JP2002081600A - 都市ガス製造供給方法 - Google Patents

都市ガス製造供給方法

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JP2002081600A
JP2002081600A JP2000269774A JP2000269774A JP2002081600A JP 2002081600 A JP2002081600 A JP 2002081600A JP 2000269774 A JP2000269774 A JP 2000269774A JP 2000269774 A JP2000269774 A JP 2000269774A JP 2002081600 A JP2002081600 A JP 2002081600A
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Minoru Ishijima
稔 石島
Hideki Kanai
秀樹 金井
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Tokyo Gas Co Ltd
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Tokyo Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】需要量予測と現実の需要量の差異が大きな場合
に、製造量を修正する必要が生じるが、従来、供給セン
ターにおける製造量変更の指示は工場単位で行われてい
たため、全体として最適な製造装置の選択、ロードの設
定を行うことが困難であった。本発明は、修正後のガス
製造コストを最適とする製造装置の選択、ロードの設定
方法を提供する。 【解決手段】 1又は複数のガス製造工場が有するガス
製造装置をグループ化して、グループ内から1又は複数
のガス製造装置を選択し、選択された各ガス製造装置の
修正後ガス製造量の合計を、現実の需要量に見合うよう
に定める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ガス製造供給
方法に係り、特に現実の需要量が予測と差異を生じた場
合に、最適な製造量修正を可能にする供給方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の都市ガス製造供給システム100
は、図4に示すように都市ガスの供給計画管理を行う供
給センター101、製造工場A乃至C、導管網105、
ホルダー107、需要家群108等によりから構成され
ている。
【0003】上記システム100における都市ガス製造
及び導管網への供給は、以下のように行われる。供給セ
ンター101は、過去の年間需要統計及び需要の伸び予
測に基づき当該年度の年間供給量を予測し、これを月間
供給量に展開する。さらに祝日、曜日、旬、気温動向等
を加味して1日の時間帯別供給パターンを決定する。次
いで、各製造工場の原料(LNG)保有量、製造能力、
製造原単位を勘案して工場別の製造量設定を行い、通信
回線109を介して製造工場A乃至Cに製造量を指示す
る。各製造工場は、供給センター101からの指示に従
って都市ガスの製造を行う。
【0004】工場における都市ガス製造は以下のように
行われる。図5は、工場Aにおける液化天然ガス(LN
G)を原料とする都市ガス製造プロセスを示したもので
ある。同図において、LNGタンク111内に貯蔵され
ている液化天然ガス(LNG)は、LNGポンプ112
により昇圧されて配管118を経由して気化器113に
導かれる。気化器113の手前には増熱装置115が設
けられており、LNGは、LPGタンク119から配管
120を経由して供給されるLPGにより増熱される。
増熱されたLNGは、気化器113において海水ポンプ
114により散布される海水と熱交換して気化し、さら
に付臭装置116で付臭されて都市ガスとなり、工場か
ら送出される。製造された都市ガスは、導管ネットワー
ク105を通じて需要家群108に供給される。
【0005】なお、同図では、海水を用いてLNGを気
化させるオープンラック型気化器(ORV)を示した
が、気化器の種類としては、この他に天然ガスの燃焼に
より加温された温水と熱交換するサブマージ型気化器
(SMV)、LNGを気化すると同時にLNGの冷熱を
利用して発電し、補機動力として用いる冷熱発電設備等
がある。気化器のタイプにより都市ガス製造コストが異
なるため、各工場では複数種類の気化器を備え、供給セ
ンター101からの製造量指示をもとに、LNG残量、
LNG受け入れ計画等を総合的に判断して、長期的、短
期的に稼動させる気化器を選択している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】実際の都市ガス供給に
おいては、気温変化等、種々の条件変化により時間帯ご
との需要量予測と現実の需要量に差異が生ずる場合があ
る。この場合、差異が小さければ導管網内に設けられて
いるガスホルダー、高圧幹線の配管容量がバッファの役
割を果たすため供給上問題はないが、差異が一定の範囲
を超える場合には、安定供給を確保すべく製造量を修正
する必要が生じる。
【0007】その際、修正後のガス製造コストをできる
限り安価にすることが望ましいが、上述のようにガス製
造装置のタイプ、稼動条件(ロード)によって製造コス
トが大きく異なるため、修正後のガス製造コストを抑え
るためには最適な製造装置の選択、ロードの設定が重要
となる。
【0008】しかし、従来、供給センターにおける製造
量修正指示は工場単位に行われているため、工場群全体
として最適な製造装置の選択、ロードの設定を行うこと
ができなかった。
【0009】本発明は、上記課題を解決するためのもの
であって、現実の需要量に対応して製造工場のガス製造
量を修正する際に、最適な製造装置の選択、ロードの設
定を可能とする都市ガス製造供給方法を提供するもので
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】課題を解決するために本
発明は、所定の時間帯における需要量予測と現実の需要
量に差異が生じた場合に、差異に対応して製造量を修正
する都市ガス製造供給方法において、複数の都市ガス製
造工場が有する複数のガス製造装置の全部又は一部をグ
ループとして、そのグループに含まれる各ガス製造装置
の修正ガス製造量の合計が現実の需要量となるように、
各ガス製造装置の修正ガス製造量を設定することを特徴
とする都市ガス製造供給方法を提供する(請求項1)。
【0011】グループを構成するガス製造装置は、1つ
の工場のものに限らず複数のガス製造工場にまたがって
いてもよい。工場単位では一定の限界があった最適な製
造装置の選択、ロードの設定が、複数のガス製造工場が
有する各ガス製造装置を一体としてみなすことにより、
全体としてガス製造コストを下げることが可能となる。
【0012】需要量予測と現実の需要量の差異チェック
は所定の時間帯ごとに行う。この時間設定は、1日の需
要量変動に合わせて適切な時間を選択することができ
る。また、各時間帯の設定時間は同一である必要はな
く、需要量変動が大きな時間帯と小さな時間帯で設定時
間を変えることもできる。
【0013】本発明は、上記において、ガス製造装置が
液化天然ガス(LNG)気化器である都市ガス製造供給
方法を提供する(請求項2)。
【0014】気化器の種類には、オープンラック型気化
器(ORV)、サブマージ型気化器(SMV)、冷熱発
電設備等があり、それぞれ都市ガス製造コストが異なる
から、所定の時間帯に稼動させる気化器の種類及びロー
ドを適切に設定することにより、製造コストを低下させ
ることが可能となる。
【0015】本発明は、上記において遺伝的アルゴリズ
ムにより製造コストをミニマムにするように、前記修正
ガス製造量の設定を行うことを特徴とする都市ガス製造
供給方法を提供する(請求項3)。
【0016】都市ガス製造装置(特にLNG気化器)に
おいては、製造コストは主として原料コスト+電力コス
トである。このうち、電力コストは補機(ポンプ等)駆
動台数により決定されるが、駆動台数はロードに対して
リニアでなくステップ的に変化するため、都市ガス製造
コストは一般に非連続関数となる。このため、通常の線
形計画法により最適解を求めることが困難である。ま
た、製造コストは一般に多峰性の関数となるため、非線
形計画法、勾配法等のアルゴリズムでは局所最適解に陥
る畏れがある。このような場合、遺伝的アルゴリズムを
用いることにより、非連続関数に対しても最適化演算が
可能となる。さらに、突然変異を適切に発生させること
により、局所最適解に収束することを防止できるという
特徴がある。
【0017】発明は、上記においてグループを構成する
ガス製造装置は、所定の時間帯において現に稼動してい
るものであることを特徴とする都市ガス製造供給方法を
提供する。(請求項4)。
【0018】かかる方法の採用により、各ガス製造装置
の製造量修正に際して、既に稼動しているガス製造装置
を優先的に稼動させるため、時間帯ごとに稼動するガス
製造装置がランダムに替わってしまうという現象を防止
できる。これにより、製造工場における運転管理も容易
になる。
【0019】上記において修正ガス製造量がいずれかの
ガス製造装置の製造能力を超えて設定されたときは、製
造能力を超える分については、現に稼動していない1又
は複数のガス製造装置を選択して製造量設定することが
できる(請求項5)。
【0020】コスト最適化を条件としてガス製造装置の
製造量を割り当てると、特定のガス製造装置の製造量が
大きくなり、製造能力を超えてしまう場合がありうる。
このような場合に、稼動していない複数のガス製造装置
に製造能力を超える分の製造を割り当てることにより、
支障なく製造量設定することが可能となる。
【0021】本発明は、上記において、需要量予測と現
実の需要量との差異が所定の閾値を超えたときに限り、
修正ガス製造量の設定を行うようにすることができる
(請求項5)。
【0022】差異が小さい場合には、導管網内に設けら
れたガスホルダー等がバッファとなるため、供給に支障
をきたすことはない。差異が一定以上となり、真に製造
量の修正を行う必要がある場合のみ上記操作を行うこと
により、製造量修正に伴う工場等における諸作業を最小
限に抑えることができる。
【0023】なお、閾値としては、導管網の構成に対応
して適切な値を選択することができる。
【0024】本発明は、上記においてさらに、各製造工
場が修正ガス製造量により製造供給したときに、導管網
が所定の供給圧力範囲内であることを確認するステップ
を含む都市ガス製造供給方法を提供する(請求項7)。
【0025】このステップを行うことにより、修正後ガ
ス製造量により安定的な供給を担保することができる。
【0026】供給圧力の確認は、導管網解析により行う
ことができる。導管網解析とは、多数のループを含んだ
ネットワークを数学的に解析する公知の方法であり、そ
のひとつにHardy Cross法と呼ばれる方法がある。Hardy
Cross法の原理は、「(1)定常状態においては、ガス
導管網の各ノード点における流入量と流出量は等しい、
(2)各ループにおいて、ループを1周したときの圧力
損失の和がゼロになる。従って、一般的には(1)を満
たすように各パイプの流量を仮定しておき、(2)を矛
盾なく満たすようになるまで仮定した流量を修正してい
くことにより、目的解が得られる。」というものであ
る。ガス導管網は一般に多数のループを形成しており、
この方法が適用できる。
【0027】Hardy Cross法を始めとする導管網解析を
行うことにより、上述の最適化アルゴリズムにより得ら
れた解に基づいて供給した場合に、問題がないことを確
認できる。
【0028】本発明はさらに、現実の需要量の算出に際
して、都市ガス導管ネットワークを複数に区分し、区分
ごとの流入ガス量と流出ガス量との差異から求める都市
ガス製造供給方法を提案する(請求項8)。
【0029】ガス導管網を適当に区分し、区分ごとに上
述の導管解析を行うことにより、さらに木目細かな確認
が可能になる。
【0030】本発明は、所定の時間帯における需要量予
測に基づいて、1又は複数の都市ガス製造工場に対して
ガス製造量を指示するステップと、需要量予測と現実の
需要量との差異を把握するステップと、需要量予測と現
実の需要量に差異が生じた場合に、複数の都市ガス製造
工場が有するガス製造装置の全部又は一部をグループと
して、グループ内の各ガス製造装置の修正後のガス製造
量の合計が現実の需要量になるように、各ガス製造装置
の修正ガス製造量を設定するステップと、各ガス製造装
置が修正後ガス製造量により製造供給したときに、都市
ガス導管網が所定の供給圧力範囲内にあることを確認す
るステップと、所定の供給圧力範囲内である場合には各
ガス製造装置の修正後ガス製造量を対象のガス製造工場
に指示するステップと、を含む都市ガス製造供給方法を
提供する(請求項9)。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面を参照して説明する。なお、従来技術と同一の部
分については省略し、異なる部分について説明する。
【0032】本発明に係る都市ガス製造供給システム1
は、図1に示すように供給センター2、都市ガス製造工
場(以下、工場という)A乃至C、導管網5、ガスホル
ダー7、需要家群8からなる。
【0033】工場Aには気化器V1乃至V3、工場Bに
は気化器V4乃至V7、工場Cには気化器V8乃至V9
が備えられている(いずれも図示せず)。工場A乃至C
では、気化器V1乃至V9により液化天然ガス(LN
G)から都市ガスを製造し、導管網5を介して需要家に
供給する。
【0034】供給センター2は、都市ガスの需要予測、
需要予測に基づく各工場に対する製造供給の指示、需要
予測と実際の需要量との差異の把握、差異を解消するた
めに各工場に対する製造量の修正指示を行う。また、供
給センター2には、各製造工場のLNGポンプの定格能
力、消費電力量、気化器の種類・台数・能力・定格散水
量・消費電力量等、製造コスト計算に必要なデータを蓄
えたデータベース・コンピューター(いずれも図示せ
ず)が備えられており、上記指示をおこなうために必要
な計算を行うように構成されている。
【0035】工場から送出される都市ガスは、導管ネッ
トワーク5を経由して需要化群8に供給される。導管網
5中にはガスホルダー7が設けられており、需要量変動
に対応するバッファー機能を果たす。
【0036】導管網5中に配設された複数のガバナステ
ーション(図示せず)、ガスホルダー7等のガス供給施
設には、計測装置9−1乃至9−nが備えられている。
【0037】導管網は複数のブロックに分割管理されて
おり、各ブロック内の都市ガス圧力、流量は計測装置9
−1乃至9−nにより常時監視されている。供給センタ
ー2と工場A乃至C、圧力計、流量計9−1乃至9−n
間は、相互に通信回線6で結ばれており、供給センター
2から工場3a乃至3cへの製造量指示、製造量修正指
示、計測装置9−1乃至9−nから供給センター2への
流量、圧力等必要な情報の送信は、通信回線6を介して
なされている。
【0038】本システム1は上記のように構成されてお
り、次に本システム1における都市ガス製造供給方法に
ついて説明する。
【0039】図2は、供給センター2において行われる
製造供給最適化のための工程を示す図である。最初に、
供給域内における1日の時間帯別供給パターン予測を行
い(ステップSl)、これに基づいて各工場別に製造量
の指示を行う(ステップS2)。各工場は供給センター
からの指示に従い、稼動させる気化器、ロードを決定
し、都市ガスの製造・供給を行う。
【0040】供給センター2では、工場別稼動状況(各
工場で現に稼動している気化器及びそのロード)、計測
装置9−1乃至9−nのガス圧力データを把握する(ス
テップS3)。そして、導管網5内の圧力変動値が所定
の範囲内かどうかを各ブロックについて判定する(ステ
ップS4)。この場合、全ブロックの圧力変動値が所定
の閾値以内の場合には製造量修正の必要がないと判断
し、計画どおりの製造・供給を継続する(ステップS
5)。いずれかのブロックの圧力変動値が所定の閾値を
超えた場合には、製造量修正の必要があると判断し、修
正後の製造量を算出する(ステップS6)。具体的に
は、当該ブロックへの流入ガス量と流出ガス量の差をも
とに、時間的変化を考慮して算出する。なお、この方法
は公知であるので詳細は省略する。
【0041】次に、現に稼動している気化器を対象とし
て修正後製造量の製造コストを最小とする気化器とロー
ドの組合せを選定する演算を行う(ステップS7)。こ
の演算は遺伝的アルゴリズムに基づいて行われるが、詳
細は後述するこのようにして求めた修正後のロードが、
いずれかの気化器については製造能力を超えている場合
には、能力を超えた製造量については、現に稼動してい
ない気化器を選定し、能力を超えている製造量をその気
化器に割り当てる。この選定についても同上のアルゴリ
ズムで演算する。このようにして、最適な気化器、ロー
ドの組合せの候補を選定する。
【0042】次に、上述のようにして選定された修正後
気化器、ロードの組合せにより都市ガスが製造され、供
給が行われた場合の導管網解析(例えば、Hardy Cross
法)を行う(ステップS10)。導管網解析に際して
は、全供給域を定められた複数のブロックに分け、ブロ
ックごとに所定の供給圧力を確保できるか否かを判断す
る(ステップS11)。
【0043】全供給域内で予め定められた圧力範囲内で
あることが確認できたときは、供給センター2は、対象
の工場に対して当該気化器、ロードの組合せで稼動する
よう製造量の修正指示を行う(ステップS13)。
【0044】いずれかのブロックにおいて予め定められ
た圧力範囲を超える場合には、異なる気化器、ロードの
組合せを選択し、上記解析を繰り返す(ステップS1
2)。以上の操作を時間帯ごとに繰り返し行う(ステッ
プS14)。
【0045】上述の工場別、気化器別製造量割当ての例
を示したのが表1である。
【0046】
【表1】 表1の(c)欄には、各気化器の製造能力(m3/h)
が示されている。(d)欄は、ある時間帯において需要
予測量が21,000m3/hであった場合に、供給セ
ンター2が各工場に指示した製造量を示している。各工
場は、指示に基づき(e)欄のように気化器の選択、製
造量を決定し、製造供給を行う。気化器の割当について
は、工場内のLNG液種残量、当該時間帯以前の気化器
稼動状況を勘案して求めることになるが、後述の遺伝的
アルゴリズムによることもできる。
【0047】(e)欄により製造供給したときに、供給
センター2が導管網5に配設した各計測装置の圧力測定
の結果から現実の需要量が23,000m3/hである
と判定されたとする。すなわち、各工場では指示製造量
に対して計2000m3/hを増産する必要がある。
【0048】表1の(f)欄は、必要増産分を既に稼動
している気化器(V1、V2、V4乃至V6、V8、V
9)に割り当てた例を示している。各気化器の割当製造
量は、遺伝的アルゴリズムに基づいて演算を行い、各気
化器を(f)欄のように稼動させることになる。
【0049】上記において、割り当てられた気化器のう
ち、いずれかの気化器について製造能力を超えてしまう
場合の対応について示したのが、(g)欄である。同欄
は、需要予測量21,000m3/hに対して、現実の
需要量が26,000m3/hであった場合を想定して
いる。この場合、遺伝子アルゴリズムで計算した結果、
(g)欄左側のように割り当てられたと仮定する。この
場合、気化器V4、V5及びV9については、製造能力
を超えている。この場合には、気化器V4、V5及びV
9については、製造能力の限度で割り当て、製造能力を
超えた3,000m3/h分については、現に稼動して
いない気化器V3,V6に割り当てることになる。この
部分の演算についても遺伝子アルゴリズムを用いること
ができる。
【0050】次に、上述の最適気化器、ロードの選定に
ついて、遺伝的アルゴリズムを用いた例を、図3を参照
して説明する。
【0051】まず、気化量の総和が修正製造量を満たす
ような気化器、ロードの組み合せを、乱数を用いて無作
為に100組作成する(ステップS51)。この場合、
気化器は現に稼動しているものが対象となる。本操作
は、遺伝的アルゴリズムにおける初期生物集団の生成ス
テップに該当する。
【0052】ステップS52は繰り返し演算回数が所定
の回数に達したか否か、ステップS53は演算が収束し
たか否か、を確認するステップである。これについては
後述する。
【0053】次に、作成した100組の気化器、ロード
の組み合せについて、製造コストを計算する(ステップ
S54)。具体的には、気化器ごとに原料費、補機動力
費を求め、これを積算する。本操作は、遺伝的アルゴリ
ズムにおける各個体の適応度の計算ステップに該当す
る。
【0054】次に、前ステップにおいて製造コストが小
さいものから80組を選択する(ステップS55)。本
操作は、遺伝的アルゴリズムにおける淘汰ステップに該
当する。
【0055】さらにステップS51において抽出されな
かった気化器、ロードの組合せを20組無作為に抽出し
て、ステップS55で抽出した80組と合わせて100
組とする(ステップS56)。この操作は、遺伝的アル
ゴリズムにおける増殖ステップに該当する。
【0056】次に、ステップS56で作成した100組
の中から2組をランダムに選択し、その気化器のロード
をランダムに入れ替える。例えば、選択された2組をX
1、X2とし、それぞれのロードがX1(v1、v2、
・・・、v8、v9)、X2(v1’、v2’、・・
・、v8’、v9’)であったとする。このうち、2番
目と8番目の気化器のロードを入れ替えたとすると、2
組の各気化器のロードはX1’((v1、v2’、・・
・、v8’、v9)、X2’(v1’、v2、・・・、
v8、v9’)となる。このようにすると、一般に気化
量の総和は修正製造量を満たさないであろう。その場合
は、ランダムに抽出した気化器のロードを調整して、各
組の気化量の総和が修正後製造量と等しくなるようにす
る。
【0057】この操作を10回繰り返すことにより、2
0組の気化器の組合せデータが変更されることになる
(ステップS57)。この操作は、遺伝的アルゴリズム
における遺伝子の交差ステップに該当する。
【0058】次に、ステップS57の100組の中から
ランダムに1組の気化器の組合せデータを選択し、その
中からランダムに選択した1台の気化器のロードを変更
した後、ランダムに抽出した1台の気化器ロードを調整
してトータルの製造量が合うように変更する。この操作
を20回繰り返すことにより、20組の気化器の組合せ
データを変更する(ステップS58)。この操作は、遺
伝的アルゴリズムにおける遺伝子の突然変異ステップに
該当する。以上の一連のステップを1世代として、これ
を1000世代に達するまで繰り返して行う(ステップ
S61)。
【0059】1000世代以内の場合には、収束条件を
満たしているか否かを判定する(ステップS53)。収
束条件としては、例えば「30世代製造コスト最小値が
変更されない場合」とすることができる。収束したとき
は、製造コストがもっとも小さい気化器、ロードの組合
せを以って解とする(ステップS59)。
【0060】繰り返し回数が1000回未満、かつ、収
束しない場合は、さらにステップS54乃至ステップS
58の操作を繰り返す(ステップS61)。
【0061】繰り返し回数が1000世代を超えても収
束しない場合には、解なしと判断する(ステップS6
0)。この場合には、ステップS51ステップに戻り、
再度、新たな100組の組合せを作成して、上述の操作
を行う。
【0062】本実施の形態では、気化器の組合せ抽出数
を100組とし、また、遺伝的アルゴリズムの各ステッ
プにおける抽出数、繰り返し回数を上述のように指定し
たが、これらは例示であり、工場規模、気化器能力、製
造量等に応じて適宜選択しうることは言うまでもない。
【0063】また、本実施の形態では修正ガス製造量の
設定に際して遺伝的アルゴリズムを用いたが、複数の都
市ガス製造工場が有する複数のガス製造装置を一グルー
プとして取り扱うのであれば、他のアルゴリズムによる
ことができる。
【0064】また、需要量予測と現実の需要量との差異
の把握は、所定のガス供給施設における圧力変動を計測
することによったが、これに限らず需要量予測と現実の
需要量の差異が把握できる手段、例えば流量計測による
こともできる。
【0065】また、本実施の形態では、供給センター、
製造工場、導管ネットワークが同一事業体に属するもの
に限られず、それぞれが異なる企業に属していてもよ
い。
【0066】また、都市ガス原料としてLNG、製造装
置として気化器を用いたが、これに限定されず、他の原
料、製造装置についても本発明による方法を用いること
も可能である。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、複数のガス製造工場が
有する複数のガス製造装置をグループ化したため、都市
ガス製造量を修正する必要が生じた場合に、工場間をま
たがってガス製造コストを最適とするガス製造装置、ロ
ードを選択できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施の形態に係る都市ガス製造供給
システムを示す図である。
【図2】都市ガス製造供給最適化フローを示す図であ
る。
【図3】遺伝的アルゴリズムによる都市ガス製造最適化
フローを示す図である。
【図4】従来の都市ガス製造供給システムを示す図であ
る。
【図5】従来の都市ガス製造プロセスを示す図である。
【符号の説明】
1……都市ガス製造供給システム流動床式焼却炉、2…
…供給センター、3a、3b、3c……工場、5……導
管網、6……通信回線、7……ガスホルダー、8……需
要家群、9−1乃至9−n……計測装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J071 AA02 BB11 EE01 EE19 EE24 EE25 FF03 5B049 BB00 BB07 CC11 CC24 EE01 EE12 EE31

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の時間帯における需要量予測と現実の
    需要量に差異が生じた場合に、該差異に対応して製造量
    を修正する都市ガス製造供給方法において、複数の都市
    ガス製造工場が有する複数のガス製造装置の全部又は一
    部を一のグループとして、前記グループに含まれる各ガ
    ス製造装置の修正ガス製造量の合計が前記現実の需要量
    となるように、各ガス製造装置の修正ガス製造量を設定
    することを特徴とする都市ガス製造供給方法。
  2. 【請求項2】前記ガス製造装置が液化天然ガス(LN
    G)気化器である請求項1に記載の都市ガス製造供給方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2のいずれかにおいて、遺伝
    的アルゴリズムにより製造コストをミニマムとするよう
    に、前記修正ガス製造量の設定を行うことを特徴とする
    都市ガス製造供給方法。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記
    グループは、前記所定の時間帯において現に稼動してい
    るガス製造装置により構成されていることを特徴とする
    都市ガス製造供給方法。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記
    修正ガス製造量がいずれかのガス製造装置の製造能力を
    超えて設定されたときは、該製造能力を超える分につい
    ては、現に稼動していない1又は複数のガス製造装置を
    選択して製造量設定することを特徴とする都市ガス製造
    供給方法。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のいずれかにおいて、需要
    量予測と現実の需要量との差異が所定の閾値を超えたと
    きに限り、前記修正ガス製造量を設定することを特徴と
    する都市ガス製造供給方法。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のいずれかにおいて、さら
    に、前記修正ガス製造量により供給したときに、導管網
    が所定の供給圧力範囲内であることを確認するステップ
    を含むことを特徴とする都市ガス製造供給方法。
  8. 【請求項8】請求項1乃至7のいずれかにおいて、前記
    現実の需要量は、都市ガス導管ネットワークを複数のブ
    ロックに区分し、各ブロックについて流入ガス量と流出
    ガス量との差異を算出することにより求めるものである
    都市ガス製造供給方法。
  9. 【請求項9】所定の時間帯における需要量予測に基づい
    て、1又は複数の都市ガス製造工場に対してガス製造量
    を指示するステップと、 前記需要量予測と現実の需要量との差異を把握するステ
    ップと、 前記需要量予測と前記現実の需要量に差異が生じた場合
    に、複数の都市ガス製造工場が有するガス製造装置の全
    部又は一部をグループとして、前記グループ内の各ガス
    製造装置の修正後のガス製造量の合計が前記現実の需要
    量になるように、各ガス製造装置の修正ガス製造量を設
    定するステップと、 前記各ガス製造装置が修正後ガス製造量により製造供給
    したときに、都市ガス導管網が所定の供給圧力範囲内に
    あることを確認するステップと、 前記所定の供給圧力範囲内である場合は、各ガス製造装
    置の修正後ガス製造量を対象のガス製造工場に指示する
    ステップと、を含む都市ガス製造供給方法。
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