JP2005278368A - 織機用グリッパソレノイドの製造方法及び織機用グリッパソレノイド - Google Patents
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Abstract
【解決手段】略円筒形状をなす固定鉄心7の一端にパイプ8を同軸上に配設し、固定鉄心7とパイプ8とを複数箇所から円周方向に同時溶接する一方、固定鉄心7の開口部に第1軸受10を圧入する工程と、固定鉄心7をコイルボビン4の一端開口部に固設する工程と、固定鉄心7と同軸上に固定ディスク20を配設する工程と、略円柱形状に形成された可動鉄心11の外周面に第2軸受12を装着し、可動鉄心11にシャフト13を同軸上に固設する工程と、可動鉄心11をパイプ8に摺動可能に装填する工程と、圧縮ばね15を取り付ける工程と、シャフト13に可動ディスク22を取り付ける工程により織機用グリッパソレノイド1を製造する。
【選択図】 図1
Description
横糸供給装置50は、横糸Mがフィーダ機構51から織機用グリッパソレノイド100に供給され、織機用グリッパソレノイド100に端部をグリップされる。横糸Mを縦糸の間に挿通する場合、ウォータバルブ53を開弁すると同時に高圧ポンプ54を駆動し、高圧のかかった水をノズル52からジェット噴射する。このとき、織機用グリッパソレノイド100が横糸Mを解放し、横糸Mは水とともに縦糸の間に挿通され、縦糸を挟んで反対側に設置された把持機構55に把持される。フィーダ機構51には、フィーダソレノイド56が設置されており、横糸Mの送りを一定にしている。そのため、横糸Mは、縦糸の間に緩みなく張られる。その後、横糸Mは、織機用グリッパソレノイド100にグリップされ、切断機構57によって切断される。織機用グリッパソレノイド100は、次に横糸Mを挿通するまで、横糸Mをグリップし続ける。なお、ここでは、織機用グリッパソレノイド100をノズル52の図中左側に配置したが、図中右側に配置してもよい。
横糸供給装置50は、ウォータジェット自動織機の架台58に固定台59が垂設され、固定台59を挟んで織機用グリッパソレノイド100A,100Bが対称配置されている。固定台59の側面には、固定ディスク101が取り付けられ、織機用グリッパソレノイド100A,100Bは、固定ディスク101に可動ディスク102を当接又は離間させるように横置きにされている。
織機用グリッパソレノイド100Aは、架台58の下方から挿通されたボルト(図示せず)をボディ111に締結され、固定ディスク101に対して位置決め固定されている。織機用グリッパソレノイド100Aは、中空円筒形状のコイルボビン112にコイル113が巻回されている。コイルボビン112の一端開口部には固定鉄心114が固設され、他方開口部にはパイプ115が接着されている。可動鉄心116は、パイプ115に摺動可能に装填され、圧縮ばね117により固定鉄心114と反対方向に常時付勢されて、先端部がボディ111に突き当てられている。可動鉄心116の外周面には、第1軸受118が装着され、パイプ115との間に発生する摩擦抵抗を小さくしている。可動鉄心116は、シャフト119がボディ111と当接する端面に同軸上に固設されている。ボディ111には、貫通孔111aが形成され、貫通孔111aに内設された第2軸受120にシャフト119が摺動可能に挿通されている。シャフト119は、ボディ111から突き出した先端部に可動ディスク102が螺設され、固定ディスク101と対峙している。
また、メンテナンス性に優れた織機用グリッパソレノイドを提供することを第2の目的とする。
(1)自動織機に取り付けられて横糸のグリップ又は解放を行う織機用グリッパソレノイドの製造方法において、中空円筒形状のコイルボビンにコイルを巻回する工程と、略円筒形状に形成された固定鉄心を有し、固定鉄心の一端にパイプを同軸上に配設し、固定鉄心とパイプとの接触面を複数箇所から円周方向に同時溶接する一方、固定鉄心の他端に開口する開口部に円筒形状の第1軸受を圧入してコア組立を組み立てる工程と、コイルボビンにパイプを挿入した状態で固定鉄心の一端をコイルボビンの一端開口部に固設し、コア組立をコイルボビンに固定する工程と、固定鉄心と同軸上に固定ディスクを配設する工程と、略円柱形状に形成された可動鉄心を有し、可動鉄心の外周面に円筒形状の第2軸受を装着し、可動鉄心にシャフトを同軸上に固設してプランジャ組立を組み立てる工程と、シャフトを固定鉄心の開口部から第1軸受、固定ディスクへと貫き通すように可動鉄心をパイプに摺動可能に装填し、プランジャ組立をコア組立内に配設する工程と、可動鉄心を固定鉄心から離間する方向に付勢する付勢手段を取り付ける工程と、シャフトの先端部に可動ディスクを取り付ける工程と、を有することを特徴とする。
(3)自動織機に取り付けられて横糸のグリップ又は解放を行う織機用グリッパソレノイドにおいて、コイルを巻回した中空円筒形状のコイルボビンと、略円筒形状に形成され、コイルボビンの一端開口部に固設される固定鉄心を有し、固定鉄心の一端にパイプが溶接されるとともに、固定鉄心の他端に開設された開口部に円筒形状の第1軸受が圧入されたコア組立と、固定ディスクが着脱可能に取り付けられ、固定鉄心が隙間なく挿通されて固定ディスクを固定鉄心と同軸上に配設するボディと、略円柱形状に形成された可動鉄心を有し、可動鉄心の外周面に円筒形状の第2軸受が装着されるとともに、シャフトが可動鉄心に同軸上に固設されたプランジャ組立と、可動鉄心を固定鉄心と反対方向に付勢する付勢手段と、シャフトの先端部に着脱可能に取り付けられる可動ディスクと、を有し、固定鉄心をボディに貫き通し、固定鉄心の外周面に形成した雄ネジに雌ネジを形成された締結部材を締結することにより、コア組立をボディに保持させ、固定ディスクをボディに取り付けた状態でシャフトを固定鉄心、第1軸受、固定ディスクへと貫き通して可動ディスクをシャフトの先端部に取り付けることにより、プランジャ組立を固定ディスクを介してボディに保持させることを特徴とする。
織機用グリッパソレノイドは、固定鉄心と可動鉄心が上下に配設されるように縦置きの状態で自動織機に取り付けられ、固定ディスクと可動ディスクとの間に横糸が通される。織機用グリッパソレノイドは、コイルに通電していない間、可動鉄心が付勢手段により固定鉄心から離間する方向、すなわち下向きに付勢され、シャフトを介して可動ディスクを固定ディスクに当接させる。そのため、可動ディスクには、付勢手段の付勢力がグリップ力として作用し、可動ディスクと固定ディスクとの間で横糸をグリップする。一方、織機用グリッパソレノイドは、コイルに通電すると、固定鉄心が励磁されて可動鉄心を吸引する。可動鉄心は、付勢手段に抗して上向きに移動し、シャフトを介して可動ディスクを押し上げる。そのため、可動ディスクが固定ディスクから離間して横糸を解放する。
コイルボビンにコイルを巻回する。
そして、コア組立を組み立てる。固定鉄心の一端にパイプを同軸上に配設し、固定鉄心とパイプとの接触面を複数箇所から円周方向に同時溶接する。固定鉄心とパイプを一箇所から溶接すると、熱収縮によりパイプが固定鉄心に対して傾くが、固定鉄心とパイプを複数箇所から同時溶接することにより、溶接時にパイプが固定鉄心に傾きにくくなる。よって、固定鉄心とパイプとの同軸性が確保される。また、固定鉄心の他端の開口部に円筒形状の第1軸受を圧入する。
そして、コイルボビンにパイプを挿入した状態で固定鉄心の一端をコイルボビンの一端開口部に固設することにより、コア組立をコイルボビンに固定する。そして、固定ディスクを固定鉄心に対して同軸上に配設する。これにより、固定鉄心、パイプ、第1軸受、固定ディスクが同軸上に配設される。
そして、シャフトを固定鉄心の開口部から第1軸受、固定ディスクへと貫き通すように可動鉄心をパイプに摺動可能に装填し、プランジャ組立をコア組立内に配設する。シャフトは、パイプに対して可動鉄心と第2軸受を介して位置合わせされ、固定鉄心に対して第1軸受を介して位置合わせされる。パイプと固定鉄心との同軸性が確保されているため、第1軸受と第2軸受とが同軸上に配設される。
そして、付勢手段を取り付けて可動鉄心を固定鉄心から離間する方向に付勢し、固定ディスクから付き出すシャフトの先端部に可動ディスクを取り付ける。
よって、本発明によれば、織機用グリッパソレノイドの設置スペースを小さくするとともに、シャフトの傾きを防止して織機用グリッパソレノイドの応答性、耐久性、グリップ性能を向上させることができる。
よって、本発明の織機用グリッパソレノイドによれば、第1,第2軸受のみを交換することができるので、メンテナンス性がよい。
本実施の形態の織機用グリッパソレノイド1は、例えば、ウォータジェット自動織機に設置される横糸供給装置50の架台58に、固定鉄心と可動鉄心を上下に配設するように縦置きにして4台(1A,1B,1C,1D)並べて取り付けられる(図10参照)。織機用グリッパソレノイド1は、駆動部2とグリップ部3とより構成され、グリップ部3の固定ディスク20と可動ディスク22との間に横糸が通される。
かかるコア組立は、パイプ8をコイルボビン4に挿通するように配設され、固定鉄心7の一端がコイルボビン4の内周面に接着されている。
一方、コイル5に電圧を供給したときには、図2に示すように、固定鉄心7が励磁されて可動鉄心11を吸引する。可動鉄心11は、圧縮ばね15に抗して図中上向きに移動し、シャフト13を介して可動ディスク22を押し上げる。可動ディスク22は、固定ディスク20から離間して横糸を解放する。
まず、図1及び図2に示すようにコイルボビン4にコイル5が巻回され、それらをモールド樹脂でモールドして、フレーム6を装着する。
そして、可動鉄心11をバネ受け9との間で圧縮ばね15を圧縮するように押し上げ、シャフト13の先端部を固定ディスク20の挿通孔20aから突き出し、シャフト13の先端部に可動ディスク22をねじ込んでナット23で固定する。可動鉄心11の押し上げを解除すると、可動鉄心11は、圧縮ばね15に付勢されて可動ディスク22と一体的に下向きに移動し、可動ディスク22が固定ディスク20に係止される位置で停止する。このとき、圧縮ばね15のバネ力が可動鉄心11、シャフト13を介して可動ディスク22に作用することとなる。
また、織機用グリッパソレノイド1は、固定鉄心7とパイプ8とを複数箇所から同時溶接して固定鉄心7とパイプ8との同軸性を確保し、さらに、第2軸受12に追加工を施してシャフト13と第2軸受12との同軸性を確保することにより、第1軸受10と第2軸受12との同軸性が精度良く確保されている。シャフト13は、第1軸受10と第2軸受12とに案内されて移動し、コア組立に対して傾かないので、部品同士がこじれない。そのため、応答性及び耐久性が向上する。また、シャフト13の傾きが防止されるので、可動ディスク22が垂直方向に移動して固定ディスク20に当接又は離間する。そのため、可動ディスク22が固定ディスク20に片当たりせず、グリップ性能が向上する。
例えば、上記実施の形態では、織機用グリッパソレノイド1をウォータジェット自動織機に使用したが、エアジェット自動織機に使用してもよい。
例えば、上記実施の形態では、固定鉄心7とパイプ8を対向する2位置から同時溶接したが、3箇所以上の複数箇所から同時溶接をしてもよい。
4 コイルボビン
5 コイル
7 固定鉄心
8 パイプ
10 第1軸受
11 可動鉄心
12 第2軸受
13 シャフト
15 圧縮ばね
17 ボディ
19 ナット
20 固定ディスク
21 ディスクキャップ
22 可動ディスク
Claims (3)
- 自動織機に取り付けられて横糸のグリップ又は解放を行う織機用グリッパソレノイドの製造方法において、
中空円筒形状のコイルボビンにコイルを巻回する工程と、
略円筒形状に形成された固定鉄心を有し、前記固定鉄心の一端にパイプを同軸上に配設し、前記固定鉄心と前記パイプとの接触面を複数箇所から円周方向に同時溶接する一方、前記固定鉄心の他端に開口する開口部に円筒形状の第1軸受を圧入してコア組立を組み立てる工程と、
前記コイルボビンに前記パイプを挿入した状態で前記固定鉄心の一端を前記コイルボビンの一端開口部に固設し、前記コア組立を前記コイルボビンに固定する工程と、
前記固定鉄心と同軸上に前記固定ディスクを配設する工程と、
略円柱形状に形成された可動鉄心を有し、前記可動鉄心の外周面に円筒形状の第2軸受を装着し、前記可動鉄心にシャフトを同軸上に固設してプランジャ組立を組み立てる工程と、
前記シャフトを前記固定鉄心の開口部から第1軸受、前記固定ディスクへと貫き通すように前記可動鉄心を前記パイプに摺動可能に装填し、前記プランジャ組立を前記コア組立内に配設する工程と、
前記可動鉄心を前記固定鉄心から離間する方向に付勢する付勢手段を取り付ける工程と、
前記シャフトの先端部に前記可動ディスクを取り付ける工程と、
を有することを特徴とする織機用グリッパソレノイドの製造方法。 - 請求項1に記載する織機用グリッパソレノイドの製造方法において、
前記シャフトに対して前記第2軸受を同軸とする追加工を前記第2軸受に施すことを特徴とする織機用グリッパソレノイドの製造方法。 - 自動織機に取り付けられて横糸のグリップ又は解放を行う織機用グリッパソレノイドにおいて、
コイルを巻回した中空円筒形状のコイルボビンと、
略円筒形状に形成され、前記コイルボビンの一端開口部に固設される固定鉄心を有し、前記固定鉄心の一端にパイプが溶接されるとともに、前記固定鉄心の他端に開設された開口部に円筒形状の第1軸受が圧入されたコア組立と、
固定ディスクが着脱可能に取り付けられ、前記固定鉄心が隙間なく挿通されて前記固定ディスクを前記固定鉄心と同軸上に配設するボディと、
略円柱形状に形成された可動鉄心を有し、前記可動鉄心の外周面に円筒形状の第2軸受が装着されるとともに、シャフトが前記可動鉄心に同軸上に固設されたプランジャ組立と、
前記可動鉄心を前記固定鉄心と反対方向に付勢する付勢手段と、
前記シャフトの先端部に着脱可能に取り付けられる可動ディスクと、を有し、
前記固定鉄心を前記ボディに貫き通し、前記固定鉄心の外周面に形成した雄ネジに雌ネジを形成された締結部材を締結することにより、前記コア組立を前記ボディに保持させ、前記固定ディスクを前記ボディに取り付けた状態で前記シャフトを固定鉄心、第1軸受、固定ディスクへと貫き通して可動ディスクを前記シャフトの先端部に取り付けることにより、前記プランジャ組立を前記固定ディスクを介して前記ボディに保持させることを特徴とする織機用グリッパソレノイド。
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