JP2005280078A - 型枠用フィルタークロス取付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンクリート二次製品製造用の型枠において使用するフィルタークロスを、磁石を用いて内型枠に取り付ける場合に、面ファスナを用いず磁石を取り付ける。
【解決手段】外型枠と、その外型枠の内側に外型枠と離間した状態に配設する磁性材料からなる内型枠とを具備するコンクリート二次製品製造用の型枠において、コンクリートを打設して湧出する空気及び余剰水分を型枠外に排出する手段を内型枠に設け、その排出手段からコンクリートが型枠外に流出することを防ぐフィルタークロスを張力を与えた状態で内型枠に取り付けるものであって、フィルタークロスの少なくとも一方の縁部の取付位置を相対的に変更可能にするとともに、他方の縁部を内型枠に着脱可能に固定する係合手段を具備し、係合手段がフィルタークロスに取り付けられず、フィルタークロスを挟持した状態で内型枠に吸着する磁石部材からなる。
【選択図】図4

Description

本発明は、暗渠(ボックスカルバート等)又は開渠、防火用貯水槽、共同溝、地下道あるいは組立ガレージ等の構築に用いられる各種コンクリート二次製品製造用の型枠において使用する型枠用フィルタークロス取付構造に関する。
従来、コンクリートを打設してボックスカルバート等の筒状のコンクリートブロックを製造する場合、コンクリートブロックの底面内面の仕上がり状態を改善するために、例えば以下のような型枠及び方法によりコンクリートブロックを製造することが知られている。
すなわち、型枠は、その底部内面の内型枠に一定の間隔で孔をあけるとともに中空枠である空気室を設けてあり、内型枠内面にはフィルタークロスを張力を与えて張りつけたものを使用する。そしてコンクリート打設後、空気室をコンプレッサで駆動する空気エジェクタで連続的に吸引して空気や余剰水分等を除去して、コンクリートブロックを製造するものである。
このような構成において、フィルタークロスは、その幅方向の両端部分を筒状に縫合しておき、形成された筒状部分内部に棒状の芯材を通し、両端部分が直線状になるようにしてある。そして、このようなフィルタークロスを内型枠内面に密着させて、芯材が挿入された両端部分を内型枠に巻き付けるように、内型枠外面に重なるように折り返す。この後、折り返して対向する両端部分を、その両端部分間の距離より短い引張力の強い弾性体、例えば複数本のゴム紐やゴムチューブ等で接近するように引っ張る。これによって、フィルタークロスは、皺や弛みが出ることなく内型枠内面に密着する。
フィルタークロスは経済性を考慮して数回〜十数回使用される。つまり、一つの型枠に取り付けられて、繰り返し使用されるとともに、フィルタークロスの目詰まりを解消するために、時々は内型枠から取り外して清掃することがある。このような場合に、複数本のゴム紐を取り外してフィルタークロスを内型枠から取り外し、また取り付ける際にはそれらのゴム紐を再度取り付けなければならない。このゴム紐の取り外し及び取付の作業は、ゴム紐の弾性力が強いために、多大な労力を必要として、長時間を費やすことになった。また、繰り返しの使用により、ゴム紐が疲労してくると、破断する場合があり、安全な作業を確保することが困難になる恐れが生じた。
また、フィルタークロスの内型枠に対する取付位置は、常時同じ位置となるため、フィルタークロスの同一場所が内型枠との磨耗により破損することがあった。すなわち、内型枠は例えば鋼板製であり、その内面つまりフィルタークロスと接触する部分に角部を有しており、その角部と接触するフィルタークロスの部分は、角部との摩擦で薄くなる。同一の内型枠に対して同一のフィルタークロスを使用していると、フィルタークロスの同じ部分が常時内型枠の角部に接触するため、その部分の磨耗が激しく、耐用回数を短縮するものとなった。
このような不具合に鑑みて、特許文献1に記載されたもののように、フィルタークロスの一方の縁部に、面ファスナにより着脱可能に板状の磁石を取り付けておき、その磁石の磁力によりフィルタークロスの一方の縁部を内型枠に固定するものが知られている。
特開2002−219706号公報
ところが、上記特許文献1のものでは、面ファスナを用いて磁石を取り付けるため、フィルタークロスに縫い付ける作業が必要になった。つまり、新規のフィルタークロスを使用しようとする場合、磁石をフィルタークロスに取り付けられるように面ファスナをフィルタークロスに縫い付けなければならず、フィルタークロスを使用するに際しての作業を増やすものとなった。また、フィルタークロスが耐用回数にいたるまで使用されることにより交換が必要となった場合、つまりフィルタークロスが部分的に摩擦などで損傷した場合、面ファスナは使用可能な状態であっても、フィルタークロスから取り外すにはその作業が必要なため、面ファスナは使用できるにも係らず、フィルタークロスとともに廃棄するものとなった。
本発明は、このような不具合を解消することを目的としている。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。すなわち、本発明に係る型枠用フィルタークロス取付構造は、外型枠と、その外型枠の内側に外型枠と離間した状態に配設する磁性材料からなる内型枠とを具備するコンクリート二次製品製造用の型枠において、型枠にコンクリートを打設して締め固める際に湧出する少なくとも空気及び余剰水分を型枠外に排出する排出手段を内型枠に設け、その排出手段からコンクリートが型枠外に流出することを防ぐフィルタークロスをフィルタークロスに張力を与えた状態で内型枠に取り付けるものであって、フィルタークロスの少なくとも一方の縁部の内型枠への取付位置を相対的に変更可能にするとともに、一方の縁部を内型枠に着脱可能に固定する係合手段を具備してなり、係合手段が、フィルタークロスに取り付けられずにフィルタークロスを挟持した状態で内型枠に吸着する磁石部材からなることを特徴とする。
このような構成のものであれば、フィルタークロスは、係合手段である磁石部材に挟持されて、磁石部材の磁力によりその少なくとも一方の縁部を内型枠の固定位置を変えて内型枠に固定することが可能になる。このため、フィルタークロスと内型枠との接触部分は、縁部の内型枠への固定位置が変わる毎に変わるので、フィルタークロスの一部分だけが他の部分に対して頻繁に接触することを回避することが可能になる。したがって、フィルタークロスの部分磨耗を防止することができ、フィルタークロスの耐久性を向上させることが可能になる。また、磁石部材はフィルタークロスに取り付けるものでないので、その取付に要する作業が不要になり、生産性を向上させることができる。
磁石部材としては、内型枠に磁力で吸着する第一磁石体と、第一磁石体に磁力で吸着して第一磁石体とでフィルタークロスを挟持する第二磁石体とからなるものが好ましい。このように、第一磁石体と第二磁石体とでフィルタークロスを挟持すると、磁石同士が磁力で引き合う間にフィルタークロスが位置するので、フィルタークロスを磁性体と磁石とで挟持する場合に比較して飛躍的にその挟持力を高くすることが可能である。
フィルタークロスの内型枠に対する取付位置の可動範囲を広範にするためには、フィルタークロスに加わる張力方向に対向する内型枠の係合手段取付部位とは反対部位に設けられる突起と、フィルタークロスの他方の縁部に設けられて突起に係合する貫通孔とからなる第二の係合手段をさらに備えてなり、突起と貫通孔との少なくとも一方が複数であるものが好ましい。このように、第二の係合手段を備えることにより、第一及び第二磁石体によりフィルタークロスの固定位置を広範囲に選択することが可能な上に、第二の係合手段において貫通孔と突起との組み合わせを調整することにより、フィルタークロスの他方の縁部の取付位置を調整することが可能になり、フィルタークロスの同じ位置が集中的に磨耗することが防止される。
磁石部材としては、板状の可撓性を有する永久磁石であるものが挙げられる。磁石部材が可撓性を有することにより、例えばその一方の端から他方の端に向かってフィルタークロスを徐々に挟持させることができ、作業を容易にすることが可能になる。
以上のように、本発明によれば、フィルタークロスは、係合手段を構成する磁石部材によりその少なくとも一方の縁部が挟持されて内型枠に磁力により固定されることになるので、磁石部材の内型枠への吸着位置を変更することによりフィルタークロスの固定位置を変えることができる。また、磁石部材はフィルタークロスに取り付けてないので、磁石部材をフィルタークロスに取り付ける作業をなくすことができ、準備に要する時間を短縮することができるとともに、フィルタークロスが使用できなくなった場合に、フィルタークロス以外に廃棄するものがないため、維持管理費を下げることができる。
加えて、フィルタークロスと内型枠との接触部分は、フィルタークロスを内型枠に取り付ける際にその都度変えることができるので、フィルタークロスの一部分だけが他の部分に対して頻繁に接触することを回避することができる。したがって、フィルタークロスの部分磨耗を防止することができ、フィルタークロスの耐久性を向上させることができ、経済性に優れたものにすることができる。
以下、本発明の実施の一形態を、図面を参照して説明する。
この実施の形態の型枠100は、例えばコンクリート二次製品であるボックスカルバートを製造する場合に使用するものである。
この実施の形態で使用する型枠100は、図1に示すように、外型枠1と、内型枠本体21と内型枠本体21に一体化される溝付枠22とからなる内型枠2と、両端を閉鎖する妻板1h(図8に示す)とで構成される。内型枠2は、ボックスカルバートの底版、側壁を形成するための空間をあけて、つまり外型枠1の内側に外型枠1から離間して取り付けられる。内型枠2は、磁性材料である鋼材製であり、内型枠本体21とその内型枠本体21に対して着脱可能に固定される溝付枠22とを組み合わせて形成されるもので、内型枠本体21は分解あるいは折り畳んで成形したボックスカルバートから取り外すことができる構造である。溝付枠22は、磁性材料である鋼板製であり、ボックスカルバートの底部内面を成形するその内面22nに、略平行で型枠100外と連通し、コンクリートが打設された後に湧出する空気や余剰水分等を気流により外部に排出するための排出手段である複数の溝22aが設けてある。この溝付枠22には、溝22aを覆って、フィルタークロス23が張力を与えた状態で張力を加えて取り付けてある。
具体的には、溝付枠22は、図2〜4に示すように、内面22nを形成する底板22kと、底板22kの幅方向の両側に形成される案内壁22cと、一方の案内壁22cの上縁部分から外面22mに向かって鋭角を形成して傾斜して設けられる固定フランジ22fと、他方の案内壁22cの近傍に設けられる係合柱体22dと、底板22kの外面22mに取り付けられて溝付枠22を吊り下げて内型枠本体21の内外に移動するための吊り下げ部材22bと、溝22aに空気を供給するために空気管路が接続されるエアジョイント22gとを備えている。このような溝付枠22は、外型枠1が組み立てられた状態で、そのボックスカルバートの製品長さ方向において外型枠1と結合されたそれぞれの妻板1hからそれぞれの端部が延出する長さを有している。
溝付枠22の内面22nには、底板22kのほぼ全長にわたって、内型枠2の幅方向すなわちボックスカルバートの製品内幅方向に所定のピッチで離間する複数の溝22aが平行に設けてある。それぞれの溝22aの一方の端部は横溝(図示しない)により互いに連通してあり、その横溝にエアジョイント22gが連通するように構成してある。溝22aは、例えばその断面形状を二等辺三角形とするものである。なお、横溝はエアジョイント22gを介して供給される加圧された空気による気流が溝22aの一方の端部から漏洩せずに、気流がそれぞれの溝22aにほぼ均等に流れるように構成してある。
係合柱体22dは、フィルタークロス23の他方の縁部23bに設けた貫通孔23cとともに第二の係合手段を構成するもので、その上端近傍に、フィルタークロス23の抜け落ちを防止するための例えば2本の係止突起22da,22dbを備えている。フィルタークロス23を係合させる場合、係止突起22da,22dbは、離間して設けられており、いずれか一方にフィルタークロス23を引っ掛けることにより、フィルタークロス23の固定位置を変更し得るようになっている。
このように、溝付枠22には、空気や余剰水分等を通過させるための貫通孔が設けてないので、機械的強度の低下を抑制することができ、よって耐久性を向上させることができる。また、溝22aは、所定ピッチで設けられているので、セメントペースト等が付着した場合であっても、フィルタークロス23を取り除いた状態で溝22a内の付着状態を容易に目視確認することができ、保守作業に要する時間を短縮することができる。
フィルタークロス23は、溝付枠22の内面22nに、溝22aを塞ぐようにして張力を与えた状態で取り付けられる。このフィルタークロス23は、溝22a内へのコンクリート中の骨材その他のセメント有用成分の通過を阻止し、気泡や余剰水分及びレイタンス等の除去目的のもののみが選択的に通過するように、その繊維の通気度乃至通水度が選ばれるとともに、メッシュが調整してある。このフィルタークロス23は、その一方の縁部23aが、係合手段である磁石部材4により挟持されて、溝付枠22の固定フランジ22fに着脱可能に固定されるとともに、他方の縁部23bが、係合柱体22dに係合して着脱可能に固定されるものである。磁石部材4は、内型枠2に磁力により吸着される第一磁石体41と、その第一磁石体41に重ねあわされて磁力により吸着する第二磁石体42とで構成される。なお、図示しないが、フィルタークロス23の他方の縁部は、筒状に縫合されて、その内部に棒状の芯材を通す構造である。
第一及び第二磁石体41,42は、可撓性を有する板状の永久磁石であり、例えばゴムをバインダーとしてフェライト粉末を配合、分散化したいわゆるゴム磁石からなるものである。このようなゴム磁石は、厚みが薄くても割れ欠けにくく、可撓性や耐衝撃性に優れているので、繰り返しの使用に適している。この第一及び第二磁石体41,42の幅及び長さは同一で、その幅は固定フランジ22fの幅より狭くしてある。また、第一及び第二磁石体41,42の長さは固定フランジ22fのほぼ全長に及ぶものである。この実施形態の場合、第一及び第二磁石体41,42は可撓性を有しているので、その一方の端部から順に他方の端部に向けて両者を磁力により吸着させることができる。なお、この第一及び第二磁石体41,42は、このように固定フランジ22fのほぼ全長と同じ長さでなくとも、例えば合計した長さが固定フランジ22fの約2/3程度で、その長さを等分した長さにすればよい。このような構成の場合、第一及び第二磁石体41,42は所定間隔をあけて配置するものである。
以上の構成において、フィルタークロス23は、次の手順で溝付枠22に取り付ける。まず、フィルタークロス23の他方の縁部23bの貫通孔23cを、係止突起22da,22dbのいずれかを下にして係合柱体22dに掛ける。複数回の着脱を経て部分的に磨耗が生じかけているフィルタークロス23では、その問題部分が角部等に重なり合わないように、それまで使用していた例えば係止突起22dbを使用せずに、係止突起22daを使用する。これによって、取り付けられた際のフィルタークロス23の他方の縁部23bの縁から溝付枠22の角部までの距離がかわるので、フィルタークロス23の一部分が、それまでと同じ位置で角部と接触することがなくなる。また、同様にして、内型枠本体21に溝付枠22をセットした場合に、内型枠本体21と接触する部分についても、内型枠本体21との相対位置関係を変更できることになる。したがって、それらの問題部分におけるフィルタークロス23の損傷を軽微な状態で維持することができ、耐久性を向上させることができる。このため、長期にわたっての使用が可能であり、経済性に優れたものとなる。
このようにして、フィルタークロス23の他方の縁部23bを係合柱体22dに係合させた後、フィルタークロス23を溝付枠22の内面22nに密着させるように引っ張りながら溝付枠22の内面22nに沿わせる。この場合、皺や弛みができないように、十分にフィルタークロス23を引っ張る。そして、フィルタークロス23の一方の縁部23aを第一及び第二磁石体41,42により挟持して第一磁石体41を固定フランジ22fに磁力にて吸着させて固定する。具体的にはまず、第一磁石体41を溝付枠22の固定フランジ22fに吸着させる。そして、一方の縁部23aを固定フランジ22fに沿って下方向に引っ張り、フィルタークロス23に張力を与える。弛みや皺なく張力をフィルタークロス23に与えた状態で、フィルタークロス23が覆い被さった第一磁石体41に対して、第二磁石体42を重ね合わせて第一磁石体41と第二磁石体42とでフィルタークロス23の一方の縁部23aを挟持して固定する。あるいは、第一磁石体41と第二磁石体42とでフィルタークロス23の一方の縁部23aを固定フランジ22fの上方で挟持し、その後に第一磁石体41を固定フランジ22fに磁力により吸着させる手順を採用するものであってもよい。この場合、フィルタークロス23の一方の縁部23aの縁を第一及び第二磁石体41,42からはみ出させておき、そのはみ出した部分を持ってフィルタークロス23に張力を与えながら第一磁石体41を固定フランジ22fに吸着させればよい。
フィルタークロス23のこの一方の縁部23aは、このようにして第一及び第二磁石体41,42により磁性材料製の溝付枠22に磁力で吸着することにより固定されるので、第一及び第二磁石体41,42の全長にわたってほぼ一度の固定作業により固定することができる。しかも、フィルタークロス23は、第一及び第二磁石体41,42により挟持されるので、磁石と磁性体とで挟持する構成に比較して特段に強力に挟持され、挟持された状態では容易に位置ずれが生じないものである。万一、弛みあるいは皺がフィルタークロス23に生じている場合は、第一及び第二磁石体41,42によりフィルタークロスを挟持した状態でその位置を移動させて、弛みや皺を除去する。この場合にあっても、第一及び第二磁石体41,42の位置変更のみで弛みや皺が除去できるので、作業を容易にすることができる。
また、このフィルタークロス23では、第一及び第二磁石体41,42のいずれもフィルタークロス23に取り付けていないので、フィルタークロス23が第一及び第二磁石体41,42より先に使用不能になった場合でも、比較的高価な第一及び第二磁石体41,42を無駄にすることなく、使用効率を高くすることができる。
以下に、この型枠100を用いたボックスカルバートの製造について、図5〜8により説明する。
まず、各所定の台板6、外型枠1及び内型枠本体21と溝付枠22からなる内型枠2を用意し、図5に示すように、始めに外型枠1と内型枠本体21とを組み立てて所要の形状に組み立てる。つまり、内型枠2は、ボックスカルバートの底部内面を成形するための溝付枠22を取り外して開口部とした状態でセットしている。なお、型枠100の両端は、妻板1h(図8に示す)により閉鎖してあり、型枠100の上側が開放してある。この状態で、まず溝付枠22の組み込まれていない型枠100の底版上にコンクリートを打ち込み、ボックスカルバートの底部に相当する型枠100内の部分にのみコンクリートを十分に充填するようにする。
ここで使用されるコンクリートのセメント、水の各単位量及び水セメント比の配合は、通常、次のような範囲に調整される。
セメント ;300Kg/m3〜500Kg/m3
水 ;110l/m3〜200l/m3
水セメント比;55%〜32%
次いで、図6に示すように、開口部とした内型枠2の部分、すなわちボックスカルバートの底部内面を成形する部分に、溝付枠22を配置し、内型枠本体21と一体に結合する。具体的には、フィルタークロス23を張り付けた状態の溝付枠22は、内型枠本体21内の上方から内型枠本体21内に設置される。そして、溝付枠22が内型枠本体21の所定の取付位置に到達した状態で、外型枠1から延出し外型枠1のアングル材1a(図8)に載置されている部分を固定して、溝付枠22と内型枠本体21とを一体化する。内型枠本体21への取付が完了した溝付枠22に対して、全ての溝22a内に加圧された気流を供給するために、加圧空気を生成する図示しないコンプレッサからの配管が、それぞれのエアジョイント22gに接続される。
このようにして、溝付枠22を内型枠2に一体化した型枠100の内部に、外型枠1と内型枠2の間隙から図6に示す矢印のように順次コンクリートを打ち込んで行き、図7のようにブロック側壁及び頂版部に相当する型枠100内の部分に順次コンクリートを打設してコンクリートで完全に充填する。打設中及び打設後、外部振動機及びコンクリート内に挿入する棒状振動機等の内部振動機を作動させて、振動による締め固め作用を生じさせるとともに、型枠100の底部にその側壁や頂版部から負担されるコンクリートの自重による大きな締め固め作用により、溝付枠22の接するボックスカルバートの底部内面には、未硬化コンクリート中の余剰水分が気泡やレイタンス等の有害成分とともに集められる。この空気や余剰水分等は、型枠100内の静圧によりフィルタークロス23でろ過されて溝付枠22の溝22a内へと染み出す。それぞれの溝22aには、コンプレッサから加圧空気が送出されているので、気流が生じる。そして、気流により、溝22a内の空気や余剰水分等は溝22aの他方端から排出される。また、気流が溝22a内に生じることから、溝22a内の気圧が低下し、フィルタークロス23を介して順次溝22a内に染み出すが、集まった空気や余剰水分等は、加圧空気は連続してそれぞれの溝22aに供給されるので、溝22a内に貯留することなく溝22aの開放された他方端から排出される。この後、コンクリートが硬化した後、外型枠1及び内型枠2を取り除いて、ボックスカルバートを完成する。
このように、空気や余剰水分等は、所定のピッチで形成された溝22aに染み出してコンクリートの表面に平行に移動して除去されるので、フィルタークロス23や溝22aの目詰まりを抑制することができる。仮に溝22aが目詰まりした場合にでも、フィルタークロス23は、第二磁石体42を溝付枠22から取り外すことにより、容易に溝付枠22から取り外すことができるので、溝22aの清掃を容易にすることができる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
上記実施の形態では、係合柱体22dを溝付枠22の外面に直接設けるものを説明したが、上記実施の形態における固定フランジ22f同様に、他方の案内壁22cに連続する固定フランジを設け、その固定フランジに係合柱体22dを固定するものであってもよい。また、係合柱体22dのかわりにそのような固定フランジ表面に、フィルタークロス23の張力方向に離間して、貫通孔23bと係合する係合突起を設けるものであってもよい。さらに、貫通孔23bを、フィルタークロス23の張力方向に離間して、複数設けるものであってもよい。
上記実施の形態においては、フィルタークロス23の一方の縁部23aを第一及び第二磁石体41,42により固定するものを説明したが、上記実施形態における第二の係合手段に代えて、他方の縁部23bにあっても第一及び第二磁石体41,42により固定するものであってよい。すなわち、フィルタークロス23の両方の縁部23a,23bを、第一及び第二磁石体41,42により挟持し、その状態で第一磁石体41を溝付枠22に吸着させて固定するものである。このような構成を適用する場合、溝付枠22は、他方の案内壁22cに連続する固定フランジを設けるものが好ましい。またこの場合、フィルタークロス23のそれぞれの縁部23a,23bを筒状に縫合しておき、その筒状に縫合した内部に芯材となる棒体を挿入して、それぞれの縁部23a,23bがほぼ均一に引っ張れるようにするものであってよい。
また、溝22aの断面形状は、台形形状や矩形あるいは半円形形状のものであってもよい。さらに、溝22a内に気流を発生させる方法として、加圧空気以外に減圧空気を使用するものであってもよい。
なお、排出手段が、上記したような溝からなるものではなく、従来の技術にて説明したようなものであってもよく、この分野で広く知られたものを適用するものであってよい。
その他、各部の構成は図示例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の実施の一形態を示す正面図。 同実施の形態の内型枠を構成する溝付枠にフィルタークロスを取り付けた状態を示す斜視図。 同実施の形態の内型枠の要部を示す正面図。 同実施の形態のフィルタークロスの一方の縁部における取付状態を拡大して示す正面図。 同実施の形態におけるボックスカルバートの製造方法を示す行程説明図。 同実施の形態におけるボックスカルバートの製造方法を示す行程説明図。 同実施の形態におけるボックスカルバートの製造方法を示す行程説明図。 同実施の形態の溝付枠の取付状態を示す断面図。
符号の説明
1…外型枠
2…内型枠
4…磁石部材
22…溝付枠
22a…溝
22d…係合柱体
22da,22db…係止突起
23…フィルタークロス
23a…一方の縁部
23b…他方の縁部
23c…貫通孔
41…第一磁石体
42…第二磁石体

Claims (4)

  1. 外型枠と、その外型枠の内側に外型枠と離間した状態に配設する磁性材料からなる内型枠とを具備するコンクリート二次製品製造用の型枠において、型枠にコンクリートを打設して締め固める際に湧出する少なくとも空気及び余剰水分を型枠外に排出する排出手段を内型枠に設け、その排出手段からコンクリートが型枠外に流出することを防ぐフィルタークロスをフィルタークロスに張力を与えた状態で内型枠に取り付けるものであって、フィルタークロスの少なくとも一方の縁部の内型枠への取付位置を相対的に変更可能にするとともに、一方の縁部を内型枠に着脱可能に固定する係合手段を具備してなり、係合手段が、フィルタークロスに取り付けられずにフィルタークロスを挟持した状態で内型枠に吸着する磁石部材からなることを特徴とする型枠用フィルタークロス取付構造。
  2. 磁石部材が、内型枠に磁力で吸着する第一磁石体と、第一磁石体に磁力で吸着して第一磁石体とでフィルタークロスを挟持する第二磁石体とからなることを特徴とする請求項1記載の型枠用フィルタークロス取付構造。
  3. フィルタークロスに加わる張力方向に対向する内型枠の係合手段取付部位とは反対部位に設けられる突起と、フィルタークロスの他方の縁部に設けられて突起に係合する貫通孔とからなる第二の係合手段をさらに備えてなり、突起と貫通孔との少なくとも一方が複数であることを特徴とする請求項1又は2記載の型枠用フィルタークロス取付構造。
  4. 磁石部材が、板状の可撓性を有する永久磁石であることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の型枠用フィルタークロス取付構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102320077A (zh) * 2011-09-20 2012-01-18 韩文强 预制排烟气管道成型模具
WO2016056128A1 (ja) * 2014-10-10 2016-04-14 旭コンクリート工業株式会社 コンクリート製品の製造方法

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