JP2005273809A - コネクテイングロッドおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 大小の孔部が高い真円度を有し、軽量で、強固であると共に、製作費が安価であるコネクテイングロッドおよびその製造方法を提供すること。
【解決手段】 金属粉末射出成形法により成形され、ロッド本体1の小端部4にピストンピンが挿入される小径孔部5を、ロッド本体1の大端部6にクランクピンが挿入される大径孔部7を、それぞれ有しているコネクテイングロッドであって、ロッド本体1はコンロッド本体部2とキャップ部3を同一体に成形され、大端部6における環状溝部8でコンロッド本体部2と隔てられた先端側をキャップ部3とすると共に、環状溝部8で囲まれる断面を仮想境界面9とし、当該仮想境界面9からキャップ部3を適宜分割手段により分割可能に形成してある。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車、自動二輪車、船外機などの輸送機分野におけるエンジン部品や、発電機、芝刈り機、その他の一般産業機器分野におけるエンジン部品として用いられるコネクテイングロッドおよびその製造方法に関する。
特許文献1に記載されているコネクテイングロッドは、コンロッド本体をチタン合金製とし、キャップを鉄系材料とした構成になっており、軽量化により「効果的に往復運動部分の慣性重量を減少することができる」としている。
特許文献2に記載されている内燃機関のコネクテイングロッドは、前記した特許文献1のものと同様に、コンロッド本体をチタン合金製とし、キャップを鉄系材料とした構成であり、さらに、コンロッド本体側のベアリングメタルとキャップ側のベアリングメタルとの厚さを異ならせたことを特徴としている。
この理由として、コンロッド本体とキャップを同時に加工したとしても、材料の被削り性や材料硬度の差異により真円度の低下を招くため、コンロッド本体側のベアリングメタルとキャップ側のベアリングメタルで厚さを異ならせ、その径の差異を補うことにより、ベアリング内周の軸受面の真円度が向上することが挙げられている。
また、特許文献1および2のコンロッド本体は、チタン合金を圧延、鍛造した部材をさらに切削加工するとしているが、鍛造、切削などの機械加工が難しいことから、機械加工にコストがかかり、また切り屑などのロスが発生するため、金属材料価格が高いチタン合金材料の歩留りが低下することになる。
さらに、キャップを鉄系材料としているが、当然比重がチタン合金と比較して重いため、往復運動による慣性力は増加する。さらに、往復運動による慣性力以外に回転運動の慣性力が働くので、キャップが鉄系材料の場合は、回転運動の慣性力の低下にはあまり効果がないと考えられる。
また、特許文献2では、肉厚の異なるベアリングメタルを2種必要とし、経済的とは言えず、加工径の差異の安定性も同一材質を加工したものと比較すれば劣ることは明かである。
特開平5−196030 特開平5−71526
解決しようとする課題は、大小の孔部が高い真円度を有し、軽量で、強固であると共に、製作費が安価であるコネクテイングロッドおよびその製造方法を提供することにある。
本発明は前記した課題を達成するため、コネクテイングロッドでは、金属粉末射出成形法により成形され、ロッド本体の小端部にピストンピンが挿入される小径孔部を、ロッド本体の大端部にクランクピンが挿入される大径孔部を、それぞれ有しているコネクテイングロッドであって、前記ロッド本体はコンロッド本体部とキャップ部を同一体に成形され、大端部における環状溝部でコンロッド本体部と隔てられた先端側をキャップ部とすると共に、前記環状溝部で囲まれる断面を仮想境界面とし、当該仮想境界面からキャップ部を適宜分割手段により分割可能に形成してあることを特徴とする。
本発明における金属粉末としては、チタン粉末、チタン合金粉末、バナジウムアルミ粉末、これらを適宜組み合わせたものなどが挙げられ、他の添加金属粉末やバインダーと組み合わされて射出成形されることになる。
ロッド本体は、射出成形され、脱脂され、焼結されることで、コンロッド本体部とキャップ部が同一体に成形されており、軽量化のためのリブの配置、形状などについての制限はなく、リブの有無についても同様である。
環状溝部は、ロッド本体におけるコンロッド本体部とキャップ部との境界部位に配設されていればよく、この溝形状は、断面V状、断面U状、その他のいずれでもよいが、望ましくは断面V状になる。また、環状溝部は、間欠状の環状溝部であってもよいし、連続状の環状溝部であってもよい。この環状溝部の望ましい態様としては、溝形状が断面V状で連続している態様の環状溝部が挙げられる。
仮想境界面とは、ロッド本体における環状溝部で囲まれる断面を指し、また、コンロッド本体部とキャップ部が環状溝部から適宜分割手段により分割されることで表出する分割端面であり、また、コンロッド本体部とキャップ部をボルト、ナットで接続する際の接合端面を指す。
分割手段としては、低温脆性を利用した応力による破断、プレスカッターによる切断等が挙げられる。
そして、金属粉末射出成形法によるコネクテイングロッドの製造方法では、ロッド本体の小端部にピストンピンが挿入される小径孔部を、ロッド本体の大端部にクランクピンが挿入される大径孔部を、それぞれ有している金属粉末射出成形法によるコネクテイングロッドの製造方法であって、前記ロッド本体は、大端部における環状溝部でコンロッド本体部と隔てられた先端側をキャップ部とし、前記環状溝部で囲まれる断面を仮想境界面とし、当該仮想境界面からキャップ部が適宜分割手段により分割可能な態様に同一体に射出成形し、脱脂し、焼結することを特徴とする。
A.請求項1により、ほぼ完成体に仕上げられているので、小径孔部と大径孔部の孔径調整という必要最小限の加工で済み、加工コストを低く抑えることができる。
射出成形、脱脂、焼結されて製作されているため、強度補強のリブ形状、分割のための溝形状などが同一体に成形でき、軽量材料(粉末)を用いて軽量化した上で強固な構造にできる。
同一体に製作されて、小径孔部と大径孔部の孔径調整加工後、環状溝部から仮想境界面に沿いロッド本体とキャップ部の2体に分割することが可能であり、高い内周真円度と加工工数低減を計ることができる。
B.請求項2により、射出成形し、脱脂し、焼結することで、ほぼ完成体に仕上げることができ、必要な加工が小径孔部と大径孔部の孔径調整という最小限で済ませられ、加工コストを低く抑えられる。
射出成形して製作するため、軽量化および強度補強のためのリブ形状、分割のための溝形状などを同時に同一体に成形することができる。
焼結して同一体に成形してあるため、小径孔部と大径孔部の孔径調整加工後に、環状溝部から仮想境界面に沿いロッド本体とキャップ部の2体に分割し得るようにしてあるので、小径孔部と大径孔部に高い真円度を求めることができ、加工工数の低減を計ることができる。
図1〜図5には本発明のコネクテイングロッドにおける実施の1形態を例示しており、ロッド本体1は、コンロッド本体部2とキャップ部3を金属粉末射出成形法により同一体に成形され、ロッド本体1の小端部4にピストンピンが挿入される小径孔部5を、ロッド本体1の大端部6にクランクピンが挿入される大径孔部7を、それぞれ有している。
コンロッド本体部2とキャップ部3は、大端部6における環状溝部8で隔てられており、この環状溝部8で囲まれる断面を仮想境界面9とし、当該仮想境界面9からコンロッド本体2とキャップ部3に適宜分割手段により分割可能に形成してある。
環状溝部8は、コンロッド本体部2とキャップ部3との境界部位に配設されており、この溝形状は、断面V状のほぼ連続した溝になっている。
仮想境界面9は、ロッド本体1における環状溝部8で囲まれる断面を指し、また、コンロッド本体部2とキャップ部3が環状溝部8から適宜分割手段により分割されることで表出する分割端面10であり、また、コンロッド本体部2とキャップ部3をボルト、ナットで接続する際の接合端面11を兼ねている。
そして、ロッド本体1は、大端部6側縁と、小端部4と大端部6間のロッド部12側縁に、それぞれリブ13を連続させて突設形成すると共に、このリブ13は大径孔部7におけるフランジ部14とも最寄部分で連続形成してあり、こうすることで左右のボルト通し部15を含む大端部6およびロッド部12の薄肉化が計られ、ロッド本体1の軽量化が達成されている。かかる形態は、金属粉末射出成形法により射出成形することで容易に成形される。
図6〜図10には本発明のコネクテイングロッドにおける実施の他の1形態を例示しており、構成は前記した図1の態様のものと基本的に同一であるため、共通している構成の説明は符号を準用して省略し、相違する構成について説明する。
大端部6はリブ13を除いて形成し、ロッド部12を断面略H形状に形成することにより、このロッド部12による軽量化を計っている。
次に、本発明のコネクテイングロッドの製造方法における実施の1形態として、前記した図1の態様のコネクテイングロッドの製造例を示している。
粒度が45μm以下のチタン粉末を77.4重量%と、バナジウムアルミ粉末を8.6重量%と、バインダーを14重量%の配合比に混合し混練して混練物を作り、この混練物を図1の態様に射出成形し、脱脂し、焼結して、ロッド本体1を成形した。かかる製造条件の一例を図11に示している。
こうして成形した本発明のコネクテイングロッドと従来の鉄製のコネクテイングロッドの性能を図12に示す。
図12のように、本発明のコネクテイングロッドは、従来の鉄製のコネクテイングロッドに比べて、耐力、引張り強度、伸び、シャルピー吸収エネルギー、HRCともに上回る良好な数値を示し、そして、軽量である。
本発明のコネクテイングロッドにおける実施の1形態を例示している正面図。 側面図。 図1の(3)−(3)横断面図。 図1の(4)−(4)横断面図。 分割正面図。 本発明のコネクテイングロッドにおける実施の他の1形態を例示している正面図。 側面図。 図6の(8)−(8)横断面図。 図6の(9)−(9)横断面図。 分割正面図。 本発明のコネクテイングロッドの製造方法における実施の1形態として製造条件を示しているグラフ。 本発明のコネクテイングロッドと従来の鉄製のコネクテイングロッドの性能を示す表。
符号の説明
1 ロッド本体
2 コンロッド本体部
3 キャップ部
4 小端部
5 小径孔部
6 大端部
7 大径孔部
8 環状溝部
9 仮想境界面
10 分割端面
11 接合端面
12 ロッド部
13 リブ
14 フランジ部
15 ボルト通し部

Claims (2)

  1. 金属粉末射出成形法により成形され、ロッド本体の小端部にピストンピンが挿入される小径孔部を、ロッド本体の大端部にクランクピンが挿入される大径孔部を、それぞれ有しているコネクテイングロッドであって、
    前記ロッド本体はコンロッド本体部とキャップ部を同一体に成形され、大端部における環状溝部でコンロッド本体部と隔てられた先端側をキャップ部とすると共に、前記環状溝部で囲まれる断面を仮想境界面とし、当該仮想境界面からキャップ部を適宜分割手段により分割可能に形成してあることを特徴とするコネクテイングロッド。
  2. ロッド本体の小端部にピストンピンが挿入される小径孔部を、ロッド本体の大端部にクランクピンが挿入される大径孔部を、それぞれ有している金属粉末射出成形法によるコネクテイングロッドの製造方法であって、
    前記ロッド本体は、大端部における環状溝部でコンロッド本体部と隔てられた先端側をキャップ部とし、前記環状溝部で囲まれる断面を仮想境界面とし、当該仮想境界面からキャップ部が適宜分割手段により分割可能な態様に同一体に射出成形し、脱脂し、焼結することを特徴とする金属粉末射出成形法によるコネクテイングロッドの製造方法。
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