JP2005275557A - エネルギ製造供給計画作成システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数のエネルギ製造ラインが導管ネットワークを介して複数の払い出し拠点にエネルギ供給を行うための製造ライン別、時間別のエネルギ製造供給計画の託送供給サービスの影響を考慮した作成システムを提供する。
【解決手段】 供給当日の1日総需要量予測値、各払い出し拠点における通常需要者に対する時間別負荷予測値、受け入れ拠点からの時間別受入量、特定需要者に対する特定時間別払出量、エネルギ製造ライン毎の時間別製造量に対する所定の第1制約条件、及び、導管ネットワークの所定ノードにおける所定の第2制約条件に基づいて、制約条件を満足し、所定の評価指数が最適となる供給当日のエネルギ製造ライン毎の時間別製造量を生成する時間別製造量作成手段を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、1または複数のエネルギ製造ラインが導管ネットワークを介して複数の払い出し拠点にエネルギ供給を行うための製造ライン別、時間別のエネルギ製造供給計画の作成をコンピュータ演算処理により支援するエネルギ製造供給計画作成システムに関する。
エネルギ製造ラインで製造されたエネルギが導管ネットワークを介して複数の払い出し拠点に供給される最も一般的な形態として、都市ガス(適宜、ガスと称す。)が想定される。ここで、製造ラインにおいて製造されるガスの製造量は、需要者の消費量によって決定され、需要者の消費量が変動すると、各製造ラインの製造量も即応して変動する。このように変動するのは、各製造ラインから需要者までのガス供給ラインの圧力が一定に調整される、所謂プレッシャーコントロール(PC)運用が行われているからである。従って、需要者の消費が増加して圧力が低下した場合には、即座に各製造ラインからの供給量を増加させて、圧力が一定になるように調整される。
尚、ガス供給ラインの圧力は、各製造ラインから需要者(供給地点)までの間で、高圧、中圧、低圧の各導管ネットワークと高圧及び中圧の整圧器(ガバナ)を介して、階層的に低圧化される。ここで、高圧の導管ネットワークは、需要者から遠隔地にある製造ラインで製造されたガスを長距離搬送するために、且つ、各製造ラインからのガス供給が停止した場合に備えて、1MPa(メガパスカル)以上の極めて高い圧力に保たれている。具体的な高圧導管の運用圧力は、需要量、所有設備等に応じて適正範囲に定められている。
従来、1つのエネルギ事業者が、自己の所有する1または複数の製造ラインから自己の顧客である需要者に対して各導管ネットワークを介してエネルギを供給する形態が一般的であったが、昨今において、他のエネルギ供給者が製造したエネルギを、導管ネットワークの所定の受け入れ拠点において受け入れて、導管ネットワークの所定の払い出し拠点において、当該エネルギ供給者の需要者(特定需要者)に払い出す託送供給サービスが実施されている。
図2は、各製造ラインから需要者までのガス供給システム100を模式的に表したブロック図である。図2において、第1乃至第4の製造ライン101〜104は、ガスを製造して、それぞれ送出量S1〜S4(Nm/h)で高圧の導管ネットワーク110へ送出する。送出されたガスは、導管ネットワーク110上の複数の高圧ガバナ105〜108で低圧化され、中圧の導管ネットワーク120へ払い出され、中圧の導管ネットワーク120から更に低圧化されて最終的にエネルギ事業者の通常の需要者(図示せず)へ送られ、需要量Z(Nm/h)で消費される。更に、エネルギ供給者から受け入れ拠点Rにおいて、受入量Sx(Nm/h)でガスを高圧の導管ネットワーク110へ受け入れ、払い出し拠点Dにおいて、払出量Zx(Nm/h)で払い出す。この場合、受入量Sxと払出量Zxは同じ時間帯では、同時同量の原則で運用されるので、託送供給サービスの実施の有無に関係なく、各高圧ガバナ105〜108で中圧の導管ネットワーク120へ払い出される払出量の合計が、需要量Zとなる。
また、高圧の導管ネットワーク110上の高圧ガバナ105〜108の設置箇所付近の1つ以上の地点に、ホルダ130が設置されており、弁の開閉によって内部にガスを蓄積し、また放出することができる。その機能によって、需要者の消費量が増加すると、蓄積したガスを放出し、需要者の消費量が減少すると、余ったガスを蓄積して、需要者における消費量の急激な変動の影響を緩和する。ホルダ130は、放出量H(Nm/h)でガスを放出し、その値が負である場合は、ガスを蓄積する。また、同様のガス消費量の変動調整機能は、高圧の導管ネットワーク110自体も有している。これは、導管ネットワーク110の全幾何容積に所定の圧力下で蓄積されるガス保有量で規定されるラインパックが存在するためである。当該ラインパックを用いることにより、中圧の導管ネットワーク120へ供給量L(Nm/h)でガスを供給し、その値が負である場合は、ガスを蓄積することが可能となる。ラインパックが蓄積され、または、供給されるということは、高圧の導管ネットワーク110の圧力が上下することを意味するが、ここでは導管ネットワーク110の圧力は、一定値ではなく、一定の運用圧力範囲内に保つ運用が行われる。従って、需要量が変動すれば、導管ネットワーク110の圧力が変動して、ラインパックが供給され、または、蓄積されることにより、ガス消費量の変動量を上記運用圧力範囲内で吸収することができる。
ここで、各製造ラインからの送出量S1〜S4(Nm/h)、ホルダ130の放出量H(Nm/h)、ラインパック供給量L(Nm/h)、中圧の導管ネットワーク120への払出量Z(Nm/h)の関係は、以下の数1で表される。
(数1)
S1+S2+S3+S4+H+L=Z
しかし、ホルダ130及びラインパックによって導管ネットワーク110の圧力を一定に保つ制御を行うことは理論上可能であるが、そのホルダ130の設置数には限界があり、また実際のホルダ130及びラインパックの全幾何容積も比較的小さいので、圧力を一定に保つ制御を行うのは現実的ではない。従って、導管ネットワーク110の圧力を一定或いは運用圧力範囲内に調整するには、需要量(中圧の導管ネットワーク120への払出量Z)の変動に対応して、各製造ラインからの供給量(S1+S2+S3+S4)を調整する必要がある。
しかし、各製造ラインの供給量或いは製造量が変動すれば、製造量に対応する製造コストもまた変動する。ここで、各製造ラインにおける製造コストについて説明するために、ガスの製造工程について略説する。
先ず、貯蔵用のLNGタンクからLNGポンプで取り出された液化LNGは、海水ポンプで汲み上げた海水を用いる気化器(例えばオープンラック式気化器など)によって気化して供給される。また、LNGタンク内で気化したLNGガスは、BOGコンプレッサで圧縮されて供給される。このときに、さらにBOGブースタで圧縮されて供給される場合もある。このように供給されるLNGガスに対して、別途LPGタンクからLPGポンプで取り出されたLPGを混合させて熱量を調節し、都市ガスとして高圧の導管ネットワークへ送出する。ここで、ガスを送出する製造ラインは、製造所毎に複数設けられているのが通常であり、製造ライン毎に熱量調整の有無及びその送出カロリー値が異なるように設定されている場合もある。
当該ガス製造工程においては、各種ポンプやコンプレッサ等の電力コスト、熱量調整コスト、蒸気コスト、及び、用水コスト等が複雑に絡み合って、製造量に対応するガス製造コストが決定されることになる。例えば、LNGポンプは、通常複数台が備えられ、必要に応じて順次起動されるので、起動している台数、つまり、送出量によってその運転コストも変動する。以上のように、製造量の多少に応じて、ガス製造コストが変動することになる。
以上において、実際の各製造ラインからの供給量(S1+S2+S3+S4)は、需要量の変動に対してリアルタイムで即応するのではなく、製造供給当日24時間分の時間別製造供給計画が予め作成され、当該製造供給計画に基づいて各製造ラインからのガス供給が行われている。例えば、下記特許文献1に開示されているような、当該1日の総需要量を予測して、当該1日総需要量予測値を満足し、且つ、上述のガス製造コストを最適化するように、製造ライン別及び時間別の製造供給計画が作成される。
以下、従来の製造ライン別及び時間別の製造供給計画の作成手順について、図4のフローチャートを参照して説明する。
製造供給日当日の気象予測(気温、水温、天候等)及び曜日等の特性情報と過去の類似日の総需要量の実績データに基づいて、製造供給日1日の総需要量を予測して、1日総需要量予測値Zを導出する(ステップ#100)。ここで、1日は、例えば、当日の午前7時から翌日の午前7時までの24時間と規定する。
次に、製造供給日当日と特性情報が類似する最近の類似日を指定して、当該類似日の各高圧ガバナからの時間別払出量の実績データを、製造供給日当日の各高圧ガバナからの時間別払出量Z0(i,j)として仮決めする(ステップ#101)。ここで、引数i(i=1〜24)は時間別の各時間帯を表し、例えば、i=1は当日の午前7時〜8時、i=24は翌日の午前6時〜7時の各1時間に対応する。また、引数jは高圧ガバナの区別を表す。
尚、1つの類似日では、時間別払出量Z0(i,j)の仮決めが困難である場合には、製造供給日当日を、例えば、当日の午前7時から午後5時まで、当日の午後5時から午後10時まで、当日の午後10時から翌日の午前7時までの3時間区分に分けて、時間区分毎に類似日を夫々選定して、各類似日の各高圧ガバナからの時間別払出量の実績データを、製造供給日当日の各高圧ガバナからの時間別払出量Z0(i,j)として仮決めする(ステップ#101’)。
次に、当該類似日の時間別製造量の実績データと、仮決めした各高圧ガバナからの時間別払出量Z0(i,j)の時間別の合計値が一致するように、時間別払出量Z0(i,j)を補正し、更に、補正後の1日分の合計値が1日総需要量予測値Zと一致するように補正して時間別払出量Z1(i,j)を求める(ステップ#102)。ここで、最初の補正では、当該類似日の時間別製造量の実績データと時間別払出量Z0(i,j)の時間別の合計値の差分を、時間別払出量Z0(i,j)の高圧ガバナ別の構成比で按分して時間別払出量Z0(i,j)に加算し、後の補正で、1日総需要量予測値Zを当該類似日の総製造量で除した比率を乗じて1日総需要量予測値Zに合わせ込む。
次に、1日総需要量予測値Zを、当該類似日の製造ライン別の時間別製造量の実績データに基づいて、製造ライン毎及び時間毎に分解して、製造ライン毎の時間別製造量予測値S(i,k)を仮決めする(ステップ#103)。ここで、引数kは製造ラインの区別を表す。上述した如く、ガス製造コストが製造ライン毎及び時間帯で変動するため、各製造ラインの製造量に応じたガス製造コストの合計が各時間で最小となるように、時間別にガス製造コストの安価な製造ラインから順に製造量を分配していく等の試行錯誤的な手法により、製造ライン毎の時間別製造量予測値S(i,k)の仮決めが行われる。
次に、ステップ#102で補正した時間別払出量Z1(i,j)と仮決めした時間別製造量予測値S(i,k)を入力条件として、高圧の導管ネットワークの各主要ノードの製造供給日当日24時間の圧力推移を、導管網過渡応答解析ツールを用いてシミュレーションして導出する(ステップ#104)。ここで、導管網過渡応答解析ツールとは、高圧ガス管路系ネットワークにおける圧縮性流体の過渡応答を非定常解析で導出するツールである。尚、シミュレーションの対象となる高圧の導管ネットワークはホルダも含めて予め、所定のモデル化がなされているものとする。
次に、ステップ#104で求めた圧力推移が、所定の運用圧力範囲内にあるかを確認する(ステップ#105)。ここで、圧力推移が運用圧力範囲外となる場合は、仮決めした製造ライン毎の時間別製造量予測値S(i,k)を変更する(ステップ#106)。ここで、時間別製造量予測値S(i,k)の変更において、各製造ラインの製造量に応じたガス製造コストの合計が各時間で最小となるように調整を行う。そして、再度、ステップ#104の圧力推移の導出、及び、ステップ#105の確認を、圧力推移が所定の運用圧力範囲内に収まるまで繰り返す。
ステップ#105において、圧力推移が所定の運用圧力範囲内にあると確認されると、仮決めまたは変更された製造ライン毎の時間別製造量予測値S(i,k)に基づいて、製造供給日当日24時間分の製造ライン毎の時間別製造供給計画を作成する(ステップ#107)。
製造供給日当日は、作成された製造ライン毎の時間別製造供給計画に基づき、各製造所に対して、製造ライン毎の製造量変更指令・実行監視を行う(ステップ#108)。
製造供給日当日の作成された製造ライン毎の時間別製造供給計画に基づく製造供給が開始した後に、時間毎の時間別総製造量予測値S(i)と時間別総需要量の実績データ(各高圧ガバナからの時間別払出量の実績データの合計値)との差が、予め定めた一定値を超える(ステップ#109)と、製造供給計画の見直しを行うために、ステップ#101から製造供給計画作成を再度実行する。
更に、高圧の導管ネットワーク上の所定地点の圧力計測値が所定の運用圧力範囲を超過していないかを判定し(ステップ#110)、超過している場合は、警報を発生するとともに、当該所定地点の圧力が運用圧力範囲内に収まるように、製造量の変更指令を発する(ステップ#111)とともに、ステップ#101から製造供給計画作成を再度実行する。
特開2002−334138号公報
上述した従来の製造ライン別及び時間別の製造供給計画の作成方法では、託送供給サービスが実施されている場合に、同時同量の原則で運用されていることを前提としているため、エネルギ供給者からの受入量や特定需要者への払出量の影響は一切考慮されていない。
また、場合によってはガス製造コストを最適化するための相反する効率化条件を、その効果から優先付けにより整理、総合的にコストミニマムになる製造ライン毎の製造量を、試行錯誤により計算していたため、ステップ#103における製造ライン毎の時間別製造量予測値S(i,k)の仮決め或いは変更に数時間を要していた。
更に、幾度かに亘る製造所設備の改変や運用変更、ガス製造コストを最適化のための効率化条件等により、オペレーションが複雑化してきており、試行錯誤回数に拍車をかけていた。これらは経験からの判断を伴う作業が多く、統一した結果が得られないことが多々あった。
一方、オペレーション中の製造供給計画の見直しは、一定時間の予測値と実績値との乖離が所定量を超えた場合に実施しているが、上述の如く効率化条件を満足させるために試行錯誤に長時間を要しており、当該作業に熟練を要していた。
そこで、託送供給サービスが実施されている場合に、エネルギ供給者からの受入量や特定需要者への払出量の一時的な変動は、導管ネットワーク上のホルダやラインパックにより調整可能であるが、当該受入量や払出量が本来の計画に対して変更がある場合には、製造ラインの製造計画への迅速な反映が困難であった。
また、当該受入量や払出量が相当量になる場合において、受け入れ拠点と払い出し拠点が離れている場合には、実際の受け入れは受け入れ拠点の近くにあるホルダに対して行われ、払い出しは払い出し拠点の近くにあるホルダから行われることになり、ホルダの運用が、託送供給サービスが実施されない場合と異なるため、導管ネットワーク上の圧力推移が一定の運用圧力範囲内に維持されているかの正確な判断が困難となる。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、上記問題点を解消し、エネルギ製造ラインが導管ネットワークを介して複数の払い出し拠点にエネルギ供給を行うための製造ライン別、時間別のエネルギ製造供給計画を、託送供給サービスの影響を考慮して、コンピュータ演算処理により自動的に作成可能なエネルギ製造供給計画作成システムを提供することにある。
この目的を達成するための本発明に係るエネルギ製造供給計画作成システムの第一の特徴構成は、1または複数のエネルギ製造ラインが導管ネットワークを介して複数の払い出し拠点にエネルギ供給を行うための製造ライン別、時間別のエネルギ製造供給計画の作成をコンピュータ演算処理により支援するエネルギ製造供給計画作成システムであって、前記導管ネットワークが、所定の受け入れ拠点において前記エネルギ製造ライン以外で製造されたエネルギを受け入れ、前記受け入れ拠点で受け入れたエネルギと等価なエネルギを前記払い出し拠点または別の第2払い出し拠点から1または複数の特定需要者へ払い出し可能に構成され、供給当日の1日総需要量予測値、前記供給当日の前記各払い出し拠点における通常需要者に対する時間別負荷予測値、前記供給当日の前記受け入れ拠点からの時間別受入量、前記供給当日の前記特定需要者に対する特定時間別払出量、及び、前記導管ネットワークの所定ノードにおける所定の制約条件に基づいて、前記制約条件を満足し、所定の評価指数が最適となる前記供給当日のエネルギ製造ライン毎の時間別製造量を生成する時間別製造量作成手段を備えてなる点にある。
ここで、特定需要者は受け入れ拠点で受け入れたエネルギを消費する需要者で、通常需要者はエネルギ製造ラインで製造されたエネルギの供給対象となる需要者である。尚、エネルギを例えばガスを媒体としてガスの燃焼により消費する場合、受け入れ拠点で受け入れたガスと特定需要者が消費するガスが物質として同じである必要はない。従って、特定需要者は受け入れ拠点で受け入れたエネルギを過不足なく消費する場合は、受け入れ拠点で受け入れたエネルギ量と等価なエネルギ量を消費することになる。
上記エネルギ製造供給計画作成システムの第一の特徴構成によれば、時間別製造量作成手段が、供給当日のエネルギ製造ライン毎の時間別製造量を生成する際に、供給当日の受け入れ拠点からの時間別受入量と特定需要者に対する特定時間別払出量を入力データとして受け付けるので、上記導管ネットワークを利用して託送供給サービスを実施する場合に、仮に同時同量の原則が適用されない場合や、同時同量の原則が維持されていても、受け入れ拠点からの時間別受入量が大きいため、導管ネットワーク内の圧力分布に影響を及ぼす場合に、託送供給サービスを実施することの影響を考慮したエネルギ製造ライン毎の最適化された時間別製造量を生成することができる。
尚、本発明において、「時間別」という場合、特に1時間単位に限定されるものではなく、例えば、30分単位或いは2時間単位の時間別であっても構わない。
同第二の特徴構成は、上記第一の特徴構成に加えて、前記時間別製造量作成手段が、前記1日総需要量予測値、前記時間別受入量、及び、前記特定時間別払出量の入力を受け付ける入力手段と、前記供給当日の特性情報に基づいて1または複数の類似日を選定し、選定した前記各類似日の前記各エネルギ製造ラインにおける前記時間別製造量の実績データと、前記1日総需要量予測値に基づいて、供給当日の前記エネルギ製造ライン毎の時間別製造量からなる供給パターンを複数パターン生成する供給パターン生成手段と、前記時間別負荷予測値の入力を受け付け、前記供給当日の前記エネルギ製造ライン毎の時間別製造量と前記各払い出し拠点における前記時間別負荷予測値と前記時間別受入量と前記特定時間別払出量を入力条件として、前記パターン毎の前記導管ネットワークの1または複数の所定ノードの圧力推移を、所定の導管網非定常シミュレータを用いて導出し、前記制約条件として導出した前記圧力推移が所定の運用圧力範囲内にあるかを判定する圧力推移判定手段と、前記圧力推移判定手段によって前記圧力推移が所定の運用圧力範囲内にあると判定された前記供給パターンの中から、前記評価指数が最適となる供給パターンを抽出する最適供給パターン導出手段と、を備えてなる点にある。
上記エネルギ製造供給計画作成システムの第二の特徴構成によれば、供給パターン生成手段が、供給当日の特性情報に基づいて選定した1または複数の類似日の各エネルギ製造ラインにおける時間別製造量の実績データが入力された1日総需要量予測値に適合するように修正して複数パターンのエネルギ製造ライン毎の時間別製造量を生成する。ここで、エネルギ製造ライン毎の時間別製造量(供給パターン)として、供給当日の特性情報(気象条件や曜日)が類似する1または複数の類似日の実績データを基に作成することで、後に実行する圧力推移が運用圧力範囲内にあるかの確認や製造コストが最適化される可能性の高い供給パターンを複数(例えば、100〜10000)導出できる。また、全くランダムに複数の供給パターンを生成すれば、製造コストが最適化される可能性を高めるために、その供給パターン数も相当数必要となるが、製造コストの算出や導管ネットワークの所定ノードの圧力推移のシミュレーションに時間を要するため、最適解の探索に膨大な時間を要するが、異なる類似日から複数の供給パターンを生成することで、かかる不都合を回避できる。尚、供給パターン数と類似日の数は一致する必要はない。更に、最適供給パターン導出手段が圧力推移判定手段によって託送供給サービスを実施することの影響を考慮した上で圧力推移が所定の運用圧力範囲内にあると判定された供給パターンの中から、所定の評価指数において最適化された供給パターンを抽出するので、運用圧力範囲を満足する最適な製造供給計画を、供給当日の1日総需要量予測値と各払い出し拠点における時間別負荷予測値、受け入れ拠点からの時間別受入量、及び、特定需要者への特定時間別払出量を入力すれば自動的に作成することができる。
従って、特に託送供給サービスを実施する場合に、従来熟練と長時間の手間を要していた、製造コストを最適化するための効率化条件を満足するようにエネルギ製造ライン毎の時間別製造量を作成する工程が自動化され、製造供給計画の作成が高精度且つ簡易に実施できるようになる。
同第三の特徴構成は、上記第一または第二の特徴構成に加えて、前記供給パターン生成手段は、前記選定した1または複数の類似日の前記各エネルギ製造ラインにおける前記時間別製造量の実績データと前記1日総需要量予測値に基づいて第1世代の供給パターンを複数パターン生成するとともに、遺伝的アルゴリズム手法を用いて第2世代以降の新たな世代の供給パターンを複数パターン生成する際に、1世代前の前記複数の供給パターンで前記圧力推移判定手段により前記圧力推移が前記所定の運用圧力範囲内にあると判定されたものの中から、前記評価指数の最適なものから順に複数パターンを抽出し、抽出した1世代前の供給パターンに基づいて新たな世代の供給パターンを複数パターン生成する点にある。
上記エネルギ製造供給計画作成システムの第三の特徴構成によれば、複数の供給パターンの中から製造コスト最小の最適解を抽出するアルゴリズムとして遺伝的アルゴリズム手法を用いることで、複数の供給パターンの選出において最適解が局所的最適解に陥る可能性が低くなり、真に最適な製造供給計画の作成が高精度且つ簡易に実施できるようになる。ここで、第1世代の供給パターンを1または複数の類似日の各エネルギ製造ラインにおける時間別製造量の実績データに基づいて作成することで、最適解を得るのに必要な供給パターン数を少なくでき、処理時間の短縮化を図ることができる。
同第四の特徴構成は、上記何れかの特徴構成に加えて、前記入力手段が、更に、前記所定の運用圧力範囲として、前記導管ネットワーク上の所定ノードの最低運用圧力、及び、前記エネルギ製造ライン毎の供給圧力の運用圧力範囲の少なくとも何れか1つの入力を受け付ける点にある。
上記エネルギ製造供給計画作成システムの第四の特徴構成によれば、導管ネットワーク上の所定ノードの最低運用圧力、または、エネルギ製造ライン毎の供給圧力の運用圧力範囲を、必要に応じて変更することができる。例えば、導管ネットワーク上或いは各払い出し拠点の下流側で、工事等で通常の運用条件からの変更が好ましい場合等において適用できる。
同第五の特徴構成は、上記何れかの特徴構成に加えて、前記エネルギ製造ライン毎の前記時間別製造量に基づいて前記各エネルギ製造ラインの製造コストを算出し、更に、前記評価指数としてその製造コスト合計値を算出する製造コスト算出手段を備える点にある。
上記エネルギ製造供給計画作成システムの第五の特徴構成によれば、託送供給サービスを実施することの影響を考慮した上で、更に、製造コストを最適化したエネルギ製造ライン毎の時間別製造量を生成することができる。
本発明に係るエネルギ製造供給計画作成システム(以下、適宜「本発明システム」という。)の実施の形態につき、図面に基づいて説明する。尚、本実施形態では、本発明システムは、エネルギ種別として都市ガスを想定した図2に例示するような託送供給サービスの実施可能なガス供給システム100において、複数の製造ライン101〜104(エネルギ製造ラインに相当)が高圧の導管ネットワーク110を介して複数の高圧ガバナ105〜108(払い出し拠点に相当)から、高圧ガバナ105〜108に接続する中圧の導管ネットワーク120へ、供給当日の総需要量(Nm)に適合した製造量で都市ガスを供給するための支援システムであって、製造ライン別、時間別のエネルギ製造供給計画をコンピュータ演算処理により作成する。ガス供給システム100において都市ガスの製造供給を行うエネルギ事業者が他のエネルギ供給者に対して託送供給サービスの実施する場合、図2に示すガス供給システム100では、エネルギ供給者から受け入れ拠点Rにおいて、時間別受入量Sx(Nm/h)でガスを高圧の導管ネットワーク110へ受け入れ、高圧の導管ネットワーク110上の第2払い出し拠点Dにおいて、エネルギ供給者の需要者である特定需要者に対して時間別払出量Zx(Nm/h)で払い出すことになる。通常、かかる託送供給サービスでは、一定期間(例えば1時間)内の時間別受入量Sxと時間別払出量Zxが等しくなるような同時同量の原則に則った運用がなされているが、本発明システムでは、同時同量とならない運用にも対応可能になっている。尚、第2払い出し拠点Dは1つに限らず、複数であってもよく、また、中圧の導管ネットワーク120上にあっても構わない。
図1に示すように、本発明システム1は、製造コストを最適化して供給当日の24時間分(例えば、当日午前7時〜翌日午前7時)の製造ライン毎の時間別製造量(Nm/h)を作成する時間別製造量作成手段10、及び、各製造ライン101〜104の時間別製造量の実績データ、各高圧ガバナ105〜108における時間別運用実績(払出量、1次側圧力、2次側圧力等)、ホルダ130の時間別運用実績(放出量、蓄積量等)等を記憶する実績データベース4を備えて構成される。尚、供給当日は、上述のように必ずしもカレンダ通りの1日を意味するものではなく、適宜変更可能である。
更に、本発明システム1は、本発明システム1の利用者(オペレータ)が入出力操作に利用する利用者端末3、時間別製造量作成手段10で用いられる供給当日の各高圧ガバナにおける時間別払出量(Nm/h)(時間別負荷予測値に相当)を作成する時間別負荷予測部20、過去の製造日における気象データ(気温、水温、天候等)を記憶する気象データベース5、高圧及び中圧の導管ネットワーク110,120等の各種導管ネットワークの各種ノード情報等を記憶した導管網データベース6、導管網過渡応答解析ツール7、及び、導管網定常解析ツール8と、LAN等のコンピュータネットワーク9を介して接続する。
時間別製造量作成手段10は、更に、入力手段2、供給パターン生成手段11、圧力推移判定手段12、製造コスト算出手段13、最適供給パターン導出手段14、及び、エラー出力手段15を備えて構成される。入力手段2は、コンピュータネットワーク9を介して、外部からの所定のデータの入力を受け付け可能に構成され、例えば、利用者端末3等から、別途予測された供給当日の1日総需要量予測値、供給当日の受け入れ拠点Rからの時間別受入量、供給当日の特定需要者に対する特定時間別払出量等の入力を受け付ける。尚、入力手段2に入力されたデータの一部は、時間別製造量作成手段10と時間別負荷予測部20で共通に利用される。
また、時間別負荷予測部20は、時間別払出量補正手段21、時間別総需要量作成手段22、第1時間別払出量算出手段23、第2時間別払出量算出手段24、及び、第3時間別払出量算出手段25を備えて構成される。ここで、本実施形態では、時間別製造量作成手段10と時間別負荷予測部20は、各手段の処理をコンピュータハードウェア上でソフトウェア的に実行することで実現される。
次に、本発明システム1を使用した製造供給計画作成手順、及び、時間別製造量作成手段10の各手段の機能並びに動作について、図3に示すフローチャートを参照して説明する。
先ず、利用者は利用者端末において、供給当日の気象予測(気温、水温、天候等)を外部の気象予測データを提供する気象データサーバ(図示せず)にアクセスして当該気象予測を取得し、その気象予測データと供給当日の曜日(両者を合わせて「特性情報」と称す。)に基づいて供給当日の1日の総需要量を予測し、1日総需要量予測値Zとして、特性情報とともに本発明システム1の入力手段2に入力する(ステップ#1)。ここで、1日総需要量予測値Zは、予め、実績データベース4に記憶されている過去の1日の総需要量と各供給日における気象条件(気温、水温、天候等)との対応関係を、例えば、供給日の曜日、及び、各気象条件を説明変数とし、1日総需要量予測値Zを目的変数とする1次重回帰式等を導出しておき、当該回帰式に基づいて1日総需要量予測値Zを求める。
更に、利用者(エネルギ事業者)は、供給当日の受け入れ拠点Rからの時間別受入量Sx(i)、及び、供給当日の特定需要者に対する特定時間別払出量Zx(i)の24時間分の計画データを、エネルギ供給者から受け取り、本発明システム1の入力手段2に入力する(ステップ#2)。ここで、引数i(i=1〜24)は時間別の各時間帯を表し、例えば、i=1は当日の午前7時〜8時、i=24は翌日の午前6時〜7時の各1時間に対応する。
入力手段2に1日総需要量予測値Z、時間別受入量Sx(i)、及び、特定時間別払出量Zx(i)が入力されると、時間別負荷予測部20が起動し、後述する処理手順で供給当日の各高圧ガバナにおける時間別払出量Z1(i,j)(時間別負荷予測値に相当)を予測する(ステップ#10)。ここで、引数i(i=1〜24)は時間別の各時間帯を表し、引数jは高圧ガバナの区別を表す。
次に、時間別製造量作成手段10が、1日総需要量予測値Z、時間別受入量Sx(i)、特定時間別払出量Zx(i)、及び、時間別払出量Z1(i,j)に基づいて、供給当日の製造コストを最適化する製造ライン毎の時間別製造量S(i,k)を求める(ステップ#20)。ここで、引数kは製造ラインの区別を表す。以下、詳細に説明する。
供給パターン生成手段11が、後述するステップ#21、#22及び#26で、遺伝的アルゴリズムを用いて、供給当日の製造ライン毎の時間別製造量S(i,k,l)からなる供給パターンを複数パターン生成する。ここで、引数lは、生成された供給パターンの区別を表す。
先ず、供給パターン生成手段11は、気象データベース5にアクセスして供給当日の特性情報(曜日、気温、水温、天候等)に基づいて1または複数の類似日(例えば、1〜30日分)を選定し、選定した各類似日の各製造ラインにおける時間別製造量の実績データと、入力手段2が受け付けた1日総需要量予測値Zに基づいて、供給当日の製造ライン毎の時間別製造量S(i,k,l)からなる供給パターンを複数パターン(例えば、100〜10000パターン)生成して、第1世代パターンとする(ステップ#21)。例えば、ステップ#21で時間別製造量S(i,k,l)を作成するに当り、先ず、1日総需要量予測値Zを、選定した類似日の時間別総製造量(各製造ラインの時間別製造量の合計)の実績データに基づいて時間別の構成比で按分して、時間別総需要量予測値Z(i,l)に展開し、各製造ラインの時間別製造量S(i,k,l)の合計が、時間別総需要量予測値Z(i,l)となることが制約条件となる。また、第1世代の各供給パターンでは、時間別総需要量予測値Z(i,l)を各製造ラインに分配するに当って、各類似日の実績データを参考にする。従って、第1世代の各供給パターンは、ランダムに生成されるのではなく、類似日の実績データに即して生成される。
次に、新たに生成された或る世代(例えば、第1世代)の各供給パターンに対して、圧力推移判定手段12が、供給当日の製造ライン毎の時間別製造量S(i,k,l)、時間別受入量Sx(i)、特定時間別払出量Zx(i)、及び、各高圧ガバナにおける時間別払出量Z1(i,j)を入力条件として、供給パターン毎の高圧の導管ネットワーク110の1または複数の所定ノードの圧力推移(圧力の時間的変化)を、導管網過渡応答解析ツール7(導管網非定常シミュレータに相当)を用いて導出し、導出した圧力推移が所定の運用圧力範囲内にあるかの制約条件を判定する(ステップ#22)。ここで、所定ノードとして、例えば、高圧の導管ネットワーク上の中間点、複数の製造ラインの都市ガスの送出点等を用いる。そして所定ノード毎に定められた運用圧力範囲を用いて上記制約条件の判定を行う。ここで、導管網過渡応答解析ツール7は、高圧ガス管路系ネットワークにおける圧縮性流体の過渡応答を非定常解析で導出するツールであり、シミュレーションの対象となる高圧の導管ネットワークを、導管網データベース6にアクセスして抽出して使用する。当該シミュレーション用の導管ネットワークはホルダも含めて予め所定のモデル化がなされ、導管網データベース6に格納されているものとする。
更に、ステップ#22と並行して、新たに生成された或る世代(例えば、第1世代)の各供給パターンに対して、製造コスト算出手段13が、製造ライン毎の時間別製造量S(i,k,l)に基づいて製造ライン毎の製造コスト及びその製造コスト合計値を算出する(ステップ#23)。製造ライン毎の製造コストは、製造ライン毎の時間別の電力料金単価、発電設備の有無等の差による製造コストの違い、送出ポンプの使用台数や使用組み合わせ等の違い等に起因して製造コストがガス送出量に依存して変化する等の製造コストの変動要因を考慮して、所定の算出式を用いて時間別に算出して、24時間分の製造ライン毎の製造コストを算出する。算出された製造ライン毎の製造コストを合計して1日の製造コストが求まる。
次に、供給パターン生成手段11が、生成した1世代分の供給パターンの中から、圧力推移判定手段12によって所定ノードの圧力推移が所定の運用圧力範囲内にあると判定された供給パターンで、且つ、製造コスト算出手段13によって算出された1日の製造コストの小さい供給パターンを優秀な供給パターンとして所定数(例えば、50〜5000パターン)を選別する(ステップ#24)。
次に、所定世代数の供給パターンが生成されたか否か、或いは、所定の収束条件を満足したか等の終了条件の判定を行い(ステップ#25)、終了条件が満足されていない場合は、更に、次世代の供給パターンが複数パターン生成される。
供給パターン生成手段11は選別された優秀な供給パターンに対して、遺伝的アルゴリズムによる交叉処理や突然変異処理を実行して、次世代(1回目であれば、第2世代に相当)の供給パターンを生成する(ステップ#26)。新たな世代の供給パターンが生成されると、上記ステップ#22〜#25を、ステップ#25の終了条件を満足するまで繰り返す。
ステップ#25の判定処理で終了条件を満足すると、次に、エラー出力手段15が、上記ステップ#21〜#26で生成された各世代の供給パターンの内、圧力推移判定手段12によって所定ノードの圧力推移が所定の運用圧力範囲内にあると判定された供給パターンの絶対数または比率が所定数を超えているかを判定する(ステップ#27)。
ステップ#27で、所定ノードの圧力推移が所定の運用圧力範囲内にあると判定された供給パターン数(絶対数または比率)が上記所定数を超えている場合には、上記所定の運用圧力範囲が適正と判断して、生成された全ての世代の優秀な供給パターンの中から1日の製造コストが最小の供給パターンを抽出する(ステップ#28)。
また、エラー出力手段15は、ステップ#27において、所定ノードの圧力推移が所定の運用圧力範囲内にあると判定された供給パターン数(絶対数または比率)が上記所定数以下と判断した場合には、上記ステップ#21〜#26で生成された各世代の供給パターンの内の上記制約条件を満足しなかった供給パターンについて、圧力推移が所定の運用圧力範囲外となるノードを抽出して、当該ノードに関する情報を、利用者端末3に対してメッセージ出力する(ステップ#29)。
以上、ステップ#21〜#28の処理によって、時間別製造量作成手段10が、1日総需要量予測値Z、時間別受入量Sx(i)、特定時間別払出量Zx(i)、及び、時間別払出量Z1(i,j)に基づいて、供給当日の製造コストを最適化する製造ライン毎の時間別製造量S(i,k)を求めると、当該製造ライン毎の時間別製造量S(i,k)に基づいて、当該供給当日の製造供給計画を作成し、その計画に基づいて各製造ラインに対して製造指示を行う(ステップ#30)。
作成された製造供給計画に基づいて各製造ラインの製造が実行されると、各製造ラインの製造量、導管ネットワーク上の所定ノードの圧力、高圧ガバナの運用状態等を逐次計測するとともに、実績データベース4に新規データとして登録する。また、同時に、上記実行時の実績データが、計画値と齟齬がないか、または、所定の運用範囲を逸脱しないかの監視を行う(ステップ#31)。このようにして、供給当日の製造が終了する前に、次の供給当日に対する製造供給計画の作成を、ステップ#1に戻って繰り返す。
次に、本発明システム1による製造供給計画作成に用いられる供給当日の各高圧ガバナにおける時間別払出量Z1(i,j)の予測処理(ステップ#10)について、図3に示すフローチャートを参照して説明する。
先ず、時間別払出量補正手段21が、気象データベース5にアクセスして、入力手段2が受け付けた供給当日の特性情報(曜日、気温、水温、天候等)に基づいて、供給当日と最も類似する1つの類似日を選定し、選定した類似日の各高圧ガバナの時間別払出量の実績データZ0(i,j)を、その時間別合計値Z0(i)が、当該類似日の各製造ラインの時間別製造量の実績データS0(i,k)の時間別合計値S0(i)と一致するように補正する(ステップ#11)。具体的には、下記の数2に示すように、時間別払出量補正手段21は、選定した類似日の各高圧ガバナの時間別払出量の実績の時間別合計値Z0(i)と、当該類似日の各製造ラインの時間別製造量の実績の時間別合計値S0(i)との差分(S0(i)−Z0(i))を、当該類似日の各高圧ガバナの時間別払出量の実績データZ0(i,j)の構成比で按分して、各高圧ガバナの時間別払出量の実績データZ0(i,j)に各別に加算する。数2において、Z0’(i,j)は、ステップ#11での補正処理後の各高圧ガバナの時間別払出量である。
(数2)
Z0’(i,j)=Z0(i,j)
+(S0(i)−Z0(i))×Z0(i,j)/Z0(i)
次に、時間別総需要量作成手段22が、入力手段2が受け付けた1日総需要量予測値Zを、ステップ#11で選定した類似日の各製造ラインの時間別製造量の実績データS0(i,k)に基づいて供給当日の時間別総需要量予測値Z(i)に、下記の数3に示すように分解して、時間別総需要量予測値Z(i)を生成する(ステップ#12)。数3において、S0は、上記実績データS0(i,k)の時間別合計値S0(i)の1日の総合計値である。
(数3)
Z(i)=Z×S0(i)/S0
次に、第1時間別払出量算出手段23が、ステップ#11で選定した類似日の各製造ラインの時間別製造量の実績データS0(i,k)、当該類似日の各高圧ガバナにおける2次側圧力の時間別運用実績データPS0(i,j)、及び、当該類似日の各ホルダ130の時間別放出量の実績データH0(i,m)(mはホルダの区別を示す。)を入力条件として、当該類似日における各高圧ガバナにおける時間別払出量Z0s(i,j)を算出する(ステップ#13)。具体的には、第1時間別払出量算出手段23は、高圧の導管ネットワーク110と、高圧の導管ネットワーク110と各高圧ガバナを介して接続する中圧の導管ネットワーク120(第2導管ネットワークに相当)を含む定常解析用導管ネットワークを導管網データベース6から抽出し、当該定常解析用導管ネットワークに対して、導管網定常解析ツール8を用いて、当該類似日における当該定常解析用導管ネットワーク上の各高圧ガバナにおける高圧の導管ネットワーク110から中圧の導管ネットワーク120への時間別払出量Z0s(i,j)をシミュレーションにより求める。尚、当該定常解析用導管ネットワークにおいて、高圧及び中圧の導管ネットワーク110,120における各種構成要素(高圧ガバナ、ホルダ、導管等)は予め所定のモデル化がなされ、導管網データベース6に格納されているものとする。
次に、第2時間別払出量算出手段24が、ステップ#12で生成された供給当日の各製造ラインの時間別総需要量予測値Z(i)、供給当日の各高圧ガバナにおける2次側圧力の時間別運用計画PS1(i,j)、及び、供給当日のホルダの時間別運用計画H1(i,m)を入力条件として、供給当日における各高圧ガバナにおける時間別払出量Z1s(i,j)を算出する(ステップ#14)。具体的には、第2時間別払出量算出手段24は、ステップ#13で使用した同じ定常解析用導管ネットワークを導管網データベース6から抽出し、当該定常解析用導管ネットワークに対して、導管網定常解析ツール8を用いて、当該供給当日における当該定常解析用導管ネットワーク上の各高圧ガバナにおける高圧の導管ネットワーク110から中圧の導管ネットワーク120への時間別払出量Z1s(i,j)をシミュレーションにより求める。
次に、第3時間別払出量算出手段25が、時間別払出量補正手段21による補正後の各高圧ガバナの時間別払出量Z0’(i,j)に、第2時間別払出量算出手段24により算出された供給当日における各高圧ガバナにおける時間別払出量Z1s(i,j)から第1時間別払出量算出手段23により算出された当該類似日における各高圧ガバナにおける時間別払出量Z0s(i,j)を、高圧ガバナ別及び時間別に差し引いた値を、高圧ガバナ別及び時間別に加算し、当該供給当日の各高圧ガバナにおける時間別払出量の予測値Z1(i,j)とする(ステップ#15)。以上、纏めると、下記の数4でZ1(i,j)は算出される。
(数4)
Z1(i,j)=Z0’(i,j)+Z1s(i,j)−Z0s(i,j)
尚、上記ステップ#14において、第2時間別払出量算出手段24が、ステップ#12で生成された供給当日の各製造ラインの時間別総需要量予測値Z(i)、供給当日の各高圧ガバナにおける2次側圧力の時間別運用計画PS1(i,j)、及び、供給当日のホルダの時間別運用計画H1(i,m)に加えて、託送供給サービスに係る供給当日の時間別受入量Sx(i)と特定時間別払出量Zx(i)を入力条件として受け付けて、供給当日における各高圧ガバナにおける時間別払出量Z1s(i,j)を算出するようにしても構わない。この結果、各高圧ガバナにおける時間別払出量Z1s(i,j)として、託送供給サービスの実態により即した予測値が得られる。
以下に、別の実施形態につき説明する。
〈1〉上記実施形態では、受け入れ拠点Rにおいてエネルギ供給者から受け入れたガスを、高圧の導管ネットワーク110上の第2払い出し拠点Dにおいて特定需要者に払い出す場合を想定した、供給当日の製造コストを最適化する製造ライン毎の時間別製造量S(i,k)の算出手順を説明した。ここで、第2払い出し拠点Dは中圧の導管ネットワーク120上にあっても構わないが、中圧の導管ネットワーク120上にある場合は、特定時間別払出量Zx(i)は、各高圧ガバナにおける時間別払出量Z1(i,j)の一部として取り扱う必要が生じる。従って、ステップ#10における供給当日の各高圧ガバナにおける時間別払出量Z1(i,j)の予測処理で得られる時間別払出量Z1(i,j)に、ステップ#2で入力手段2に入力された特定時間別払出量Zx(i)を加算する処理が必要となる。特定時間別払出量Zx(i)が、特定の1つの高圧ガバナからの払い出しで賄われる場合は、当該高圧ガバナに係る時間別払出量Z1(i,j)に特定時間別払出量Zx(i)に加算する。もし、特定時間別払出量Zx(i)が、複数の高圧ガバナからの払い出しで賄われる場合は、当該高圧ガバナに接続する中圧の導管ネットワーク120に対して、特定時間別払出量Zx(i)を付加した定常解析用導管ネットワークを作成して、ステップ#14における供給当日における各高圧ガバナにおける時間別払出量Z1s(i,j)を算出することで、ステップ#15での各高圧ガバナにおける時間別払出量の予測値Z1(i,j)の算出時に、数4のZ1s(i,j)に特定時間別払出量Zx(i)が適切に各各高圧ガバナに配分される。
更に、ステップ#22の各供給パターンに対する所定ノードの圧力推移の導出及び判定においては、各高圧ガバナにおける時間別払出量Z1(i,j)に特定時間別払出量Zx(i)が既に含まれているので、特定時間別払出量Zx(i)を独立して考慮する必要はない。
〈2〉上記実施形態において、入力手段2が、更に、圧力推移判定手段12が高圧の導管ネットワーク110の1または複数の所定ノードの圧力推移の判定に用いる上記所定の運用圧力範囲として、導管ネットワーク110上の所定ノードの最低運用圧力、及び、製造ライン毎の供給圧力の運用圧力範囲の少なくとも何れか1つの入力を受け付け可能に構成するのも好ましい。
この場合、圧力推移判定手段12は、予め設定された運用圧力範囲に対して入力された運用圧力範囲を優先的に使用することで、本発明システム1の利用者は必要に応じて運用圧力範囲を任意に変更することができる。
更に、圧力推移判定手段12が用いる上記所定の運用圧力範囲が予め設定されておらず、都度入力する必要がある場合には、圧力推移判定手段12は入力手段2に入力された当該所定ノード毎の運用圧力範囲を使用するようにしても構わない。
〈3〉上記実施形態において、入力手段2が、更に、製造コスト算出手段13が各製造ラインにおける製造コストの算出に使用する複数のコスト算出条件の少なくとも1つの入力を受け付け可能に構成するのも好ましい。製造コスト算出手段13は、予め設定されたコスト算出条件に対して入力されたコスト算出条件を優先的に使用することで、本発明システム1の利用者は必要に応じて製造コストの算出に使用する複数のコスト算出条件を任意に変更することができる。
更に、製造コスト算出手段13が用いる上記複数のコスト算出条件が予め設定されておらず、都度入力する必要がある場合には、製造コスト算出手段13は入力手段2に入力された当該コスト算出条件を使用するようにしても構わない。
〈4〉上記実施形態において、入力手段2が、更に、製造ラインまたは当該製造ラインの一部を複数備える製造所の運用比率、または、特定の1または複数の製造ラインにおける1日製造量若しくは固定時間別製造量の入力を受け付け可能に構成するのも好ましい。供給パターン生成手段11が、上記ステップ#21及び#26で、供給当日の製造ライン毎の時間別製造量S(i,k,l)を生成する際に、入力手段2に入力された上記運用比率、1日製造量または固定時間別製造量を制約条件とする。従って、上記ステップ#21において第1世代の供給パターンを作成する際は、通常であれば、選定した各類似日の各製造ラインにおける時間別製造量の実績データに基づいて、各製造ラインの時間別製造量S(i,k,l)の合計が時間別総需要量予測値Z(i,l)となることを制約条件として、製造ライン間の時間別製造量の配分が決定されるが、入力手段2に上記運用比率、1日製造量または固定時間別製造量が入力されると、その入力された条件に更に拘束されて、製造ライン間の時間別製造量の配分が決定される。
例えば、図2における製造ライン101の運用比率が25%に設定されると、残りの75%を上記実績データに基づいて他の製造ラインで配分することになる。更に、例えば、製造ライン101と102が同じ製造所Aに属し、その製造所Aの運用比率が40%に設定されると、製造ライン101と102で当該40%の時間別製造量を上記実績データに基づいて配分し、残りの60%の時間別製造量を上記実績データに基づいて他の製造ラインで配分することになる。
更に、例えば、図2における製造ライン101の1日製造量が設定されると、通常の処理手順で求めた時間別製造量S(i,k,l)から当該製造ライン101の1日製造量を算出し、算出した1日製造量を設定された1日製造量となるように、当該製造ライン101の各時間別製造量S(i,k,l)を同じ比率で補正する。当該補正によって生じた時間別の差分を他の製造ラインで配分する。
更に、例えば、図2における製造ライン101の固定時間別製造量が設定されると、当該製造ライン101の時間別製造量S(i,k,l)を設定された固定時間別製造量に固定し、他の各製造ラインの時間別製造量S(i,k,l)の合計が、時間別総需要量予測値Z(i,l)から当該固定時間別製造量を差し引いた値となることを新たな制約条件として、他の各製造ラインの時間別製造量S(i,k,l)が生成される。
〈5〉上記実施形態において、第2時間別払出量算出手段24は、各高圧ガバナにおける2次側圧力の時間別運用計画PS1(i,j)とホルダの時間別運用計画H1(i,m)は予め設定された通常の運用計画(デフォルト値)を用いる場合を説明したが、入力手段2が、更に、各高圧ガバナにおける2次側圧力の時間別運用計画PS1(i,j)またはホルダの時間別運用計画H1(i,m)またはその両方の入力、或いは、それらの変更入力を受け付け可能に構成するのも好ましい。本別実施形態では、第2時間別払出量算出手段24は、導管網定常解析ツール8を用いて各高圧ガバナにおける時間別払出量Z1s(i,j)をシミュレーションにより求める際に、入力手段2から入力された2次側圧力の時間別運用計画PS1(i,j)またはホルダの時間別運用計画H1(i,m)を優先的に入力条件として使用する。第2時間別払出量算出手段24は、予め設定された各高圧ガバナにおける2次側圧力の時間別運用計画PS1(i,j)またはホルダの時間別運用計画H1(i,m)に対して入力された運用計画を優先的に使用することで、本発明システム1の利用者は必要に応じて供給当日の各高圧ガバナにおける時間別払出量Z1s(i,j)のシミュレーションに使用する運用計画を任意に変更することができる。
更に、第2時間別払出量算出手段24が用いる上記各運用計画が予め設定されておらず、都度入力する必要がある場合には、第2時間別払出量算出手段24は入力手段2に入力された当該各運用計画PS1(i,j)、H1(i,m)を使用するようにしても構わない。
〈6〉上記実施形態において、製造コスト算出手段13は、ステップ#23において、ステップ#22と並行して、新たに生成された或る世代(例えば、第1世代)の各供給パターンに対して、製造ライン毎の製造コスト及びその製造コスト合計値を算出する場合を説明したが、ステップ#23をステップ#22の後で実行するようにしても構わない。つまり、ステップ#22において、導出した圧力推移が所定の運用圧力範囲内にあると判定された供給パターンについて、製造ライン毎の製造コスト及びその製造コスト合計値を算出するようにしても構わない。
〈7〉上記実施形態において、製造コストを最適化して供給当日の24時間分(例えば、当日午前7時〜翌日午前7時)の製造ライン毎の時間別製造量S(i,k)を、同じ供給当日の24時間分の各高圧ガバナにおける時間別払出量Z1(i,j)に基づいて予測する場合を説明した。この場合、時間別払出量Z1(i,j)を当該24時間分について算出したが、各種実績データや気象予測データ等が、1日の区切りを午前0時としている場合は、時間別払出量Z1(i,j)を48時間分導出しておき、必要な24時間分を切り出して、製造供給計画の作成に用いても構わない。
〈8〉上記実施形態において、時間別製造量作成手段10の供給パターン生成手段11は、供給パターンを複数パターン生成するに当たり、遺伝的アルゴリズム以外のアルゴリズムを用いて複数パターンを生成しても構わない。また、時間別負荷予測部20による供給当日の各高圧ガバナにおける時間別払出量Z1(i,j)の予測処理も、上記以外の処理手順で予測しても構わない。
〈9〉上記実施形態において、エネルギ種別として都市ガスを想定したが、エネルギ種別は、導管ネットワークを利用して供給するものであれば、都市ガスに限定されるものではない。例えば、エネルギ種別として、水、石油、温水、水素等であっても構わない。
本発明に係るエネルギ製造供給計画作成システム及びその周辺装置の一実施形態を示すブロック図 本発明に係るエネルギ製造供給計画作成システムの対象となるガス供給システムを模式的に表したブロック図 本発明に係るエネルギ製造供給計画作成システムを使用した製造供給計画の作成手順の一例を示すフローチャート 従来の製造ライン別及び時間別の製造供給計画の作成手順を示すフローチャート
符号の説明
1: 本発明に係るエネルギ製造供給計画作成システム
2: 入力手段
3: 利用者端末
4: 実績データベース
5: 気象データベース
6: 導管網データベース
7: 導管網過渡応答解析ツール
8: 導管網定常解析ツール
9: コンピュータネットワーク
10: 時間別製造量作成手段
11: 供給パターン生成手段
12: 圧力推移判定手段
13: 製造コスト算出手段
14: 最適供給パターン導出手段
15: エラー出力手段
16: 圧力異常予測手段
20: 時間別負荷予測部
21: 時間別払出量補正手段
22: 時間別総需要量作成手段
23: 第1時間別払出量算出手段
24: 第2時間別払出量算出手段
25: 第3時間別払出量算出手段
100: ガス供給システム
101〜104: 製造ライン(エネルギ製造ライン)
105〜108: 高圧ガバナ(払い出し拠点)
110: 高圧の導管ネットワーク
120: 中圧の導管ネットワーク
130: ホルダ
R: 受け入れ拠点
D: 第2払い出し拠点

Claims (5)

  1. 1または複数のエネルギ製造ラインが導管ネットワークを介して複数の払い出し拠点にエネルギ供給を行うための製造ライン別、時間別のエネルギ製造供給計画の作成をコンピュータ演算処理により支援するエネルギ製造供給計画作成システムであって、
    前記導管ネットワークが、所定の受け入れ拠点において前記エネルギ製造ライン以外で製造されたエネルギを受け入れ、前記受け入れ拠点で受け入れたエネルギを前記払い出し拠点または別の第2払い出し拠点から1または複数の特定需要者へ払い出し可能に構成され、
    供給当日の1日総需要量予測値、前記供給当日の前記各払い出し拠点における通常需要者に対する時間別負荷予測値、前記供給当日の前記受け入れ拠点からの時間別受入量、前記供給当日の前記特定需要者に対する特定時間別払出量、及び、前記導管ネットワークの所定ノードにおける所定の制約条件に基づいて、前記制約条件を満足し、所定の評価指数が最適となる前記供給当日のエネルギ製造ライン毎の時間別製造量を生成する時間別製造量作成手段を備えてなることを特徴とするエネルギ製造供給計画作成システム。
  2. 前記時間別製造量作成手段は、
    前記1日総需要量予測値、前記時間別受入量、及び、前記特定時間別払出量の入力を受け付ける入力手段と、
    前記供給当日の特性情報に基づいて1または複数の類似日を選定し、選定した前記各類似日の前記各エネルギ製造ラインにおける前記時間別製造量の実績データと、前記1日総需要量予測値に基づいて、供給当日の前記エネルギ製造ライン毎の時間別製造量からなる供給パターンを複数パターン生成する供給パターン生成手段と、
    前記時間別負荷予測値の入力を受け付け、前記供給当日の前記エネルギ製造ライン毎の時間別製造量と前記各払い出し拠点における前記時間別負荷予測値と前記時間別受入量と前記特定時間別払出量を入力条件として、前記パターン毎の前記導管ネットワークの1または複数の所定ノードの圧力推移を、所定の導管網非定常シミュレータを用いて導出し、前記制約条件として導出した前記圧力推移が所定の運用圧力範囲内にあるかを判定する圧力推移判定手段と、
    前記圧力推移判定手段によって前記圧力推移が所定の運用圧力範囲内にあると判定された前記供給パターンの中から、前記評価指数が最適となる供給パターンを抽出する最適供給パターン導出手段と、
    を備えてなることを特徴とする請求項1に記載のエネルギ製造供給計画作成システム。
  3. 前記供給パターン生成手段は、前記選定した1または複数の類似日の前記各エネルギ製造ラインにおける前記時間別製造量の実績データと前記1日総需要量予測値に基づいて第1世代の供給パターンを複数パターン生成するとともに、遺伝的アルゴリズム手法を用いて第2世代以降の新たな世代の供給パターンを複数パターン生成する際に、1世代前の前記複数の供給パターンで前記圧力推移判定手段により前記圧力推移が前記所定の運用圧力範囲内にあると判定されたものの中から、前記評価指数の最適なものから順に複数パターンを抽出し、抽出した1世代前の供給パターンに基づいて新たな世代の供給パターンを複数パターン生成することを特徴とする請求項1または2に記載のエネルギ製造供給計画作成システム。
  4. 前記入力手段が、更に、前記所定の運用圧力範囲として、前記導管ネットワーク上の所定ノードの最低運用圧力、及び、前記エネルギ製造ライン毎の供給圧力の運用圧力範囲の少なくとも何れか1つの入力を受け付けることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のエネルギ製造供給計画作成システム。
  5. 前記エネルギ製造ライン毎の前記時間別製造量に基づいて前記各エネルギ製造ラインの製造コストを算出し、更に、前記評価指数としてその製造コスト合計値を算出する製造コスト算出手段を備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のエネルギ製造供給計画作成システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014016505A (ja) * 2012-07-10 2014-01-30 Toho Gas Co Ltd 都市ガス製造ネットワーク運転訓練システム

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