JP2005286346A - 電子ビーム露光装置及び該電子ビーム露光装置を管理する管理装置 - Google Patents

電子ビーム露光装置及び該電子ビーム露光装置を管理する管理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 電子ビーム露光装置のメモリを軽減でき、電子ビーム露光装置毎のパターンデータの転送及び制御データへの変換をなくす電子ビーム露光システムを提供できる。
【解決手段】 制御データに基づいて電子ビームを偏向し、被露光物体上にパターンを露光する複数の電子ビーム露光装置と、前記電子ビーム露光装置から送られてくる露光されるパターンに関するパターン情報に応じて、前記パターン情報を送出した電子ビーム露光装置に前記露光されるパターンに対応した前記制御データを送出するデータ制御手段とを有する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、電子ビーム露光装置及び該電子ビーム露光装置を管理する管理装置に関する。
電子ビームを偏向し、被露光物体上にパターンを露光する電子ビーム露光装置において、電子ビームを制御するデータは被露光物体上に露光する半導体素子パターンの微細化に伴い、そのデータ量は益々増加する傾向にある。更に、微細化された半導体素子はより多層化される為、より異なるパターンを露光する回数が増加する傾向にある。
しかしながら、電子ビーム露光装置に記憶できる露光されるパターンに対応する制御データには限度があり、そのため、露光するパターンが変わるたびに、電子ビーム露光装置は、露光するパターンのパターンデータを転送し、制御データに変換する作業が必要であった。そのため、半導体製造において、生産性を著しく低下させるという問題がある。
本発明は前記した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のある形態は、露光されるパターンに対応した制御データに基づいて電子ビームを偏向し、被露光物体上に前記パターンを露光する電子ビーム露光装置において、互いに異なるパターンに対応した複数の前記制御データを記憶するメモリと、前記露光されるパターンに関するパターン情報を検出する検出系と、前記メモリから検出された前記パターン情報に対応した前記制御データを選択し、選択された前記制御データに基づいて前記被露光物体を露光する制御系とを有する。
本発明においては、前記制御系が、前記メモリ内に検出された前記パターン情報に対応した前記制御データが記憶されていない時、記憶されていない前記制御データの要求を行なう形態がある。
本発明の他の形態は、複数の電子ビーム露光装置で用いられる制御データを管理する管理装置において、互いに異なるパターン情報に対応する複数の前記制御データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段から、前記電子ビーム露光装置から送信された前記パターン情報に対応する前記制御データを選択し、選択された前記制御データを、前記パターン情報を送信した前記電子ビーム露光装置へ送信する制御手段と、を有する。
本発明においては、前記制御手段は、送信された前記パターン情報に対応する前記制御データが前記記憶手段に記憶されていない時、アラームを発する形態がある。
前記制御データは、電子ビームの偏向位置を制御するデータと電子ビームの偏向位置での照射時間を制御するデータを有する形態がある。
前記管理装置は、複数の前記電子ビーム装置が設置されている空間に比べクリーン度の低い空間に設置されている形態がある。
以上説明したように本発明によれば、電子ビーム露光装置のメモリを軽減できる。
〔電子ビーム露光システムを構成する電子ビーム露光装置の構成要素説明〕
図1は本発明に係る電子ビーム露光装置の要部概略図である。
図1において、1は、カソード1a、グリッド1b、アノード1cよりなる電子銃であって、カソード1aから放射された電子はグリッド1b、アノード1cの間でクロスオーバ像を形成する(以下、これらのクロスオーバ像を光源と記す)。
この光源から放射される電子は、その前側焦点位置が前記光源位置にあるコンデンサーレンズ2によって略平行の電子ビームとなる。略平行な電子ビームは、要素電子光学系アレイ3に入射する。要素電子光学系アレイ3は、ブランキング電極と開口と電子レンズで構成される要素電子光学系が光軸AXに直交する方向に複数配列されて形成されたものである。要素電子光学系アレイ3の詳細については後述する。
要素電子光学系アレイ3は、光源の中間像を複数形成し、各中間像は後述する縮小電子光学系4によって縮小投影され、ウエハ5上に光源像を形成する。
その際、ウエハ5上の光源像の間隔が光源像の大きさの整数倍になるように、要素電子光学系アレイ3の各要素は設定されている。更に、要素電子光学系アレイ3は、各中間像の光軸方向の位置を縮小電子光学系4の像面湾曲に応じて異ならせるとともに、各中間像が縮小電子光学系4よってウエハ5に縮小投影される際に発生する収差を予め補正している。
縮小電子光学系4は、第1投影レンズ41(43)と第2投影レンズ42(44)とからなる対称磁気タブレットで構成される。第1投影レンズ41(43)の焦点距離をf1、第2投影レンズ42(44)の焦点距離をf2とすると、この2つのレンズ間距離はf1+f2になっている。光軸上AXの物点は第1投影レンズ41(43)の焦点位置にあり、その像点は第2投影レンズ42(44)の焦点に結ぶ。この像は−f2/f1に縮小される。また、2つのレンズ磁界が互いに逆方向に作用する様に決定されているので、理論上は、球面収差、等方性非点収差、等方性コマ収差、像面湾曲収差、軸上色収差の5つの収差を除いて他のザイデル収差および回転と倍率に関する色収差が打ち消される。
6は、要素電子光学系アレイ3からの複数の電子ビームを偏向させて、複数の光源像をウエハ5上でX,Y方向に略同一の変位量だけ変位させる偏向器である。偏向器6は、図示はされていないが、偏向幅が広い場合に用いられる主偏向器と偏向幅が狭い場合に用いられる副偏向器で構成されていて、主偏向器は電磁型偏向器で、副偏向器は静電型偏向器である。
7は偏向器6を作動させた際に発生する偏向収差により光源像のフォーカス位置のずれを補正するダイナミックフォーカスコイルであり、8は、ダイナミックフォーカスコイル7と同様に、偏向により発生する偏向収差の非点収差を補正するダイナミックスティグコイルである。
9は、要素電子光学系アレイ3からの電子ビームが、ウエハ5上に形成された位置合わせマークもしくはステージ基準板13上のマークを照射した際に生じる反射電子又は2次電子を検出する反射電子検出器である。
10は、X及びY方向にのびる2つのシングルナイフエッジを有するファラデーカップで要素電子光学系からの電子ビームが形成する光源像の電荷量を検出する。
11は、ウエハを載置し、光軸AX(Z軸)方向とZ軸回りの回転方向に移動可能なθ−Zステージであって、前述したステージ基準板13とファラデーカップ10が固設されている。
12は、θ−Zステージを載置し、光軸AX(Z軸)と直交するXY方向に移動可能なXYステージである。
次に、図2を用いて要素電子光学系アレイ3について説明する。
要素電子光学系アレイ3は、複数の要素電子光学系をグループ(サブアレイ)とし、そのサブアレイが複数形成されている。そして、本実施例では7つのサブアレイA〜Gが形成されている。各サブアレイは、複数の要素電子光学系が2次元的に配列されている。そして、本実施例の各サブアレイではD(1,1)〜D(5,5)のように25個の要素電子光学系が形成されていて、各要素電子光学系は縮小電子光学系4を介してウエハ上にはX方向もY方向もピッチPb(μm)の間隔で配列する光源像を形成する。
各要素電子光学系の断面図を図3に示す。
図3において、301は一対の電極で構成され、偏向機能を有するブランキング電極であり、302は、透過する電子ビームの形状を規定する開口(AP)を有する基板で他の要素電子光学系と共通である。その上にブランキング電極301と電極をon/offするための配線(W)が形成されている。303は、3つの開口電極で構成され、上下の電極を加速電位V0と同じにし、中間の電極を別の電位V1またはV2に保った収斂機能を有するユニポテンシャルレンズ303a、303bの2つを用いた電子レンズである。
ユニポテンシャルレンズ303aの上、中、下の電極及びユニポテンシャルレンズ303bの上、下の電極の形状は図4(A)に示すような形状であり、ユニポテンシャルレンズ303a、303bの上下電極は、後述する焦点・非点制御回路1によって全ての要素電子光学系において共通の電位に設定している。
ユニポテンシャルレンズ303aの中間電極は、焦点・非点制御回路1によって要素電子光学系毎に電位が設定出来る為、ユニポテンシャルレンズ303aの焦点距離が要素電子光学系毎に設定できる。
また、ユニポテンシャルレンズ303bの中間電極は、図4(B)に示すような4つの電極で構成され、焦点・非点制御回路によって各電極の電位が個別に設定でき、要素電子光学系毎にも個別設定出来るため、ユニポテンシャルレンズ303bは直交する断面において焦点距離が異なるようにでき、かつ要素電子光学系毎にも個別に設定出来る。
その結果、要素電子光学系の中間電極の電位をそれぞれ制御することによって、要素電子光学系の電子光学特性(中間像形成位置、非点収差)を制御することができる。
コンデンサーレンズ2で略平行にされた電子ビームは、ブランキング電極301と開口(AP)を介し、電子レンズ303によって、光源の中間像を形成する。この時、ブランキング電極301の電極間に電界をかけていないと電子ビーム束305の様に偏向されない。一方、ブランキング電極301の電極間に電界をかけると電子ビーム束306の様に偏向される。すると、電子光束305と電子ビーム束306は、縮小電子光学系4の物体面で互いに異なる角度分布を有するので、縮小電子光学系4の瞳位置(図1のP面上)では電子ビーム束305と電子ビーム束306は互いに異なる領域に入射される。したがって、電子ビーム束305だけを透過させるブランキング開口BAを縮小電子光学系の瞳位置(図1のP面上)に設けてある。
また、各要素電子光学系は、それぞれが形成する中間像が縮小電子光学系4によって被露光面に縮小投影される際に発生する像面湾曲・非点収差を補正するために、各要素電子光学系の2つの中間電極の電位を個別に設定して、各要素電子光学系の電子光学特性(中間像形成位置、非点収差)を異ならしめている。ただし、本実施例では、中間電極と焦点・非点制御回路1との配線を減らす為に同一サブアレイ内の要素電子光学系は同一の電子光学特性にしてあり、要素電子光学系の電子光学特性(中間像形成位置、非点収差)をサブアレイ毎に制御している。
さらに、複数の中間像が縮小電子光学系4によって被露光面に縮小投影される際に発生する歪曲収差を補正するために、縮小電子光学系4の歪曲特性を予め知り、それに基づいて、縮小電子光学系4の光軸と直交する方向の各要素電子光学系の位置を設定している。
次に電子ビーム露光装置のシステム構成図を図5に示す。
ブランキング制御回路14は、要素電子光学アレイ3の各要素電子光学系のブランキング電極のon/offを個別に制御する制御回路、焦点・非点制御回路1(15)は、要素電子光学アレイ3の各要素電子光学系の電子光学特性(中間像形成位置、非点収差)を個別に制御する制御回路である。
焦点・非点制御回路2(16)は、ダイナミックスティグコイル8及びダイナミックフォーカスコイル7を制御して縮小電子光学系4の焦点位置、非点収差を制御する制御回路で、偏向制御回路17は偏向器6を制御する制御回路、倍率調整回路18は、縮小電子光学系4の倍率を調整する制御回路、光学特性回路19は、縮小電子光学系4を構成する電磁レンズの励磁電流を変化させ回転収差や光軸を調整する制御回路である。
ステージ駆動制御回路20は、θ−Zステージを駆動制御し、かつXYステージ12の位置を検出するレーザ干渉計21と共同してXYステージ12を駆動制御する制御回路である。
制御系22は、描画パターンが記憶されたメモリ23からのデータに基づく露光及び位置合わせの為に上記複数の制御回路および反射電子検出器9・ファラデーカップ10を同期して制御する。制御系22は、インターフェース24を介して電子ビーム露光装置全体をコントロールするCPU25によって制御されている。
ウエハ認識検出系26は、露光される前のウエハもしくは前記ウエハを複数毎格納するカセットに記された例えばバーコードを検出する。そのバーコードには、そのウエハに露光されるべきパターンに関する情報が含まれている。
100は、上記説明した構成要素を有する電子ビーム露光装置である。
〔電子ビーム露光システムを構成する構成要素説明〕
図6を用いて、本発明の電子ビーム露光システムの構成を説明する。
100a,100b,100c,100dは、前述した電子ビーム露光装置である。110は、電子ビーム露光装置を制御する制御データを、電子ビーム露光装置100a、100b、100c、100dに適宜送出するとともに、ウエハに露光すべきパターンデータから該パターンに対応した電子ビーム露光装置専用の制御データを生成する管理用CPUである。120は、電子ビーム露光装置専用の制御データを複数記憶する大容量メモリである。
ここで管理用CPU110および大容量メモリ120が設置されている空間(部屋)130は、電子ビーム露光装置100a,100b,100c,100dが設置されている空間(部屋)131に比べ、クリーン度が低い。それにより、設置する空間のクリーン度をさほど要求しない管理用CPU110および大容量メモリ120を、建設費用及びランニングコストの点から高価なクリーン度の高い空間(部屋)131に設置しないので、高価な空間(部屋)131の面積が狭くでき、実質的に電子ビーム露光システムで製造されるデバイスの製造コストが低減できる。
〔動作の説明〕
図5、6を用いて本実施例の電子ビーム露光システムの動作について説明する。
管理用CPU110は、電子ビーム露光装置100a,100b,100c,100dで露光される様々なパターンに対応した電子ビーム露光装置専用の露光制御データを、大容量メモリ120に予め記憶させている。
もしくは、管理用CPU110は、電子ビーム露光装置で露光されることが予定されているパターンがあると、そのパターンに関するパターンデータが入力される。そして、そのパターンの最小線幅、線幅の種類、形状に基づいて、電子ビーム露光装置の偏向器が電子ビームに与える最小偏向量を決定する。次に各要素電子光学系からの電子ビームの露光領域毎のパターンデータに分割し、最小偏向量を配列間隔として、配列要素FMEで構成される共通の配列を設定し、各要素電子光学系毎にパターンデータを共通の配列上で表したデータに変換する。それに基づいて露光制御データを作成する。以下、説明を簡略にするために、2つの要素電子光学系a,bを用いて露光する際の、パターンデータから露光制御データを作成する処理について詳細に説明する。
図7(A)にウエハ上5に露光するべき連続した一つのパターンP0を示す。パターンP0に対して、要素電子光学系a,bの矩形状の露光領域ESa,ESbを、露光領域ESa,ESbの境界が接するように設定する。そして最小偏向量を配列間隔として、配列要素FMEで構成される共通の配列を設定し、各要素電子光学系毎にパターンデータを共通の配列上で表したデータに変換する。
次に、図7(B)に示すように、要素電子光学系a,bのうち少なくとも一つがパターンを露光する時の配列位置から成る領域PP(ハッチング部)を決定する。
ここで、複数の電子ビームが配列上の領域PPに位置する時に、電子ビームの位置を整定して露光することにより、ウエハ上に露光すべき全てのパターンが露光できる。また、複数の電子ビームが配列上の領域PP以外の位置する時は、電子ビームの位置を整定せずに偏向することにより、電子ビームの無駄な偏向を減らして露光できる。
そこで、図7(B)に示す領域PPに関するデータから、電子ビームを整定するべき配列位置を決定し、整定すべき配列位置(領域PPに属する配列位置)のみに電子ビームの位置を整定する偏向制御データを作成する。
また、パターンを露光する為には、複数の電子ビームそれぞれの整定される配列位置に基づいて、ブランキング電極を制御して各要素電子光学系からの電子ビームの照射を行う必要がある。図7(A)は、それぞれの要素電子光学系からの電子ビームの配列位置に対応した電子ビームの照射を示すものでもあるから、図7(A)を示すデータから、要素電子光学系毎の配列位置に対応した電子ビームの照射量を制御するブランキング制御データを作成する。
以上の偏向制御データ、及び要素電子光学系毎のブランキング制御データより、管理用CPU110は、図8に示すような、少なくとも一つの電子ビームが露光する配列位置、その配列位置での各要素電子光学系のブランキング電極の動作時間(電子ビームの照射量を決定する)を要素とする露光制御データを作成する。そして、その露光制御データを大容量メモリ120に記憶している。
各電子ビーム露光装置100a,100b,100c,100dは、露光されるためのウエハが搬送されてくると、ウエハもしくはウエハカセットに記されたバーコードをウエハ認識検出系26によって検出する。バーコードには、そのウエハに露光するパターンに関する情報が入っている。制御系22は、検出されたパターン情報と、メモリ23に記憶されている複数の露光制御データに対応するパターンのパターン情報とを比較する。一致するパターン情報がない時は、検出されたパターン情報を管理用CPU110に送信する。
管理用CPU110は、パターン情報が送信されてくると、パターン情報に対応したパターンを露光するための露光制御データが大容量メモリ120に記憶されてるか検索し、記憶されている場合は、その露光制御データをパターン情報を送信した電子ビーム露光装置に送信する。また、記憶されていない場合は、アラーム信号を発してオペレータに認識させる。
制御系22は、管理用CPU110から送信された露光制御データをメモリ23に記憶させる。その時、メモリ23に記憶されている複数の露光制御データのうち使用頻度の低い露光制御データは削除される。
各電子ビーム露光装置100a,100b,100c,100dにおいては、露光されるウエハが準備されると、制御系22は、メモリ23に記憶されている複数の露光制御データから、ウエハ認識検出系により予め検出されたパターン情報に対応した露光制御データを選択する。そして選択された露光制御データに基づいて下記のステップを実行する。
(ステップ1)
制御系22は、偏向制御回路17に命じ、偏向器6の副偏向器によって、要素電子光学系アレイからの複数の電子ビーム偏向させるとともに、ブランキング制御回路14に命じ各要素電子光学系のブランキング電極をウエハ5に露光すべきパターンに応じてon/offさせる。この時XYステージ12はX方向に連続移動しており、偏向制御回路17は、XYステージ12の移動量も含めて電子ビームの偏向位置を制御している。
その結果、一つの要素電子光学系からの電子ビームは、選択された露光制御データに応じて、図9に示すようにウエハ5上の露光フィールド(EF)内で、位置を整定され、その照射が行われる。また、図10に示すように、サブアレイ内の複数の要素電子光学系の露光フィールド(EF)は、隣接するように設定されていて、その結果、ウエハ5上において、複数の露光領域(EF)で構成されるサブアレイ露光フィールド(SEF)が露光される。同時に、ウエハ5上において、図11に示すようなサブアレイAからGのそれぞれが形成するサブアレイ露光フィールド(SEF)で構成されるサブフィールドが露光される。
(ステップ2)
制御系22は、図12に示すサブフィールド(1)を露光後、サブフィールド(2)を露光する為に、偏向制御回路17に命じ、偏向器6の主偏向器によって、要素電子光学系アレイからの複数の電子ビーム偏向させる。この時、制御系22は、焦点・非点制御回路2に命じ、予め求めた動的焦点補正データに基づいてダイナミックフォーカスコイル7を制御して縮小電子光学系4の焦点位置を補正するとともに、予め求めた動的非点補正データに基づいてダイナミックスティグコイル8を制御して、縮小電子光学系の非点収差を補正する。そして、ステップ1の動作を行い、サブフィールド(2)を露光する。
以上のステップ1、2を繰り返して、図12示すようにサブフィールド(3)(4)というようにサブフィールドを順次露光してウエハ全面を露光する。
次に上記説明した電子ビーム露光システムを利用したデバイスの生産方法の実施例を説明する。
図13は微小デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造のフローを示す。ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行なう。ステップ2(露光制御データ作成)では設計した回路パターンに基づいて露光装置の露光制御データを作成する。一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意した露光制御データが入力された露光装置とウエハを用いて、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
図14は上記ウエハプロセスの詳細なフローを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では上記説明した露光装置によって回路パターンをウエハに焼付露光する。ステップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
本実施例の製造方法を用いれば、従来は製造が難しかった高集積度の半導体デバイスを低コストに製造することができる。
本発明に係る電子ビーム露光装置の要部概略を示す図。 要素電子光学系アレイ3について説明する図。 要素電子光学系を説明する図。 要素電子光学系の電極を説明する図。 本発明に係るシステム構成を説明する図。 電子ビーム露光システムを説明する図。 各要素電子光学系の露光領域で露光されるパターンを説明する図。 露光制御データを説明する図。 要素電子光学系の露光領域(EF)を説明する図。 サブアレイ露光フィールド(SEF)を説明する図。 サブフィールドを説明する図。 ウエハ全面露光を説明する図。 微小デバイスの製造フローを説明する図。 ウエハプロセスを説明する図。
符号の説明
1 電子銃
2 ンデンサーレンズ
3 要素電子光学系アレイ
4 縮小電子光学系
5 ウエハ
6 偏向器
7 ダイナミックフォーカスコイル
8 ダイナミックスティグコイル
9 反射電子検出器
10 ファラデーカップ
11 θ−Zステージ
12 XYステージ
13 ステージ基準板
14 ブランキング制御回路
15 焦点・非点制御回路1
16 焦点・非点制御回路2
17 偏向制御回路
18 倍率調整回路
19 光学特性回路
20 ステージ駆動制御回路
21 レーザ干渉計
22 制御系
23 メモリ
24 インターフェース
25 CPU
26 ウエハ認識検出系
100 電子ビーム露光装置
110 管理用CPU
120 大容量メモリ

Claims (10)

  1. 露光されるパターンに対応した制御データに基づいて電子ビームを偏向し、被露光物体上に前記パターンを露光する電子ビーム露光装置において、互いに異なるパターンに対応した複数の前記制御データを記憶するメモリと、前記露光されるパターンに関するパターン情報を検出する検出系と、前記メモリから検出された前記パターン情報に対応した前記制御データを選択し、選択された前記制御データに基づいて前記被露光物体を露光する制御系と、を有することを特徴とする電子ビーム露光装置。
  2. 前記制御系は、前記メモリ内に検出された前記パターン情報に対応した前記制御データが記憶されていない時、記憶されていない前記制御データの要求を行うことを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム露光装置。
  3. 前記制御系は、前記メモリ内に記憶された前記複数の制御データのうち使用頻度の低いものを消去することを特徴とする請求項1または2に記載の電子ビーム露光装置。
  4. 前記制御データは、前記電子ビームの偏向位置を制御するデータと、前記電子ビームの偏向位置での照射時間を制御するデータと、を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の電子ビーム露光装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の電子ビーム露光装置を用いてデバイスを製造することを特徴とするデバイス製造方法。
  6. 複数の電子ビーム露光装置で用いられる制御データを管理する管理装置において、互いに異なるパターン情報に対応する複数の前記制御データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段から、前記電子ビーム露光装置から送信された前記パターン情報に対応する前記制御データを選択し、選択された前記制御データを、前記パターン情報を送信した前記電子ビーム露光装置へ送信する制御手段と、を有することを特徴とする管理装置。
  7. 前記制御手段は、送信された前記パターン情報に対応する前記制御データが前記記憶手段に記憶されていない時、アラームを発することを特徴とする請求項6に記載の管理装置。
  8. 前記制御手段は、送信された前記パターン情報に基づいて前記パターン情報に対応する制御データを生成することを特徴とする請求項6または7に記載の管理装置。
  9. 前記制御データは、前記電子ビーム露光装置で電子ビームを偏向し、被露光物体上にパターンを露光する際に、電子ビームの偏向位置を制御するデータと、前記電子ビームの偏向位置での照射時間を制御するデータと、を有することを特徴とする請求項6〜8のいずれか1つに記載の管理装置。
  10. 請求項6〜9のいずれか1つに記載の電子ビーム露光装置を用いてデバイスを製造することを特徴とするデバイス製造方法。
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