JP2005272066A - 昇降機運行情報管理システム - Google Patents

Abstract

【課題】技術者の該当する部門に対応する情報のみ前記昇降機監視装置から取得できるようにし、また、技術者の個人情報が一致しない場合は、前記昇降機監視装置からの取得を拒否するようにした昇降機運行情報管理システムを提供する
【解決手段】昇降機監視装置１０に、昇降機運行状態表示装置３０を操作する技術者の技術部門との関係を示す情報を記憶する記憶部１３を設け、かつ、昇降機管理装置４０に、前記昇降機運行状態表示装置３０を操作する技術者の個人情報を記憶する記憶部４４を設け、これら昇降機監視装置１０と昇降機管理装置４０に、前記前記昇降機運行状態表示装置３０を操作する技術者の個人情報に応じて、前記昇降機監視装置１０からの昇降機情報を出力するか否かを判別する照合手段Ｓ１２，Ｓ２４を備えた構成。
【選択図】図１

Description

本発明は、昇降機運行情報管理システムに係わり、特に、昇降機保守会社において、昇降機の運行状態を遠隔で管理する昇降機運行情報管理システムに関する。

一般に、昇降機の各種情報を一般公衆回線を介して遠隔で読み出し表示する場合、対象の昇降機に接続されている昇降機監視装置に電話をかけ、あらかじめ決められた通信手順により通信を行い、前記監視端末から必要な情報を取得し画面に表示するものがある（特許文献１参照）。
特許第２８７２０８５号（段落番号００１０〜００１６，図１〜図４）

ところで、前記昇降機の各種情報は多数あり、すべての情報が遠隔での取得を必要とするわけではない。また、昇降機運行状態表示装置を操作する昇降機保守会社の技術者は、その技術者ごとに必要とする情報が異なる。例えば、昇降機の故障対応を主とする品質保証部門の技術者は、前記昇降機の故障情報をはじめにあらゆる情報が必要であるが、前記昇降機の運行状態を管理する管制部門の技術者は、現在昇降機が正常に運転しているかどうかの情報のみがわかればよい。前記保守会社のすべての技術部門ですべての機能を使用可能とすれば、あらゆる要求に満足できるが、技術部門によっては必要のない機能も実施可能となるため、機能選択の画面が煩雑になってしまう。また第３者に前記昇降機運行状態表示装置が渡った場合、すべての機能が使用可能となっているため、重要な昇降機の情報が漏洩してしまうという問題があった。

本発明は、上述した従来技術に鑑みなされたもので、その目的は、技術者の該当する部門に対応する情報のみ前記昇降機監視装置から取得できるようにし、また、技術者の個人情報が一致しない場合は、前記昇降機監視装置からの取得を拒否するようにした昇降機運行情報管理システムを提供することにある。

前記目的を達成させるために、請求項１の発明では、昇降機の様々な信号の状態を記憶する記憶部を備えた昇降機監視装置と、昇降機の製造番号や設置されている建物名等、昇降機の一般的な情報を保存しておく機能と、昇降機運行状態表示装置を操作する技術者の情報を記憶する記憶部を備えた昇降機管理装置と、前記昇降機監視装置と通信手段を介して通信を行い、前記信号を遠隔で受信する機能と、この受信した信号を表示する機能、及び前記昇降機管理装置と通信手段を介して通信を行い、前記昇降機監視装置の操作情報を取得する機能を備えた昇降機運行状態表示装置とから構成し、前記昇降機監視装置に、前記昇降機運行状態表示装置を操作する技術者の技術部門との関係を示す情報を記憶する記憶部を設け、かつ、前記昇降機管理装置に、前記昇降機運行状態表示装置を操作する技術者の個人情報を記憶する記憶部を設け、これら昇降機監視装置と昇降機管理装置に、前記前記昇降機運行状態表示装置を操作する技術者の個人情報に応じて、前記昇降機監視装置からの昇降機情報を出力するか否かを判別する照合手段を備えたことを特徴とする。

上記のように構成した請求項１の発明では、技術者が前記昇降機運行状態表示装置にある入力部を操作して前記昇降機監視装置から必要な情報を取り出そうとしても、この技術者の個人情報と前記昇降機管理装置に記憶されている該当技術者の情報とを照合させ、該当しない時には作業を中断し、該当した時は続行させ、かつ、該当技術者の所属部門と前記昇降機監視装置に記憶されている該当者の所属部門が照合された時のみ昇降機情報を出力されるため、第３者の不正使用による前記昇降機の重要な情報の漏洩を防止することができる。

また、本発明の請求項２に係る発明は、請求項１に係る発明において、前記昇降機監視装置に、前記昇降機運行状態表示装置を操作する技術者の個人情報に応じて、この技術者の機能別情報のみを取得可能とする照合手段を備えたことを特徴とする。

上記のように構成した請求項２に係る発明では、操作した技術者の技術部門情報のみを送信するため、機能選択の画面を煩雑にすることがないばかりか、使用機能を制限し、これにより、第３者の不正使用による前記昇降機の重要な情報の漏洩を防止することができる。

本発明によれば、技術者の個人情報と昇降機管理装置に記憶されている該当技術者の情報とを照合させ、該当しない時には作業を中断し、該当した時は続行させ、かつ、該当技術者の所属部門と前記昇降機監視装置に記憶されている該当者の所属部門が照合された時のみ昇降機情報を出力されるため、第３者の不正使用による昇降機の重要な情報の漏洩を防止することができる。

以下、本発明による昇降機運転情報管理システムの実施の形態を図に基づいて説明する。

図１は本発明の一実施形態に係る昇降機運転情報管理システムを示すブロック構成図、図２及び図３は本発明の一実施形態に係る昇降機運転情報管理システムの機能を説明すためのフローチャート、図４、図５は、昇降機運行状態表示装置に表示される画面例を示す図である。

図１において、１は昇降機、１０は昇降機監視装置、１１は制御部、１２は通信部、１３は第１記憶部、１４は第２記憶部、１５は第３記憶部、１６は第ｎ記憶部、２０は通信回線である一般公衆回線、３０は昇降機運転状態表示装置、３１は制御部、３２は第１通信部、３３は入力部、３４は表示部、３５は第２通信部、４０は昇降機管理装置、４１は通信部、４２は制御部、４３は第１記憶部、４４は第２記憶部、４５は第３記憶部である。

昇降機監視装置１０の制御に関する構成において、通信部１１、及び第１記憶部１３、第２記憶部１４、第３記憶部１５、第ｎ記憶部１６は、制御部１１と接続されており、昇降機管理装置４０において、通信部４１、及び第１記憶部４３、第２記憶部４４、第３記憶部４５は、制御部４２と接続されている。また、昇降機運行状態表示装置３０において、第１通信部３２、入力部３３、表示部３４、及び第２通信部３５は、制御部３１と接続されている。さらに、昇降機監視装置１０と昇降機運行状態表示装置３０は、一般公衆回線２０を介して、接続されており、また、昇降機管理装置４０と昇降機運行状態表示装置３０は、通信回線であるローカルエリアネットワークを介して、図１に示されるように接続されている。

昇降機監視装置１０の第１記憶部１３には、昇降機運行状態表示装置３０の機能ごとに必要な昇降機の信号と、昇降機運行状態表示装置３０を操作する技術者の技術部門との関係を示す情報が格納されており、技術部門別にどの昇降機の情報が参照可能かを格納している。第２記憶部１４から第ｎ記憶部１６は昇降機の様々な情報を格納しており、昇降機運行状態表示装置３０からの要求に対して、いつでも必要な情報を取り出して提供できる状態となっている。また、これら記憶部は制御部１１により制御されている。

昇降機管理装置４０において、第１記憶部４３には、昇降機１の製造番号や設置されている建物名等、昇降機の一般的な情報を格納しており、昇降機運行状態表示装置３０からの要求に対して、いつでも必要な情報を取り出して提供できる状態となっている。第２記憶部４４には、昇降機運行状態表示装置３０を操作する技術者の情報が格納されており、前記技術者の個人番号、パスワード、及び技術部門等が格納されている。また、第３記憶部４５には、前記昇降機監視装置１０に第１記憶部１３に格納されている、昇降機運行状態表示装置３０の機能ごとに必要な昇降機の信号と、昇降機運行状態表示装置３０を操作する技術者の技術部門との関係を示す情報と同様の情報が格納されている。また、第１記憶部４３、第２期億部４４、及び第３記憶部４５は、制御部４２により制御されている。

昇降機運行状態表示装置３０において、入力部３３で、昇降機運行状態表示装置３０を操作する技術者の個人番号、パスワードの入力、運行状態の表示対象とする昇降機の製造番号の入力、及び実行する機能の選択を行う。表示部３４には、昇降機の運行状態の表示、昇降機運行状態表示装置３０を操作する技術者の個人番号、パスワードの入力画面の表示、及び実行する機能の一覧の表示を行う。また、入力部３３、及び表示部３４は、制御部３1により制御されている。

また、昇降機監視装置１０の通信部１２は制御部１１、昇降機管理装置４０の通信部４１は制御部４２、及び昇降機運行状態表示装置３０の第１通信部３２と第２通信部は制御部３１により制御されている。

昇降機の運行状態を遠隔で確認するときの一つの運用形態を図２及び図３のフローチャートを用いて説明する。

昇降機保守会社の技術者は、昇降機１の運行状態を遠隔で確認するとき、昇降機運行状態表示装置３０を操作する。まず、Ｓ１１において、技術者の個人番号、パスワード及び昇降機１の製造番号を入力部３３を操作して入力し、昇降機管理装置４０に送信する。Ｓ１２において、昇降機管理装置４０は第２記憶部４４に格納された個人情報をもとに、送信された個人番号とパスワードの照合を行い、照合結果が不正であれば、昇降機運行状態表示装置３０の操作は不可能とし終了する。前記照合結果が正常であれば、第１記憶部４３に格納されている前記製造番号に該当する昇降機１の情報、及び第３記憶部４５に格納された技術部門別の実行可能機能の情報を昇降機運行状態表示装置３０に返信する。Ｓ１３において、昇降機運行状態表示装置３０は、昇降機１の情報、及び実行可能な機能の情報を受信し、Ｓ１４において、昇降機運行状態表示装置３０の表示部３４に実行可能な機能のみを表示する。ここで昇降機１の運行状態表示の準備が完了する。

Ｓ２１において、昇降機運行状態表示装置３０から昇降機監視装置１０に接続し、接続が完了すると、Ｓ２２において、入力部３３を操作した技術者の技術部門の情報を送信する。Ｓ２３において、昇降機運行状態表示装置３０を操作する技術者が、昇降機運行状態表示装置３０の機能を実行し、昇降機監視装置１０から必要な情報を読み出すための要求を行う。Ｓ２４において、要求された情報と、Ｓ２２で受信した技術部門情報とを、第１記憶部１３に格納している技術部門情報と昇降機運行状態表示装置３０の機能ごとに必要な昇降機の信号の情報とを照合し、照合結果が不正であれば、Ｓ２７において、昇降機運行状態表示装置３０は昇降機監視装置１０の第２記憶部１４から第ｎ記憶部１６までの記憶部から必要な情報が取得できずに終了する。照合結果が正常であれば、Ｓ２５において、昇降機運行状態表示装置３０は昇降機監視装置１０の第２記憶部１４から第ｎ記憶部１６までの記憶部から必要な情報を取得でき、Ｓ２６において、表示部３４に昇降機１の運行状態を表示し、目的が達成される。

図４は、昇降機運行状態表示装置３０のすべての機能が実行可能な場合の、機能実行一覧画面であり、故障対応を目的とする品質保証部門の技術者が操作する場合の画面である。また、図５は、昇降機の運行状態を管理する管制部門の技術者の場合の機能実効一覧画面の一例である。図に示すとおり、必要最小限の機能のみ実行可能であり、他の機能は実行不可能である。

一方、万一第３者が昇降機運行状態表示装置３０を不正に持ち出した場合、図２のＳ１２において、ローカルエリアネットワークが接続されていないため、照合が得られず使用不可能である。仮に何らかの方法で機能を実行したとしても、図３のＳ２４において、昇降機監視装置１０側で不正使用者を判定し、昇降機の重要な情報を送信しないため、情報の漏洩を防止することができる。

本発明の一実施形態に係る昇降機運転情報管理システムを示すブロック構成図である。 本発明の一実施形態に係る昇降機運転情報管理システムの機能を説明すためのフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る昇降機運転情報管理システムの機能を説明すためのフローチャートである。 昇降機運行状態表示装置に表示される一つの画面例を示す図である。 昇降機運行状態表示装置に表示される他の画面例を示す図である。

符号の説明

１ 昇降機
１０ 昇降機監視装置
１１ 制御部
１２ 通信部
１３ 第１記憶部
１４ 第２記憶部
１５ 第３記憶部
１６ 第ｎ記憶部
２０ 一般公衆回線
３０ 昇降機運行状態表示装置
３１ 制御部
３２ 第１通信部
３３ 入力部
３４ 表示部

Claims (2)

1. 昇降機の様々な信号の状態を記憶する記憶部を備えた昇降機監視装置と、昇降機の製造番号や設置されている建物名等、昇降機の一般的な情報を保存しておく機能と、昇降機運行状態表示装置を操作する技術者の情報を記憶する記憶部を備えた昇降機管理装置と、前記昇降機監視装置と通信手段を介して通信を行い、前記信号を遠隔で受信する機能と、この受信した信号を表示する機能、及び前記昇降機管理装置と通信手段を介して通信を行い、前記昇降機監視装置の操作情報を取得する機能を備えた昇降機運行状態表示装置とから構成し、前記昇降機監視装置に、前記昇降機運行状態表示装置を操作する技術者の技術部門との関係を示す情報を記憶する記憶部を設け、かつ、前記昇降機管理装置に、前記昇降機運行状態表示装置を操作する技術者の個人情報を記憶する記憶部を設け、これら昇降機監視装置と昇降機管理装置に、前記前記昇降機運行状態表示装置を操作する技術者の個人情報に応じて、前記昇降機監視装置からの昇降機情報を出力するか否かを判別する照合手段を備えたことを特徴とする昇降機運行情報管理システム。
2. 前記昇降機監視装置に、前記昇降機運行状態表示装置を操作する技術者の個人情報に応じて、この技術者の機能別情報のみを取得可能とする照合手段を備えたことを特徴とする請求項１記載の昇降機運行情報管理システム。
   
   

Images