JP2005270565A

JP2005270565A - パター

Info

Publication number: JP2005270565A
Application number: JP2004092297A
Authority: JP
Inventors: Hiromasa Iwade; 浩正岩出
Original assignee: Bridgestone Sports Co Ltd
Current assignee: Bridgestone Sports Co Ltd
Priority date: 2004-03-26
Filing date: 2004-03-26
Publication date: 2005-10-06
Also published as: US20050215346A1; TWM283661U; US7281987B2; CN1672753A

Abstract

【課題】重心位置の設定によってテークバックにおいてヘッドを後方に真っ直ぐに引きやすいゴルフ用パターを提供する。
【解決手段】ヘッド１０の重心位置Ｇをシャフトの中心軸より前方（フェース側方向）に設定した場合、テークバック時にヘッドが後方（バック側方向）に進もうとする作用が生じ、この作用によってパターヘッドを後方に真っ直ぐに引くことが容易になる。
【選択図】図４

Description

本発明は、ゴルフ用のパターに関し、さらに詳述すると、テークバックにおいてヘッドを真っ直ぐに引きやすいパターに関する。

最近のパターは、ヘッドの重心深度をなるべく深くする傾向、すなわちヘッドの重心をなるべく後方に位置させてフェース面と重心との距離をより大きくする傾向にある（例えば、特許文献１参照）。このようなヘッドの重心深度を深くしたパターは、フェース面と重心との距離が大きくなることにより、スイートエリアが拡大されるという利点がある。

特開平７−３１６９８号公報

ゴルフのパットでは、テークバックにおいてパターヘッドを後方に真っ直ぐに引くことが好ましい。しかし、前述した重心深度を深くしたパターは、重心位置の設定によってスイートエリアの拡大を図るものであって、重心位置とテークバックとの関係について考慮しているものではなかった。

本発明は、前述した事情に鑑みてなされたもので、重心位置の設定によってテークバックでヘッドを真っ直ぐに引きやすくしたゴルフ用パターを提供することを目的とする。

本発明者は、前述した課題を解決すべく種々研究を行った結果、ヘッドの重心位置をシャフトの中心軸より前方（フェース側方向）に設定した場合、テークバック時にヘッドが後方（バック側方向）に進もうとする作用が生じ、この作用によってパターヘッドを後方に真っ直ぐに引くことが容易になることを見出した。

本発明は、上述した知見に基づいてなされたもので、下記（１）〜（３）に示すパターを提供する。

（１）ヘッドと、該ヘッドに取り付けられたシャフトとを具備するパターにおいて、前記ヘッドの重心は前記シャフトの中心軸より前方に位置しているとともに、ヘッドのフェース面と直角をなす方向におけるシャフトの中心軸と重心との間の距離が５〜３０ｍｍであり、フェース面と直角をなす方向におけるシャフトの中心軸とフェース面との間の距離が３〜４０ｍｍであることを特徴とするパター。

（２）ヘッドと、該ヘッドに取り付けられたシャフトとを具備するパターにおいて、前記ヘッドは、少なくともフェース側に存在する前側部材と、バック側に存在する後側部材とを有し、前記後側部材は前記前側部材よりも比重の小さい材料により形成されているとともに、前記ヘッドの重心は前記シャフトの中心軸より前方に位置していることを特徴とするパター。

（３）シャフト取付孔を有するヘッドと、該ヘッドのシャフト取付孔に取り付けられたシャフトとを具備するパターにおいて、前記ヘッドのフェース面とバック面との間の距離と、前記ヘッドのフェース面とシャフト取付孔の中心軸との間の距離との比が１：０．３〜１：０．７であるとともに、前記ヘッドの重心は前記シャフトの中心軸より前方に位置していることを特徴とするパター。

なお、本発明においてシャフトの中心軸とは、シャフトが真っ直ぐの場合にはシャフト全体の中心軸を言い、シャフトの先端部が屈曲している場合にはその屈曲している先端部を除いた基端側部分の中心軸を言う。

本発明のパターは、ヘッドの重心位置をシャフトの中心軸より前方に設定したので、テークバックにおいてヘッドを後方に真っ直ぐに引きやすく、パットを上手に行うことができる。

本発明の一実施形態を図１〜図４を参照して説明する。図１は本発明に係るパターの一例を示す一部省略斜視図、図２は同パターのヘッドを示す平面図、図３は同ヘッドの側面図、図４は同ヘッドの背面図である。図中、１０はシャフト取付孔１２を有するヘッド、１４はヘッド１０のシャフト取付孔１２に取り付けられたシャフトを示す。

ヘッド１０は、フェース側に存在する直方体状の前側部材１６と、バック側に存在する半円盤状の後側部材１８とが接合された構造を有する。後側部材１８のトウ近傍とヒール近傍と間にはクラウンからソール近傍に至る凹部２０が設けられ、この凹部２０の底面にはフェース面２２と直角をなす直線溝２４が形成されている。

ヘッド１０において、後側部材１８は前側部材１６よりも比重の小さい材料により形成されている。具体的には、前側部材１６は銅合金、タングステン合金等の比重の大きい材料により形成され、後側部材１８は繊維強化樹脂、アルミニウム合金、チタン合金等の比重の小さい材料により形成されている。

本例のパターにおいて、ヘッド１０のフェース面２２とバック面２６との間の距離ａと、フェース面２２とシャフト取付孔１２の中心軸１３との間の距離ｂとの比ａ：ｂは、１：０．３〜１：０．７に設定する（図２参照）。ｂが０．３ａより小さい場合および０．７ａより大きい場合は、ソールを地面と平行にしてアドレスしたときにシャフト１４が傾きすぎ、パットをしにくくなることがある。なお、本発明において、バック面の位置とはバック面の最後端を言うものとする。

本例のパターにおいて、重心Ｇはシャフト１４の中心軸１５より前方（フェース側方向）に位置している（図３参照）。この場合、ヘッド１０のフェース面２２と直角をなす方向におけるシャフト１４の中心軸１５と重心Ｇとの間の距離ｍは、下記表１に示すように５〜３０ｍｍ、より好ましくは１０〜２５ｍｍに設定する。距離ｍが５ｍｍより小さい場合は、この距離ｍが短くなりすぎ、テークバックでヘッドを真っ直ぐに引きやすいという効果が得られなくなることがある。距離ｍが３０ｍｍより大きい場合は、ヘッド１０の形状に違和感が出てしまい、またフェース面２２がシャフト１４より前方に出過ぎるためボールを打ちにくくなることがある。なお、表１は、図１〜図４に示したパターにおいて、距離ｍを種々設定したパターを作製し、ゴルファーによる官能評価を行ったものである。この場合、上記距離ｍは、シャフト取付孔の位置の変更およびシャフト先端部の曲げにより調節を行った。

また、本例のパターにおいて、ヘッド１０のフェース面２２と直角をなす方向におけるシャフト１４の中心軸１５とフェース面２２との間の距離ｎは、下記表２に示すように３〜４０ｍｍ、より好ましくは１０〜３０ｍｍに設定する。距離ｎが３ｍｍより小さい場合は、この距離ｎが短くなりすぎ、テークバックでヘッドを真っ直ぐに引きやすいという効果が得られなくなることがある。距離ｎが４０ｍｍより大きい場合は、ヘッド１０の形状に違和感が出てしまい、またフェース面２２がシャフト１４より前方に出過ぎるためボールを打ちにくくなることがある。なお、表２は、図１〜図４に示したパターにおいて、距離ｎを種々設定したパターを作製し、ゴルファーによる官能評価を行ったものである。この場合、上記距離ｎは、シャフト取付孔の位置の変更およびシャフト先端部の曲げにより調節を行った。

本例のパターは、ヘッド１０の重心Ｇがシャフト１４の中心軸より前方に存在するので、図５に模式的に示すように、テークバック時にヘッド１０の重心Ｇが最下点に移行しようとする力Ｆが働き、この力Ｆによってヘッド１０が後方に進もうとする作用が生じる。そのため、本例のパターは、ヘッド１０を後方に真っ直ぐに引くことが容易になる。

図１〜図４に示したパターを作製した。この場合、ヘッド１０の前側部材１６は比重８．８の銅合金で作製し、後側部材１８は比重１．６のカーボン繊維強化樹脂で作製した。また、ヘッド１０の重量は３７９ｇ、前記距離ａと距離ｂとの比ａ：ｂは１：０．４、シャフト１４の中心軸１５と重心Ｇとの距離ｍは１４．９ｍｍ、シャフト１４の中心軸１５とフェース面２２との距離ｎは３０ｍｍ、ヘッドの前後長ｄは１００ｍｍ、フェースの厚みｅは１８ｍｍとした。このパターは、テークバックにおいてヘッドを真っ直ぐに引きやすいものであった。

本発明のパターは、前記実施形態に限られるものではなく、例えば下記のような構成を採ることができる。
（ア）図６に示すように、シャフト１２の先端部にフェース面２２と直角をなす部分３０を設け、この部分３０によってテークバックにおいてヘッド１０を後方にさらに真っ直ぐに引きやすくする。
（イ）図７に示すように、後側部材１８にフェース面２２と直角をなす一対のフィン３２、３２を設け、これらのフィン３２、３２によってテークバックにおいてヘッド１０を後方にさらに真っ直ぐに引きやすくする。
（ウ）図８に示すように、シャフト１４を太くしてシャフト１４のトルクを抑え、スイング時におけるヘッドの方向性を良くすることにより、テークバックにおいてヘッド１０を後方にさらに真っ直ぐに引きやすくする。この場合、シャフトの先端部の径は１５〜２５ｍｍ程度とすることが適当である。
（エ）前記実施形態では、ヘッド１０を前側部材１６および後側部材１８のみから構成したが、さらに他の部材を用いてもよい。
（オ）前記実施形態では、ヘッドを比重の異なる複数の部材によって構成し、かつ、前記距離の比ａ：ｂを１：０．３〜１：０．７に設定したが、ヘッドを比重の異なる複数の部材によって構成した場合には、必ずしも前記距離の比ａ：ｂは１：０．３〜１：０．７に設定しなくてもよく、前記距離の比ａ：ｂを１：０．３〜１：０．７に設定した場合には、必ずしもヘッドを比重の異なる複数の部材によって構成しなくてもよい。また、前記距離ｍが５〜３０ｍｍであり、距離ｎが３〜４０ｍｍであれば、上述したヘッドの複合構成や距離の比ａ：ｂは必ずしも考慮しなくてもよい。

本発明に係るパターの一例を示す一部省略斜視図である。同パターのヘッドを示す平面図である。同ヘッドの側面図である。同ヘッドの背面図である。同パターの作用を模式的に示す図である。本発明に係るパターの一例を示す概略平面図である。本発明に係るパターの一例を示す概略平面図である。本発明に係るパターの一例を示す概略平面図である。

符号の説明

１０ヘッド
１２シャフト取付孔
１４シャフト
１５シャフト中心軸
１６前側部材
１８後側部材
２２フェース面
２６バック面
ａフェース面とバック面との間の距離
ｂフェース面とシャフト取付孔との間の距離
ｍシャフトの中心軸と重心との間の距離
ｎシャフトの中心軸とフェース面との間の距離
Ｇ重心

Claims

ヘッドと、該ヘッドに取り付けられたシャフトとを具備するパターにおいて、前記ヘッドの重心は前記シャフトの中心軸より前方に位置しているとともに、ヘッドのフェース面と直角をなす方向におけるシャフトの中心軸と重心との間の距離が５〜３０ｍｍであり、フェース面と直角をなす方向におけるシャフトの中心軸とフェース面との間の距離が３〜４０ｍｍであることを特徴とするパター。
ヘッドと、該ヘッドに取り付けられたシャフトとを具備するパターにおいて、前記ヘッドは、少なくともフェース側に存在する前側部材と、バック側に存在する後側部材とを有し、前記後側部材は前記前側部材よりも比重の小さい材料により形成されているとともに、前記ヘッドの重心は前記シャフトの中心軸より前方に位置していることを特徴とするパター。
シャフト取付孔を有するヘッドと、該ヘッドのシャフト取付孔に取り付けられたシャフトとを具備するパターにおいて、前記ヘッドのフェース面とバック面との間の距離と、前記ヘッドのフェース面とシャフト取付孔の中心軸との間の距離との比が１：０．３〜１：０．７であるとともに、前記ヘッドの重心は前記シャフトの中心軸より前方に位置していることを特徴とするパター。
ヘッドのフェース面と直角をなす方向におけるシャフトの中心軸と重心との間の距離が５〜３０ｍｍであることを特徴とする請求項２または３に記載のパター。
ヘッドのフェース面と直角をなす方向におけるシャフトの中心軸とフェース面との間の距離が３〜４０ｍｍであることを特徴とする請求項２〜４のいずれか１項に記載のパター。