JP2005281802A - 表面処理方法及び表面処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 入熱による被処理部材への影響を抑制しながら要求される性能を有する被覆層を形成できる表面処理方法及び装置を提供する。
【解決手段】 電性の被処理部材11と棒状の電極3との間に電圧を印加して放電を発生させることにより、被処理部材11の表面に電極成分の被覆層18を形成する表面処理方法及び装置であり、電極3を、電極3の先端部が被処理部材11に接触した状態と、電極3と被処理部材との間に放電が発生する距離以上離れた状態との間で振動させながら被覆層18を形成する。これにより、要求される性能を満たす被覆層を形成できる上、被覆層を形成する際の入熱量を確実に1kJ/cm以下に低減することが可能になる。したがって、入熱による被処理部材への影響を抑制しながら要求される性能を有する被覆層を形成できる。
【選択図】 図7

Description

本発明は、部材の耐食性や耐摩耗性を向上させるため、部材の表面に被覆層を形成する表面処理技術に関する。
部材の耐食性や耐摩耗性を向上するため、部材の表面に被覆層を形成する表面処理技術として、溶射法、プラズマ粉末肉盛法(以下PTA法と略称する)や、化学蒸着法(以下CVD法と略称する)などが挙げられる。
溶射法ではプラズマジェットや燃焼炎、PTA法ではプラズマアークなどの熱源の中に被覆層を形成する材料粉末を投入し、熱源の中で溶融および加速させ、被処理部材の表面に吹き付けて被覆層を形成するものである。このような溶射法やPTA法では、比較的高融点の材料で、比較的厚い被覆層を形成することが可能である反面、材料粉末の堆積に起因する被覆層内部の空隙、被覆層と被処理部材の熱膨張の差に起因する剥離、被覆層を形成する際の被処理部材への入熱に起因する熱変形、低付着効率に起因する粉塵の回収などの問題がある。
一方、CVD法は、真空中で被覆層を形成する材料を蒸発させ、被処理部材の表面上に堆積させるものである。このようなCVD法では、比較的緻密で薄い膜からなる被覆層を形成することが可能である反面、真空チャンバー内で被処理部材を処理する必要があるため、現場施工ができない、被覆層と被処理部材間の密着力が比較的小さいといった問題がある。
これらのような問題を解決できる方法として、電極と被処理部材との間に電圧を印加した際に生じる放電によって電極を溶融させ、溶融した電極成分により被処理部材の表面に被覆層を形成する表面処理技術が提案されている(例えば、特許文献1−5参照)。
特許文献1では、非イオン性の界面活性材を添加した脱イオン水からなる加工液中に浸漬した状態で所定の間隔をおいて配置された電極と被処理部材との間に電圧を印加することによって放電を行なわせることが提案されている。そして、この放電によって溶融した電極成分が被処理部材の表面に堆積することにより、比較的緻密な被覆層を形成でき、被覆層内部の空隙を低減できる。また、印加する電圧の出力を変化させることにより、形成する被覆層の厚さを調節することが可能である。特許文献2では、加工液を放電空間に向けて吹きながら電極と被処理部材との間に電圧を印加することによって放電を行なわせることが提案されている。
しかし、特許文献1、2のような方法では、加工液中に電極と被処理部材とを浸漬した状態か、または、加工液を放電空間に向けて吹きながら処理を行なう必要があるため、大気中や純水中での処理はできない。
これに対して、特許文献3−5に提案されているような表面処理技術では、加工液を用いずに被覆層を形成することができる。特許文献3では、電極と被処理部材との間の空間、つまり放電を行なう空間を不活性ガス雰囲気にして放電を発生させ、被覆層を形成することが提案されている。また、特許文献4では、卑金属元素を主たる成分とする電極を用い、電極と被処理部材との間に電圧を印加することで、気中雰囲気で放電を発生させて被覆層を形成することが提案されている。一方、特許文献5では、電極の先端部と被処理部材とを接触させた状態で、電極と被処理部材との間へパルスで電圧を印加することで、溶解した電極成分で被覆層を形成することが提案されている。
特開2000−256875号公報(第3−5頁、第1図) WO99/44780号公報(第6頁、第3図) 特開平9−108834号公報(第3−4頁、第1図) 特開2003−194988号公報(第3−5頁、第1図) 特開2003−1478号公報(第4頁、第1図)
ところで、放電により電極を溶解させて電極成分で被覆層を形成する表面処理技術では、被処理部材に入熱するが、この被処理部材への入熱量が大きくなると、熱変形や部材を形成している組織に変化を引き起こし、さらに、放射線の照射を受けた部材では割れてしまうといった影響が生じる場合がある。このため、特許文献3−5に提案されているような従来の放電により被覆層を形成する表面処理技術では、処理中の被処理部材への入熱量を放電時間や、印加するパルスのパルス幅などによって制御することが提案されている。
しかし、これらのような従来の放電により被覆層を形成する表面処理技術のように、放電時間や、印加するパルスのパルス幅や通電間隔によって入熱量を制御するだけでは、入熱による被処理部材への影響を抑制することができないか、または、入熱による被処理部材への影響を抑制できたとしても、要求される性能を有した被覆層を得られない場合がある。例えば、特許文献3などでは、酸素の混入に起因する空隙や割れが残存し、また、被覆層の厚さが数μm程度と薄く、要求される性能を有した被覆層を得られない。したがって、入熱による被処理部材への影響を抑制しながら要求される性能を有する被覆層を形成できる表面処理技術が必要となっている。
本発明の課題は、入熱による被処理部材への影響を抑制しながら要求される性能を有する被覆層を形成することにある。
本発明の表面処理方法は、導電性の被処理部材と棒状の電極との間に電圧を印加して放電を発生させることにより、被処理部材の表面に電極成分の被覆層を形成する表面処理方法であり、被覆層として、ビッカース硬度が400Hv以上、内部空隙率5容積%以下、厚さ5μm以上500μm以下の被覆層を、被処理部材への入熱量が1kJ/cm以下で形成することにより上記課題を解決する。
このような表面処理方法とすることにより、被覆層に対して要求される性能を満たすことができる上、被覆層を形成する際の入熱による被処理部材への影響を抑制できる。したがって、入熱による被処理部材への影響を抑制しながら要求される性能を有する被覆層を形成できる。
また、本発明の表面処理方法は、導電性の被処理部材と棒状の電極との間に電圧を印加して放電を発生させることにより、被処理部材の表面に電極成分の被覆層を形成する表面処理方法であり、電極を、この電極の先端部が被処理部材に接触した状態と、この電極と被処理部材との間に放電が発生する距離以上離れた状態との間で振動させながら被覆層を形成することにより上記課題を解決する。
このような表面処理方法とすることにより、要求される性能を満たす被覆層を形成できる上、被覆層を形成する際の入熱量を1kJ/cm以下に確実に低減することができる。したがって、入熱による被処理部材への影響を抑制しながら要求される性能を有する被覆層を形成できる。
さらに、電極の振動数が5Hz以上50Hz以下、振動振幅が2mm以上10mm以下とする。
また、電極へ印加する電圧がパルスであり、電極へ印加する電圧が100V以上1000V以下、パルスの周波数が100Hz以上1000Hz以下、パルスの幅が50μm以上100μm以下とする。
さらに、電極の先端部周囲から被処理部材方向に向けてガスを噴出しながら被覆層を形成し、ガスの流量が20L/min以上100L/min以下とする。
また、被覆層の形成を開始するときの被処理部材の表面温度が15℃以上150℃以下とする。
これらの表面処理方法とすることにより、入熱による被処理部材への影響を抑制しながら要求される性能を有する被覆層をより確実に形成できる。
また、本発明の表面処理装置は、導電性の被処理部材と棒状の電極との間に電圧印加手段により電圧を印加して放電を発生させることにより、被処理部材の表面に電極成分の被覆層を形成する表面処理装置であり、電極の先端部が被処理部材に接触した状態と、この電極と被処理部材との間に放電が発生する距離以上離れた状態との間で電極を振動させる電極振動機構を備えた構成とすることにより上記課題を解決する。
このような構成とすることにより、要求される性能を満たす被覆層を形成できる上、被覆層を形成する際の入熱量を1kJ/cm以下程度に確実に低減することができる。したがって、入熱による被処理部材への影響を抑制しながら要求される性能を有する被覆層を形成できる。
さらに、電極振動機構は、振動数が5Hz以上50Hz以下、振動振幅が2mm以上10mm以下で電極を振動させる構成とする。
また、電極を、電極の中心軸を回転軸として回転させる電極回転機構を備えた構成とする。
また、電圧印加手段は、電極へパルスで電圧を印加してなり、電極へ印加する電圧が100V以上1000V以下、パルスの周波数が100Hz以上1000Hz以下、パルスの幅が50μm以上100μm以下である構成とする。
さらに、電極の先端部周囲から被処理部材方向に向けてガスを噴出するガス噴出手段を備え、このガス噴出手段によって噴出されるガスの流量が20L/min以上100L/min以下である構成とする。また、ガス噴出手段は、不活性ガスを噴出する構成とする。
これらの構成とすることにより、入熱による被処理部材への影響を抑制しながら要求される性能を有する被覆層をより確実に形成できる。
また、電極は、ステンレス鋼及び高クロム鋼を含む鉄合金、インコネルを含むニッケル合金、ジルコニウムを含むジルコニウム合金、チタンを含むチタン合金、アルミニウムを含むアルミニウム合金、マグネシウムを含むマグネシウム合金、マンガンを含むマンガン合金、モリブデンを含むモリブデン合金、コバルトを含むコバルト合金の合金材料で形成するか、炭化タングステン、炭化クロム、または、炭化チタンを含む金属炭化物材料で形成するか、または、これらの合金材料の混合物や、金属炭化物材料の混合物、合金材料と金属炭化物材料の混合物で形成する構成とする。これにより、被覆層をビッカース硬度が400Hv以上にすることが可能となる。
さらに、ガス噴出手段は、電極の周囲を覆い電極の延在方向に延在する筒状のカバーを有し、このカバーの端部と電極との間の空間は、被処理部材の表面に向けて不活性ガスを噴出することにより電極の先端部と被処理部材の処理部位との間に不活性気相空間を形成するガス噴出口となっている構成とする。このような構成とすることにより、純水などの水中でも被覆層を形成することができる。
本発明によれば、入熱による被処理部材への影響を抑制しながら要求される性能を有する被覆層を形成できる。
以下、本発明を適用してなる表面処理装置及び方法の一実施形態について図1乃至図10を参照して説明する。図1は、本発明を適用してなる表面処理装置の概略構成を模式的に示す図である。図2は、図1の表面処理装置のトーチ部分を拡大して示す図である。図3は、トーチ部分に電極を振動させるための機構を組み込んだ場合の例を示す断面図である。図4及び図5は、本発明を適用してなる表面処理技術を用いた被処理部材の表面処理作業の手順の一例を示すフロー図である。図6は、本発明を適用してなる表面処理装置の動作を示すフロー図である。図7は、本発明を適用してなる表面処理装置の電極の動作及び被覆層が形成されている状態を模式的に示す図である。図8は、表面処理技術で形成した被覆層の表面粗さ及び堆積量の検証方法を説明する図である。図9は、本発明を適用してなる表面処理装置による施工例を模式的に示す図である。図10は、図9における表面処理装置のトーチ部分を拡大して示す図である。
本実施形態の表面処理装置1は、図1及び図2に示すように、電極3が取り付けられるトーチ5、トーチ5を支持してトーチ5を移動させて走査動作を行なうための走査アーム部7、走査アーム部7を駆動するための走査アーム駆動機構部9などを備えている。さらに、表面処理装置1は、電極3と被処理部材11との間に電圧を印加するための電圧印加手段となる第1電源13、走査アーム駆動機構部9や電極3の振動や回転といった動作を行なうための図1及び図2には図示していないトーチ5が有する電極回転機構や電極振動機構に電力を供給する第2電源15、そして、トーチ5から電源3の周囲に噴射される不活性ガスを供給するためのガスボンベ17なども備えている。
電極3は、先端部側から被処理部材11との間での放電により溶解し、この電極3の成分よって被処理部材11の表面に被覆層を形成する棒状の電極であり、ステンレス鋼及び高クロム鋼を含む鉄合金、インコネルを含むニッケル合金、ジルコニウムを含むジルコニウム合金、チタンを含むチタン合金、アルミニウムを含むアルミニウム合金、マグネシウムを含むマグネシウム合金、マンガンを含むマンガン合金、モリブデンを含むモリブデン合金、コバルトを含むコバルト合金の合金材料で形成されている。また、電極3は、炭化タングステン、炭化クロム、または、炭化チタンを含む金属炭化物材料でも形成でき、さらに、これらの合金材料の混合物や、金属炭化物材料の混合物、合金材料と金属炭化物材料の混合物などでも形成できる。
トーチ5は、電源ケーブル19を介して電極3と第1電源13とを電気的に接続した状態で、電極3を支持している。また、トーチ5には、トーチ5から突出した状態でトーチ5に取り付けられた電極3を囲った状態で、カバー23が取り付けられている。本実施形態のカバー23は、電極3の先端部、つまり、カバー23の開口に向かうに連れて漸次径が拡大するテーパー状になっている。さらに、トーチ5は、ガス管路21を介してガスボンベ17に接続されており、トーチ5内に形成されたガスの流路を介して、カバー23内の空間、つまり、電極3の周囲から、被処理部材11の表面に向けて不活性ガス25を噴出する。なお、図1及び図2において、カバー23は断面で示されている。
本実施形態のトーチ5は、棒状の電極3の延在方向に沿った中心軸を回転軸として電極3を回転させる図示していない電極回転機構と、電極3の先端部が被処理部材11に接触した状態と、電極3と被処理部材11との間に放電が発生する距離以上離れた状態との間で電極3を振動させる図1及び図2には図示していない電極振動機構とを有している。これらのトーチ5が有する電極回転機構や電極振動機構が有するモータやアクチュエータなどの駆動手段は、各々、電源ケーブル27を介して第2電源15と電気的に接続されている。
ここで、このようなトーチ5が有する電極振動機構の一例を示す。例えば、トーチ5は、図3に示すように、一端がキャップ29で閉塞された筒状に形成されており、内部に収容されたカム31及びカム31を回転させる図示していないアクチュエータ、電極3を取り付ける台座33、台座33とキャップ29との間に設けられた弾性部材であるバネ35などが電極振動機構を構成している。キャップ29には、ガス管路21が挿通されており、ガス管路21とトーチ5内の空間と連通している。また、キャップ29には、電源ケーブル19も挿通されており、図示していないが、電源ケーブル19は、電極3に電気的に接続されている。カム31を回転させる図示していないアクチュエータには、電源ケーブル27が電気的に接続されている。
台座33は、トーチ5内を、キャップ29側と開口部37側との間で往復移動可能になっており、台座33とキャップ29との間に設けられたバネ35によって、開口部37側に向けて付勢され、カム31に押し付けられた状態となっている。また、本例のトーチ5の開口部37は、開口に向かうに連れて漸次径が細くなるテーパー状の不活性ガスを噴出するノズルとなっており、電極3は、この開口の中央部から突出した状態となっている。これにより、ガスボンベ17から不活性ガスが供給されると、電極3の周囲から被処理部材11の表面に向けて不活性ガス25が噴射され、この不活性ガス25が被処理部材11の表面に形成される被覆層18の酸化を抑制する。なお、図3では、カバー23は省略している。
このような構成のトーチ5では、第2電源15から供給される電力により、図示していないアクチュエータが駆動することによってカム31が回転する。このカム31の回転によって、台座部33は、カム31によって押されることによるキャップ29側への移動と、バネ35の付勢する力による開口部37側への移動とによって、トーチ5内を、キャップ29側と開口部37側との間で往復移動する。この台座部33の往復移動により、電極3は、先端部が被処理部材11に接触した状態と、電極3と被処理部材11との間に放電が発生する距離以上離れた状態との間で振動する。このとき、カム31の大きさや回転数を調整することにより、電極3の振動振幅および周波数を調整することができる。
走査アーム部7は、一端部にトーチ5が固定され、他端部が走査アーム駆動機構部9に固定された棒状の部材で形成されている。走査アーム駆動機構部9は、走査アーム部7の端部が取り付けられた部分の関節を始め複数の関節やスライド機構などを有するマニピュレータ様の機器からなり、トーチ5の位置決め動作や、被処理部材11の表面に沿って所望の方向にトーチ5を移動させる走査動作などを行なうものである。ここでは、トーチ5が電極振動機構を有している例を示したが、電極3の先端部が被処理部材11に接触した状態と、電極3と被処理部材11との間に放電が発生する距離以上離れた状態との間で電極3を振動させることができれば、走査アーム部7が電極振動機構を構成し、走査アーム部7の動作により電極を振動運動させる構成など様々な電極振動機構を用いることができる。
第1電源13には、2本の電源ケーブル19が連結されており、1本の電源ケーブル19は電極3に、もう1本の電源ケーブル19は被処理部材11に電気的に接続される。そして、第1電源13は、電極3と被処理部材11との間に電圧を印加する際、パルスを印加可能であり、電圧の調整に加え、パルスの周波数、幅、間隔などを調整可能になっている。なお、第1電源13及び第2電源15は、供給する電力に関する値や周波数などの情報を表示する機能を有していることが望ましい。
このような構成の表面処理装置の動作及び表面処理方法と本発明の特徴部などについて説明する。ここでは、被処理部材11として蒸気タービンブレードを例として、表面処理つまり被覆層18の形成を行なう作業の手順について説明する。まず、被処理部材11である蒸気タービンブレードがプラントなどで使用中のものであり、図4に示すように、プラント内で被処理部材11である蒸気タービンブレードに対して被覆層18を形成する場合の例について説明する。補修作業開始の命令を下すと(ステップ101)、プラントの運転を停止し(ステップ102)、被処理部材11である蒸気タービンブレードが格納されている容器を開放状態にする(ステップ103)。ステップ103の後、検査時に取得した損傷箇所データを収容した損傷箇所データベース39からデータを取得し、図2に示すような補修箇所41の状態を把握するする(ステップ104)。
ステップ104の後、図1及び図4に示すように、表面処理装置1などの表面処理に必要な機材を設置する(ステップ105)。そして、これまでの実績から構築した施工データ、例えば必要な厚さの被覆層18を形成するために必要な走査速度や同じ箇所での走査回数などといったデータ、さらに、電極3と被処理部材11である蒸気タービンブレードとの間に印加するパルスの電圧、周波数、幅、間隔などのデータ、電極3の振動運動の周波数などのデータを収容した施工データベース43からデータを取得し、取得したデータに基づいて施工条件を設定する(ステップ106)。
ステップ106によって準備が整った後、表面処理装置1により、被処理部材11である蒸気タービンブレードの補修箇所41を補修するため、被覆層18の形成を行なう(ステップ107)。所定の範囲に必要な厚さの被覆層18が形成されるよう、設定された施工条件、例えば同じ箇所での走査回数などを満たすまで被覆層18の形成作業が行なわれ、設定された施工条件、例えば同じ箇所での走査回数などを満たしたら、表面処理装置1による被覆層18の形成作業つまり補修作業を終了する(ステップ108)。
ステップ108の後、実際に形成された被覆層18の厚さや範囲などを検査し(ステップ109)、被処理部材11である蒸気タービンブレードの補修箇所41に適正な被覆層18が形成されていない場合、つまり、適正に補修されていない場合は、再度ステップ107からステップ109を繰り返す。ステップ109で適正な被覆層18の形成が確認されれば、表面処理装置1などの機材を撤去し(ステップ110)、容器を閉止する(ステップ111)。そして、プラントの運転を再開し(ステップ112)、補修作業を終了する(ステップ113)。
次に、被処理部材11である蒸気タービンブレードが工場などで生産された未使用の新品であり、図5に示すように、このような新品の被処理部材11である蒸気タービンブレードに、例えばそれを生産した工場内などで表面処理を行い、被覆層をする場合の例について説明する。この場合、使用中の蒸気タービンブレードの補修を行なうときの手順のステップ102、103、111及び112を行なわない以外は、使用中の蒸気タービンブレードの補修を行なうときと同様である。すなわち、被覆層作業開始の命令を下すと(ステップ101)、設計図などの被覆層18を形成する被覆箇所データを収容した損傷箇所データベース45からデータを取得し、被覆層箇所の状態を把握する(ステップ104)。
ステップ104の後、図1及び図5に示すように、表面処理装置1などの表面処理に必要な機材を設置する(ステップ105)。そして、これまでの実績から構築した施工データを収容した施工データベース43からデータを取得し、取得したデータに基づいて施工条件を設定する(ステップ106)。ステップ106の後、表面処理装置1により、被処理部材11である蒸気タービンブレードへの被覆層18の形成を行なう(ステップ107)。所定の範囲に必要な厚さの被覆層18が形成されるよう、設定された施工条件、例えば同じ箇所での走査回数などを満たすまで被覆層18の形成作業が行なわれ、設定された施工条件、例えば同じ箇所での走査回数などを満たしたら、表面処理装置1による被覆層18の形成作業を終了する(ステップ108)。
ステップ108の後、実際に形成された被覆層18の厚さや範囲などを検査し(ステップ109)、適正な被覆層18が形成されていない場合、再度ステップ106からステップ109を繰り返す。ステップ109で適正な被覆層18の形成が確認されれば、表面処理装置1などの機材を撤去し(ステップ110)、被覆作業を終了する(ステップ113)。
ここで、図4及び図5に示したような被覆層18を形成する表面処理の手順におけるステップ107、108での表面処理装置1の動作について説明する。表面処理装置1は、図6に示すように、作動開始つまり被覆層形成開始の指令を受けると(ステップ201)、予め設定された必要な厚さの被覆層18を形成するために必要な走査速度や同じ箇所での走査回数、さらに、電極3と被処理部材11である蒸気タービンブレードとの間に印加するパルスの電圧、周波数、幅、間隔、電極3の振動運動の周波数などに基づいて、電極3と被処理部材11である蒸気タービンブレードとの間にパルスを印加し(ステップ202)、電極3の振動運動及びトーチ5つまり電極3の走査を開始する(ステップ203及びステップ204)。
電極3は、図7に示すように、被処理部材11である蒸気タービンブレードの表面に対して図7に示すy軸方向側に斜めに延在した状態で位置している。そして、ステップ203における振幅運動により、電極3は、図7に破線の矢印で示すように、先端部が被処理部材11である蒸気タービンブレードの表面に近づいて接触する方向と表面から離れる方向、つまり図7に示すz軸方向に往復移動する。
このとき、電極3の移動方向は、電極3を図7に示すz軸方向にのみ往復移動させることもできるし、図7に示すz軸方向を含んでいれば、図3に示したような電極振動機構により、電極3をトーチ5から突出させたり、引っ込めたりする運動で行なわせることもできる。図3に示したような電極振動機構の場合、電極3は、電極の延在方向に往復移動するため、図7に示すz軸方向とy軸方向との間の被処理部材11の表面に対して斜め方向に往復移動することになる。したがって、被処理部材11の表面や形成した被覆層18に電極3の先端部が斜め方向から接触してくることにより問題が生じる場合には、電極3が図7に示すZ軸方向にのみ往復移動する振動運動とすることが望ましい。
なお、電極3は、ステップ203における振幅運動の開始と同時に、図7に実線の矢印で示すように、電極3の延在方向に沿う中心軸を回転軸として回転を開始する。
ステップ202におけるパルスの印加とステップ203における電極3の振動運動により、図6及び図7に示すように、被処理部材11である蒸気タービンブレードの表面に電極3の先端部が近づき、被処理部材11である蒸気タービンブレードの表面と電極3との間の間隔が絶縁破壊距離以下に短くなると(ステップ205)、放電条件が満たされて被処理部材11である蒸気タービンブレードと電極3との間に放電が生じる(ステップ206)。一方、電極3の先端部が被処理部材11である蒸気タービンブレードの表面から絶縁破壊距離よりも離れた状態の場合は放電しない。したがって、電極3の先端部が被処理部材11である蒸気タービンブレードの表面に接触した後、蒸気タービンブレードの表面から離れて蒸気タービンブレードの表面との距離が絶縁破壊距離よりも長くなると、被処理部材11である蒸気タービンブレードと電極3との間の放電が停止する。
このように、被処理部材11である蒸気タービンブレードと電極3との間での放電と放電の停止を繰り返すことによって電極3の先端部が溶解し、溶解した電極3の成分が、被処理部材11である蒸気タービンブレードの表面に被覆層18を形成する。
また、ステップ204において、このような電極3の回転と振動運動を行ないながら、電極3は、予め設定された範囲が終了するまで、図7に示すx軸方向に移動する走査動作が行なわれる。x軸方向における走査範囲つまり被覆層18の形成範囲を走査し終えると(ステップ207)、電極3は、図6及び図7に示すように、電極3の先端部が向いている方向つまり図7に示すy軸方向に予め設定された距離だけ移動し(ステップ208)、その位置で再度図7に示すx軸方向に電極3の振動運動を行ないながら走査を行う。そして、y軸方向における予め設定された被覆層18の形成範囲での被覆層18の形成が終了するまで、ステップ204からステップ208を繰り返す(ステップ209)。
ステップ209においてy軸方向における予め設定された被覆層18の形成範囲での被覆層18の形成が終了すると、電極3を被処理部材11である蒸気タービンブレードの厚さ方向つまり図7に示すz軸方向に予め設定された距離だけ被処理部材11から離れる方向に移動し(ステップ210)、z軸方向における予め設定された被覆層18の範囲までの被覆層18の形成が終了するまで、つまり、予め設定された厚さの被覆層18の形成が終了するまで、ステップ204からステップ210を繰り返し、再度x軸方向の走査及びy方向の移動、さらに、z軸方向の移動を行う(ステップ211)。ステップ211においてz軸方向の範囲を終了すると、予め設定された全範囲を走査したことになるので、パルスの印加、電極3の振動運動及び電極3のx軸方向への走査を停止し(ステップ212、213及び214)、被覆層18の形成を完了する(ステップ215)。
このような本実施形態の振動運動させる電極3を用いた表面処理技術における電極3と被処理部材11の表面との間隔つまりスタンドオフの調整方法に関して、形成した被覆層18の表面粗さ及び堆積量との関係を検証した一例を示して説明する。なお、表面粗さとは、被覆層18表面の凹凸つまり谷と山との高低差、堆積量とは、被覆層18の重量を意味する。形成した被覆層18の表面粗さは小さい方が望ましく、堆積量は多い方が望ましい。また、図8に示すように、振動運動させる電極3を用いた表面処理技術に対する比較例として、被処理部材11の表面から離れた位置で、絶縁破壊距離以下の位置に先端部を固定した常時非接触の電極47、及び、被処理部材11の表面に先端部を接触させた常時接触の電極49を用いた場合の表面粗さ及び堆積量も検証した。この測定結果の一例を表1に示す。なお、図8に示すy軸方向及びz軸方向は、図7と同じ方向を意味する。
Figure 2005281802
表1に示すように、振動運動させる電極3を用いた表面処理技術の場合、表面粗さは、常時非接触の電極47及び常時接触の電極49に比べて小さく、堆積量は、常時接触の電極49に比べて多かった。
さらに、振動運動させる電極3を用いた表面処理技術におけるスタンドオフの調整のための表面粗さ及び堆積量との関係を検証した一例を表2に示す。表2では、種々の電極3の振幅及び周波数で、電極3を振動運動させた場合の表面粗さと堆積量の結果を示している。なお、振幅とは、振動運動する電極3の最上点つまり被処理部材11の表面から最も離れた点と、最下点つまり被処理部材11の表面に接触する点との距離、周波数とは、電極3が1周期、つまり、最上点から最下点、最下点から最上点へと振動運動するのに要する時間の逆数である。
Figure 2005281802
この結果、表2に示すように、No.1〜16で示した振幅及び周波数の条件のうち、表面粗さが他の条件に比べて小さく、かつ、堆積量が他の条件に比べて多い条件は、No.6、7、10、11の条件であることがわかる。このことから、望ましい施工条件つまり電極3の振動運動の振幅及び周波数の範囲は、振幅が2mm以上10mm以下、周波数が5Hz以上50Hz以下である。すなわち、この施工条件で電極3を振動運動させることが、表面粗さの低減及び堆積量の増加に対し望ましい条件であると言える。
さらに、他の施工条件についても、上記のような方法などを用いて望ましい値を選定した。この結果、印加するパルスの電圧は100V以上1000V以下、周波数は100Hz以上1000Hz以下、幅は50μm以上100μm以下であることが望ましいことがわかった。印加するパルスの電圧が100Vよりも小さいとき、パルスの周波数が100Hzよりも小さいとき、そして、パルスの幅が50μmよりも小さいとき、放電を生じない。一方、印加するパルスの電圧が1000Vよりも大きいとき、パルスの周波数が1000Hzよりも大きいとき、そして、パルスの幅が100μmよりも大きいとき、放電がパルスでなく連続的な放電つまりアーク放電になってしまう。
また、噴出する不活性ガスの流量は、20L/min以上100L/min以下であることが望ましいことがわかった。噴出する不活性ガスの流量が20L/minよりも少ないと、周囲の大気が被覆層を形成している部分に巻き込まれ、被覆層が酸化してしまう。一方、噴出する不活性ガスの流量が100L/minよりも多いと、被覆層を形成する被処理部材の表面部分の温度が低下し、被処理部材の表面に付着した電極成分が膜状に拡がり難くなり、形成した被覆層の空隙率を低減できなくなる。
さらに、被覆層18の形成を開始するときの被処理部材11の表面温度が15℃以上150℃以下であることが望ましいことがわかった。被処理部材の表面温度が15℃よりも低いと、被処理部材の表面に付着した電極成分が膜状に拡がり難くなり、形成した被覆層の空隙率を低減できなくなる。一方、被処理部材の表面温度が150℃よりも高いと、被処理部材表面に熱酸化膜が形成され絶縁されてしまうことによって放電が生じなくなる場合がある。
ところで、放電により電極を溶解させて電極成分で被覆層を形成する表面処理技術では、表面処理を行なうことにより被処理部材に入熱が生じるが、この被処理部材への入熱量が大きくなると、熱変形や部材を形成している組織に変化を引き起こし、さらに、放射線の照射を受けた部材では割れてしまうといった影響が生じる場合がある。このため、被処理部材への入熱量が1kJ/cm以下で被覆層を形成することが望ましい。また、被処理部材の耐食性や耐摩耗性を向上し、要求される性能を有する被覆層とするためには、被覆層のビッカース硬度が400Hv以上、内部空隙率5容積%以下、厚さ5μm以上500μm以下とすることが望ましい。なお、被覆層のビッカース硬度を400Hv以上とするために、電極3は、ビッカース硬度が400Hv以上の材料で形成されたものを用いる。
これらの各施工条件を満たす条件で被覆層18の形成を行なった一例における各条件を表3に、そして、この施工条件で形成された被覆層の特性を表4に示す。なお、表4に示す被覆層18の硬度は、マイクロビッカース硬度計を用いて、被覆層18の断面の任意の10箇所を測定した平均値である。被覆層18の空隙率は、被覆層18の断面画像を画像処理装置にて白黒2値化し、白部分と黒部分の面積割合を容積割合に変換したものである。被覆層18の厚さは、被覆層18の断面画像より、任意の10箇所を測定した平均値である。被処理部材11への入熱量は、電極3に印加するパルスの電圧E、電流I、パルス幅τ、周波数f及び走査速度Vの逆数の積、つまり入熱量=EIτf/Vで算出している。
Figure 2005281802
Figure 2005281802
このように本実施形態の表面処理装置1及び表面処理方法では、ビッカース硬度が400Hv以上、内部空隙率5容積%以下、厚さ5μm以上500μm以下となる被覆層18を、被処理部材11への入熱量が1kJ/cm以下で形成することができる。したがって、入熱による被処理部材への影響を抑制しながら要求される性能を有する被覆層を形成できる。
さらに、入熱による被処理部材への影響を抑制しながら要求される性能を有する被覆層を形成できることにより、被覆層の形成による耐食性や耐摩耗性を向上できる。加えて、大気中で被覆層を形成できることにより、実際にプラントなどの設備などで使用されている被処理部材の補修を行うことも可能であり、補修に要する施工コストや時間を低減できる。
さらに、従来の放電によって被覆層を形成する表面処理技術では、電極と被処理部材の表面との間隔つまりスタンドオフを一定の状態に維持しているが、スタンドオフは数μm程度であるため、現在のロボットなどの動作精度レベルではスタンドオフを一定に維持する制御を行なうことは難しく、自動施工には不向きである。特に、タービンやポンプなどの羽根は3次元曲面を有しているため、ロボットなどを用いて自動施工することは難しい。
これに対して、本実施形態の表面処理装置1及び表面処理方法では、電極3は、電極3の先端部が被処理部材に接触した状態と、電極と被処理部材との間に放電が発生する距離以上離れた状態との間で振動させているため、スタンドオフを一定の状態に維持する必要はなく、ロボットなどを用いて自動施工が可能となる。
また、本実施形態では、被処理部材11の一例として蒸気タービンブレードを示したが、本発明の表面処理技術は、ポンプの羽根やガスタービンのブレードなど、耐食性や耐摩耗性の向上を必要とする様々な部材に適用できる。
例えば、本発明の表面処理技術は、図9及び図10に示すように、改良型沸騰水型原子力プラントの原子炉圧力容器51内に設けられたインターナルポンプ53の羽根53aに対して施工を行なう場合の例である。この場合、表面処理装置1の走査アーム駆動機構部9及び走査アーム部7は、原子炉圧力容器51内に走査アーム部7を挿入し、トーチ5をインターナルポンプ53の位置に持って行くのに適応する形状に形成されている。さらに、原子炉圧力容器51内で表面処理を行なうため、施工は、原子炉圧力容器51の底部に溜まった原子炉水中で行なわれることになる。このとき、原子炉水は、放電の妨げとなるため、トーチ5には、水中で施工を行なうのに適応した形状のカバー55が取り付けられている。
カバー55は、図10に示すように、図1に示したカバー23とは異なり、電極3の先端部に向かうに連れて径が細くなるテーパー状に形成されている。このため、カバー55の開口部は、カバー55の内周面と電極3の外周面との間隔がカバー55の他の部分よりも狭くなっており、カバー55から噴出する不活性ガスの流速を増大させるガス噴出口となっている。このため、カバー55の開口部であるガス噴出口から噴出した不活性ガスにより、電極3の先端部と被処理部材となる羽根53aの処理部位との間に不活性気相空間が形成され、電極3の先端部が羽根53aの処理部位の表面に絶縁破壊距離以下に近づくことにより、放電を生じることができる。
このように、表面処理装置1は、走査アーム駆動機構部及び走査アーム部の形状を変更することなどにより、様々な装置や設備における被処理部材の補修に適用でき、さらに、トーチに取り付けられたカバーの形状を図10に示すような形状に変更することにより、純水中などの放電を妨げる液体中での被覆層の形成にも適用できる。
本発明を適用してなる表面処理装置の一実施形態の概略構成を模式的に示す図である。 図1の表面処理装置のトーチ部分を拡大して示す図である。 本発明を適用してなる表面処理装置のトーチ部分に電極を振動させるための機構を組み込んだ場合の例を示す断面図である。 本発明を適用してなる表面処理技術を用いた被処理部材の表面処理作業の手順の一例を、使用品の被処理部材に対する施工の場合について示すフロー図である。 本発明を適用してなる表面処理技術を用いた被処理部材の表面処理作業の手順の一例を、新品の被処理部材に対する施工の場合について示すフロー図である。 本発明を適用してなる表面処理装置の一実施形態の動作を示すフロー図である。 本発明を適用してなる表面処理装置の一実施形態の電極の動作及び被覆層が形成されている状態を模式的に示す斜視図である。 表面処理技術で形成した被覆層の表面粗さ及び堆積量の検証方法を説明する図である。 本発明を適用してなる別の実施形態の表面処理装置による施工例を、原子炉圧力容器の部分を断面で模式的に示す図である。 図9における表面処理装置のトーチ部分を拡大して示す図である。
符号の説明
1 表面処理装置
3 電極
5 トーチ
7 走査アーム部
9 走査アーム駆動機構部
11 被処理部材
13 第1電源
15 第2電源
17 ガスボンベ
18 被覆層
19、27 電源ケーブル
21 ガス管路

Claims (10)

  1. 導電性の被処理部材と棒状の電極との間に電圧を印加して放電を発生させることにより、被処理部材の表面に電極成分の被覆層を形成する表面処理方法であり、前記被覆層として、ビッカース硬度が400Hv以上、内部空隙率5容積%以下、厚さ5μm以上500μm以下の被覆層を、被処理部材への入熱量が1kJ/cm以下で形成することを特徴とする表面処理方法。
  2. 導電性の被処理部材と棒状の電極との間に電圧を印加して放電を発生させることにより、被処理部材の表面に電極成分の被覆層を形成する表面処理方法であり、前記電極を、該電極の先端部が被処理部材に接触した状態と、該電極と被処理部材との間に放電が発生する距離以上離れた状態との間で振動させながら前記被覆層を形成することを特徴とする表面処理方法。
  3. 前記電極の振動数が5Hz以上50Hz以下、振動振幅が2mm以上10mm以下であることを特徴とする請求項2に記載の表面処理方法。
  4. 前記電極へ印加する電圧がパルスであり、前記電極へ印加する電圧が100V以上1000V以下、前記パルスの周波数が100Hz以上1000Hz以下、前記パルスの幅が50μm以上100μm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表面処理方法。
  5. 前記電極の先端部周囲から被処理部材方向に向けてガスを噴出しながら被覆層を形成し、前記ガスの流量が20L/min以上100L/min以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表面処理方法。
  6. 前記被覆層の形成を開始するときの被処理部材の表面温度が15℃以上150℃以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の表面処理方法。
  7. 導電性の被処理部材と棒状の電極との間に電圧印加手段により電圧を印加して放電を発生させることにより、被処理部材の表面に電極成分の被覆層を形成する表面処理装置であり、
    前記電極の先端部が被処理部材に接触した状態と、該電極と被処理部材との間に放電が発生する距離以上離れた状態との間で前記電極を振動させる電極振動機構を備えたことを特徴とする表面処理装置。
  8. 前記電極振動機構は、振動数が5Hz以上50Hz以下、振動振幅が2mm以上10mm以下で前記電極を振動させてなることを特徴とする請求項7に記載の表面処理装置。
  9. 前記電圧印加手段は、前記電極へパルスで電圧を印加してなり、前記電極へ印加する電圧が100V以上1000V以下、前記パルスの周波数が100Hz以上1000Hz以下、前記パルスの幅が50μm以上100μm以下であることを特徴とする請求項7または8に記載の表面処理装置。
  10. 前記電極の先端部周囲から被処理部材方向に向けてガスを噴出するガス噴出手段を備え、該ガス噴出手段によって噴出される前記ガスの流量が20L/min以上100L/min以下であることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の表面処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007307565A (ja) * 2006-05-16 2007-11-29 Hitachi Ltd 表面被覆方法
CN111394723A (zh) * 2019-01-02 2020-07-10 兰州交通大学 一种航空发动机机匣阻燃涂层电火花沉积制造与再制造机构

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