JP2005282519A - コンプレッサ装置 - Google Patents

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Masakazu Ohashi
正和 大橋
Morihito Oshita
守人 大下
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Abstract

【課題】
大幅な構造の変更を伴うことなくピストンクランク部の追加が可能なコンプレッサ装置を提供すること。
【解決手段】
駆動源としてのモータ装置2と、モータ装置2の出力軸6に連結されると共に往復動するピストン9により圧縮空気を供給するピストンクランク装置4と、ピストンクランク装置4からの圧縮空気を乾燥させると共に外部機器に乾燥した圧縮空気を送出するドライヤ装置5と、ピストンクランク装置4とドライヤ装置5との間に設けられ、圧縮空気が流通する流路17とを備えるコンプレッサ装置1において、ドライヤ装置5はモータ装置2の出力軸6に対向して同軸に配置されると共に、ピストンクランク装置4はピストン9がモータ装置2の出力軸6を含む同一平面内で互いに往復動するように一対設けられ、流路17はピストン9が往復動する方向に延在する構成とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両のエアサスペンション装置等に用いられるコンプレッサ装置に関する。
従来のこの種のコンプレッサ装置としては、後述の特許文献1に記載のものが公知となっている。このコンプレッサ装置は、駆動源としてのモータ部と、空気を圧縮するピストンクランク部と、ピストンクランク部から供給される圧縮空気から水分を除去するドライヤ部とから構成されている。モータ部とドライヤ部とは並列に配置され、ピストンクランク部がその両端部を連結するよう横に配置されている。言い換えれば、モータ部、ドライヤ部及びピストンクランク部がU字状に配置されてひとつのユニットを形成して、コンプレッサ装置を成している。
特開平11−82306号公報(図1を参照)
コンプレッサ装置においては、搭載される外部機器(車両のエアサスペンション等)の仕様に応じて、外部機器に供給する圧縮空気の供給量などその性能を変更する場合、従来の構成を最大限利用して、構造の大幅な変更をしないでも、個々の仕様に対応できるような構造の共通化が課題となっている。その課題を解決する1つの方法として、例えば、共通部品を利用して、外部機器に供給される圧縮空気の容量を増加させる場合には、圧縮空気を供給するためのピストンクランク部を複筒にするという方法がある。
ところが、上述の特許文献1に記載のような従来の装置に、単に、ピストンクランク部がさらに追加される場合、圧縮空気をドライヤ部に導くための流路を、追加されるピストンクランク部とドライヤ部との間にも別個に設けなければならない。この場合、構成部品の数が増加すると共に流路の配置される態様も必然的に複雑となり、流路が長くなることによって流路内に結露が生じたり、また低温における場合には、さらに流路内に存在する水分が氷結することによって、流路が塞がれてしまう恐れが生ずる。
よって、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、大幅な構造の変更を伴うことなく、ピストンクランク部の追加が可能なコンプレッサ装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明にて講じた技術的手段は、請求項1に記載のように、
駆動源としてのモータ装置と、往復動するピストンにより圧縮空気を供給するピストンクランク装置と、ピストンクランク装置から送給される圧縮空気を乾燥させるドライヤ装置とを備えるコンプレッサ装置において、ドライヤ装置はモータ装置の出力軸方向に配置されると共に、複数のピストンがモータの出力軸に連結されるクランク軸を介して連結される構成としたことである。
さらに好ましくは、請求項2に記載のように、ピストンクランク装置とドライヤ装置との間に設けられる流路はピストンが往復動する方向に延在するように構成したことである。
請求項1に記載の発明によれば、ドライヤ装置はモータ装置の出力軸方向に配置され、複数のピストンが、モータの出力軸に連結されるクランク軸を介して連結される。このような構成とすることで、新たにモータ装置およびピストンクランク装置を追加することなくコンプレッサ装置の仕様変更が可能となり、外部機器に供給する圧縮空気の容量も増加することが可能となる。この結果、車両搭載時のコンプレッサ装置の大きさを大幅に増すことなく、仕様に対応した構成を実現できる。また仮に、従来のモータ出力が仕様変更に対して不足する場合においても、モータ仕様を変更するような変更のみで、仕様変更への対応が可能となる。
さらに請求項2に記載の発明によれば、ピストンクランク装置とドライヤ装置との間に設けられる流路はピストンが往復動する方向に延在する構成となっている。この場合、各ピストンクランク装置は流路と並設して配置されるので、各ピストンクランク装置からの圧縮空気を最小限の構造で流路へと導くことができる。その結果、流路内に結露が生じたり、低温における場合に流路内に存在する水分が氷結することによって、流路が塞がれてしまう恐れを低減することが可能となる。また流路の配置される態様も複雑なものとはならず、大幅な構造の変更を伴うことなくピストンクランク装置の追加が可能となっている。
以下、本発明を実施の形態を、図面を基に説明する。図1に示されるように、コンプレッサ装置1は、駆動源としてのモータ装置2と、クランク機構3を介してモータ装置2に連結されるピストンクランク装置4と、ピストンクランク装置4からの圧縮空気を乾燥させるドライヤ装置5とを備えている。
モータ装置2は公知のもので、その出力軸6は、クランク機構3に結合される。クランク機構3のクランク軸3aは、出力軸6とは所定のオフセットを有して回転可能となるように出力軸6に連結されている。連結棒7にはベアリング環が圧入されており、このベアリング3bの内径は、クランク軸3aに挿着されている。各クランク軸3a同士は、互いの動きが干渉しないように、ベアリング3b間にスペーサー3cが装入されている。そして、モータの出力軸6と圧入される軸3dとはピンで固定されている。
図1示出力軸6の左右には、一対のピストンクランク装置4における各ピストン9に常用手段により連結されている。連結棒7のピストン9側先端は、ピストンピン8を介してピストン9が固定されている。ピストン9は、ケース10に嵌合される筒状のシリンダ11内に摺動自在に収容されている。シリンダ11は、モータ装置2の出力軸6の軸線に関して互いに対向するように、ケース10からモータ装置2の側外方にそれぞれ延出している。つまり、一対のピストンクランク装置4における各ピストン9は、モータ装置2の出力軸6を含む同一平面内で互いに往復動する構成となっている。この往復動するピストン9により、ピストンクランク装置4は圧縮空気をドライヤ装置5に供給する。
クランク軸3aはモータの出力軸6に対してオフセットを有するため、出力軸6回りに回転すると、クランク軸3aと連結する連結棒7も一体で動き、ピストン9はシリンダ11の内径に沿って、シリンダ11の軸方向に往復運動する。このとき、一対のピストン9は、同じ方向となるようにモータの出力軸6の回転運動がピストン9の往復運動の直線運動に変換される。
ドライヤ装置5は、モータ装置2の出力軸6に対向して配置されている。ドライヤ装置5のチャンバー13内には、フィルタ14と、シリカゲル等の乾燥剤15が収容されている。スプリング16はフィルタ14を上方に付勢し、乾燥剤15間に隙間が形成されるのを防いでいる。また、チャンバー13内におけるフィルタ14の下方には空間SPが形成されている。
ドライヤ装置5とピストンクランク装置4との間には、圧縮空気が流通する流路17が設けられている。流路17は、前述したチャンバー13内の空間SPに開口しており、ピストンクランク装置4におけるピストン9が往復動する方向に延在している。ピストンクランク装置4からの圧縮空気は、バルブボデー18を経由した後、流路17を介してドライヤ装置5へと送出される。バルブボデー18は、シリンダ11を間に挟み込むような形でケース10に固定されている。バルブボデー18には吸入弁19及び吐出弁20が設けられている。吸入弁19を介して吸入された空気は、ピストン9の往復動によって圧縮された後、吐出弁20を介して流路17に送出される。
以下、コンプレッサ装置1の作動について説明する。図2(a)、(b)はピストンクランク装置4の内部の動きを示す動作概略図である。モータ装置2の出力軸6が回転すると、ピストンクランク装置4のピストン9がシリンダ内で往復動する。ピストン9の吸入工程では、シリンダ11内の空間が増すようにピストン9が動くので、吸入弁19が開いて、空気がシリンダ11内に吸入される。一方、ピストン9の圧縮工程では、シリンダ11内の空間が減ずるようにピストン9が動くので、吸入弁19が閉じて、シリンダ11内の空気が圧縮される。空気が所定値に圧縮されると、吐出弁20が開き、圧縮空気が流路17を経由してドライヤ装置5のチャンバー13内に送出される。そして、チャンバー13内の乾燥剤15によって、ピストンクランク装置4からの圧縮空気の乾燥が行われた後、乾燥した圧縮空気は吐出口21を介してエアサスペンション等の外部機器へと送出される。
また、エアサスペンションのアクチュエータ等の外部機器から空気を抜く場合は、排出装置22を作動させて、吐出口21を経由してチャンバー13内に戻った空気を排出路(図示なし)を介して外部に空気を所定量放出する。これは、外部機器として車両のエアサスペンションが適用される場合には、エアサスペンションの高さ調整(車高の調整)に有用である。
本発明のコンプレッサ装置1によれば、ドライヤ装置5はモータ装置2の出力軸6に対向して配置され、ピストンクランク装置4はそのピストン9がモータ装置2の出力軸6を含む同一平面内で互いに往復動するように一対設けられている。さらに、ピストンクランク装置4とドライヤ装置5との間に設けられる流路17はピストン9が往復動する方向に延在する構成となっている。この場合、各ピストンクランク装置4は流路17と並設して配置されるので、各ピストンクランク装置4からの圧縮空気を最小限の構造で流路17へと導くことができる。その結果、流路17の配置される態様も複雑なものとはならず、大幅な構造の変更を伴うことなくピストンクランク装置4の追加が可能となっている。
また、一対のピストンクランク装置4における各ピストン9は、同軸に(I字状に)配置されたモータ装置2とドライヤ装置5とが互いに共有する1本の軸線を中心に、互いに対向する方向に往復動することになるので、コンプレッサ装置1の作動時におけるバランスも良好なものとなり、振動の面でも有利な構造となっている。また、一対のピストン9は、モータの出力軸6に対して対向するように配置され、互いに圧縮と吸気を交互に繰り返す。このようにピストン9が作動するので、一対のピストン9は互いに逆位相となる。その結果、モータ装置2にかかる負荷が軽減されるので、モータ装置2を電流値を下げて駆動することが可能である。
さらには、ドライヤ装置5がモータ装置2の出力軸6の延長線上に配置され、コンプレッサ装置1は装置全体としてI字状を成すものとなっている。したがって、例えば車両のボディー等に固定する場合に、いわゆる縦置きのコンプレッサ装置1を立てた状態に設置できるので、車両の水平面に対するコンプレッサ装置1の断面積を減少することが可能となる。また、コンプレッサ装置1は、横に寝かせて搭載することも可能である。例えば、車幅方向でフレームメンバの側面に沿って寝かせて搭載できるため、フレームメンバの上下高さのシルエットに沿ってコンプレッサ装置1を搭載でき、搭載の自由度が大幅に向上する。この場合、特に、車両前・後タイヤ間の前後フレームの側面に沿って搭載することができる。
本発明の実施形態に係るコンプレッサ装置の部分断面図。 図2(a)は左側ピストンが吸気行程、右側ピストンが排気行程である場合の、また、図2(b)は両ピストンが中間行程である場合のピストンクランク装置の動作を示す概略図
符号の説明
1 コンプレッサ装置
2 モータ装置
4 ピストンクランク装置
5 ドライヤ装置
6 出力軸
9 ピストン
17 流路

Claims (2)

  1. 駆動源としてのモータ装置と、往復動するピストンにより圧縮空気を供給するピストンクランク装置と、該ピストンクランク装置から送給される前記圧縮空気を乾燥させるドライヤ装置とを備えるコンプレッサ装置において、前記ドライヤ装置は前記モータ装置の前記出力軸方向に配置されると共に、複数の前記ピストンが前記モータの前記出力軸に連結されるクランク軸を介して連結されることを特徴とするコンプレッサ装置。
  2. 前記ピストンクランク装置と前記ドライヤ装置との間に設けられる流路は前記ピストンが往復動する方向に延在することを特徴とするコンプレッサ装置。
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