JP2005284405A - 異常診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 異常判定を行うためのパラメータの設定が容易な異常診断装置を提供する。
【解決手段】 検出対象種類識別子と物理量種類識別子とを組み合わせた計測ポイント名称と計測値とを対応付けて記憶する測定値記憶部3と、計測値を判定するための判定基準を記憶する判定基準記憶部5と、物理量種類識別子の表す計測値に固有の固有判定基準を予め記憶している固有情報記憶部4と、物理量種類識別子の固有判定基準を、当該物理量種類識別子を含む計測ポイント名称と対応付けて判定基準として判定基準記憶部5に記憶させる判定基準初期設定部10と、測定値記憶部3により記憶されている計測値を、測定値記憶部3により当該計測値と対応付けられている計測ポイント名称と対応付けて判定基準記憶部5により記憶されている判定基準に基づいて当該計測値が正常な値であるか否かを判定する判定部8とを備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、所定の検出対象から検出された物理量の計測値の異常を診断する異常診断装置に関する。
従来、例えばビルの空調システムや、上下水道処理プラント等の各種システムにおいて、システムの各部に設けられた数多くのセンサから得られた計測値、例えば温度、圧力、電力、ガス濃度、等の物理量を表す計測値を監視し、これらの物理量が所定の判定条件を満たした場合に異常と判定することにより、例えば装置の故障等を検出するようにした異常診断装置が知られている。このような異常判定を行うための判定条件としては、例えば、計測値が所定の判定基準値の範囲を設定回数だけ連続して超えたときに異常と判定するもの(例えば、特許文献1参照。)、計測値の変化のトレンドに基づいて異常判定を行うもの(例えば、特許文献2参照。)、計測値を統計的に処理することにより異常判定を行うもの(例えば、特許文献3参照。)、あるいは、装置故障時に得られる計測値を異常状態量として予め登録しておき、計測値がこの異常状態量に近い値を示した場合に異常判定を行うもの(例えば、特許文献4参照。)等が知られている。
特開平9−33514号公報 特開平10−260722号公報 特開平2003−208219号公報 特開2002−62928号公報
ところで、上述のような異常診断装置においては、異常判定を行うための判定基準値や、判定条件を設定するために、数多くのパラメータを設定する必要があるため、パラメータの設定作業が煩雑となる不都合があった。特に、近年、ビルのIT(Information Technology)化が進み、計測ポイントが例えば数万点にもなっているため、このようなパラメータ設定における作業工数の増大が顕著である。また、このようなパラメータをシステムに設定するためには、システムの制御モデルや統計等の専門知識が必要となるため、例えばビルの空調システムにおけるビルの管理人等、専門知識を有さない管理者がパラメータを設定することは困難であるという不都合があった。
本発明は、このような問題に鑑みて為された発明であり、異常判定を行うためのパラメータの設定が容易な異常診断装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明に係る異常診断装置は、検出対象の種類を表す検出対象種類識別子と当該検出対象から検出する物理量の種類を表す物理量種類識別子とを組み合わせて成る計測ポイント名称を、当該検出対象から検出した物理量の計測値に対応付けて記憶する測定値記憶部と、前記物理量種類識別子に対応する物理量に対し当該物理量の計測値が正常値であるか否かを判定するための当該物理量に固有な固有判定基準を、当該物理量種類識別子に対応付けて予め記憶する固有判定基準記憶部と、前記検出対象から実測された物理量の計測値が正常値であるか否かを判定するための判定基準を、計測ポイント名称に対応付けて記憶する計測値判定基準記憶部と、前記計測値判定基準記憶部に記憶される計測ポイント名称に含まれる物理量種類識別子に対応する固有判定基準を前記固有判定基準記憶部から検索し、当該検索した固有判定基準を当該計測ポイント名称に対応する判定基準として設定して当該計測値判定基準記憶部に記憶させる判定基準初期設定部と、前記測定値記憶部に記憶される物理量の計測値を、前記計測値判定基準記憶部における当該物理量の計測値に対応する計測ポイント名称に対する判定基準に基づいて、正常値であるか否かを判定する判定部とを備えることを特徴としている。
また、上述の異常診断装置において、前記固有判定基準記憶部は、前記検出対象種類識別子により表される種類の検出対象において検出された物理量の計測値を統計学的仮説検定するための有意確率を、当該検出対象種類識別子と対応付けてさらに予め記憶するものであり、前記判定基準初期設定部は、前記計測値判定基準記憶部に記憶される計測ポイント名称に対応する有意確率を前記固有判定基準記憶部から検索し、当該検索した有意確率を当該計測ポイント名称に対応する判定基準として設定して、さらに前記計測値判定基準記憶部に記憶させるものであり、前記判定部は、前記判定を、統計学的仮説検定に基づき行うものであることを特徴としている。
そして、上述の異常診断装置において、正常状態において前記検出対象から検出された物理量の計測値を記憶する正常履歴データ記憶部と、前記正常履歴データ記憶部に記憶された計測値と前記計測値判定基準記憶部により記憶された判定基準とに基づいて、当該計測値が正常な値であるか否かを判定し、正常な値ではない旨の判定結果が得られた場合、当該判定に用いた判定基準を、判定をゆるめるべく変更する判定基準調整部とを、さらに備えることを特徴としている。
さらに、上述の異常診断装置において、前記測定値記憶部により記憶されている計測値及び、前記測定値記憶部により当該計測値と対応付けて記憶されている計測ポイント名称との間で前記計測値判定基準記憶部により対応付けて記憶されている判定基準をグラフ表示するグラフ表示部と、当該判定基準の厳しさを変化させるユーザからの基準変更指示を受け付けるスライダと、前記スライダによって、前記基準変更指示が受け付けられた場合、当該基準変更指示に応じて前記判定基準の厳しさを変化させるパラメータ設定部とを備えたことを特徴としている。
また、上述の異常診断装置において、前記測定値記憶部により記憶されている計測値をグラフ表示するグラフ表示部と、前記測定値記憶部により当該計測値と対応付けて記憶されている計測ポイント名称との間で前記計測値判定基準記憶部により対応付けて記憶されている有意確率を変化させるユーザからの有意確率変更指示を受け付ける有意確率スライダと、前記有意確率スライダによって、前記有意確率変更指示が受け付けられた場合、当該基準変更指示に応じて前記判定基準に含まれる有意確率を変化させる有意確率設定部とを備え、前記統計学的仮説検定は、スミルノフグラブス検定であることを特徴としている。
そして、上述の異常診断装置において、前記測定値記憶部は、複数の検出対象から検出された物理量の計測値を記憶するものであり、前記測定値記憶部により当該複数の計測値とそれぞれ対応付けられている計測ポイント名称との間で前記計測値判定基準記憶部により対応付けて記憶されている判定基準の厳しさを、それぞれ変化させるユーザからの基準変更指示を受け付ける複数の個別スライダと、当該複数の判定基準の厳しさを、一括して変化させるユーザからの一括変更指示を受け付ける一のマスタスライダと、前記マスタスライダによって前記一括変更指示が受け付けられた場合、当該一括変更指示に応じて、当該複数の判定基準を予め定められた比率に基づき変化させると共に、前記複数の個別スライダをそれぞれ予め定められた比率に基づき動かす一括パラメータ設定部とを備えたことを特徴としている。
そして、上述の異常診断装置において、前記判定部は、前記計測値が正常な値であるか否かを判定する判定条件を複数有するとともに、前記計測値が正常な値であるか否かを判定する場合に、それぞれ複数の判定条件の組み合わせにより当該判定を行うものであり、
前記複数の判定条件を、一括して変化させるユーザからの一括条件変更指示を受け付ける一の条件変更スライダと、前記条件変更スライダによって、前記一括条件変更指示が受け付けられた場合、当該一括条件変更指示に応じて、前記複数の判定条件をそれぞれについて予め定められた比率に基づき変化させる一括判定条件設定部とを備えたことを特徴としている。
さらに、上述の異常診断装置において、前記測定値記憶部は、複数の検出対象から検出された物理量の計測値を記憶するものであり、予め設定された所定の期間内に、前記判定部によって前記計測値がそれぞれ正常ではないと判定された回数をそれぞれ計数する計数部と、前記計数部により計数された回数が、異常判定を行うための基準回数である異常判定回数を超えた場合に異常判定を行う異常判定部と、前記複数の計測値について、それぞれ前記計数部により計数された回数の、前記異常判定回数に対する比率を算出する回数比率算出部と、前記回数比率算出部によって算出された比率が大きい順に、当該計測値の計測ポイント名称と当該算出された比率とを対応させて表示する回数ヒット率表示部とをさらに備えることを特徴としている。
また、上述の異常診断装置において、前記測定値記憶部は、複数の検出対象から検出された物理量の計測値を記憶するものであり、予め設定された所定の期間内に、前記複数の計測値における各計測値毎の平均値を算出する平均値算出部と、前記複数の計測値について、それぞれ前記計測値判定基準記憶部に記憶されている判定基準により示される正常範囲を超えた値の、前記平均値算出部により算出された平均値に対する比率を算出する平均比率算出部と、前記回数比率算出部によって算出された比率が大きい順に、当該計測値の計測ポイント名称と当該算出された比率とを対応させて表示する回数ヒット率表示部とをさらに備えることを特徴としている。
このような構成の異常診断装置によれば、検出対象の種類を表す検出対象種類識別子と当該計測値の種類を表す物理量種類識別子とを組み合わせて成る計測ポイント名称と、検出対象から検出された物理量の計測値とが、測定値記憶部により対応付けられて記憶される。また、判定基準初期設定部によって、計測値判定基準記憶部に記憶される計測ポイント名称に含まれる物理量種類識別子に対応する固有判定基準が、固有判定基準記憶部から検索され、当該検索された固有判定基準が当該計測ポイント名称に対応する判定基準として設定され当該計測値判定基準記憶部に記憶される。そして、判定部によって、測定値記憶部に記憶される物理量の計測値が、計測値判定基準記憶部における当該物理量の計測値に対応する計測ポイント名称に対する判定基準に基づいて、正常値であるか否か判定される。
これにより、判定基準初期設定部によって、固有判定基準記憶部に予め記憶されている固有判定基準に基づいて、計測値が正常な値であるか否かを判定するための基準である判定基準が設定されるので、異常判定を行うためのパラメータの設定が容易となる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態に係る異常診断装置について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る異常診断装置の構成の一例を説明するためのブロック図である。図1に示す異常診断装置1は、例えばパーソナルコンピュータ(図略)を用いて構成されており、ユーザの操作入力を受け付けるキーボード(図略)、マウス12、例えばCRT(Cathode Ray Tube)や液晶表示ディスプレー等からなるグラフ表示部である表示部2、正常履歴データ記憶部を含む測定値記憶部3、固有判定基準記憶部である固有情報記憶部4、及び計測値判定基準記憶部である判定基準記憶部5を備える。測定値記憶部3、固有情報記憶部4、及び判定基準記憶部5は、例えばハードディスク装置を用いて構成されている。そして、パーソナルコンピュータが所定の制御プログラムを実行することにより、データ取得部6、判断値計算部7、判定部8、判定基準調整部9、判定基準初期設定部10、及びパラメータ設定部11として機能する。
データ取得部6には、例えば、ビル内の空調設備等の諸設備に関わる水温、空気温度、及び空調制御に関わる外気温度、日射量、二酸化炭素濃度等の物理量を検出する複数のセンサ13が接続されている。これらセンサ13による物理量の検出対象は、例えばファン・コイル・ユニット(以下、「FCU」と略記する。)、ヒートポンプ、発熱機器、等の装置や、ビル内の各室等の所定の空間区画である。そして、データ取得部6は、センサ13により検出された物理量の計測値毎に、その物理量の種類を表す物理量種類識別子を付与し、検出対象となる装置等毎に、その検出対象の種類を表す検出対象種類識別子を付与し、さらにその装置等における計測値の検出位置を表す位置識別子を付与する。物理量種類識別子、検出対象種類識別子、及び位置識別子は、例えば記号列より成り、検出対象種類識別子は、例えば室の検出対象種類識別子は「RM」、FCUの検出対象種類識別子は「FCU」、ヒートポンプの検出対象種類識別子は「HP」、発熱機器の検出対象種類識別子は「HS」とされている。位置識別子は、例えば各装置への入り口は「in」、出口は「out」とされている。物理量種類識別子は、例えば水温の物理量種類識別子は「TW」、空気温度の物理量種類識別子は「TA」、外気温度の物理量種類識別子は「DBO」、日射量の物理量種類識別子は「SOL」、二酸化炭素濃度は「CA」とされている。
そして、データ取得部6は、検出対象種類識別子、物理量種類識別子、及び位置識別子を組み合わせることにより、例えば「1号室の二酸化炭素濃度(ppm)」に計測ポイント名「RM[1]_CA」を付与し、「ヒートポンプ1号機の入口で検出された水温(°C)」に計測ポイント名「HP[1]_TWin」を付与し、「二階ファンコイルユニットの出口で検出された空気温度(°C)」に計測ポイント名「FCU[2f]_TAout」を付与し、「外気温度(°C)」に計測ポイント名「DBO」を付与し、「日射量(W/m2)」に計測ポイント名「SOL」を付与し、それぞれ計測ポイント名と、各センサにより検出された物理量の計測値とを対応付けた測定結果情報を、測定値記憶部3へ記憶させる。データ取得部6は、例えば10分間隔で、測定結果情報をその物理量を検出した日時を示す情報と関連付けて測定値記憶部3へ記憶させる。
固有情報記憶部4には、図2に示すように、物理量種類識別子である識別子情報42と、識別子情報42の表す計測値に固有の固有判定基準である下限値情報43及び上限値情報44とを対応させた情報が、固有判定情報41として予め記憶されている。図2は、固有情報記憶部4に記憶されている固有判定情報41の一例を示す図である。図2に示す固有判定情報41は、識別子情報42として「.*_CA」、「RM.*」「HP.*」、「DBO」、「SOL」、「FCU.*」、「.*_TW.*」、及び「.*_TA.*」を含んでいる。
識別子情報42は、正規表現の文字列で表現されており、例えば「.」は任意の1文字を表し、「*」は0文字以上の任意の文字列を表している。従って、例えば「.*_CA」は任意の箇所の二酸化炭素濃度に関する計測ポイント名と適合し、「HP.*」は、ヒートポンプに関する計測ポイント名と適合し、「.*_TW.*」は任意の機器の水温に関する計測ポイント名と適合し、「.*_TA.*」は任意の機器の空気温度に関する計測ポイント名と適合する。
固有判定情報41において、識別子情報42における「.*_CA」、「DBO」、「SOL」、「.*_TW.*」、及び「.*_TA.*」には、それぞれ下限値情報43、及び上限値情報44が対応付けられている。下限値情報43は、各識別子情報42で表される物理量に固有の判定基準における下限値を表す情報である。上限値情報44は、各識別子情報42で表される物理量に固有の判定基準における上限値を表す情報である。ここで、「HP.*」に対して下限値情報43、及び上限値情報44が対応付けられていないのは、「HP.*」により示される「ヒートポンプの計測値」であるという情報だけからでは、どのような計測がされているか、例えば水温なのか、空気温度なのか、判別できないからである。
判定基準初期設定部10は、測定値記憶部3に記憶された測定結果情報について正常な値であるか否かを判定するための基準である判定基準の初期値を生成して判定基準記憶部5へ記憶させる。図3は、判定基準を示す判定基準情報の一例を示す図である。図3に示す判定基準情報51は、計測ポイント名52、判定基準である下限値情報53、及び判定基準である上限値情報54を含んで構成されている。下限値情報53及び上限値情報54は、それぞれ計測ポイント名52によって特定される物理量に対する判定基準における下限値及び上限値を表す情報である。
判定基準情報51は、初期状態では、図3(a)に示すように、計測ポイント名52として「RM[1]_CA」、「HP[1]_TWin」、「FCU[2f]_TAout」、「DBO」、及び「SOL」を含んでいる。そして、各計測ポイント名52は、下限値情報53、及び上限値情報54とが対応付けられていない状態となっている。
判定基準初期設定部10は、固有情報記憶部4に記憶されている固有判定情報41に基づいて、判定基準記憶部5に記憶されている判定基準情報51における各計測ポイント名52と、下限値情報53及び上限値情報54とを対応付けて記憶させる。これにより、図3(b)に示す判定基準情報51が判定基準記憶部5に記憶される。
判定基準調整部9は、予め、例えばビルの空調設備等が正常に動作している場合に、データ取得部6によって取得され、測定値記憶部3によって記憶されている測定結果情報を用いて、この正常な測定結果情報が、判定基準記憶部5に記憶されている判定基準情報51の下限値情報53と上限値情報54とで示される正常値の範囲に入っているか否かを判定する。そして、この正常な測定結果情報が、正常ではないと判定された場合には判定基準情報51が厳しすぎると考えられるので、判定基準調整部9は、後述のように判定基準情報51について判定をゆるめるべく変更する。
パラメータ設定部11は、判定基準記憶部5に記憶されている判定基準情報51を、ユーザが設定するための設定部である。図4は、パラメータ設定部11によって表示部2に表示される設定画面21の一例を示す画面図である。例えば、ユーザが二酸化炭素濃度の判定基準を調節する場合、パラメータ設定部11は、過去数日分、例えば12月14日から12月30日の10時における、計測ポイント名「RM[1]_CA」の測定結果情報を、測定値記憶部3から読み出して、設定画面21に折れ線グラフ22で表示させる。また、パラメータ設定部11は、判定基準記憶部5に記憶されている判定基準情報51から、計測ポイント名52「RM[1]_CA」と対応付けられている下限値情報53「600」と、上限値情報54「950」とを読み出して、それぞれ下限値ポインタ23、上限値ポインタ24として設定画面21に表示させる。さらに、パラメータ設定部11は、判定基準情報51の厳しさを変化させるユーザからの基準変更指示を受け付けるスライダ25を設定画面21に表示させる。
そして、パラメータ設定部11は、ユーザによってマウス12を用いてスライダ25が動かされたことを受け付けることにより、その動かされた移動量に応じた基準変更指示を受け付ける。さらに、パラメータ設定部11は、ユーザから受け付けた基準変更指示に応じて計測ポイント名52「RM[1]_CA」と対応付けられている下限値情報53、及び上限値情報54を変更したり、あるいはその他の判定条件、例えば連続して何回異常値が現れた場合に異常発報するかを設定する連続異常回数設定等を変更したりする。
判断値計算部7は、測定値記憶部3に記憶されている測定結果情報に基づいて、過去の一定期間、例えば過去12日間における同時刻、あるいは同時間帯等の一定の時間帯に検出された測定結果情報における物理量の標本平均Xtave、及び標準偏差σtを算出する。判定部8は、測定値記憶部3に記憶されている測定結果情報、パラメータ設定部11によって変更された下限値情報53及び上限値情報54、あるいはその他の判定条件として予め設定されている連続異常回数設定等に基づいて、測定結果情報の異常判定を行い、その判定結果を表示部2へ表示させる。
次に、このように構成された異常診断装置1の動作について説明する。図5は、図1に示す異常診断装置1の動作の一例を示すフローチャートである。まず、ステップS1において、判定基準初期設定部10によって、判定基準記憶部5に記憶されている初期状態の判定基準情報51(図3(a))に、下限値情報53及び上限値情報54を対応付けて記憶させる判定基準初期設定処理が行われる。
図6は、ステップS1における判定基準初期設定部10による判定基準初期設定処理の詳細を示すフローチャートである。まず、判定基準初期設定部10によって、判定基準記憶部5に記憶されている初期状態の判定基準情報51における先頭の計測ポイント名52、すなわち図3(a)における「RM[1]_CA」が、ポイント名称変数Pに代入される(ステップS101)。次に、判定基準初期設定部10によって、固有情報記憶部4に記憶されている固有判定情報41における先頭の識別子情報42、すなわち図2における「.*_CA」が、正規表現変数Rに代入される(ステップS102)。
次に、判定基準初期設定部10によって、正規表現変数Rにポイント名称変数Pが適合するかどうかが確認され、適合すれば(ステップS103でYES)、図2に示す固有判定情報41によって正規表現変数Rで示される識別子情報42に対応付けられている下限値情報43と上限値情報44とが、判定基準情報51におけるポイント名称変数Pで示される計測ポイント名52に対応する下限値情報53と上限値情報54として、判定基準記憶部5に記憶される(ステップS104)一方、適合しなければ(ステップS103でNO)、次の識別子情報42について適合確認を行うべくステップS105へ移行する。
今、正規表現変数Rは「.*_CA」、ポイント名称変数Pは「RM[1]_CA」であるので、ポイント名称変数Pは正規表現変数Rに適合し(ステップS103でYES)、固有判定情報41によって識別子情報42「.*_CA」に対応付けられている下限値情報43「600」と上限値情報44「950」とが、判定基準情報51における計測ポイント名52「RM[1]_CA」に対応する下限値情報53「600」と上限値情報54「950」として、判定基準記憶部5に記憶される。
次に、ステップS105において、判定基準初期設定部10によって、固有情報記憶部4に記憶されている固有判定情報41における全ての識別子情報42について、適合確認がされたか否かが確認され、全ての識別子情報42について適合確認がされていなければ(ステップS105でNO)、固有情報記憶部4に記憶されている固有判定情報41における次の識別子情報42が正規表現変数Rに代入され(ステップS106)、再びステップS103〜S105の処理が繰り返される一方、全ての識別子情報42について適合確認がされていれば(ステップS105でYES)、ポイント名称変数Pに代入されている計測ポイント名52についての適合確認が終了したのでステップS107へ移行する。
そして、ステップS107において、判定基準初期設定部10によって、判定基準記憶部5に記憶されている計測ポイント名52について適合確認が終了したか否かが確認され、終了していなければ(ステップS107でNO)、判定基準記憶部5に記憶されている判定基準情報51における次の計測ポイント名52がポイント名称変数Pに代入され(ステップS108)、再びステップS102〜S107の処理が繰り返される一方、全ての計測ポイント名52について適合確認がされていれば(ステップS107でYES)、判定基準情報51における下限値情報53と上限値情報54とが全て判定基準記憶部5に記憶され、判定基準初期設定処理が終了する。
以上、予め、図2に示すように、識別子情報42と、識別子情報42の表す計測値に固有の判定基準である下限値情報43及び上限値情報44とを対応させた固有判定情報41を固有情報記憶部4に記憶させておき、ステップS101〜S108における判定基準初期設定処理を判定基準初期設定部10に実行させることにより、計測ポイント名52にそれぞれ対応する下限値情報53、及び上限値情報54を、図3(b)に示すように、判定基準記憶部5に記憶させることができる。従って、ユーザが各計測ポイント名52に対応する判定基準である下限値情報53及び上限値情報54を個々に設定する必要がなく、識別子情報42の組み合わせによる命名規則に従って各センサ13から得られる物理量に計測ポイント名52を付与することにより、判定基準初期設定部10によって異常判定を行うためのパラメータの初期設定を行わせることができ、パラメータの初期設定が容易となる。
また、識別子情報42は、正規表現によって表されているため、例えばビル毎の設備の違いによる影響を受けることが少ない。例えば、計測ポイント名52を「FCU[1f,se]_TWin(1f,se:一階東南)と名付けても、「FCU[事務所1]_TWin」と名付けても、共に同じ正規表現「FCU.*」と適合するので、計測ポイント名52として用いることのできる名称の自由度が大きい。
また、固有判定情報41をより詳細に、例えば「.*_TW.*」ではなく、「.*_TWin.*」、「.*_TWout.*」とすれば、入口水温と出口水温とについて、それぞれ下限値情報43及び上限値情報44を異なった値に設定することができ、より細分化された判定基準を設定することができる。あるいは、例えば一般に一階の空調機器はドアの開け閉めなどの影響により計測値のばらつきが大きい等の事情があれば、固有情報記憶部4に、固有判定情報41として識別子情報42「FCU[1f.*].*」を記憶させ、一階の空調機器に固有の判定基準を下限値情報43及び上限値情報44として記憶させるようにしてもよい。
図5に戻って、次に、判定基準調整部9によって、判定基準記憶部5に記憶されている判定基準情報51を自動的に調整するべく判定基準調整処理が行われる(ステップS2)。固有情報記憶部4に記憶されている固有判定情報41は、例えば水温や空気温度等の物理量に対する標準的な判定基準を表すものとなっている。一方、ビルの空調設備等では、例えば各ビルの個別事情によって、固有判定情報41に記憶されている下限値情報43、上限値情報44をそのまま計測値の判定に用いた場合、判定基準が厳しすぎる結果、計測値が正常であるにも関わらず、異常判定してしまうことが考えられる。
そこで、ステップS2において、判定基準調整部9によって、判定基準記憶部5に記憶された判定基準情報51を自動的に調整するべく判定基準調整処理が行われる。図7は、ステップS2における判定基準調整処理の詳細を示すフローチャートである。測定値記憶部3には、予め、ビルの空調設備等が正常に動作しているときにデータ取得部6によって取得された正常な測定結果情報が記憶されている。
まず、判定基準調整部9によって、判定基準記憶部5に記憶されている判定基準情報51における先頭の計測ポイント名52、すなわち図3(b)における「RM[1]_CA」が、ポイント名称変数Pに代入される(ステップS201)。次に、判定基準調整部9によって、測定値記憶部3に記憶されている正常な測定結果情報が読み出され、判定基準情報51における計測ポイント名52「RM[1]_CA」の判定基準である下限値情報53及び上限値情報54に基づいて、測定値記憶部3から読み出された正常な測定結果情報の異常判定処理が行われる(ステップS202)。ステップS202における異常判定処理は、例えば後述するステップS4における異常判定処理が用いられる。
そして、判定基準調整部9によって正常な測定結果情報が異常と判定された場合(ステップS203でYES)、判定基準情報51が厳しすぎると考えられるので、判定基準調整部9によって判定基準情報51が緩めに変更、例えば判定基準調整部9に予め設定されたルールに従い「RM[1]_CA」の下限値情報53が「50」減算されて「600」から「550」へ変更され(ステップS204)、再びステップS202,S203の処理が行われる一方、判定基準調整部9によって異常と判定されなければ(ステップS203でNO)、計測ポイント名52「RM[1]_CA」についての異常判定処理が終了したのでステップS205へ移行する。
なお、ステップS204において、ステップS202における異常判定処理が、例えば統計学的仮説検定を用いて行われる場合には、判定基準として用いられる有意確率を例えば0.01ステップごとに緩める等のルールを判定基準調整部9に予め設定しておくことにより、有意確率を0.01下げることにより判定基準を緩めるようにしてもよく、それぞれ異常判定処理に用いられる判定基準に応じて適宜、判定基準を緩めるように変更すればよい。また、判定基準を厳しくする場合にも同様に、下限値情報53、上限値情報54、及び有意確率等の判定基準を厳しくするためのルールを判定基準調整部9に予め設定しておき、判定基準調整部9によって予め設定されたルールに従って判定基準が変更されるようにしてもよい。
次に、ステップS205において、判定基準調整部9によって、判定基準記憶部5に記憶されている全ての計測ポイント名52について異常判定処理が終了したか否かが確認され、終了していなければ(ステップS205でNO)、判定基準記憶部5に記憶されている判定基準情報51における次の計測ポイント名52がポイント名称変数Pに代入され(ステップS206)、再びステップS202〜S205の処理が繰り返される一方、全ての計測ポイント名52について異常判定処理がされていれば(ステップS205でYES)、判定基準記憶部5に記憶されている判定基準情報51は、正常な測定結果情報に基づいて調整されているので、ステップS2における判定基準調整処理を終了する。
以上、ステップS201〜S206の処理により、判定基準記憶部5に記憶されている判定基準情報51は、予め計測された正常な測定結果情報に基づいて自動的に調整されるので、システムの制御モデルや統計等の専門知識を有さないユーザであっても、容易に判定基準情報51を調整することができる。
図5に戻って、ステップS3において、パラメータ設定部11によって、例えば図4に示す設定画面21が表示部2に表示される。そして、パラメータ設定部11によって、例えば、12月14日から12月30日の10時における、計測ポイント名「RM[1]_CA」の測定結果情報が、測定値記憶部3から読み出され、設定画面21に「CO2濃度」として折れ線グラフ22で表示される。また、パラメータ設定部11によって、判定基準記憶部5に記憶されている、判定基準調整部9により調整された後の判定基準情報51から、計測ポイント名52「RM[1]_CA」と対応付けられている下限値情報53「600」と、上限値情報54「950」とが読み出され、それぞれ下限値ポインタ23、上限値ポインタ24として設定画面21に表示される。
さらに、パラメータ設定部11によって、判定基準情報51の厳しさを変化させるユーザからの基準変更指示を受け付けるスライダ25が、設定画面21下部に表示される。スライダ25は、例えば異常値検出の度合いについて、左側に動かされた場合には異常値検出の度合いを少なくし、右側に動かされた場合には異常値検出の度合いを多くする、等、専門知識を有さないユーザであっても容易に操作できるようにされている。
そして、ユーザが、例えば異常診断装置1における空調設備等の異常値検出度合いを少なくしたいと考えた場合、ユーザがマウス12を用いてスライダ25を例えば左方向に動かすことにより、マウス12によって、その動かされた移動量に応じた異常値検出度合いを少なくする旨のユーザからの基準変更指示が受け付けられる。さらに、パラメータ設定部11によって、異常値検出度合いを少なくする旨のユーザからの基準変更指示に基づいて、例えば判定基準記憶部5に記憶されている判定基準情報51を緩めるべく、例えば計測ポイント名52「RM[1]_CA」と対応付けられている下限値情報53「600」が減少されたり、上限値情報54「950」が増大されたり、あるいは連続異常回数設定が増大されたりする。
これにより、ユーザは、スライダ25を左右に動かすことにより、下限値情報53、上限値情報44、あるいは連続異常回数設定等の判定基準を変更することができ、システムの制御モデルや統計等の専門知識を有さないユーザであっても、容易に判定基準情報51を変更することができる。
次に、ステップS4において、判断値計算部7と判定部8とによって、測定値記憶部3に記憶された測定結果情報の異常診断が実行される。図8は、ステップS4における異常診断処理の詳細を説明するためのフローチャートである。まず、判断値計算部7によって、測定値記憶部3に記憶されている過去の測定結果情報に基づいて、所定の時刻tと関連付けられている計測値Xtが過去の一定期間について抽出され、その計測値Xtの標本平均Xtave、及び標準偏差σtが算出される。例えば、過去12日間、12月14日から12月30日の10時における、「CO2濃度」すなわち計測ポイント名「RM[1]_CA」の測定結果情報として測定値記憶部3に記憶されている計測値Xtについて、標本平均Xtave、及び標準偏差σtが算出される(ステップS401)。
次に、判定部8によって、時刻t、例えば10時における計測ポイント名「RM[1]_CA」の測定結果情報として測定値記憶部3に記憶されている過去12日間の計測値Xtについて、判定基準記憶部5に記憶されている判定基準情報51の計測ポイント名52「RM[1]_CA」における下限値情報53「600」と上限値情報54「950」とで示される正常値の範囲に入っているか否かが判定される。そして、過去12日間の計測値Xtがすべて正常値の範囲に入っている場合、判定部8によって10時における計測ポイント名「RM[1]_CA」の測定結果情報は正常であると判断され、次の時刻における測定結果情報の異常診断を行うべくステップS405へ移行する(ステップS402で正常範囲内)。
なお、判定部8は、例えば、計測値Xtの代わりに判断値計算部7によって算出された標本平均Xtaveや、標本平均Xtaveに標準偏差σtを加減算した範囲の値を用いるようにしてもよく、他の判定方法を用いてもよい。
一方、過去12日間の計測値Xtに正常値の範囲に入っていないものが含まれている場合には(ステップS402で正常範囲外)、計測値Xtが連続して正常値の範囲外となった連続異常回数が連続異常回数設定の設定値と比較され、連続異常回数が連続異常回数設定の設定値未満であれば、判定部8によって10時における計測ポイント名「RM[1]_CA」の測定結果情報は正常であると判断され、次の時刻における測定結果情報の異常診断を行うべくステップS405へ移行する(ステップS403でNO)一方、連続異常回数が連続異常回数設定の設定値以上であれば、判定部8によって10時における計測ポイント名「RM[1]_CA」の測定結果情報は異常であると判断され(ステップS403でYES)、判定部8によって表示部2に、異常である旨を通知する表示、例えば「計測したデータは異常です」等の表示が行われ、ユーザに対する警告がなされる(ステップS404)。
次に、ステップS405において、判定部8によって、時刻tが次の時刻に更新される(ステップS405)。例えば10分後、すなわち時刻tが10時10分に更新され、再びステップS401〜S405の処理が繰り返される。
以上、ステップS401〜S405の処理により、測定値記憶部3に記憶されている測定結果情報の異常診断が行われる。そして、ステップS1〜S4の処理により、判定基準情報51が、まず判定基準初期設定部10によって初期設定され判定基準調整部9によって調整される。さらに判定基準情報51及び連続異常回数設定が、パラメータ設定部11によってユーザから受け付けられた操作指示に応じて適宜変更されるので、システムの制御モデルや統計等の専門知識を有さないユーザであっても、容易に判定基準情報51等の異常判定を行うためのパラメータを設定することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2の実施の形態に係る異常診断装置について説明する。第2の実施の形態に係る異常診断装置の構成は、第1の実施の形態に係る異常診断装置と同様に、図1で示される。第2の実施の形態に係る異常診断装置1と第1の実施の形態に係る異常診断装置1とでは、下記の点で異なる。
すなわち、第2の実施の形態に係る異常診断装置1では、パラメータ設定部11が有意確率設定部に相当し、図5に示すフローチャートにおける、パラメータ設定部11によるパラメータ設定動作(ステップS3)と、判断値計算部7及び判定部8による異常診断動作(ステップS4)が異なる。また、図9に示すように、固有情報記憶部4に記憶されている固有判定情報41aには、検出対象となる装置等毎にその装置等を表す識別子情報42とその装置等において検出された物理量を統計学的仮説検定するための有意確率45が、当該識別子情報42と対応付けてさらに予め記憶されている。その他の構成は第1の実施の形態に係る異常診断装置1と同様であるのでその説明を省略し、以下本実施の形態の特徴的な動作について説明する。
図9に示す固有判定情報41aにおいて、識別子情報42における「RM.*」、「HP.*」、「DBO」、及び「FCU.*」には、それぞれ有意確率45が対応付けられている。ここで、「SOL」に対して有意確率45が設定されていないのは、日射量は天気によってばらつきが大きすぎるため有意確率による判断を行わないからである。また、「.*_CA」、「.*_TW.*」、及び「.*_TA.*」の有意確率が設定されていないのは、どの箇所、どの設備における計測値なのか確定しないと値のばらつきが決定できないからである。例えば気温であっても、計測する位置によって、ばらつきは異なる。
そして、判定基準初期設定部10によって、図9に示す固有判定情報41aと図10(a)に示す初期状態の判定基準情報51aとに基づいて図5に示すステップS1と同様の処理が行われることにより、図10(b)に示す判定基準情報51aが生成される。
次に、本実施形態におけるパラメータ設定部11によるパラメータ設定動作を説明する。まず、パラメータ設定部11によって、第1の実施形態におけるパラメータ設定部11の動作と同様にして、図11に示すように、設定画面21aに折れ線グラフ22、下限値ポインタ23、及び上限値ポインタ24が表示される。そして、パラメータ設定部11によって、判定基準情報51aに含まれる有意確率55を変化させるユーザからの有意確率変更指示を受け付ける有意確率スライダであるスライダ25aが、設定画面21a下部に表示される。スライダ25aは、例えば左側に動かされた場合には有意確率55を小さく、右側に動かされた場合には有意確率55を大きくする、等、ユーザが容易に操作できるようにされている。
そして、ユーザがマウス12を用いてスライダ25を例えば左方向に動かすことにより、マウス12によって、その動かされた移動量に応じた有意確率55を小さくする旨のユーザからの有意確率変更指示が受け付けられる。さらに、パラメータ設定部11によって、有意確率55を小さくする旨のユーザからの有意確率変更指示に基づいて、判定基準記憶部5に記憶されている有意確率55が小さくされる。これにより、ユーザは、スライダ25aを左右に動かすことにより、有意確率55を容易に変更することができる。
次に、本実施形態におけるステップS4での判断値計算部7及び判定部8による異常診断動作について説明する。図12は、ステップS4における異常診断処理の詳細を説明するためのフローチャートである。まず、ステップS411において、判断値計算部7によって、測定値記憶部3に記憶されている過去の測定結果情報に基づいて、所定の時刻tと関連付けられている計測値Xtが過去の一定期間について抽出され、その計測値Xtの標本平均Xtave、及び標準偏差σtが算出される。例えば、過去12日間、12月14日から12月30日の10時における、「CO2濃度」、すなわち計測ポイント名「RM[1]_CA」の測定結果情報として測定値記憶部3に記憶されている計測値Xtについて、過去の時刻tにおける計測値Xtの標本平均Xtave、過去の時刻tにおける計測値Xtの標準偏差σt、及び検定に必要なサンプル数n(例えば、過去12日間の標本平均、及び標準偏差を算出したのであればn=12)が算出される。
そして、判断値計算部7によって、計測値Xt、標本平均Xtave、及び標準偏差σtに基づいて、下記の式(1)に従って、時刻tにおける検定統計量Ttが算出される。
Tt=(Xt−Xtave)/σt・・・(1)
次に、判定部8によって、時刻t、例えば10時における計測ポイント名「RM[1]_CA」の測定結果情報として測定値記憶部3に記憶されている過去12日間の計測値Xtについて、統計的仮説検定、例えばスミルノフグラブス検定やディクソン検定等を用いて異常判定が行われる。例えばスミルノフグラブス検定においては、以下の仮説を立てる。
「帰無仮説H0:計測したデータは異常値ではない」
「対立仮説H1:計測したデータは異常値である」
そして、判定部8によって、判定基準記憶部5に記憶されている判定基準情報51の計測ポイント名52「RM[1]_CA」における、パラメータ設定部11による変更後の有意確率55「0.99」が、有意確率Pとされ、有意確率Pにおける統計量αが算出される。
さらに、判定部8によって、時刻tにおける検定統計量Ttと統計量αとが比較され、Tt>αのとき、帰無仮説H0が採択され、すなわち10時における計測ポイント名「RM[1]_CA」の測定結果情報が正常と判断され、次の時刻における測定結果情報の異常診断を行うべくステップS415へ移行する(ステップS412で正常)。一方、Tt≦αのとき、対立仮説H1が採択され、すなわち10時における計測ポイント名「RM[1]_CA」の測定結果情報が異常と判断され(ステップS412で異常)、さらに連続して異常と判断された連続異常回数が連続異常回数設定の設定値と比較され、連続異常回数が連続異常回数設定の設定値未満であれば、判定部8によって10時における計測ポイント名「RM[1]_CA」の測定結果情報は正常であると判断され、次の時刻における測定結果情報の異常診断を行うべくステップS415へ移行する(ステップS413でNO)一方、連続異常回数が連続異常回数設定の設定値以上であれば、判定部8によって10時における計測ポイント名「RM[1]_CA」の測定結果情報は異常であると判断され(ステップS413でYES)、判定部8によって表示部2に、異常である旨を通知する表示、例えば「10時におけるCO2濃度の計測データは異常です」等の表示が行われ、ユーザに対する警告がなされる(ステップS414)。この場合、判定部8によって異常値と判断された計測値は、不具合箇所、もしくは不具合時のデータとなる。
次に、ステップS415において、判定部8によって、時刻tが次の時刻に更新される(ステップS415)。例えば10分後、すなわち時刻tが10時10分に更新され、再びステップS411〜S415の処理が繰り返される。
以上、ステップS411〜S415の処理により、測定値記憶部3に記憶されている測定結果情報の異常診断が行われる。これにより、統計に関する知識が乏しいユーザであっても、容易に異常判定を行うためのパラメータを設定、変更することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3の実施の形態に係る異常診断装置について説明する。第3の実施の形態に係る異常診断装置の構成は、第1の実施の形態に係る異常診断装置と同様に、図1で示される。第3の実施の形態に係る異常診断装置1と第1の実施の形態に係る異常診断装置1とでは、下記の点で異なる。
すなわち、第3の実施の形態に係る異常診断装置1では、パラメータ設定部11が一括パラメータ設定部に相当し、図5に示すフローチャートにおける、パラメータ設定部11によるパラメータ設定動作(ステップS3)が異なる。第3の実施の形態に係る異常診断装置1では、パラメータ設定部11は、複数の計測ポイント名52に対応する判定基準が、一のマスタスライダによって一括して変更可能にされている。その他の構成は第1の実施の形態に係る異常診断装置1と同様であるのでその説明を省略し、以下本実施の形態の特徴的な動作について説明する。
図13は、パラメータ設定部11によって、表示部2に表示される設定画面21bの一例を示す画面図である。設定画面21bには、判定基準記憶部5に判定基準情報51として記憶されている複数の計測ポイント名52それぞれについて、下限値情報53、上限値情報54等の判定基準値を変化させるユーザからの個別変更指示を受け付ける個別スライダ26が表示されている。さらに、設定画面21bには、これら複数の計測ポイント名52について、判定基準値を一括して変化させるユーザからの一括変更指示を受け付けるマスタスライダ27が表示されている。
そして、ユーザが、例えば異常診断装置1における空調設備等の異常値検出度合いを少なくしたいと考えた場合、ユーザがマウス12を用いてマスタスライダ27を例えば左方向に動かすことにより、マウス12によって、その動かされた移動量に応じた異常値検出度合いを少なくする旨のユーザからの一括変更指示が受け付けられる。さらに、パラメータ設定部11によって、異常値検出度合いを少なくする旨のユーザからの一括変更指示に基づいて、例えば判定基準記憶部5に記憶されている判定基準情報51における各計測ポイント名52と対応付けられている下限値情報53が減少されたり、上限値情報54が増大されたり、その他の判定基準が緩められたりする。
この場合、パラメータ設定部11によって、各計測ポイント名52と対応付けられた判定基準はそれぞれ重み付けがされており、マスタスライダ27の移動量に応じて、各判定基準の重み付けに基づく比率で各判定基準が変更される。そして、パラメータ設定部11によって変更された判定基準に応じて、各計測ポイント名52と対応付けられた個別スライダ26の位置が動かされる。判定基準の重み付けは、例えば外部環境における計測値はばらつきが大きく、制御系の計測値はばらつきが小さいといった統計上の特徴や、各システムでの系統等に応じて行われる。
これにより、ユーザは、マスタスライダ27を左右に動かすことにより、複数の計測ポイント名52と対応付けられている判定基準を一括して変更することができ、また、各計測ポイント名52に対応する判定基準が変化する様子を、個別スライダ26の位置によって視覚的に確認することができるので、容易に複数の判定基準を変更することができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4の実施の形態に係る異常診断装置について説明する。第4の実施の形態に係る異常診断装置の構成は、第2の実施の形態に係る異常診断装置と同様に、図1で示される。第4の実施の形態に係る異常診断装置1と第2の実施の形態に係る異常診断装置1とでは、下記の点で異なる。
すなわち、第4の実施の形態に係る異常診断装置1では、パラメータ設定部11が一括判定条件設定部に相当し、図5に示すフローチャートにおける、パラメータ設定部11によるパラメータ設定動作(ステップS3)が異なる。第4の実施の形態に係る異常診断装置1では、パラメータ設定部11は、各計測ポイント名52に対応する複数の判定基準が、一のマスタスライダによって一括して変更可能にされている。その他の構成は第2の実施の形態に係る異常診断装置1と同様であるのでその説明を省略し、以下本実施の形態の特徴的な動作について説明する。
図14は、パラメータ設定部11によって、表示部2に表示される設定画面21cの一例を示す画面図である。パラメータ設定部11によって、第2の実施の形態に係る異常診断装置1の場合と同様に、例えば10時における、計測ポイント名「RM[1]_CA」の測定結果情報が、測定値記憶部3から読み出され、設定画面21にCO2濃度を示す折れ線グラフ22、下限値ポインタ23、及び上限値ポインタ24が設定画面21cに表示される。さらに、パラメータ設定部11によって、判定基準情報51の厳しさを表すユーザからの検出度合いZの入力を受け付ける条件変更スライダであるスライダ25cが設定画面21に表示され、スライダ25cの右側には、パラメータの詳細設定を要求するユーザからの要求指示を受け付ける詳細ボタン28が表示される。
また、パラメータ設定部11によって、例えばユーザがマウス12を用いてスライダ25cが左側に動かされたことが検出された場合には「CO2濃度」の判定基準を厳しくするべく検出度合いZの値が小さくされ、右側に動かされた場合には「CO2濃度」の判定基準をゆるめにするべく検出度合いZの値が大きくされる。
そして、パラメータ設定部11によって、例えば統計的仮説検定によって異常検出をするために用いられるパラメータである標準偏差σtと、図12のステップS413における連続異常回数Nと、のように「CO2濃度」の判定に用いられる複数のパラメータが、ユーザによるスライダ25cの移動操作に応じて受け付けられた検出度合いZの値に基づいて、一括して変更される。
具体的には、標準偏差σtと連続異常回数Nとは、検出度合いZ、標準偏差σtのウェイトWσ、連続異常回数NのウェイトWNに基づき以下の式(2)を満足するように変更される。
Z=WN1+Wσ2 ・・・(2)
但し、X1は連続異常回数N、X2は標準偏差σtの係数(aσのaに相当)
N+Wσ=1、WN,Wσ≧0
例えば、WN=Wσ=0.5とすると、X1とX2、すなわち連続異常回数Nと標準偏差σtとの関係は、図15のグラフで示される。なお、例えば、連続異常回数Nと標準偏差σtとのウェイト比WN/Wσを、パラメータとして設定可能としてもよい。
さらに、マウス12によって、ユーザにより詳細ボタン28がクリックされたことが受け付けられると、パラメータ設定部11によって、図16に示す詳細設定画面29が表示部2に表示される。詳細設定画面29には、標準偏差σtを設定する個別スライダ30と、連続異常回数Nを設定する個別スライダ31とが表示される。そして、ユーザは、個別スライダ30,31を自由に設定できるようにされている。これにより、統計や空調に詳しいユーザは、個別スライダ30,31を用いて標準偏差σtと連続異常回数Nとを個別に変更することができる。
これにより、統計知識に乏しいユーザは、単一のスライダ25cを用いて異常判定を行うためのパラメータを容易に設定、変更することができ、より専門的な知識を有するユーザは、個別スライダ30,31を用いてより詳細にパラメータを設定することができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5の実施の形態に係る異常診断装置について説明する。第5の実施の形態に係る異常診断装置の構成は、第2の実施の形態に係る異常診断装置と同様に、図1で示される。第5の実施の形態に係る異常診断装置1と第2の実施の形態に係る異常診断装置1とでは、下記の点で異なる。
すなわち、第5の実施の形態に係る異常診断装置1では、判定部8は、計数部、異常判定部、回数比率算出部、平均値算出部、及び平均比率算出部を含み、原因箇所の推論機能を有し、判定部8によって計測値が異常であると判断された場合、判定部8によって、原因箇所が推定され、その原因箇所が原因であることの確からしさを表すヒット率が、回数ヒット率表示部である表示部2に表示される。その他の構成は第2の実施の形態に係る異常診断装置1と同様であるのでその説明を省略し、以下本実施の形態の特徴的な動作について説明する。
まず、判定部8によって、第2の実施の形態に係る異常診断装置1の場合と同様に測定値記憶部3に記憶されている計測値が異常であると判定された場合、計測値が、判定基準記憶部5に記憶されている判定基準情報51aの下限値情報53と上限値情報54とで示される範囲を超過した量が積算され、この積算値を最大値で正規化したヒット率が、表示部2に表示される。
具体的には、まず、平均値算出部である判定部8によって、予め設定された所定の期間である過去数日間の一定の時刻tにおける各計測ポイント毎の計測値Xtが抽出され、各計測値毎の平均値である計測値Xtの標本平均Xtaveが算出される。そして、平均比率算出部である判定部8によって、例えば判定基準記憶部5に記憶されている判定基準である判定基準情報51aにおける計測ポイント名52「RM[1]_CA」の下限値情報53で示される下限値Dと上限値情報54で示される上限値Uとに基づき、計測値Xtが下限値Dと上限値Uとで示される正常範囲を超過した量の比率ρが、以下の式によって算出される。
Xt>Uの場合:ρ=(Xt―U)/Xtave
Xt<Uの場合:ρ=(D―Xt)/Xtave
それ以外の場合:ρ=0
そして、ρが、判定部8によって異常診断の対象期間について積算される。その積算値が大きければ、より下限値Dと上限値Uとで示される範囲を逸脱していることになるので、その積算値が最も大きいものが判定部8によって「ヒット率が高い」と判断される。この場合、下限値Dと上限値Uとで示される範囲を超過した量ではなく、その超過量を標本平均Xtaveで除した比率を積算することにより、計測値における単位の違いや、オフセットの影響が低減される。
さらに、判定部8によって、各計測ポイントにおけるρの積算値が、各計測ポイントにおけるρの積算値の最大値によって除算され、その除算値としてヒット率が得られる。ρの積算値の最大値によって除算を行うのは、ヒット率を100%以下に丸めるためである。
なお、判定部8は、例えば図8に示すフローチャートにおけるステップS403において、連続異常回数が連続異常回数設定の設定値以上であった場合に、連続異常回数設定における設定値の連続異常回数に対する比率を百分率で表したものをヒット率として表示部2に表示させてもよい。
そして、判定部8によって、ヒット率が高い順に、ヒット率とそのヒット率に対応する計測ポイント名とが、例えば図17に示すように、回数ヒット率表示部である表示部2に表示される。
これにより、計測値が異常と判定された場合、測定値記憶部3に記憶されている過去の測定結果情報に基づいて、その異常原因として推定される箇所の計測ポイント名をヒット率が高い順に表示部2に表示することができ、ユーザに異常箇所の推定結果を通知することができる。
本発明の一実施形態に係る異常診断装置の構成の一例を説明するためのブロック図である。 図1に示す固有情報記憶部に記憶されている固有判定情報の一例を示す図である。 図1に示す判定基準記憶部に記憶されている判定基準情報の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るパラメータ設定部によって表示部に表示される設定画面の一例を示す画面図である。 本発明の一実施形態に係る異常診断装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図5に示す判定基準初期設定処理の詳細の一例を示すフローチャートである。 図5に示す判定基準調整処理の詳細の一例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る異常診断処理の詳細の一例を説明するためのフローチャートである。 図1に示す固有情報記憶部に記憶されている固有判定情報の一例を示す図である。 図1に示す判定基準記憶部に記憶されている判定基準情報の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るパラメータ設定部によって表示部に表示される設定画面の一例を示す画面図である。 本発明の第2の実施形態に係る異常診断処理の詳細の一例を説明するためのフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係るパラメータ設定部によって表示部に表示される設定画面の一例を示す画面図である。 本発明の第4の実施形態に係るパラメータ設定部によって表示部に表示される設定画面の一例を示す画面図である。 本発明の第4の実施形態に係る連続異常回数Nと標準偏差σtとの関係を示すグラフである。 本発明の第4の実施形態に係るパラメータ設定部によって表示部に表示される詳細設定画面の一例を示す画面図である。 本発明の第5の実施形態に係る異常箇所の推定結果通知画面の一例を示す画面図である。
符号の説明
1 異常診断装置
2 表示部(グラフ表示部、回数ヒット率表示部)
3 測定値記憶部(正常履歴データ記憶部)
4 固有情報記憶部(固有判定基準記憶部)
5 判定基準記憶部(計測値判定基準記憶部)
6 データ取得部
7 判断値計算部
8 判定部(計数部、異常判定部、回数比率算出部、平均値算出部、平均比率算出部)
9 判定基準調整部
10 判定基準初期設定部
11 パラメータ設定部(有意確率設定部、一括パラメータ設定部、一括判定条件設定部)
12 マウス
13 センサ
21,21a,21b,21c 設定画面
22 折れ線グラフ
23 下限値ポインタ
24 上限値ポインタ
25 スライダ
25a スライダ(有意確率スライダ)
25c スライダ(条件変更スライダ)
26 個別スライダ
27 マスタスライダ
28 詳細ボタン
29 詳細設定画面
30,31 個別スライダ
41,41a 固有判定情報
42 識別子情報
43 下限値情報(固有判定基準)
44 上限値情報(固有判定基準)
45 有意確率
51,51a 判定基準情報
52 計測ポイント名
53 下限値情報(判定基準)
54 上限値情報(判定基準)
55 有意確率

Claims (9)

  1. 検出対象の種類を表す検出対象種類識別子と当該検出対象から検出する物理量の種類を表す物理量種類識別子とを組み合わせて成る計測ポイント名称を、当該検出対象から検出した物理量の計測値に対応付けて記憶する測定値記憶部と、
    前記物理量種類識別子に対応する物理量に対し当該物理量の計測値が正常値であるか否かを判定するための当該物理量に固有な固有判定基準を、当該物理量種類識別子に対応付けて予め記憶する固有判定基準記憶部と、
    前記検出対象から実測された物理量の計測値が正常値であるか否かを判定するための判定基準を、計測ポイント名称に対応付けて記憶する計測値判定基準記憶部と、
    前記計測値判定基準記憶部に記憶される計測ポイント名称に含まれる物理量種類識別子に対応する固有判定基準を前記固有判定基準記憶部から検索し、当該検索した固有判定基準を当該計測ポイント名称に対応する判定基準として設定して当該計測値判定基準記憶部に記憶させる判定基準初期設定部と、
    前記測定値記憶部に記憶される物理量の計測値を、前記計測値判定基準記憶部における当該物理量の計測値に対応する計測ポイント名称に対する判定基準に基づいて、正常値であるか否かを判定する判定部とを備えることを特徴とする異常診断装置。
  2. 前記固有判定基準記憶部は、前記検出対象種類識別子により表される種類の検出対象において検出された物理量の計測値を統計学的仮説検定するための有意確率を、当該検出対象種類識別子と対応付けてさらに予め記憶するものであり、
    前記判定基準初期設定部は、前記計測値判定基準記憶部に記憶される計測ポイント名称に対応する有意確率を前記固有判定基準記憶部から検索し、当該検索した有意確率を当該計測ポイント名称に対応する判定基準として設定して、さらに前記計測値判定基準記憶部に記憶させるものであり、
    前記判定部は、前記判定を、統計学的仮説検定に基づき行うものであることを特徴とする請求項1記載の異常診断装置。
  3. 正常状態において前記検出対象から検出された物理量の計測値を記憶する正常履歴データ記憶部と、
    前記正常履歴データ記憶部に記憶された計測値と前記計測値判定基準記憶部により記憶された判定基準とに基づいて、当該計測値が正常な値であるか否かを判定し、正常な値ではない旨の判定結果が得られた場合、当該判定に用いた判定基準を、判定をゆるめるべく変更する判定基準調整部とを、さらに備えることを特徴とする請求項1又は2記載の異常診断装置。
  4. 前記測定値記憶部により記憶されている計測値及び、前記測定値記憶部により当該計測値と対応付けて記憶されている計測ポイント名称との間で前記計測値判定基準記憶部により対応付けて記憶されている判定基準をグラフ表示するグラフ表示部と、
    当該判定基準の厳しさを変化させるユーザからの基準変更指示を受け付けるスライダと、
    前記スライダによって、前記基準変更指示が受け付けられた場合、当該基準変更指示に応じて前記判定基準の厳しさを変化させるパラメータ設定部とを備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の異常診断装置。
  5. 前記測定値記憶部により記憶されている計測値をグラフ表示するグラフ表示部と、
    前記測定値記憶部により当該計測値と対応付けて記憶されている計測ポイント名称との間で前記計測値判定基準記憶部により対応付けて記憶されている有意確率を変化させるユーザからの有意確率変更指示を受け付ける有意確率スライダと、
    前記有意確率スライダによって、前記有意確率変更指示が受け付けられた場合、当該基準変更指示に応じて前記判定基準に含まれる有意確率を変化させる有意確率設定部とを備え、
    前記統計学的仮説検定は、スミルノフグラブス検定であることを特徴とする請求項2又は3記載の異常診断装置。
  6. 前記測定値記憶部は、複数の検出対象から検出された物理量の計測値を記憶するものであり、
    前記測定値記憶部により当該複数の計測値とそれぞれ対応付けられている計測ポイント名称との間で前記計測値判定基準記憶部により対応付けて記憶されている判定基準の厳しさを、それぞれ変化させるユーザからの基準変更指示を受け付ける複数の個別スライダと、
    当該複数の判定基準の厳しさを、一括して変化させるユーザからの一括変更指示を受け付ける一のマスタスライダと、
    前記マスタスライダによって前記一括変更指示が受け付けられた場合、当該一括変更指示に応じて、当該複数の判定基準を予め定められた比率に基づき変化させると共に、前記複数の個別スライダをそれぞれ予め定められた比率に基づき動かす一括パラメータ設定部とを備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の異常診断装置。
  7. 前記判定部は、前記計測値が正常な値であるか否かを判定する判定条件を複数有するとともに、前記計測値が正常な値であるか否かを判定する場合に、それぞれ複数の判定条件の組み合わせにより当該判定を行うものであり、
    前記複数の判定条件を、一括して変化させるユーザからの一括条件変更指示を受け付ける一の条件変更スライダと、
    前記条件変更スライダによって、前記一括条件変更指示が受け付けられた場合、当該一括条件変更指示に応じて、前記複数の判定条件をそれぞれについて予め定められた比率に基づき変化させる一括判定条件設定部とを備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の異常診断装置。
  8. 前記測定値記憶部は、複数の検出対象から検出された物理量の計測値を記憶するものであり、
    予め設定された所定の期間内に、前記判定部によって前記計測値がそれぞれ正常ではないと判定された回数をそれぞれ計数する計数部と、
    前記計数部により計数された回数が、異常判定を行うための基準回数である異常判定回数を超えた場合に異常判定を行う異常判定部と、
    前記複数の計測値について、それぞれ前記計数部により計数された回数の、前記異常判定回数に対する比率を算出する回数比率算出部と、
    前記回数比率算出部によって算出された比率が大きい順に、当該計測値の計測ポイント名称と当該算出された比率とを対応させて表示する回数ヒット率表示部とをさらに備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の異常診断装置。
  9. 前記測定値記憶部は、複数の検出対象から検出された物理量の計測値を記憶するものであり、
    予め設定された所定の期間内に、前記複数の計測値における各計測値毎の平均値を算出する平均値算出部と、
    前記複数の計測値について、それぞれ前記計測値判定基準記憶部に記憶されている判定基準により示される正常範囲を超えた値の、前記平均値算出部により算出された平均値に対する比率を算出する平均比率算出部と、
    前記回数比率算出部によって算出された比率が大きい順に、当該計測値の計測ポイント名称と当該算出された比率とを対応させて表示する回数ヒット率表示部とをさらに備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の異常診断装置。
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