JP2005283755A - レンズの製造システム及び製造方法並びにプログラム - Google Patents

レンズの製造システム及び製造方法並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】レンズの製造工程において加工の履歴を監視可能とするとともに、設備投資の増大を抑制する。
【解決手段】ラック8に載置されたレンズ12の識別子を、入口端末コンピュータ6に読み込んで当該識別子に対応した製造情報からディップ装置1、2に必要な加工指令を生成し、ラック8に付されたICタグ9に当該加工指令を書き込んでから、当該搬送手段をディップ装置1、2へ送る。コントローラ4は、ICタグ9から加工指令を読み込んでレンズ12の加工を指令し、加工の完了後に加工の結果をICタグ9に書き込み、出口端末コンピュータ7はICタグ9から加工の結果を読み込んで管理サーバ5に履歴情報として蓄積する。
【選択図】図1

Description

本発明は、レンズの製造方法及びシステムに関し、特に、少量多品種生産に適した眼鏡用レンズの製造方法及びシステムの改良に関する。
眼鏡用レンズの製造においては、顧客毎に異なる処方が適用される頻度が多く、少量多品種生産が要求されており、特に、近年多様な製品に適用される眼鏡用プラスチックレンズでは、レンズ成形工程から、ディップコート工程、染色工程、蒸着工程などを経て製品の製造を行う際に、各製造工程では処方に応じた多様な処理が行われる。
少量多品種生産に対応して的確に製造工程を選択するものとしては、処方に応じた作業指示書に各製造工程で施すべき処理を2次元バーコードにて記載し、各製造工程では2次元バーコードを読み取って必要な工程を選択するものが知られている(例えば、特許文献1)。
特開平8−294977号
しかしながら、上記従来例では、各製造工程における多様な作業指示を2次元バーコードにより伝達することはできるが、製造装置のトラブルなどで生産が一時的に停止してから再開する場合、必要な処理が完了していないにも係わらず、次工程へ投入されるという問題が生じる。そして、各製造工程または最終的な製品の検査結果が出るまで、必要な処理の欠落を検出できず、不良品となって生産性を低下させてしまうという問題がある。つまり、各製造工程の途中でどのような加工や処理が施されたか、という加工の履歴を知ることができないのである。
また、上記各製造工程では、専用ラインで構成される場合が多く、前記従来例のように、一つの管理システムで全製造工程の管理を行おうとすると、全ての専用ラインを管理システムに接続する必要が生じ、各専用ラインのハードウェアとソフトウェアを全く新たに作成しなければならず、設備投資に係る費用が過大になる、という問題があった。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、レンズの製造工程において加工の履歴を監視可能とするとともに、設備投資の増大を抑制することを目的とする。
本発明は、レンズの製造にかかる製造情報を管理する第1の制御装置(例えば、管理サーバ5、入口端末コンピュータ6、出口端末コンピュータ7)と、搬送手段に載置されたレンズに加工を施す製造装置を制御する第2の制御装置(例えば、コントローラ4)と、を備えて前記製造情報に基づいてレンズの加工を行うレンズの製造方法であって、前記搬送手段に載置されたレンズの識別子を、前記第1の制御装置に読み込んで当該識別子に対応した前記製造情報に基づいて、前記製造装置に必要な加工指令を生成し、前記搬送手段に付された読み書き可能な識別媒体(例えば、ICタグ)に、当該加工指令を書き込んでから、当該搬送手段を製造装置に送る。
前記第2の制御装置は、前記読み書き可能な識別媒体から加工指令を読み込んで前記加工指令に基づいてレンズの加工を指令し、加工の完了後に加工の結果を読み書き可能な識別媒体に書き込んで、前記第1の制御装置が読み書き可能な識別媒体から加工の結果を読み込んで履歴情報として蓄積する。
したがって、本発明は、読み書き可能な識別媒体(例えば、ICタグ)を介して製造に関する情報管理を行う第1の制御装置と、レンズの加工を制御する第2の制御装置とからなる2つの独立した制御系を連携させて、製造工程における加工履歴を読み書き可能な識別媒体に記録することで、レンズ毎に把握して蓄積することができ、後の品質管理などにフィードバックすることが可能となる。
そして、読み書き可能な識別媒体を用いることでこれら2つの制御装置を連携させることが可能となり、各制御装置のソフトウェア及びハードウェアの更新を最小限とすることができるので、設備投資の増大を抑制しながらトレーサビリティの確立を実現できる。
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、眼鏡用プラスチックレンズにハードコート等の膜を形成するディップコート工程に、本発明を適用した一例を示す。このディップコート工程は、眼鏡用プラスチックレンズ(以下、単にレンズとする)の成型工程の後に、ハードコート膜などをレンズに形成する処理を行うもので、このディップコート工程の後に、染色工程や蒸着工程などが行われて製品が完成する。
レンズ12は、左右一組としてトレー10に載置されてディップコート工程に到着する。このトレー10には、レンズ12の加工情報を指示する作業指示書11が備えられており、作業指示書11には、レンズ12のレンズ情報及び加工情報を示す識別子を符号化したトレーIDがバーコード111として記載される。なお、レンズ情報は、レンズ12の材質や屈折率、形状などを示し、加工情報はレンズ12のコート膜の種類や数などを示し、これらレンズ情報と加工情報及び後述する履歴情報から一組のレンズ12の製造情報が構成される。
後述する管理サーバ5には、レンズ12の仕様に応じたレンズ情報(レンズ屈折率や材質など)と加工情報(ハードコート膜の種類)などが、トレーIDに対応して予め設定されており、作業指示書11のバーコード111を読み込み、後述する入口端末コンピュータ6や出口端末コンピュータ7は管理サーバ5へ問い合わせることで、レンズ12に必要な加工指令を把握することができる。なお、加工情報はレンズの製造にかかる多種の情報から構成され、加工指令は当該ディップコート工程で必要な情報を意味する。
ディップコート工程に到着したトレー10は、同一のハードコート膜を形成する他のレンズ12とともに、ラック8へ移される。
ラック8には、読み書き可能なメモリを備えて無線により通信可能なICタグ(またはRFID)9が取り付けられており、後述するリーダーライタにより、加工指示と加工の記録が書き込まれ、参照される。なお、ICタグ9(読み書き可能な識別媒体)は、読み書き可能な不揮発性記憶手段と、外部と通信を行う通信手段を備える素子あるいは回路を有するものであればよい。
ラック8に収装されるレンズ12は、各トレー10の作業指示書11からバーコード111が読み込まれ、同一の処理を施すロットを構成し、ディップコートの種類などの加工指示がICタグ9に書き込まれる。
このため、ディップコート工程の入口には、上記ロットを構成するとともに加工情報に基づく加工指令をICタグ9に書き込む入口端末コンピュータ6が設置され、また、ディップコート工程の出口には、加工中にICタグ9へ書き込まれた加工履歴(履歴情報)を読み込むため、出口端末コンピュータ7が設置される。そして、これら入口端末コンピュータ6と出口端末コンピュータ7はネットワーク50を介して製造管理システムの中枢となる管理サーバ5に接続され、レンズ情報や加工情報及び加工履歴の送受信を行う。なお、ネットワーク50はLAN等で構成される。
入口端末コンピュータ6と出口端末コンピュータ7には、それぞれ作業指示書11のバーコード111を読み込むバーコードリーダ61、71と、ラック8のICタグ9と通信を行って情報の読み込み書き込みを行うリーダーライタ(通信装置)62、72が備えられる。また、ディスプレイやキーボード、マウス等の表示装置や入力装置も備えられる。
管理サーバ5には、トレーID毎にレンズ12のレンズ情報や加工情報及び加工履歴を格納するデータベース51が稼動し、製品の製造全体(各製造工程)に係る情報管理を行う。これに対して、入口端末コンピュータ6と出口端末コンピュータ7は、ディップコート工程に関する製造上の情報管理を行う。
これら管理サーバ5と入口端末コンピュータ6と出口端末コンピュータ7から製造管理システムが構築される。なお、管理サーバ5には、図示しない他の工程(例えば、成形工程、染色工程、蒸着工程)の端末コンピュータとも接続される。
レンズ12にハードコート膜を形成する専用ラインは、洗浄装置3とプライマ層を形成するディップ装置1と、トップ層を形成するディップ装置2から構成され、ディップ装置1、2はコントローラ4によって制御される。
次に、ディップコート工程の専用ラインについて説明する。
図1において、ディップ装置1、2を制御するコントローラ4は、上記製造管理システムから独立しており、スタンドアロンで稼動する専用ラインのコントローラである。このため、コントローラ4は、ラック8のICタグ9から加工指令を読み込んで工程を決定し、加工を行い、また、加工の結果(履歴)をICタグ9へ書き込むため、洗浄装置3、ディップ装置1、2の所定の位置に、リーダーライタ41〜48を配置し、非接触でICタグ9と通信を行い、ラック8に収装されたレンズ12にハードコート膜を形成する。
まず、ディップコート工程の入口となる洗浄装置3の入口には、コントローラ4に接続されてICタグ9の情報を検査するためのリーダーライタ41が配置される。
洗浄装置3は、レンズ12の表面から汚れを除去するもので、例えば、アセトンなど有機溶剤などで洗浄する。
コントローラ4は、洗浄を終えたラック8について、レンズ12に施すハードコートの種類に応じて、次工程のディップ装置を選択する。すなわち、レンズ12に施すハードコート膜は、プライマ層を形成してからトップ層を形成する2層処理と、トップ層のみを形成する単層処理の2つに大別され、レンズ12の処方に応じた加工情指令から、どちらの処理を適用するが判定される。
このため、ディップ装置1の入口には、ラック8のICタグ9の加工指令を読み込むためのリーダーライタ42が設置され、ICタグ9から読み込んだ加工指令をコントローラ4に送る。ICタグ9から読み込んだ加工指令が、単層処理であれば、ラック8はディップ装置2へ送られ、2層処理であれば、ディップ装置1のプライマ槽A〜Cのいずれかにラック8を浸漬する。
ディップ装置1のプライマ槽A、B、Cはレンズ12の材質などに応じて異なるプライマ液が収容されており、後述するICタグ9からの加工指令に基づいて、コントローラ4はいずれの槽にラック8を浸漬するかを決定し、ラック8を移動して所定のプライマ槽に投入する。
各プライマ槽A、B、Cの出口には、ICタグ9に処理が完了した時刻(及び日付など)を書き込むためのリーダーライタ43、44、45がそれぞれ配置され、コントローラ4からの指示に応じて各リーダーライタ43〜45がICタグ9への書き込みを行う。
プライマ槽A〜Cへの浸漬工程が完了したラック8は、キュア炉101に投入され、プライマ液を硬化させる焼成工程が行われる。
プライマ液の焼成工程が完了したラック8は、トップ層を形成するディップ装置2に送られる。なお、上述のように、単層処理のラック8は直接ディップ装置2へ送られる。
ディップ装置2のトップ槽D、Eはレンズ12の材質などに応じて異なるトップコート液が収容されており、ICタグ9からの加工指令に基づいて、コントローラ4はいずれの槽にラック8を浸漬するかを決定し、ラック8を移動して所定のトップ槽に投入する。このため、ディップ装置2の入口には、ICタグ9から加工指令を読み込むリーダーライタ46が設置され、読み込んだ加工指令がコントローラ4に送られる。
ディップ装置2の各トップ槽D、E出口には、ICタグ9に処理が完了した時刻(及び日付など)を書き込むためのリーダーライタ47、48がそれぞれ配置され、コントローラ4からの指示に応じて各リーダーライタ47、48がICタグ9への書き込みを行う。
トップ槽D、Eへの浸漬工程が完了したラック8は、キュア炉201に投入され、ハードコート(トップコート)を硬化させる焼成工程が行われる。
以上、ディップ装置1、2でハードコート膜を形成した後、ラック8はディップコート工程の出口に移送される。
このディップコート工程の出口では、出口端末コンピュータ7により、ICタグ9から加工履歴及び加工指令が読み込まれ、各レンズ12を元のトレー10へ戻す際に、バーコードリーダ71により作業指示書11のバーコード111を読み込んで、トレーIDに基づいて、上記ICタグ9から加工指令の照合を行う。照合結果が正当であれば、各レンズ12は元のトレー10へ移送されるとともに、トレーIDに対応した加工履歴が管理サーバ5に送信されて蓄積され、その後、トレー10は図示しない検査工程を経た後に、次工程へ進む。
以上、全体的な工程の流れについて説明したが、以下に、各装置における処理について詳述する。
まず、各装置間のデータの流れについて図2を参照しながら説明する。
ラック8に取り付けられたICタグ9には、予めラックIDが設定されており、ディップコート工程に移送されてきたトレー10のレンズ12を、ラック8へ移送するロット組工程では、まず、入口端末コンピュータ6(図中IN端末)のリーダーライタ62により、ICタグ9の情報を読み込んで、ラックIDを取得する(S101)。
次に、入口端末コンピュータ6のバーコードリーダ61で、トレー10の作業指示書11のバーコード111を読み込み、このバーコード111からトレーIDを抽出する(S102)。
次に、トレーIDを管理サーバ5へ送信して、トレーIDに対応するレンズ12のレンズ情報と加工情報を取得する(S103、S104)。
トレー10が複数ある場合には、上記S102、S103の作業を繰り返して実行する。このとき加工条件(加工情報)が異なるトレーIDがあれば、警告を発する。
ラック8へ投入するレンズ12のトレーIDの入力が完了すると、入口端末コンピュータ6はラック8に対してロット番号を割り当てる。なお、ロット番号は所定のシリアル番号などで構成される。
そして、各トレーIDから取得した加工情報から、ディップコート工程に必要な加工指令を決定し、ロット番号とともにICタグ9へ書き込む(S105)。
以上で、ロット組工程が完了し、ラック8は洗浄装置3でレンズ12を洗浄した後、上述のように、ディップ装置1、2へ投入される加工工程へ移行する。
加工工程では、コントローラ4の各リーダーライタがICタグ9の加工指示を読み込んで(S106)、ラック8を投入するディップ装置1、2及び槽を決定し、決定した槽にラック8を浸漬する。浸漬が完了すると、コントローラ4は処理が完了した日時をリーダーライタによりICタグ9へ書き込む(S107)。そしてキュア炉201を出たラック8は、加工工程を終了し、ディップコート工程の出口へ進んでロット解除工程を行う。
ロット解除工程は、ラック8に収容した複数のレンズ12を、元のトレー10へ戻す工程で、キュア路201から移送されてきたラック8が、ディップコート工程の出口に用意したトレー10’に戻すべきものであるかを照合しながら行う。なお、図1において、ディップコート工程の出口のトレー10’及び作業指示書11は、工程入り口から移動したものである。
このロット解除工程では、ディップコート工程内には複数のラック8がディップ装置1、2や洗浄装置3を巡回しているので、レンズ12を元のトレー10へ戻さなければ、異なる作業指示書11により異なる加工が施されてしまうのを防ぐ。
つまり、出口端末コンピュータ7が、加工工程を完了したラック8のICタグ9からロット番号と加工履歴を読み込む(S108)。
次に、出口端末コンピュータ7は、ディップコート工程の出口のトレー10’の作業指示書11’からバーコード111を読み込んで、トレーIDを取得する(S109)。そして、出口端末コンピュータ7は、トレーIDを管理サーバ5に送信してレンズ情報及び加工情報を取得する(S110、S111)。
上記管理サーバ5から取得したレンズ情報及び加工情報と、作業指示書11’の内容が一致するか照合する(S111)。このとき、出口端末コンピュータ7の表示装置にレンズ情報及び加工情報を表示して、作業者が照合するようにしても良い。あるいは、ICタグ9からロット番号を取得し、ロット番号を入口端末コンピュータ6へ送信してトレーIDを要求し、入口端末コンピュータ6から受信したトレーIDと、作業指示書11’のトレーIDが一致するかにより照合を行うこともできる。
この照合が正しければ、ラック8のレンズ12をディップコート工程の出口にあるトレー10’へ戻す。
そして、ICタグ9から読み込んだ加工履歴を、トレーIDに対応付けて管理サーバ5へ送信する(S112)。これにより、管理サーバ5では、作業指示書11のバーコード111からトレーIDを特定することで、加工中にどのような処理が何時、何処で行われたのかを把握することができ、レンズ12の製造工程においてトレーサビリティを確立できる。
なお、ラック8は、次のロットで使用するので、出口端末コンピュータ7がICタグ9のメモリから今回のロットに関する情報を消去して初期化を行う(S113)。
以下、各制御装置における処理の詳細について説明する。
<入口端末コンピュータ>
次に、図3のフローチャートを参照しながら、入口端末コンピュータ6で行われるロット組処理について説明する。
S1では、リーダーライタ62からラック8のラックIDを読み込む。次に、S2では、ラック8へ収容するレンズ12のトレーIDを、バーコードリーダ61を用いて作業指示書11のバーコード111から読み込む。そして、S3では管理サーバ5へ読み込んだトレーIDを送信して、レンズ情報及び加工情報を要求して読み込む。
S4では、複数組のレンズ12がある場合には、ラック8を浸漬するディップ装置1、2の槽が同一であるかを判定し、同一であればS5へ進み、一致しない場合には、S9に進んでエラーを通知する。このエラーの通知は、入口端末コンピュータ6の表示装置にエラーがあった旨を表示したり、音響により通知することができる。
加工情報が正常な場合は、S5でラック8へ収容するトレーIDの読み込みが完了したかを判定する。なお、この判定は作業者が入口端末コンピュータ6を操作することで行っても良い。完了していればS6へ進む一方、まだトレーIDを入力する場合には、S2へ戻る。
S6では、予め設定したシリアル番号などで構成されるロット番号を決定する。そして、S7では管理サーバ5から取得したレンズ情報と加工情報から、ディップ装置1、2に対する加工指示を決定する。この加工指示は、ハードコート膜が単層処理か2層処理のいずれかに基づいて、単層処理であればディップ装置2のみへ投入するように加工指示をセットし、2層処理であれば、ディップ装置1、2へ投入するように加工指示をセットする。さらに、レンズ情報からレンズ12の材質等を取得して、ディップ装置1であれば、プライマ槽A〜Cのいずれに投入すべきか決定し、ディップ装置3であれば、トップ槽D,Eのどちらに投入するかを決定する。
そして、S8では上記S6、S7で決定したロット番号と加工指示を、リーダーライタ62を介してICタグ9へ書き込む。
以上の処理により、同一のディップコート工程を行う複数のレンズ12を、一つのラック8にまとめてICタグ9に加工指示を記憶させるロット組処理が終了する。
なお、ロット組処理が完了すると、トレー10及び作業指示書11は、ディップコート工程の出口へ移され、図1において、トレー10’及び作業指示書11’としてレンズ12の加工完了を待つ。
ここで、ICタグ9に書き込む情報としては、例えば、図4で示すように構成することができる。
図4は、ICタグ9のメモリの記憶領域90の一例を示しており、ロット番号を格納する領域、ラックIDを格納する領域に続いて、投入する槽を決定するフラグA〜Eの領域、ディップ装置1における浸漬の完了日時を格納する領域(Time1)、ディップ装置2における浸漬の完了日時を格納する領域(Time2)などから構成される。なお、ラックIDまたはロット番号のいずれかを第2の識別子とする。
ロット番号には、上記シリアル番号等の数値が格納され、ラックIDには記号や数値が格納される。フラグAは、ディップ装置1のプライマ槽Aへ投入するか否かを示すもので、「1」であれば投入を示し、「0」であれば通過を示す。同様に、フラグBは、ディップ装置1のプライマ槽Bへ投入するか否かを示し、フラグCは、ディップ装置1のプライマ槽Cへ投入するか否かを示す。また、フラグDは、ディップ装置2のトップ槽Dへ投入するか否かを示し、フラグEは、ディップ装置2のプライマ槽Eへ投入するか否かを示す。すなわち、単層処理の場合には、フラグA〜Eのうち、フラグD,Eの一方が「1」に設定され、他のフラグは「0」となる。また、2層処理の場合には、フラグA〜Cのうちの一つが「1」で、フラグD、Eの一方が「1」に設定され、他のフラグは「0」となる。そして、Time1には、ディップ装置1のプライマ槽A〜Cのいずれかにおける浸漬処理が完了したときに、リーダーライタ43〜45のいずれかにより日時が書き込まれ、また、Time2には、ディップ装置2のトップ槽D、Eのいずれかにおける浸漬処理が完了したときに、リーダーライタ467、48のいずれかにより日時が書き込まれる。
したがって、処理の完了時刻を示すTime1、2ともにブランクの場合には、まだ、加工工程が完了していない状態と判定することができ、さらに、Time2が書き込まれていれば、加工工程が完了したことを判定できる。そして、Time1に日時が書き込まれる一方、Time2がブランクの場合には、2層処理において、ディップ装置1における浸漬処理は完了したものの、ディップ装置2にける浸漬処理が、まだ行われていない状態であることを容易に判定できる。
さらに、管理サーバ5や入口端末コンピュータ6、出口端末コンピュータ7でフラグA〜Eを読み込み、レンズ情報(材質)を比較することで、レンズ12の材質に対して適切な液の槽が選択されているかを判定できるのである。
<ディップ装置のコントローラ4>
次に、製造管理システムとは独立して行われるディップ装置1、2のコントローラ4で行われる制御の一例を図5に示す。
図5は、一つのラック8に対してコントローラ4が行う処理を時系列的に示したもので、実際には複数のラック8がディップ装置1、2へ投入されているので、各リーダーライタ41〜48をラック8が通過する度に、各リーダーライタ及び槽に対する制御が実行される。なお、槽に対する制御は、ラック8をプライマ槽やトップ槽に浸漬したり移送する処理を示し、図1では省略したが、ディップ装置1、2には図示しない搬送手段を有するものである。
S10は、洗浄装置3の入口に設置されたリーダーライタ41が、ラック8のICタグ9から図4に示した加工指示を読み込む。コントローラ4は、このときラックIDとフラグA〜Eを記憶し、以降の処理に利用する。
S11では、読み込んだ加工指示が正常であるか否かを判定し、正常であればS12に進み、異常があればS33に進んでエラーが生じたことを通知する。
異常の判定は、例えば、ロット番号がブランクの場合や、フラグA〜Cの内2つ以上のフラグが「1」にセットされていたり(異なるプライマ槽に2回浸漬する設定)、同じく、フラグD,Eが共に「1」または「0」の場合(異なるトップ槽に2回浸漬する設定あるいは、両者に浸漬しない設定)は、異常と判定する。また、Time1のみが書き込まれた場合は、上述のようにディップ装置2の浸漬のみが終了していない状態であるので異常と判定する。この場合は、ラック8を作業者等がディップ装置2へ移送すればよい。また、Time2に日時が書き込まれていれば、2回目の処理であるので、異常と判定する。
ICタグ9の情報が正常であれば、S12に進んで、ラック8がディップ装置1の入口に設置されたリーダーライタ42まで到達したかを判定する。
到達していれば、S13でICタグ9から読み込んだフラグA〜Eより、浸漬する槽を選択する。そして、S14でディップコート工程が単層処理か2層処理のどちらであるかを判定し、2層処理ではS15に進み、単層処理ではS25に進む。
2層処理ではS15以降で、フラグAが「1」であれば、プライマ槽Aにラック8を浸漬した後、リーダーライタ43でICタグ9の記憶領域Time1に日時を書き込み、キュア炉101へラック8を投入する(S15、S16、S17、S24)。
フラグBが「1」であれば、プライマ槽Bにラック8を浸漬した後、リーダーライタ44でICタグ9の記憶領域Time1に日時を書き込み、キュア炉101へラック8を投入する(S18、S19、S20、S24)。
フラグCが「1」であれば、プライマ槽Cにラック8を浸漬した後、リーダーライタ45でICタグ9の記憶領域Time1に日時を書き込み、キュア炉101へラック8を投入する(S21、S22、S23、S24)。
S25では、2層処理で焼成処理が完了し、あるいは単層処理でディップ装置2へラック8が移送されたか否かをリーダーライタ46により検出する。ラック8がディップ装置2の入口に到達していれば、S26〜S32でトップ槽への浸漬処理を行う。
フラグDが「1」であれば、トップ槽Dにラック8を浸漬した後、リーダーライタ47でICタグ9の記憶領域Time2に日時を書き込み、キュア炉201へラック8を投入する(S26、S27、S28、S32)。
フラグEが「1」であれば、トップ槽Eにラック8を浸漬した後、リーダーライタ48でICタグ9の記憶領域Time2に日時を書き込み、キュア炉201へラック8を投入する(S29、S30、S31、S32)。
以上の処理により、ディップ装置1、2を制御するコントローラ4は、ICタグ9の加工指示に基づいて、製造管理システムから独立してディップコート工程を実行し、各槽に浸漬した後には、処理が完了した時刻をICタグ9の所定の記憶領域Time1、2に書き込んで、加工履歴を生成する。
<出口端末コンピュータ>
次に、図6のフローチャートを参照しながら、出口端末コンピュータ7で行われるロット解除処理について説明する。
S41では、リーダーライタ72からラック8のICタグ9の情報を読み込む。この情報は、ラックIDや加工の結果を示す完了日時Time1、2等である。
次に、S42では、ディップコート工程の出口に移動したラック8’(図1参照)からトレー10’に戻すレンズ12のトレーIDを、バーコードリーダ71を用いて作業指示書11のバーコード111から読み込む。そして、S43ではトレーIDを管理サーバ5に送信して、レンズ情報及び加工情報を要求して読み込む。
S44では、管理サーバ5から取得したレンズ情報及び加工情報を出口端末コンピュータ7の表示装置に表示して、S45にて作業指示書11’の内容と一致するかを照合する。一致しない場合には、S49へ進んで、エラーとする。
照合結果が一致すれば、S46に進んで、ラック8内の全てのレンズ12の作業指示書11’について照合が完了したかを判定し、完了していればS47に進み、そうでない場合にはS42へ戻る。
S47では、ICタグ9から読み込んだ加工の結果を加工履歴として、トレーIDに対応付けて管理サーバ5へ送信し、管理サーバ5に加工履歴を蓄積する。その後、S48で出口端末コンピュータ7は、ICタグ9のメモリから今回のロットに関する情報を消去して初期化を行い、ラック8を次のロットに使用可能とする。
こうして、管理サーバ5では、作業指示書11のバーコード111からトレーIDを特定することで、加工中にどのような処理が何時、何処で行われたのかという加工履歴を正確に把握することができ、レンズ12の製造工程におけるトレーサビリティを確立できる。
なお、上記S42〜S45の照合は、上記の他、ICタグ9から読み込んだラックIDを入口端末コンピュータ6へ送信して、ラックIDに対応するロット番号と、ロット番号に対応付けられたトレーIDを要求し、入口端末コンピュータ6から受信したトレーIDと、バーコードリーダ71から読み込んだバーコード111のトレーIDとを照合するようにしても良い。
以上のように、ラック8に付したICタグ9により、製造に関する情報管理を行う製造管理システムと、レンズ12の加工を行う専用ラインのコントローラ4とからなる2つの独立した制御系を連携させて、製造工程における加工履歴をレンズ12毎に掌握することができ、後の品質管理などにフィードバックすることができるのである。
また、製造管理システムと専用ラインの制御システムとの2つの異なる情報処理系統を備える製造システムにおいて、ICタグ9を用いることでこれら2つのシステムを連携させ、製造管理システムとディップ装置1、2のコントローラ4のソフトウェア及びハードウェアの更新を最小限とすることができるので、設備投資の増大を抑制しながらトレーサビリティの確立を実現できるのである。例えば、ディップ装置1、2は既存のものにリーダーライタ41〜48を付加するとともに、ラック8に取り付けるICタグ9との通信処理をコントローラ4に加えるだけでよく、さらに、製造管理システムも、入口端末コンピュータ6、出口端末コンピュータ7にリーダーライタ62、72を設け、ICタグ9との通信処理を加えればよいので、既存の装置を流用して2つの情報処理系統を最低のコストでリンクさせてトレーサビリティを確立することができる。
特に、ディップコート工程は、入口から出口まで1時間ないし数時間を要するので、応答速度の要求されないコントローラ4側の処理と、複数の端末からアクセス要求が頻繁に発生する管理サーバ5側の処理とを独立させておくことができるので、処理負荷及び処理速度の異なる情報処理系統を無理に結合する必要もなく、かつ、既存の装置を流用することができるので、経済性に優れた製造システムを構築できる。つまり、製造管理システム側は、各製造工程からの問い合わせが集中するので、処理負荷が高く処理速度も速いものが要求されるのに対して、専用ラインのコントローラ側では、一つの加工単位(ラック8)は工程の入口から出口まで、1時間ないし数時間の期間を要するため、多数のラック8が流れていたとしても、専用ライン側のコントローラは処理負荷が低くかつ、処理速度が低くても十分対応することができる。
このため、製造管理システムと専用ラインの制御システム(コントローラ)を接続した場合、専用ラインのコントローラやインターフェースの処理能力を、処理能力の高い製造管理システム側に合わせて向上させる必要があるが、このようなシステムの統合を行うと、専用ラインの制御システムは過大な処理能力を有することになり、前記従来例のように製造管理システムと専用ラインのコントローラを接続することは設備投資の費用対効果が極めて低いものとなってしまう。
これに対して、本発明のように、処理負荷及び処理速度の異なる情報処理系統を既存のまま分離しておき、ICタグ9を介して情報の伝達を行うことで、最適な製造システムを最小の設備投資で実現することができるという顕著な効果を得ることができる。
なお、上記実施形態では、ディップコート工程に本発明を適用した例を示したが、レンズ成型工程や染色工程、蒸着工程などに適用することができる。
また、上記実施形態では、眼鏡用レンズに適用した例を示したが、他の光学系のレンズ(例えば、DVD−ROMやCD−ROMなどの光学ドライブやカメラのレンズなど)の製造システムに適用することもできる。
また、上記実施形態においては、管理サーバ5と入口端末コンピュータ6と出口端末コンピュータ7を異なるコンピュータで構成したが、同一のコンピュータで構成してもよい。また、ディップコート工程におけるロットに関する情報は、入口端末コンピュータ6または出口端末コンピュータ7で管理し、管理サーバ5は、トレーIDに対応する情報のみを管理するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、ラック8にICタグ9を備えた一例を示したが、図示はしないが、トレー10にICタグ9を設けてレンズ12を載置したまま、浸漬処理や焼成処理を行ってもよい。この場合、上記実施形態で示したロット組工程(処理)やロット解除工程(処理)を不要にすることができる。従来のディップ装置1、2では、浸漬処理を行うディップ槽(プライマ槽、トップ槽)の選択を、ラック8に取り付ける指令板を脱着して変更することにより、ロットに応じた処理を行っていたが、取り付ける指令板を間違えると、作業指示書11と異なる処理が行われるという問題があった。これに対して、本発明のように、ラック8に載置するレンズ12の作業指示書11の内容を、ラック8のICタグ9に記憶させることで、加工指令の間違いを防止することができ、生産性を向上させることができる。すなわち、レンズ12を搬送する手段としてはラック8またはトレー10のいずれでもよい。
また、上記実施形態においては、作業指示書11にレンズの識別子であるトレーIDを付したが、図示はしないが、不揮発性のメモリを備えたICカードなどに識別子を記憶させ、作業指示書11に代わってトレー10にこのICカードを付してもよい。
以上のように、本発明によれば、レンズの製造工程におけるトレーサビリティを確保しながらも、最低限の設備投資で構築可能な眼鏡用レンズの製造システムに適用することができる。
本発明の一実施形態を示す、制御システムの概略図。 ディップコート工程における各装置間のデータの流れを示すタイムチャート。 入口端末コンピュータで行われる処理の一例を示すフローチャート。 ICタグの記憶領域の一例を示す説明図。 一つのラックに対してコントローラが行う処理を時系列的に示す流れず。 出口端末コンピュータで行われる処理の一例を示すフローチャート。
符号の説明
1、2 ディップ装置
3 洗浄装置
4 コントローラ
5 管理サーバ
6 入口端末コンピュータ
7 出口端末コンピュータ
8 ラック
9 ICタグ
10 トレー
11 作業指示書
12 レンズ
41〜48 リーダーライタ

Claims (14)

  1. レンズの製造にかかる製造情報を管理する第1の制御装置と、搬送手段に載置されたレンズに加工を施す製造装置を制御する第2の制御装置と、を備えて前記製造情報に基づいてレンズの加工を行うレンズの製造方法であって、
    前記搬送手段に載置されたレンズの識別子を、前記第1の制御装置に読み込ませる手順と、
    前記第1の制御装置が前記識別子に対応した前記製造情報に基づいて、前記製造装置に必要な加工指令を生成する手順と、
    前記搬送手段に付された読み書き可能な識別媒体に、前記第1の製造装置が前記加工指令を書き込む手順と、
    当該搬送手段を製造装置に送る手順と、
    前記第2の制御装置が、前記読み書き可能な識別媒体から加工指令を読み込む手順と、
    前記加工指令に基づいて、前記第2の制御装置が前記製造装置へ前記レンズの加工を指令して加工を行う手順と、
    前記加工の結果を前記第2の制御装置が、前記読み書き可能な識別媒体に書き込む手順と、
    前記第1の制御装置が読み書き可能な識別媒体から加工の結果を読み込んで履歴情報として蓄積する手順と、
    を含むことを特徴とするレンズの製造方法。
  2. 前読み書き可能な識別媒体は、ICタグであることを特徴とする請求項1に記載のレンズの製造方法。
  3. 前記製造装置は、複数の工程を有し、前記第2の制御装置は一つの工程が完了するたびに前記加工の結果を前記読み書き可能な識別媒体に書き込むことを特徴とする請求項1に記載のレンズの製造方法。
  4. 前記製造装置は複数の槽を備えてレンズに被膜を形成するディップ装置であって、前記第2の制御装置は前記加工指令に基づいて、前記レンズをいずれの槽で加工を施すかを決定することを特徴とする請求項1または請求項3に記載のレンズの製造方法。
  5. 前記第1の制御装置は、レンズに対応する作業指示媒体からレンズの識別子を読み込み、
    前記第1の制御装置が、前記読み書き可能な識別媒体から加工の結果を読み込んで履歴情報として蓄積する手順は、
    前記読み書き可能な識別媒体から読み込んだレンズの識別子と、前記作業指示媒体から読み込んだ識別子とを照合する手順と、
    前記照合結果が正当であれば前記識別子に対応して履歴情報を蓄積する手順と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  6. レンズの製造にかかる製造情報を管理する第1の制御装置と、
    搬送手段に載置されたレンズに加工を施す製造装置を制御する第2の制御装置と、を備えて前記製造情報に基づいてレンズの加工を行うレンズの製造システムであって、
    前記搬送手段は、読み書き可能なメモリと、通信手段を備えた読み書き可能な識別媒体を有し、
    前記第1の制御装置は、
    予め設定されたレンズの識別子を作業指示媒体から読み込むとともに、当該識別子に対応する前記製造情報を取得して当該製造情報から前記製造装置に必要な加工指令を決定する加工指令決定手段と、
    前記加工指令を前記読み書き可能な識別媒体に書き込む加工指令書き込み手段と、
    前記製造装置における加工が完了した後に、前記読み書き可能な識別媒体から加工の結果を読み込む読み込み手段と、
    前記読み込んだ加工の結果を前記識別子に対応した履歴情報として蓄積する蓄積手段と、を有し、
    前記第2の制御装置は、
    前記読み書き可能な識別媒体から前記加工指令を読み込んで、前記製造装置にレンズの加工を指令する加工指令手段と、
    前記加工が完了すると加工の結果を前記読み書き可能な識別媒体に書き込む加工結果書き込み手段と、
    を有することを特徴とするレンズの製造システム。
  7. 前読み書き可能な識別媒体は、ICタグであることを特徴とする請求項6に記載のレンズの製造システム。
  8. 前記製造装置は、複数の工程を有し、前記加工結果書き込み手段は、各工程毎に設置され、前記第2の制御装置は一つの工程が完了するたびに前記加工の結果を前記読み書き可能な識別媒体に書き込むことを特徴とする請求項6に記載のレンズの製造システム。
  9. 前記製造装置は複数の槽を備えてレンズに被膜を形成するディップ装置であって、
    前記加工指令手段は、前記レンズをいずれの槽で加工を施すかを決定することを特徴とする請求項6または請求項8に記載のレンズの製造システム。
  10. 前記加工指令決定手段は、レンズに対応する作業指示媒体からレンズの識別子を読み込み、
    前記蓄積手段は、前記読み書き可能な識別媒体から読み込んだレンズの識別子と、前記作業指示媒体から読み込んだ識別子とを照合する照合手段を含み、前記照合結果が正当であれば前記識別子に対応して履歴情報を蓄積することを特徴とする請求項6に記載の製造システム。
  11. レンズの製造にかかる製造情報を管理するプログラムであって、
    レンズに対応する作業指示媒体から予めレンズに対応付けられた識別子を読み込む処理と、
    前記レンズ毎の加工情報を予め設定したデータベースから、前記識別子に基づいて前記加工情報を取得し、レンズに応じた加工指令を決定する処理と、
    レンズを載置する搬送手段に取り付けられて第2の識別子を格納した読み書き可能な識別媒体に、前記加工指令を書き込む処理と、
    をコンピュータに機能させることを特徴とするプログラム。
  12. 前読み書き可能な識別媒体は、ICタグであることを特徴とする請求項11に記載のプログラム。
  13. 加工が終了した前記搬送手段の読み書き可能な識別媒体から、加工中に書き込まれた加工結果を読み込む処理と、
    前記レンズに対応付けられた識別子を読み込む処理と、
    前記レンズに対応付けられた識別子に基づいて、前記加工情報を読み込む処理と、
    前記読み込んだ加工結果と、前記作業指示媒体の識別子に対応する加工情報とを照合する処理と、
    前記照合が正当である場合に、前記加工結果を加工履歴として前記データベースに蓄積することを特徴とする請求項11に記載のプログラム。
  14. 加工が終了した前記搬送手段の読み書き可能な識別媒体から、加工中に書き込まれた加工結果と前記第2の識別子を読み込む処理と、
    前記レンズに対応付けられた識別子と前記第2の識別子の対応関係を照合する処理と、
    前記照合が正当である場合に、前記加工結果を加工履歴として前記データベースに蓄積することを特徴とする請求項11に記載のプログラム。
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