JP2005276233A - 計算機システム - Google Patents
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Abstract
従来のNC等のThinクライアント計算機システムは、運用管理をサーバに集約することで、TCOを削減するが、LANおよびサーバのオーバヘッドでアクセス性能が低下するという課題がある。
【解決手段】
計算機システムを、複数のクライアント計算機と、各クライアント計算機により共用されるストレージと、ストレージを管理するための管理コンソールと、各クライアント計算機とストレージと管理コンソールとを相互接続するための接続装置とで構成する。
【選択図】 図1
Description
○構成
第一実施形態を説明する。図1は第一実施形態のクライアント計算機システムの構成図である。なお、本実施形態ではクライアント計算機がPC(Personal Computer)であるとし、特にこのPCは内部にハードディスク装置を備えない「ディスクレスPC」であるとして説明する。なお、もちろんPC以外のクライアント計算機システムであっても同様に実施できる。
○動作
次に本実施形態の動作を説明する。
LU(Logical Unit)について説明する。LUはディスクレスPC等の上位計算機から見たときの論理的なボリュームである。上位計算機は1つのLUを1台の論理的なディスク装置として認識する。
(a) LUNは0から順にサーチする
(b) LUNは連続番号で存在することを仮定し、ある番号が存在しない場合以降のサーチは行わない
の2点である。これはサーチ時間を短縮するための工夫である。本発明のディスクレスPCもこのような特性をもつ上位計算機であると仮定すると、内部LUN=0以外をLU割り当てられたディスクレスPCはこのLUを検出できない。そこで、すべてのディスクレスPCに対し、1つ以上のLUを割り当てる際には、0から始まり、かつ連続番号でLUNを割り当てる必要がある。このディスクレスPCから見えるLUを仮想LU、その番号を仮想LUNと呼び、内部LUおよび内部LUNと区別する。これらの内部LUN、仮想LUNとの対応関係はストレージ1の中央制御装置11が備えるLUN管理テーブル14で管理する。
(2)LUN管理テーブル
LUN管理テーブル14の一例を図5に示す。LUN管理テーブル14には所有上位計算機識別子と、ポート番号と、Target IDと仮想LUNと、内部LUNと、属性を格納する。
(3)LUの作成
次に、管理コンソール4からストレージ1を制御してLU17を作成する手順について説明する。
(4) 共用LUの作成
上記では各ディスクレスPC専用のLUの作成について説明したが、同様に各ディスクレスPCによる共用LUを作成することもできる。上記専用LUの作成とはLUの属性を「共用」に設定することが異なる。また、各ディスクレスPCから1つのLUNとして認識できるように同じ内部LUが各ディスクレスPC毎に仮想LUNの定義がなされる。図5の例では、内部LUN=0は共用LUとしてディスクレスPC0用の仮想LUN=1、ディスクレスPC1用の仮想LUN=1、ディスクレスPC2用の仮想LUN=2として3回定義される。なお、ある上位計算機に共有を許さないことも可能である。LUN管理テーブル14で当該上位計算機に対し仮想LUNを定義しないだけで実現できる。
(5) アクセス制御
次にLUのアクセス制御について説明する。ディスクレスPC2が起動すると、次の2つのステップの初期化処理を行う。
(6) 専用LUにOS、APPを格納
次に本発明の最も基本的な使用方法を説明する。図5のLUN管理テーブル14の例に示したとおり、各ディスクレスPC2用にストレージ1に専用LUを作成し、それぞれのOSやアプリケーションやデータをすべて格納する方法である。なお、共用LUの使用方法については第二実施形態以降で説明する。
(7)特権の利用
図5に示したとおり、作成した内部LUには「特権」の属性を与えることができる。特権の属性を設定すると一時的に上位計算機からのアクセスを抑止し管理コンソール4から操作を行うことができる。これを利用しLUの各種メンテナンスを行うことができる。
(8)効果
以上のように、複数のディスクレスPC2が1台のストレージ1を共用し、その内部にそれぞれ専用のLUを作成することでそれぞれ固有のOS、アプリケーションを格納でき、そしてこれらプログラムを直接I/Oロードできる。また、それぞれのデータも同一ストレージに格納できる。
○構成
第二実施形態を説明する。本実施形態の構成は第一実施形態と同一である。ただし、本実施形態では第一実施形態で説明しなかった共用LUについて説明する。図5に従い、内部LU=0が共用LUであるとして以下説明する。
○動作
(1) アプリケーションの共用
第一実施形態では、各ディスクレスPC2がそれぞれ専用のLUを確保し、OS、アプリケーション、データのすべてを格納するとして説明した。本実施形態では、アプリケーションを共用LUに格納する例を説明する。
(2) 共用アプリケーション設定情報
図7にディスクレスPC2と内部LUの関係を表す模式図を示す。共用LU170はディスクレスPC#0(2a)、ディスクレスPC#1(2b)から仮想LUN=1として、ディスクレスPC#2(2c)から仮想LUN=2として見える。
アプリケーションプログラムはディスクレスPC2のメモリにロードして実行し、また、プログラム自体を変更することがないので、複数ディスクレスPC2間での排他制御は不要であり、各ディスクレスPC2 # 0〜2(2a〜2c)は内部LU0を共用していることも認識しない。このような共用するアプリケーションのことを共用アプリケーションと呼ぶ。
第一実施形態のようにアプリケーションをそれぞれの専用LUに格納すると、インストールやバージョンアップ等のメンテナンスをすべてのLUに対して実施しなくてはならず、管理コストが上昇するが、本実施形態の共用アプリケーションを共用LUに格納する方法によれば、メンテナンスを一カ所に集約でき、メンテナンスに要する運用管理コストを低減できるという効果がある。
○構成
第三実施形態を説明する。本実施形態も第二実施形態と同様、構成は第一実施形態と同じである。
ことである。第二実施形態と同様、図5に従い、内部LU=0が共用LUであるとし
て以下説明する。
(1) OSの共用
一般にクライアント計算機システムでは、同一のOSを用いることが多い。そこで、このOSも共用LU170に格納し、複数のディスクレスPC2で共用することを考える。このようなOSを共用OSと呼ぶ。
図8に本実施形態のディスクレスPC2と内部LUの関係を表す模式図を示す。第二実施形態と同様、共用LU170はディスクレスPC#0(2a)、ディスクレスPC#1(2b)から仮想LUN=1として、ディスクレスPC#2(2c)から仮想LUN=2として見える。
第二実施形態の共用アプリケーション用設定情報と同様、各ディスクレスPC2それぞれの設定情報が必要になる。設定情報としては、使用ライセンス情報、個人情報、各種環境情報等がある。これらは、共用アプリケーションと同様、各ディスクレスPC2毎に、対応する専用LUに共用OS設定情報として格納する。このように共用アプリケーションを構成することで、複数ユーザで共用しながらも各ユーザ毎に異なるアプリケーション環境を構築でき、また、不正使用の防止等にも配慮できる。
第一、第二実施形態のようにOSをそれぞれの専用LUに格納すると、インストールやバージョンアップ等のメンテナンスをすべてのLUに対して実施しなくてはならず、管理コストが上昇するが、本実施形態の共用OSを共用LUに格納する方法によれば、メンテナンスを一カ所に集約でき、メンテナンスに要する運用管理コストをさらに低減できるという効果がある。
○構成
次に第四実施形態を説明する。本発明は図9に示すとおり第一実施形態のストレージ1の構成にキャッシュ18とLUキャッシュ常駐制御部19を設けたものである。
(1)共用LUの課題
動作を説明する。上記第二、第三実施形態で説明したとおり、共用LUに共用アプリケーションや共用OSを格納することで、管理コストを低減することができる。一方、ディスクレスPC2からのアクセスが同一LUに集中することになり、性能低下が発生するという新たな課題が発生する。そこで、この性能低下を解決する方法を提供する。
キャッシュ18は一般にDRAMで構成した回路であり、中央制御装置11の制御によりLUと上位計算機の中間に位置してアクセス高速化を実現する。リードアクセス要求発生した場合には、LUのデータのコピーがキャッシュ18に存在する場合(キャッシュヒット)にはディスクアクセスを行うことなくキャッシュ18から上位計算機にデータを転送することができる。また、ライトアクセス要求が発生した場合には、ディスクアクセスを行うことなくライトデータを一時保存しアクセスを終了することができる。このライトデータはいずれLUに書き戻す必要がある。この書き戻し処理のことを遅延ライトと呼ぶ。
キャッシュ常駐制御部19は、第二、第三実施形態の共用LUの全部もしくは一部のデータをキャッシュに格納するとともに、ひとたびキャッシュ18に格納したならば、常時キャッシュ上に当該データを保持し続けるようキャッシュ18を制御する。また、アクセス制御部16からアクセスのヒットミス判定要求があった際には、キャッシュを検査し、ヒット、ミスを判定する。
本実施形態によれば、共用LUに格納する一部または全部の内容をキャッシュ常駐することができ、その結果、共用アプリケーションや共用OSをアクセス性能の高速なキャッシュ上に常駐することができるので、1台のディスクレスPC2がひとたび共用アプリケーションや共用OSを使用すると、それ以降には他のディスクレスPCが同一アプリケーションや同一OSを使用した際に非常に速いアクセス性能を得ることができるという効果がある。これにより、アプリケーション、OSの運用管理コストの低減に加え、高性能化をも実現することができるという効果がある。また、ディスク装置に比べ遥かに高速なキャッシュを活用するので、各PCが内蔵ディスク装置にOSやアプリケーションを格納するときのアクセス速度に比べ高速化できるという効果がある。
11…中央制御装置
12…LU定義部
13…通信制御回路
14…LUN管理テーブル
15…ファイバチャネルI/F制御回路
16…アクセス制御部
17...LU
18…キャッシュ
19…LUキャッシュ常駐制御部
2…ディスクレスPC
21…中央制御装置
22…ファイバチャネルI/F制御回路
23…入出力装置
221…ブートアップ制御回路
3…ファイバチャネル接続回路
4…管理コンソール
41…中央制御装置
42…入出力装置
43…通信制御回路
44…LU管理部
45…ファイバチャネルI/F制御回路
46…ローカルディスク
5…ファイバチャネル
6…通信経路
Claims (9)
- 計算機システムであって、複数のクライアント計算機と、前記クライアント計算機により共用されるストレージと、前記ストレージを管理するための管理コンソールと、前記複数のクライアント計算機と前記ストレージと前記管理コンソールとを相互接続するための接続装置とからなることを特徴とする計算機システム。
- 前記各クライアント計算機は、内蔵デイスクを備えないことを特徴とする請求項1に記載の計算機システム。
- 前記クライアント計算機は前記ストレージに配置されたプログラムをロードして使用することを特徴とする請求項1に記載の計算機システム。
- 前記クライアント計算機はブートアップ制御回路を備え、前記ストレージはオペレーティングシステム(OS)を格納し、前記ブートアップ制御回路は前記ストレージに格納されたOSをブートすることを特徴とする請求項1に記載の計算機システム。
- 前記管理コンソールは、各クライアント計算機用の論理ボリュームを前記ストレージ内に作成するための制御部を備え、
前記ストレージは、前記管理コンソールからの指令に従って各クライアント計算機用の論理ボリュームを作成する制御部と、各クライアント計算機から論理ボリュームへのアクセス制限情報を格納するための管理テーブルと、当該管理テーブルの情報に従ってクライアント計算機からのアクセスを許可するかを判定するアクセス制御部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の計算機システム。 - 前記管理コンソールは、少なくとも2台のクライアント計算機により共用される論理ボリュームを作成するための制御部を備え、
前記ストレージは、管理コンソールからの指令に従って前記共用される論理ボリュームを作成する制御部と、クライアント計算機から共用される論理ボリュームへのアクセス制限情報を格納するための管理テーブルと、当該管理テーブルの情報に従ってクライアント計算機からのアクセスを許可するかを判定するアクセス制御部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の計算機システム。 - 前記共用される論理ボリュームにアプリケーションを格納し、各クライアント計算機が占有する論理ボリュームに前記アプリケーションを使用する場合に必要なクライアント計算機の固有情報を格納することを特徴とする請求項6に記載の計算機システム。
- 前記共用される論理ボリュームにOSを格納し、各クライアント計算機が占有する論理ボリュームに前記OSを使用する場合に必要なクライアント計算機の固有情報を格納することを特徴とする請求項7に記載の計算機システム。
- 前記ストレージは、前記アプリケーション及びOSの少なくとも一方を常駐させるためのキャッシュと、前記キャッシュを制御する制御部と、論理ボリュームに格納する内容の一部もしくは全部を前記キャッシュに常駐するように制御する制御部と、キャッシュに内容を常駐させる論理ボリュームを指定するための設定情報を格納するための管理テーブルとを備えることを特徴とする請求項8に記載の計算機システム。
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