための候補となる識別番号が残存しないため、ここでスキャン処理は終了する。すなわち、受信可能な放送局は、識別番号「1」〜「3」の放送局である。
また、上記の処理において、実際にスキャンされたチャンネルは、13チャンネル〜17チャンネル、23チャンネルおよび21チャンネルである。すなわち、7つのチャンネルがスキャンされたことになる。
図2を再び参照して、各放送局の送信周波数の登録件数に基づいてスキャンする場合について説明する。
不揮発性メモリ123のデータ領域D230には、送信周波数が格納されている。この領域には、同一の送信周波数が何度も格納されている。すなわち、同一の送信周波数に基づいて電波を送信する複数の放送局に対して異なる識別番号が与えられている場合、データ領域D230には、同じ送信周波数が含まれることになる。
図2の例では、21チャンネルは、4件の識別番号に関連付けられている。17チャンネルは、3件の識別番号に関連付けられている。15チャンネルおよび16チャンネルは、2件の識別番号に関連付けられている。その他のチャンネルは、1件の識別番号に関連付けられている。この場合、関連付けられた数の多い周波数に基づいてスキャン処理を実行することができる。
すなわち、最初に、21チャンネルがスキャンされる。21チャンネルは、識別番号「3」、「13」および「19」に関連付けられている。放送受信機100がAの位置にある場合、識別番号「3」の放送局の電波は受信可能であると判断される。その他の番号の放送局の電波は受信できないと判断される。
識別番号「3」の他局リスト(データ領域D240)には、識別番号「1」(17チャンネル)、同「2」(23チャンネル)、同「4」(13チャンネル)、同「10」(16チャンネル)、同11(17チャンネル)、および同「12」(18チャンネル)が含まれる。
この中から、データ領域D230に関連付けられている件数の多いチャンネル、すなわち、17チャンネル(3件)がスキャンされる。17チャンネルは、識別番号「1」に関連付けられるため、受信可能であると判断される。識別番号「1」の他局リストには、識別番号「2」〜「7」が含まれている(データ領域D240)。
この場合、識別番号「3」および識別番号「1」のいずれの他局リストにも含まれる識別番号は、「2」および「4」である。これらが関連付けられるチャンネル、すなわち23チャンネルおよび13チャンネルは、いずれも同じ件数の関連付けが行なわれているため、いずれかが選択される。
たとえば、13チャンネルは、識別番号が「4」であるため、受信可能であると判断されない。また、23チャンネルは、識別番号が「2」であるため、受信可能であると判断される。これにより、スキャンの対象がなくなるため、スキャンは打ち切られる。その結果、電波が受信可能出ると判断される放送局は、識別番号「1」〜「3」の放送局であると判断される。また、この場合、実際にスキャン処理は、21チャンネル、17チャンネル、13チャンネルおよび23チャンネルについて実行されている。すなわち、4回のスキャン処理により、放送受信機100が受信可能な放送局の周波数が検出されたことになる。
なお、このデータ構造の内容は、図2に示したものに限られない。また、このデータ構造の内容は、後述するように、放送電波の選択動作の結果に基づいて変更され得る。たとえば、データ領域D240における他局リストに含まれる識別番号が追加される場合、削除される場合等が生じ得る。なお、特定の放送局に関連付けられる他の放送局のリストについては後述する。
また、不揮発性メモリ123に記憶される複数の放送局のデータに関し、すべての放送局に、受信可能な他の放送局が関連付けられていなくても良い。すなわち、他局リストがデータ領域D240に含まれないような放送局のデータが、図2に示した放送局関連テーブルにあってもよい。
図3を参照して、特定の放送局と他の放送局との関連について説明する。図3は、各放送局の関係を概念として表わした図である。
図3において、丸に囲まれた数字は、図2に示した放送局を識別するための識別番号である。すなわち、「1」から「19」までの放送局が示されている。各放送局を結ぶ線は、その線の両端にある放送局は、受信可能な位置関係にあることを表わす。たとえば、識別番号が「1」である放送局の場合、識別番号が「2」から「7」までの放送局と対応付けられる。
図3をさらに参照して、たとえば放送受信機100がAの位置にいる場合、少なくとも識別番号が「1」から「3」までの放送局からの放送電波を受信することができる。この場合、識別番号「1」に対して、上記番号「2」〜「7」の周波数が受信可能である。識別番号「2」に対して、識別番号「1」、「3」、「7」、「8」、「9」、および「10」の放送電波が受信可能である。さらに、識別番号「3」に対して、識別番号「1」、「2」、「4」、「10」、「11」、および「12」の放送電波が受信可能である。
図4を参照して、本実施の形態に係る放送受信機100の制御構造について説明する。図4は、放送受信機100のシステムコントローラ120が実行するスキャン処理の手順を表わすフローチャートである。この処理は、たとえば放送受信機100の操作キー112を介してスキャン処理の開始指示が入力された場合、あるいは予め定められた時刻になった場合に実行される。また、その他の条件が成立したときに開始されるように設定してもよい。
ステップS402にて、放送受信機100のシステムコントローラ120は、放送局関連テーブル(図2)の全放送局を受信候補放送局リストへ追加する。このデータは、たとえばRAM122に格納される。ステップS404にて、システムコントローラ120は、不揮発性メモリ123のチャンネルプリセット情報領域を初期化する。ステップS406にて、システムコントローラ120は、チューナ102を介して、受信候補放送局リストにおいて出現頻度が最も高い周波数を選択する。ここで、周波数の出現頻度とは、放送局関連テーブルに含まれる各放送局の送信周波数が同一であるものの個数をいう。
なお、ステップS404では、不揮発性メモリ123のチャンネルプリセット情報領域を初期化するとしたが、チャンネルプリセット情報の内容をRAM122に退避しておき、ステップS406において、受信候補放送局リストにおいて出現頻度が最も高い周波数を選択する代わりに、RAM122に退避したチャンネルプリセット情報に含まれる周波数から順に周波数を選択し、RAM122に退避したチャンネルプリセット情報に含まれる周波数をすべて選択した後は、それら以外の周波数を順次選択するようにしてもよい。
ステップS500にて、システムコントローラ120は、後述する放送受信判定処理を実行する。この処理が実行されると、特定の周波数で受信可能な放送局の有無、受信候補放送局リストの中に含まれる放送局が受信されたか否かの判断、あるいはNITに記載されているネットワーク識別と同一の放送局が受信されたか否かの判断が行なわれる。
ステップS410にて、システムコントローラ120は、放送が受信されたか否かを判断する。放送が受信された場合には(ステップS410にてYES)、処理はステップS412に移される。そうでない場合には(ステップS410にNO)、処理はステップS600に移される。
ステップS412にて、システムコントローラ120は、受信されたと判断された放送局をRAM122の所定のデータ領域に書込む。ステップS600にて、システムコントローラ120は、後述する受信候補放送局リスト更新処理を実行する。この処理が実行されると、所定の条件に該当する放送局が受信候補放送局リストから削除される。
ステップS416にて、システムコントローラ120は、受信候補放送局リストが空であるか否かを判断する。この判断は、たとえばRAM122の所定のデータ領域に放送局を識別するためのデータが存在するか否かに基づいて行なわれる。受信候補放送局リストが空である場合には(ステップS416にてYES)、処理は終了する。そうでない場合には(ステップS416にてNO)、処理はステップS406に戻される。
図5を参照して、本実施の形態に係る放送受信機100の制御構造についてさらに説明する。図5は、システムコントローラ120が実行する放送受信判定処理の手順を表わすフローチャートである。
ステップS502にて、システムコントローラ120は、C/N比が一定レベル以上であるか否かを判断する。ここで、C/N比とは、搬送波と雑音との比を表わす。この数値が大きいほど良好な状態である。C/N比が一定レベル以上である場合には(ステップS502にてYES)、処理はステップS504に移される。そうでない場合は(ステップS502にてNO)、処理はステップS510に移される。
ステップS504にて、システムコントローラ120は、受信候補放送局リストに同一周波数の放送局が複数存在するか否かを判断する。そのような放送局が受信候補放送局リストに複数存在する場合には(ステップS504にてYES)、処理はステップS506に移される。そうでない場合には(ステップS504にてNO)、処理はステップS512に移される。
ステップS506にて、システムコントローラ120は、NITが取得されたか否かを判断する。NITが取得されたと判断すると(ステップS506にてYES)、処理はステップS508に移される。そうでない場合には(ステップS506にてNO)、処理はステップS510に移される。
ステップS508にて、システムコントローラ120は、受信候補放送局リストの中でNITに記載されたネットワーク識別と同一の放送局が受信されたと判定する。ステップS510にて、システムコントローラ120は、現在の周波数で受信可能な放送局はないと判定する。ステップS512にて、システムコントローラ120は、受信候補放送局リストの中で周波数が同一の放送局が受信されたと判定する。
図6を参照して、本実施の形態に係る放送受信機100の制御構造についてさらに説明する。図6は、システムコントローラ120が実行する受信候補放送局リスト更新処理の手順を表わすフローチャートである。
ステップS602にて、チューナ102からの信号に基づいて、システムコントローラ120は、放送が受信されたか否かを判断する。放送が受信されたと判断すると(ステップS602にてYES)、処理はステップS604に移される。そうでない場合には(ステップS602にてNO)、処理はステップS606に移される。
ステップS604にて、システムコントローラ120は、受信候補放送局リストから、放送局関連テーブルにおいて現在の放送局に関連付けられた他局リストに記載されてない放送局を削除する。
ステップS606にて、システムコントローラ120は、受信候補放送局リストから、現在の選局周波数と同一周波数の放送局を削除する。
図7を参照して、本実施の形態に係る放送受信機100の制御構造についてさらに説明する。図7は、システムコントローラ120が実行する全スキャン処理の手順を表わすフローチャートである。この処理は、たとえば全スキャン処理を実行する指示を与えるためのキー操作が行なわれた場合、あるいは、予め定められた時刻になった場合に実行される。
ステップS702にて、システムコントローラ120は、不揮発性メモリ123のチャンネルプリセット情報領域を初期化する。ステップS704にて、システムコントローラ120は、スキャン周波数として最小の周波数をセットする。すなわち、RAM122の所定のデータ領域に最小周波数を表わすデータが格納される。ステップS706にて、システムコントローラ120は、スキャン周波数を選局する。
ステップS708にて、システムコントローラ120は、C/N比が一定レベル以上であるか否かを判断する。C/N比が一定以上である場合には(ステップS708にてYES)、処理はステップS710に移される。そうでない場合は(ステップS708にてNO)、処理はステップS714に移される。
ステップS710にて、システムコントローラ120は、NITが取得されたか否かを判断する。NITが取得された場合には(ステップS710にてYES)、処理はステップS712に移される。そうでない場合には(ステップS710にてNO)、処理はステップS714に移される。
ステップS712にて、システムコントローラ120は、該当する放送局を識別するデータを不揮発性メモリ123のチャンネルプリセット情報領域に格納する。ステップS714にて、システムコントローラ120は、すべての周波数のスキャンが終了したか否かを判断する。この判断は、たとえばスキャンごとに周波数に対応付けられるフラグをオンに設定し、そのフラグはすべてオンに設定されたか否かを検知することにより行なわれる。すべての周波数のスキャンが終了している場合には(ステップS714にてYES)、処理はステップS800に移される。そうでない場合には(ステップS714にてNO)、処理はステップS716に移される。
ステップS716にて、システムコントローラ120は、スキャン周波数として次の周波数をセットする。すなわち、未だスキャンの対象とされていない周波数を識別するデータ(たとえばチャンネル番号)が、RAM122の所定のデータ領域に格納される。その周波数がセットされると、処理はステップS706に戻され、スキャン処理が再び実行される。
ステップS800にて、システムコントローラ120は、後述する放送局関連テーブル更新処理を実行する。この処理が実行されると、所定の上限に該当する放送局のデータが放送局関連テーブルに追加される。
図8を参照して、本実施の形態に係る放送受信機100の制御構造についてさらに説明する。図8は、システムコントローラ120が実行する放送局関連テーブル更新処理の手順を表わすフローチャートである。
ステップS802にて、システムコントローラ120は、不揮発性メモリ123に格納されている放送局のデータのうち、放送局関連テーブルに既に登録されている放送局(たとえば放送局A)について、周波数その他の属性が現在の受信内容と異なっている場合にはその属性を更新する。
ステップS804にて、システムコントローラ120は、不揮発性メモリ123のチャンネルプリセット情報領域に格納されている放送局のうち、放送局関連テーブルに未登録の放送局(たとえば放送局B)を放送局Aの他局リスト(すなわち図2に示したデータ領域D240)に追加する。
ステップS806にて、システムコントローラ120は、不揮発性メモリ123のチャンネルプリセット情報領域に格納されている放送局データのうち、放送局関連テーブルに未登録の放送局Bを表わすデータを、そのテーブルに追加する。
ステップS808にて、システムコントローラ120は、不揮発性メモリ123のチャンネルプリセット情報領域に格納されている放送局のデータのすべてと、その放送局のうち放送局関連テーブルに既に登録されている放送局Aの他局リスト(すなわちデータ領域D240)に記載されている放送局すべてを、放送局Bの他局リストに登録する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る放送受信機100の動作について説明する。
放送受信機100がスキャン処理を開始すると、放送局関連テーブル(たとえば図2)の全放送局が受信候補放送局リストに追加される(ステップS402)。出現頻度すなわち識別番号に関連付けられる回数が最も多い周波数が選局される(ステップS406)。
放送受信機100は、放送受信判定処理(ステップS500)を開始し、C/N比が一定レベル以上であり(ステップS502にてYES)、受信候補放送局リストに同一周波数の放送局が複数存在し(ステップS504にてYES)、NITが取得されると(ステップS506にてYES)、受信候補放送局リストの中でNITに記載されたネットワーク識別と同一の放送局が受信されたと判定する(ステップS508)。その結果、放送が受信されたと判定され(ステップS410にてYES)、その放送局の識別番号が不揮発性メモリ123の所定のデータ領域に格納される(ステップS412)。
放送受信機100は、受信候補放送局リストの更新処理を開始し(ステップS600)、放送が受信可能と判断すると(ステップS602)、受信候補放送局リストから、放送局関連テーブルにおいてその放送局に関連付けられた他局リストに掲載されていない放送局を削除する(ステップS604)。その結果、受信候補放送局リストが空になると(ステップS416にてYES)、処理は終了する。
以上のようにして、本発明の実施の形態に係る放送受信機100によると、予め不揮発性メモリ123に格納されている放送局関連テーブルに基づいて、スキャン処理が実行される。そのテーブルに含まれる各放送局の識別番号には、電波が受信可能であると予め判断された他の放送局の識別番号が関連付けられている。スキャン処理において、その関連データに基づいて、他の放送局が受信可能であるか否かが判断される。
このようにすると、放送受信機100は、放送局の識別番号に関連付けられた周波数ごとにスキャン処理を実行する必要がないため、必要な放送局を効率よく検出することができる。これにより、スキャン処理の待ち時間を抑制することができる放送受信機100を提供することができる。
また、本実施の形態に係る放送受信機100は、位置情報の入力を必要としない。したがって、受信位置が変更されても、位置情報がない場合であっても、スキャン処理を実行することができる。また、放送受信機100の構成を簡略化することができる。
なお、以上の説明においては、SFN(Single Frequency Network)の場合について説明したが、MFN(Multi Frequency Network)の場合についても、同様にスキャン処理を実行することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明に係る放送受信機の構成を表わすブロック図である。 本発明に係る放送受信機におけるデータ構造を概念的に表わす図である。 図2に示したデータに基づく周波数のスキャンを説明するための図である。 本発明に係る放送受信機が実行する処理の手順を表わすフローチャート(その1)である。 本発明に係る放送受信機が実行する処理の手順を表わすフローチャート(その2)である。 本発明に係る放送受信機が実行する処理の手順を表わすフローチャート(その3)である。 本発明に係る放送受信機が実行する処理の手順を表わすフローチャート(その4)である。 本発明に係る放送受信機が実行する処理の手順を表わすフローチャート(その5)である。
符号の説明
100 放送受信機、101 アンテナ、102 チューナ、103 DEMUX回路、104 AVデコーダ、105 映像処理回路、106 合成回路、107 映像出力回路、108 ディスプレイ、109 音声処理回路、110 音声出力回路、111 スピーカ、112 操作キー、114 OSD回路、120 システムコントローラ、121 ROM、122 RAM、123 不揮発性メモリ。

Claims (20)

  1. 周波数を順次選択することによって現在位置において受信可能な放送局を特定する機能を有する放送受信機であって、
    放送局を識別するための識別子を有する複数の放送電波を受信するための受信手段と、
    放送電波を放送する放送局ごとに、前記識別子と、前記放送電波の送信周波数と、前記放送電波が受信可能な場合にさらに受信できる可能性があると予め判断された他の放送局の前記識別子を0または1つ以上有する識別子リストとが関連付けられた複数のデータの組である放送局関連テーブル、および、現在位置において受信可能な放送局のリストであるチャンネルプリセット情報を記憶するための記憶手段と、
    前記複数の放送電波から、指定された放送局の周波数を選択するための選局手段と、
    前記指定された放送局からの放送電波が受信されたことを検知するための検知手段と、
    前記放送局関連テーブルに基づいて、前記選局手段による周波数の選択を制御するための制御手段と、
    前記制御手段による制御の結果に基づいて、いずれの放送局が受信できる可能性があるかを判断する判断手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記選局手段に、前記放送局関連テーブルに含まれるいずれか1つの放送局の周波数を順次選択させるための第1の選局制御手段と、
    前記いずれか1つの放送局からの放送電波が受信されると、前記選局手段に、前記いずれか1つの放送局の前記識別子リストに含まれる前記識別子の各々に関連付けられる各々の前記送信周波数を順次選択させるための第2の選局制御手段とを含み、
    前記判断手段によって受信できる可能性があると判断された放送局のリストを前記チャンネルプリセット情報として、前記記憶手段に記憶させるための手段をさらに備える、放送受信機。
  2. 前記検知手段は、受信された前記放送電波から、前記識別子を検出するための識別子検出手段を含み、
    前記第1の選局制御手段は、前記識別子が検出されるまで、前記選局手段に前記いずれか1つの放送局の周波数を順次選択させる、請求項1に記載の放送受信機。
  3. 前記検知手段は、前記放送電波の電界強度を検出するための電界強度検出手段を含み、
    前記記憶手段は、前記電界強度について予め定められた基準値を記憶し、
    前記第2の選局制御手段は、前記電界強度と前記基準値とに基づいて、前記選局手段に、前記いずれか1つの放送局の前記識別子リストに含まれる前記識別子の各々に関連付けられる各々の前記送信周波数のいずれか1つの周波数を順次選択させる、請求項1または2に記載の放送受信機。
  4. 前記電界強度は、C/N比(Carrier to Noise ratio)であり、
    前記第2の選局制御手段は、前記C/N比が前記基準値を上回るまで、前記選局手段に、前記送信周波数のいずれか1つの周波数を順次選択させる、請求項3に記載の放送受信機。
  5. 前記検知手段は、前記放送電波から、TMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)信号を検出するための信号検出手段を含み、
    前記第2の選局制御手段は、前記TMCC信号が検出されるまで、前記選局手段に、前記送信周波数のいずれか1つの周波数を順次選択させる、請求項1または2に記載の放送受信機。
  6. 前記放送受信機は、前記送信周波数に基づいて選択される第1の放送局に関連付けられる第1の識別子リストと、前記第1の識別子リストに含まれる識別子に基づいて選択される第2の放送局に関連付けられる第2の識別子リストとに基づいて、前記選局手段に、周波数を順次選択させるための第3の選局制御手段をさらに備える、請求項1〜5のいずれかに記載の放送受信機。
  7. 前記第3の選局制御手段は、前記第1の識別子リストと前記第2の識別子リストとのいずれにも含まれる前記識別子を有する放送電波の周波数を選択する、請求項6に記載の放送受信機。
  8. 周波数を順次選択することによって現在位置において受信可能な放送局を特定する機能を有する放送受信機であって、
    放送局を識別するための識別子を有する複数の放送電波を受信するための受信手段と、
    放送電波を放送する放送局ごとに、前記識別子と、前記放送電波の送信周波数と、前記放送電波が受信可能な場合にさらに受信できる可能性があると予め判断された他の放送局の前記識別子を0または1つ以上有する識別子リストとが関連付けられた複数のデータの組である放送局関連テーブル、および、現在位置において受信可能な放送局のリストであるチャンネルプリセット情報を記憶するための記憶手段と、
    前記複数の放送電波から、指定された放送局の周波数を選択するための選局手段と、
    前記指定された放送局からの放送電波が受信されたことを検知するための検知手段と、
    前記放送局関連テーブルに基づいて、前記選局手段による周波数の選択を制御するための制御手段と、
    前記制御手段による制御の結果に基づいて、いずれの放送局が受信できる可能性があるかを判断する判断手段と、
    前記判断手段によって受信できる可能性があると判断された放送局のリストを前記チャンネルプリセット情報として、前記記憶手段に記憶するための手段とを備え、
    前記制御手段は、前記選局手段に、前記放送局関連テーブルに含まれるいずれか1つの放送局の周波数を順次選択させるための第1の選局制御手段を含み、
    前記第1の選局制御手段は、
    前記放送局関連テーブルに含まれるいずれか1つの放送局が検出されるまで、前記選局手段に、前記送信周波数に基づいて、前記放送電波を受信できる放送局の周波数を順次選択させるための手段と、
    前記いずれか1つの放送局が検出されると、前記選局手段に周波数の順次選択を中止させるための中止手段とを含み、
    前記放送受信機は、前記周波数の順次選択の中止に基づいて、前記いずれか1つの放送局と、前記いずれか1つの放送局の前記識別子リストに含まれる前記識別子に対応する放送局とを、前記チャンネルプリセット情報として、前記記憶手段に記憶させるための手段をさらに備える、放送受信機。
  9. 前記検知手段は、受信された前記放送電波と前記放送局関連テーブルとに基づいて、前記放送局関連テーブルに含まれる放送局と異なる新たな放送局が検出されたことを検知し、
    前記放送受信機は、前記新たな放送局の検出に基づいて、前記記憶手段に格納されている前記放送局関連テーブルを更新するための更新手段をさらに備える、請求項1〜7のいずれかに記載の放送受信機。
  10. 前記放送受信機は、前記新たな放送局の検出に基づいて、前記放送電波から、前記放送局の識別子を取得するための取得手段をさらに備え、
    前記更新手段は、
    取得された前記識別子および前記放送電波の受信周波数を、前記放送局関連テーブルの新たなデータの組として新たに追加するための手段と、
    取得された前記識別子に、前記新たな放送局以外に検出された既存の放送局の前記識別子を前記識別子リストとして関連付けるための手段と、
    前記既存の放送局の識別リストに、前記新たな放送局の識別子を追加するための手段とを含む、請求項9に記載の放送受信機。
  11. 前記放送受信機は、
    前記放送電波の受信に基づいて、前記放送電波の受信周波数と、前記記憶手段に記憶されている前記送信周波数とを比較するための比較手段と、
    前記比較手段による比較の結果に基づいて、前記記憶手段に記憶されている放送局の情報を更新するための情報更新手段とをさらに備える、請求項1〜10のいずれかに記載の放送受信機。
  12. 前記情報更新手段は、前記受信周波数と前記送信周波数とが一致しない場合には、前記記憶手段に記憶されている送信周波数を前記受信周波数に置換する、請求項11に記載の放送受信機。
  13. 前記放送受信機は、前記放送局の情報が更新されると、前記選局手段に、放送電波受信帯域のすべての周波数を順次選択させるための更新周波数選局手段をさらに備える、請求項12に記載の放送受信機。
  14. 前記検知手段は、
    前記放送電波に含まれる前記識別子と、前記放送局関連テーブルに含まれる前記識別子とが一致する同一放送局を検出するための手段と、
    前記同一放送局の識別子が前記放送局関連テーブルに複数含まれているか否かを検知するための手段と、
    前記同一放送局の識別子が前記放送局関連テーブルに複数含まれている場合に、前記同一放送局が関連付けられている放送局の送信周波数と、受信された前記放送電波の受信周波数とが一致するか否かを判断するための手段と、
    前記送信周波数と前記受信周波数とが一致する場合には、前記送信周波数を有する放送電波を受信可能であると判断するための手段とを含む、請求項1〜13のいずれかに記載の放送受信機。
  15. 前記第1の選局制御手段は、前記チャンネルプリセット情報に基づいて、前記選局手段に、前記放送電波を受信できる周波数を順次選択させるためのプリセットチャンネル優先選局制御手段を含み、
    前記検知手段は、前記選局手段が、前記放送電波を受信できる周波数を選択したか否かを検知し、
    前記第1の選局制御手段は、前記選局手段が前記放送電波を受信できる周波数を選択しない場合に、前記チャンネルプリセット情報に含まれる周波数と異なる周波数に基づいて、前記選局手段に、放送電波を受信できる周波数を順次選択させるための手段をさらに含む、請求項1〜14のいずれかに記載の放送受信機。
  16. 前記第1または第2の選局制御手段は、前記選局手段に、前記放送局関連テーブルに含まれる送信周波数の個数の降順に、前記送信周波数を選択させる、請求項1〜7および請求項9〜15のいずれかに記載の放送受信機。
  17. 前記第1の選局制御手段は、前記選局手段に、前記放送局関連テーブルに含まれる送信周波数の個数の降順に、前記送信周波数を選択させる、請求項8に記載の放送受信機。
  18. 前記識別子は、地上波デジタルテレビ放送において送出されるネットワーク情報テーブルに含まれるネットワーク識別である、請求項1〜17のいずれかに記載の放送受信機。
  19. 前記識別子は、地上波デジタルラジオ放送において送出されるネットワーク情報テーブルに含まれるネットワーク識別である、請求項1〜17のいずれかに記載の放送受信機。
  20. 前記識別子は、FM(Frequency Modulation)多重放送において送出される放送局識別である、請求項1〜17のいずれかに記載の放送受信機。
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